ウクライナ情勢の緊迫感が少し和らいだように思いますがどうでしょうか。
それでは昨日(2月15日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
15日はリスク回避の動きが弱まり、ユーロ買い、円売りの流れとなっています。
現在、ウクライナ問題で最も敏感に反応するのがユーロとなっており、ユーロを見てリスクオン、リスクオフの流れを確認するのが適切だと思っています。
東京時間はドル売り・ユーロ買い・円買いの流れとなっています。
日経平均株価が下げ幅を拡大するとドル円は軟調地合いとなりました。
ウクライナ関連のニュースが飛び交う中、様子見の展開となっています。
欧州時間に入るとロシア軍の一部が帰還したと報じられ、リスク回避の流れが後退したことで円が売られました。
米10年積利回りと欧州株式市場が堅調に推移し、ドル円も急伸、上値を探る展開となります。
NY時間は欧州の流れを引き継ぎ、上値を広げます。
米国 卸売物価指数(PPI)が発表され、前月比1.0%上昇となり市場予想を上回りました。
原因はサプライチェーンの混乱が続いているためとされ、引き続き高いインフレが続く可能性が高い可能性が示されました。しかし、株式市場とドル円への影響は限定的となっています。
プーチン大統領はドイツのショルツ首相とモスクワで会談し「米国、NATOと安全保障で交渉する用意がある」「2024年以降もウクライナ経由で天然ガスを供給する用意がある」「我々は欧州で戦争を望まない」「部隊の一部撤収は決定済み」と述べました。
発言を受けてドル円は115.83円まで上昇し、上値はピボットR1を強く意識した値動きとなりました。
到達後は達成感から反落し、軟調地合いとなりました。
また、親ロシア地域であるウクライナのドネツク、ルガンスクの2州が分離独立し、ロシアと併合する可能性が出てきており、西側諸国との対立が長引く可能性が高くなっています。
明日は午前4時にFOMCが開かれます。
どの程度タカ派に振れるのか注目が集まります。それを受けて本日は様子ムードになる可能性も高いです。
本日の重要指標・発言
時間 | イベント |
---|---|
16:00 | 英国 消費者物価指数 |
22:30 | カナダ 消費者物価指数 |
22:30 | 米国 小売売上高 |
28:00 | 米国 FOMC議事要旨 |
ドル円相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心にドル円を分析していきます。
・RSIで見る相関関係
・セントラル・ピボット・レンジを使用した環境認識
RSIで見る相関関係
RSI(28)を使用して各通貨の傾向を見ていきます。
緑色が濃いほど上昇圧力が強く、赤色が濃いほど下降圧力が強くなります。
チャートは4時間足です。
ドル円、ユーロドル、ユーロ円の3すくみで見ると、三色とも緑色となっていますので以下のようになります。
ドル円 →ドルが強い・円が弱い
ユーロドル →ユーロが強い・ドルが弱い
ユーロ円 →ユーロが強い・円が弱い
「強い」が2つあるのがユーロ、「弱い」が2つあるのが円となり、ユーロ円の買いが良いという結論になります。
但し、全体的に色味が薄いので、相場に方向感がなく、強い通貨を買って、弱い通貨を売るトレンドフォロー戦略は期待値が低い時期であることが分かります(4時間足目線)
セントラル・ピボット・レンジ(CPR)を使用した環境認識
CPRで見ると、前日のCPRの上に本日のCPRが完全に位置していますので、本日は『Higher Value』と呼ばれるパターンになります。
強い上昇がみられますので買いを狙っていく局面です。
また、本日のCPRは収縮していますので「変化」または「ブレイクアウトの予兆」と判断できます。
明日早朝にFOMCがありますので、それに合わせてブレイクアウトを狙っても良いかもしれません。(スリップ&スプレッドには注意)
また、ダイバージェンスが発生していますので、そちらも注視していきます。
本日のトレード方針 -EURAUD-
本日はユーロオージーで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 1.584438 |
利益確定ポイント(T/P)① | 1.57910 |
利益確定ポイント(T/P)② | 1.58116 |
損切りポイント(S/L) | 1.58893 |
ユーロオージーの「セントラル・ピボット・レンジ」で『Inside Value』が発生していますのでブレイクアウトを狙います。
利益確定ポイント②を使用した場合、リスクリワードレシオが低くなりますが、勝率が高くなりますので利益確定ポイント①に比べて期待値はほぼ変わりません。
但し、①付近は節目がありますので、価格が吸い寄せられる可能性を考えるとそちらを選択した方が良いと考えています。
この手法はシステムトレードですので、ご自身の分析と合わせて活用頂ければと思います。
直近の平均値変動幅
1日の平均値変動幅を表すADRです。
1日の高値~安値の幅がこの付近に収まることが多いです。
ADRで見てもユーロオージーの値幅が収縮しているのが確認できます。
【ドル円】
ADR20=67
ADR10=68
ADR5=76
【ユーロオージー】
ADR20=142
ADR10=138
ADR5=117
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