近年では海外旅行や留学、海外出張などで、日本円で香港ドルを買ったり、香港ドルで日本円を買ったりする機会が増えてきました。
日本円から香港ドルを両替したいけど…
香港ドルは日本円でいくらぐらいなの?
香港に行くなら、香港ドルが必要。
今回のWikiFXでは、香港ドルの特徴や為替レート、おすすめの両替方法について解説していきます。WikiFXでしか得られない情報も満載です。香港ドルや外貨に興味ある方は、ぜひご一読ください。
- 香港ドルの特徴や歴史
- 香港ドルと日本円との関係
- 香港ドル/日本円 リアルタイムレートの確認方法
- 香港ドルの両替と送金(国内版・香港版)
- 香港ドル取引でおすすめのFX会社
香港ドル(HKD)とは? 特徴や歴史、日本円(JPY)との関係性
香港は中国を代表する国際都市です。中国の都市ではありますが、ある時期から中国とは全く異なる独特の文化・経済発展を遂げてきました。
香港とはどのような都市なのか、香港の概要と香港ドルの歴史について、最初にご紹介します。
香港とはどんな都市?
香港は、中国広東省・深圳市に近い世界有数の国際都市の1つです。半島や諸島で構成され、多種多様な人種が共存しています。言語は主に、広東語と英語。アジアを代表する金融ハブとして、世界中の多くの企業が香港に拠点を構えています。
香港ドルとはどんな通貨?
香港ドルは、香港の都市内で流通している法定通貨のことです。通貨コードはHKD、英語ではHong Kong Dollarと書きます。国際貿易が盛んな香港での取引には、香港ドルが使われることが多く、国際通貨としても広く普及している通貨です。
香港ドルを発行するのは、国の中央銀行ではなく、「香港上海銀行」「スタンダードチャーター銀行」「中国銀行香港」の3つの都市銀行であることが大きな特徴です。金融政策も中国本土とは分離しているため、自由な貿易・経済政策が実施できることが香港ドルの強みです。
香港ドルと香港の歴史
香港が現在のような国際都市として発展した背景には、英国領土だった時代が長かったことを挙げることができます。
時は大英帝国ヴィクトリア女王の時代。当時、領土を全世界に拡大させていた英国は、1842年アヘン戦争にて香港を自らの領土としました。以来、1997年まで香港返還の年まで、香港は英国による統治が続きました。(一時は日本の領土だった時代も)
英国の統治下にある間、英国や欧州の企業が相次いで香港に資本参入しました。これが香港が国際都市として発展したきっかけです。
英企業の資本参入とともに、中国とは別の経路で香港独自の国際貿易が発展していきます。貿易上の理由から、人民元ではなく香港ドルが使われるようになったのです。
香港ドルと日本円の関係
香港ドルは国際貿易における需要が高いため、景気の影響を受けやすいのが特徴です。米国や欧州、日本、中国など主要国の経済が活発な時には、貿易や投資を促進させ香港ドルの価値が上がります。
- 世界の経済情勢が活況 → 香港ドルが買われて、日本円が売られる
- 世界情勢が不況 → 香港ドルが売られて、日本円が買われる
世界経済のニュースや情報を知ることで、香港ドルと日本円の価格動向のヒントが掴めるでしょう。
また、香港ドルは米ドルと連動するペッグ制が採用されている点も、抑えておきたいポイントです。
ペッグ制とは、米ドルに連動するよう、各国が為替介入を行う制度のことをいいます。貿易において、為替変動から不利な状況にならないよう、特定の国では、米ドルペッグ制で米ドルに連動する仕組みがとられています。
米ドル円/香港ドル円の比較チャート
ペッグ制によって、米ドルが上昇すると香港ドルも上昇します。上図チャートのように、香港ドル/円(HKDJPY)と米ドル/円(USDJPY)はほぼ同じように動いているのです。
ちなみに、米ドルに対して円が弱い時には、香港ドルだけでなく総じてユーロや英ポンド、韓国ウォン、人民元に対しても円が売られる傾向にあります。
続けて、為替レートを確認する方法を見ていきます。
香港ドル(HKD)と日本円(JPY)為替レートの確認方法
香港ドルの為替レートは、銀行や両替所、FXメディアなどさまざまな方法で調べることができます。通貨の為替レートは、インターバンク市場の取引価格を基盤に決められています。
インターバンク市場とは、銀行や金融機関が通貨を取引するネットワークのことです。
為替レートは各業者ごとに異なるため、より多くの業者のリアルタイムレートを知り、相場がどれくらいなのか知っておくことが大切です。
リアルタイムレートを調べるにはどんな方法がある?
では、リアルタイムレートを調べる方法を、2024年の最新のデータを基にいくつかご紹介しましよう。
銀行で香港ドルの為替レートを調べる
手堅い方法として、銀行や証券会社など大手金融機関が提供するレート配信を利用することができます。数分遅れの表示ですが、大まかな参考として使えます。
三井住友銀行 マーケット情報 外国為替
初心者でも、見やすいのが三井住友銀行のマーケット情報です。世界16か国の通貨がチャート一覧で確認できます。複雑な操作は一切必要ありません。
2024年10月19日時点: 1 HKDドル = 19.23~19.24円 (平均値・仲値)
みずほ銀行 外国為替公示相場
みずほ銀行の場合は、TTS(買値)とTTB(売値)とさらに仲値(中間の平均値)が一覧表で確認できます。更新ペースは遅いものの、分析レポートやニュース、過去のヒストリカルデータ(為替レートのデータ)の取得も可能です。しっかり分析したい方に。
2024年10月19日時点: 1 HKDドル = TTS/19.75、TTB/18.69、仲値/19.32円
両替取引所で香港ドルの為替レートを調べる
空港などの両替取引所でも、香港ドルの為替レートがリアルタイムで公開されています。例えば、三菱UFJが運営するワールドカレンシーショップでは約1時間おきの更新、世界中の通貨18種類の為替レートが表示されています。
2024年10月19日時点: 1 HKD = 売値/21.74円、買値/16.78
三菱UFJワールドカレンシーショップ 本日の為替レートはこちら
国際送金サイトで香港ドルの為替レートを調べる
もう1つ、ぜひ活用したいのが国際送金サービスなどの為替レートです。登録なしでもリアルタイム情報が閲覧できて便利です。
オンラインで両替や送金が行える業者もあります。例えば国際送金サービス「Xe」の場合は、以下のように細かい換算例を公開しています。
2024年10月19日時点: 1 HKD = 19.24円
リアルタイム為替換算ツールが使える
国際送金サービスのサイトでは、1通貨から指定した通貨数(金額)にて、換算した場合の金額を自動計算してくれます。
リアルタイムレートですので、計算するタイミングによって両替した金額も変動します。色々な日時・時間帯で試してみましょう。
香港ドルのレートが確認できるアプリをスマホにインストールしておけば、レートの比較も容易です。
香港ドル/円(HKDJPY)の為替相場を知っておこう
香港ドルの概ねの為替相場がわかれば、提示されている価格が安いのか高いのか判断するのに役立ちます。より多くの業者の為替レートを調べておきましょう。
相場を知らないと不利な価格で
取引してしまうかもしれません。
香港ドル(HKD)と日本円(JPY)の両替方法と送金方法
「香港ドルから円」「円から香港ドル」へと両替・送金する方法は、国内と香港現地とで大きく変わってきます。
国内で準備するよりは、香港に着いてから両替する方がはるかに選択肢が増えます。香港現地では、両替業者が驚くほど多く、レートや手数料の条件も良いのでおすすめです。
ここでは、日本における香港ドルの両替・送金のやり方を解説したうえで、香港現地の両替・送金方法を幅広くご紹介していきます。
「香港ドルから日本円」「日本円から香港ドル」へ両替(国内)
日本円から香港ドルに両替えする、最も一般的な方法は国際空港の両替所です。空港の両替所はレートが極端に不利なうえ、手数料が高く設定されています。できれば、最低限の両替のみにとどめておいた方法がよいです。(現地でクレジットカードも使えます)
手数料は1通貨あたり2.0円~3.0円程度が相場。10万円分の両替に2,000円~3,000円程度の手数料がかかります。
海外でのやり取りは不安だという方は、日本で両替しておく方が安心できるでしょう。
香港ドルを扱っている銀行・両替所
空港以外で、香港ドルに両替できる銀行や両替業者は以下のとおりです。
- 三菱UFJ銀行 ワールドカレンシーショップ(全国に支店あり)
- ソニー銀行(要外貨預金口座)
- 福岡銀行 外貨両替(福岡県内のみ)
- 外貨両替ドルユーロ(外貨両替宅配サービス)
- 大黒屋 外貨両替サービス
両替の手順とやり方
業者によって若干の流れは変わりますが、オンラインで予約をとって「レートと換金額の確認 → 指定口座への入金→ 外貨の受け取り」という流れになります。
空港や銀行の外貨両替窓口の場合は、そのまま直接窓口にて換金が可能です。国内で香港ドルを扱う銀行・両替業者は非常に少ないので条件はあまりよくありません。
香港ドルの両替方法(香港版)
現地に行くのであれば、一番おすすめな両替方法は香港の外貨両替所(Currency Exchange)にて両替する方法です。
とくに有名なのが、ネイザンロード(Nathan Road)にある重慶大厦(チョンキング・マンション/Chunking Mansion)と呼ばれる巨大ビルディングです。
このマンションには400以上のホテル・ホステルが集結しており、世界中から訪れる宿泊客を相手に多彩な両替所が立ち並んでいます。
リアルタイムレートのボードで為替レートが確認できる
対応する通貨の種類は20~40種類。両替所の窓口にはリアルタイムレートの液晶ボードが設置されているため、いくらで換金されるのかボードを見て確認することができます。
日本円はメジャーな通貨なので、ほとんどの業者にて取り扱っています。手数料が無料の業者も多いです。
換金レートの見方は日本とは異なる
香港の両替で1つ注意したいのが、香港ドルベースでレートが表示されている点です。
- Shop Buy / Buy → 業者が円を買う価格(香港ドル)0.516HKD
- Shop Sell / Sell → 業者が円を売る価格(香港ドル)0.519HKD
「Buy」は業者が日本円を買う価格です。例えば、上記の表示レートの場合は「1円を0.516香港ドルで買います。」という意味になります。以下のように計算できます。
1円 = 0.516HKD
1,000円 = 516HKD、10,000円 = 5,160円、100,000 = 51,600円
2024年10月19日の換金レートは一番高いところで「1円 =0.520HKD」でした。コミッションフリーの業者が多いので計算もわかりやすいです。
両替所はたいていは英語ですが、書面の数字をやり取りしますので、そこまで話す必要はありません。
「How much`/ハウマッチ ?」「Japanese yen/ジャパニーズ・エン」「Hong Kong dollar/ホンコン・ダラー」など簡単な単語だけでやり取りできます。スタッフの多くは外国人なので、相手も助かります。
英語で伝えなくとも1万円札(5千円札、千円札」を見せれば、いくらで交換してくれるのか計算機や紙に書いてくれます。
スマホに計算機をインストールしておけば、スマホの画面で額面のやり取りができます。「YES?}「OK?」と画面上の数字を見せながら確認します。
額面に問題がなければサインして両替する
もし、価格が気に入らなければ「NO」と言って換金しなければよいだけです。
額面に問題がなければサインをしてお金の受け渡しをします。サインをすると、換金額をOKしたことになりますので慎重に計算して確認するようにしてください。
レートは常に変動しています。
円が高い時を狙って数回に分けて換金するのがコツです。
香港では暗号資産も簡単に売買できる
そして、外貨両替所だけでなく、香港は暗号資産の店頭取引においても先行する存在です。香港の暗号資産取引所にて、簡単に現金への換金や、暗号資産の購入が行えます。
暗号資産の取り扱いで、最も多かったのがUSDTです。USDTなら外貨両替所で取り扱うケースもあるようでした。他にはメジャーな暗号資産、Bitcoin、Ethreum、BCHなどが扱われています。
また、閉鎖されたBINANCEの看板も残っていて、新しい暗号資産業者が営業していました。「おお!BINANCEじゃないか。」と日本人にとっては、ちょっと感動してしまうシーンかもしれません。
外貨だけでなく、暗号資産でも香港は注目の都市なのです。
香港ドル・日本円を送金する方法(国内・香港版)
海外送金に関しては、香港ドルの場合も日本円の場合も、オンラインですべて完結する国際送金サービスの「Wise」がおすすめです。海外の業者ですが、日本にも支店があり日本語100%で利用することができます。
WISEは約40通貨の海外送金に対応しています。ただ、時期によって制約を受ける通貨もあるので確認が必要です。2024年10月時点では、香港ドルと日本円の送金はできます。
銀行やその他国際送金サービスと比較して、レートが優遇されていて手数料が格安な点がWISEのおすすめポイントです。
WISEの国際送金サービスの使い方
WISEの国際送金の手順を見ておきましょう。
香港ドルの送金方法
- 会員登録をしてログイン
- 送金金額など必要情報を入力
- 利用規約に同意
- 送金目的、入金方法を選択
- Wiseの口座に入金して本人確認を行う
- 送金手続きを完了して着金を待つ
詳しくはWISEの公式サイトから確認することができます。
香港ドル/円(HKDJPY)の両替・送金の手数料
香港の両替所では手数料無料が多いですが、たいていは通貨の両替や送金には手数料がかかります。手数料は業者・サービスごとに異なるため、要確認です。
香港ドル絡みの投資は実はオススメ、その理由
香港はその独特の地域性から、世界の金融ハブとしての地位を獲得しました。ニューヨーク、ロンドンに次ぐ第三の金融ハブともいわれています。
シンガポールや東京、マレーシアの一歩先を行く香港への関心が高まってきています。ここでは、香港ドル絡みの投資商品についてご紹介しましょう。
香港ドルは今後の需要が期待できる通貨
香港は自由な国際貿易の拠点として、世界中の企業が集積し順調な経済成長を遂げています。2023年度のGDPは、3,820億ドル(約50兆円)を記録、世界経済の約0.36%を香港が占めているのです。
香港のGDP成長の推移(2012~現在)
カナダのシンクタンクFraser Institute(フレーザー・インスティテュート)が行った統計分析では、香港は1996年~2022年にかけて自由経済度の部門において連続1位を維持しているとのこと。
2023年度はシンガポールが1位となったものの、今後も国際貿易の拠点として香港ドルの需要が伸びることが期待されています。
香港ドル関連の投資商品にはどのようなものがある?
香港ドルに関連する投資商品には以下のようなものがあります。
- 香港ドル
- 香港株式インデックス
- 香港ETFへの投資
- 香港個別株
香港株式インデックスは、香港株式を代表する個別銘柄で構成された株価指数。ハンセン株価指数とも呼ばれています。香港ETFも似たようなもので、株式、コモデティー、金、テクノロジー、サービス業、不動産などセクター別に銘柄が選別された商品です。
インデックスやETFは、プロの運用会社によって銘柄の選別が行われているため、株式や金融商品に詳しくなくとも投資できるメリットがあります。
また、株式に詳しい方は個別銘柄で中長期を狙うという手もあります。
差しあたって、始めやすいのが香港ドルです。
香港ドルでおすすめのFX会社ランキング
香港ドルに投資をするなら、外貨預金かFXが一般的です。
一概には言えませんが、FXであれば少ない資金でも取引が可能なため、ハードルは低めです。「売り」から始めることも可能で、外貨預金のように円高になるタイミングを待つ必要がありません。
すぐに始められるFXで、普段から香港ドルや外貨取引の知識を深めておけば、いざという時に効果的です。
最後に、香港ドルでおすすめのFX会社、トップ3をご紹介します。
1位 ヒロセ通商 初心者でもしっかり学べる!
香港ドルを取り扱うFX会社の中で、一番におすすめしたいのが「ヒロセ通商」です。
ヒロセ通商なら初心者でも使いやすい取引ツールが選べて、トレードで勝つための支援ツールや教育コンテンツが豊富です。しっかりと為替取引の基本が学んでいけます。
食品プレゼントやキャッシュバック等のキャンペーンも充実していて、1,000通貨から少額取引も可能です。ぜひ、デモトレードから試してみてください。
\ WikiFX Japanからの口座開設で最大1,005,000円キャッシュバック /
2位 ソニー銀行FX 香港ドル預金がそのまま使える!
香港ドルをキャッシュで保有したい方は、ソニー銀行FXが大変便利です。
ソニー銀行では、外貨預金の通貨をそのままFXで運用したり、現地で引き出すことができます。香港ドルの価格が下がった時に預金しておけば、円安香港ドル高が進んだとしても全く安心です。
FXで外貨取引を学びつつ、現地での香港ドル調達方法としても使えるのです。
3位 マネーパートナーズ 香港ドルの外貨両替サービスが充実!
もう1つ、香港ドル投資で抑えておきたいFX会社はマネーパートナーズです。マネーパートナーズは、少額取引と高度なテクニカルツールに定評があるFX会社です。
マネーパートナーズに預け入れている資金は、外貨両替サービスにて両替えができる仕組みです。香港ドルに対応する銀行やFX会社は少ないので貴重な存在だと言えます。併せてご検討ください。
副収入を得る手段としてもFXが活用できます。
まとめ:香港ドルの両替えテクニックをFXで学ぼう!
香港は日本から飛行機でたったの3-4時間程度。近場にあるアジアのインターナショナルハブです。中国の文化を基盤としながらも、あらゆる人種と通貨が入り交じり、独特の経済都市を形成しています。
日本の九州からなら、わずか1万円ちょっとで香港に飛べます。今後ますます、香港に立ち寄る日本人が増えていくに違いありません。この機会に、香港ドルの上手な両替え方法をFXで学んでおくことで、きっと将来役に立つでしょう。
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