FXのチャートパターンとは|初心者が必ず覚えておくべき21種類を徹底解説

チャートの動きを予測する方法が全くわからない…

最低限覚えておくべきチャートの形が知りたい…

FXや株の経験がない人がチャートを見てもただの折れ線グラフにしか見えませんが、勝てるトレーダーは値動きの法則性を分析して稼いでいます。

勝ちトレーダーを目指す人なら、チャートの法則性を見つけるために日々分析を続ける必要があります。

本記事では、チャートの動きを分析するために絶対に覚えておくべき「チャートパターン」について紹介していきます。

チャートパターンを活用した実際のトレード例に関しても解説していくので、ぜひ参考にしてくださいね。

目次

FXのチャートパターンとは

FXのチャートパターンとは、チャートの形によってトレンドの継続や転換、レンジ相場の発生などを予測する分析方法です。

全く同じ動きで進行するチャートは歴史上二度と現れませんが、酷似するチャートの動きによって今後の値動きが予測できます。

チャートパターンを覚えておけば、相場分析の時間を削減できるほか、確固たる判断基準に基づいて正しい選択肢を取れる可能性が上がります。

例えば、三尊天井というチャートパターンはチャートの下落を意味しますが、このチャートパターンが成立するのは「ダウ理論」によるものです。

最新の高値と安値が前回の高安値を上回るのが、ダウ理論でいう上昇トレンドの根拠です。

三尊を丁寧に見てみると、3つ目の山を形成するタイミングで安値が更新されて高値が上抜けられていないのがわかります。

三尊天井は実質的な上昇トレンドの終了と下落トレンドの始まりを意味しているので、自信を持ってショートエントリーできる材料になります。

このように、チャートパターンは単なる「こうなりやすい」という形ではなく、根拠に基づいて確立された信頼できる戦略の1つなのです。

FXチャート分析でチャートパターンを使うメリット

FXの相場分析にチャートパターンを用いるメリットは、以下のように様々なものがあります。

値動きの特性を掴みやすい

チャートパターンは「この形が出たらこのような値動きが起きやすい」というサインなので、それを見ておくだけでも分析しやすくなります。

慣れてくると、チャートパターンを見ただけで今後の展開をある程度予測できるようになるので、値動きの特性を掴むにはピッタリです。

チャートはランダムに見えて法則性に基づいて動いているので、毎日チャートパターンを探してチャートを眺めるだけでも効果的です。

「このパターンが現れたらこう動いた」という記録を毎日残していくだけでも、自然とチャートパターンの発生と値動きの予測が立てられるようになるでしょう。

結果的に、毎日30分以上かかっていた相場分析が、チャートパターンを用いれば10分程度に短縮できるようなケースも多く見られます。

勝率も大きく上げられるので、チャートパターンは絶対に学習しておくべきです。

決まった戦略でトレードを繰り返せる

自分が得意とするチャートパターンを見つければ、それに基づいた決まった戦略でトレードを続けられるのもメリットの1つ。

相場は常に動いていますが、FXで利益を上げ続けている人は自身の得意戦略を確立して、特定の場面だけでトレードを行います。

そのため、人によっては数日に1回しかポジションを保有しませんが、それだけのトレードでも利益をしっかり上げています。

逆に、FX初心者は「あらゆる場面にチャンスが転がっている」と勘違いして、無駄な場面でエントリーして損失を重ねてしまうのです。

1つのチャートパターンだけだとチャンスが少ないので、いくつかのチャートパターンを使いこなせるようにしておくだけでも十分効果的ですよ。

トレード手法や戦略の改善が図りやすい

チャートパターンを根拠にトレードすると、「なんとなく」で行ったトレードよりも圧倒的に改善までの道が近くなります。

例えば、特に理由なく行ったトレードで負けてしまっても、エントリーの位置なのかタイミングなのか、どこを改善すれば勝てるようになるかがわかりません。

その反面、チャートパターンを活用したトレードであれば、以下のように様々なポイントで改善の可能性を具体的に考察できるようになります。

  • チャートパターンの形が曖昧だった?
  • 上位足のトレンドに逆らった方向性のチャートパターンを使っていた?
  • チャートパターンが完成する前にエントリーしていた?
  • チャートパターンのサイズに比べて長すぎるポジション保有をしていた?

「ここが敗因だったかもしれない」というポイントをトレードごとに改善していけば、不用意な負けトレードが徐々に少なくなります。

チャートパターンの他にも、インジケーターやオシレーターなどトレードには様々な根拠が使えますが、方法に関わらず根拠に基づいたトレードをするのが最も大切です。

毎回のトレードで1つでも反省点を見つけて実行すれば、非常に早い段階で勝てるトレーダーになれるでしょう。

FXチャート分析でチャートパターンを使うデメリット

FXのチャートパターンは、初心者にも理解しやすい非常に優れたサインですが、使用時には必ず把握しておくべきデメリットがあるのも事実です。

デメリットも理解したうえでチャートパターンを利用すれば、予測しない敗北を防いで安定したトレードができるようになりますよ。

チャートパターンが否定されるケースもある

チャートパターンは「この形が出たらこうなりやすい」という指標ではありますが、「必ずこうなる」というわけではありません。

例えば、画像では価格下落を示す三尊天井が発生しているにも関わらず、その後に価格が大きく上昇しているのがわかりますね。

チャートパターン完成後に想定外の動きが発生する現象は「ダマシ」といわれており、どんな場面でもダマシには注意してトレードする必要があります。

だましは以下のような場面で発生しやすい傾向にあるため、タイミングによってはチャートパターンが発生しても静観する方が賢明な場合もあるでしょう。

  • 経済指標の直前や直後のタイミング
  • 上位足のトレンドが反対方向を向いているタイミング
  • 深夜や早朝など市場の流動生が低いタイミング

以上3つの場面は非常にダマシが発生しやすいといわれているため、深夜や早朝、経済指標発表付近の取引を避け、トレード前には上位足のトレンド方向を確認するだけでも十分な対策です。

失敗トレードの分析によって「こんな場面でダマシが起きやすいな」という自分だけのデータベースを作り上げるのも、非常に大切な要素ですね。

チャートパターンを見逃してしまう可能性もある

複雑なチャートパターンほど形成に時間がかかるだけあってダマシが少ないですが、使いこなせていないとチャートパターン自体を見逃してしまう可能性も。

本記事だけでも20種類以上のチャートパターンを紹介しており、さらにマイナーなチャートパターンが存在するのも事実です。

多くのチャートパターンを覚えればそれだけチャンスが増えますが、まずは2〜3種類のチャートパターンを使いこなせるように研究するのがおすすめです。

特に、以下のチャートパターンは初心者でも覚えやすいシンプルなものなので、最初に覚えるパターンとしておすすめです。

  • ダブルボトム
  • ダブルトップ
  • トリプルボトム
  • トリプルトップ
  • 三尊天井
  • 逆三尊
  • トリプルトップ
  • アセンディング・トライアングル
  • ディセンディング・トライアングル

ここで挙げているチャートパターンはすべて「【初心者でも使える】勝てるFXチャートパターン22種類を一挙紹介」で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。

FXチャートパターンを使いこなすためのポイント

FXのチャートパターンを効果的に活用して利益を上げるため、意識しておくべきポイントを解説していきます。

チャートパターン以外の根拠と組み合わせる

チャートパターンは今後の値動きを予測するために非常に効果的なツールですが、ダマシなどによる損失を防ぐために別の根拠と組み合わせるのがおすすめです。

以下の通り、初心者でも使いやすい以下のような根拠とも組み合わせやすいため、使いやすい根拠を合わせて学習してみてください。

  • 水平線やトレンドラインなどのライントレード
  • 移動平均によるサポート・レジスタンスや傾きによるトレード
  • オシレーターによる買われすぎ・売られすぎの判断

一例として、水平線やトレンドラインとチャートパターンを組み合わせたトレードに関して見ていきましょう。

以下のチャート画像では、直前に価格上昇が止められた箇所に目印として水平線を引いておきます。

水平線を引いた価格が直近の最高値となるので、この価格を上抜けしたら上昇トレンド継続、上抜けできなかったら上昇トレンド終了からの下降トレンドの発生が予測されます。

水平線に対するプライスアクションによって今後の値動きが決まる、非常に重要なラインなのがわかりますね。

画像のチャートでは、水平線の位置まで価格が再上昇してからダブルトップが発生しているので、今後価格が下落していくのが予測できますね。

このように、チャートパターンだけでは負けトレードの確率がある場面でも、水平線など様々な根拠と組み合わせるだけで勝率を大きく上げられるでしょう。

現金でのトレード前に検証を行う

FXはいくらでもトレードを続けても稼げないため、FXに関する学習を十分にしていない人もすぐに現金を賭けた実践トレードに手を出しがちです。

「現金でトレードをしながら学習すればいい」という安易な考えを持つ人も多いですが、実践トレードではこのような理由で効率的に学習できない人も多くいます。

  • 現金の増減に気を取られて学習に集中できない
  • トレードチャンスを探すのに必死で学習に集中できない
  • 生半可な知識や技術で損失を出した時に焦ってしまい学習に集中できない

特に、初心者トレーダーは「現金を増やす」という目的のために学習の大切さを蔑ろにしてしまいがちなので、実戦トレードを開始する前に学習期間を設ける必要があります。

チャートパターンの学習と理解だけなら1週間もあればできるので、デモトレードやソフトを使った検証を行いましょう。

特に、有料の過去検証ソフトFT5などを使用して、以下の手順で一気に経験値を積むのがおすすめです。

  1. 半年以上前のチャートを表示させ、チャート分析を行いながらトレードを行う
  2. 毎回のトレードで反省点や改善点をまとめ、トレードに反映させながら実践していく
  3. 以上2つの工程を何度も繰り返し、1年分以上の過去検証を行う

実際にこの検証過程をこなすには数週間〜数ヶ月単位の時間を要する可能性もありますが、最初の検証1ヶ月目と12ヶ月目を見比べると、大きな成績の差が出るはずです。

あとは、長い期間を経て固めた手法を実戦トレードに反映させ、ルールを守り続ける意志の強さがあればすぐに勝ちトレーダーの仲間入りです。

検証に時間をかけても成績が安定しない場合は、検証で好成績を出せるまでは検証を続けてください。

経済指標などの経済イベントをチェックしておく

チャートパターンによるトレードの成績を安定させるには、予想外の値動きが発生しやすい経済イベント発生時のトレードを避ける必要があります。

損失を避けるために特にトレードをするべきではないのは、以下のタイミングです。

  • 早朝や深夜など相場参加者が少ないタイミング
  • 市場が大きいアメリカが祝日のタイミング
  • 年末年始やクリスマスなど市場参加者が少ないタイミング
  • 重要な経済指標発表のタイミング

上記で挙げている市場参加者が少なくなりやすいタイミングは、金融機関やファンド、大手投資家による大口の取引によって予想外の値動きが発生しやすくなります。

そのため、安定した値動きのもとでトレードをしたいなら、市場が大きいロンドンやアメリカのトレーダーが参加する夕方〜夜がおすすめです。

ただし、夜の時間帯にはアメリカで発表される重要な経済指標が多いため、発表前後1時間程度のタイミングはトレードを控えるのが無難です。

経済指標発表スケジュールは、以下の通り様々なFX業者が公開しているので、トレードは別の業者を使って行うとしても口座解説しておくのもいいでしょう。

  • GMO外貨
  • みんかぶFX
  • マネーパートナー
  • 外為どっとコム
  • SBI FXトレード
  • みんなのFX
引用元:みんなのFX

FX業者によってはスマホアプリでも経済指標カレンダーを確認できるので、出先でのチャート分析やトレードにも役立ちます。

トレードをする際に有利になるツールに関しては、積極的に導入していくのも勝ちトレーダーにとって大切な思考ですよ。

【初心者でも使える】勝てるFXチャートパターン21種類を一挙紹介

初心者でも使いやすい、基本的なチャートパターンを総勢22選紹介していきます。

チャートパターンにはトレンド継続を示すタイプとトレンド反転を示すタイプの2つに大別されるので、それぞれ確認していきましょう。

トレンド継続型のチャートパターン一覧

まずは、トレンド継続を示すポピュラーなチャートパターンを11個紹介していきます。

似たようなチャートパターンも多いですが、違いに関してもしっかり説明していくので、それぞれ理解を深めていきましょう。

アセンディング・トライアングル

アセンディング・トライアングルは上昇トレンドの継続を示すチャートパターンで、レジスタンスラインが徐々に価格上昇を抑えきれなくなる際に見られます。

画像のように、アセンジングトライアングルは上辺が水平になっており、下辺が上方向に少しずつ縮小していく形が特徴です。

高値がレジスタンスラインに何度もアタックしており、アタックされるごとにレジスタンスラインの効力が弱くなって上方向にブレイクしやすくなっています。

さらに、安値が切り上がっているのも上昇トレンドが継続しているのを示唆しているので、強い上昇が継続すると予測されるでしょう。

ただし、アセンディング・トライアングルは上昇トレンド継続を示すチャートパターンなので、下降トレンド中に現れても使えないので注意が必要です。

ディセンディング・トライアングル

ディセンディング・トライアングルはアセンディングトライアングルの真逆で、下降トレンドの継続を示すチャートパターンです。

三角形の下限が水平のサポートラインとなっており、何度も価格がサポートラインにアタックしているので価格が下抜けやすいという状態を示しています。

さらに、安値は徐々に切り下がっており高値が一気に上抜ける可能性が低く、安値と高値の両方で下降トレンドの継続が示唆されています。

上昇フラッグ

上昇フラッグは上昇トレンドの継続を示唆するチャートパターンで、上昇トレンド中にサイズの小さな下降チャネルが形成されるのが特徴です。

下に傾いた平行のレジスタンスラインとサポートラインが旗のように見えるため、「フラッグ」という名前が付けられました。

価格が上昇フラッグを上抜いたタイミングでロングエントリーをすれば、強い上昇トレンドに乗れるため非常に使いやすいチャートパターンの1つとして知られています。

また、上昇フラッグは「上昇トレンド内の小さい下降トレンドと説明」と説明しましたが、上昇トレンドのサイズが大きいと上昇フラッグのサイズも大きくなります。

1ヶ月以上続くような上昇フラッグもあるので、チャートの全体像をしっかり把握しておかないと単なる下降トレンドとして認識してしまう可能性も。

また、上昇フラッグがメインとなる上昇トレンドの安値を下抜けてしまうと、レンジ相場かトレンド相場への転換が発生してしまいます。

従って、上昇フラッグ発生時にはトレンドの安値にサポートラインを引いておくなど、チャートの判断軸は常に固めておく必要があるでしょう。

フラッグに関する解説記事も参考にすれば、さらにスムーズに使いこなせるようになるでしょう。

下降フラッグ

下降フラッグは、下降トレンド中に発生するトレンド継続を示すチャートパターンで、高値と安値が徐々に平行に切り上がっていく旗のような形を視認できます。

上昇フラッグと同じく、フラッグを抜けた後の値動きは勢いが強いケースが多いため、抜けた直後にエントリーすれば大きな利益を獲得できるでしょう。

また、フラッグのサイズは大小様々で、綺麗な波を描いているものもあればローソク足数本程度で形成されるフラッグまで多岐に渡ります。

フラッグはトレンドの調整という意味で現れるケースが多いため、トレンドに対してあまりにも小さいと調整として見なされずに本調整の大下落に巻き込まれてしまう可能性も。

発生中のトレンドに対して起こっている過去の調整のサイズを確認して、適切なサイズの下降フラッグを見つけ出しましょう。

上昇ペナント

ペナントもトレンド継続を示すチャートパターンの一種として知られており、上昇フラッグと似た形をしています。

上昇フラッグと異なるのは、安値と高値の両方が共に縮小していく形で三角形が作られていくという点です。

ペナントは「三角旗」を指す言葉で、高安値が時間経過によって徐々に縮小していく形が似ていることから名付けられました。

値動きが縮小していくとそれだけポジションが溜まっているのを意味しているので、ブレイク後は爆発的な勢いで価格が上伸びしていきます。

また、上昇ペナントは上値ブレイク後に伸びる価格もある程度決まっており、それまでのトレンドの幅と同じまでは利益を伸ばせるといわれています。

なお、ローソク足数十本以上にわたる長いペナントが発生した際は、通常よりも価格が大きく伸びやすいという特性も持っているのが特徴です。

下降ペナント

トレンドが下向きの時に発生するペナントは「下降ペナント」と呼ばれており、上昇ペナントと全く同じ形をしているのが特徴です。

ペナントは基本的に先端まで価格が縮小されてからブレイクするので、下降トレンドが再開するタイミングをある程度予測しやすいのはメリットでしょう。

ブレイク後にトレンドに着いていくポジション取りも有効ですが、ペナント内での逆張りトレードも有効です。

例えば、値幅の大きいペナントが縮小しきるまでに、上限と下限に当たった段階で逆張り方向にエントリーするだけです。

ペナントの値幅が小さくなってきた段階でブレイク狙いのエントリーに切り替えるだけで、短期的に大きな利益を得られるでしょう。

ただし、ペナント内の逆張りトレードをする際は、ペナントのブレイクによってすぐに損切りする準備は常にしておきましょう。

ペナントに関する理解をさらに深めたいという人は、以下の記事も必ずチェックしてくださいね。

上昇ウェッジ

上昇ウェッジは、ペナントやアセンディング・トラインアングルのように三角形を形成しながら上昇継続を示唆するチャートパターンです。

楔(くさび)のような形に見えるため、英訳であるウェッジという呼び名で認識されています。

安値と同じく高値も切り上がっており、上向きに収縮するような三角形が見られるのが特徴です。

高安値段の切り上がりから上昇トレンドの継続パターンに見えますが、実はウェッジはどちらに抜けるかわからないチャートパターンなのです。

そのため、上位足のトレンド方向やローソク足の形など、様々な判断軸を組み合わせて値動きを予測する必要があるでしょう。

最終的には、ウェッジを抜けた方向に価格が推移していくので、チャートパターンの完成を待ってポジション取りを行いましょう。

下降ウェッジ

下降ウェッジは安値と高値が切り下がりながら形成されていく三角形で、下降トレンド継続のサインであるといわれています。

サポートラインよりもレジスタンスラインの方が急角度で縮小しているため、下落の勢いの方が強いと見られるケースもあります。

その反面、下降ウェッジは相場が一気に反転して上昇するサインとして用いられる場合もあるため、上位足のトレンド方向によって抜けそうな方向を判断してください。

トレンド継続とも転換とも取れるチャートパターンは、チャートパターンが完成して価格が完全に完成するのを待つ必要があります。

さらに慎重なポジションメイクをするなら、価格が抜けて再びウェッジにタッチ、その後再び値動きが発生する「ブレイクワンタッチ」を狙うのもおすすめ。

全てのチャートパターン抜けに使えるので、毎回の取引に取り入れているトレーダーもいますよ。

ウェッジに焦点を当てて詳しく解説している記事も公開しているので、使いこなしたい人は必ず確認してください。

上昇ボックス

上昇トレンド中に価格の保ち合いが発生したら、上昇ボックスをトレンド継続のサインとしてエントリーを狙えるでしょう。

サポートラインとレジスタンスラインが共に平行に推移しているので、ボックス内での逆張りトレードをしやすいのもメリットです。

価格が抜けた段階でトレンドが一気に進行していく可能性が高いため、トレンド方向に反するポジションを保有する際は、特に損切りラインは狭めに設定するのを徹底してください。

下降ボックス

下降トレンド中にボックスが発生した際は、下降トレンドの継続サインとして価格の下抜けを狙える場面です。

相場の7割はレンジ相場が占めているといわれているため、上昇ボックスと同じくレンジ内での逆張りトレードも有効でしょう。

また、ボックスの発生を確認するには4回目の山が確定したタイミングとなる点には注意が必要です。

2回目の山を付けた時点ではダブルトップ、3回目の山ではトリプルトップと見分けがつきません。

保ち合いが発生してすぐの段階は反発の可能性も十分あると考え、ブレイク前のポジションメイクは慎重に行いましょう。

カップウィズハンドル

カップウィズハンドルは、上昇トレンドの継続や発生を示唆するチャートパターンとして有名で、熟練トレーダー向けといわれています。

カップとハンドル(持ち手)のように見える2つの谷が発生しており、複雑かつ長期間で形成されるだけあって確度は高いチャートパターンです。

ローソク足50本~100本程度が必要なため、日足での確定を待つ場合は半年程度の時間を要するケースも。

最初の下落は単純なトレンド調整で、トレンド継続を狙った機関投資家による買いが発生します。

さらに、乗り遅れた個人投資家の買いも集まってレジスタンスラインまで上がりますが、そのあたりで利益確定も入り再び下落します。

その後、トレンド継続を狙った機関投資家の買いが改めて一気に注文されるので、ハンドル形成後に一気に上昇していくのです。

全てのチャートパターンにおいて、「投資家がどう考えて行動している」かを考え、形を覚えるよりも一段階深い理解をできるようになりましょう。

トレンド反転型のチャートパターン一覧

トレンド反転型のチャートパターンもこれまでの歴史で数多く開発されてきたため、特に有名な形状は必ずチェックしておきましょう。

三尊天井

三尊天井は、上昇トレンドが終了して下降トレンドが始まるサインとして非常に有名なチャートパターンです。

真ん中の大きな山と左右の2つの山で3つの仏のように見えるため、「三尊」という名前が浸透しています。

トレンド反転の確率が高い三尊天井を見分けるには、2つ目の山の安値に注目しましょう。

2つ目の山の安値が1つ目の山の安値を下抜けていれば、上昇トレンドの定義である「高値と安値の上昇」が崩れます。

上昇トレンドが終了したという前提のもとで3つ目の山が形成されるので、下降トレンド転換の可能性は非常に高くなるでしょう。

逆に、2つ目の山の安値が高い位置に収まっている場合、そのままレンジ相場に突入してしまうケースも多いため注意が必要です。

三尊天井に関しては以下の記事でも詳細を解説しているので、必ずチェックしてくださいね。

逆三尊

逆三尊とは、三尊の全く逆の形として下降トレンドの終了と上昇トレンドの発生を示唆する有名なチャートパターンです。

三尊天井とは逆の観点でチャート見る必要があるので初心者は混乱しますが、2つ目の谷の高値が1つ目の谷の高値を上抜けているかに注目してください。

2つ目の高値が1つ目の高値を超えていれば、上昇トレンドがすでに発生しかけていると判断できるので、強気でエントリーできるでしょう。

高値を意識しなければエントリーできるチャンスは増えますが、下降トレンドが終わっていないうちでのエントリーとなるため、勝率は落ちる可能性もあります。

ダブルトップ

ダブルトップとは、上昇トレンドが終了する際に現れるチャートパターンの代表格で、頻繁に現れるのが特徴です。

前回の高値を抜けられなかった落胆から多くの投資家が利益確定・損切りを行うため、ダブルトップ成立時は大きな下落が発生します。

非常に出現頻度の高いチャートパターンのためエントリーチャンスは多いですが、ダマシが発生しやすい点には注意が必要です。

ダブルトップの成立には大量の売りポジションが必要なため、成立後に上昇すると溜まった売りは損切りになってしまいます。

売りの損切りによって価格はさらに上昇していくので、ロンガーは大きな利益を得られるでしょう。

大口投資家によるダブルトップに対する逆張りへの対策として、逆行時の損切り設定は徹底しましょう。

チャートパターンの代表格であるダブルトップは出現頻度が高くダマシも多いので、実際のチャートを用いて使い方を見ていきましょう。

画像のようにXAU/USDの15分足を1週間分表示してみると、3つのダブルトップが発生しているのがわかります。

ダブルトップやダブルボトムは、頂点からネックラインまでと同じ値幅だけ価格が進行するのがセオリーといわれているため、ダブルトップを赤枠で、伸びるべき値幅を青枠で囲っています。

そこで、以下のようなトレードルールを立てたうえで取引を行なったと想定してみましょう。

取引条件内容
エントリータイミングダブルトップ成立の瞬間
(赤枠右下と青枠左上の接点)
利益確定タイミングダブルトップと同じ値幅だけ価格が落ちた瞬間
(青枠の下限ライン)
損切りタイミングダブルトップが否定されたタイミング
(赤枠の上限ライン)

①と③のダブルトップはすぐに価格が下落しませんでしたが最終的には利益確定、②はすぐに価格が落ちて利益確定になっています。

15分足であれば2〜3日に1回の頻度でダブルトップが発生しているので、1時間足や5分足など別の時間足も観察しておけば毎日のエントリーも可能でしょう。

特にダブルトップやダブルボトムは出現頻度が高いので、全てのチャートパターンが毎日現れるとは限りません。

また、全てのダブルトップを見てみるとそれぞれが警戒点が見られるため、ダマシに遭って損切りになる可能性も十分に孕んでいます。

そのため、常にトレンドラインや水平線などの根拠を用いて、勝率を上げた状態でトレードに臨む必要があるでしょう。

ダブルボトム

ダブルボトムは、下落トレンドの終焉や調整開始を示唆するチャートパターンで、ダブルトップと同じく高い出現頻度となっています。

一般的に、価格上昇よりも下落の方が勢いがあるケースが多いため、勢いのある下落を止めたダブルボトムは比較的信頼性が高いでしょう。

ただし、ダブルボトムも出現頻度が高いだけあってダマシが発生しやすいため、少しでも勝率を上げる工夫をする必要があります。

ダブルボトム下抜け時の損切り設定はもちろん、ブレイクワンタッチの活用も有効です。

ダブルボトム成立後すぐの暴落に巻き込まれないため、ネックラインに一度価格が戻って再度上昇するタイミングを狙ってロングしてください。

ダブルトップやダブルボトムは以下の記事でも実践的な内容を説明しているので、要チェックです。

トリプルトップ

トリプルトップは、ダブルトップに山が1つ加わったような形のチャートパターンで、上昇トレンドの下降転換を示唆します。

3つの山を形成しながら買いと売りのポジションが溜まっていくため、下落成立後は買いの損切りも巻き込んだ大きな下落が見られます。

ダブルトップよりも成立期間が長いチャートパターンなので、より信頼してエントリーできます。

ただし、トリプルトップの成立だけでは、4つ目の山が形成されるのか価格が下落していくのか判断しづらい点には注意が必要です。

また、似たチャートパターンである三尊天井は、3つ目の高値が2つ目の高値を上抜けていないチャートパターンなので、トリプルトップよりも下落確度は高いでしょう。

トリプルボトム

トリプルボトムは下降トレンドをストップさせ、価格の上昇を示すチャートパターンです。

3つの山を形成する分ダブルボトムより価格上昇の確率や値幅が大きく、積極的に狙っていきたいチャートパターンの1つ。

発生頻度が高いダブルボトムに対して、さらなる大下落を狙うトレーダーが売りを仕掛けているため3つ目の谷が発生します。

しかし、それ以上にダブルボトムやトリプルボトムによる上昇トレンド転換を狙う買いの量が多く、最終的には上にブレイクします。

もし4つ目以上の谷が発生すると売り勢力の勝利もありえますが、買いトレーダーも諦めずにレンジ相場に突入する可能性も。

そのため、上位足のトレンドを観察してどのように動きそうかを予測して立ち回るのも重要でしょう。

ソーサートップ

ソーサーは「お皿」という意味も持つチャートパターンで、ラウンド型の転換を見せるためラウンディングターン(円形転換)とも呼ばれます。

ソーサートップはお皿をひっくり返したような感じ形が特徴のチャートパターンで、大きな下落を示すサインとなります。

まずはほぼ横ばいのような緩い上昇が見られ、少しずつ高安値を切り下げるようななだらかな下落が見られます。

次に一瞬の激しい下落が発生して、プラットフォームと呼ばれる小さな保ち合いが発生、さらなる下落の発生で本格的な下降トレンドがスタートです。

ソーサーは、一見すると形の崩れたレンジ相場にしか見えないので、発生パターンや形状に関しては過去検証によって見極められるようにしておきましょう。

ソーサーボトム


ソーサーボトムは特に安値圏で発生するチャートパターンで、お皿や鍋底にも例えられます。

まずは下降トレンドの勢いが弱まり、次第に価格が切り上がっていくのが特徴です。

ソーサーの形成がひと段落すると一度価格が大きく上昇しますが、再び小さく下落して「プラットフォーム」と呼ばれる調整局面に入ります。

最終的に、プラットフォームの起点となった高値を上抜けるとソーサーボトムが完成し、大きな上昇が始まっていきます。

ソーサーボトムは時間をかけて形成される複雑なチャートパターンなので、出現頻度は高くありません。

狙えるチャンスが少ない反面、整ったソーサーボトムを見つければダマシによる損失の確率は低いでしょう。

スパイクトップ

スパイクトップとは、短時間での激しい上昇から激しい下落の発生を示すチャートパターンで、非常に急角度の値動きが形成されています。

経済指標などで一瞬にしてスパイクトップが形成されるケースが多く、上位足で見ると長い上髭を伴ったローソク足に見えます。

スパイクトップの発生は予測が非常に難しいですが、チャートパターン完成後がポイントです。

上位足で長い上髭を付けているため、強い上昇トレンドの勢いを止めて一気に下落に転じる場面も多く見られます。

合わせて、スパイクトップの頂点は強いレジスタンスラインとなるので、逆張りである売りエントリーの損切りポイントとしても活用できます。

スパイクボトム

スパイクボトムは、一瞬で激しい下落が発生したあとに価格が元に戻る現象を指すチャートパターンです。

FXは上昇よりも下落の方が勢いが強いケースが多いため、スパイクトップよりスパイクボトムの方が発生頻度が高いといえます。

スパイクボトムの先端は強いサポートラインとして機能しやすいほか、上位足から見ても長い下髭になっているため強い買いサインとして機能するのが特徴です。

スパイクは経済指標など値動きが激しい場面で発生しやすいので、スパイクボトムが成立して値動きが一旦戻ってきたタイミングを狙ったトレードを行いましょう。

他のチャートパターンでも使えるブレイクワンタッチを利用すれば、スパイクボトムの発生と高安値の切り上げであるダウ理論の上昇転換を確認したうえでのエントリーが可能です。

チャートパターンを使いこなして勝率を底上げしよう

FXで活用されるチャートパターンは非常に多岐にわたるので、その中から自分に合ったチャート形状を使いこなして確固たる戦略を確立して取引していく必要があります。

本記事でも20以上のチャートパターンを紹介していますが、どれも使いやすい反面ダマシを誘った値動きには注意が必要です。

ダマシの概要や回避策に関しては以下の記事でも細かく説明しているので、ぜひ参考にしてください。

紹介しているチャートパターンの中でも、自分でも特に使いやすいと感じたものを2〜3個選び、過去検証によってその有用性を確認してみましょう。

いきなり実戦トレードで使うのは危険なので、必ず過去検証は行なってくださいね。

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