EAの正しい選び方とは…?人気のEA開発者が詳しく教えます!

皆さん、お世話になります。
EA開発者の令和のだぶるいーです。

今回は、
EAの正しい選び方を知りたい!!!人気のEA開発者が詳しく教えます!
と題して詳しく解説していきたいと思います!

FX自動売買の中で、EAというものがあります。

EA運用において、一番重要なポイントは2つあります。

1つ目は「EAの選び方」、そしてもう1つ目は「リスク管理」です。

まず最初に良いEAを選べて、リスク管理を徹底すれば、
あとはほったらかしでもEA運用で資産を増やすことも充分可能です。

この2つのポイントさえおさえておけば、
おのずとEA運用はより良いものになるでしょう。

令和のだぶるいー

プロのEA開発者が直々に伝授します!

目次

そもそもEAとは?

EAとはFX自動売買の一種で、「エキスパート・アドバイザー」の略称です。

また、メタ・クオーツ社製の取引用プラットフォーム内で稼働できる、
FX自動売買用のソフトウェアのことを指します。

2024年現在ではMT4(メタ・トレーダー・4)が主流で、
これから後継バージョンのMT5が主流になろうかという段階です。

EAは、あらかじめ決められたプログラムによって自動売買が可能となります。
そのため、半裁量的なものから完全自動売買のものまで多岐にわたります。

そして完全自動売買の中でも実に様々なタイプのEAが存在します。

令和のだぶるいー

FX自動売買にも色々あるけど、EAはその中の1つなんだよなあ。
そしてEAにも色々な種類があるんだよなあ。

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EAはざっくり6つ+αのタイプに分けられる

EAはざっくり6つ+αのタイプに分けられます。
これから、それぞれをタイプ別に解説していきます。

あらかじめのお断りになりますが、
どのジャンルが一番優れているかなどはありません。

良いEAの選び方はまた別な話になります。

アノマリー

アノマリーとは「定刻トレード」のことです。
すなわち、「決まった日時・時刻にエントリーとエグジットをするEA」をアノマリーEAと呼びます。

国内の輸出入の実需要因によって形成される値動きを狙っていきます。

その中では仲値トレードEAが主流で、
5・10日(ゴトー日)、つまり5日・10日・15日・20日・25日・30日にドル円を買う戦略や、
仲値決めの9:55にドル円を15時まで売るロジックを中心として、
前日からエントリーしたり曜日を固定したりなど変則的なものも含めてアノマリーEAと呼びます。

アノマリーEAのバックテスト例

実際に稼働させたら、どんな感じか?

アノマリーではないEAは通常、ロジックの中身がブラックボックスに入っているので、
いつエントリーするか、いつエグジットするか、不安になるところがありますが、

このアノマリーEAは、
あらかじめ何日の何時にエントリーしてエグジットするか?が分かっているので、
EA初心者さんにとっては、EA運用を始めやすいEAだと思います。

また、王道の時間で入るアノマリーEAと、時間をズラして入ったアノマリーEAとでは、
損益結果が変わることがあり、そういった複数のアノマリーEAだけでポートフォリオを組んでいる方もいます。

テクニカルによってエッジが利いたタイミングではなく、
決まった日時にエントリーするので、勝率はおのずと50%台になります。

令和のだぶるいー

初めてEA運用するなら、このアノマリー系EAから始めるといいかも!

スキャルピング

スキャルピングEAとは、勝率が70%前後で確実に比較的小さい値幅(pips)をかすめ取るタイプのEAです。
比較的に短期足である1分足~15分足で稼働するものに多くみられます。

ロジックとしては
「長期足では順張り方向で、短期足で逆張りにてエントリーとエグジットする」
といった、いわゆる「押し目買い・戻り売り」のEAがほとんどです。

その中で日本時間の朝方にエントリーをフォーカスしたものを朝スキャと呼びます。
ただし朝スキャの場合には逆張りをメインにしたEAも存在します。

また、前回高値・安値をブレイクした時にエントリーしてスキャルピングするEAも存在します。

実際に稼働させたら、どんな感じか?

エントリー自体は「逆張り」ですので、含み損を抱える時間が長い傾向があり、
ストップロス(SL)は深めに設定されていることが多いです。

いわゆる損大利小・コツコツドカン型で、たまに大きな損失を被る場合がありますが、
エッジの利いたタイミングでエントリーするため勝率はおのずと70%前後となり、
勝率の高さで損失を補い、最終的に損益プラスを目指していくEAとなります。

令和のだぶるいー

スキャルピングはたまに大きく負けるけど、
勝率の高さでカバーしてるんだよね!

スキャルピングEAのバックテスト例
✓以下を読んで使いたいEAを選ぶのも良いでしょう。

トレンドフォロー

トレンドフォローとは、移動平均線(MA)で言うと「ゴールデンクロスで買い」「デッドクロスで売り」といった、
トレンド方向に逆らわないトレードをするEAです。

実際に稼働させたら、どんな感じか?

「頭と尻尾はくれてやれ」という格言通り、トレンドを完全に認識してからのエントリーとなるため、
いわゆる「天底」でのエントリーもエグジットもせず、勝率はおのずと40%前後となりますが、
トレンドが伸びるほど時間をかけて利益額が大きくなるため、損小利大で損益プラスを狙うロジックとなります。

理想としてはポートフォリオとしてトレンドフォローとスキャルピングを併せて稼働させ、
トレンドフォローで含み益を抱えながら、スキャルピングでこまめに早回転で利食いしていく、
という運用スタイルが挙げられます。

令和のだぶるいー

トレンドフォローは大きな値幅を獲れるのがいいよね!

トレンドフォローEAのバックテスト例

スイング

スイングとは、トレンド相場が行き過ぎた後のトレンド転換を狙うタイプです。

実際に稼働させたら、どんな感じか?

転換した新たなトレンドを狙って以降は、できるだけ利益を伸ばすロジックになりますので、
勝率はトレンドフォロー同様で40%前後になるものが多いです。
いわゆる損小利大であり、勝った時の値幅は大きいものとなります。

令和のだぶるいー

スイングEAもポートフォリオに入れたいよなあ…

スイングEAのバックテスト例
✓以下を読んで使いたいEAを選ぶのも良いでしょう。

ナンピン

ナンピンとは、1ポジション目のエントリー後、
相場が逆行するたびにポジションを追加して、平均コストを下げ、
相場が少しでも戻ってトータルのポジションとして含み益が出たら決済するロジックです。

場合によっては、「マーチンゲール」と言って、
例えば1ポジション目が0.01ロット、2ポジション目が0.02ロット、それ以降は0.04、0.08…と、
ロットを倍増させてポジションを取ることで速やかに平均コストを下げるロジックもあります。

したがって、他のEAとポートフォリオを組みにくいのも特徴の1つです。

また、損切り設定があるものとないものが存在します。
いずれにしましてもナンピンEAはなかなか損切りしないことが多く、
バックテストの損益グラフ上では一直線に右肩上がりになりやすく、
聖杯のように見えますが、常に含み損を抱えている状態になります。

実際に稼働させたら、どんな感じか?

そもそもはナンピンする時点で、トレンドと逆行したポジションを持つので「逆張り」です。
逆行した相場が戻ってくるまで含み損を抱えながらじっと耐えなければなりません。

現状の市販のナンピンEAでは、ほったらかしにすると破綻する確率は比較的高く、
運用者が適宜に稼働・停止をハンドリングする必要があることが多く、
EA初心者さんにはあまり向いていない上級者向けタイプのEAと言えるでしょう。

そして、出品者から「稼働」「停止」のアナウンスをすることは投資助言にあたるため、
投資助言業であるしっかりした会社から入手しなければなりません。

また、複数のポジションを取ることから、必要証拠金を多く必要とします。
そのため、リスク管理の計算を綿密に行わなければ破綻する可能性が高いです。

したがって、他のタイプのEAよりも資金効率が悪い傾向にあります。

令和のだぶるいー

バックテストは一直線のキレイな右肩上がりなんだけど…
必要証拠金や含み損も考えて運用しないとなあ…

ナンピンEAのバックテスト例

マルチロジック

マルチロジックとは、1つのEAの中に複数のロジックが含まれているものを指します。
たいていの場合には、それぞれのロジックのリスクを補完しあうように組み込まれています。

様々なタイプのEAを購入するにはそれなりの資金が必要ですが、
マルチロジックEA自体でポートフォリオが組まれていると
1個だけでも安定した運用がしやすい傾向があります。

実際に稼働させたら、どんな感じか?

それぞれのロジックのリスクを補完しあうように組み込まれているので、
取引回数はおのずと多く、両建てで売りも買いも同時に入っていることは多いです。
しかしながらそれぞれのロジックは狙うチャートパターンが異なりますので、
「リスクヘッジ」しながらも安定的に利益が伸びやすい構造となっております。

令和のだぶるいー

マルチロジックEAは、1粒で5度美味しい食べ物みたいかも!

マルチロジックEAのバックテスト例(ロジックは5個分)

どこにも属さないロジック

筆者であるわたくし令和のだぶるいーとしては、
まずは自分の資産運用のために勝てるEAを開発してきました。
その中では様々なタイプのEAを開発してポートフォリオを組む必要がありました。
そして選りすぐりのEAを出品して、ユーザーさんにもご共有して一緒に喜びを分かち合いたい一心で、
様々なタイプのEAを出品しております。

その中では、
上記のタイプに属さないロジック開発も手掛けております。

具体的なEAとしては、

ユーティリティ・プレーヤー
コペルニクス・ベーシックUSDJPY版
トレンド・エンド・スキャルピング

などなどで、その他、ダイバージェンスを扱ったEAも開発しております。

ということで、
様々なEAのタイプについて解説していきましたが、どのタイプが優れている、ということはなく、
どのタイプにも得手不得手がありますので、ポートフォリオを組むことによって、
それぞれのタイプのEAのリスクを補完し合うことが大切だと思います。

もし「どのEAが、どのタイプか分からない!」という方は、
タイプによって勝率が異なりますから、

「様々な勝率のEAをポートフォリオに組み込む」だけで、
様々なタイプのEAをポートフォリオに組み込んだことになります。

そのあたりを意識してポートフォリオを組んでみるのもいいと思います!

令和のだぶるいー

上記6つ以外のロジックをいかに作れるかが、
EA開発者としての格の違いを見せられます!

EAを選ぶうえで重要なポイント

EAを選ぶ上で、まず重要なことは「客観的なデータで判断する」ということです。

裁量トレードなどとは異なり、EAは成績結果が客観的な数値としてはっきりと表れます。
すなわち、プロのEAトレーダーは、その客観的なデータをもとに運用方針を決めています。

その中で、EAには「バックテスト」と「フォワードテスト」が存在します。

この章では、EAを選ぶうえで重要な「バックテスト」と「フォワードテスト」について解説します。

令和のだぶるいー

バックテスト…フォワードテスト…
EAを選ぶうえで重要なんだよなあ。

バックテストとは?

バックテストとは、過去(バック)の値動きに対してEAの性能をテストすることを意味します。
正攻法のEA開発者であれば、作ったロジックに優位性があるかどうかをバックテストで確認します。

つまり、長期間のありとあらゆる相場環境を含む過去の値動きのデータで検証します。

ありとあらゆる相場環境の中には円高・円安相場、リーマンショック、介入などなど、
そして重要経済指標発表時、要人発言も含まれます。

そのデータの中で右肩上がりになるEAが出品される、
というのが正攻法のEA開発者が行う出品方法です。

バックテストの重要性

先に述べた通り、正攻法のEA開発者は過去検証を基準として、開発したロジックの優位性を確認します。

将来の相場は、必ずしも過去の相場と全く同じにはなりませんが、
少なくとも「長期間のバックテストで勝てないEAは、将来も勝てない」と言えると思いますし、

バックテストを基準にしてEAの優位性を確認しないなら、
何を基準にして勝てる可能性を見出すのか?ということになります。

すなわち、EAを選ぶ際には、「バックテストの見方」というのが非常に重要になってくるのです。

令和のだぶるいー

EA開発者は作ったEAをバックテストで評価します!

バックテストデータの見方

ここでは簡単にバックテストでEAを選ぶうえで押さえておきたいポイントを箇条書きで解説します。

・少なくとも「リーマンショック時期以前」~「直近」までで右肩上がりのバックテストであること
・リカバリーファクター(純益÷最大ドローダウン)が10年で10倍以上の「割合」であること
(それに加えて毎年満遍なく利益が出ていること、Quant Analyzerや岩ライザーで確認できる)
・適切なスプレッド設定でバックテストしていること
・充分な期待利得があること
・始値動作であること

私の経験則からすると、これらさえクリアしていれば、選ぶに相応しいEAとなります。

先述したように、勝率はEAのタイプによっておのずと決まるものなので、評価対象にはなりません。

それでは、1つずつ解説していきます。

令和のだぶるいー

さあバックテストで重要なポイントを見ていこう!

■リーマンショック時期以前~直近までで右肩上がり

直近1年や2年足らずの短期的な期間で右肩上がりのバックテストを見ることがありますが、
直近の相場環境にフォーカスし過ぎているため、
相場の天底を捉える可能性はありますが、それだけに「諸刃の刃」となり、
いつ通用しなくなるか分からない怖さがあります。

ひとたびリーマンショック時期のような荒い値動きがやって来た時には大損失も有り得ます。

ですので、なるべくあらゆる相場環境を網羅していることが必要になり、
「100年に1度」と言われたリーマンショック時期でも利益が出るEAであることは必須と考えます。
(VIX指数としてはコロナ禍の2020年3月に既にリーマンショック時期同等の数値を記録しました)

■リカバリーファクターが10年で10倍以上の「割合」である

バックテストの純益が大きくても、最大ドローダウンも大きければ、
そのリスクを想定した資金管理が必要になり、ロットも大きく設定することができません。
純益は大きく、最大ドローダウンは小さくなることが理想です。

すなわち、「純益 ÷ 最大ドローダウン」の数値が大きければ大きいほど、
少ないドローダウンで効率よく純益を得られるということになります。

この「純益 ÷ 最大ドローダウン」をリカバリーファクターと言います。

優秀なEAの目安としては「10年で10倍」の「割合」以上の数値とされています。
「10年で10倍」とは、10年で最大ドローダウンの10倍の純益があることを指します。

しかしながら、先述のバックテスト期間からすると、
リーマンショック時期以前、少なくとも2006年あたりから直近まででその「割合」以上であることが望ましいです。

また、その数値と併せて、毎年ごとに損益の偏りがないかを確認する為に、
Quant Analyzerや、岩ライザーといったツールを使って分析すると、さらに良いでしょう。

■適切なスプレッド設定

私の場合は、
実際の現実的なスプレッド+外付け手数料などを加味して、以下の基準にてバックテストして、
開発したロジックに優位性があるかどうかを判断しています。

その後、TDS変動スプレッドでバックテストでも確認しています。

USD/JPY1.5pips
USD/CAD2.0pips
USD/CHF2.0pips
EUR/JPY2.0pips
EUR/USD1.5pips
EUR/GBP2.0pips
EUR/AUD3.0pips
EUR/NZD5.0pips
EUR/CAD3.0pips
EUR/CHF2.5pips
GBP/JPY3.0pips
GBP/USD2.0pips
GBP/AUD4.0pips
GBP/NZD6.0pips
GBP/CAD4.0pips
GBP/CHF3.5pips
AUD/JPY2.5pips
AUD/USD2.0pips
AUD/NZD 3.5pips
AUD/CAD3.0pips
AUD/CHF3.0pips
NZD/JPY3.0pips
NZD/USD2.0pips
NZD/CAD 5.0pips
NZD/CHF4.5pips
CAD/JPY2.5pips
CAD/CHF3.0pips
CHF/JPY2.5pips
EA開発時の通貨ペアごとのスプレッド設定値
スプレッドとは?

売値(Bid)と買値(Ask)のレート差で為替手数料とも呼ばれています。
エントリーした瞬間にマイナス損益になるのは、このスプレッドが原因です。

注意!!

※バックテストのスプレッドの単位は「ポイント」です。10ポイントが1ピプスになります。
すなわち、上記の表で1.5pipsでのバックテストの場合には「15」と設定します。

▲ユーティリティ・プレーヤーをTDSの固定スプレッドでバックテストした画像

注意!!

充分な固定スプレッドであっても、それは「平常時」のスプレッドです。
ロールオーバー後の朝方はスプレッドが大きく開きます。

その為、TDS変動スプレッドでのバックテスト掲載もあることが望ましいです。

TDS変動スプレッドとは?

TDSとは「ティック・データ・スイート」の略で、上記の「固定スプレッド」とは異なり、
「変動スプレッド」でバックテストが可能になるツールです。

TDSでバックテストした場合には信頼性が高まり、モデリング品質は99.90%と表示されます。

バックテストは「固定スプレッド」と「変動スプレッド」の両方が掲載されていることが望ましいです。

▲ユーティリティ・プレーヤーをTDS変動スプレッドでバックテストした画像

注意!!

TDS変動スプレッドでのバックテストでは、
スプレッドの変動幅を調節できますが、バックテスト画像には表示されません。
(例えば0.1pips~0.2pipsなどという現実的ではない設定でのバックテストも可能)

なので、固定pipsでの掲載もあった方がいいです。

■充分な期待利得があること

この項目は意外と見落としがちですが最重要項目と言ってもいいくらいです。

「期待利得」は「純益 ÷ 取引回数」で表される数値です。
純益が100万円で取引回数が2000回ならば、期待利得は500円となります。

この数値が何を意味しているかというと、「スプレッド負け」するか?が確認できます。

先述のスプレッド設定は「平常時」のスプレッドで充分に余裕のある数値です。
しかしながら、朝方や重要経済指標時にはスプレッドが大きく開きます。
つまり、先述の平常時のスプレッド設定に加えて、余裕分が欲しいです。

それを見極めるために、この期待利得を確認するということです。

経験則からして目安としては2~3pips相当以上の余裕が欲しいです。
(0.1ロットであれば200円~300円以上)

■始値動作であること

始値動作でないEAは、フォワードテストの「再現性」に不確定要素が含まれてしまいます。

それはナゼかと言うと、バックテストに使う「ティックデータ」は、
4本値(始値・高値・安値・終値)の価格を使ってバックテストします。

そして一番の短期足である1分足を使ってバックテストする訳ですが、
ローソク足の形成中では「高値」と「安値」のどちらが先かが分かりません。

この時、MT4は「疑似的に」都合よくティックを生成してバックテストします。

モデリング品質が最高90%で100%にならないのもこれが理由ですが
これによって始値動作ではないEAは、「疑似的なティック」でエントリーやエグジットが行われ、
必ずしも始値動作のEAと比べて過去のリアルの相場の値動きを反映できていません。

したがって、
始値動作でないEAは、フォワードテストの「再現性」に不確定要素が含まれてしまいます。

リアルフォワード

バックテストデータの見方も重要ですが、
それ以上にバックテスト通りにリアルフォワードの成績が推移しているかを確認することが非常に重要です。

しかしながらEAには聖杯はなく、短期的には相場環境と合わずに不調な時期も必ず存在します。
ですので短期間のリアルフォワードでは判断しないことが望ましいです。

具体的には先述のリカバリーファクターの観点から言うと、最低でも1年以上のリアルフォワードがあり、
バックテストと相違ない成績で推移しているというのであれば、そのEAの信頼度が抜群に上がります。

令和のだぶるいー

リアルフォワードにも、バックテストの裏付けがあることが重要!

EAはどこで入手するのがオススメ?

この章では、EAの入手先を洗い出し、読者さんに「どこでEAを入手するのが良いのか?」
というのを判断して頂く章となります。

SNSでもらう

X(旧Twitter)、Facebook、note、InstagramなどでEAの無料配布の告知があったり、
各種ブログもしくはLINE、Discordなどでダウンロードができたり、
もしくはメルマガで配布していたりなど、
無料でEAがもらえる機会もあります。

しかしながら注意したいのは、信頼できるEA開発者、媒体か?とか、
もしくはIBと紐付けされたものであるか?などは確認したいところです。

前者は、ここで述べているように、バックテストやフォワードの開示があること、
広く認知されたEA開発者であることなどが重要です。
短期的な爆益のスクリーンショットだけではEAの善し悪しは判断できません。

後者は、別所でも申し上げている通り、海外口座限定ならば配布者は違法であり、
またスプレッドや外付け手数料、マークアップ分で不利な運用を強いられることがあります。

令和のだぶるいー

みんなには騙されて欲しくないよー…

マークアップとは?

営業仲介者に報酬がまわるように通常のスプレッドに例えば0.5pipsなどを上乗せして加算すること

安心安全なサイトで購入する

安心安全なサイトで購入するというのは、
公に広くEAユーザーさんの間で既に認知されている販売サイトを選ぶことが良いでしょう。

  1. ゴゴジャン
  2. MOSAマーケット
  3. レッツリアル
  4. テラス
  5. MQL5マーケット

などなど、それぞれの販売サイトから入手することが望ましいです。

令和のだぶるいー

それぞれの販売サイトにも特徴があるから見てみてね!

EAを選ぶときの注意点

EAを選ぶときの注意点としては、
先述のバックテストデータの見方、そしてリアルフォワードをしっかり確認してから入手・稼働することが大切です。
また信用できる販売サイトであったり、信用できる開発者から選ぶというのも大切だと思います。

そして、バックテストの客観的なデータによってリスク管理を徹底することが重要です。

この章では、EAを選ぶときの注意点を具体的に解説していきます。

無料でも口座縛りがある場合は要注意

EAは安く入手できるに越したことは無いのかもしれませんが、無料で配布されるものには注意が必要です。

「IB」と言って、海外の口座が指定され、そのEAでトレードをするたびに、
例えば0.5pipsなどの手数料が差し引かれて、誰だか知らない人にお金が入る仕組みになっていることがあります。
(スプレッドに加算されるので取引コストも悪化します)

運用するユーザーさんとしては違法ではありませんが、それが海外口座の場合、金融庁の管轄外のため、
出金拒否や利益取り消しなど、「やりたい放題」のブローカーがいても、泣き寝入りするケースがほとんどです。

国内でも、金融庁管轄でEA対応のFX業者があるので、安心安全を取るならば、国内を選択することが望ましいでしょう。
国内FX業者であれば、信託保全と言って、預けた資金は全額保護されます。

令和のだぶるいー

私の立場からは海外口座はオススメできません…

個人から購入しない

いくら甘い言葉をかけられても、
基準を満たしたバックテストやフォワードなど、
評価対象に値しないEAを個人から購入するのは要注意です。

ちゃんとしたEAならば、
ちゃんとした販売サイトに堂々と出品できるはずです。

あくまでも、
客観的な判断で見て評価対象にならないEAは購入しないことが無難です。

令和のだぶるいー

甘い言葉よりも、客観的なデータが重要!!

バックテストの結果は簡単に改ざんできる

実は、バックテストのデータはいくらでも改善できてしまいます。
例えば、損失の出たトレードを削除することも可能です。

ですので、バックテストだけを見て良いEAだと判断することなく、そして短期間の爆益のスクリーンショットではなく、
リアルのフォワードテストでバックテスト通りに成績が推移しているかどうかを確認してから入手することにしましょう。

令和のだぶるいー

私なら「改ざんしてるかも」とは判断できるけど…
通常ならリアルフォワードも併せて確認が大切ですね。

EAに期待しすぎない

EAに対するイメージとして、自動で売買してくれるというところから、
秒速でスキャルピングを行ってくれるだとか、月利何%で稼げるだとか、そういった誇大妄想を抱く場合があります。
月利という超短期間の最大瞬間風速で考えてはいけないし、そのようなEAは長期的に勝てない可能性が高いです。

月利2%ペース、年利20%を超えれば有名ヘッジファンドにも勝てるような成績です。
もし大きなロットを張り過ぎてロスカットになり、結局、裁量トレードよりも勝てなかったなら意味がありません。

本来、EAとというものは、
ある一定のロジックに従って長期的に損益がプラスになる確率が高くなるように愚直に自動で売買してくれるものであり、
それ以上の柔軟なトレードはしてくれません。

ただ裁量トレードとは違って、メンタルの要素が排除されるので、裁量トレードでうまくいっていない方は、
EA運用を取り入れるのも良いでしょう。

すなわち、
EAは資産を増やすためのツールの中の1つに過ぎないということには留意が必要です。
EAだけが素晴らしいということではありません。

裁量トレードで稼げるのならば全然それで良いですし、
裁量トレードとEAトレードを両立させてハイブリットで運用していく、
裁量トレードのリスクを補完するためにEAを運用する、
普段の仕事や生活が忙しく、トレードも自動でできるならFX自動売買でトレードさせたい、

というような考え方でも良いと思います。

令和のだぶるいー

自分らしく、自分に合った運用スタイルを確立しよう!

まとめ:EAの選び方と注意点

以上が、EAの正しい選び方の解説となります。

資金を失ってから、良いEAが見付かっても「時既に遅し」です。
ここに書かれている解説や注意点をよく踏まえて頂き、より良いEA運用に活かしていきましょう!

また、「実際に運用する時のリスク管理方法」は別枠で解説いたしますのでお楽しみに!

それでは!

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この記事を書いた人

EA開発者。2013年から裁量トレーダーとしてFXを開始。2015年にはヒロセ通商のトレードバトルに参加し最高で全国10位。その後、自身のトレード手法を基にEA開発者へ転身。開発したEAはGogoJungle年間アワード、FOREX EXCHANGE主催 EA1グランプリ準優勝など数々の賞を受賞している。

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