皆さん、お世話になります。
FX自動売買、EA開発者の令和のだぶるいーです。
私は皆さんにより良いEA運用をして頂きたく、
私の持っているEAに関する知見は余すところなくお伝えしていきたいです。
そして今までの解説記事では、
EA運用に欠かせない「EAの選び方」や「EAのリスク管理の計算方法」を、
プロのEA開発者の視点から伝授していきました。
しかしながら、それらを学びさえすれば、
必ずや、より良いEA運用ができるかと見せ掛けて、
必ずしも上手く資産が増えない場合があります。
一体それは「ナゼ」でしょうか?
実は、まだまだ「足りない重要な要素」があるからです。
それは何かと言うと、
「EA運用に対する姿勢・取り組み方」が非常に重要であり、そして、
「EA運用に対するメンタルの重要性」が非常に重要となってくるのです!
実は、EA運用には「EA運用ならでは」のメンタル術があるのです!
という事で、このコラムでは「EA運用ならではのメンタル術」を伝授していきます!
同じ「EA選びとリスク管理」をしても結果が変わるカラクリについて
さて、世の中は昔に比べて機械化が進み、便利なモノが増えました。
FXトレードにおいても昔は店頭もしくは電話でしか注文できなかったものが、
今ではスマホ1つさえあれば、いつでもどこでもトレードができるようになりました。
裁量トレードにおいても様々な便利ツールが登場しています。
サインツールやカスタムインジケーターなどです。
FX自動売買であるEAの登場も、その最たるところです。
しかしながら、果たして皆さんのEA運用成績は向上したでしょうか?
便利な世の中になってもFXで勝てる人は増えたのだろうか…
それをチェックする為には以下を確認してみましょう。
はっきり言いまして上記のチェックリスト通りにEA運用をしていれば、
プロのEA開発者である私と同じようなEA運用成績が見込めるはずです。
そこで、もし「EA運用成績に差が出る」というのであれば、あとは何が違うのでしょうか?
私は基本的に「放ったらかし運用」です。
なのでプロだからと言って半裁量とかハンドリングは入れていない事になります。
つまりは特別な事はしておらず、本来なら同じ成績が出せてもおかしくないはずです。
EAの選び方とリスク管理を徹底すれば稼げるはずなんだが…
~同じ成績が出るはずなのに、何が違うのでしょうか?~
同じEA運用をしていて結果が異なるのであれば、それ以外の要素が邪魔している可能性大です。
すなわち、先述の条件が同じなら、あとは「メンタル」の違いだけなのではないかと推測します。
なので、「EA運用ならでは」のメンタル術を解説する必要がある、と考えるに至った次第であります。
さらに詳しく深掘りして申し上げますと、
私はプロのEA開発者ですので、
皆さんよりもEA運用の知識もあると思います。
その中で
「私が思っているEA観」と「皆さんが思っているEA観」に乖離があると感じております。
…そう言われてしまうと難しい話になっていきそうですが、、
~でも大丈夫です!安心して下さい!~
今回は「私が思っているEA観」を余すところなく解説して、
「本来、EAとはこういうものである」という知識を持ち帰ってもらえればと思います!
そうすれば「EAの選び方」と「EAのリスク管理の計算方法」と併せて、
完璧なEA運用ができるのではないかと考えております!
私はなるべくシンプルに考える方なので
分かりやすく解説できると思います!
裁量トレードとEAトレードのメンタルの持ち方の違いについて
それではまず、「裁量トレードとEA運用のメンタルの持ち方の違い」について解説します。
私は裁量トレーダー出身のEA開発者ですので、
それだけに、両者のスタンスの違いも感じており、解説もできます。
私は裁量トレーダー時代に一定の実績を収めましたが、
私の場合には「裁量トレーダーを継続できない」
という結論に至りました。
そこにはメンタルの要素も非常に強いのですが、
そういった話も含めて今回は解説していきます!
勝てる手法を持っていてもメンタルで負けてしまう…
裁量トレーダーのメンタルの持ち方
まず初めに、裁量トレーダーは様々なテクニカルやサインツールを駆使して
「最終的にエントリーの判断は自分が行う」というのが一般的です。
そしてそこに至るまでには「確固たるトレード手法」を磨く必要もあります。
そして勝つこともありますが当然ながら負けることもあります。
常にチャートを監視しながら負けた時にはメンタルもやられます。
負けてメンタルが平常心を保てなくなった場合、
当初のトレードルールを破ったり、「倍返し」でロットを増やしたり、
ナンピンしたりと、挽回しようとして余計に傷口が広がったりします。
なので裁量トレードでは「淡々と冷静にルール通りトレードを繰り返す」
ということが求められます。
EA運用におけるメンタルの持ち方
それに対してEA運用においては、トレード手法、すなわちロジックは予めEAの中に入っており、
なおかつEAが人間の代わりに「淡々と冷静にルール通りトレードを繰り返す」ものです。
なので、その時点で既に裁量トレードで求められるメンタルの必要性はなくなってきます。
スポーツに例えれば裁量トレードは選手で、EA運用者はEAという選手の監督といったイメージです。
まずは、こういった根本的なスタンスの違いを踏まえる必要があります。
すなわち、EA運用では「EAの選び方」と「EAのリスク管理の計算」を徹底しながら、
「EAという選手の監督を務める」といったイメージです。
それを踏まえて、次に「EAの監督としてのメンタルの理想の在り方」について書いていきます。
あなたはEAという選手を活かす監督です!
選手であるEAの監督としてのメンタルの理想的な在り方とは?
「EAの選び方」と「EAのリスク管理の計算」は、
EAの運用者である「監督」によって多少の「采配」は違えど、
その連載記事に書かれていることを踏襲するならば、そこまで成績に大きな差は出ないはずです。
それでもEA運用で上手くいく人とそうでない人が出てしまいます。
それは学生の頃を考えると同じ先生に教わりながら生徒によって成績差が出るのと似ています。
つまりは先生が同じこと(EAの選び方とEAのリスク管理の計算)を教えていても、
聞く側の生徒が「どのように感じたか?」の違いという部分が大きいと思います。
EA(選手)の運用者(監督)が今まで何を感じて学んできて、采配を振るうか?という事になります。
それがまさに「重要なメンタルの部分のうちの1つ」なんだろうと思います。
とりわけEAの場合には、ほとんどが「ロジックの中身がブラックボックス」です。
EA運用で成績差が出てしまうのは「ブラックボックスによるメンタルの変化」が大きいと思います。
EAのロジックの中身がブラックボックスなだけに「監督の采配がブレる」という事なんだと思います。
なぜEAのロジックはブラックボックスなのか?
では、なぜEAのロジックはブラックボックスなのかというと、簡単に言えば盗作防止です。
汗水垂らして、やっとの思いで開発したロジックを盗まれては商売あがったりです。
しかしながら皆さんは「ロジックが分かった方が運用しやすい」と考えるでしょう。
それは大間違いとは言いませんが、プロのEA開発者の私からすれば、だいぶ間違っていると言えます。
そもそもはEAは、選び方とリスク管理の計算でほぼ結果が決まっていきます。
それを踏まえた後は「ほったらかし運用」でも良いくらいです。
それは、正攻法のバックテストの成績から客観的なデータを使ってリスク管理をしますので、
「どんなロジックなのか?」という事はさして分からなくても良いと考えるからです。
ここの意識の持ち方は非常に大切です。
ここの意識の持ち方を間違えてしまうと、EA運用で結果が伴わないことにつながります。
それでは次に、もっと詳しく解説していきましょう。
果たしてロジックが分かっても成績が向上するか?
先ほど、「ロジックが分かった方が運用しやすい」と考えるでしょうと書きましたが、
それはおそらくEAをサインツールと同じように考えているからだと推測します。
「選手であるEAの監督であるのがEA運用者」と述べましたが、もしかしたら
「EAのON・OFF、ハンドリングを入れることが監督の役目」と考えているかもしれません。
しかしながら、ハンドリングを入れて、実際に結果は出せているでしょうか?
サインツールで結果を出せている方なら、EAに半裁量を入れても勝てるかも知れません。
ですがサインツールで勝てているならEA運用をしようとは考えないかもです。
しかし現実はサインツールでのトレードで不充分であるからEAを使おうとしているんだと思います。
それを客観的に踏まえると、サインツールと同じことをしてEAで勝てるでしょうか?
そもそもEAはFX自動売買であり、「自動で売買する為に作られたツール」です。
その意に反して、ハンドリングを入れるということはナンセンスと考えます。
正攻法のEAであれば、長期間のバックテストによって右肩上がりになるものです。
その中には様々な相場環境や重要経済指標も経験してきました。
もちろん、重要経済指標前にEAを停止した方が精神衛生上として良いなら、
メンタルも崩れにくく、余計なNG行動に出なくて済むなら、その方が良いです。
ですが、そもそものEAの本来の特性上、本来の使い方は放ったらかし運用になります。
私はEAの選び方とリスク管理を徹底して放ったらかし運用です!
という事で次に、「NG行動」というワードが出てきましたので、
ロジックがブラックボックスであることによって引き起こされるNG行動とは何か?
ということを詳しく解説していきたいと思います。
ブラックボックスによって引き起こされるNG行動とは?
それでは最初にザックリと箇条書きでNG行動の一連の流れについて書いていきましょう。
EAの選び方を徹底せず、ロジックが分からずに運用するので疑心暗鬼になってしまう
↓
すぐにエントリーしないと正常に稼働設定できているか不安でEA開発者に問い合わせる
↓
思ったように(特に天底で)エントリーしてくれなくて、EAに対して不信感を持ってしまう
↓
EAが信じられず、感情的な行動(半裁量、ハンドリング、稼働停止など)に出てしまう
↓
EA本来の性能が発揮されなくなってしまう
↓
自らの半裁量を入れていて負けたにも関わらずにEAのせいにしてしまう
↓
短期的な損失により、客観的な根拠もなく感情的にEAを停止して使わなくなってしまう
↓
その後、リスク管理を徹底して、放ったらかしにしていれば勝っていたことが分かる
↓
余計に悪循環が発生する、トラウマになる、EAに拒否感を覚えてしまう
↓
結局は資産が増えないまま時間が経過していく
という事でして、こういった一連の流れを経験している方も多いかと思います。
じゃあ、どうすれば良いのか??
それでは、ネガティブな一連の流れの話を解説するだけで終わってしまっても良くないですし、
「じゃあ、どうすればいいのか??」というアンサーを抜粋して分かりやすく解説していきます。
ここからは「EA運用ならではのメンタル術」の処方箋になります!
EAの選び方を徹底せず、ロジックが分からず運用するので疑心暗鬼になる
これは、EAの出品ページの内容や、射幸心を煽る広告を見て「何だか稼げそう」と思って、
興奮しながらEAを買って失敗するケースに多く散見されているものなんだと思います。
または「みんなが買ってるから自分も買う」という日本人らしい気質の方は非常に多いです。
しかしながら人それぞれ資金量も既に持っているEAも異なりますし将来設計も異なります。
なので、そのようなEAの選び方をすると「こんなはずじゃなかった」ということになってしまいます。
正しくは「EAの選び方」というスキルをしっかり学んで、納得してからEAを購入するのが良いです。
なので「EA運用で稼げるかは、EA選びの時点で既に決まってしまっている」
ということを肝に銘じて「EAの選び方」の徹底に努める事が重要だと思います。
すぐにエントリーしないと正常に稼働できているか不安でEA開発者に問合わせる
これは、「短期的に今すぐガッツリ稼ぎたい」という気持ちの表れでもあると考えています。
この気持ちが強すぎるから、「今すぐガッツリ稼げますよ」という悪徳商材に騙されるのです。
EAとは、「エントリー基準を満たしたらエントリーして、決済基準を満たしたら決済する」ものです。
稼働させてからすぐにトレードするほど、チャートパターンにおける優位性は切り取れません。
つまりは、「すぐにエントリーするEAほど怪しいEA」というくらいに考えて頂きたいです。
例えば毎日1トレードのペースだと、
1ヶ月で20回、1年で240回、20年で4800回となります。
バックテストを見て、それよりも少ない場合、毎日はトレードしないということになります。
また、EAがチャンスと判定したら短時間にまとまって複数回のトレードをする場合もあります。
従いまして毎日ペースでも、数日間はトレードしない場合も普通に往々にしてあります。
「優位性のあるタイミングまで待てる」というのもEAの長所ですし、
「ポジポジ病にならずにエントリーを我慢できるのもEA」と思って頂きたいです。
「我慢できるのもEA」というスタンスは非常に重要なのです!
思ったように(特に天底で)エントリーしてくれない
これは、「EAが人間の手に届かないかゆいところに手が届く」が如く、
必ず相場の天や底のタイミングでエントリーしてくれたりして勝ってくれるのがEAだ、
と思うかも知れませんが、
もし、「優秀なEAほど、天底でエントリーしなくなる」と言ったら信じられるでしょうか?
2004年~直近までなど、長期間のバックテストの中では実に様々な相場環境が存在します。
その中で正攻法のEA開発者は、毎年満遍なく利益が出るようにEA開発を行います。
そうした場合に、どんな相場環境でも天と底を捉えるトレーディングは極めて難しくなります。
時期によっては勝つどころか相場環境とマッチせずに不調になりドローダウンが発生する事もあります。
そんな中で、毎年満遍なく利益が出るようにEA開発を行っていく場合、
「だいたい」のポイントでエントリーして、「だいたい」のところで決済して、
長期的に見れば「だいたい」毎年満遍なく利益が出るようにEAを開発することが理想となります。
ですので、「バックテストだと超勝てそうだけど実際にはパッとしない」と感じるかも知れません。
ですが逆に言えば、「ほとんど天底を捉えているEAほど怪しいEAである」、
すなわち「直近の相場だけに過剰最適化し過ぎているEAである」くらいに思った方が良いです。
そういったEAは、少しでも相場環境が変われば、すぐに破綻しやすいと思います。
ここの感覚をマスターできれば運用がラクになります!
感情的な行動(半裁量、ハンドリング、稼働停止など)に出てしまう
先ほども述べましたが、EAのロジックはブラックボックスです。
ロジックが分からない状態で半裁量を入れるというのは非常に危険な行為だと考えます。
強いて言えば、裁量トレードが得意な方ならEAに半裁量を入れても良いかも知れません。
しかしながら、ロジックが分からなければ半裁量を入れようが無いことはプロほど分かると思います。
なおかつEA運用を始めた方のほとんどは、裁量トレードで上手くいかなかったから始めたと思います。
であれば「EA本来の性能を発揮できない可能性の方が極めて高い」ということは分かると思います。
逆に言えば、EAに対して「今日は稼働停止推奨です」とか作者や運営元が指示を出すことは、
私からすれば「作り込んでいない未完成なEA」と判断して使うことは一切ありません。
プロのEA開発者から見るユーザーさんとのメンタルの違い
EA運用のメンタル的な取り組み方として色々と解説してきましたが、
ここでは「代表的・一般的な注意事項」的な解説をしていきます。
これは、EA開発者になる前のユーザーの時代と、EA開発者になってからの経験が活かされています。
また、ユーザー様からのご質問なども加味しまして総合的に解説致します。
「複数の口座間の乖離について」
EAが不調な時期に「A口座ではエントリーしたけど、B口座ではエントリーしなかった」など、
いわゆる「口座間の乖離」について1つ1つのトレードで気になってしまう方は非常に多いです。
これは先述した、
「今すぐガッツリ稼ぎたい」気持ちと「ブラックボックスのロジック」に起因するものと思います。
そうした意識を変えて、「EAの選び方とリスク管理」を徹底する事がEA運用には大切という事です。
そして、「口座間の乖離」が発生してEAに不信感を覚えてしまうあなたに解説をしていきます。
変わるものと変わらないもの
EA運用に取り組むうえで、「口座間の乖離の原因の追及」をしたい方がたくさんおりますが、
まずそこで特に踏まえておくべきことが「変わるものと変わらないもの」の見極めとなります。
物事の発生原因を特定するうえで「何が変わって、何が変わっていないか?」は非常に大切です。
そして原因は「変わったこと」の中にある場合がほとんどである、ということになります。
これは工場勤務の方なら分かる方もいると思いますが、「4M変化点」という言葉があります。
Man(人)
Machine(機械)
Material(材料)
Method(方法)
品質管理手法の1つで、製造現場の4つの要素(4M)の変化点を把握し、
品質トラブルを未然に防ぐことを目的としています。
すなわち、不良品などの不具合が発生した時、この4Mの中で変化したところを確認し、
原因を突き止め、恒久的な対策を施すことによりトラブルを減らす役割を担っています。
このように、高度経済成長から培ってきた「ものづくり」のノウハウがありますが、
これがEAにも通ずるものがある、ということです。
これをEAに例えると、
Man(EA運用者、EA開発者)
Machine(EA)
Material(配信レート)
Method(リスク管理、FX会社ごとのMT4/5)
このように分類され、EA運用でトラブル、口座間の乖離が生じた時には、
この4つに分けて解明すると早期発見につながります。
そして、この中で「唯一、変わらないもの」が存在します。
そうです。EAです。EA、すなわち中身のロジックのプログラムは何があっても書き換わりません。
逆にEAのプログラムが書き換わったら怖い…
仮に100人中100人のみんなが同じ不具合を出していたら、EAに原因がありそうですが、
そうではない場合、EA以外の原因で不具合が発生している可能性がほとんどです。
このようにして見てみると分かりやすくなりますが、
こういった「変わるものと変わらないものの見極め」は重要なのです。
配信レートは「生もの」であるということ
まずは以下の画像をご参照下さい。
学生の頃に理科の実験でやった事がある方もいるかも知れません。
これは「レモン電池」と言って、レモンの成分により電球がパッと点灯する実験です。
MT4やMT5でのFXトレードでは、これと同じ事が言えると考えております。
この画像で何が言いたいかというと、
「配信レートは生ものである」という事です。
MT4やMT5の配信レート・注文~約定までは、全てシステマチックで画一的と思うかも知れませんが、
実は、そうではなく様々な要因で配信レートは運用者の口座によって変わっていきます。
「レモン電池」の画像を例にすると、流れる電流や電圧というのは画一的ではありません。
「電極をどの位置に挿入したか?」「どの深さまで挿入したか?」によっても変わりますし、
そもそもレモン自体、どこの産物なのかによっても含まれる成分の含有量は変わります。
これと同じように、配信レートが異なってくるという事です。
これは、それぞれのFX会社で注文を流す提携先のLP(リクイディティプロバイダー)が異なり、
通信環境なども異なること、口座によってはロット数の違いでFX会社の注文の受け方が異なること、
これらが相まって配信レートが変わってしまうという事であり、ごく一般的となっております。
そしてその配信レートがその運用者ごとに変わってしまうということは、
エントリーや決済を判定するテクニカルの計算値も変わってしまうということです。
すると必然的に、「口座間の乖離」が生まれてくるということになります。
ちなみにそれらを踏まえて、
別の異なるアプローチから長期的に損益がプラスになるように開発していくというのが、
正攻法のEA開発者の仕事ということになってきます。
同じFX口座タイプでも差異が出てしまうというのは初耳かもですね!
短期的なドローダウンに一喜一憂しないこと
このフレーズはよく耳にすると思いますのでサクッと解説します。
例えば、かの有名なメジャーリーガーで数々の成績を残したイチロー選手。
彼はヒットを打っても凡退しても表情1つ何も変えません。
これは、短期的なドローダウンに一喜一憂しないことに通ずるのですが、
要は打席の全てでなぜヒットになったか、凡退になったかを常に考えていて、
打席の全てで説明ができて継続的にヒットを狙える状態になっていることが理想だからです。
イチロー選手は「一番の不調時とは説明できないヒットが出て好調な時」と言っています。
つまりは説明ができなければ、今後も再現性を保って同じヒットが打てないという事です。
これはEA開発に例えれば「何だか分からないけど最適化したら良いEAが出来た」のと同じです。
そこに現実的に勝てる理屈が存在しなければ、ギャンブルと同じで怖くて使うことはできません。
もっと簡単に言えば、練習不足でも、まぐれでヒットを打って喜ぶ人とは違うという事です。
それで喜ぶ人は、まさに「ギャンブルでトレードしてまぐれで爆益になった」と言えるでしょう。
そうではなく、正攻法のEA開発者であれば、その辺りは充分にケアしているところになります。
つまりは全てのトレードで「勝つべくして勝ち、負けるべくして負ける」ところまで仕上げています。
ですので私は仮にそのEAのロジックを忘れていて、勝っても負けても一喜一憂する事はありません。
つまり「EAの選び方とリスク管理の計算方法」を徹底すれば一喜一憂する必要が無いということです。
トレードで一喜一憂しない為にも
「EAの選び方とリスク管理」は大切なのです!
EAは、機械的に毎月・毎日、決まった利益を出してくれない事に注意する
悪徳商材のEAでよく使われるワードとして「日利」「月利」があります。
私は「年利」なら聞いた事はあったのですが、悪徳商材を知った時に初めて知りました。
プロのEA開発者から申し上げると、正攻法の優秀なEAでも月ベースでマイナスは日常茶飯事です。
それが悪徳商材になると超短期的な爆益のスクリーンショットをSNSに貼り付け、
「日利5%!」などと射倖心を煽るセールスをよく見かけます。
これは、短期的に儲かったとしても、超短期的に過剰最適化したEAがほとんどで、
少しでも相場環境が変わってしまえば、即破綻する可能性が極めて高いです。
そう言った中で、「EAは、機械的に毎月・毎日、決まった利益を出してくれるもの」
という間違った刷り込み、認識をされることがあり、
それが間違ったEA運用を助長する、ということになります。
そもそもEAとは、ある一定のロジックに従って愚直にトレードします。
すなわち、トレード・チャンスが到来した時にのみ、トレードするものとなります。
従いまして、「EAは、機械的に毎月・毎日、決まった利益を出してくれるもの」ではありません。
どんな相場環境でも毎日、一定の金額を稼げるEAはありません!
稼働すると途端に負け始めるカラクリ
さて、バックテストもフォワードもバッチリ、でもいざ稼働したら負け出した事はあるでしょうか?
そして「原因がなぜか分からないけど騙された!」と思い、稼働を停止した事はあるでしょうか?
しかしながら、これには明確な理由があります。
それは結論からザックリ申し上げますと
「バックテストから見るEAの性能以上のパフォーマンスが出ているタイミングから稼働を始めた」
ということになります。
例えば長期間のバックテストで勝率が70%だったとして、直近の成績は好調で90%だったとします。
そうすると勝率は元々の長期間のバックテストの70%に収束しやすいと考えるのが妥当であり、
それを踏まえると、その後のトレードでEAは不調になる確率の方が高いことが分かります。
そのタイミングで稼働を開始するから、いざ稼働したら負け出すことになるのです。
※これはあくまでも「正攻法」のバックテストで右肩上がりになるEAに限った話であり、
「EA選び」と「EAのリスク管理の計算」という客観的な判断は必ず踏まえて頂きたいです。
まとめ
という事で、今回は「EA運用ならではのメンタル術」を解説していきました。
プロのEA開発者からすれば「EA運用ならではのメンタル術」というのが存在していて、
それが「EAの選び方」と「EAのリスク管理」と並んで最重要であると考えております。
そしてEAというものはこんなものなのだよ、という話の中で重要なテーマがあるのですが、
次回以降では「EAだけが特別なものではない、EAは生活の中の一部にしか過ぎない」
ということを書いて、EAがもっと身近なものになっていけたらなあと考えております。
それでは!
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