米12月PPI発表!鈍化でインフレ圧力の緩和を示唆

米労働省は1月14日、12月卸売物価指数(PPI)を発表しました。結果は前月比0.2%上昇と、市場予想の0.3%を下回りました。また、前年同月比では3.3%の上昇となり、前月の3.0%から伸び率が加速しました。

なお、前年比での伸びの加速は、主に前年のエネルギー製品の価格低下が計算から除外されたことが背景にあります。

品目別では、サービスが4.0%、モノが1.8%それぞれ上昇しました。モノのうち食品は4.7%上昇した一方、エネルギーは2.0%の下落となりました。

変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数は前年同月比で3.5%上昇となり、市場予想の3.8%を下回りました。なお、11月の前年同月比も3.5%上昇であったため、前月比ではコア指数は横ばいでした。

運輸部門では、12月の前年同月比で、航空が0.1%の下落、鉄道が1.1%の上昇、トラックが0.3%の下落、水運が8.1%の上昇となりました。

米12月PPIの結果を受け、市場ではPPIの鈍化はインフレ圧力が予想以上に緩和していることが示唆したと捉え、ニューヨーク株式市場では株価が上昇し、ダウ工業株30種平均は続伸となりました。

また、米国債市場では利回りが低下しました。指標となる10年債利回りは1.7ベーシスポイント(bp)低下し4.788%となりました。米国債の長期金利の低下を受け、ドル売り円買いが進み、ドル円相場は一時157.4円を割りました。

ただし、今夜、12月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるため、相場はCPIの様子見ムードが強く、相場の動きは限定的でした。ドル円相場は現在、1ドル158円を挟んで推移しています。

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