FXは独学で学ぶよりも実際に稼いでいる人から稼ぎ方をレクチャーされた方が早く稼げるようになります。
なぜなら、稼ぐために必要な知識、考え方、テクニックを直接学べるからです。
そして、間違ったやり方でトレードしたら、正しいやり方に直してもらえるので、変な癖がつかなくて済みます。
(ここ、重要です!)
逆に、独学だと稼ぐために本当に必要なものが何かわからず、それがわかるまでに長時間負け続け、さらにFXを始めた頃に染み付いた負け癖が直らないので、いつまで経っても勝てるようになりません。
そういう意味では、FXはゴルフと同じです。
ゴルフは初心者のうちにレッスンを受ければ正しいスイングが身について上達しますが、独学では正しいスイングが身に付かず、さらにスイングを矯正するのに多大な時間と労力がかかります。
だから、FXスクールに入って勉強することはFXで稼ぐ近道になります。
しかし、気を付けなければならないことがあります。
それは詐欺スクールが存在することです。
詐欺スクールに入ってしまうと、当然FXで稼ぐスキルは身に付きませんし、スクール料金も損してしまいます。
そこで、FXのスクール詐欺に騙されないよう、詐欺の手口、対策を解説します。
- FXスクール詐欺の手口と事例
- FXスクール詐欺の特徴
- FXスクール詐欺の対策と対処法
- FXスクールの選び方
FXスクール詐欺とは?
FXスクール詐欺とは、再現性のない稼げないスクールに入会させてお金を騙し取る詐欺です。
FXスクール詐欺の手口
FXスクール詐欺の主な手口は主に2つあります。
- SNSやインターネット広告でスクールに直接勧誘
- 先に無料の勉強会やセミナーを開催し、そこでスクールに勧誘
この2つの違いは、スクールに勧誘する前に勉強会やセミナーを行うかどうかです。
一般的に商品が高額になればなるほど、勉強会やセミナーで勧誘した方が成約率が高くなります。
なぜなら、狭い密閉された空間で周りが熱狂していたら冷静な判断ができなくなったり、断り切れない空気になるからです。
これはMLM(ネットワークビジネス)の勧誘でよく使用される手口です。
FXスクール詐欺の勉強会やセミナーは、投資、資産形成、資産運用、副業、マネー等、FXと関係がないテーマでも開かれることもあります。
なぜなら、
- FX以外に興味がある人も集めることができるので、カモを増やすことができる。
- 参加者の目的はお金を稼ぐことであり、参加者にとってその方法は大して重要ではないので、勉強会やセミナーのテーマと着地点(FXスクール)が異なっていても、成約に持っていきやすい。
また、最近ではLINEに登録して、そこで動画コンテンツが提供され、一通り配信が終わった後に、次に無料診断やコンサル等に勧誘し、そこでスクールに勧誘するという手口も増えています。
(勉強会やセミナーがオンラインコンテンツに置き換わったと考えるとわかりやすいです。)
勉強会やセミナーの集客方法は直接スクールに勧誘する場合と同様、SNSやインターネット広告がメインです。
SNSやインターネット広告では、「100%稼げる!」、「大金を稼げる」、「一日10分の作業で稼げる」等と言って、アクセスした人の「楽して今すぐお金が欲しい」という欲望を煽って集客が行われます。
なお、詐欺スクールでレクチャーされるのは再現性が低く実践しても稼げない内容なので、スクールに通ってもFXで勝てるようにはなりません。
そしてその後、メールをしても返信がなく、電話をしても繋がらず、連絡が取れなくなって、返金にも応じてもらえないというトラブルもあります。
なお、怪しい勉強会やセミナーでは、スクールへの勧誘の他、高額な情報商材や勝てない自動売買システム、架空の仮想通貨、MLM(ネットワークビジネス)、悪徳な海外FX業者への口座開設・入金等に勧誘されることもあります。
FXスクール詐欺の事例
騙されないためには、実際に起きた事例から学ぶのが一番です。
そこで、国内で起きたFXスクール詐欺、トップステージ事件を紹介します。
大阪府警は2022年8月、トップステージという会社の元代表ら25人を特定商取引法違反および金融商品取引法違反の疑いで逮捕しました。
彼らが逮捕されたのは、FXに関する違法な勧誘と無登録営業が理由です。
トップステージは大阪や名古屋などの全国各地の貸会議室で、副業セミナーを開催していました。
そのセミナーでは高額のFXスクールへ勧誘し、不正に契約を迫っていました。
FXスクールの入会金は約40万~65万円で、さらにスクールとは別に追加で投資助言契約として165万円を要求していました。
なお、被害者によると、FXスクールで教わる内容は特別なノウハウではなく、本やネットで調べたら出てくるような情報しか教えていなかったとのことです。
トップステージはセミナーへの集客で、「スマホ一つで簡単に稼げる」などの謳い文句で宣伝し、スクールの案内パンフレットには「月利50%以上を目指す」と書かれており、「楽して簡単に儲けたい」という気持ちを煽り、その心に付け込んでいました。
トップステージ事件の被害者は約1万4000人、被害総額は約19億円に上ります。
FXスクール詐欺の特徴
FXスクール詐欺の入口であるSNSアカウントやインターネット広告にはいくつかの特徴があります。
これらの特徴を知れば、詐欺だと見破ることができるので、騙されずに済みます。
SNS
FXスクール詐欺に勧誘しようとするSNSのアカウントには、以下のような特徴があります。
- アイコンが美男美女
- セレブな生活、札束、爆益の収益報告(スクリーンショット)を投稿している
- プロフィールがFXスクール運営やトレード講師などの肩書で、生徒の実績を投稿して自慢する
例えば、こういうSNSのアカウントが怪しいです。
あなたはSNSでこのような投稿をしている人を見た経験はありませんか?
詐欺の可能性があるので、無視してください。
インターネット広告
勉強会やセミナー、詐欺スクールに勧誘するインターネット広告には、以下のような特徴があります。
- 「絶対に稼げる」、「大金を稼げる」、「楽に稼げる」など「楽して簡単に儲けたい」という欲望を煽る文言
- 生徒の実績を大々的にアピール
- 特定商取引法の記載が不十分(例えば、販売価格や返金ポリシーが不明確など)
例えば、こちらのFXスクール。
「月収100万円プレイヤーの排出実績1000名以上」と生徒実績を大々的に謳ってます。
さらに、ページ内では、雑誌に掲載されたとPRしています。
しかし、気を付けてください。
取材されたのではなく、単に広告を出しただけかもしれません。
雑誌に広告を出して広告記事が載ったことを「雑誌に掲載されました」と言って信頼性を高めて信じさせるというマーケティング手法があるので、その手法を利用している可能性もあります。
なお、このFXスクールは特定商取引法に基づく表示のページにアクセスすると、表示されません。
両方に共通し、さらに他の詐欺にも共通すること、それは「お金を稼ぎたい」という欲望を刺激することです。
SNSではお金を持ってそうなアピールをして、「この人と関われば、お金を稼げるかもしれない」と匂わせます。
インターネット広告では、ダイレクトにお金を稼げることをアピールします。
騙されないためにも、おいしい話は鵜呑みにしないでください。
FXスクール詐欺の対策
FXスクール詐欺の対策を紹介します。
騙されないよう、しっかりとチェックしてください。
FXスクール詐欺の対策1:怪しい話は無視する
SNSで、お金を持っているのをアピールする人、たくさん稼いでいるのをアピールする人は無視してください。
FXスクールの広告に、「絶対稼げる」、「たった数分の作業だけ」、「大金を稼げる」等の文言があったら、ウィンドウの右上にある「×」アイコンをクリックして、その広告をすぐに閉じてください。
勉強会やセミナーに参加して、「絶対に稼げる」、「月利10%稼げる」など言われたら、詐欺を疑って、申し込まないでください。
投資の神様と呼ばれるウォーレン・バフェット氏ですら、平均すると年利で約20%、月利では約1.6%です。
なので、月利2%以上を言われたら詐欺を疑ってください。
FXスクール詐欺の対策2:評判をチェックする
SNSや検索エンジンで、スクールの評判をチェックしましょう。
もしも評判が見つからなかったら、合法であろうと、詐欺であろうと、避けた方が良いでしょう。
なぜなら、スクールに通って成功すれば、自然と口コミが起こるからです。
なので、口コミがないということは、何かしら問題があると考えられます。
また、逆に良い評判だけの場合もあります。
これも要注意です。
なぜなら、どんなに良スクールでも、参加した人全員が満足することはあり得ません。
なので、一部の悪い評判は必ず出て来るはずです。
それにも関わらず、良い評判だけというのは、サクラの可能性があります。
FXスクール詐欺の対策3:特商法をチェックする
怪しいFXスクールは特商法がなかったり、特商法の記載が不十分な場合、詐欺スクールの可能性があります。
特に、返金やクーリングオフについて記載がない場合、要注意です。
記載がなければ、返金やクーリングオフを求めても応じてもらえない可能性があります。
また、特商法に会社情報が記載されていても、登記されていないケースもあります。
登記されているかどうかは、国税庁の法人番号公表サイトので確認できます。
国税庁 法人番号公表サイト
https://www.houjin-bangou.nta.go.jp/
特商法は必ずチェックしましょう。
FXスクール詐欺の対策4:講師の運用実績をチェックする
スクールの講師の経歴やプロフィールを調べましょう。
中には、架空の人物を講師としてでっち上げる詐欺スクールもあります。
そういうスクールの講師はネットで検索しても実績やプロフィールが見つからず、SNSのアカウントすらなかったりします。
また、たとえ講師がSNSでちゃんとした情報やノウハウを発信していても、講師の実績をチェックしましょう。
なぜならFXに関するノウハウはネット上に山ほど転がっているので、極論、素人でも信ぴょう性のある情報を発信できるからです。
FXを教えてくれる人が素人だったら、詐欺ですよね?
騙されないためにも、講師の経歴、いくら稼いだかというFXの実績、何人の生徒がFXで稼げるようになったかという講師としての実績を調べましょう。
もしも講師が実績の証拠として取引画面のスクリーンショットを提示していたら、負けトレードがあるかチェックしましょう。
FXは上がるか下がるか確率50%なので、すべてのトレードに勝つことはあり得ません。
当然、負けトレードもあります。
なので、もしも勝ちトレードだけなら、取引履歴を偽装した可能性があります。
また、講師の実績だけではなく、スクールの卒業生の運用実績も調べましょう。
そうすれば、講師としての能力をより客観的に判断できます。
卒業生の実績は、スクールのサイト上の卒業生の声では参考になりません。
なぜなら、自作自演の可能性があるからです。
なので、SNSなどを使って調べましょう。
FXスクール詐欺の対策5:投資助言・代理業の資格を持っているかチェックする
FXスクールを運営するには投資助言・代理業の資格が必要です。
そのため、投資助言・代理業の資格を持っていない場合、リスクがあります。
またFXスクールや投資スクールの中には、「金融庁公認」、「金融庁認可」、「金融庁のお墨付き」等の表現を使用して、勧誘しているスクールもあります。
なので、鵜呑みにせずに、自分で調べましょう。
投資助言・代理業の資格を持っているかどうかは、日本投資顧問業協会の「会員名一覧」から調べられます。
日本投資顧問業協会
https://www.jiaa.or.jp/
FXスクールの選び方
FXスクール詐欺は、あなたが思っている以上にあります。
また、たとえ合法なFXスクールであっても、自分に合ったスクールを選ばないと、結果的に稼げるようにはなりません。
そこで、FXスクールの選び方を紹介します。
信頼性
投資助言・代理業の資格を持っているスクールを選ぶのを勧めます。
そして、スクールの評判や実績、さらには講師の経歴や実績も調べましょう。
カリキュラム
FXスクールでは基礎から上級者向けの内容まで幅広く学べます。
しかし、幅が広すぎて、あなたがすでに知っていることばかりだったり、あなたのトレードスタイル、分析手法、資金と合わない内容をレクチャーされる可能性があります。
そこで、FXスクールで何が学べるかを知るため、講義内容をチェックしましょう。
料金体系
詐欺スクールは料金が相場よりも高いケースが多いです。
なので、複数のFXスクールの料金をチェックして、料金の相場を知りましょう。
私たちは「値段が高い方が良い物」と思っています。
だから、「スクールの料金が高いほど高度なことが学べて稼げるようになる」と思ってしまい、そこを詐欺師に突かれてしまうのです。
また、たとえ合法であっても料金が高いと、その分、FXに回せる資金が減って、さらに心理的なプレッシャーが増えてしまいます。
FXは感情や精神状態に左右されやすいです。
なので、金銭的に余裕がある時とない時とでは、勝率や利益が大きく変わってきます。
当然、経済的に苦しい状況では、常に不安や恐怖に苛まれているので、「早く稼ごう」とリスキーなトレードを行ってしまい、大金を失うことになります。
冷静に落ち着いた状態でトレードできるよう、自分の経済状態に合ったスクールを選びましょう。
評判
SNSや検索エンジンでFXスクールを選ぶ時、メリットとデメリットの両方がある中立的な意見を参考にしましょう。
なお、良い評判ばかりだと、サクラの可能性があるので、注意が必要です。
こちらの記事ではFXスクールの選び方をさらに詳しく解説しています。
また、こちらの記事ではおすすめのFXスクールを紹介しているので、スクール選びの参考にしてください。
FXスクール詐欺に騙されてしまう人の特徴
あなたには、こんな特徴はありませんか?
FXスクール詐欺に騙されやすい人の特徴を紹介します。
自分は騙されないと思っている人
FXスクール詐欺に限らず、詐欺に騙される人は「自分は騙されない」と思っています。
こういう風に思っている人は自分を過信しているため、警戒心が薄いので、騙されやすいのです。
また、詐欺者は勉強熱心で、人を騙すために、心理学やマーケティングやITなど最新の知識を日々勉強しています。
そんな先端の知識を持った詐欺師にとって、警戒心の薄れた人を騙すのはわけないことです。
お金が欲しい人
みんな、お金が欲しいです。
しかし、騙される人はお金だけに目が眩んでしまい、怪しい点やリスクが目に入らなくなります。
これは、確証バイアスが働くからです。
確証バイアスとは、自分にとって都合の良い情報しか見えなくなり、反論を無視してしまい、客観性が保てなくなる心理現象です。
うまい話には裏があります。
メリットだけではなく、必ずデメリットやリスクも調べて、総合的に判断しましょう。
他人に依存する人
不安な時ほど、他人に頼りたくなります。
相場は上がるか下がるかわからないので、不安だらけです。
なので、安心するためにも、専門家や勝っている人の意見に頼りたくなってしまいます。
詐欺師はそこを突いてきます。
彼らは専門家や勝っている人を装って、あなたを騙そうとします。
たとえば、インフルエンサー。
インフルエンサーの中には、詐欺師が紛れ込んでいます。
彼らはフォロワー数の多いアカウントを購入したり、フォロワーをツールで増やしたりして、影響力のあるアカウントを作ります。
さらには、複数のアカウントを作ったり、サクラを使ったりして、そのアカウントにいいねやコメントをして、見せかけの影響力を上げています。
彼らは一見すると、多くの人に支持される影響力のあるインフルエンサーなので、ついつい彼らの発信する情報を信用してしまいます。
他人に頼ってばかりの人は、こういう詐欺師が仕組んだインフルエンサーにコロッと騙されてしまいます。
FXではエントリーするかしないか、手仕舞うかどうかなど、自分一人で決めなければなりません。
そして、FXで稼げるかどうかは、あなたのスキル次第なのです。
情報弱者
FXスクールには詐欺が多いです。
なので、FXスクールを紹介するインフルエンサーの話や広告の内容を鵜呑みにすると、騙されてしまいます。
騙されないように、必ず自分で調べましょう。
FXスクールに騙された時の対処法
もしもFXスクールに騙されたら…。
そんな時の対処法を紹介します。
国民生活センター
国民生活センターには、FXスクール詐欺を含め、さまざまな詐欺に騙された人からの相談が寄せられています。
国民生活センターに相談することで、対処法や返金請求の方法など適切なアドバイスがもらえます。
ただし、アドバイスのみで直接のサポートはないため、解決するためには自分自身で手続きを行う必要があります。
警察
最寄りの警察署に相談しましょう。
警察に被害届を出し受理されれば、捜査が開始され、詐欺師が逮捕される可能性があります。
また、警察が注意喚起を行うので、詐欺の被害を減らすことができます。
ただし、証拠が十分にない場合、被害届が受理されない可能性があります。
また、解決するまでに時間がかかります。
弁護士
「少しでも早くお金を取り戻したい!」という弁護士に相談するのも手です。
費用はかかりますが、返金の成功率は高まります。
弁護士に依頼する場合、FX詐欺に強い弁護士を選びましょう。
なお、「返金サポート」という名目で、詐欺に遭った被害者から更にお金を騙し取るという二次被害も増えています。
なので、弁護士を選ぶ時もFXスクールを選ぶのと同様に、評判をしっかりチェックしましょう。
まとめ
FXで勝ち続けるトレーダーになりたいのであれば、FXスクールを利用するのは一つの手です。
しかし、悪質なFXスクールは少なくありません。
この記事では、FXスクール詐欺の手口、特徴、対策、対処法を紹介しました。
FXスクール詐欺に騙されない秘訣は、調べることです。
調べて「怪しい」と感じたら、参加するのはやめましょう。
スクール選びは、FXで成功できるかどうかを決める大切なことです。
しっかり調べて、あなたに合ったスクールで学び、稼げるようになってください。
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