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国内FX会社のユーザーレビュー
本サイトに送られた国内FX会社のユーザーレビューをリアルタイムで更新しています。
投資初心者にオススメと紹介されていたので初めてみたのですが、私からしてもかなりオススメする事ができます。 まず何よりも講座開設がとにかく簡単で、しかもわかりやすいです。 インターネットで手続きしてからだいたい2日で審査が完了したので、スピード感もあると感じました。 注文方法も非常にシンプルで使いやすく、マニュアルも用意されているので困ることはありませんでした。
銀行口座直轄であるためすんなりとやりとりできるのかなと思いました。fx初心者であるため、素人目線からのメリットになるのですが、やはり銀行口座直轄は嬉しいですね。また、開設しやすいので比較的すぐに始めることができます。paypayが運営しているという安心感もありますね。素人からすると有名企業が運営しているというところがあれば安心ですね。また、取り扱いペアが多いという点も良いです。コスト的にもローコストから始めることができるので最高ですね。
スキャルピングOKという点がまずとても良いと個人的には思います。現時点で公式サイトのQAでもスキャルピング可能ということが書いてあるので安心感があります。スキャルピングに特化した注文も可能で使用感が良いです。 その他の良い部分としては、問い合わせの電話が繋がりやすく(私がかけた時は)、初歩的な質問に対してもとても丁寧に回答してくれた点です。 ツールについてはブラウザタイプもありますが、C2というインストールするものを使用しています。画面も一般的な見やすさでカスタマイズもそれなりに出来き、なによりシンプルなので初心者にもおすすめです。 スマホアプリの使用感はいまのところそれほど高くは感じませんが、とくに問題なく使えました。
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2023-12-03 06:00:00更新
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2023.12.1
たむの週間分析レポートEURJPY|2023年12月1日
今回はユーロ円について分析していきます! 4H足分析 ぱっと見として、上昇トレンドを形成しています。 これは円安がずっと続いており、同じく円を含むクロス円の通貨全てが現在も上昇を続けています。上昇中も押し目が浅く、エントリーがしにくい期間が続いていました。 その中で、直近の下落が気になります。今までじわじわと上昇してきていたのが164.3に到達した瞬間に、今までの動きから一転し急落しました。その後上昇はしましたが、163.7のレートでストップに下方向へ方向転換しました。 このことから、『前回の高値を超えるほどの上昇の力がなかった』ということが伺えます。 この時点ではまだダウ理論は崩れていません。よくあるパターンとして、『最新安値付近でWボトムを形成して再上昇』という場面を見ます。 それでは今回はどうなのか? 現在の最新安値である161.2を下に抜けたところでもじもじしています。この時点で安値を割っているのでダウ理論上、4H足での上昇トレンドは終了していると言えます。 この後はレンジになるか、下降トレンドになるかのどちらかになります。 黒枠で右肩下がりのWトップが確認できます。ネックラインである161.2を下に抜けているので、Wトップ完成として見ていいと思います。このWトップの大きさ的に159.0あたりまでは下落してくるものと思います。 これからは下降戦略がメインになってくると思いますので、方向を間違わないように下位足で最終的な方向を見定めていきましょう! 15M足分析 15M足のぱっと見の印象としては、4H足よりも綺麗な下降トレンドを形成していると感じます。 15M足での切り下げラインも引けるので、わかりやすいと思います。4H足Wトップのネックラインである161.2付近での動きを見てみると、抜ける直前の動きが今までの綺麗な戻り目の付け方ではなく、レンジっぽいもじもじした動きから下抜けをしています。 ここから新規で売り注文が入ったというよりも、買い注文の決済で相対的に売り注文の比率が多くなり下落したという動き方に見えます。 どちらにしてもこの動きで上位足でも下降トレンド入りが確定しているので、15M足では素直に戻り目を狙って下降戦略で行けば安定して利益を取っていけると思います。 ただこの下落は一旦159.0あたりまでを想定していますが、わかりやすいエリオットカウントもない為、無理に分析はしません。 またWトップの効力が終わるころに再分析し、その後の動きについてシナリオを立てていきます。 現在のEURJPYの値段 TradingView提供のEURUSDチャート それでは、来週もいいトレードを!
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2023.11.30
coinbookさんにニッポン・アイドル・トークン(NIDT)の魅力とIEO成功の秘訣を聞きました
あなたは推し活していますか? 推し活の醍醐味と言えば、メジャーになる前のアイドルを応援して、彼女たちの成長を見守ることですよね。 推しを応援するために、イベントに行ったり、グッズを買ったり、推しの動画やSNS投稿を見たりなどなど、いろいろな活動をされているのではないでしょうか? しかし、「自分の推し活が本当に推しの為になっているのか?」なんて不安が頭をもたげる瞬間もあるのではないでしょうか? 自分の推し活がアイドルの為になっていると心から実感したいですよね? そんな人にオススメしたいのが、ニッポン・アイドル・トークン(NIDT)です。 NIDTはブロックチェーン技術を使ってアイドルを応援するプロジェクトです。 今回はNIDTに魅力に迫るため、NIDTのIEOを成功させた株式会社coinbookさんにお話を聞きに行って来ました。 株式会社coinbookのご担当者様
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2023.11.30
クロスリテイリングは怪しい?トレード商材の評判を徹底調査
FXをやっている人なら聞いたことのある人もいるかと思いますが、今回は投資セミナーやEAの販売をメインに行っている「クロスリテイリング株式会社」(※以下クロスリテイリングと省略)について解説していきます。 よく見かける広告バナーでは、誇大広告とも受け取れる信じられないような利回りや回収率を謳っている商材が目に入ってきます。 事実であれば本当にすごいですよね! この記事でわかること クロスリテイリングとはどんな会社なのか クロスリテイリングのトレード商材・セミナーは本当に効果があるのか クロスリテイリングに関する事件や訴訟はどうなったのか クロスリテイリングが開発したリアル投資ゲームとは何なのか それではクロスリテイリングの真実について確認していきましょう。 クロスリテイリングとはどんな会社なのか クロスリテイリングは、自称日本最大の投資教材会社と名乗り、数多くのトレード商材を販売しています。 詳しく事業内容などに触れていく前に少し気になったので、下記画像を見てください。 これはクロスリテイリングが運営するメディアである「エフテン」に記載されていた現在売り出し中の商材です。 FX中上級者であればおかしな点にすぐに気付けるかと思いますが、勝率や獲得金額があり得ない数字になっています。 「チャンスを待たずに、517戦517勝」 「たった1万円の入金で、3億円を獲得!」 「投資王の勝率100%スキャル」 上記の文言をバナー内に記載していますが、これを誇大広告と言わずに何を誇大広告と呼ぶのでしょうか。 ホントにこんなに稼げるなら、逆に3億円払っても欲しいよ! 少し怪しげな感じもしますが、詳しい内容を見ていきましょう。 クロスリテイリングの概要と事業内容 まず金融庁に正式な登録をして運用しているようですので、違法行為にはなっていません。 下記画像を見てもらえればわかりますが、「投資助言・代理業(投資顧問業)関東財務局長(金商)第2267号」という許可を取得しています。これは顧客に対して投資判断に関する助言を行うことができるということです。 広告は少し怪しいですが、会社としてはしっかりと運営されていそうですね! 主な事業内容 金融商品取引法(その後の改正・変更等を含む)に定める金融商品取引業及び同法に規定するその他の業務 投資教育コンテンツ販売事業 投資教育事業 インターネット事業 不動産の売買、賃貸、仲介、管理、保有、交換及び鑑定に関する業務 クロスリテイリング株式会社は、Cross Group内の法人で2009年に設立された会社です。 創業者は山口孝志氏で、代表取締役は金本浩氏になります。 上記を見ると幅広く事業を展開してリスク分散しているように見えますが、利益としては投資教育コンテンツの提供及び販売が大きな収益になっています。 FXの情報商材を販売する業界では一大勢力ともいえる派閥です。 クロスリテイリングの評判と口コミ クロスリテイリングの評判や口コミについて見ていきましょう。 クロスリテイリングのトレード商材やセミナーは、どれも非現実的な数字や誇大広告で魅力を煽っていますが、実際には効果がないか、逆に損失を拡大させる危険性があります。 インターネット上でクロスリテイリングに関する口コミを調べてみると、良いものはほとんど見当たりません。むしろ、悪評や苦情が多く、詐欺や怪しいという声が目立ちます。以下にいくつかの口コミを紹介します 。 クロスリテイリングの公式サイトや所在地は信用できるのか クロスリテイリング株式会社のホームページには、上記画像のように「東京都墨田区錦糸1-2-1」という住所が記載されています。 実際に検索してみた結果、「レンタルオフィス」と出てきましたので、所有している物件ではないようですね。 また本住所には「アルカセントラル」というビルが建っており、そこの12階に拠点を置いているようです。 下記画像のように別サイトに記載がありました。 クロスリテイリング株式会社のホームページには、ビル名や階数までは記載されていないので、不親切に感じます。 クロスリテイリングのアフィリエイトはどうなっているのか 「クロスアフィリエイトセンター」というクロスリテイリングの商品をアフィリエイトできるシステムもあるようです。 手法は「オプトインアフィリエイト」という方法で、従来の「この商品を売ってくれたら、そのうちの何%お支払いします!」という方法ではありません。 根本的に商品を紹介することは変わりませんが、無料で登録できる「メルマガ」や「LINE」へと誘導することが目的です。 要するに顧客となるリストを集めるのにアフィリエイターを使っているのですね! しかしSNSなどで勧誘している人はほとんどいないので、クロスリテイリングのアフィリエイトを行っている人はほぼいないのでしょう。 さらにアフィリエイトというのは、商品を実際に利用してみて本当に良いものの場合に紹介するべきだと思います。ですので、クロスリテイリングの商材をメインにアフィリエイトを行っている人は、毎回30万円前後の商材を購入しているのか謎ですね。 クロスリテイリングのトレード商材は本当に効果があるのか クロスリテイリングの商材には実際どんな物があり、どのような効果があるのか見ていきましょう。 クロスリテイリングが販売しているトレード商材の一覧 まずは、クロスリテイリングが販売しているトレード商材やセミナーの一覧を見ていきましょう。 クロスリテイリングが販売しているトレード商材やセミナーは数えきれないほどありますが、代表的なものを以下に挙げます。 クロスリテイリングの商材ページにある上位6つは、上記の画像になります。 「超」秒速スキャルFX・成功のイデア 奥谷式・最強スキャルトレードシステム「ORIGIN FX」 ミダスタッチ波動FX・レジェンドアカデミーパッケージ モンスター・トレンドゾーンFX ドラゴン・ストラテジーFX フェニックス・トレンドFX どれも中二病っぽいタイトルがついていますね。 「超・最強・ドラゴン・フェニックス」などFXとはまったく関係なさそうな名前が付いているので、怪しさが増していますね。 価格を見ると当初は30万円前後で販売されることが多いですが、時間経ったり売れ行きが怪しくなったりすると劇的に価格が下がりたたき売りされてるようです。 代表的な商材やランキングにあるものを見てみても、10万円以上で販売されているものはありませんでした。 クロスリテイリングのトレード商材の効果と評価 実際にクロスリテイリングの商材を購入したわけではありませんが、口コミや販売戦略を見る限り効果があるものはほとんどないようです。 気になったのは下記のXのポストです。 誇大広告や惹かれるコピーに騙されて、大金をつぎ込んでしまった方もいるようです。 200万円以上の商材を購入してもまったく稼げていないと思われます。この方の能力が低いと言いたいわけではありませんが、稼げていない人がいるのに1万円が1億円になるような文言を取り入れるのはどうかと思いますね。 1つの商材が末永く利用され、愛されているのであればわかりますが、クロスリテイリングは次から次に新しい商材がリリースされています。 おそらく内容は似たり寄ったりのもので、キャッチコピーや宣伝文句などの表面上だけに力を入れているのでしょう。しかし現状で何度も騙されている人もいるようですので、購入時には一度冷静になったほうが良さそうです。 クロスリテイリングの商品やサービスに関する口コミはどうなっているのか この記事でもすでにいくつかSNS上の投稿を紹介していますが、良い口コミは1つも出てきませんでした。 本当に良いものであれば実践している人もいるでしょうし、結果報告している人がいてもおかしくありません。「クロスリテイリング」と検索するだけで、「メルマガがしつこい」「絶対に買わないほうがいい」などのネガティブな情報しかキャッチすることができませんでした。 商材に完璧を求めるのは酷ですが、ここまで悪評が多いということは、サポートもおろそかになっているように見受けられます。 クロスリテイリングに関する事件や訴訟はどうなったのか クロスリテイリング株式会社について調べていると訴訟を起こされたり、事件になっているような情報がありましたので、真相を確かめていきたいと思います。 本当に事件になっていたリしたら、ビックリですね! クロスリテイリングが起訴された法人税5000万円脱税事件とその結果 まずは、クロスリテイリングが起訴された法人税5000万円脱税事件とその結果について見ていきましょう。 この事件は、2016年に発覚したもので、クロスリテイリング株式会社とその代表取締役である山口孝志氏が、法人税約5000万円を脱税したとして在宅起訴されたものです 。 起訴状によると、クロスリテイリング株式会社は、売上高を過少申告したり、架空の経費を計上したりして、法人税を納めなかったとされています 。また、山口孝志氏は、個人事業主として収入を得ていたにもかかわらず、所得税を申告しなかったとされています 。 この事件の結果はどうなったのでしょうか? 残念ながら、インターネット上ではこの事件の最終的な判決や処分に関する情報は見つかりませんでした。しかし、一般的に言って、法人税5000万円を脱税した場合の刑罰は重いものです。 例えば、2019年に東京地裁で判決が下された別の法人税脱税事件では ・法人税約3000万円を脱税した会社役員に対して懲役2年6月(執行猶予4年)の判決・法人税約2000万円を脱税した会社役員に対して懲役2年(執行猶予3年)の判決 というように、懲役刑が言い渡されています。このように、法人税脱税は重大な犯罪であり、厳しい刑罰が科される可能性が高いです。クロスリテイリング株式会社や山口孝志氏も、同様に刑事責任を問われたと考えられます。 クロスリテイリングのリアル投資ゲームとは何なのか 話題に上がっていたクロスリテイリングの「リアル投資ゲーム」とは一体どんな内容なのでしょうか。 早速見ていきましょう! クロスリテイリングのリアル投資ゲームとは 調べてみるとクロスリテイリングが提供するリアル投資ゲームとは「一攫千金クエスト」という名の投資商材のことのようです。 関野典良氏のプロジェクトであり、2022年10月にリリースされています。初心者が下記のような実績をあげていけるそうです。 ■手軽なゲーム感覚で211万円!■仕事の息抜きに一撃125万円!■さらに11連コンボで363万円! もはや怪しさしかないですね! 初心者でも上記のような成績を残せる理由として、「具体的な通貨ペア・時間足・エントリー価格などプロが毎日ヒントをくれるから。」だそうです。 大金を払ってここまでの誇大表現をしているのであれば、ヒントではなく答えを教えてほしいものですね。。 ゲーム感覚で投資が学べると言えば聞こえは良いですが、そんなに都合よくいかないのが投資というものです。 プロジェクトの代表者の関野典良(せきの のりよし)氏について 怪物トレーダーと呼ばれている関野典良(せきの のりよし)氏ですが、今回のプロジェクトを公開するクロスリテイリング株式会社の会員だったようです。そこで徐々に頭角を現し、講師を行ったり、プロジェクトを実行したりしていったようです。 1年間で10万円を1,200万円にした実績も掲載されています。 2023年2月には、新たなプロジェクト「Hyper-Copy(ハイパーコピー)」という商材もリリースしています。 一攫千金クエストはやめちゃったんですかね? クロスリテイリングのリアル投資ゲームについての口コミや評判はどうなっているのか SNSでは口コミが1つも見つかりませんでした。 評判記事を書いている方はちらほらいらっしゃいましたが、どれも酷評ばかりです。 クロスリテイリングのリアル投資ゲームは本当に役に立つのか ここまで読んでいる方はお分かりかもしれませんが、おそらくまったく役に立たないと予想できます。 理由としては、口コミが見当たらないことと次々に新しいプロジェクトがリリースされているからです。 おそらく一攫千金クエスト(リアル投資ゲーム)は、現在は運営されていない可能性が高いです。 甘い話には理由がありますので、投資するときは十分に注意しましょう。 【まとめ】 今回は「クロスリテイリング株式会社」について解説してきました。 誇大広告を誇大広告とわかっていれば騙されることもなくなりますが、何も理解していない初心者の方はついつい買ってしまう商売の上手さを感じました。 次から次にどんどん商材をリリースしていき、メルマガやLPを駆使してごり押しでマーケティングを進めていく会社のようです。 一度メルマガに登録すると毎日滝のようにメールが送られてきますので、夢のような言葉に騙されないように一呼吸置いてから行動するようにしましょう。
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2023.11.29
スイスフランショックとは一体何?FXの大暴落事件を徹底解説
スイスフランショックは、FXの大暴落を代表する衝撃的な為替変動の1つです。ドル、ユーロ、円は対スイスフランでわずか数分で30%以上暴落、世界のFX市場に激震が走りました。 おそらく、スイスフランショックのことを聞いたことがあるトレーダーは多いでしょう。ただ、ここで「なぜスイスフランショックが起きたのか」「どれくらいの損失が出ているのか」など、詳しいことはあまり知られていないかもしれません。 今回は、約9年経った現在でも、FX史上最大の暴落として語られる「スイスフランショック」の全貌をわかりやすく紐解いていきます。 FXって怖いね、を代表する出来事です!ぜひ読んでおいて下さい! 暴落が起きたその瞬間に、大儲けした人、大損した人の事例や、スイスフランの今後の見通しなどもワールドワイドでご紹介していきます。ぜひ、この機会にご一読下さい。 この記事でわかること スイスフランショックでどれくらい暴落したのか スイスフランショックが起きた要因 スイスフランショックで大儲けした人・大損した人 スイスフランの現状と今後の展開 スイスフランショックから学んだこと スイスフランショックでFX市場は激震! 何となく聞いたことがあるトレーダーも多いように、スイスフランショックは、世界中のトレーダーを多額の借金に追い込んだ前代未聞の為替変動のことをいいます。あまりにも急激な暴落にて、経営破綻・倒産を強いられたFX業者もあったほどです。 あまりにも急激に相場が暴落したので、FX業者のシステムもストップ!ロスカットも間に合わなかったのです! どれくらいの値動きが起きたのか、スイスフランショックの恐ろしさをチャートで見ていきましょう。 2015年1月15日ユーロが暴落! スイスフランショックは、2015年1月15日、スイス中銀が発表した対ユーロへの「為替介入の撤廃」から始まりました。スイス中銀は、2011年から「スイスフラン高ユーロ安」が進みすぎないよう、「スイスフラン売り/ユーロ買い」の為替介入を行っていたのですが、日本時間の午前10時30分頃に「為替介入を撤廃した」というニュースが報道されたのでした。 このニュースに瞬発的に反応した、トレーダー、投資機関、銀行は「スイスフラン買い/ユーロ売り」へと爆走、そこへ強制決済や損切りの「買い」が連打されたわけです。 結果として、スイスフランの価値が爆発的に急騰し、ユーロが暴落してしまったのです。ほんの数十分の出来事でした。 EURCHF 15mチャート 出典:Wild Move In Swiss Franc - Investiong.com 上図は当時の15分チャートです。ニュース速報後、15分でEURCHFは1.20から0.9400まで急下降、2,000pips以上下がりました。続けて次の15分には0.85を下回る局面もあり、EURCHFはわずか30分で3,600~3,800pips程度下がったことになります。 3,800pipsを日本円にすれば・・・ 1000通貨 → 38,000円 10,000通貨 → 380,000円 100,000通貨 → 380,000万円 10,000,000通貨 → 38,000,000円 ぐらいの金額になります。あまりにも凄いボラティリティで、ロスカットが間に合わずにマイナス金額(FX業者への負債)を出したトレーダーが続出しました。 ※分足チャートのこの時間は空白となったFX業者がほとんどでした。 円やその他の通貨も暴落! スイスフランショックで一番打撃を受けたのは、EURCHFですが、国内では、実はEURCHFの取引自体は少なかったとのことです。むしろ、ユーロの暴落から波及したUSDCHFやCHFJPYなど、その他通貨ペアの暴落(高騰)で損した人が多かったようです。 対ドル・対ユーロのスイスフラン(2011~2015) https://www.nytimes.com/2015/01/16/ スイスフランの衝撃は、またたく間にその他通貨や金融市場にも影響。対ドルでは1.1702と2013年以来の高値をつけ、USDCHFは1.02795からでは0.81615まで急落しました。 GBPCHF/USDCHF GBPCHFも例にもれず、激しい動きを見せました。1.5560あたりから15分で1.2226まで急落、30分後に1.1842の安値をつけています。 CHFJPY/EURJPY ここで注視しておきたいのがCHFJPYです。EURCHFがあまりにも騒がれていたため、CHFJPYの価格動向があまり取り上げられていないのですが、結構すごいです。113円だったCHFJPYは15分で142.74まで上昇、30分で151円の高値に達しているのです。約39円の値動きがあったわけで、EURCHFに負けず劣らずの凄まじさでした。 一方では、通貨高による輸出産業の悪化が懸念され、スイス株式は暴落しています。 参照:Swiss Franc to US dollar - Exchange Rates UK スイスフランショックを引き起こした理由とは スイスフランショックは、スイス中銀による「為替介入の撤廃」のニュースが起爆剤となりました。スイス中銀は「なぜ、為替介入を突然撤廃したのか」「なぜここまで急減な変動を引き起こしたのか」、ここでスイスフランショックを引き起こしたいくつかの要因を解説していきます。 なぜ、誰も予測できなかったの!?なぜ、ここまで暴落したの!?今さらだけど、理由が知りたい!怖いよ~。 為替介入の撤廃はあまりにも突然だった! スイスフランショックが世界市場を揺るがす事態となった1番の理由は、スイス中央銀行が3年間にわたって維持していた為替介入の撤廃を、全く前触れもなく突然に発表したからです。 スイス中銀 上場廃止を発表 出典:スイス中銀がフラン上限廃止 - REUTERS スイス国立銀行(中央銀行)は15日、過去3年にわたり維持してきたスイスフランの対ユーロの上限、1ユーロ=1.20フランを廃止すると発表した。発表を受けてスイスフランは30%近く急騰、通貨高による輸出下押しへの懸念からスイス株は急落した。 2015年1月15日/日本時間7:13PM 出典:スイス中銀がフラン上限廃止 - REUTERS スイス中銀は直後の会見にて、今回の政策の効果を期待するためには、市場の不意をつく必要があったと言及しています。あえて、市場にはひた隠しにして、気配さえも見せていなかったようです。撤廃を示唆するどころか、12日にはスイスフランの為替介入は今後も継続する、といった表明すら行っています。 「まさかの撤廃」を打ち出し、市場の期待・予想を裏切ることで大きな効果を得たい、というスイス中銀の思惑があったようです。かすかな可能性さえ予想させなかったスイス中銀の戦略どおりに、FX市場はパニック状態に陥りスイス高を加速させたのでした。 参照:スイス中銀がフラン上限廃止 - REUTERS ※ちなみに、日銀が2022年9月~10月に行った為替介入も「不意打ち」による「大きな効果」が得られています。 10月21日は日本時間の深夜、24日は早朝と為替介入への警戒が薄い時間帯だった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作氏は「市場が油断している時間を狙った『奇襲』で、投機筋によるその後の円売りをちゅうちょさせる点では効果はあった」と説明する。 出典:財政状況で円安再燃も - 日経新聞 スイス中銀が「為替介入」を始めた理由 ここで、なぜスイス中銀はそもそも対ユーロで「為替介入」を行っていたのか、見ておきましょう。 出典:スイスフラン ショックからの2年 - Swissinfo.ch 「為替介入」を開始したのは2011年9月、2007年のリーマンショック~2011年にかけて欧州は債務危機に陥り、ユーロの下降が止まらないことがきっかけでした。経済恐慌への懸念から安全資産と呼ばれるスイスフランの買いが進み、「ユーロ安スイスフラン高」が数年以上続いたのです。 スイスフラン高が進みすぎると、スイス国内外を問わずスイスの商品が売れなくなってしまいます。欧州の他競合に比べて割高となったスイス輸出業業者の収益は悪化、観光業、小売り業と痛手を負っていたのでした。 そこで、スイス経済の回復に向けて実施されたのがスイス高を食い止めるための「為替介入」だったのです。スイス中銀は約3年に渡って、EURCHFが1.20以下に下がらないよう操作していたのです。 当時、政策として「1ユーロ = 1.20スイスフラン」を上限に、為替介入を行うことを公表しています。この時は「ユーロ買い・スイスフラン売り」でEURCHFは高騰しています。 ECBの金融政策が懸念材料となっていた 撤廃に動いた理由は、いくつか説がありますが、1つはECB(欧州委員会)の利下げ・金融緩和への観測が強まっていたからだと言われています。もし、ECBの金融緩和が現実となれば、ユーロ安の圧力が強まり、ユーロを買い続けることが困難になります。 為替介入の効果が限定的だった もう1つは、為替介入によるスイス経済への影響が思ったよりも弱かったことです。リーマンショックによる経済低迷が尾を引いているのはスイスだけではなかったわけで、スイス安がもたらす回復力は限定的でした。 スイス中銀のバランシートは火の車だった そして、決定的な要因は2014年末、気が付けばスイス銀行のバランスシートは巨額のユーロを抱えたまま、スイス経済の回復もままならず、かなり危うい状態にあったことです。金に交換するなどの緊急策が持ち上がっていた矢先、年明けに介入撤回を決意したとのことです。 情報公開への圧力で収益が減少との噂も また、匿名性が高く、秘密主義を徹底していたスイス銀行に、海外から脱税捜査の圧力が強まり、急激に収益が減少したからだとの噂もあったようです。 参照:Why Swizerland Scraped the Euro - Investpedia 参照:楽天証券 - スイスフランショック舞台裏 参照:Swiss Franc Soar After Central Drops Cap - The New York Times 1.20サポートラインの悲劇 さらに、突然の撤回だったことに加えて、「1.20のサポートライン」が意識されすぎていたことも、スイスフランショックを加速させました。 為替介入は、スイスの金融政策として公表されていました。2011年以来「1ユーロ = 1.20スイスフランがユーロ安の限界」という常識が固まっていたのです。 スイスフランの売りポジションが集中していた! 出典:楽天証券 - スイスフランショック舞台裏 ユーロ/スイスフランの為替レート1.20が3年間に渡って、強靭なサポートラインとなっていました。そこで「ユーロ買い」「スイスフラン売り」を入れるのが恒例となっていたことが悲劇を招いたのでした。 スイスフランショック直後の楽天証券の調査によると、シカゴIMMの通貨ポジション統計では、1.20付近で「スイスフラン売り」が26,444ポジションも溜まっていたと報告されています。これらのポジションは、スイスフランの高騰と同時に一斉にロスカットされ、スイスフランの価値を押し上げるかたちとなりました。 誰にも予測できなかった スイスフランが爆発的な高騰を果たした理由をまとめると、為替介入の根拠が理にかなっていただけに、誰にも予測できない事態を招きました。世界中のトレーダーが、対ユーロでは、「スイスフランは1.20以上に上がらない」「上がるわけがない」「だってスイス中銀がそう言っている」と信じて疑わなかったわけです。 ECBのラガルド総裁は、「スイス中銀の行動には驚いた。私にすら知らされなかった。」と発言しています。 まったく予想外で突然だったことが、トレーダー・投資機関を破産へと追い込む歴史的なパニックを引き起こしたのです。 スイスフランショックで大儲けした人・大損した人 スイスフランショックは、FX業界では大暴落・大損失・大借金の代名詞として語られるようになりましたが、当然ながら、この大変動劇にあやかって稼いだ投資家もいます。 人が借金で苦しんでいるのに大儲けした人もいるなんて!これだからFXはわからない! ここでは、スイスフランショックで大きく稼いだ人、大損した人、借金を負ってしまった人について実例を調査してみました。どれくらい稼げて、どれくらいの借金になったのか、参考までに見ていきましょう。 数千万円以上を稼いだトレーダーもいる まずは、あの騒動の最中に幸運にも利益を得たケースをご紹介します。2チャンネルのスレッドを見ていきましょう。 稼げました!儲かりました!ありがとう! https://hayabusa3.2ch.sc/ 怖いくらいに稼げてしまった! https://hayabusa3.2ch.sc/ https://hayabusa3.2ch.sc/ これで引退します・・・ https://hayabusa3.2ch.sc/ 他にも・・・ 「特上寿司を頼もう」「税金が1600万円」「これで人生やり直せる」「前年の損失取り返した」 など、稼いだことを示唆する口コミがいくつかありました。あまりにも大きな利益で、引退します、というトレーダーが何だかとてもリアルです。 借金に苦しむトレーダーが続発 確かに稼いだトレーダーもいますが、圧倒的に多かったのはやはり損失・借金を出したケースです。 金融先物取引業協会は、スイスフランショックのロスカット未収金額は33億円超えだったと公表、この金額は2023年10月時点においても最高記録(最悪記録?)となっています。 ロスカット未収金額とは、ロスカットが間に合わずにマイナス残高(FX業者への負債)となった金額のことです。 33億円の内訳として個人部門が19億円、法人部門が14億円でした。件数では個人が1,137件、法人が92件となっています。平均すると個人1人で約160万円の負債、法人の場合はもっとシビアとなり平均1社で1,500万円の負債を出したと計算になります。GMOクリック証券では、1.1億円の未収金が発生したとのことです。 ただし、この数字はマイナス残高の場合ですので、実質の損失額はもっと多額の数字が出ていると想定できるでしょう。 参照:スイスフラン急変動 - 日経新聞 どれくらいの損失・借金になったのか? 投稿、口コミ、ニュース情報などから当時の実況投稿を調べてみました。いきなり損失で終わった例やロスカットでマイナス残高となった口コミを見ていきましょう。 マイナス残高でロスカット! https://hayabusa3.2ch.sc/ https://hayabusa3.2ch.sc/ https://hayabusa3.2ch.sc/ https://hayabusa3.2ch.sc/ 参照:スイスフランのレートに一喜一憂するスレ - 2チャンネル 数百万円の損失や借金ならイメージできますが、数千万円になると想像することすら難しいです。途方に暮れたトレーダーはさぞかし多かったことでしょう。別で、相応の貯蓄をしていない限りは、これらの金額は借金として返済しなければならないのです。 そこで、その借金に苦しんだトレーダーに残された道は「自己破産」です。通常、「自己破産」はレバレッジをかけるFXなどには適用されないのですが、「裁量免責」の方向で手続きすると裁判所の判断で「自己破産」が可能です。その代わり、FX自己破産で腕のいい弁護士に依頼する必要があります。やり方次第だということです。 万が一の時には、1人で悩まないで専門家に相談してみましょう。 https://twitter.com/Ike_Maru/ 海外ではどうだったのか!? 海外のスイスフランショックの影響も調べてみました。海外では面白いことに「The CHF Tsunami(津波)」「The Swiss Tsunami(津波)」などのタイトルがニュースや投稿の見出しにつけられていました。 グローバル投稿サイト「FOREX FACTORY」では、1月15日=16日かけて、大損した(ごく一部は稼いだ)トレーダーの投稿が絶えることなく続きました。簡単な和訳をつけておきました。 2日連続で稼いだ! .forexfactory.com/the-chf-tsunami-15-january-2015 ALPARIで、昨日2,000ドル(約23万円)無事に出金できました。ありがたい。今日もトレードで2,900ドル(約33万円)稼いだよ。 by Forex Factory 両建てしてたのにロスカットでマイナス残高! .forexfactory.com/the-chf-tsunami-15-january-2015 GBPCHFの買いと売りの両建てで50pipsの開きがあった。両方ともー4000pipsのロスカットで、しかも残高は-142,000ドル(1,600万円ぐらい)。 by Forex Factory なぜか4,000万ドルの借金!どうやって返す? .forexfactory.com/the-chf-tsunami-15-january-2015 サクソバンクでショートのオプションしてたら、20,000ドルが16,000ドルに減ったから、出金しようとしたらできない。清算が後になって行われて、何と400,000ドル(約4,500万円)の損失が出ているとのこと。どうやって返す?誰か教えて。ストップできなかったのに、こちらのせいなのか! by Forex Factory 「今日はたまたまトレードを休んでいた!神様のおかげで助かった」 「30分ぐらいでPCに戻ってきたら、とんでもないことになっていた」 「20pipsの利確で買いを入れたら、何と200pipsもずれて約定、しかも利確はもとの20pipsに!14,000ドルなくなった」 国内と変わらず、海外でも深刻な投稿が相次ぎました。中にはカジュアルでちょっと笑える投稿もありました。いわゆるオフショア系のハイレバ海外FXではなく、自国のFX業者で日本のようにマイナス残高を出したケースもあったようです。マイナス残高はFX業者の責任ではないのかと問いかけるスレッドも結構ありました。 参照: The CHF Tsunami 15 January - FOREX FACTORY 破産したFX業者・証券会社 トレーダーだけでなく、FX業者・証券会社にもスイスフランショックは大きなダメージを与えました。とりわけ、業者の場合はトレードの規模も大きいことや、顧客のロスカット損失による損害も半端ではなかったようです。 国内業者の場合 国内では、損失は出ているものの経営破綻に至ったFX業者はありませんでした。スイスフランが、日本ではそこまでメジャーな通貨ではなかったことが幸いしたのかもしれません。 海外業者の場合 海外では、多くのFX業者・証券会社や銀行にて深刻なダメージが見られています。英国大手銀行のBarclaysは億単位の損失を計上、FX業者Alpari(アルパリUK)は顧客の損失がカバーできずに経営破綻を宣告しました。IG証券は日本円で4,000億円相当の損失が出たと報道されました。 米国のFXCMは、顧客の損失が2億5千万ドル(約337億円)に及び、資本面での救済を協議していると公表。FXCMの株価はプレマーケットで90%以上下落したのでした。ニュージーランドや香港でも同様に多額の損失が発生している旨が明らかにされています。 FX業者の場合も、スイスフランショックで利益が得られたケースがあります。米外資系のゲインキャピタルHD(Forex.com)は、混乱の中で利益を確保したと発表、同社の株価は3.6%上昇しました。 参照:Swiss franc shock shuts some FX brokers - REUTERS 参照:「スイスフランショック」の余波世界に - REUTERS FX業者が経営破綻した場合の対応 経営破綻したアルパリUKは日本にも支社アルパリ・ジャパンを構えていました。利用していた日本人トレーダーも多かったようです。すべてのポジションが強制決済となりましたが、金融庁の認可を受けた登録業者だったため、倒産の際には信託保全にて資金は返還されました。 FXCMも日本法人がありましたが、スイスフランショックのあと、2015年4月に楽天証券の100%子会社となり、急場をしのいでいます。顧客資金もそのまま移行されました。 もし、これが無登録の海外FX業者だった場合は、信託保全の義務がありませんので、資金は返還されない可能性が高いです。 海外FXでは基本的にゼロカット保証だったが・・・ XM、Axiory、iForexなど海外FXではゼロカットを採用するのが一般的です。スイスフランショックほどの大暴落でも、海外FXを利用していたトレーダーは、ロスカットによるマイナス残高は避けられたようです。 ※Wiki-FXでは無登録の海外FX業者の利用はおすすめしていません。あくまでも参考情報として掲載しています。 ただし、海外FXのゼロカット保証で注意しておきたいのは、FXDDという業者は当時スイスフランショックが起きたあとで、ゼロカット保証を撤回していることです。マイナス分を別口座から引き落としたり、出金額や新たな入金額から引き落としたりで一気に非難を浴びる結果となりました。 海外FXの規約に法的拘束力はない! FXDDの言い分では、万が一の時には顧客はマイナス残高分を支払う責任がある、と同意書に表記してあるとのことでした。ただ、そもそも無登録業者であり、日本の法律の管轄外となるため、法的拘束力はありません。突然のゼロカット撤回で損したトレーダーもいるでしょうが、マイナス額の返済義務もないことになります。 いずれにしても、スイスフランショックのような事態が起きた時には、倒産リスクが高く信託保全の義務もない海外FX業者の利用は非常に危険だといえるでしょう。 スイスフランの現状と今後の展開 さて、2015年に起きたスイスフランについて理解が深まったところで、今後のスイスフランに興味を持つトレーダーもいるでしょう。 この機会に、スイスフランの現状や今後の見通しを軽くご紹介しておきましょう。 スイスは、日本よりも小さな面積の小国であるにもかかわらず、世界有数の大手金融機関、大手グローバル企業が集結している経済大国の1つです。GDP総額は世界で20位前後、1人あたりのGDPは2022年度は2位にランクインしています。 スイスGDP推移 出典:Switzerland GDP - Trading Economic 国民全体の生活水準が高く、医薬品や精密機器、食品などの輸出産業にて貿易黒字・安定した成長を維持しています。ネスレやロシェ、アデコ、チューリッヒ保険や、UBS(スイス銀行グループ)、クレディスイスなど日本でも有名です。米国や欧州にネガティブ要因があると、安全資産としてスイスフランに資金が流れる傾向にあるのです。 参照:スイスの経済構造と主要産業 - 財務総合研究所 そんなスイスでも、これまでの信頼性を覆すような出来事があったのです。 安定した経済力と歴代の金融大手をバックグラウンドに持つスイスですが、2023年3月、スイスを代表する大手銀行クレディ・スイスが経営破綻に陥ってしまいました。スイスフランの安全性に、若干の陰りが出てきているのです。 2023年3月クレディ・スイス経営破綻!? 3月16日、クレディ・スイスは2007年以来の収益悪化で経営破綻に危機に瀕していることを発表。ここ数年にわたって、クレディスイスではマネー・ロンダリング、スパイ疑惑などスキャンダルが続いていました。2022年後半あたりから、前例のない顧客離れが見られ、23年2月には約1400億ドル(約15兆円)が流出し、致命的な状況に陥ったのです。 クレディ・スイスの預金高の推移 ちょうど3月には、米カリフォルニア州のSVB(シリコンバレーバンク)などの、ハイテク系地銀の破綻が続いていたため、リーマンショックの再来を恐れたパニック売りが銀行株を襲いました。米ドル、スイスフラン、ユーロは売られ、超ウルトラ低金利・保守派の円に資金が流入。クレディスイスの株価は1スイスフラン以下に暴落し、そのほとんどの価値を失いました。 参照:クレディ・スイスを危機に陥れたのは何か - Bloomberg 出典:Swiss central bank posts biggest loss - CNBC UBSがクレディ・スイスを救済買収 167年の歴史と実績を持つ大手金融クレディ・スイスの経営破綻は、スイス経済のみならず、世界経済への脅威となり得ます。緊急策が必要だと、助け舟に乗り出したのが、ライバル銀行であったUBS(スイス銀行グループ)です。 6月には、救済買収によって生じる90億フラン(約1兆4,000億円)をスイス政府がバックアップすることを前提に、UBSのクレディ・スイス買収が決定しました。本格的にUBSの資本形態にクレディ・スイスの要件が組み入れられるまで、2年の猶予が設けてあります。この両者の合併統合は、2007年来の最大規模を記録し、470兆円規模の投資資産を有する大手銀の誕生となりました。 安全資産としてのスイスフランの行方は? 出典:スイス金融業界の頑健性 - ピクテ・ジャパン スイスは金融業の資産比率が世界で最も高く、対GDPで520%を占めています。特に、海外での売上げが大きく金融セクター全体の2割を占めているとのことです。金融立国としてのスイスの歴史は1,800年代にまでさかのぼります。2回の大戦・数々の紛争がある中、スイスの中立性が世界中から顧客を集め、スイス金融業に大きく寄与したといわれています。 ロシアとウクライナ、イスラエルとパレスチナなど戦争が勃発する2023年、今後もスイスが中立性をどの程度維持できるのかが1つの要素となるでしょう。 そして、さらに考慮しておきたいのがスイスの政策金利です。かつては、日本・欧州と肩を並べてマイナス金利を維持していましたが、現在は1.50~1.75とやや高めです。欧米ほどではないとしても、金利によるスイスフラン買いが進む局面もあります。加えて、クレディ・スイスの1件もあったことから、安全資産としての役割は低減する可能性はあります。 今後は、戦争などの地政学リスクが高まった時や、米経済にネガティブ要因が発した時などは、スイスフランよりも日本円に注意が向くかもしれません。ただ、依然としてスイス金融・スイス中銀の影響力は念頭に置いておきたいものです。 スイスフランショックから学んだ教訓とは ここまでで、スイスフランショックやスイス経済のことがだいぶん分かってきました。経済規模が半端ではない中央銀行や大手銀行の影響力は非常に大きいということです。それでは、最後にスイスフランショックの出来事を教訓に、FXで守るべき5つのポイントをまとめておきます。 資金管理やリスク管理のコツをスイスフランショックから学べました! FXで守るべき5つのポイント 投資資金と生活費・貯蓄はきっちりと分ける(大損しても生活していける!) 投資資金のすべてをトレードに使わない(投資にも余剰資金が必要!) 変動が激しい時は様子を見る(安易に飛び乗ると危険!) ニュースとチャートはこまめにチェック(早期発見なら傷も軽い!) 低レバレッジ、高い維持率、損切設定を心がける(被害も最小限!) やはり、最初に肝心なのは、FXトレードにかける資金と生活費・貯蓄分を完全に分離しておくことです。そうすれば、全額失ったとしても(マイナス金額をつくったとしても)、何とかやっていけますし、借金のリスクも低減できます。 また、投資資金すべてをFX口座に入れておかないことも重要です。いざという時の追証や、敗者復活戦のために資金をとっておきましょう。 一番大切なのは、低レバレッジで高い証拠金維持率を確保しておくことと、損切設定です。そうすることで、万が一、マイナス残高になったとしても最小限に抑えていけます。 https://twitter.com/mkb_tokyo/ まとめ 今回ご紹介したように、FXトレードではある日突然、何らかの理由で相場が激しく変動してしまうことがあります。なぜ、スイスフランショックがいまだに時々取り上げられるのか、FXの恐ろしさがよく理解できたのではないでしょうか。市場を揺るがすような大変動は、そう頻繁に訪れることではありませんが、それがいつなのか誰にもわからないのです。 強気の上昇が続いていても、これは下がるとの理由があったとしても、FXに絶対はありません。未来は完全に未知数であり、それが魅力でもあると同時に、一寸先はつねに闇となるリスクが待ち構えています。普段から、リスク管理・資産管理をトレーダー自身でしっかり行い、つねに最悪の事態に備えておくことが欠かせません。 どんなに勝てている時でも、スイスフランショックの教訓を忘れずに、生き残っていきたいものです。
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2023.11.29
StoneX証券(FOREX.com)さんのオフィスに突撃取材!サービスの特徴と強みを徹底リサーチ【FX会社訪問記】
FOREX.com(フォレックスドットコム)は、FXを主力とした世界的なブランドで、アメリカのStoneXグループが運営母体になります。 日本国内では、StoneXグループの日本法人であるStoneX証券がFOREX.comのサービスを運営しており、金融庁に登録があるのはもちろん、多種多様な取引ができるのが特徴です。 FOREX.comの利用者は全世界で100万人を超えており、日本のトレーダーの皆さんの中にも気になっている方は多いのではないでしょうか? そこで今回はFOREX.comを徹底調査すべく、StoneX証券さんのオフィスに訪問させていただき、お話を伺ってきました。 今回も有益なお話をたくさん伺えましたのでシェアしたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。 この記事では、FOREX.comのFXサービスの特徴や強みを、インタビュー内容をもとに余すことなくお伝えしていきます。 この記事はこんな人向け FOREX.comについて詳しく知りたい 安全かつ多彩な取引ができるFX会社を探している FXの新規口座開設を検討中 StoneX証券会社概要 まずはFOREX.comを運営するStoneX証券はどのような会社なのかを見ていきましょう。 StoneX証券の会社概要は以下の通りです。 会社名StoneX証券株式会社 (StoneX Securities Co., Ltd.)ホームページhttps://www.forex.com/jp/所在地東京都中央区日本橋室町4-4-10 東短室町ビル3F電話03-5205-6161代表者石塚 毅資本金6億8,500万円業務内容店頭デリバティブ取引(外国為替証拠金取引、CFD取引、オプション取引)登録番号関東財務局長(金商)第291号信託保全先エイペックスグループ信託株式会社カバー取引先StoneX Financial Ltd.FX取扱通貨ペア84通貨ペア取引ツールMT4・Tradingviewスプレッド変動制最低取引通貨単位1,000通貨デモ口座ありStoneX証券会社概要 FOREX.comが世界的なブランドであることから、中には「FOREX.com=海外FX」のイメージを持たれる方もいらっしゃるかもしれません。 しかし、FOREX.comの日本の運営会社であるStoneX証券は、金融庁に登録があるれっきとした国内FX会社です。 そのため、顧客の資産が信託保全されてるのはもちろんのこと、公式サイト上では自己資本比率やリスクの開示がなされたりと、安全性や信頼性に関して申し分ありません。 StoneX証券公式HPより またStoneX証券のFOREX.comでは、FX以外にも株価指数CFDやノックアウトオプションの取引ができるのが特徴です。 ノックアウトオプションに関してはインタビューで詳しく伺ってきました。結論から先にお伝えしますと、FX初心者から中上級者まで、全てのトレーダーにノックアウトオプションはおすすめです。 突撃取材!StoneX証券さんの「FOREX.com」の強みと特徴を徹底リサーチ 今回は、東京都の日本橋にあるStoneX証券さんのオフィスにお邪魔させていただき、マーケティングエグゼクティブの吉田様にお話を伺いました。 StoneX証券マーケティングエグゼクティブの吉田様(左)とWikiFX大久保 吉田様、本日はお忙しい中お時間いただきありがとうございます。早速質問させていただきます。よろしくお願いいたします。 こちらの方こそよろしくお願いいたします。 StoneX証券の親会社はナスダック上場のグローバル企業グループ 御社は、世界的にも有名なStoneXグループの日本法人ということで、まずはStoneX証券様がどのような会社なのかをお聞かせいただけますか。 おっしゃる通り、当社はグローバルにサービスを展開しているStoneXグループ(StoneX Group Inc.)の日本法人です。StoneXグループの本拠地はニューヨークにあり、ナスダックにも上場を果たしております。したがって、当社はいわゆる外資系FX会社の括りになりますが、日本の国内登録業者(関東財務局長(金商)第291号)ですので、信託保全をはじめとした厳格なルールのもとFOREX.comを運営しており、お客様に安心して取引できる環境を提供させていただいております。 信託保全とは FX会社が顧客から預かった資金を自社の財産とは別に信託銀行などに預けて管理すること。 これにより、FX会社が破綻しても顧客の資金は信託銀行などから返還される。 信託保全は2009年に義務化され、国内のFX会社は全て信託保全を行っている。 御社の親会社様が世界的な企業グループだとは認識していたのですが、ナスダックに上場されているんですね。財務的な信頼感や知名度、そしてFOREX.comのブランド力は他のFX会社さんとは一線を画す印象です。 ありがとうございます。ちなみに、FOREX.comは世界180ヶ国でサービス展開されており、過去にはCFTC(米国商品先物取引委員会)より全米No.1FXブローカーの称号をいただいたこともあります。 StoneX証券はナスダック上場のStoneXグループ(StoneX Group Inc.)の日本法人です FOREX.comでは多種多様な取引が可能【自動売買もできる】 それでは続いて御社のサービス内容について質問させていただきます。まずはFOREX.comの特徴についてお聞かせいただけますか。 当社の特徴としましては、FXのサービスが中心で、そのほかは株価指数CFDやノックアウトオプションが取引できます。あとはMT4が使えたりTradingviewが使えたりと、多彩な取引ができるのが特徴です。 TradingViewとは 全世界で5,000万人以上のユーザーに愛用されている高機能なチャート分析・学習ツール。 株価指数CFDやノックアウトオプションというのは、FOREX.comで口座開設したタイミングで同じアカウントで自由に取引できるのですか? はい、口座開設が完了すれば FX、株価指数 CFD が取引できます。 あと、MT4が使えるということは、自動売買にも対応しているのですか? MT4の取引口座を開設していただくと、そちらの方でシステムと連携すれば自動売買を行うことができます。 なるほど。多種多様な取引ができるのはFOREX.comの大きな強みですね。 FOREX.comではMT4とTradingviewが使えます FXの取扱いは84通貨ペア ちなみに、FXの取扱い通貨ペアは何種類くらいあるのですか? 現在、84の通貨ペアが取引可能です。 84通貨ペア!国内のFX会社さんの中でも多い方ですよね。 取扱通貨ペアが多い! おっしゃる通りで、他のFX会社さんと比較しても多い方だと認識しております。もちろん主要な通貨ペアは全て押さえています。 スプレッドやスワップに関してはいかがですか? スプレッドは変動制で、当社のHPから逐一確認できます。 StoneX証券公式HPより ざっと見た感じですと、正直なところ極端に狭いというわけでもありませんね…決して広いということはないのですが… たしかに No.1 では無い部分もありますが、当社としては商品やツールなどトータルでお客様にご満足頂けるように取り組んでおりますので、個々の取引条件については他社様と比べても通常の範囲内かと思います。 なるほど。御社の様々なサービス、利便性、FOREX.comの国際的なブランドなどがあった上での数字なんですね。納得しました。 ※スワップポイントも公式HP上から確認できます StoneX証券公式HPより FOREX.comが提供するノックアウトオプションとは 続いて、御社独自のサービスと言っていいのかもしれませんが、ノックアウトオプションについてご説明いただけますか。 当社のノックアウトオプションは、FXと株価指数CFDを原資産として、その動きに連動するオプション取引のことを指します。取引数量と、いわゆる損失確定レベルであるノックアウトレベルを調整することでオプション量をコントロールできるので、少ない資金からスタートできます。そのため、結果的に主要銘柄を高い資金効率で取引できるところが特徴です。 FOREX.com(StoneX証券)公式YouTubeチャンネルより 少ない資金というのは具体的にはいくらからですか? 例えば、ドル円の通貨ペアでしたら、1,000通貨相当から取引できます。ですので、ノックアウトレベルの設定にもよりますが、数百円からの取引が可能です。 1,000通貨だと投資初心者の方でも気軽に始めることができますね。 おっしゃる通り投資初心者の方ですとか、まずは少ない資金から始めてみたいという方にもぴったりなサービスとなっています。ノックアウトオプションの仕組みにつきましては、当社の公式HP及びYouTubeチャンネルでも解説しておりますので、そちらからもご確認いただけます。 StoneX証券公式HPより 参考:「ノックアウトオプションのご紹介」FOREX.com(StoneX証券)YouTube公式チャンネルより https://youtu.be/RVMg5AeWh4s?si=zDhqtxpTe6zGcNaS 初心者でも簡単!ノックアウトオプションは3ステップで始められる 少ない資金で始められるのはわかったのですが、ノックアウトオプションの実際の始め方についてはいかかでしょう?「オプション」と聞くと、投資初心者の方の中には敷居が高いイメージを持たれる方もいらっしゃるかとも思いますので、注文方法等を詳しくご説明いただけますか。 ノックアウトオプションの始め方は本当に簡単で、以下の3ステップのみです。 ノックアウトオプションを始めるための3ステップ 取引したい銘柄を選択する 上昇なのか下落なのかの方向を選択する 数量とノックアウトレベルを決めてオプション量を確認して発注する 注文に際してお客様にやっていただくことはたったこれだけです。そのため、誰でも簡単に始められます。 StoneX証券公式HPより これは本当にシンプルで、投資初心者の方でもすぐに始められますね。 ノックアウトオプションは誰でも簡単に始められる ノックアウトオプションでヘッジ取引【中上級者向け】 ちなみに、ある程度の投資経験がある中上級者向けに、ノックアウトオプションのおすすめのトレード手法みたいなものはありますか? 一番のおすすめは、シンプルにFXもしくは株価指数CFDで上昇・下落を予測してポジションを取るというスタンダードな取引ですが、他ではヘッジ的な取引にノックアウトオプションをご利用いただくこともできます。 ノックアウトオプションでヘッジ取引ですか?詳しくお聞かせください。 ヘッジ取引とは 投資によるリスクを回避(ヘッジ)する取引のこと 例えば、株式を現物で保有されている方であれば、株価が下がっている局面で、株価指数CFDのノックアウトオプションで下落方向のポジションを保有していただくと、少額で効率的にリスクを軽減することができます。このようにヘッジ取引としてノックアウトオプションを利用されてる方が、上級者の中には実際にいらっしゃいます。 なるほど。例えば、Appleの株を持っていたとして、株価が下落基調だなと判断して株価指数CFDの「NASDAQ100」のノックアウトオプションを下落方向で取引するというイメージですか? おっしゃる通りです。Apple株の保有を続けながらも、含み損を「NASDAQ100」のノックアウトオプション取引の利益で補う形になります。 Appleが下がれば、たいていNASDAQも下がっていますからね。これは効果的なノックアウトオプションの活用法だと思います。 ノックアウトオプションをヘッジ取引に利用できる 常に新しいサービスの提供を目指す 話は変わりまして、御社の今後のサービスの展望についてお聞かせいただけますか。 FXの業界というのは日々変化していますので、我々としましても新しいサービスといいますか、新しい投資の楽しみ方というのをどんどん提供していきたいと思っております。ですので現状に満足することなく、常に次の展開を日頃から考えていきたいなという風に思っております。 御社は現状で十分多彩なサービスを展開しているように思えるのですが、さらに新たな商品やサービスをリリースされようとしているのですか? まだ具体的なサービスについての詳細についてはお話できないのですが、準備しているのは確かです。色々な情報を発信できるタイミングになりましたら、真っ先にWikiFXさんにご連絡いたします。 よろしくお願いします!お知らせを楽しみにしております。 FOREX.comは常に進化し続けます 発信を増やしてFX業界全体のイメージを変えていきたい FX業界という意味では、出金拒否ですとか詐欺的な行為ですとか、業界全体の様々な問題についてはどうお考えですか? そうですね…特に投資をされていない方にとっては、この業界というのは決して綺麗なイメージだけではないというのは感じております。だからこそ我々としても、現行のお客様はもちろんFOREX.comに興味を持っていただいているお客様に対して、どういう風に情報発信していけばいいかというのを日々考えているんですね。それで直近では体制を整えつつ、情報の発信量を増やしていきたいなと考えています。 情報の発信量ですか? はい。具体的にはYouTubeですとか、SNS、主にX(旧Twitter)ですね。このあたりの情報発信を増やしていきたいと考えております。お客様の声を聞いたり、やり取りをしたり、そういう場を増やしていきたいと考えています。 御社のような影響力のある企業が声を発するというのは、FX業界全体にとっても素晴らしいことだと思います。ぜひ期待しております。 FX業界全体のイメージを変えるためにどんどん発信していきます 充実した学習コンテンツ 御社ではYouTubeやSNS以外にも、ホームページ上で様々なコンテンツを提供されていますよね。 そうですね。マーケット情報ひとつとっても、最新のマーケットレポートや経済指標カレンダー、テクニカル分析やドル円に特化したレポートというのもあります。 StoneX証券公式HPより 教育系のコンテンツも豊富ですよね。 おっしゃる通りです。「FXとは」といった基礎的なものから取引手法に関するもの、各取引ツールの解説動画など多彩に取り揃えております。 StoneX証券公式HPより 必見!FOREX.comのYouTubeチャンネル 個人的には御社の公式YouTubeチャンネルのファンでして、チャンネル登録してるのはもちろん、吉田様の相場解説動画を楽しみしております。今後の運営方針などあればお聞かせいただけますか。 ご覧いただきありがとうございます。今後は、動画の本数を増やすのはもちろんなんですけども、まだ構想段階ですが、ライブ配信のようなお客様とやり取りできる形のものを増やしていけたらと考えております。 吉田さんの相場解説動画は必見です 私個人的には、他のチャンネル様ともどんどん関わっていきたいと考えておりまして、ぜひWikiFXさんのチャンネルにも登場したいと思っております。機会があればぜひよろしくお願いいたします。 こちらの方こそぜひコラボしたいです!すぐに上に掛け合ってみます。 必見!FOREX.com(StoneX証券)YouTube公式チャンネル 相場解説や振り返り、トレード手法やゲストを招いてのウェビナーなど、有益な相場情報が満載のチャンネル。 MT4やTradingviewの操作方法を解説した動画もあり、FX初心者から中上級者まで全てのトレーダー必見のチャンネルです。 →https://www.youtube.com/@FOREX.comJAPAN FXトレーダーの方へのメッセージ それでは最後にFXトレーダーの方に向けて、とりわけこれから口座開設を検討されている方に向けて、何かメッセージをいただけますか。 当社は通常のFX取引をはじめとして、ノックアウトオプションや株価指数CFDなど、様々な商品を取り揃えております。そのため、お客様が初めてFXというものに触れるところから、さらにもう一歩先のトレードまでサポートできると考えております。そして、常に新しい投資の楽しみ方を提供していきたいと考えておりますので、ぜひ多くのトレーダー様と末永くお付き合いさせていただければと思っております。 ありがとうございます。これだけ世界的なブランドを築かれた背景といいますか、ひとりひとりのお客様を大切にしながらも常に進化を続ける御社の姿勢がよくわかりました。本日はありがとうございました。 こちらの方こそありがとうございました。 多くのトレーダー様と末永くお付き合いさせていただきたいです 編集後記 いかがでしたか? StoneX証券マーケティングエグゼクティブの吉田様のわかりやすいご説明のお陰で、FOREX.comの特徴がおわかりいただけたのではないでしょうか。 吉田様によると、今後もお客様に可能な限り快適な取引環境を提供し続け、なおかつ新たなサービスを展開していくとのことでした。 FOREX.comではFXをはじめとする様々な取引が可能です。 そのためFOREX.comは、FX初心者の方から中上級者までのあらゆるトレーダーにおすすめと言えるでしょう。 ぜひ、世界的なブランドであるFOREX.comでのトレードを体験してみてください。
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2023.11.27
たむの週間分析レポートGBPUSD|2023年11月27日
今回はポンドドルについて分析していきます! 4H足分析 まずは先週のおさらいです。 上昇トレンド中で1波終点(1.24200)を上に抜けたことで、3波が確定!しかし、下位足では少し下落の流れになっていたので、トレードは少し待ち。という分析でした! ぱっと見としてはまだまだ上昇トレンドは続きそうな雰囲気を感じます。しかし、よくレートを見てみると、現在のレートは1.2600と初めに予測していた3波の値幅分伸びきってしまっています。 1波と同じかそれ以上の値幅分伸びるという、3波の特徴があるのですが、お伝えしたいことはここから上昇が継続するのかは未知の領域ということです。 日足以上の時間足による上昇トレンド自体はまだまだ継続しそうではありますが、4H足でのエリオットカウント内、直近の上昇に関しては一旦終了の流れになるかなと思います。 直近に注目して見ると、陽線は出ていますが、ひげ先が1.26100付近を超えられていないことが分かると思います。 このことから、上昇の勢いが少し落ち着いて、再上昇するにしても調整として一旦下落すると思います。そうなると、下落の勢いが加速していきますので、4H足でのエリオット4波がスタートすると思います。現在の予測到達レートは1.24200となっており、現レート(1.26100)から約180pipsの下落をするようになると思います。 ここは後ほど下位足を見てトレード戦略を立てていきますが、4H足の分析結果としては『上昇が継続する可能性もあるが、調整として下落する可能性もある』ということになります。 15M足分析 15M足のぱっと見、まだまだ上昇トレンド中と感じます。 詳しく説明すると、紺色線で大きい波での高値安値の推移を表現しています。 そして、今は高値を上抜けして、更新したところでレートがストップしています。4H足でも少し触れましたが、黒枠内でレンジ相場を作っており、何度も高値更新を阻まれている感じがします。 このままレンジ上限をブレイクして上昇していくとなると、波の大きさ的に『調整が小さすぎる』ことになって少し不自然な感じがしますので、一旦しっかり目に下落してくると思います。今までをまとめると4H足では3波が終了か継続がという局面で15M足ではこのあと一旦下落するかもという分析になっています。 注目すべきは、15M足での下落した後の上昇の仕方で、現高値である1.26100を超えなかったときです。超えないということは15M足でダウ理論が崩れたという判定になるので、下落トレンドへ転換。 それと、同時に4H足での4波スタートが決定するという1つのシナリオが完成します。 あくまで現段階での分析結果で時間が経てば相場も変化しますので、この分析をベースにシナリオを再構築しましょう! 現在のGBPUSDの値段 TradingView提供のGBPUSDチャート それでは、今週もいいトレードを!
WikiFX Japan独占配信「猪首秀明のFX講座」

- 1983~2012年 ひまわり証券株式会社 取締役営業本部長
- 2012~2016年 東岳証券株式会社 代表取締役社長
- 2022年5月~ WikiFX Japan 講師
ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、
その普及に貢献する。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、
個人向けの金融トレード運用アドバイザーとして活動中。
猪首秀明の監修記事
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IMアカデミーは違法?問題点はないのかプロが検証してみた
IMアカデミーは違法? IMアカデミーは、投資のオンラインスクールですが、MLMの企業なだけに極端に良い評判と悪い評判があります。 売りたい人は極端に良い評価を下し、押し売りされた方は悪評を行いがちです。 実際のIMアカデミーのコンテンツや営業、会社の実態は問題がないのか?専門家が検証していきます。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 結論から先に申し上げますと、IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。 WikiFXとしては絶対にお勧めできませんので、もし利用する場合は自己責任で行ってください。 IMアカデミーの会社概要 IMアカデミーの会社概要 会社名im mastery academy(アイム・マステリー・アカデミー)公式サイトIM Academy (imarketslive.com)本社アメリカ・ニューヨーク州設立2013年代表クリストファー・テリー事業内容FX・バイナリーオプション・仮想通貨等のeラーニング事業 IMアカデミーは正式名称をアイム・マステリー・アカデミーという、運営歴が長いマルチ企業(MLM)です。 コンテンツとしてはFX・バイナリーオプション・仮想通貨のオンラインスクールとなっており、勝率7割越えの講師によってリアルタイムでエントリーに対するアドバイスを貰えるというものです。 自動売買ではありませんが、ミラートレードに近い実態といえます。 会員数は10万人以上となっています。 IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーは詐欺業者なのかについて以下の10つの項目から解説していきます。 投資助言業の資格を有していない業者が国内で勧誘・営業を行うことは禁止されている IMアカデミーの問題点に対しての10の検証 MLMは日本では合法 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある キャッシュトラップには特商法の表記がない キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 講師の勝率に対する疑惑 BTHの5つ星評価に対する疑惑 MLMは日本では合法 MLMとは、マルチ商法を使って集客を行うことを指しますが、日本においてMLMは合法です。 IMアカデミーの場合は、リンクを渡され、自分のリンクからIMアカデミーに登録してもらえれば、報酬が発生するという仕組みです。 確かにMLMは無理やり勧誘されたりして、人間関係が壊れたりするので良いイメージはありませんが、IMアカデミーの行っているマルチ商法自体に問題はありません。 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている ねずみ講とマルチ商法との違いは、製品の売買がされているかどうかです。 IMアカデミーはスクールを運営しており、運営歴も長いです。 MLMの信頼性の目安として、運営歴が5年以上あれば優秀という考え方があり、IMアカデミーの運営歴は5年を優に超えているため、スクールの実態は十分機能していると考えられます。 例えば、FXの情報商材をマルチ商法で売ろうと考え、中身が誰でも知っているような内容である場合、MLMのために架空の商品をでっち上げたという評価という判断もできますが、IMアカデミーの場合はそういった違法性は今のところ少ないと言えるでしょう。 IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーの信頼性はある程度高いと言えますが、IMアカデミーをビジネスに利用する個人アフェリエイターや集団、グループの中には悪質な違法者も存在します。 例えば、「一緒に食事をしよう」という口実で会って、初めてIMアカデミーの話をする場合違法となります。 MLMの勧誘をする場合は、「IMアカデミーの話をします」と宣言し、予め相手の了解を得る必要があるからです。 こういったことは、IMアカデミーの規約にも記載されています。 強引に勧誘を行い、IMアカデミーに登録するまで帰さないといったようなやり口の場合は監禁罪に当たります。 MLMの勧誘には上記のような違法行為を行う勧誘者が多発する傾向があるのです。 IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない IMアカデミーは日本人向けに明らかに営業をしていますが、日本の金融庁に未登録であり、投資助言業の資格を有していません。 なので、日本の法律では守られません。 トラブルが発生したりお金を持ち逃げされても保証がないということです。 金融庁は投資助言業の資格を有していない業者を国内で勧誘・営業を行うことも禁止しています。 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある IMアカデミーでは、講師がリアルタイムにエントリーポイントの解説などを行っていますが、有料で投資に関する助言を行う場合、金融庁の許可がないと違法になります。 講師は「投資助言業」の資格を持っていない場合、有料でエントリーポイントを教えるのは違法です。 金銭が発生しない場合は、エントリーポイントの配信などは違法ではありませんが、IMアカデミーは月額費が発生してるので違法です。 処罰の対象の範囲に関しては曖昧ですが、IMアカデミーに参加し、MLMを行っている場合も、違法と判断される可能性はあります。 違法という判決が下された場合、「5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金」に課せられます。 今のところ問題ないからと言って将来も問題がないわけではないので、利用は自己責任で行ってください。 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある IMアカデミーは2019年に改名しており、前身はiMarketslive(International Markets Live)というもので、法律違反でヨーロッパから警告を受けています。 ヨーロッパやアメリカが投資の本場であることを考えると、IMアカデミーのシステムはヨーロッパやアメリカで通じなかったので、投資に関する知識が低い日本にやってきたということも考えられ、コンテンツのクオリティに対する疑惑も浮かびます。 キャッシュトラップには特商法の表記がない IMアカデミーが販売しているバイナリオプションの投資ツール「キャッシュトラップ」についてですが、特商法の表記が現在見当たりません。 特商法の表記がない場合、金銭トラブルや個人情報の漏洩・悪用が行われた場合、自己責任となってしまうので、注意が必要です。 キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 基本的に、システム的なトレードは、ある期間では勝率7割以上だが、別の期間では全く機能しないというものとなります。 なので、キャッシュトラップが謳っている勝率7割以上という表記に意味があるのが疑問です。 講師の勝率に対する疑惑 IMアカデミーでは勝率7割以下の講師は首になるから、勝率の高いトレードを学べると謳っておりますが、トレードにおいて勝率は重要ではありません。 7割勝ててもトータルで負けてしまうことは十分に考えられます。 重要なのはリスクリワードと資金管理です。 例えば、7割勝てても残りの3割で大きく負ける場合、7割勝てる意味がなくなります。 逆に3割しか勝てなくてもトータルで利益を残せることは十分現実的に考えられ、そういった手法を行うトレーダーも多いです。 なので、勝率が悪いからと言って投資のスキルがないとみなし、首にするという行いには疑問を感じます。 BTHの5つ星評価に対する疑惑 IMアカデミーは格付けサイトのBFH(Business for home)に5つ星の評価を受けております。 しかし、BTHの権威はかなり怪しいのではないか?という疑惑があります。 BTHの創業者が米国当局から閉鎖されたマルチ運営の1人であるし、過去にお金を受け取ってポジティブなレビューをしたという経歴も存在するのです。 BTHから五つ星満点を貰っているからと言ってIMアカデミーの権威性が高いかと言われると疑惑が生じます。 IMアカデミーは詐欺とは言い切れないが、違法行為を行っている 「IMアカデミー違法なのか知りたい!」「IMアカデミーの問題点は?」ご要望にお応えすべく、IMアカデミーの問題について調査と検証を行い、解説してきました。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 IMアカデミーは実態としてスクールを営業しており、間違いはありません。 スクールのクオリティも顧客資金を奪うのが目的の「詐欺」とは言い切れないレベルではあります。 しかし、日本の金融庁に未登録であり、違法性が高いのは事実です。 MLMの会員も場合によっては罪に問われる可能性もある点があるため、WikiFXとしてはIMアカデミーをお勧めできません。 利用する場合は、自己責任で行ってください。 猪首顧問のFXコラム:IMアカデミーは 本稿記事の執筆者は、冒頭で… 「IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。」 と結論付けています。 確かに「真っ黒な詐欺業者」では無いものの、IMアカデミーに対して、私の視点では3つの課題(問題点)があると思います。 MLM(特定商取引)なのか? 金融商品取引法からの観点 トレードの学校としての内容と質はどうなのか? 既に本稿記事にても、以上の3点について解説がされていますが、私からも監修させていただきます。 ①MLM(特定商取引)なのか? 日本に営業拠点が無い、マルチ(ネットワーク)形態は明らかです。 商品(サービス)の実態はありますから、ねずみ講ではありませんが、特定商取引法の対象になります。 特定商取引法では「集客・勧誘」の際には必ず事前に以下の点を明示することが義務付けられています。 統括者や勧誘者、または連鎖販売業を行う者の氏名 特定負担が発生するMLM(連鎖販売取引)への勧誘が目的であること 商品またはサービスの種類 私は全国各地にある、IMアカデミーの営業現場に潜入しているのですが、恐ろしいくらい、この事前告知義務がなされていないところばかりでした。 販売元からの、営業モラルやルールなどの徹底が全くされていない感じでした。 ②金融商品取引法からの観点 IMアカデミーが提供しているサービスは、トレードにおける技術の向上のための学校ということですが、同社が前面に出してる“売り”は、同社所属のプロトレーダーの生トレードが見れるというもの。 勝率が70%~80%が無ければ、同社の公認トレーダーにはなれず、この勝率を下回ればクビになるらしいです。会員(顧客)は、このプロトレーダーの通り真似てトレードすれば、同じように勝てるというものです。 しかしながら、実際にこれだけの勝率で勝てたという実績は聞いたことがありません。 このように具体定な売り買いの情報を、対価をもらって提供するには、金融庁に金融商品取引法における「投資助言業」の登録が義務付けられています。 しかしながら、同社は日本国内に活動拠点を持っておらず、無登録業者ということになります。 これは、もうグレーどころか、真っ黒です… このことを指摘すると、 アメリカの会社だから、日本の法律は適用されないんです これは弁護士にも確認済みですから、問題ありません。 との回答でした。 正直な話、弁護士がこのような回答をすることは考えられません。もう“嘘の説明”の部類です。 「海外(アメリカ)の会社だったら、日本でなんでもやっていい」なんてことあるわけないですし、明らかな違法行為です。 そして、投資助言業に関する登録が必要なのにもかかわらず、無登録で投資助言業を行った場合、「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金」に課される可能性があります。 重要な点として、この処罰の対象はグループリーダーだけではありません。 顧客を紹介することで紹介料がもらえる「IBO契約」に月々16.71ドルを払ってる人がいますが、これは代理店契約ですから立派なビジネス行為に該当します。。 「紹介するだけなら…」というような軽い気持ちでやってると、個人でも大きな代償を負うことになりますので注意が必要です。 ③トレードの学校としての内容と質はどうなのか? これについては下記の記事にて詳しく監修したいと思います。
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FXはメンタルコントロールが全て!?鍛え方をプロが徹底解説
FXではメンタルに関して次のように意見が分かれます。 FXメンタル2つの意見 ✔「FXにメンタルなんかいらない。確かな手法があれば十分だ。」 ✔「FXではメンタルコントロールが何よりも重要だ。」 あなたはどちらが正しいと思いますか? 結論から先に申し上げますと、FXではメンタルを適切にコントロールできないと、長く勝ち続けることはできません。 確かにトレード手法も大事です。しかしどんなに優れたトレード手法であろうと、メンタルをコントロールできない限りは、その手法は意味をなしません。 ここではFXにおけるメンタルの重要性と、メンタルの鍛え方やメンタルダメージの軽減法についてプロが徹底解説していきます。ぜひ最後までお付き合いください。 動画での解説はコチラ https://youtu.be/K4eyC6pmupI FXではメンタルコントロールが手法よりも重要な理由 FXでメンタルが重要なのは、常に損失と隣合わせだからです。 FXの世界ではプロトレーダーでさえ、勝率は5割未満というケースが多いです。 つまり、プロといえど半分以上のトレードを損切りで終えることになります。 私に至っては勝率は40%くらいです。それでも、適切なリスク・リワード設定ができていれば、トータルではプラス(勝ち)になるんです。 FXで勝てないトレーダーの多くは、目の前で自分の大切なお金が失われていくことに耐えられません。 恐怖・不安・焦り・イライラ・後悔、といった負の感情が一気に押し寄せ、冷静さが奪われるのは典型的な例と言えます。 冷静さを欠いたトレーダーはどうなるかというと、トレードルールを破ったり、根拠のないトレードをしてみたり、損切りができなくなるというわけです。 このようなメンタルが崩壊寸前の状態では、感情が先行し、決められたルール通りに行動できなくなるためトレード手法は意味をなしません。 もちろん、トレード手法は大切です。FXはメンタルのみで勝てるものではありません。 しかし順番としましては、まずはメンタルありき。 FXでは損失や含み損に耐えうるメンタルを持ち合わせていないことには、トレード手法を使いこなすことはできないのです。 FXで勝つためのメンタルの鍛え方 FXでは「メンタルの強化」=「勝つ」ことに直接つながります。そしてメンタルは誰もが強化できるものです。 ここからはFXで勝つためのメンタルの鍛え方について詳しく解説していきます。 FXの最高のメンタルトレーニングはルールに従うこと トレードルールを作るのは、FXをやる上では当然のことです。 エントリーや損切り、ポジションサイズや資金管理等にルールがないと感覚のみのギャンブルトレードを繰り返すことになります。 まずはトレードルールを作りましょう。 そしてメンタルを鍛えるために重要なのが、自分が作ったルールを愚直に守り続けることです。 ルールに従って出た損失であれば自分でも納得ができ、次のトレードにフラットな気持ちで臨むことができます。 相場の値動きはコントロールできるものではありません。しかし、自分の行動はコントロールできるものです。 つまり、自分の作ったルールに従うことによって、損失や含み損にも動じないメンタルが自然と作られていくのです。 猪首顧問からのアドバイス 相場の値動きはコントロールできない…そんなこと言われなくてもわかってるよ! という声が聞こえて来そうですが、落ち着いて聞いてください。 例えばトレードにおいて… 「もうこれ以上は下がってくれるな!」「ここからは下がるはずだ、とか、これ以上上がるな!」 というような、感情が前面に出た「期待感」で無駄な神頼みをしていませんか? わかってる(知っている)ということと、できる(実行)ということは、別物だと理解する必要があるのです。 トレードルールに従うというのは、 相場がどのように動いても決められたルールに則り、粛々に淡々とトレードを行うという事です。 含み益になっても含み損になっても、感情を揺さぶられることなく、機械的にアクションを起こせるようにならなければいけません。 FXでは損切り慣れることがメンタル強化になる 損切りを躊躇なく行えることはFXではとても大切なことです。 前述したように、FXではプロのトレーダーでも4割のトレードが損失になります。 つまり、FXをやる上で損切りは必ずあるものなのです。 その必ず存在するものに対してネガティブな感情を抱いていてはいつまでもメンタルは強化されません。 たしかに損失を確定させる行為には痛みを伴います。 しかし、損切りしないことにはいつまで経っても新たなトレードに向かうことはできません。 損切りはいわば仕切り直しをするためのもの。 損切りという行為をポジティブに捉え、迷いなく行えるようになれば自ずとメンタルが強化されるのです。 猪首顧問からのアドバイス FXの初心者は、 利食ったトレード=良いトレード損切りのトレード=悪いトレード と考えがちですが…これは間違いです。 トレードと言うのは、勝ったり負けたりの繰り返しです。 プロであっても、その勝率はせいぜい50%程度のものです。 だから、利食ったトレードも、損切りしたトレードも、どちらも単なるトレードにおける結果でしかなく、トレード結果に対して、良いトレードも悪いトレードも無いのです。 悪いトレードがあるとしたら、「損小利大」ができていないトレードです。 まずはこの大前提になる考え方を、しっかり身に着けましょう。 FXのメンタル強化に知っておきたい「プロスペクト理論」 プロスペクト理論とは「人は得する喜びよりも、損する痛みを避ける」とした、人間の行動心理を表したものです。 このプロスペクト理論を知っているか知らないかで、メンタルコントロールに大きな影響が出てきます。 例えば次のような選択肢があった場合、あなたはどちらを選ぶでしょうか? 質問① どちらか選んでください。 A: 100万円が無条件でもらえる B: コインを投げ、表が出たら200万円がもらえるが、裏であったらもらえない。 質問② あなたに200万円の借金があったとします。そのとき、以下の二つの選択肢が与えられました。どちらか選んでください。 A: 無条件で借金100万円が減る B:コインを投げ、表が出たら借金が全額免除されるが、裏が出たら借金はそのままである。 この2つの質問で、多くの人は質問①ではAを選択し、質問②ではBを選択します。 実は2つの質問の「期待値」はともに100万円です。 それにも関わらず多くの人は目の前に利益が転がっていると、利益が手に入らないことを恐れてリスクを回避しようとし、損失が目の前にあると損失そのものを回避しようとします。 つまり、人は得をすることよりも、損をすることのほうに敏感に反応してしまうのです。 これをFXに置き換えると「損失を可能な限り先延ばしにして、利益を可能な限り速く確定する」という行動になります。 自分のトレードルールや損切りポイントがあるのにも関わらず、コツコツ確定してきた利益を先延ばしにして膨らんだ損失によって吹き飛ばしてしまう「コツコツドカン」がその典型的な例でしょう。 このようにプロスペクト理論は、人はお金が絡む意思決定の際には合理的な判断ができないということを示すものでもあります。 したがって、このプロスペクト理論の罠に陥らないためには、前述した「ルールに従う」「損切りに慣れる」ということを徹底して行う必要があるということです。 そこに余計な判断や感情は要りません。 そうすることによってプロスペクト理論に打ち勝ち、メンタルを自分でコントロールできるようになるのです。 FXでメンタルがやられるのを防ぐトレード日記の書き方 自身のトレードを記録しておくこと、つまりトレード日記を書くことはトレード技術の向上だけでなくメンタルの強化にもつながります。 一般的なトレード日記に必要な項目は以下のようなものです。 トレード日時 通貨ペア ロット(取引数量) トレード方向 エントリーポイント エントリーの根拠 利確と損切りの位置 トレードの反省 チャートの写真 トレード毎にこれらの項目を埋めていけば、後からデータとしてトレード技術の向上に役立たせることができます。 これにプラスして、メンタル強化のために自分の「感情」を記入するのがおすすめです。 「エントリーした時」「損切りになってしまった時」「利益を確定した時」、その時々の細かな感情を記入することによって、感情の起伏パターンの癖がわかるようになります。 パターンがわかればコントロールもしやすくなり、よっぽどのことがない限りメンタルをやられることはありません。 このように書き方次第でトレード日記はメンタル強化に役立つアイテムになります。 なお、詳しいトレード日記の書き方についてはこちらの記事でも解説しておりますので参考にしてみてください。 https://japan.wikifx.com/overseas-fx-trading-diary/ FXのメンタル管理におすすめの本 世の中にはFX関連の本が多数発行されており、メンタルを題材にしている本も非常に多くあります。 それだけFXにおけるメンタルの果たす役割は大きいということでしょう。 ちなみに、メンタルコントロールにおすすのFX関連の本は以下の5冊です。 「デイトレード」 「ゾーン 相場心理学入門」 「マーケットの魔術師」 「悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術」 「トレーダーの精神分析」 いずれもFXだけなく、投資全般について書かれた古典とも言うべき本で、FXトレーダーであれば一度は目を通しておきたい5冊です。 Amazonに飛べるようになってますのでよろしければチェックしてみてください。 中でも特におすすめなのは「デイトレード」です。 デイトレードの心構えを説いた本で、損切りの重要性についてあらためて学ぶことができます。 この5冊の他では、厳密にはFX以外のジャンルの本になるのですが、前述したプロスペクト理論の提唱者であるダニエル・カーネマンの本もおすすめです。 ダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞した心理学者です。 「ファストアンドスロー」や「ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る」からはプロスペクト理論のようなFXにも役立つ行動経済学を学ぶことができます。 こちらもチェックしてみてください。 【厳禁】FXでこれをやったらメンタル崩壊の始まり FXでは損失や含み損がメンタルに大きく影響を及ぼすことは前述したとおりです。 そこでここからは、そうした損失や含み損を拡大させてしまうような、決してやってはいけない行動について見ていきます。 これをやったらメンタル崩壊まっしぐらですので気をつけましょう。 感情にまかせたトレード FXではいくら損失が出たとしても感情的になってしまってはいけません。 冷静さを失った時にありがちなのが「損失を取り返そう」と感情の赴くままにトレードしてしまうことです。 そのようなリベンジトレードでは、買いでダメなら売りというような根拠のないドテンのエントリーや、ギャンブル性の高いエントリーをしてしまいがち。 しかし、当然ながら勝てるはずもなく、さらに深みにはまりメンタル崩壊を引き起こすのです。 したがって、損失が出たときこそ冷静になり、トレードの量ではなく質にこだわりましょう。 感情にまかせたポジポジ病はメンタルを崩壊させるだけです。 ロット上げる これもリベンジトレードの一種になりますが、損失を取り返そうとむやみにロットを上げてはいけません。 投資の世界では「2%ルール」というものがあります。これは1回のトレードにおける損失を口座資金の2%までに抑えるというもの。 つまり、もし損切りになった場合の金額から逆算してポジションサイズを決めなくてはいけないということです。 ロットを上げてトレードすることは、それだけ損失のリスクも増すことを意味します。 むやみやたらとロット上げるのは自らメンタルに負荷をかけているようなものです。 メンタルが崩壊する要因になりますので、適切なポジションサイズでトレードを行うようにしましょう。 猪首顧問からのアドバイス リベンジトレードは元の金額に戻したいという気持ちだけでなく、「早く戻したい」という気持ちが生じることが多いと思います。 トレードと言うのは時間給で稼ぐものではありません。 然るべくタイミングでポジションを持つことによって、収益の可能性が生じるのがトレードです。 そして、その然るべくタイミングと言うのは、のべつ幕なくやってくるものではありません。 「その時を待つ」というのもトレードだと認識してください。 間違っても「昨日の損を今日中に取り返そう」だなんて発想は絶対に持たないように。 リスクリワードを正しく設定して、優位性のあるトレードを繰り返せば、必ず挽回できますから。 ポジション塩漬け 損切りできずに含み損を抱え続ける「塩漬け」をすることは、損失を先送りするというプロスペクト理論に支配されている状態です。 それまでに重ねてきた利益を吹っ飛ばす、コツコツドカンが起きてしまうのも安易にポジションを塩漬けしてしまうから。 たしかに含み損に耐え続ければプラスに転ずることもあります。 しかし多くの場合、強制的に相場から退場させられるほどの損失を被るのが現実です。 問題を先送りしても損失が拡大しメンタルが崩壊に向かうだけ。 何度も言いますが、損切りはしっかりと行うようにしましょう。 聖杯探し FXにおける聖杯探しとは、必ず勝てる特別な手法を延々と探し続けることです。 もちろん、必ず勝てる手法などというのは存在しません。 そのような聖杯があるとしたら、このインターネット時代ではすぐに拡散されていることでしょう。 トレードというのはある意味ひとつのスキルです。 自ら考え、仮説・検証を繰り返さないことには磨かれるものではありません。 その過程を飛ばして必勝法を探すというのは、思考が停止し何かに依存しようとしている状態です。 そのような状態ではひとつの損切りや含み損ですぐにメンタルが崩壊してもおかしくはありません。 思考停止の依存状態では、メンタルももろいものになってしまうのです。 海外FXの高レバレッジトレード 日本のFX業者では法律によりレバレッジが25倍と定められていますが、国内の金融商品取引業の登録を受けていない海外のFX業者そうではありません。 海外FX業者の中には1,000倍を超えるレバレッジのところも見受けられます。 そのような高レバレッジは、一見魅力的に映りますが諸刃の剣です。 少ない資金で大きなサイズのトレードができるということは、その分損失額も大きくなるということ。 もちろん大きな利益を狙うこともできるでしょう。 しかしFXに損切りはつきものだということを忘れてはいけません。 海外FXの高レバレッジトレードでは、ひとつの損切りでメンタルが崩壊してしまうということが起こり得るのです。 また、SNS等で度々話題になりますが、海外FX業者には出金拒否などのネガティブな噂が常につきまといます。 もし本当にそのようなことがあれば、メンタル崩壊どころではないでしょう。 信頼性という意味でも、メンタルの安定という意味でも日本のFX会社で堅実にトレードすることをおすすめします。 https://japan.wikifx.com/overseas-forex-strike-it-rich/ FXで大負けした時のメンタルダメージ軽減法 FXでは連敗や大損してしまった際にメンタルがやられることが多々あります。 そんな場合のメンタルダメージ軽減法についてまとめてみました。 ロットを下げる 連敗や大負けの後は、いつもよりロットを下げてトレードすることをおすすめします。 ポジションサイズを下げるだけで、メンタルにかかる負荷は大幅に軽減されます。 あるいは一旦デモトレードに戻って練習するというのもいいでしょう。 要するに、資金を失うリスクを抑えればメンタルダメージも軽減されるということです。 トレード日記を見直す FXで大負けしてメンタルがやられている時というのは、自分ことが見えなくなっている状態です。 無意識のうちに自分の悪い癖が出ている場合がほとんどですので、そんな時はトレード日記を見直してみましょう。 自分の悪い癖や、負けパターンを確認することで、負けトレードを冷静に分析できるようになり、メンタルダメージが軽減されます。 FX仲間をつくる トレードは孤独との戦いでもあります。 たとえ家族がいたとしても、FXのことは話しづらいものです。ましてや損失に関してならなおさらでしょう。 そうした時に力になってくれるのがFX仲間です。 同じFXをやる者同士、損切りになったトレードや、利益確定に失敗してしまったトレードなど、失敗を共有することによってメンタルのダメージは大幅に軽減されます。 もし身近にFXをやっている人がいなければ、コミュニティに入るのもおすすめです。 SNS等でのつながりだけでも、メンタルダメージは大幅に軽減されます。 トレードの情報発信する ブログやTwitterなどのSNSで情報発信することもメンタルダメージ軽減にはおすすめの方法です。 どんなに大負けした場合でも、それを発信することによって辛い経験もひとつのネタになり、コンテンツになります。 負けトレードも、受け取る人にとっては格好の学習材料になるということです。 ネガティブな感情を溜め込んでおくより発信することによって気分が晴れるでしょうし、人の役に立てるということで一石二鳥の方法になります。 トレードから一旦離れる どうしてもメンタルダメージが回復しない場合は、思い切ってトレードから離れてみることをおすすめします。 チャートも一切見てはいけません。もちろんデモトレードもやらないようにしましょう。 完全にFXから離れ、トレードのことを一切考えないようにしてください。 相場の世界では「休むも相場」という格言があるように、無理にトレードしても良い結果は出ません。 休むことが結果として、勝ちにつながっていくのです。 まとめ ここまで見てきて、FXではメンタルが非常に重要な要素であることがおわかりいただけたかと思います。 FXで勝てるようになるにはまずはメンタルを鍛えましょう。 ただメンタルを鍛える上で難しいのが、デモトレードではなかなかメンタルは鍛えられないということです。 やはり実際のお金が動くリアルトレードでしかメンタルを鍛えることはできません。 こつこつ積み重ねていくしかないということです。 ぜひここでご紹介したメンタルの鍛え方を地道に実践してみてください。 もちろん、メンタル崩壊につながるような行動はしてはいけませんよ。 毎日の積み重ねが強いメンタルを生み、勝てるFXトレーダーを生みます。 勝ち組トレーダー目指して、まずはメンタルを鍛えていきましょう。 猪首顧問のFXコラム:勝ち組になるためには「負け慣れ」を身に付けよ トレードを続けてると、連敗という場面はときに発生するものです。 1年を通せば、3連敗とか、5連敗なんて、何回か遭遇するもの… 確率的には早々起こるものでは無いです。 例えば5連敗が起こる確率というのは… 50%×50%×50%×50%×50%=3.12% 100回トレードやって、3回あるか無いかくらいの小さなもんです。でも、起こるときは起るんですよね。 ただ、その滅多に来ない5連敗に遭遇したとき、平常心でトレードを続けられるか?そのためのメンタルコントロールなのです。 これができるようになるためには、理屈で分かってるだけではダメなんです。 とにかくトレード数をこなして、経験数を増やして、負け慣れ(損切り慣れ)をすることが重要です。 何の世界でも、練習をたくさんやった人の方が、たくさん経験した人の方が、上手になるのは当たり前ですよね。 例えば、100回トレードをやって、50勝50敗(勝率5割)だったとしても、リスクリワードの設定が間違っていなければ、そんなに大負けしません。それどころか勝率が50%未満でも、トータルでは勝っているはずです。 あと、金額慣れも必要です。 まだ経験が浅いからとか、練習中だからと言うことで、控えめすぎる金額やデモ取引だと、ゲーム(お遊び)の延長になってしまい、本当の技術「負け慣れ」が身につきません。 お遊びで養った感覚は、お遊び場でしか機能しないのです。 特定の金額を言うのは難しいのですが、やはり真剣になれる金額、例えば「このお金が無くなったら痛いな・・・・」なくらいの金額でやるのが、上達への早道かと思います。(だからと言って生活に必要な資金を使ってまではダメですよ) 上記を経て、損切り慣れの感覚が身についてきたころには、トレードの結果に一喜一憂しないメンタルが出来上がっています。 この領域まで来れれば、あなたは既に勝ち組に入っています!
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FXの押し目とは?押し目買い・戻り売りのオススメ手法を解説
FXの押し目買いと戻り売りで大きな値幅を取り切るトレードができるようになりたい! 押し目と戻り目は何となく分かるけど、さらに押したり戻されたりしそうで不安……。 FXチャートを前に、苦戦しながらテクニカル分析をしている方も多いのではないでしょうか。 ところで、FXの押し目買い・戻り売りで勝つために大切なポイントを押さえていますか? この記事でわかること FXの押し目買い・戻り売りの概要と勝てるトレードの条件 FXの押し目買い・戻り売りに必要な分析方法について 成功するFXの押し目買い・戻り売りの具体的なエントリー方法 FXの裁量トレードで押し目買いと戻り売りをするときの重要なポイントを分かりやすく解説します。 時間の経過とともに廃れることのない手法ですので、せひ実際のトレードに役立ててください。 FXの押し目・戻り目とは FXの押し目とは、通貨ペアの価格が上昇している中で一時的に下がった局面のことで、その後に再度上昇に向かったときのみに使われる言葉です。 押し目となる理由は、利益確定やリスクオフなど外的要因を背景にした売りによるものですが、上昇トレンド中の押し目は絶好の買い場となります。 また、FXの戻り目は押し目をひっくり返して考えるだけです。通貨ペアの価格が下落している中で一時的に上がった局面を指しています。 FXの押し目買い・戻り売りについて ここからはFXの押し目買い・戻り売りの概要を解説します。「押し目と思ったところが実は押し目じゃなかった......」なんて事態を避けるためにも、順々に読み進めてくださいね。 FXの押し目買い・戻り売りのエントリーや拾い方 FXの押し目買い・戻り売りは、トレンドに合わせることで通用するトレード手法です。 押し目買いであれば上昇トレンドにおける一時的な下落で買い、戻り売りであれば下降トレンドにおける一時的な上昇で売ることになります。 仮に下降トレンドにおける一時的な反発で拾ってしまうとどうなるでしょうか。 下降トレンドで戻り売りが優勢にも関わらず安値①で押し目買いをした場合、そのままズルズルと下落に巻き込まれ、損切りしなかったときには瞬時に大きな含み損を抱えてしまいます。 FXの押し目買い・戻り売りのメリット FXの押し目買い・戻り売りのメリットを2つにまとめました。 トレンドフォローの初動エントリーで利益が伸びる 1つ目のメリットは、トレンドフォローの初動エントリーで利益を伸ばせることです。 トレンドが継続する※限りポジションを取った方向に値が伸び続けます。つまり順張りFXトレーダーは、トレンド方向に再度値動きが生まれる初動を捉えることが収益率を最大化する最良の方法です。 トレンドが継続するとは: ダウ理論の6つの基本原則の一つ「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」が該当します。つまり、上昇トレンドであれば安値切上・高値更新、下降トレンドであれば高値切下・安値更新をしている間はトレンドが継続しています。 狙う利益幅に対する損失幅が狭くなる 2つ目のメリットは、狙う利益幅に対する損失幅が狭くなることです。 成功するFXトレーダーの大半はエントリー前から目安の利確値と損切値を定め、リスクリワードの良いトレードを積み重ねていきます。 例えば、上昇トレンドにおける押し目①で拾った場合と上昇途中②でロングしたときを比較すると、同じ安値に損切り設定した場合の損失幅の違いは一目瞭然ですね。 FXで値幅ある押し目買い・戻り売りを成功させるために、押し目と戻り目を見極めてエントリーすることが大切です。 FXの押し目買い・戻り売りのデメリット 続いてFXの押し目買い・戻り売りのデメリットを2つにまとめました。 エントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性 1つ目のデメリットは、損切り値が適切でないとエントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性があります。 押し目買い・戻り売りを狙うトレーダーは利益幅を伸ばす目的の他に、損失幅を狭くすることがあげられます。 それゆえ、テクニカル分析が甘い状態で変に狭い逆指値を設定すると、エントリー直後の逆行ですぐに刈られて損切り貧乏になってしまいます。 マルチタイムフレーム分析が必要で初心者には難しい 2つ目のデメリットは、マルチタイムフレーム分析が必要で初心者の方には難しいことです。 マルチタイムフレーム分析とは:上位足と下位足を総合的に分析してトレードの精度を上げる分析方法です。トレードの優位性が高いエントリーポイントを絞り込むことができ、勝率アップが期待できます。 FX初心者の方には大変難しく、裁量トレードに挫折する大きな原因でもあります。しかし、トレンドに合わせる順張りトレードで稼ぐためには必須の技術であることを忘れないようにしましょう。 参考記事:マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ! FXの押し目買い・戻り売り成功の鍵はマルチタイムフレーム分析でトレンドを見極めることです。 FXの押し目買い・戻り売りの注意点 FXの押し目買い・戻り売りの注意点を3つご紹介します。 トレンドに沿った順張りで使う手法 1つ目の注意点は、トレンドに沿った順張りで使う手法であることです。 FXの押し目買いと戻り売りが機能するのは、トレンド方向に再度価格が継続して動き出すことが大前提です。 なぜならFXトレーダーの共通認識として、先述のダウ理論「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」があります。それゆえ、上昇トレンドであれば安値切上げ高値更新することを想定し、その過程における一旦の押し目を拾っていくことになります。 高値掴みと底値売りによる含み損 2つ目の注意点は、高値掴みと底値売りによる含み損です。FXチャートは高値と安値を作りながら波打っています。 いくら上昇トレンドや下降トレンドが続いていても、必ず新たな安値や高値を作りにいくものです。 それゆえ順張りトレーダーはロング勢力の買い疲れやショート勢力の売り疲れが起きるポイントをテクニカル分析で見極めていく必要があります。たとえ損切りにならずとも、含み損は資金効率を悪くして心理面にも悪影響があるので避けたいものですね。 押し目待ちに押し目なし【相場格言】 3つ目の注意点は、相場格言「押し目待ちに押し目なし」です。 予測に反して対象通貨ペアの価格が上昇し続けてしまい、トレードや投資の好機を逃すことを指しています。 例えば2022年3月10日以降のドル円の急上昇、116円を上限とするレンジから解放された途端に130円まで駆け上りました。年に数回あるかも分からない本当に強い相場では、待ち姿勢でいては稼ぐ機会を丸ごと失う好例となりました。 猪首顧問からのアドバイス 強いトレンドが発生しているときほど、押し目や戻りを付けにくいのも事実です。 ひたすら押し目を待っていて、結果エントリーができないまま上げを眺めている…なんてことも 下げトレンドからの転換で上げトレンドに変化した後の第1エントリーは、下げ途上の高値切り下げ・安値更新から、直近高値を上抜いたタイミングが狙い目です。 一見高値掴みに見えるかもしれませんが、エントリーの機会を逃さないためには、このポイントで買いエントリーしてみるしかありません。 ここで、本来持とうと思っているポジション数を一度で全て買うのではなく、2分の1もしくは3分の1くらいの買いポジションを持ってみるというのが重要です。 その後上手く上げの流れに乗れたことを確認できたら、そこから押し目が発生したタイミングで、残りの2分の1、3分の2をエントリーするくらいの分割売買がオススメです。 これなら大きな上げ相場でエントリーの機会を失うことはありませんし、仮にそれが高値掴みになったとしても、損失は2分の1か、3分の1に抑えることができます。 FXの押し目買い・戻り売りで勝てないトレーダーの共通点 FXの押し目買いと戻り売りが「分からない」「待てない」「難しい」と悩んでいる方もいるでしょう。勝てないトレーダーの共通点は「マルチタイムフレーム分析ができていない」に尽きると言って過言ではありません。 FXの押し目買いと戻り売りはトレンドをフォローする順張りで使う手法だとお伝えしました。しかし、異なる時間足を分析して最適なエントリーポイントを見極めることは大変むずかしいことです。 ここからは実践できる押し目買い・戻り売りを解説するので、少しでも順張りトレードのパフォーマンス向上に役立ててください。よろしければ「マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ!」も合わせて参考にしてください。 FX押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法 ここからはチャートを用いて実践的な内容を解説していきます。FXの押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法は、マルチタイムフレーム分析で伸びやすい価格帯を明確にすることです。この価格帯には2つのポイントがあります。 長い時間足の押し目・戻り目である 長い時間足の反対勢力が存在しない FXの順張り裁量トレーダーは、この2つをハッキリさせるためにテクニカル分析をしています。 長い時間足の押し目・戻り目を見極める 1つ目のポイントは、長い時間足の押し目・戻り目を見極めることです。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 押し目買いをしてからレートが大きく伸びるためには、エントリー後により多くの買い注文を必要とします。注文には新規・追加・損切りしかないので、3つの注文が重なるポイントを分析すれば良いわけです。 どうやって3つの注文が重なるポイントが分かるの? これこそがマルチタイムフレーム分析です!15分足・1時間足・4時間足・日足と異なる時間足を分析する中で、エントリーに使用する時間足が異なるトレーダーが買いたいと思う価格が合致したら最高にレートが伸びるポイントになります。 もっと具体的に教えて! それこそが長い時間足の押し目・戻り目の見極めです。ドル円の日足を用いて解説しますね。 ドル円の日足は安値①をつける前に高値を更新しており、レートが安値①近辺にあるときは押し目を作って上昇トレンドへ転換することを考える場面です。 日足ベースで押し目から反転上昇したのを確認してロングをしても遅いですよね。なので、4時間足以下を分析することになります。 ドル円の4時間足を見ると随分景色が変わりますね。 日足よりも下げ止まる印象が強くなったのではないでしょうか。理由は日足が①を安値にして上昇トレンドに転じるかを見極めていく場面において、4時間足が安値②の前に高値を作っています。さらには②の安値を左に延長すると、過去の安値と直近の売買が交錯した価格帯(支持帯)を支えにして反転上昇に向かうことを想定しやすくなります。日足で押し目買いが入りやすい水準において、4時間足でも拾っていける価格帯であることが分かりますね。続いて1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は4時間足の安値②で明確なダブルボトムを作っています。日足や4時間足よりもさらに下げ止まる印象を強く受けるのではないでしょうか。 ここで各時間足をエントリーに使うトレーダーの心理を想像してみましょう。 日足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい4時間足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい1時間足トレーダー:今は…… 一番長い時間足の日足で上昇トレンドに転換しそうな局面だからこそ、みんな同じことを考えるのです。そして1時間足の高値③においては、次の3つの注文が集中することを想定できます。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 FXの押し目買い・戻り売りで実際に稼ぐためにも、3つの注文の重なりを意識すると良いですね。 これは4時間足以下までブレイクダウンしたときに見えてくるものなので、頭の片隅に置いておいていただけたらなと思います。 さらには長い時間足のトレンドは短い足のトレンドより優先するという市場参加者の共通認識があります。なぜなら、巨額の資金を動かす機関投資家やヘッジファンドは日足をメインに取引している場合が多いためです。 それゆえ個人のFXデイトレーダーは4時間足以下の分析に注力し、大きな流れに一歩早く乗れる押し目買いに注力します。つまり、FXの押し目買いの精度を高めるために異なる時間足の分析が必須になり、それこそがマルチタイムフレーム分析となります。 長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極める 2つ目のポイントは、長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極めることです。 押し目と思って拾ってみたけど、ちょっと逆行しただけで利確しちゃった...... 理想的な押し目買いであったにもかかわらず利確を急いだがために、その後想定方向に大きく値が伸びて悔しい思いをしたことはないですか? それは押し目買いからレートが伸びる価格帯の見極め(利確目安)が甘いことが原因です。FXの押し目買い・戻り売りからレートが伸びる価格帯には長い時間足の反対勢力が存在しません。 まずはドル円の1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は上昇トレンドからレンジに入り、高値①を抜けたくらいで再度上昇トレンドを作る流れに見えますね。高値①を抜けてロングしたらどうなったでしょうか? 押し目買いが少しだけ入ってすぐに売り込まれてしまいました。4時間足を見てみましょう。 ドル円の4時間足を見ると大きなレンジ内をレートが推移しており、少し前に売り込まれていたことから、押し目買いよりも戻り売りが優勢になりやすい環境であることが分かります。 1時間足の高値①をブレイクアウトで買うことや、その前に押し目買いをすることは難しいですね。 さらに日足を見てみましょう。 ドル円の日足をみると高値切下げ安値更新で下降トレンドだと分かります。ここで長い時間足の売り勢力の存在を青い四角で示しました。過去の安値で直近の2つの高値(①の左側)が上値を抑えられており、青い四角が日足の抵抗帯になっていることが分かります。 1時間足では買いで入っていけるように見えた局面が長い時間足にすることで反対勢力の存在を明確にすることができます。つまりドル円の1時間足では押し目買いに見えたポイントが、長い足を分析することで反対勢力の存在を確認することができます。 実際にFXトレードをする際には4時間足以下を多用してエントリーを探ることになるでしょう。しかし近視眼的なチャート分析だと、機関投資家やヘッジファンドなどの反対勢力の存在を忘れがちです。 このような反対勢力が存在しない価格帯を見極めることが伸びる価格帯の選別にそのままつながるので、マルチタイムフレーム分析は順張りに必須条件となります。 戻り売りで勝てるポイントの判断方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売りで勝率を高めるエントリー方法 ここからは勝率の高いFXの押し目買いと戻り売りを2つご紹介します。上記の伸びる価格帯でエントリーできたら一気に値幅を取れるので、なんとか習得していきましょう! 長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリー 1つ目のエントリー方法は、長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリーすることです。再び上述の上昇トレンドに入ったドル円の日足を見ていきます。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 結果論ですが、安値①は上昇トレンドにおける絶好の押し目買いポイントでした。ただし実際にトレードをしていた場合、①で安値を作らずにさらに下落する不安にかられた方も多いでしょう。 では、安値①が押し目の候補になると判断するにはどうしたら良いのでしょうか?一つ短い4時間足で確認します。 なんか様子が変わったけど、どう考えたらいいのだろう? ドル円の日足を見ていたときよりも安値①が押し目になりそうに感じますよね。その理由は安値①の水平線を左に延長したところに、4時間足で認識できる売買が交錯した価格帯(支持帯)が存在するからです。 日足はすでに高値を更新しており、安値切上げを想定した押し目買いが意識されやすい環境です。そこに表れた水平線①ですから、資金管理をしつつも押し目買いで積極的に拾っていく局面となります。 それでは、さらに短い1時間足を見てみましょう。 ①で押し目買いしたいと思わない。なんでだろう…… FX初心者の方も感覚的に安値①で買いたい!とは感じないでしょう。なぜならドル円の1時間足では明確に高値切下げ安値更新がおきて下降トレンドに転換しているからです。 ところが、この流れこそがFXの押し目買いポイントの理想形です! 冒頭で長い時間足の支持線・抵抗線反発でのエントリーがポイントだとお伝えしましたが、1時間足だけの短期思考になっていると、4時間足で確認した長い時間足の支持帯の存在を見落としてしまいます。 ですので、1時間足以下の短い時間足で反転ポイントを細かく探りながら、4時間足以上の長い時間足の支持線近辺の反発を確認して、資金管理をして押し目買いで拾っていく手法になります。 なお、日足の通り強い支持帯が作られていないことや1時間足の下降トレンドが継続して、短い足のトレンドが長い時間足へ波及することも想定すべき場面です。 よって、一括で全て損切りするか、もう一段・二段と下で押し目買いするために資金を分散させて反転上昇想定で拾っていくことになります。 短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリー 2つ目のエントリー方法は、短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリーすることです。 上述の上昇トレンドに入ったドル円の1時間足で解説します。 早速ですが1時間足の高値③に注目してください。この水平線をブレイク・アウトして急伸した理由がわかるでしょうか? 1時間足だけみると下降トレンドだけど、今まで習ったマルチタイムレーム分析だと......考えが整理できない。 FXのマルチタイムフレーム分析では長い時間足を優先することをお伝えしました。先述のとおりドル円の日足は上昇トレンドへ転換する局面に入っており、4時間足は安値①で押し目買いされて新たな高値を作っていましたね。 そしてドル円の1時間足は、過去の支持帯に支えられた安値②でダブルボトムを形成してから高値③を新たに作りました。 高値③をブレイクアウトしそう! リアルチャートでも誰もがブレイクアウトまで想像できるでしょう。日足は高値更新しており長い時間足の強い反対勢力は存在しません。ここでのポイントは、高値③に上述の3つの注文が集中しているかの見極めです。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 1時間足高値③はデイトレードで理想的な買いのポイントになっています。買いが買いを呼び込み、売り勢力が慌てて買戻しに迫られています。 FXの押し目買い・戻り売りのためにマルチタイムフレーム分析をする過程で、常にこの3点を意識することをおすすめします。デイトレードで多用する1時間足をメインにし、スイングトレードでは4時間足で同じようにチャート分析すると、伸びやすい価格帯を明確に判断できるでしょう。 戻り売りで勝率を高めるエントリー方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売り手法の精度を高める方法 マルチタイムフレーム分析からFXの押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を定めたものの、これだけでは心もとなく感じることもあるでしょう。 その際にエントリーを後押しして精度を高める4つの方法をご紹介します。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 移動平均線でエントリータイミングを判断する フィボナッチで押し目・戻り目の深さを判断する オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 選定の基準は古くから使われ続けているテクニカル指標です。 FXでは大衆心理が相場に影響を与えるため、誰もが意識するものを基本とします。 引き続きシンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 1つ目は、トレンドラインです。ダウ理論でトレンド継続を確認したら、押し目買い・戻り売りの目安となる水平線にトレンドラインが重なるかを見ていきます。 ドル円の4時間足です。安値切上げから高値更新で上昇トレンドを形成しているので、安値①と安値②を結ぶことで上昇トレンドラインを引くことができます。そして前回高値の水平線③と重なることから、押し目買いが強く意識されるポイントになっています。 参考記事:プロがオススメの手法を解説 | トレンドラインについて 移動平均線でエントリータイミングを判断する 2つ目は、移動平均線です。トレンド継続中における押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を移動平均線が支えるか・抑えるかで判断します。 また、トレンド形成が再加速する初動を捉えるために移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。 先述のドル円4時間足の時間軸を長くしました。 まず④について、上昇トレンドが継続しているので赤色の移動平均線が支えになることを想定します。そこに売買が交錯して作られた安値と重なることから、押し目買いのポイントになります。 また、トレンド形成が再加速するときの初動は、2つの移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。赤色より一つ長期の青色の移動平均線を追加しました。 トレンドラインの項目で確認した水平線③の押し目買いが入るあたりで、二本の移動平均線が収縮しているのが分かります。リアルタイムでチャートを見ていると、まだドル円が買われていない状態ですから、もっとギュッと近寄った状態になっています。 すでにドル円は上昇トレンドに転換しているので、水平線③にレートが近づいている時点で、再度上昇トレンドの形成が加速するとともに、二本の移動平均線が拡散に入るイメージを持てるかがエントリー精度を高めるポイントになります。 なお移動平均線の使い方は十人十色なので、FX初心者の方は使い方に迷うでしょう。こちらの記事「移動平均線がパーフェクトオーダーになっているか」で種類や期間設定を解説しているので、参考にしてくださいね。 フィボナッチで押し目の深さを判断する 3つ目に紹介するフィボナッチにはいくつか種類がありますが、FXで広く使われるフィボナッチ・リトレースメントで押し目・戻り目の深さを判断します。 ダウ理論で相場が上昇トレンドまたは下降トレンドにあると認識できたときに使うツールで、一般的に用いられる水準は「23.6%、38.2%、50%、61.8%」です。 実際のチャートで押し目の深さを判断する方法を見ていきましょう。 先述のドル円の4時間足です。終点の高値を「0%」、上昇起点の安値を「100%」に指定して結びます。すると「23.6%、38.2%、50%、61.8%」の押し目水準が自動表示されます。 今回は高値から38.2%下落して押し目を作り、反転上昇に転じています。実際に強い支持線がないのでフィボナッチのみで押し目買いをするのは難しいですが、上述のトレンドラインや移動平均線と重ね合わせることで、押し目買いの目安になることが分かります。 戻り売り手法の精度を高める方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 4つ目に紹介するオシレーター系インジケーターの代表例は、ストキャスティクス・RSI・RCIなどが上げられます。利用者の多いMACDはオシレーター系に分類されることが多いですが、トレンド系の性質も合わせもっています。 オシレーター系インジケーターは移動平均線よりも百人百様の色合いが強いため、本記事ではオシレーター系インジケーターの共通の考え方のみ簡単にふれておきます。 オシレーター系のインジケーターはFXトレーダーの心理状態を数値化したものだと捉えてください。 押し目買い・戻り売りに対するトレーダーの強気・弱気度合いを客観的に判断できます。ただし単独で使うと非常に精度が悪く、通常はトレンド系の指標と合わせて使います。 例えばトレンド転換を示唆するサインにダイバージェンスがあります。トレンドの方向性とトレーダーの心理状態の不一致を表しますが、ダイバージェンスが起こってからもトレンドが継続することは多々あります。 FXの押し目買い・戻り売りの基本はダウ理論に基づいたトレンド判定、そして水平線によるエントリーポイントの明確化です。その上にトレンドライン等のトレンド系指標を重ね合わせ、その後にオシレーター系インジケーターで補足することが基本です。優先順位を間違えないようにしましょう。 確かなテクニカル分析のもとでオシレーター系インジケーターが効果を発揮します。 FXの押し目買い・戻り売りを極めて一歩先のトレードを実現 ここまでFXの押し目・戻り目から始まり、相場で勝つための押し目買い・戻り売りの考え方や実践的なトレード手法をお伝えしてきました。 この記事を2つにまとめると FXの押し目買い・戻り売りは長い時間足のトレンドフォローの順張りで使用する FXの押し目買い・戻り売りで勝つためにはマルチタイムフレーム分析が必須 FXの押し目買い・戻り売りで稼ぎ続けるには、この2点を徹底することが大切ですね。 マルチタイムフレーム分析は職人技です。真摯に日々FX相場に向き合い、異なる時間足を分析して総合的な判断を積み重ねる。その先には、大衆の一歩先をゆく理想的なトレードを実現できるようになっているでしょう。 猪首顧問のFXコラム:我々の目標は後講釈の評論家になることではない 今回の「押し目買い・戻り売りのテクニック」に限らず、相場の分析は過去のチャートに当てはめれば、いかようにも解釈することができます。 「この時の相場は、オシレーター系のこのインジケーターが機能していた」…だとか、「あの時の相場は、ボリンジャーバンドをトレンド系的に使えば大きな幅が取れた」…とか。 いずれの手法も、チャートを後から振り返れば、必ず何かの分析手法にあてはまるものなんです。 大事なことは、我々は後講釈の評論家になることが目的では無いということ。 記事の中で「職人技」と言う表現がありましたが、まさに職人芸が必要なのかもしれません。 職人と言うのは、あれもこれもと技術の目移りをするのではなく、一つの技術を繰り返し繰り返し追及して、“一つの完成された技を持っている人”のことだと言えます。 トレードの世界も同じです。手法や分析方法はそれこそ無限にあります。相場分析手法が「後から講釈」の道具にならないように、自身の得意な手法や分析方法を極めることを意識してください。
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FXの名言を一挙紹介|伝説の投資家から学ぶトレードの極意
いまいちトレードが上手くなってない気がする 結局FXで何を意識すればいいのだろう? FXの学習に行き詰まっている方も多いのではないでしょうか。 そもそもFXの最適なトレード方法や勉強方法に関しても全く体系化されていないのが現状です。 しかし、これまでの歴史上でFXを始めとしたトレードで大成功を収めたトレーダーや投資家はたくさん存在しています。 したがって、このような成功した人が残した名言に触れておくことは、今後のトレードの考え方に大きな影響を与えることになります。 そこでこの記事では以下の2つについて解説していきます。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 2chに寄せられたFXの名言 それでは見ていきましょう。 FXの名言・格言を参考にすべき理由は? 最初に、なぜ過去の名言を今のトレーダーが教訓にすべきなのか、その理由について解説します。 金融マーケットの歴史は古く、株式においては世界最初の株式は1553年にイギリスで設立された合資会社「ロシア会社」のもとで発行されました。 株式という形で小口の資金を集約し、大きな投資を可能にするこの便利なシステム(市場)は1602年、オランダで設立されました。その後、東インド会社によって本格的に活用され、合理的な資金調達方法としてヨーロッパ、アメリカ、そして全世界に広まりました。 金融マーケットには、なんと500年近い歴史があります。この間、数多くの投資家(投機家)がマーケットに挑んできたわけです。 常に勝者と敗者が存在しうる金融マーケットですが、独自の感性、理論、哲学で継続的に勝者側になれた伝説のトレーダーが存在したことも事実です。 時代は変わっても、この事実は揺らぎません。 過去に相場で成功を収めた先人の知恵は、少なくとも現在の世に溢れる「小手先のトレードテクニック」より価値があることは確かと言えるでしょう。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 ここでは以下の6人の伝説の投資家・投機家の名言を紹介していきます。 この記事では名言の中でもメンタル管理に関するものをピックアップしていきます。 ジェシー・リバモア エド・シコータ マイケル・スタインハルト ブレア・ハル マーティン・シュワルツ リチャード・デニス それでは見ていきましょう。 ジェシー・リバモア:ウォール街のグレートベア ジェシー・リバモア 初めて取引をしたのは14歳の時 世界恐慌に向けて大量の空売りを行ったことにより1億ドル以上の利益を稼いだ ここではジェシー・リバモアによる投資の名言を紹介していきます。 損失は、それを出してしまったあとは自分を苦しめたりしない。私は一晩寝たら忘れてしまう。しかし、過ちを犯し、損切りをしないというのは、財布と心身にとって実にダメージになる ジェシー・リバモア この名言では損切りがどれだけメンタル管理に影響をもたらすかを言い表しています。 FXで勝てない人は、自分が間違った側でポジションを持っていることを認めることができずに、なかなか損切りに踏み切れないという特徴があります。 トレード計画に反して逆指値をずらして損切りを回避してしまった場合は、後に大きな心理的かつ金銭的なダメージがあるだろうことを言い表しています。 FXには損失が付きものであり、FXで利益を挙げていくためにはいかに損失を抑えていくべきかに集中する必要があります。 FXにおいて損失は必ずしも失敗を意味するものではないことを覚えておきましょう。 猪首顧問からのアドバイス 「含み損になってるポジション=間違った側のポジション」と言う解釈は、私はあまり好きじゃありません。 ポジションを持ったことにより生じる結果は、含み益になるか含み損になるか、のどちらかでしかないのです。 そしてその確率は常に2分の1です。 ①含み益はしっかりと伸ばして利益を確定できたか②含み損はできるだけ傷が浅いうちに損切ができたか 利益ではなく、生じた結果(含み益or含み損)に対して、どういう処理を行ったかが重要です。 ①②のポイントを忠実に実行できたならそれは「良いトレード」。感情に流され実行できなかったのであればそれは「悪いトレード」と言えます。 ジェシー・リバモアによる名言をもう一つ紹介します。 市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる。忍耐強く市場がシグナルを出した時だけ反応するのなら、それは投資になる ジェシー・リバモア これはトレードにおいてルールを持つことがいかに大切かを説いた言葉です。 FXで勝てない人は市場を予想しようとします。 しかしFXの本質は、値動きを予測することではなく、検証済みのエッジに基づいてエントリーをすることです。 「エッジ」とは確率的に優位性があることを指します。 検証されたエッジに忠実なエントリーを行うことによって、感情に左右されないFXが可能になります。 「市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる」これって重い(深い)名言ですね。多くのトレーダーは「予想が当たることが成功への道」と勘違いしてると思います。しかしマーケットの明日は、神様でも予想できないものです。神様でも予想できないものを、人様が…おこがましいと思いませんか? エド・シコータ:システムトレードの先駆者 エド・シコータ 先物市場のためのコンピュータートレードシステムを開発 5000ドルで始めた顧客の口座を25万%の運用益にまで成長させた 希望や恐怖心、欲望と同じで、プライドというヤツは素敵なバナナの皮みたいなものだ。これまでで一番ハデにすっころんだのは、感情的にポジションを取ったすぐ後のことだったよ エド・シコータ エド・シコータが先駆けとなったシステムトレードとは、トレードの実行にトレーダーの主観を挟まないトレード手法のことを言います。 システムトレードの対義語にあたるのが、裁量トレードです。 裁量トレードでは最終的にポジションを取るかの決断をトレーダーの裁量に任せているので、システムトレードに比べて感情的なトレードにつながりやすいというリスクをはらんでいます。 エド・シコータは感情に任せてポジションを取ることの危険性を当時の誰よりも理解していたのではないでしょうか。 負けが続く期間に取引をしようとするのは感情面で破滅的だ。「追いつこう」と投資するのは致命傷になりうる。 エド・シコータ また、トレードで負けが込んでいる時に、損失分を取り戻そうと資金を投じてしまうことのリスクの高さについても主張しています。 損失分を取り返すためにさらに大きな資金率でポジションを取り続ける手法は「ピラミッティング」として知られています。 この名言からもわかるように、ピラミッティングは口座に取り返しのつかない致命傷を負わせることにつながることを覚えておく必要があります。 猪首顧問からのアドバイス 「感情に任せてポジションをとってしまう…」これは私の経験上、負けが続くときに起きやすい心理です。 人って地道に利益をつみあげていくことって、決して苦手じゃ無いのです。 それが日々わずかな金額でも、日々少しづつでも増えていく分には、心穏やかに眺められます。 ところが、ある日コツコツドカンで大きく負けると、損した分を早急に戻したくなる本能(本心)から、それまで地道に守ってきた売買ルールなんかすっとばして、無謀なトレードを躊躇なく始めることが多いです。 焦りから、一気に損失を取り戻したいという心理が働きます。そんな経験、あなたにもありませんか? 仮に大きな損失を出しても、本来やるべきトレードを冷静に繰り返せば、時間の経過とともに損失は取り返せます。 「大きく負けてしまっても、一気に損失を挽回しようとしない」これが重要です。 マイケル・スタインハルト:ヘッジファンドの帝王 マイケル・スタインハルト 子供の頃に父親から株式200株をプレゼントされたことがきっかけに株式市場に興味をもつ 自身が設立したヘッジファンドは年複利30%以上の成績を挙げていた 優れた投資というのは、自分のアイデアに断固従おうとする信念と、間違いを犯したときに率直に認める柔軟性の間の、特異なバランスの上に成り立っている マイケル・スタインハルト 優れた投資を行うためには、他人の相場観に振り回されることなく、自らの相場観に断固として従う姿勢をもつ必要があります。 しかし同時に自らの相場観に固執しすぎずに、素直に自分の間違いを認める柔軟性も必要であることを説いています。 この名言はFXなどのトレードが持つ特異な性質を言い表しているといえます。 ブレア・ハル:ギャンブラー出身のトレーダー ブレア・ハル カジノでブラックジャックのプレイヤーをしていた 投資会社を設立して、大口の取引を展開した 勝つために決定的に必要なのは数学的なスキルではない。システムにどこまで執着して行動できるかの規律である ブレア・ハル トレードで勝てていない人に限って、 全てのテクニカル分析やテクニカルツールを使いこなすことができれば、勝てるようになる 勝てる人には何か特別な数学的才能があるに違いない といった考え方をします。 しかしブレア・ハルは、トレードで勝つために必要なのは自らが作ったトレードルールにいかに執着することができるかだと主張しています。 ブレア・ハルがかつてプレイしていたブラックジャックも確率のゲームという点でトレードと同じ性質を持ち合わせています。 確率を味方につけるには、同じルールに則り十分な試行回数を重ねる必要があります。 ギャンブラーとして大金を手に入れた経験のあるブレア・ハルは、経験的に規律を守り続けることの大切さを理解していたと言えます。 猪首顧問からのアドバイス ギャンブルの世界でもトレードの世界でも、共通して言えることは、「勝ち組の人間は必ず自分なりのマイルールを持ってる」ということです。 そして、そのマイルールは、端から見ればまるで相反する真逆の発送にすら見えるようなルールなことが多々あります。 大事なことは、継続して行える、自分の信念が持てるルールかということ。 目先の表面的な結果ばかりを見て、常に後追いで流行の手法を探すのではなく、自分自身のマイルールを作り、忠実に実行することが何よりも大切です。 マーティン・シュワルツ:チャンピオントレーダー マーティン・シュワルツ スタンフォード大学主催のトレーディング・チャンピオンシップで優勝 1日で数百万ドルの利益を挙げた記録がある 私の投資キャリアのうちで最も重要な変化は、自分のエゴを投資から決別させることを学んだ時に生じた。投資は心理的なゲームだ。ほとんどの人々は自分が市場と対決していると考えているが、市場はそんなことは気にしていない。あなたは実はあなた自身と戦っているのだ。あなたは自分が正しいと証明されるために、こんなふうになってほしいと願うことを止めなくてはいけない。市場が今、あなたに何を語りかけているかだけに耳を澄ますのだ。何を語っているかと5分前に考えたことは忘れなさい。投資の唯一の目的は自分が正しいと証明することではない。レジに入金されるチャリンという音を聞くのが目的なのだ マーティン・シュワルツ マーティン・シュワルツは自分が正しいことを証明するためにトレードを行うことをやめるように警告しています。 FXで大金を稼いで、自分が優秀であることを友人にアピールしたい。 私の分析によれば、価格は間違いなくこの水平線で反転する。 以上のように、トレードで成功して他人からの評価を向上させることや、自分の相場観が正しいことを証明するためにトレードをしている人は多いのではないでしょうか。 トレードの目的は利益を得ること以外にありません。 トレードで利益を得るという目的を達成するには、正しくありたいというエゴを捨て去って相場の現状を素直に受け止めることが必要だということを主張しています。 あはは、この言葉、重いですね~。マーケットは貴方が思ってるほど貴方のことを意識もしてないし、気にもしてないし、いやいや、貴方のことなんか知りもしません。貴方が勝手にマーケットと戦っている気になってるだけです。マーケットにおいて正しさなんて証明する必要はありません。貴方はただただマーケットの動きを素直に受け止めて、ついて行くだけに徹しましょう。 リチャード・デニス:ピットの王子様 リチャード・デニス トレードをはじめた当初の元手は400ドルだったが、最終的に数十億ドルの利益を出した タートルズという名目で、トレーダーの育成を行い、優秀なトレーダーの輩出に成功する 鍵となるのは一貫性と規律だ。我々が人に教えているルールのうちの8割くらいはほとんど誰でもリストアップすることができる。彼らにできないのは、物事が暗転した場合でもそれらのルールにしっかりと従い続けられるような自信を持つことだ リチャード・デニス 勝ち続けているトレーダーが使っているトレードルールはかなりシンプルであり、誰にでも考え得るような手法であると述べています。 しかし、勝ち続けているトレーダーとそれ以外を決定的に分けるのは、その手法を信じて使い続けられるかどうかです。 トレードでは勝ち負けがランダムに訪れるので、勝ち続ける時期があれば負け続ける時期もあります。 負け続けの時期にはかなりの損失を被る上に、メンタル的にもダメージを受けることになります。 リチャード・デニスはこのような負け続けの時期にでも、自分のトレードルールを信じて使い続けられるような一貫性と規律が鍵であると主張しています。 2chに寄せられたFXの名言 ここまで伝説のトレーダーや投資家による名言を紹介してきました。 ここからは2chのスレッドに寄せられたFXの名言を紹介していきます。 5 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/08(木) 04:21:16.57 ID:7Tegy7KZ0 たしか昔にこの板のどこかのスレで見つけた金言「祈り始めたら損切りのタイミング」 14 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/11(日) 18:52:13.64 ID:LZJzFidS0 >>5希望を持ったら手仕舞いって本で読んだ 自分が抱えているポジションに対して「祈る」や「希望を持つ」などの感情を持ってしまった場合は、トレードのギャンブル性がかなり高まっていることを示唆していることになります。 この名言はトレードからギャンブル要素を排除することがいかに大切かを言い表しているのではないでしょうか。 「祈り始めたら損切りのタイミング」これって最高に通用するトレード(損切り)の本質だと思います(笑)人知が及ばないマーケットなのに、神頼みしちゃう人って本当に多いです。私も…笑マーケットは常に人がいない方に動きますから、これって究極のインジケーターかもしれません。 もう一件、2chから名言を紹介します。 17名無しさん@お金いっぱい。2019/08/14(水) 10:50:35.71ID:La3Fc9RC0 名無しさん@お金いっぱい。[sage] 投稿日:2019/08/14(水) 10:05:42.02 ID:4HMVsk0K0 [1/2] >>45チャート分析してもその通りに動くか分からないしどんなにチャート分析しても突然起こる要人の発言で全てブッ飛ぶ可能性も大いにある 資金力でカバーしていても急激なトレンド相場が起きて押し潰されることもある FXは実際ほとんどの要素が運 運以外のものがあるとすればそれは損切り行為だけ勝つも負けるも全て運が支配するゲームで生き残るには損切りする勇気を持つか逆指値をキチンと設定する冷静さが大事 この名言は大胆でありながらも、FXにおける本質をついた発言といえるでしょう。 どのトレーダーも相場の方向性を完全に予測することはできません。 どれだけ相場を分析していても、たった一つのファンダメンタルズ要因によって全ての分析が通用しないような値動きを見せることは多々あります。 したがって「FXはほとんどの要素が運」と割り切った上で、損切りを行なっていかに上手に負けるかが相場で生き残るための秘訣だと主張しています。 まとめ:先人の名言からFXにおけるメンタル管理を学ぼう ここまでFXの名言について解説してきました。 どの名言でも、感情的にポジションを持つことに対して警鐘を鳴らしつつ、規律を守ったトレードを強く推奨していることがわかります。 この記事で扱った名言から学べることは以下の3つです。 感情的なトレードでは必ず大きな痛手を食らうことになる 一貫性と規律を持ったトレードをしよう 必ず損切りを行う WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問からのアドバイス 「時代が変わっても、参加者が変わっても、科学がどれだけ発達しても…」 参加しているプレイヤーが人間である以上、そこで行われてるアクションは常に、その時々の欲望を持った“人間”のものです。 人間がマーケットを作ってる以上は、そこでは常に間違ったアクションが繰り返されます。 だからマーケットは存在しうるのです。そしてそこに勝ち組(チャンス)が存在する。 その道しるべが、先人の言葉に隠されていると思います。今一度、今だからこそ、先人の言葉に傾聴しましょう。
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FXは資金管理が超重要!基礎知識や具体的な管理手法を解説
FXの資金管理ってそんなに重要なの? オススメの資金管理法は? 「資金管理」と聞いて上記のようにお悩みの方も多いのではないでしょうか? 結論から言うと、資金管理はFXで継続的に利益を出す上で重要な要素になってきます。 しかし実際のところテクニカル分析ばかりを重視して、資金管理を疎かにしているトレーダーはかなり多いです。 資金管理に向き合わなければ、いつまで経ってもFXの収益をプラスにすることができません。 この記事では以下の6つについて解説していきます。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? FXの資金管理についてよくある質問 動画での解説はコチラ 猪首顧問からのアドバイス 「資金管理」と一言で言っても、その考え方や実践方法にはいろいろなものがあります。ただし共通して言えることは、トレード活動を続けていく上で、マーケットで生き残るために絶対に必要なことだということです。 初心者の方が最初に勘違いしてしまってるのが「トレードで成功するためには」が一番重要だと思ってることです。 「相場の行方(上げ?下げ?)を高い確率で予測できるようになること」が重要だと考えてしまう人は多いです。 もちろん自分が持ったポジションが思惑通り動いてくれなければ、利益にならないことは事実です。 しかし、エントリーしたポジションが思惑通り動くかどうかは、相場次第です。 大雑把に言えば、当たったりハズれたりを繰り返すのがトレードです。 そして、ポジションを持った後は、貴方がどんな努力をしても、神頼みをしても、思惑通りには動いてくれません。相場次第なんです。 しかし、貴方の思惑通りの結果に誘導(コントロール)できるのが「資金管理」なのです。 資金管理についての具体的な考え方や実践方法(検証)について、以下本文をお読みください。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXは資金管理が全て FXは資金管理さえ徹底していれば負けない FXにおける資金管理は以上のような表現がされるほど重要とされています。 資金管理だけということは、チャート分析を全く行わずにランダムなエントリーをしていても、資金管理さえ徹底していればFXでは利益をあげることができるということです。 果たしてこれは誇張された表現なのでしょうか。 資金管理のイントロダクションとして、ここではコイントスによるエントリーを想定して資金管理だけで利益を出していくことが理論上可能なのかを検討していきます。 そもそもコイントストレードとはベテラントレーダーであるトム・バッソがとある講演の質疑応答の中で述べたトレード手法のことをさします。 具体的には以下のような手法になっています。 トム・バッソのコイントストレード トレードの資金率は1%以下 ATR(期間10)3倍の位置にトレーリングストップを置く ロングかショートはコイントスの裏表で決定する 手法の内容をみてわかるように、テクニカル分析などによるチャート分析は全く行われておらず、エントリーの方向はその名の通りコイントスの結果のみに委ねられています。 ちなみにATRとはAverage True Rangeの略で、市場のボラティリティを表すオシレーターです。 ランダムなエントリーの後はボラティリティの変化と値動きに合わせて損切りの逆指値を狭くしていく(トレーリングストップ)手法です。 実際にこの手法をGBPUSDの1時間足で検証してみます。 ここでは「表」が出た場合はロング「裏」が出た場合はショートをし、トレーリングストップは1時間足の終値が更新されるたびに行うこととします。 試行回数コイントス損益口座資金0--$10,000.001裏-$100.08$9,899.922表$42.47$9,942.393裏$189.52$10,131.914表-$101.28$10,030.635表$49.25$10,079.886裏$231.00$10,310.887表-$103.20$10,207.688表-$102.03$10,105.659裏-$100.80$10,004.8510表-$99.96$9,904.8911裏$240.54$10,145.4312裏-$101.25$10,044.1813裏-$100.80$9,943.3814裏-$99.36$9,844.0215裏-$98.40$9,745.6216裏-$97.44$9,648.1817裏-$96.60$9,551.5818表-$95.55$9,456.0319裏-$94.38$9,361.6520裏$2,535.52$11,897.1721裏-$119.28$11,777.8922裏-$117.81$11,660.0823裏$196.56$11,856.6424裏$28.28$11,884.9225裏$297.18$12,182.10トレード記録 項目結果トレード数25勝ちトレード数9負けトレード数16総利益$2182.10平均利益$423.37平均損失-$101.76リスクリワード2.34最大利益$2535.52トレード結果 以上が25回のトレード結果です。 このようなランダムエントリーであっても、資金管理のルールさえ徹底していれば利益を残すことができています。 この結果を踏まえれば、資金管理だけで勝てるという話もあながち嘘ではないことをわかっていただけると思います。 しかし実際に自らの資金でトレードを行う際には、自分のトレード手法やメンタルに合った資金管理法を選択する必要があります。 ここからはみなさんが自分が採用するべき資金管理法を見つけることができるように、資金管理法を徹底解説していきます。 FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXでは少しでも相場で生き残るために資金管理を徹底しておく必要があります。 FXの資金管理を考える際に必ず知っておくべき要素が4つあります。 要素①:リスクリワード 要素②:期待値 要素③:複利 要素④:資金率 ここではこれら4つの要素について解説していきます。 要素①:リスクリワード リスクリワードとは、トレード全体の平均利益と平均損失を比率に直した数値のことです。 FXの資金管理を考える上で、トレード手法のリスクリワードを考えることは、リスク管理上最も重要になります。 リスクリワードの計算 例えば、25回のトレードを行ったとします。 勝ち数:15回 負け数:10回 トータル利益:30万円 トータル損失:-10万円 この時平均利益と平均損失は、 平均利益:30÷15=2万円 平均損失:10÷10=1万円 したがってこの25回のトレードのリスクリワードは2になります。 また、注意点としてリスクリワードは十分な試行回数を確保した上で計算するようにしましょう。 試行回数が少ない場合勝ち負けが偏ってしまうので、使用しているトレード手法の成績を正確に反映しているとは言えません。 正確なリスクリワードの数値を得るためには、なるべく多くのトレード回数をもとにリスクリワードを求めるようにしましょう。 要素②:期待値 先ほど解説したリスクリワードは勝率との関係が深く、トレード手法の良し悪しは勝率とリスクリワードの両方を考慮する必要があります。 その際出てくるのが「期待値」という考え方です。 期待値は、一回あたりのトレードで期待できる利益のことで、以下のような計算式で求めることができます。 期待値の計算方法 期待値=勝率×平均利益ー負率×平均損失 例えば、以下の成績を持つトレード手法の期待値を計算していきます。 期待値の計算 勝ち数:15回 負け数:10回 平均利益:2万円 平均損失:1万円 このトレード手法の勝率は 15÷25=0.6(60%) よってこのトレード手法の期待値は 0.6×2ー0.4×1=0.8(8,000円) 以上のように期待値を求めることで、使用しているトレード手法は使用し続ける価値があるものなのかを判断することができます。 期待値を求めたら、その数値が0を上回っているかを確認してください。 もし期待値が0を下回っている場合、理論上トレードをするごとに損をしている手法になってしまうので、今すぐにトレード手法を改めた方が良いということになります。 期待値はFXの資金管理を考える上で必ず考慮しなければならない要素なので、自分が現在使用しているトレード手法の期待値は常に気にしながらトレードを行うことをオススメします。 要素③:複利 FXの資金管理では複利を取り入れることが大切です。 複利とは、元本に利息を合わせた金額に金利が適用されることをさします。 例えば、FXの運用を単利2%で行うのと複利2%で行うのでは、運用額に差が生じます。 単利2%の場合 1ヶ月目:100万円+2万円=102万円 2ヶ月目:102万円+2万円=104万円 3ヶ月目:104万円+2万円=106万円 複利2%の場合 1ヶ月目:100万円×102%=102万円 2ヶ月目:102万円×102%=104万400円 3ヶ月目:104万400円×102%=106万1,280円 複利運用に関しては以下の記事で詳しく解説しています。 要素④:資金率 資金管理を行う際は、トレードごとの資金率を意識することが大切です。 資金率とは1回のトレードごとにリスクに晒す金額の割合のことです。 資金率の計算 例えば口座資金が100万円で、毎回のトレードで損切りの逆指値を最大損失額が2万円になるように設定していたとします。 この時、このトレードの資金率は 2÷100×100=2%です 資金率は使用しているトレード手法の破産確率を求めるために使用する「バルサラの破産確率」に必要な要素です。 バルサラの破産確率については以下の記事で詳しく解説しています。 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 まず、資金管理はマーチンゲール法と逆マーチンゲール法に大別することができます。 これら2つは具体的な資金管理法というよりは、資金管理の考え方を表す言葉として理解しておくことが正しいです。 FXに限らず、トレードの資金管理法では逆マーチンゲール法の考え方に沿っている方が好ましいとされています。 この点を踏まえて、ここではマーチンゲール法や逆マーチンゲール法を解説しつつ、実際の資金管理法をいくつか紹介していきます。 マーチンゲール法とは 逆マーチンゲール法とは 資金管理法①トレードリスクを固定する 資金管理法②階層的にロットを増やす 資金管理法③資金率を固定する マーチンゲール法とは? マーチンゲール法とはトレードで勝った場合にロットを減らし、トレードで負けた場合にロットを増やす資金管理法のことをいいます。 これは負けた場合に倍賭けを行うことで、負け分を取り戻すことを目的としたギャンブル要素の高い資金管理法になります。 トレードではいつか勝つことを考えれば、負けるたびに倍賭けをしておけば理論上いずれ利益を出すことができますが、軍資金の限界を考慮していない点に大きな落とし穴があります。 マーチンゲール法の落とし穴 例えば、最初のトレードで負けて1万円の損失が発生したとします。 マーチンゲール法に則れば、次のトレードでは倍のロット数でエントリーすることになるので、負けた場合の損失額は2倍の2万円になります。 もしマーチンゲール法で10回連続で負けてしまった場合、最大損失額は 1×2×2・・・×2=512万円になります。 FXでは10回連続で負けてしまうことも往往にしてあることを考えれば、マーチンゲール法はかなり危ない資金管理法であることがわかると思います。 また、資金率の面でもマーチンゲール法は破産確率を高める危険な資金管理法であることがわかります。 「資金率」「勝率」「リスクリワード」の3要素から破産確率を求める「バルサラの破産確率」では、同じ手法であっても資金率が高くなるほど破産確率が上がっていくと知られています。 マーチンゲール法では、トレードで負けるたびにさらに大きな金額を賭けていく方法なので、口座状況が悪くなるたびに資金率は上がっていきます。 これはバルサラの破産確率から考えれば好ましくない資金管理ということができます。 以上の点を踏まえて、FXの資金管理を考える際はマーチンゲール法に陥っていないかを確認することが大切になってきます。 逆マーチンゲール法とは? 先ほどまでマーチンゲール法について解説してきましたが、逆マーチンゲール法とはその名の通りマーチンゲール法とは逆の方法で資金管理を行います。 逆マーチンゲール法の場合トレードで勝った場合にロットを増やし、トレードで負けた場合にロットを減らしていきます。 これによって、負けた時にはよりリスクを抑えることができる上に、勝った時には大きく利益を伸ばすことができます。 バルサラの破産確率から考えれば逆マーチンゲール法は最も安全であり、逆マーチンゲール法に則った資金管理法を採用することが最も合理的であるとされています。 ただし、逆マーチンゲール法には損失分を取り返すためにより大きな利益率が必要になるという弱点が存在することも覚えておく必要があります。 これ以降で見ていく具体的な資金管理法では逆マーチンゲール法に則っているかが採用するための重要な判断基準になるので、ぜひ覚えておきましょう。 資金管理法①トレードリスクを固定する 1つ目はトレードリスクを固定する資金管理法です。 つまり、1トレードあたりのトレードリスク額を1万円に設定した場合は、口座資金の増減にかかわらず最大損失額が1万円になるということです。 この資金管理法のメリットは大きなドローダウンが発生しないことです。 しかし、この資金管理法は逆マーチンゲール法に則っていないためあまりオススメできません。 トレードリスクを固定する資金管理法では、連敗が続いている時は口座資金に対するリスク額の割合が常に高まり続けることになります。 トレードリスクを固定する 口座資金:100万円 固定リスク額:10万円 3回連続で負けた際の資金率の推移を見ていきます。 【1トレード目】 資金率は、10÷100×100=10% 【2トレード目】 1トレード目で負けた場合、口座資金は90万円になるので、 資金率は、10÷90×100=11.1% 【3トレード目】 2トレード目でも負けた場合、口座資金は80万円になるので、 資金率は、10÷80×100=12.5% このように連敗という最もリスクの高い状況下で、トレードリスクを固定することはさらに破産確率を高めてしまうことになります。 また、連勝が重なって口座資金を積極的に増やすべきタイミングでリスク額を増やすことができない点もあまりオススメできない理由の一つです。 このように固定リスク額の資金管理法は、「リスクを取るべき時に消極的になり、リスクを避けるべき時に限って積極的になる」という特徴を持っているため、オススメできません。 資金管理法②階層的にロットを増やす 2つ目は階層的にロットを増やす資金管理法です。 「階層的に」とは口座資金を額に応じて複数の階層に分け、その階層ごとに取引できるロット数を定めておくということです。 この時の階層の分け方には2種類あるので、それぞれのメリットやデメリットを解説していきます。 階層の幅が等間隔 階層の幅が等間隔でない ⑴階層の幅が等間隔 まずはロットを増やす基準となる階層が等間隔な資金管理法です。 口座資金ロット数〜¥1,000,0001ロット¥1,000,001〜¥2,000,000(100万円)1ロット¥2,000,001〜¥3,000,000(100万円)2ロット¥3,000,001〜¥4,000,000(100万円)3ロット階層ごとのロット この資金管理法では以上のように等間隔に階層を設けて、ロット数を増やしていく点が特徴的です。 ここでは100万円未満の階層に関しては0ロットとならないように、1ロットでの取引を認めています この資金管理法のメリットは2つあります。 逆マーチンゲールに則っている ロット数を上げやすい まず、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 したがって、資金管理法としての最低基準はクリアしているといえます。 また階層を上げるほど、ロット数が上がりやすくなっています。 100万円から200万円までは1ロットのみ100万円を稼ぐ必要がありますが、200万円から300万円までは2倍の2ロットで100万円を稼ぐことになるので、労力は半分になります。 したがって、トレードの調子が良い時はどんどんとロット数を増やして、大きな利益をあげることができます。 一方でデメリットとして、大きなドローダウンが発生しやすいことが挙げられます。 ドローダウンとは? ドローダウンとは口座資金が最大の時をベンチマークとし、そのあとにどれだけの額が減少したかを指しています。 一回の損失額ではなく、口座資金がどこまで下がり続けたかに着目します 例えば、一時的に口座資金が200万円に増加したが、そのあと複数の勝ち負けを繰り返して150万円にまで口座資金が落ち込み、再び180万円まで戻したとします。 この場合のドローダウンは200万円と150万円の差の50万円です。 資金増に合わせてロット数を増やすことになるので、リスクにさらされる金額が大きくなるのは仕方のないことですが、メンタル管理ができていないトレーダーにとっては苦痛が伴うでしょう。 つまり、「10万円から9万円になる10%減」と「500万円から450万円になる10%減」を同等に捉えられない場合は、かなり不安になる場面が多くなると考えられます。 ⑵階層の幅が等間隔でない 次にロットを増やす基準となる階層が等間隔でない資金管理法です。 口座資金ロット数¥500,001〜¥1,000,000(50万円)1¥1,000,001〜¥2,000,000(50万円×2=100万円)2¥2,000,001〜¥3,500,000(50万円×3=150万円)3階層ごとのロット この資金管理法では以上のように階層ごとに間隔が異なり、ロット数と比例する形で間隔が広がっています。 この資金管理法では「⑴階層の幅が等間隔」とは違って、各ロットで稼ぐべき利益がずっと一定であることに特徴があります。 つまりロット数が増えても、「1ロットあたり50万円を稼ぐという労力がかかる」という点は変わらないということです。 この資金管理法のメリットは2つです。 逆マーチンゲール法に則っている 大きなドローダウンを防ぐことができる この資金管理法も、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 また「⑴階層の幅が等間隔」に比べてロットを増やすまでに時間や労力がかかるというデメリットがありますが、そのおかげで大きなドローダウンの発生を防ぐことができるというメリットもあります。 資金管理法③資金率を固定する 3つ目は資金率を固定する資金管理法です。 この資金管理法は初心者トレーダーからプロトレーダーまで幅広く利用されており、あらかじめ資金率、つまり各トレードごとで許容する損失率を定めておく方法です。 この資金管理法を利用する場合、口座資金が増えるほど許容する損失額が増えていくことになるので、その分大きなトレードが可能になります。 資金管理法②では口座資金がどの階層にあるかによって保有できるロット数が決まっていましたが、この資金管理法では資金率の数値や損切りの逆指値の位置によって決まります。 資金率を固定する 口座資金:100万円 許容する損失率:2% 以上のような資金管理を行なっている場合、1回のトレードの損失額は最大で2万円になります。 ここでUSDJPYでエントリーを検討しているポイントがあり、テクニカル分析の結果20pips離れたところに逆指値を置くことにしました。 この際、エントリーするロット数(1ロット=100,000通貨)は、 5,000÷0.2/100,000=0.25ロット この資金管理法のメリットは3つあります。 逆マーチンゲール法に則っている ロット数や損切り幅が自由 破産確率をかなり下げることができる まず、この資金管理法は常に口座資金の2%を許容損失額として設定しているので、資金が増えればリスクを取り、資金が減ればリスクを減らすようにできているため、逆マーチンゲール法に則っているといえます。 また、資金管理法によってルール化されているのがトレードリスクだけなので、「ロット数」と「損切り幅」を自由に設定することができます。 テクニカル的に優位性のある場所に損切りの逆指値をして、それに合わせてロットを調節することで、相場観が外れていたとわかる前に損切りしてしまうのを防ぐことができます。 また、他の資金管理法に比べて破産確率をかなり下げることができます。 資金率破産までの連敗数1%528回2%263回5%104回連敗数 以上はそれぞれの資金率でトレードを行なった場合に、どれだけの連敗数に耐えられるかを示した表です。 資金率が少ないほど破産に至るまでの連敗数が多いということは、それだけ安全な運用ができることを示しています。 資金率を固定する方法でFXの資金管理を行う場合は、最大でも資金率を5%までにとどめておくことが相場で生き残り続けるためには必要です。 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? ここまで具体的なFXの資金管理法について解説してきましたが、トレードスタイルごとにオススメの資金管理法はあるのでしょうか。 ここではトレードスタイルごとに適切な資金管理法を検討していきます。 スキャルピングにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 自動売買にオススメの資金管理法 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 スキャルピングにオススメの資金管理法 スキャルピングには「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 スキャルピングでは高頻度に高レバレッジのトレードを重ねることが特徴のトレードスタイルです。 少しでもシナリオと異なる値動きをした場合はすぐに損切りをし、利益が乗ったらすぐに利確することになるので、トレードごとのリスクリワードや勝率はあまり重視されません。 勝率の低いスキャルピングでは複利の悪影響を受けてしまう可能性が高いので、複利効果の高い資金管理法③はあまりオススメできません。 また「資金管理法①トレードリスクを固定する」でも問題はありませんが、ロットの変更ができるという点では資金管理法②の方が優れていると考えられます。 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードには「資金管理法③資金率を固定する」がオススメです。 資金率を固定するという管理手法は最もトレーダーに支持されており、トレーダー人口の多いデイトレードやスイングトレードとの親和性は当然高いです。 デイトレードやスイングトレードではある程度の値幅を狙っていくことになるので、スキャルピングよりもトレード手法の期待値にもこだわる必要があります。 したがって、プラスの期待値を持っているトレード手法であれば複利の良い影響を受けることができます。 また、人によっては資金管理法②の「階層的にロットを増やす」という方法を選んでも良いでしょう。 項目資金管理法②:階層的にロットを増やす資金管理法③:資金率を固定するドローダウン大小損失からの立ち直り早い遅い資金管理法②と資金管理法③の違い 両社の違いは、主に「ドローダウンの大きさ」と「損失からの立ち直りの早さ」なので、どちらを重要視するかによって採用する資金管理法を変えてください。 自動売買にオススメの資金管理法 FXのEAを動かしている場合は、「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 EAは複利運用することが理想的ですが、その分ドローダウンが発生した時の目減りが激しく映り、人によっては運用し続けることに苦痛を感じてしまうかもしれません。 よって、階層的にロットを増やすことで、単利と複利の両方の性質を活かすことができます。 詳しくは以下の記事で解説しています。 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 海外FXのハイレバレッジを一番活かすのは「資金管理法③資金率を固定する」です。 海外FXは最大レバレッジがかなり大きいので、高い資金率での運用が可能です。 高い資金率で運用すればそれだけ破産リスクも高まりますが、資金率を固定すれば、少ないトレード回数を重ねただけでも大きな複利効果を得ることができます。 ただし、この手法は損失分を取り返すのに労力がかかるので、勝率に不安が残る場合は階層的にロットを増やす資金管理法②を利用しても良いでしょう。 階層的にロットを増やす手法であれ、階層を下回らない限り損失分を取り返すことは比較的容易なので、すぐに口座状況を立て直すことができます。 FXの資金管理についてよくある質問 ここではFXの資金管理に関してよくある質問に回答していきます。 FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? 資産管理やロット計算を行なってくれるツールや無料アプリはある? FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できるのか? 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? FXの資金管理法が定まったら、エクセルやスプレッドシートを用いてシミュレーションを行なってみましょう。 エクセルやスプレッドシートの作成方法や実際にシミュレーションを行う様子は以下の記事で詳しく解説しています。 資金管理シートは以下から無料でダウンロードできます。 同じファイル内で切り替えができるようになっているので、ぜひご活用ください。 資金管理シミュレーション(期待値、ロット計算)ダウンロード 資金管理やロット計算を行ってくれるツールや無料アプリはある? デベロッパー対応OSアプリ名kuraberu appsAndroid・iPhoneFXなびthibault zaniniAndroid・iPhoneForex 計算機FX CoreAndroidFore Calculatorsアプリ 先ほどは資金管理シートやロット計算シートを自作する方法を紹介しましたが、作成に手間を感じる場合は、無料アプリに頼るのも良いでしょう。 FX、CFD用資産シミュレーション(OANDA JAPAN) https://www.oanda.jp/lab-education/asset_simulation/ また、OANDA JAPANの公式サイトでは勝率やリスクリワードを入力することで口座資産の推移をシミュレーションしてくれます。 インジケーターリンク料金【MT4】ロット自動調整エントリーツールhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/26799有料ロット自動計算インジケーター for MT4&MT5【EasyOrder】https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/32266無料Breakeven(損益分岐点)/Stopout(強制ロスカット)表示インジケータhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/25172無料インジケーター MT4やMT5でトレードをしている場合、インジケーターとして資金管理を行なってくれるものもあるので、有効活用しましょう。 FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? 資金管理を学ぶのに一番オススメの本は「システムトレード基本と原則」です。 この記事で紹介した資金管理法は本書を大いに参考にしています。 ただし、FX初心者やFXや投資に触れたことのない人にとっては少々難解な部分があります。 また、筆者が先物トレードをメインとするトレーダーであることから、先物トレード独特の表現をすることがあります。 「ロット」ではなく「枚」と表現したりなど… したがってこの記事で書いた内容をしっかりと理解した上で本書を読んでみることをオススメします。 FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? 資金管理の戦略の中には出金するタイミングも組み込んでおくことをオススメします。 口座資金が順調に増加していったとしても、現金として出金するまでは実際の利益とはなりません。 いくら資金管理を徹底していても、相場で急激な値動きが発生した際には逆指値注文やロスカットが間に合わず、想定以上の損失が発生してしまうことがあります。 このような事態が発生したことが原因で口座資金が大きく減少してしまうのを防ぐためにも、出金の計画を資金管理に含めておくべきです。 例えば、トレード頻度の高いスキャルパーやデイトレーダーであれば月末または週末に利益分のみを出金するなどの戦略が考えられます。 長期的にポジションを持つ必要があるスイングトレーダーであれば、半年に一度くらいのペースで出金する戦略が考えられます。 ゴールドのトレードでもFX資金管理法は利用できるのか? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できます。 「勝率」「リスクリワード」「複利」「逆マーチンゲール」などのキーワードはFXの領域だけにとどまらず、カジノのギャンブルの世界でも使用される考え方です。 したがって、この記事で紹介した資金管理法はあらゆるトレードに対応していると言えます。 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 両建てとナンピンはFXにおける典型的なNG手法として説明されることが多いです。 実際に資金管理の観点から言っても両建てやナンピンはあまり推奨できる手法ではありません。 まずは両建てが資金管理の観点からオススメできない理由を解説していきます。 両建てとは保有ポジションと同量の反対のポジションを保有することで、損益の変動を抑える手法のことをさします。 両建ては実質的にポジションを決済している状態にはなりますが、ポジションを保有する際のスプレッドやスワップポイントを考慮すれば、損を被りやすい状態になっています。 またFX業者によっては反対ポジション分の証拠金も必要になるため、通常よりも強制ロスカットにかかりやすい状況になってしまいます。 このように資金管理上では想定していない損失が発生する可能性が高いので、両建てはあまりオススメできません。 そもそも両建てを禁止している業者も多いです 次にナンピンが資金管理の観点からオススメできない理由を検討していきます。 ナンピンとは最初にエントリーしたレートよりも低い価格で同じ方向のエントリーを繰り返すことによって、ポジションの平均取得価格を改善する手法のことをさします。 同じ方向へのポジションを積み重ねてしまうと、トレードごとの資金率が高まってしまうので、破産確率が格段に上昇します。 したがってナンピンも同様にオススメできません。 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? 中にはポジションを持ったら損切りはせずに、利益が出るまでホールドするという戦略をとる人もいます。 しかし、資金管理の側面から考えればかなり危ない戦略です。 確かに勝率が100%であれば理論上破産することはありませんが、実際の相場では何が起こるかわかりません。 どれだけ小さなポジションしか持っていなくても、2015年に発生したスイスフランショックや2019年に発生したフラッシュクラッシュほどの大暴落には耐えられません。 したがって、相場に生き残り続けることが大切であるFXにおいては、好ましくない戦略と言えるでしょう。 まとめ:自分のトレード手法にあった資金管理法を選ぼう ここまでFXの資金管理について解説してきました。 この記事のポイントは以下の2つです。 「資金管理法だけで勝てる」はあながち嘘ではない FXの資金管理で大切なのは逆マーチンゲール法に則っていること この記事では資金管理の重要性を伝えてきましたが、テクニカル分析をおろそかにしてもいいということではありません。 コイントストレードはテクニカル分析は無意味であることを伝えているのではなく、シンプルなルールでも一貫した運用を続けていくことの大切さを伝えています。 テクニカル分析と資金管理は自分が定めたルールを辛抱強く守り続けることによって初めて効果を発揮するものであることを覚えておきましょう。 WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問のFXコラム:マーケットから退場しない立ち回りを身に付けよ いかがでしたでしょうか? 一口に「資金管理」といっても、ずいぶん奥深いものかということを感じていただけたと思います。 日本の相場格言に「相場の金と凧(タコ)の糸は出し切るな」というのがあります。 凧の糸は出し過ぎると、突発的な強い風が吹いたりすると切れてしまいます。それと同じように「投資用のお金も出し切ってしまうと危険だ」という意味の格言です。 いかなる状況が起こっても、手元でコントロールできるように、余裕の糸を余らせておくことが必要なのです。 大事なことは、相場の動き(行方)はコントロールできなくても、資金管理はコントロールできるということです。そして、マーケットから退場させられないためには、元手である運用資金を無くしてしまわないこと。 手元に資金が残っていれば、必ず浮上の機会は生じてきます。 トレードごとの結果は勝っても負けても、その都度の結果でしかありません。そして、その結果は等分に生じます。 だから「勝ちトレードが良し」「負けトレードは悪し」という考えも良くありません。どちらも1トレードの結果なのです。 トレードごとに「当たった!」「負けた!」と一喜一憂するのではなく、継続してトレードした結果をちゃんと記録し(売買履歴)、それを振り返りながら、自分自身の資金管理のルールを確立していくことが成功への最重要課題となります。 これができれば、勝ち組への仲間入りは約束されたようなものです。
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「海外FX業者は呑み行為がない」は大嘘!プロが真実を大暴露
国内FXは呑み行為があるからダメ 海外FXなら呑み行為がないから安全 FXをしている上で「呑み行為」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。 呑み行為とは国内FX業者が行っている悪質な行為であり、トレーダーに損をさせる原因となっているというような説明をされることが多いです。 しかしこれは本当に正しいのでしょうか。 そこでこの記事では以下の3つについて解説していきます。 海外FXの注文処理方式 DD方式における呑み行為とは 海外FX業者は呑み行為を行っているのか 海外FXの注文処理方式 個人がFX取引を行うためには、FX業者などのリテール・ブローカーを介してインターバンク市場にアクセスする必要があります。 つまり、トレーダーからの注文はFX業者内部の注文執行方式に準じて約定されることになります。 この注文処理方式には大きく分けて2種類あり、1つはDD方式でもう一つはNDD方式です。 ここでは以下の3つについて解説していきます。 DD方式 NDD方式 DD方式NDD方式に関する誤解 DD方式 STEPトレーダーが発注する STEPディーラーが相対取引をする トレーダーの注文とは反対のポジションを持つことになります。 STEPネットポジションを計る 全ての買いと売りのポジションを相殺し合って、どちらの注文が多いかを計ります。 STEPカバー取引or注文を呑む カバー取引=リスクヘッジ 注文を呑む=リスクテイク DD方式とはトレーダーの注文をFX業者のディーラーが受け付けている方式のことをいいます。 DD方式ではディーラーがトレーダーからの注文を受け取った時点で、トレーダーに対して約定通知がされることになります。 ディーラーはトレーダーからの注文に対して相対取引を行っており、常にトレーダーとは逆のポジションを持たされることになります。 相対取引のことを「反対売買」という表現をすることもあります。 注文を受け取ったディーラーは、受け取った注文同士を相殺しながらネットポジションを計ります。 ネットポジションとは複数の買いと売りのポジションを抱えている場合、それらの注文を相殺しあった結果どちらの注文が多いかを指しています。 ポジション同士を相殺する行為のことをマリー取引と言います。 ディーラーがネットポジションを抱えているという事は、その分の為替リスクを抱えていることになります。 ネットポジションの例 ディーラーが10枚の買いポジションと5枚の売りポジションを抱えていた場合、ネットポジションは、5枚の買いポジションになります。 つまりディーラーは5枚の買いポジション分の為替リスクを抱えていることになります。 ネットポジションを計った後にディーラーが取れる手段は2つあります。 カバー取引 注文を呑む 1つ目はディーラーがネットポジションに対して反対の注文をカバー先に出すことによって、リスクヘッジを行うことです。 このリスクヘッジの行為のことをカバー取引と言います。 FX業者のカバー先は銀行などのリクイディティ・プロバイダーです。 カバー取引の例 ディーラーが5枚の買いのネットポジションを抱えているとき、為替リスクを抱えていることになります。 この為替リスクをリスクヘッジするためには、同数の反対ポジションを持つ必要があります。 ディーラーはカバー先に対して5枚の売りポジションを立てることで、リスクヘッジを行います。 2つ目は注文を呑むことで、これを「呑み行為」といいます。 この呑み行為については、のちに詳しく解説していきます。 NDD方式 NDD方式とはDD方式とは違ってディーラーを介さない注文のことをいいます。 NDD方式ではトレーダーの注文はFX業者のシステムを通じてインターバンク市場へ流されることになります。 トレーダーは個人の力ではインターバンク市場での取引をすることができませんが、FX業者が提供するNDD方式の注文処理方式を利用することによって、インターバンク市場での取引を間接的に行うことが可能になります。 NDD方式の中にもSTP方式とECN方式の2種類があります。 STP方式ではトレーダーからの注文がディーラーを介することなく、FX業者のシステムを通じてリクイディティ・プロバイダーに直接流されます。 リクイディティ・プロバイダーの例としては、十分な流動性を提供することのできる「ヘッジファンド」「銀行」「投資家」などが挙げられます。 STP方式ではトレーダーの注文はリクイディティ・プロバイダーへとルーティングされ、そこで提供されるレートで約定されます。 ECN方式ではトレーダーからの注文が電子取引所に流されて、そこでオークション形式の取引が行われることになります。 電子取引所には「ヘッジファンド」「銀行」「投資家」「個人トレーダー」など様々なプレイヤーが参加しており、その中でお互いがレートを提示し合っています。 ECN方式では電子取引所内で取引がマッチングした時点で、トレーダーの注文が約定されます。 DD方式とは違ってNDD方式ではディーラーが反対売買を行いは無いため、トレーダーの注文に対してFX業者がリスクを背負う事はありません。 そのかわりディーラーは為替差益によって利益を上げることができないため、DD方式よりもFX業者が得る利益は少なくなります。 DD方式NDD方式に関する誤解 NDD方式とDD方式に関しては多くの誤解があります。 最も多い誤解としては、DD方式やNDD方式がそのFX業者を分類する用語として使われていることです。 NDD方式やDD方式はFX業者の業態のことを表しているのではなく、そのFX業者がトレーダーからの注文に対して適用する注文処理方式を指しているに過ぎません。 このDD方式とNDD方式の誤解から生まれた言葉として、A-book業者とB-book業者という言葉があります。 A-book業者はNDD方式を利用した良質なFX業者として説明されることが多い一方で、B-book業者はDD方式を利用した悪質な業者として説明されることが多いです。 しかし先ほども説明したように、そもそもFX業者自体をDD方式とNDD方式で分ける事はできないので、この言葉の本質的な誤りを理解していただけると思います。 また、多くの海外FX業者は相場の状況に応じてその注文をDD方式で処理するかNDD方式で処理するかを決めています。 レンジ相場のような多くのトレーダーが利益を上げやすい相場ではNDD方式による注文処理を多くし、逆に多くのトレーダーが損をしやすい相場ではDD方式に切り替えるなどして、利益の最大化を図っています。 実際にこのような方法をとっているかはFX業者の内部の人間にしかわからないことですが、FX業者内のシステムがそのようにプログラミングされていることは十分にあり得ることです。 DD方式における呑み行為 ここまで海外FXのDD方式とNDD方式について解説してきました。 では海外FXにおける呑み行為とは一体何なのでしょうか。 前述のように呑み行為という言葉はDD方式を説明する際に使用される言葉で、ディーラーがトレーダーからの注文に対して取ることのできる行動の1つです。 ここでは呑み行為に関する以下の2つについて解説していきます。 呑み行為とは 呑み行為がトレーダーに及ぼす影響 呑み行為とは 前述のように、DD方式で注文を処理する場合、ディーラーはトレーダーから受け取った注文を相殺してカバー先に流すかその注文を呑むかの選択をします。 呑み行為とはトレーダーから受け取った注文をカバー先に流すことなく、FX業者の内部で注文を留めておくことを指します。 注文を呑むと言う事は、我々トレーダーと同様にポジションを保有して為替差益によって利益を出すことを目的としています。 したがってディーラーが呑み行為を行った場合はかなりのリスクを背負うことになりますが、相場の行方の予想に成功した場合は、大きな利益を得ることができます。 呑み行為がトレーダーに及ぼす影響 ではFX業者が呑み行為を行った場合トレーダーにどのような影響があるのでしょうか。 結論から言ってFX業者が呑み行為によって注文を処理した場合でも、トレーダーの勝率やトレードの成績に影響を与える事はないです。 先ほど説明したように、呑み行為とはあくまでもFX業者がトレーダーの注文に対して買い向かい(売り向かい)、その業者自身でポジションを抱えるという注文処理方法の1つに過ぎません。 トレーダーの注文はFX業者の反対売買によって約定されているので、その注文がカバー先に流されることがなくても、表示しているレートがトレーダーの不利になるような方向に動くと言った事はありません。 またDD方式による処理方式では、ディーラーがトレーダーとは逆のポジションを持つため、利益相反関係にあるといった表現がされることがあります。 この言葉自体は間違っていませんが、トレーダーが儲かりすぎたため、ディーラーやそのFX業者がそのトレーダーに対して出金拒否をしたり人為的にレートをトレーダーにとって不利な方向に動かしたりするといった事はまず考えられないでしょう。 少なくとも日本の金融ライセンスを取得している限り、そのような不正行為が横行することはありません。 またDD方式で注文処理を行っていたとしても、FX業者としてはなるべくトレーダーからのポジションを保有したくないため、カバー取引を行うなどしてリスクヘッジを徹底していると考えられます。 そう考えると、単独のトレーダーが利益を上げすぎたことが原因で、FX業者に大きな損失を与えてしまう事はまず起こりえないといえます。 海外FX業者は呑み行為をしているのか ここまで、呑み行為について解説してきました。 ここまでの解説で、呑み行為がトレーダーの不利に働くことはないとご理解いただけたと思います。 それにもかかわらず、多くの海外FX業者や海外FXのアフィリエイト記事では 「海外FXは呑み行為をしていないから安全」 というような主張をすることが多いです。 結論から言って、海外FX業者のほとんどは呑み行為をしているといって良いでしょう。 ここでは海外FX業者が呑み行為を行っていることの根拠として、以下の2つについて解説していきます。 根拠1:海外FX業者の金融ライセンス 根拠2:海外FX業者の豊富なインセンティブ 根拠1:海外FX業者の金融ライセンス その海外FX業者がどの注文処理方式を採用しているかは、そのFX業者が取得している金融ライセンスを見ることで見当をつけることができます。 WikiFXではそのFX業者がどの国の金融ライセンスを取得しているかを簡単に確認することができるので、実際に参照しながら説明していきます。 WikiFXにアクセスして、中央の検索バーに海外FX業者の名前を入力します。 入力が終わったら検索ボタンをクリックします。 該当するFX業者をクリックします。 この画面ではFX業者がどの国の金融ライセンスを取得しているかを確認することができます。 今回XMのページを表示しており、画面左側にはXMが取得している金融ライセンスを見ることができます。 ライセンス情報の中に「MM」と表記された金融ライセンスがあります。 MMとはマーケットメーカーの略であり、DD方式での注文処理が許可されているライセンスとなっています。 Admiral Markets 一方で別のFX業者の金融ライセンスを見てみると、「STP」と表記された金融ライセンスを取得していることがあります。 これはSTP方式での注文処理のみが許可されているライセンスとなっています。 MMの金融ライセンスはSTPの金融ライセンスよりも取得難易度が高くなっています。 なぜならDD方式による注文処理の方がFX業者が抱えるリスクの量が多く、そのリスクに耐え得るようなFX業者にしか金融ライセンスが渡されないからです。 MMの金融ライセンスで重要な事は、このライセンスを取得していればSTP方式での注文処理も同時に可能であると言うことです。 XMはASICとCySECのMMライセンスを取得していることから、DD方式とNDD方式の両方の注文処理ができるということになります。 確かに海外FX業者や海外FXのアフィリエイターが主張するように、海外FX業者ではNDD方式の注文処理を行うことができます。 しかし、わざわざ取得難易度の高いMMのライセンスを持っていながらNDD方式での注文処理しか利用しないというのは不自然に感じます。 このように、海外FX業者にはDD方式を使用できる権利が常にあるということを覚えておく必要があります。 補足:国内FX業者は申告通りに注文処理をしなければならない 日本の金融ライセンスには、ASICやCySECのようにMMのライセンスはありません。 国内FX業者がどちらの注文処理方式を採用するかは、日本の金融ライセンス取得する時点で金融庁に申告することで決まります。 例えばFX業者がDD方式のみを使用する業者として日本の金融ライセンスの取得申請した場合、その申請内容とFX業者の業績等を考慮して、そのFX業者に日本の金融ライセンスを付与するかを検討します。 DD方式のみを使用する業者として申請した場合、DD方式を採用できるほどの大きな資本を持っているかなどが検討されます。 金融ライセンスが取得できたFX業者は、上記の申告通りにDD方式でのみ注文執行を行うことになります。 FX業者が執行方式を申告する際は、DD方式かNDD方式のどちらかを選択するしなければならないという訳ではありません。 DD方式とNDD方式の両方を使う旨を申請をしていれば、その申請が通った際にはどちらの注文処理方式も使うことができます。 根拠2:海外FXの豊富なインセンティブ 海外FXではハイレバレッジやボーナス、ゼロカットなどのトレーダーにとっての豊富なインセンティブが提供されています。 このような豊富なインセンティブを提供できるという事は、それだけFX業者の財源に余裕があると言うことです。 ゼロカットに関しては、取得している金融ライセンスによって義務付けられている場合もあります。 前述のようにFX業者の注文処理方式にはDD方式とNDD方式がありますが、収益性の面ではDD方式の方がNDD方式より圧倒的に高いです。 それを踏まえると、豊富なインセンティブを提供している海外FX業者がNDD方式でのみで収益を上げているとは考えにくく、DD方式も取り入れることにより豊富なインセンティブを提供できるに足る収益を上げていると考える方が自然です。 まとめ:海外FX業者も呑み行為をしていると考えるのが自然 ここまで注文処理方式と呑み行為について解説してきました。 海外FX業者がどの注文処理方式でトレーダーの注文を処理しているのかは、そのFX業者の内部の人間にしかわからないことなので、「海外FX業者も呑み行為をしている!」と断定することはできません。 しかし、「海外FX業者は呑み行為をしていない」という発言には不自然な点が多く、「海外FX業者でもDD方式による呑み行為をしていると考えるのが自然である」と結論づけます。 この記事では根拠として以下の2つを解説しました。 MMの金融ライセンスを取得していながら、NDD方式でしか注文執行を行わないというのはかなり不自然 NDD方式による収益だけでは、トレーダーへ豊富なインセンティブを与えることはできない 国内FX業者と海外FX業者はどちらも呑み行為をしている点では相違ないですが、WikiFXでは日本の金融ライセンスを取得していて、より安全性の高い国内FX業者の利用をオススメします。 猪首顧問のFXコラム:Webの情報は間違いだらけ、海外FXの真実を話します 「Abook」「Bbook」について、本稿記事での説明でご理解いただいたと思いますが、けっして競馬や競輪みたいな公営ギャンブルの世界における「呑み行為」とは意味が違います。 そもそも「呑み行為」という表現自体、非常にダーティなイメージがありますよね…。 前提として、外国為替市場(インターバンク)における取引は、相対取引市場なのです。 これに対して、すべての売買注文が「取引所」において集約され、全参加者の注文がマッチング方式で約定されるのが「取引所取引」です。 相対取引では、常に取引の相手方は1対1なわけですから、損益においては常に相反する結果が生じるのは当たり前なのです。 だから「Bbook=悪」だと決めつけること自体ナンセンスなのです。 そして「海外FX=Abook」「国内FX=Bbook」これもウソ。 また「Abook専門」とか「Bbook専門」という認識も間違いです。 世界中のほとんどのFX会社は、その時その時の顧客の売買バランスを見ながら、Aの比率とBの比率をコントロールしてるのが実態です。 完全A-Bookを謳う海外FX業者も、実際はB-Bookを併用しているのが実情です。しかし実際に注文がどのように処理されているかは、外部から確認のしようがないのもまた事実。我々が業者側の嘘を証明できないのをいいことに、海外FX会社は間違った情報を平気で流しているのです。 相対取引の仕組みで成り立ってるビジネスを、外国為替マーケット以外でみてみましょう。カジノに代表されるような、いわゆるギャンブルマーケットです。 カジノには多くの顧客が参加してきますよね。カジノ側は常に不特定多数の顧客の勝負に対して、胴元として相対で受けるわけです。 ここではカジノ収益モデルを細かく説明はしませんが、胴元側であるカジノの収益の源泉は、不特定多数の顧客の負け分であることは誰もが知ってることです。 しかし時には、不特定多数の顧客の方が大勝ちしてしまうこともあるわけです。その時に、カジノ側が顧客に勝ち金を払えなかったらどうなるでしょうか? そんなカジノは顧客からいっぺんに信用を失い、あっという間に倒産するでしょう。 「相対」を前提としたマーケットという意味で、これはFX会社でも全く同じことが言えます。 いくらBbook100%でやってるFX会社でも、顧客は自分の勝ち分がちゃんと支払われるのであれば問題はないはずです。 問題なのは勝ち分がちゃんと支払われないときです。そんなFX会社は一気に悪評がたち、会社の存続も怪しくなるでしょう。 仮に顧客側が大勝ちしても、ちゃんと利益金を支払ってくれる会社…言い換えるなら支払い能力があり、それだけ資本的体力(信用)があるかが最も重要だということです。 そうしますと… 経営基盤 資本要件 企業基盤 等々が不透明な海外FX会社と、厳しい金融庁の監督下で運営されている国内FX会社のどちらで取引するのがいいかは、自ずとご理解いただけると思います。