移動平均線を使っても利益を残せない…
トレンド相場で損切りが続いてしまう…
移動平均線は、投資全般で人気の高い「トレンドの勢いや方向性を正確に判断できる」インジケーターです。
しかし、移動平均線を生成するパラメータは自由に設定できるので、適切に設定しないと利益を残せません。
移動平均線の使い方も重要ですが、具体的な設定値(パラメーター値)の情報も非常に重要なのです。
本記事では全てのトレーダーが学習しておくべき、移動平均線のおすすめ設定や組み合わせについて徹底的に解説していきます。
移動平均線を用いた実際の取引手法についても解説していくので、ぜひ参考にしてください。
利益を得られる場面を増やし、得られる利益も大きく成長させましょう。
移動平均線とは
移動平均線とは、設定した期間内の価格の変化を平均して、グラフ形式で表現するインジケーターです。
継続的に価格が上昇していれば平均値も上昇していくため、移動平均線は右肩上がりの動きを見せます。
価格を素直に反映するため、トレンドの勢いや方向性がわかりやすく描画されるのが特徴です。
移動平均線の歴史
移動平均線は、1920年ごろにアメリカで開発されたといわれています。
広く知れ渡ったのは、1960年にアメリカの経済アナリスト「ジョゼフ・E・グランビル」が「グランビルの法則」という解説書を発行したのがきっかけです。
同じ時期に日本でも「からみ足」と呼ばれる移動平均線と同じ機能のインジケーターが使われていました。
ただし、からみ足そのものは世界的な知名度があったわけではなく、一般に知られるようになったのはグランビルの影響が大きいといえます。
移動平均線はかなり前から使われている定番のインジケーターなんですね。
移動平均線の計算方法
移動平均線にはいくつかの種類がありますが、最も一般的な単純移動平均線(SMA)の計算式は以下の通りです。
(最新ローソク足の終値+1本前ローソク足の終値・・・+n本前ローソク足の終値)÷n
設定した期間分の終値の平均値を求めるだけの、簡単な計算で算出できます。
移動平均線には他にも様々な種類があり、それぞれの計算方法は以下の通りです。
移動平均線の種類 | 計算式 |
---|---|
指数平滑移動平均線(EMA) | 1本目:(最新のローソク足の終値+1本前のローソク足の終値・・・+n本前のローソク足の終値)÷n 2本目以降:前日のEMA+{2÷(n+1)})×(当日終値-前日のEMA) |
加重移動平均線(WMA) | {n日前終値×1+(n-1)日前終値×2+・・・+1日前終値×n)÷(n×3) |
指数平滑移動平均線(EMA)はSMAよりもより短期の値動きに着目した動きをしています。
加重移動平均線(WMA)ではさらに短期的な値動きへの反応が顕著で、SMAで見られる直近の値動きに対するダマシを回避できるよう構築されています。
ただし、ゴールデンクロスやグランビルの法則など様々な理論はSMAを基準に開発されてきたので、まずはSMAを理解するのがおすすめです。
移動平均線の種類による違いは以下の記事でも解説しているので、さらに詳しい知識をつけたい人は参考にしてください。
【取引スタイル別】移動平均線のおすすめ設定
移動平均線は場面によって様々な期間設定で活用されているため、自身のトレードスタイルに合わせた設定を使いこなせるようにしましょう。
スキャルピングで使いやすい期間設定
スキャルピングは、数秒〜数分程度でスピーディーな取引を繰り返す取引スタイルのため、以下のような組み合わせで表示させるのがおすすめです。
1本目:超短期設定 | 2本目:短期設定 |
---|---|
5、10 | 14、20、21 |
期間14〜21に設定した移動平均線で短期的なトレンドを判断し、期間5〜10に設定した移動平均線で取引タイミングを掴みます。
1分足や5分足で短いトレンドを瞬時に捉えるには、移動平均線はおすすめのインジケーターです。
特に、短期的な値動きはダマシが発生する場合も多いため、ゴールデンクロスなどの定量的な判断材料が非常に重要です。
また、スキャルピングは「小さな利益を積み上げて大きな損失を被る」というスタイルになりがちなので、時間をかけても利益が残らないケースも。
そのため、リスクリワードを意識した作戦を立てる必要があります。
デイトレードで使いやすい期間設定
デイトレードは原則1日以内にトレードを完結させるトレードスタイルのため、短期〜中期トレンドの方向性を正確に把握する必要があります。
1本目:中期足(1時間足や4時間足)の短期設定 | 2本目:短期足(5分足や15分足)の中期設定 |
---|---|
5、10、14、20、21 | 50、60、75 |
デイトレードでは、複数の時間足を活用してトレードする「マルチタイムフレーム分析」がおすすめです。
短期足のトレンドだけを確認しても、上位の流れに逆らってしまうと損切りの可能性が増えてしまう可能性も。
そのため、数時間以上にわたり安定したポジションを保有するためには、上位足から順に大局の方向性を理解する作業が必要です。
まずは、1時間足や4時間足といった上位足で短期設定にした移動平均線を表示させ、直近の流れを把握します。
次に下位足でもトレンドの方向が一致していれば、トレンドフォローの勝率を大きく上げられるでしょう。
逆に、スキャルピングは一瞬の値動きを捉えるのがメインのため、マルチタイムフレーム分析の重要度は低いといえます。
スイングトレードで使いやすい期間設定
スイングトレードは数日以上にわたりポジションを保有するため、デイトレードと同じくマルチタイムフレーム分析を活用しましょう。
1本目:長期足(日足、週足)の短期設定 | 2本目:中期足(1時間足、4時間足)の中期〜長期設定 |
---|---|
5、10、14、20、21 | 50、60、75、100、200 |
まずは日足や週足で短期設定の移動平均線を表示させ、長期足の中の短期トレンドを確認します。
次に、1時間足や4時間足などの中期足で中期設定の移動平均線を表示させ、トレンドの方向に合わせたトレード戦略を組み立ててください。
1時間足や4時間足で中期〜長期的なトレンドを捉えられれば、長期足トレンドと合わせた複合的な判断ができるようになります。
なお日足や長期足で期間200などの移動平均線を使ってしまうと、超長期トレンドに合わせたトレードスタイルになります。
調整だけでも数100pips以上の値幅になるため、資金効率が悪くなってしまうのがデメリットです。
FXでは短期的なトレードを繰り返すのが最も効率的で、スイングトレードは仕事で忙しく副業的に稼ぎたい人におすすめです。
どんな相場状況でも対応したいならコレ
できるだけ設定を変えずに幅広い相場状況に対応したいと考えている人は、短期・中期・長期の移動平均線を固定で1つずつ表示させるのもおすすめです。
- 長期設定・・・期間200
- 中期設定・・・期間100
- 短期設定・・・期間20
以上の設定はどんなトレードスタイルにも応用できる組み合わせで、どんな時間足でも活用できます。
上位足レベルのトレンドから直近のトレンドまでを一瞬で判別できるので、各移動平均線によって全体的なトレンドの強さや方向性を瞬時に判別できるようになります。
ただし、強いトレンドが発生している時にエントリーしても直後にトレンドが終了してしまう可能性も。
そのため、3つの移動平均線が角度をつけて同じ方向を向いているタイミングでエントリーすれば、トレンドが終わるまで大きな値幅を得られるでしょう。
【手法別】移動平均線のおすすめ設定
トレードスタイル別におすすめの設定を確認したところで、ゴールデンクロスやグランビルの法則など、有名な手法で使われる移動平均線の期間についても解説していきます。
ゴールデンクロス・デッドクロス
ゴールデンクロスやデッドクロスは、2つの移動平均線がクロスした方向にトレンドが発生しやすいのを利用し、トレンドフォローを行う手法です。
ゴールデンクロス | 上向きの短期移動平均線が上向きの長期移動平均線を上抜ける |
デッドクロス | 下向きの短期移動平均線が下向きの長期移動平均線を下抜ける |
クロスを判断するためには短期設定と中期設定の移動平均線を用いて、比較的短いトレンドを捉えます。
- 短期設定・・・期間5、10、21
- 中期設定・・・期間75、100
比較的短期のトレンドを捉えるためダマシが発生する場面も多く、期間200や期間100など比較的長期の移動平均線でもトレンド判断をするといいですよ。
- 中期設定・・・期間75、100
- 長期設定・・・期間200
画像の通り、短期に比べて中長期設定はダマシのサインは大幅に減りますが、エントリータイミングは遅れてしまうため注意が必要です。
そのため、クロス発生後の押し目が終わってからエントリーすると勝率を上げられますよ。
通常のゴールデン・デッドクロスは2本の移動平均線をもとに判断が行われますが、移動平均線同士の位置関係や動きを循環という流れで表現した「移動平均線大循環分析」という分析方法も存在します。
ほとんどのチャート状況を定型化して分析に組み込めるため、より勝率を上げたい人は使いこなしておくべきだといえます。
移動平均線大循環分析の概要や使用方法について記載している記事もアップしているので、ぜひ参考にしてください。
グランビルの法則
グランビルの法則は、移動平均線の名を知らしめたジョゼフ・E・グランビルが開発した、トレンドの発生から押し戻り、終焉まで全てを判断できるチャートの法則です。
期間設定200の移動平均線のみを用いた非常にシンプルな判断基準で、以下8つの売買パターンから構成されています。
どのサインも期間200の移動平均線と価格の位置関係という一目でわかるサインによって分析できるうえ、狙えるパターンが非常に多いのが特徴です。
先ほど紹介したゴールデンクロスを狙っていても、長期トレンドの判断として期間200の移動平均線を表示させれば、2つの分析基準からトレードできます。
もちろん全く別のインジケーターとの相性も良いため、必ず使いこなせるようにしておきたいですね。
GMMA(12本移動平均線)
GMMAは合計12本の指数平滑移動平均線(EMA)によって構成されるインジケーターで、各移動平均線の期間は以下のように定められています。
短期移動平均線グループ | 3、5、8、10、12、15 |
長期移動平均線グループ | 30、35、40、45、50、60 |
以上のように、GMMAは短期と長期で2つのグループに分かれており、それぞれの状態によって以下のような特徴があります。
GMMAの状態 | GMMAのトレンド判断 |
---|---|
移動平均線グループのねじれ | ねじれる方向へのトレンド転換 |
移動平均線グループ同士の交差 | 短期が長期を上抜け:上昇方向へのトレンド転換 短期が長期を下抜け:下落方向へのトレンド転換 |
移動平均線同士の間隔が広がっている | トレンドが強くなっている |
移動平均線同士の間隔が狭まっている | トレンドが弱くなっている |
移動平均線グループ同士が横向きに絡まっている | レンジ相場が発生している |
移動平均線が表す様々な形や向きによってトレンドを判断できるインジケーターで、平均線グループ同士の交差はゴールデン・デッドクロスと同じ意味を持ちます。
加えて移動平均線同士の間隔や角度によってもトレンド判断が可能なため、取引戦略を立てやすくなりますよ。
古くから利用される「アレンの4-9-18手法」とは
「どんな相場状況でも対応したいならコレ」でも説明したのと同じく、「アレンの4-9-18手法」では3つの平均線を用いて分析を行います。
古くから期間1、9、18が用いられており、平均線同士の位置関係によってトレンドの判断をできます。
移動平均線同士の位置関係 | 位置関係により判断できるトレンド方向 |
---|---|
上から期間1、9、18の順で並んでいる | 強い上昇トレンド |
上から期間18、9、1の順で並んでいる | 強い下降トレンド |
それ以外の並び | レンジ相場および弱いトレンド |
全ての移動平均線が上向きかつ下から短期・中期・長期の並び順だと上昇トレンドなど、非常にシンプルな判断で取引できます。
逆に、移動平均線2本だけでの判断だと分析の範囲が狭まってしまうため、勝率を上げきれない原因になってしまいます。
移動平均線同士の並び順 | トレンド判断 |
---|---|
上から長期、短期の順で並んでいる | 下降トレンド |
上から短期、長期の順で並んでいる | 上昇トレンド |
画像を見ればわかる通り、移動平均線が2本だけだとレンジ相場で移動平均線が絡み合う場面で判断に困って振り回されてしまいます。
デメリットを克服した「アレンの4-9-18手法」は、数十年前から多くのトレーダーに愛されている設定方法です。
移動平均線を使う際の注意点
移動平均線は初心者から上級者まで幅広いトレーダーの助けになる魅力的なインジケーターですが、以下の弱みを理解したうえで利用しましょう。
どんなインジケーターであっても完璧ではないため、弱みを補填できるように事前に立ち回りを考えておく必要があります。
短期設定にした移動平均線ではダマシが発生しやすい
短期設定の移動平均線は直近の値動きに影響されやすいため、短期設定の平均線ばかりに注目しているとダマシに悩まされてしまいます。
チャートを拡大してみるとわかりますが、トレンド発生中でも細かい押し戻りは繰り返し発生しているため注意が必要です。
例えば、上昇トレンド中にゴールデンクロスが発生した場面でロングエントリーしても、直後に押し目が見られるとゴールデンクロスが否定されてしまいます。
このように、短期の動きをメインにトレードを行うとダマシによる損切りが増えてしまう可能性も。
そのため、短い期間設定を用いてダマシに悩まされていると感じる人は、期間設定を少しずつ長くしていくと損切りにかかりにくくなりますよ。
ただし、短期設定に比べると長期設定はチャンスが少なくなってしまうので、自分に合った設定を探してみてください。
レンジ相場内でのプライスアクション判断は苦手
移動平均線はトレンドの方向性や強弱を判断するのは得意ですが、レンジ相場での判断は非常に難しいのが弱みです。
以下のチャートを確認すると、トレンドではかかりやすい動きをしている反面、レンジ相場では方向性が頻繁に変わっているのがわかります。
移動平均線だけではレンジ相場の正しい値幅や終わる時を判断できないため、他の指標を用いて判断するしかありません。
例えば、相場がレンジ相場で膠着している場面で重要な経済指標発表が行われると、一気にレンジ相場をブレイクする可能性があります。
このように、タイミングによっては移動平均線とは別の方法で分析を行い、弱点をカバーしながら戦略を組み立てましょう。
WikiFX Japanトップページにも経済指標カレンダーを掲載しているので、ぜひ確認してみてくださいね。
実際の値動きよりも必ず遅れて描画される
移動平均線は値動きの平均値をとって描画するため、実際の値動きよりもエントリーサインが遅れて表現される点には注意しましょう。
わかりやすいサインであるデッドクロスを見てみると、価格がある程度下落してからクロスしているのがわかります。
そのため、下降トレンドの初動から取ろうと考えている人は、別のインジケーターで判断を補填する必要があります。
移動平均線を短期設定にすれば比較的早くエントリーできますが、ダマシが発生しやすい原因になってしまうメリットも。
そのため、エントリーが遅れてしまうからといって無闇に短期設定にするのは得策ではありません。
損切りが多くなっては意味がないため、あまりにも短い期間設定にしないように注意してください。
TradingViewやMT5で移動平均線を表示させる方法
移動平均線はどんなチャートツールにも標準で搭載されており、簡単に表示させられます。
よく利用される、TradingViewやMT5で移動平均線を表示させるには、以下の手順で操作してください。
チャートツール | 移動平均線の表示方法 |
---|---|
TradingView | 1.チャート画面で「インジケーター」を選択 2.検索欄でSMAと入力する3.表示された移動平均線の「設定」ボタンをクリックし、期間を設定する |
MT5 | 1.ツールバー「挿入」→「インジケーター」→トレンド系→「Indicator」→「MovingAverage」の順でクリック 2.設定画面で期間を選択して「OK」をクリック |
ほかにも、国内FX業者の中にはオリジナルのチャートツールを持っている業者もありますが、ほとんどのツールで移動平均線を表示させられます。
本記事では使えそうな戦略を数多く紹介しているので、ぜひ試してください。
移動平均線を用いた実際のトレード手法3選
本記事では、これまで紹介してきた移動平均線の戦略を活用した実際のトレード例を3つ解説していきます。
移動平均線だけでは判断が難しい場面もあるため、他のテクニカル指標と組み合わせた戦略も紹介していきます。
ゴールデン・デッドクロスとオシレーターを組み合わせた手法
1つ目に紹介する手法では、ゴールデンクロス特有のダマシをオシレーターで補ったトレード手法を紹介していきます。
- オシレーターによって価格の売られすぎサインを確認する
- ゴールデンクロスによって上昇トレンドの再開を確認する
- ゴールデンクロス発生からローソク足が2〜3本進んだタイミングでエントリー
- 買われすぎサインを確認後、価格が移動平均線を下抜けたタイミングで利益確定
- すぐに価格が下落して直近安値をした抜けたタイミングで損切り
今回はオシレーターであるRSIを表示させ、下落トレンドによる売られすぎサインが発生するのを確認してください。
売られすぎサインが発生すれば、上昇トレンドの始まりを予測できます。
RSIの売られすぎはTradingViewなどで通知設定しておけるため、忙しい会社員でもサインに対応しやすいですよ。
今回のトレードでゴールデンクロスを判断するため、期間20と100の移動平均線を表示させておきます。
そのまま下落トレンドが一段落して価格上昇が始まると、ゴールデンクロスが発生するのを確認してください。
ダマシの可能性を抑えるために、ゴールデンクロス発生からローソク足が2〜3本続けて上昇を続ければロングエントリーできます。
その後価格が大きく上昇していくとRSIの買われすぎサインが発生しますが、勢いが強ければそのまま上昇が続く可能性があります。
そのため、買われすぎサイン発生後に価格が移動平均線を下抜けてしまったタイミングで利益確定しましょう。
逆に、エントリー後すぐに価格が下落して直近安値を下抜けてしまったら損切りします。
直近安値を下抜けたら下降トレンド継続のため、デッドクロスによるショートエントリーを狙えます。
グランビルの法則と水平線を組み合わせた手法
2つ目に紹介する手法では、グランビルの法則を水平線でさらに勝率を上げる作戦を用います。
- 上昇トレンド中に押し目によって価格が移動平均線を下抜け、水平線にサポートされるのを確認する
- 水平線によって価格上昇が再開して移動平均線を上抜けるのを確認する
- 上抜けの勢いが強ければロングエントリー
- 下落を示すチャートパターン出現で利益確定
- エントリー後すぐに価格が下落して移動平均線を実体で割ったら損切り
まずは長期足から順に水平線を引いていき、価格が反発しそうなラインを事前に把握しておきましょう。
今回はグランビルの法則における買いサイン②を狙うため、上昇トレンド中の押し目が発生するまで待ちます。
押し目の発生により移動平均線を下抜けたら、押し目が水平線で反発して上昇再開するのを確認してください。
サインなしで価格が反発しても、本当にトレンドが再開するか判断できないため、水平線などのサインは必ず確認しましょう。
価格の上昇が続いて移動平均線を上抜けしたら買いサイン②が完成するため、ロングエントリーで着いていきましょう。
価格が上昇しつづけると、ダブルトップや三尊などの下落を示唆するチャートパターンが発生するため、そこで利益確定を行います。
エントリー後すぐに価格が下落して、移動平均線を下抜けると買いサイン②が否定されてしまうため、すぐに損切りしてください。
水平線はどんな手法とも組み合わせやすい分析方法のため、初心者でも必ず活用しておくべきですね。
GMMAを用いたデイトレード手法
特に初心者トレーダーはGMMAに馴染みがない人が多いため、ここではGMMAを用いた基本的なトレード手法を解説していきます。
- 下降トレンドの勢いが落ちて、価格上昇が開始するのを確認する
- 価格上昇とともに短期グループのねじれと短期・長期グループの交差、長期グループのねじれを確認してエントリー
- 短期・長期グループが下向きに交差したら利益確定
- 価格下落が発生してエントリーサインが否定されたら損切り
まずは下降トレンドを確認し、徐々に勢いが弱まって上昇が始まるのを確認しましょう。
次に、GMMAの上昇サインとされている以下3つのサインを確認してください。
- 短期グループが上向きにねじれる
- 短期グループと長期トレンドが上向きにねじれる
- 長期グループが上向きにねじれる
全てのサインが発生してローソク足が1〜2本以内に逆行しなければ簡単には下落しません。
そのため、ロングエントリーで上昇トレンドの値幅を丸ごと取りましょう。
上昇トレンドの終了が近づくと、短期グループの下向きねじれから順に下落転換のサインが現れます。
短期・長期グループが下向きに交差したら下落転換が濃厚になるため、本格的に下降する前に利益確定してください。
逆に、GMMAの上昇サインが発生したにも関わらずすぐに下落し、上昇サインを否定したらすぐに損切りしましょう。
移動平均線を使いこなして勝てる場面を増やそう
移動平均線は様々な期間設定が可能で、短期から長期まで幅広い戦略を立てられます。
特に、デイトレードやスイングトレードなどは上位足と組み合わせた「マルチタイムフレーム分析」を活用すればさらにトレード精度を上げられます。
逆に、短期移動平均線特有のダマシや長期平均線のエントリーサインの少なさなど、デメリットを理解してカバーしながら使うのが重要です。
本記事で紹介している「移動平均線を用いた実際のトレード手法3選」では、移動平均線特有の弱点を克服できる戦略を紹介しています。
また、移動平均線の基礎知識を学びたい人は以下の記事も参考に、より移動平均線を使いこなせるように学習してください。
コメント コメント 0