米商務省は1月31日、12月の個人消費支出価格指数(PCEデフレーター)を発表しました。結果は前年同月比2.6%増で、11月の2.4%から加速しました。市場予想と一致する結果となりましたが、依然としてFRBの目標である2%を大きく上回る水準となっています。
12月PCEデフレーターの詳細は以下の通りです。
- PCEデフレーター:前月比0.3%増
- コアPCE(食品とエネルギーを除く):前月比0.2%増
- 個人所得:前月比0.4%増
- 個人消費支出:前月比0.7%増
12月PCEデフレーターを受け、FRBは金利政策において慎重な姿勢を維持すると見られています。FRB理事のミシェル・ボウマン氏は、2025年を通じてインフレ率の低下を予想しているものの、明確な低下傾向が確認されるまでは現在の金利水準を維持する必要性を強調しました。
FRBは現在、政策金利を4.25%から4.5%の範囲に維持しています。市場関係者からは、インフレ率が依然として高水準にあることから、FRBが金利政策の正常化に向けて慎重な姿勢を続けるとの見方が強まっています。
12月PCEデフレーター発表後、ドル円相場は1ドル154円台前半で推移しました。
トランプ大統領が2月1日、メキシコとカナダに対して25%の関税、中国に対して10%の追加関税をかける大統領令に署名しました。この関税は2月4日始まります。メキシコとカナダは報復関税を表明し、中国は世界貿易機関(WTO)を通して異議を申し立てると同時に、他の対抗措置を取ることを示唆しました。これを受け、市場では、米国はインフレ圧力につながるとの見方が広がり、ドル買いが加速しています。

ドル円相場は現在、1ドル155円台半ばで推移しています。
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