スワップポイントの計算方法は?スワップポイント変動の仕組みを解説!

スワップポイントの計算方法は?

スワップポイントの変動の仕組みを知りたい!

これらの質問にお応えし、この記事では、スワップポイントの計算方法やスワップポイントの変動の仕組みについて解説しています。

FXのスワップポイントはFX取引の収益やコストを決定する重要な要素です。

ただし、スワップポイントの計算方法やその変動の仕組みについては、よく知らない人が多いと思います。

しかし、スワップポイントの計算方法や変動の仕組みを知れば、FXのトレードで有利になるので知っておいた方がお得です。

本記事では、スワップポイントの基本的な計算スワップポイントの方法から、スワップポイント変動の仕組みまでをわかりやすく解説します。

スワップポイントは、為替レートと同様、通貨の金利政策の変化やマーケットの状況によって日々変動します。

例えば、中央銀行の金利政策の変更や経済指標の発表がスワップポイントに影響を与え、スワップポイントがプラスからマイナスに変わることもあります。

スワップポイントの計算式やその変動の仕組みを理解することで、外国為替取引における戦略をより効果的に立てることができます。

目次

スワップポイントの計算方法

スワップポイントの計算方法は単純なものではありますが、実際にはFX会社は計算で割り出したスワップポイントを提示しておりません。

その理由も含めてスワップポイントの仕組みや計算方法を以下の項目から解説します。

スワップポイントは両国の金利差で生じる

スワップポイントは、外国為替市場における二か国の短期金利市場の金利差によって発生します。米ドル/円を考えた場合、米ドルの金利が5%、円の金利を0%を仮定するとしましょう。

この場合「買い」のポジション(約定済み買い注文)を保有すれば、プラススワップがもらえます。プラススワップとは、ポジションを保有することで毎日お金をもらえるということです。

一旦、逆に「売り」のポジション(約定済み売り注文)を保有する場合、マイナスのスワップポイントが発生することになります。こちらは逆に、お金を支払わなければなりません。

円は、金利がとても低い通貨なので、基本的にはクロス円ならば、「買い」を注文することでプラススワップを得ることが可能です。

「買い」を注文すれば、前に位置する通貨を保有したことになり、「売り」を注文すれば後ろに位置する通貨を保有することになるということです。例えば、米ドル/円ならば、前が米ドル、後ろが円となっています。

このスワップポイントの仕組みは、両国の経済状況や中央銀行の金利政策等、さまざまな懸念によって変動します。金利差が広がると、スワップポイントも高くなる傾向があります。

米ドル/円で考えた場合、米国の金利が上昇するか、日本の金利がさらに低下することで、スワップポイントがより高くなる可能性があります。 逆に、両国の金利差が縮小すると、スワップポイントも減少します。

このように、スワップポイントは取引する通貨ペアの決済差によって大きく影響を受けるため、売買を行う際には金利差を把握し、一見した戦略を立てることが重要です。各種指標の発表等もスワップポイントに影響を考慮するため、これらの情報も注目することが必要です。

スワップポイントの計算方法

スワップポイントの計算方法としては、取引数量×金利差÷360(日)×円評価レートです。

米ドル/円で計算すると、以下のようになります。

米ドル/円のスワップポイントの計算式の例
  • 取引数量=1万通貨
  • 金利差=米国5%-日本0%=5%
  • 円評価レート=157円(2024年7月19日時点)
  • 1万通貨×0.05(金利差)÷360日×157円=218円

米ドル/円のスワップポイントは218円ということになります。

なお、もらえるスワップポイントはレバレッジに応じて増減します。例えば、レバレッジ2倍の場合、スワップポイントも2倍になります。

スワップポイントがFX業者によって異なる理由

スワップポイントの額や付与のルールは各FX業者で異なります。

なんでスワップポイントの額が違うの?

その理由は、手数料が入っているためです。

金利市場の価格のまま提示している業者もあれば、スワップポイントから手数料を引いて提示している業者も存在しているのです。

たとえば、米ドル/円で比較してみると、随分違いが生じることが分かると思います。

FX業者名米ドル/円のプラススワップポイント
楽天証券241.93円
FXネオ239.43円
LIGHT FX234.39円
外貨ex234.36円
外貨ネクストネオ232.32円
SBI FXトレード232.11円
ゴールデンウェイ・ジャパン231.21円
FXダイレクトプラス230.71円
トライオートFX230円
FXブロードネット229.82円
岡三アクティブFX170円
マネーパートナーズ71.18円
FX業者の米ドル/円のスワップポイント一覧

上は241.93円から下は71.18円まで随分差があることが分かります。毎日積み重なれば、額に大きな差が生じます。

通貨ペアによって、スワップポイントに差は生じますが、高いスワップポイントを提示している業者は、大体他の通貨ペアもスワップポイントも高いです。

プラススワップのポジションで長期トレードしたい場合は、なるべくスワップポイントが高い業者で口座を開設することをおすすめします。また、スワップポイント増額キャンペーンを実施する業者もあるので、キャンペーンを利用するもの良いでしょう。

FX業者ごとにスワップポイントのカレンダーがある

FX業者ごとにスワップポイントのカレンダーが提供されていますが、これらのカレンダーは過去のデータしか確認できず、未来のデータを見ることはできません。

そうなると、あまり意味がないように考えられるかも知れませんが、実際には過去のデータを分析することで業者のスワップポイントの扱いに関する傾向を分析することができます。

具体的には、過去のスワップポイントのデータを基に、業者が金利市場にどの程度連動しているかを把握することができます。

例えば、金利市場の変動に応じてスワップポイントを柔軟に調整しているのか、あるいは一定の範囲内でスワップポイントを固定しているのかといった傾向の調査です。

これにより、長期的な取引やスワップポイント投資を行う場合、どの業者がより安全で信頼して投資を行えるか判断できます。

特に、スワップポイント投資のように一時的にポジションを保有する必要がある場合、スワップポイントの安定性は非常に重要です。

過去のデータから得られる情報をもとに、信頼性の高い業者を利用することが、長期的な投資の成功に繋がります

将来受け取るスワップポイントの合計金額をシミュレーションできる

FX業者の中には、スワップポイントシミュレーションというサービスを無料で提供しています。これは将来の受け取ることができるスワップポイントの合計金額をシミュレーションするツールです。

スワップポイントシミュレーションに必要事項を入力することで、想定金額が自動で計算されます。例えば、SBI FXトレードのスワップポイントシミュレーションで通貨ペア:米ドル/円(USD/JPY)、ポジション:買、数量(通貨単位):1でシミュレーションしました。

SBI FXトレードのスワップポイントシミュレーション

スワップポイントシミュレーションでは一日あたりのスワップポイントを元に、このように1年、3年、5年、10年行った場合に受け取れるスワップポイントの合計金額がグラフで表示されます。なお、表示される期間は業者ごとに異なります。

また、みんなのFXのスワップポイントシミュレーションはスワップポイントの合計金額の他、ポジション必要証拠金、ロスカットライン、推奨証拠金も算出するので、スワップポイント狙いで長期投資をする場合に非常に参考になります。

みんなのFXのスワップシミュレーション

なお、スワップポイントシミュレーションのスワップポイントは直近のスワップポイントを元に算出しているため、実際にスワップポイントとしてもらえる利益を保証するものではありません。なので、スワップポイント狙いで長期投資する場合の参考として使用しましょう。

また、スワップポイント投資の注意点として、スワップポイント運用で得られる利益以上に為替相場の変動によるリスクがあるため、損失が発生することがあります。特にスワップポイント投資の対象となるのは変動リスクが高い高金利通貨です。

スワップポイントで得られる利益だけではなく、ファンダメンタルズ分析やテクニカル分析なども駆使して、投資判断をしましょう。

スワップポイントにかかる税金について

スワップポイント狙いで投資する場合、税金がどうなるか気になりますよね?

投資において、税金は大きなコストの一つです。なので、節税したり、税金の支払いを先送りする投資家は少なくありません。その代表的な投資家がウォレット・バフェット氏です。彼は資産を売却せずに保有し続けることで、税金の支払いを先延ばしにして、コストを下げて、投資のパフォーマンスを高めています。

なので、税金について考えることは、スワップポイント投資を成功させる上で非常に重要です。

FXでは為替差益とスワップポイントで得た利益の両方が課税対象となり、確定申告を行う必要があります。

ただし、未決済ポジションのスワップポイントに関しては少し違います。

業者によって、課税対象となる場合とならない場合があります。例えば、GMO外貨、IG証券、楽天証券などは課税対象となります。一方、外為どっとコム、みんなのFX、ヒロセ通商などは非課税となります。

なぜ未決済ポジションのスワップポイントに対して、課税と非課税の業者があるかというと、納税するタイミングが異なるからです。課税する業者の場合、スワップポイントに対して毎年納税し、非課税の業者はポジションを決済した時に納税します。要するに、毎年支払うか、最後にまとめて支払うかの違いです。

ただし、スワップポイントを出金せず、振替を行った場合は課税対象となります。

法人の場合、事業年度末日時点における未決済ポジションのスワップポイントを課税所得計算に算入しなければなりません。

スワップポイントの変動の仕組み

スワップポイントの算出基準は、超短期金利であるT/N(Tomorrow Next_翌日物)に依存しています。

超短期金利は、中央銀行の政策立案や市場の流動性、短期的な経済指標などに基づいて変動します。銀行が利上げや利下げを行うと、超過決済にもそれに応じて変動し、その結果としてスワップポイントに反映されます。

また、金融市場の不安定な情勢や経済の急激な変化も超短期金利の変動を引き起こします。そのため、FXのスワップポイントの変動は激しいです。

FX業者はスワップポイントカレンダーという過去から現在のスワップポイントが一目でわかるサービスを提供しています。スワップポイントカレンダーを見てみると、1日ごとにスワップポイントが変動するのが当たり前であることが分かります。

たとえば、以下のカレンダーはGMOクリック証券のスワップポイントカレンダーとなっています。

取引日売Swap買Swap
7月1日(月)-508508
7月2日(火)00
7月3日(水)-756756
7月4日(木)-255255
7月5日(金)-245245
7月6日(土)00
7月7日(日)00
7月8日(月)-240240
7月9日(火)-240240
7月10日(水)-964964
7月11日(木)-244244
7月12日(金)00
7月13日(土)00
7月14日(日)00
7月15日(月)-239239
7月16日(火)-232232
7月17日(水)-696696
7月18日(木)-229229
7月19日(金)-227227
GMOクリック証券のスワップポイントカレンダー

スワップポイントカレンダーを見てもらえばわかるように、1日ごとにスワップポイントは変動しています。

たまに、大きな数字がある日がありますが、その日は土日の分をまとめて付与されているだけです。

FX業者ごとに、3日分を付与される曜日は異なりますが、GMOクリック証券の場合は、水曜日になっているようです。

このように、スワップポイントの変動のスピードは速いため、確約した額をもらえるというわけではありません。

スワップポイントの投資を目的としても、実際にどのくらい稼げるかは未知数であるといえるでしょう。

スワップポイントが変動する時間とタイミング

スワップポイントの変動のタイミングは、FX業者ごとの毎営業日に行われます。その他、スワップポイントが大きく変動するタイミングについても以下の項目から解説します。

取引日次の切り替え時

多くのFX業者では、スワップポイントの計算や更新が毎営業日の終わりに行われます。

この時間帯は、多くの場合、サーバーのメンテナンスやデータ更新が行われるため、具体的には、日本時間の深夜から早朝にかけて、またはロンドン時間の終わりからニューヨークの途中にかけて、スワップポイントの変更が反映されることが一般的です。

金融政策の発表時

各国の中央銀行が政策金利を発表するタイミングも、スワップポイントに大きな影響が懸念されます。

例えば、米国連邦準備制度(FRB)や欧州中央銀行(ECB)が承認を変更する場合、その影響がスワップポイントに現れるのは発表後の取引日に行われることが多いです。

市場のボラティリティが高い時

経済指標や重要なニュースによって、市場のボラティリティが高くなり、スワップポイントが大きく変動する場合もあります。

また、3月・9月の本郷の期末などは資金需給によってボラティリティが高くなり、スワップポイントが変動しやすくなります。

プラススワップがマイナススワップに変わる理由

FXのスワップポイントの注意点として、プラススワップがマイナススワップに変わることがあります。

マイナススワップに変わってしまった場合、スワップポイントは受け取りから支払いに変わります。なので、マイナススワップには十分に注意しましょう。

では、どういった際に、プラススワップがマイナススワップに変わるかについてなのですが、主に以下の3つの理由があります。

金利差の変動

金利差は、中央銀行の政策や市場の変動により変わり、スワップポイントに影響を与えます。

例えば、ある通貨の金利が著しく低下し、他の通貨の金利が変わらない場合、金利差が逆転することがあります。

これにより、以前はプラスだったスワップポイントがマイナスになる場合があります。

金利差が縮小したり逆転したりすることで、プラススワップがマイナススワップになる事があるのです。

また、中央銀行の金融政策の方針変更は、しばしば市場の予想を上回るものであり、その結果として通貨ペアの保有差が大きく変動することがあります。

これにより、スワップポイントの変化がより重要になることがあります。

市場の経済状況の変化

経済情勢や市場の変動もスワップポイントに影響を与えます。例えば、重大な経済指標の発表や地政学的リスクの見通しなどです。

これらのイベントによって、通貨の短期金利が変動し、結果としてスワップポイントが変わります。

例えば、経済危機や政治的な不安がある場合、投資家はリスク回避のために安全資産に資金を移すことがあります。

指標の発表によっても、通貨ペアの金利差が変わり、スワップポイントがプラスからマイナスに変わることがあります。

流動性の変動

市場の流動性もスワップポイントに影響が考えられます。

流動性が高い市場では、スワップポイントは比較的安定していますが、流動性が低い場合、スワップポイントが変動しやすいです。

流動性の低下は、取引のコストを増加させ、スワップポイントへの影響が懸念されます。

スワップポイントの計算方法や変動の仕組みを知り賢く投資を行おう!

「スワップポイントの計算方法は?」「スワップポイントの変動の仕組みを知りたい!」ご要望にお応えし、当該記事では、スワップポイントの計算方法やスワップポイントの変動の仕組みについて解説しました。

スワップポイントは、超短期金利であるT/N(Tomorrow Next_翌日物)に決定され、両国の金利差によって計算されます。

FX業者ごとにスワップポイントの価格が違いますが、手数料が含まれているためです。FX業者ごとにスワップポイントのカレンダーがあるため、カレンダーを見てスワップポイントの安定性を把握することが、長期取引において良い業者を選ぶ1つの方法となります。

スワップポイントは、金融政策の発生時やボラティリティの変動の影響も受けやすく、場合によっては、プラススワップがマイナススワップに変動し、スワップポイントを支払う必要があるので注意が必要です。

スワップポイントの計算方法や変動の仕組みを学び賢く投資を運用しましょう!

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この記事を書いた人

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