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2024.10.11
EAの資金管理は超重要!プロの開発者がリスク管理方法を解説
皆さん、お世話になります。FX自動売買、EA開発者の令和のだぶるいーです。 今回は、EA運用には欠かせない「EAの選び方」と「リスク管理の計算方法」の2つのうち、「リスク管理の計算方法」をプロのEA開発者が伝授いたします。 「EAの選び方」については、以下の記事をご参照下さい。 「EAの選び方」と「リスク管理の計算方法」はどちらも最重要なので読んでみてね! かく言う私も、リスクを取り過ぎて何度も破綻した過去があります。「今すぐ・ガッツリ・爆益を得たい」という欲望があったからです。おそらく皆さんと同じ経験をしています。 その中からリスク管理の重要性を痛いほど学び、EA運用においてのリスクの取り方を勉強しました。 皆さんには、そこで得られたリスク管理の計算方法を、「最短距離」で解説していきたいと思います! ちなみに、後から知ったのですが、今回お伝えするリスク管理の計算方法はラリー・ウィリアムズ氏の著書にも書かれていたとのことです。 EAのリスク管理の重要性 まず「EAのリスク管理の重要性」について触れていきたいと思います。 さて「FXはギャンブルなのか?」と聞かれたら、たいていの方ならギャンブルだと回答するでしょう。また「ギャンブル前提」でFXトレードを行っている方もいらっしゃるでしょう。 しかし、実のところはどうでしょうか? それは、プロのEA開発者の私からすれば答えは「NO」です。 FXにおいて、プロの裁量トレーダーであってもプロのEAトレーダーであっても、「リスク管理」は一番に重要視している方がほとんどです。 それぞれのプロのトレーダーは「根拠のあるリスク管理」を必ず行っています。 例えば、ドラッグストアや病院から処方されるお薬も「用法・用量」を守って初めて効果が期待されます。まさかと思う話ですが、お茶でも水でも飲み過ぎると「致死量」があるくらいです。 それと同じ事で、EA本来の性能を発揮できる「資金とロットの割合のデッドライン」というものが存在します。 その「用法・用量」を守らなかったが為に、本来なら期待できる利益も得られず、資金ショートを起こして破綻する、なんて事もあります。 EAトレーダーの皆さんには、そうなって欲しくなく、プロのEA開発者の私が実際に行っている「根拠のある」資金管理の計算方法を伝授したいと思います。 お薬に用法・用量があるのと同じで、EAもリスク管理の徹底が重要! EAのバックテストの重要性 さて、次に「バックテストの重要性」について解説したいと思います。 要約すると、正攻法のEA開発者は、バックテストをもとにEA開発しています。作ったロジックの善し悪しを正攻法のバックテストにて判断しているということです。 つまりは、バックテストでも勝てないEAは将来のフォワードでも勝つことは難しい、ということは言えると思いますし、EAを選ぶ際にはバックテストの掲載があることが必須です。 つまりはフォワードの成績の裏付けとしてバックテストがあるということになると思います。 EAの善し悪しをバックテストで確認せずに作るなら、何を基準に勝てるEAを作ってるのか分からないよー!! ちなみに以下の記事の「3 EAを選ぶうえで重要なポイント」にてバックテストの重要性も解説してますし、正攻法のバックテストについても述べております。 EAはバックテストからリスクの想定ができる 正攻法のEA開発者は、バックテストをもとにEA開発している、と前述しましたがそうなると「正攻法のバックテスト」からの客観的な成績のデータをもとにリスクの想定ができる! ということが言えると私は考えております。 バックテストという客観的なデータをもとにしてリスクを想定しながら、感情に流されずに「根拠のあるリスク管理の計算」をしてEA運用していく事が大切です。 つまりこれが「根拠のあるEAのリスク管理の計算方法」となるのです! EAにおけるリスク管理の計算方法 それでは実際にEAにおけるリスク管理の計算方法について解説したいですが、 ハッキリ言って、こういった計算方法をEA開発者でさえも出品ページに掲載していない場合があります。その場合、売り逃げする出品者だったり、リスクの計算方法を理解していない可能性もあります。 実際にEA開発者自身が、そのEAをリアル運用していない可能性もあります。そういった出品者のEAを稼働させるには危険が伴いかねないので非常に注意して下さい。 最低限、必要な資金とロットの割合は?の計算方法について リスク計算の計算式は以下の式で計算できます。まずは、「最低限、必要な資金はいくらか?」という計算をしていきます。 大まかにザックリ説明しますと「最大ドローダウン」+「必要証拠金」(※ただし両者のロットは統一させる)で計算できます。 それでは、下記の前提条件をもとに解説していきます。 バックテストの前提条件 通貨ペア:USD/JPY片側最大ポジション数:1レート:1ドル150円レバレッジ:25倍ロット:0.1ロット(10,000通貨)最大ドローダウン:4万円 この時の必要証拠金の計算式は、 レート(円) × ロット(通貨) × 片側最大ポジション数 ÷ レバレッジ(倍)となります。 すなわち、 150円 × 10,000通貨 × 1ポジション ÷ 25倍 = 60,000円という事で 必要証拠金は6万円になります。 (※ナンピン・マーチンなどロットが可変式のものは全てのロットを足し合わせる) 従って、 リスク計算の計算式は 「最大ドローダウン」+「必要証拠金」なので、 4万円 + 6万円 = 10万円 / 0.1ロットあたりとなります。 つまりは、 過去のバックテストでは最低限、0.1ロットあたり10万円の資金が必要だった、という事になります。 また、円が絡まない通貨ペア、例えばユーロドルなどの計算は、EUR/USDであれば左側のEURを使ってその時のEUR/JPYとして上記の計算をします。 という事で、これは非常に重要かつEA運用には必須の事なので覚えておいて下さい。 この客観的な計算は必ず覚えておいて損はなし!! どのくらいのリスクを許容できるかでロットを決める 先述の計算は、あくまでも「最低限、何ロットあたり何万円の資金が必要か?」 という計算になります。 仮に上記の資金とロットの「割合」は 資金10万円につき0.1ロットの割合です。 この割合で運用すれば、 過去のバックテストでは「ギリギリ」で破綻はしなかったものの、 最大ドローダウン時の最大の資金の目減り額は、果たして御自身にとって許容できるものなのか?という事がEA運用を続けるにあたって非常に重要です。 「何となく」ロットを設定して、思ったよりも大損したら続けられないからです。 今回の場合は、 資金10万円に対して最大ドローダウンが4万円ですので稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の40%を失う計算になります。 この40%が大きいと感じるならば、もっとロットを落とすか、もっと初期投入資金を増やすか?になります。 ロットが半分の0.05ロットになれば 最大ドローダウンも半分の2万円になり、稼働開始直後に最大ドローダウンが発生した場合、 資金の20%を失う計算になります。 このようにどれだけのリスクを許容できるかによって、御自身が納得できるロットに調整して下さい。 つまりは本来、出品者が示す 「推奨ロット」などという概念はないはずです。リスクと感じる度合いは人それぞれであり「適正なロット」と感じるのも人それぞれだからです。 御自身で納得のいくロット設定ができるようになって下さい。 これが「EA運用を続けられるかのカギ」になるんです! 実際のバックテストから計算してみよう! それでは実際にバックテスト画像をもとにリスク管理の計算方法を実践をしてみましょう! 自作のEA・ユーティリティ・プレーヤーで計算してみる 今回はゴゴジャンで販売中の「ユーティリティ・プレーヤー」を例に出します。 ユーティリティ・プレーヤーのバックテスト ここでバックテストのデータから必要な数値を抜き出します。ドル円は150円とします。 バックテストの前提条件 通貨ペア:USD/JPY片側最大ポジション数:1レート:1ドル150円レバレッジ:25倍ロット:0.1ロット(10,000通貨)最大ドローダウン:約3.1万円 まず、この時の必要証拠金の計算式は、 レート(円) × ロット(通貨) × 片側最大ポジション数 ÷ レバレッジ(倍)となりますので、 すなわち、 150円 × 10,000通貨 × 1ポジション ÷ 25倍 = 60,000円という事で 必要証拠金は6万円になります。 最大ドローダウンは約3.1万円なので、それを足し合わせて9.1万円、これがあくまでも過去のバックテストにおいて最低限に必要だった資金となります。 ちなみに0.01ロットであれば少なくとも9,100円が必要だったという事になります。 これを目安にして御自身のリスクの許容度に合わせて資金やロットを決めましょう。また当然ながら円安・円高によって必要証拠金は変わっていきますので注意して下さい。 これでより良いEA運用ライフに近付くと思います!! 複利運用を行う時にも目安になります このリスク管理の計算方法にて資金とロットの割合を決定した場合、これを使って複利運用のリスク設定にも応用できます。 それでは、先述のケースをもとに解説していきます。 バックテストの前提条件から複利運用を設定する 通貨ペア:USD/JPY片側最大ポジション数:1レート:1ドル150円レバレッジ:25倍ロット:0.1ロット(10,000通貨)最大ドローダウン:4万円 ↓ 0.1ロットあたり想定される最低限に必要な資金は10万円 ↓ この割合で複利運用したい! この場合、簡単に言えば「10万円あたり0.1ロットの割合」で複利運用を設定したい事になります。 ですがEAによって設定の仕方が異なります。 令和のだぶるいーのEAの場合 自作のコペルニクスのパラメーター わたくし令和のだぶるいーEAの場合には、リスク値 = ロット ÷ 資金(万) × 10000(定数) で割り出します。 すなわちリスク割合のパラメーターには、0.1ロット ÷ 10万円 × 10000(定数) = 100 を入力します。 ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定する複利運用方式 仮にストップロス(SL)が100pipsだったとしてSLに引っ掛かった金額を資金の5%にしたい場合、口座資金が10万円のときの5%は5,000円になり、ロットとしては0.05ロットになります。 しかしながらこの計算方式では個人的に問題点を感じますので後述します。 資金とロットの2つを入力する複利運用方式もある EAのパラメーターにて「口座資金」と「ロット」の入力する欄があって、そこに任意の数値を入力すれば、その割合で複利運用してくれる方式もあります。 例えば口座資金に「100,000」、ロットに「0.1」とか「10,000」、「0.01」などと入力すると、その割合で複利運用してくれます。 ちなみにここから想定する年利の計算もできます 「最低限、いくらの資金が必要か?」というのが分かれば、想定の年利の計算もできます。 上記のバックテストでは0.1ロットでおよそ20年7か月の運用で純益が約95万円となっております。これを年換算にすると95万円 ÷ 20年7か月で、およそ4.6万円になります。 この時、先述から9.1万円が必要で、年平均で4.6万円の純益が得られたという事になります。 すなわち、4.6万円 ÷ 9.1万円 = 約50.4% これが想定される最大の年利となります。 ちなみに0.1ロットで4.6万円の純益は、460pipsになります! そしてこれは、あくまでもバックテストから計算した年利であり、実運用での数値ではないものの、想定されるリスクいっぱいいっぱいでの目安として年利が約50%ということであり、 仮に複利運用で、資金10万円スタート、年利50%が続いたとすると5年後には10倍の100万円を超えて、10年後には100倍の1000万円を超えます。さらに毎月5万円を入金していくなら10年後には1億を超えている計算になります。 これは皮算用であり、リスクいっぱいいっぱいでのシミュレーションですが、リスク管理の計算をしっかりと行って得られる想定の利益ですので、小額からギャンブルトレードするよりも遥かに確実性はあるのではないでしょうか。 ポートフォリオ運用におけるEAのリスク管理の計算方法 ポートフォリオ運用におけるEAのリスク管理の計算方法としましては、基本的に「EA単体で計算した必要な資金を足し合わせる」というのがスタンダードです。 しかしながら、ポートフォリオを組む利点としては「リスク分散」が挙げられ、お互いのEAのドローダウンを打ち消し合う効果が期待できます。 ポートフォリオとしての最大ドローダウンを客観的な数値で確認したい場合には「Quant Analyzer」「岩ライザー」などで合算成績を見て、最大ドローダウンを割り出します。 そしてその最大ドローダウンの金額と、全体の必要証拠金とを足し合わせて、このリスク管理の計算方法を用いたリスク度合いで運用する、というアイデアもあります。 ✓合わせて読みたい 最強のEA検証ツール「岩ライザーFX」の概要・使い方を徹底解説 注意事項について それでは、今度は注意事項について解説していきたいと思います。 複利運用のバックテストでは計算できない 複利運用のバックテストは資金に応じてロットが変動します。ロットが固定ではないので上記の計算方法は使うことができません。 初期証拠金<最大ドローダウンのバックテストには注意 いくら右肩上がりのバックテストだったとしても、特にナンピンEAなどのバックテストでは稀に、金額的に「初期証拠金<最大ドローダウン」となっている場合があります。 具体的にバックテストではデフォルトの金額は1万ドルもしくは100万円の初期証拠金となりますが、最大ドローダウンが1万ドルもしくは100万円を超えたバックテストのEAには非常に注意して下さい。 これは、単利運用の場合、バックテストの開始当初には最大ドローダウンを迎えず、資金が初期証拠金よりもだいぶ増えてきた時期に最大ドローダウンを迎えた場合には資金ショートも破綻もせずに右肩上がりになるパターンが多いです。 これが何を意味しているか?と言うと「バックテストを始めたタイミング次第では即破綻する」という事を示しています。 なのでそのようなバックテストを見つけた場合には特に注意して下さい。バックテストの損益グラフが右肩上がりだったら何でもいいという事ではないので注意が必要です。 ロットを最小の0.01まで下げられたらリスクは減りますが、リターンも少なくなりますし、そのバックテスト自体が最小の0.01ロット設定だったならば、かなり危険なEAと言えると思います。 これは意外と見掛けるので注意…! 実は、リスク管理の計算をするとハイレバレッジは必要ない事が分かる 今回のリスク管理の計算方法を踏まえると実はそこまで大きなレバレッジは必要ない事が判明します。 なぜかと言うと「レバレッジが上がっても、最大ドローダウンまでは減らない」からです。必要証拠金は少なくて済んだとしても、最大ドローダウンまで減る事はないからです。 仮に海外口座でハイレバレッジで必要証拠金がほとんど必要なかったとしても、最大ドローダウンの金額が足かせとなり、実際はそこまで大きなロットは張れません。 先述の「0.1ロット(1ドル150円の時にレバレッジ25倍で6万円の必要証拠金)」では最大ドローダウン4万円と合わせて口座資金10万円が少なくとも必要でしたが、 例えば国内法人口座にてレバレッジ50倍としてリスク管理の計算をすると、必要証拠金は6万円から半分の3万円になりますが最大ドローダウンは4万円のままです。それらを足し合わせて7万円が最低限に必要な資金の想定となります。 レバレッジ25倍➡50倍となっても10万円➡5万円で充分とはならず7万円が必要です。 仮にレバレッジ500倍だと必要証拠金は3,000円で済みますが最大ドローダウンは4万円のままです。3,000円と4万円を足し合わせて最低限4.3万円の資金があれば運用に足りる想定ですが、レバレッジ25倍➡500倍となっても10万円➡5,000円とはならず4.3万円が必要です。 さらにレバレッジ1,000倍だった場合には必要証拠金は1,500円で済みますが、最大ドローダウンは4万円のままなので、結局は最低限4.15万円の資金が必要になる計算になります。 という事で今までの話をまとめると、 最低限に必要な資金の想定のまとめ ●レバレッジ25倍➡10万円が最低限必要●レバレッジ50倍➡7万円が最低限必要●レバレッジ500倍➡4.3万円が最低限必要●レバレッジ1,000倍➡4.15万円が最低限必要 となり、EAにおいては、実はハイレバレッジはあまり必要がない、という事になるのです。 ましてや海外口座では様々なトラブルも発生していて危険性があるので注意して下さい。 参考記事 海外FXは出金拒否が多くて危険!悪徳業者の見抜き方を解説 こうして実際に計算してみると…地に足のついた運用ができるかも! 個人的にはナンセンスと思うリスクの管理方法について 裁量トレードにおいてもEAの運用においても、ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理の方法があると思います。 とりわけEAの場合には、そういうやり方は個人的にナンセンスだと考えております。 どういう事かと簡単に解説しますと、リスクの掛け具合によっては破綻、資金ショートする可能性がある、ということです。 先述の「必要証拠金6万円、最大ドローダウン4万円、0.1ロット運用」のケースでは「0.1ロットの運用で最低限10万円が必要」の想定になりますので、それを意識せずに、それ以上になるリスクの掛け方では破綻、資金ショートが想定されます。 それでは分かりやすく具体例を挙げたいと思います。 EAのバックテスト結果の例 通貨ペア:USD/JPYスタート資金:10万円EAのストップロス値100pipsバックテストの最大ドローダウン:400pipsレバレッジ:25倍 ※1トレードごとにストップロスの100pipsの損失が続いた場合とする 資金10万円につき0.1ロットの割合で複利運用したケース ①資金10万円、0.1ロット運用↓●100pipsのストップロス(最大ドローダウン100pips)=1万円の損失↓②資金9万円に目減り、0.09ロット運用↓●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン200pips)=9,000円の損失↓③資金8.1万円に目減り、0.08ロット運用↓●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン300pips)=8,000円の損失↓④資金7.3万円に目減り、0.07ロット運用↓●100pipsのストップロス(累積の最大ドローダウン400pips)=7,000円の損失↓⑤資金6.6万円に目減り、0.07ロット運用(0.066ロットを四捨五入)↓1ドル150円の時、0.07ロットの必要証拠金は4.2万円なのでまだ運用可能↓想定される最大ドローダウン400pipsに到達してもまだ運用はできる状態である という事で、今回のリスク管理の計算方法で複利運用を行った場合、想定される最大ドローダウンを迎えてもまだ運用は可能な状態となります。 ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理のシミュレーション ①ストップロスにかかった金額が資金の5%になるケース→資金10万円の5%=0.5万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.05ロットになります。 ②ストップロスにかかった金額が資金の10%になるケース→資金10万円の10%=1万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.1ロットになります。 ③ストップロスにかかった金額が資金の15%になるケース→資金10万円の15%=1.5万円=ストップロス100pipsの時、ロットは0.15ロットになります。 ここで、0.15ロットでは9万円の証拠金が必要であり、0.15ロットで100pipsのストップロスになった時の金額は1.5万円になります。 証拠金の9万円と、ストップロスの1.5万円を足すと10.5万円になります。この1回目のストップロスの時点でスタート資金の10万円を超えており、ストップロスに引っ掛かる前に資金ショートしてロスカット、退場となります。 このように、ストップロスにかかった金額が資金の何%になるかで設定するリスク管理の方法では、バックテストから想定される最大ドローダウンを計算に入れていないので、リスクの取り方次第でEAの想定される最大ドローダウン到達前に簡単に資金ショートを起こしてしまうことがあります。 特にEAの調子がいい時に、リスクを上げた途端に損切りが続くと早期破綻の危険性があります。そもそも「何%にしたいのか」が感情的なもので「何となく」決定したのなら、そこに根拠は全くなく、大変に危険極まりないことです。 ですので、客観的な根拠を持たせるように、長期間の正攻法のバックテストから想定される最大ドローダウンを踏まえたリスク管理が大切です。 「最大ドローダウン」を想定した根拠のあるリスク管理が大切! リスク管理の計算方法のまとめ 今回はEA運用において一番重要なことの1つ、「リスク管理の計算方法」について解説していきました。あくまでもプロのEA開発者の私が実践しているリスク管理の計算方法の一例ですが、 私としましては「バックテストの客観的なデータからリスク管理の計算をする」、ということが非常に重要だと考えています。 是非とも参考にして頂き、より良いEAライフを送っていきましょう! それでは!
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2024.10.11
たむの週間分析レポートEURUSD|2024年10月11日
4H足分析 EURUSD 4H足チャート 現在の日足では上昇トレンドを形成していますので、基本戦略は上昇で立てていきます。 4H足では少し微妙な相場状況です。 大きな流れでは上昇トレンドを形成してはいますが、9/30にトレンド最新の高値である1.12000を付けた後は下降が継続している状況です。 初めに『基本的には上昇を狙っていく』と言い切りましたが、4H足の状況を見ると、とても上昇を狙える場面ではありません。 数字を挙げながら戦略を再構築していきます。 今の大きなトレンドの高値は1.12000、安値は1.10000となっており、このレートを目安にトレンドの判断をしていきます。 現在のレートは1.09430で、既に安値である1.1000を下に抜けており、4H足の上昇トレンドは終了しているように感じます。 とはいえ、この後に高値である1.12000を上抜けして上昇トレンドが継続するパターンもあるので、まだ注意が必要です。 この後の大まかな動きですが、必ず再上昇します。 このまま下降が継続するのではなく、1.12000を超えない、高値を切り下げる状態を作った後に本格的な下降トレンドがスタートします。 人によっては、1.12000を2回付けているところを、『Wトップ』として認識している人が多い場合、今の下落がもう少し下降は継続します。 小さな動きについてですが、高値は1.09940、安値は1.09520になっており、1.09520を下に抜けているので、下降トレンドの継続は確定しています。 直近の部分に注目すると、長い下髭が出ていることが確認できます。 このことから、下へ行く力より、上に行こうとする力の方が強いことが分かります。 とはいえWトップと認識されている場合、この下降はもう少し継続するので流れに逆らわない様に、下降のスキャルピングをメインにしていくのがいいかと思います。 15M足分析 EURUSD 15M足チャート 15M足では、高値安値の切り上げ、切り下げをしながら推移していることが確認できます。 ですが、切り上げよりも切り下げの方が明らかに高値安値の推移が大きいことから、下降の方が勢いが良いことが分かります。 15M足を見て初めて分かった人なのですが長い下ヒゲは一瞬の乱高下により形成されたものです。 この乱高下でポジションを保有しているトレーダーも少ないかと思いますので、しばらくは直近のトレンドのまま動くかと思います。 なので、短期の下降トレードが有効な戦略になりますが、再上昇の目安としては、1.0000で900pips程あり、かなり長い下降になることが予測されます。 ですが日足のトレンドに逆らっている逆張りのトレードになるので、早めの損切/利確で対応していきましょう。 現在のEURUSDの値段 TradingView提供のEURUSDチャート
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2024.10.11
GMOのトレードアイランドとは?億トレの取引情報の分析方法
トレードアイランドは、登録しているトレーダーの取引成績を公開し、ランキング形式で表示する金融取引プラットフォームです。これにより、他のトレーダーの手法や戦略を学び、自分のトレードスキルを向上させることができます。 この記事でわかること トレードアイランドの概要と基本機能 トレードアイランドのメリットとデメリット ランキングの仕組みと有名トレーダーの紹介 トレードアイランドの信憑性の検証 効果的な活用法と登録方法 トレードアイランドは、GMOインターネットグループが運営していて、透明性が高いトレード連携機能と誰でも簡単に登録・利用ができるのが特徴です。 気になる人をフォローする機能もあるらしいので、トレーダー専用のSNSのようですね! トレードアイランドとは? トレードアイランドは、GMOクリック証券やGMOコイン・GMO外貨などのGMOインターネットグループで口座を開設した人が、連携することで利用できるサービスです。 トレーダーの取引実績を公開することで透明性の高いランキングなどを提供してくれます。ほかのトレーダーのトレード履歴を見たり、自分のトレード実績を見ることで自己分析を行ったり、トレードスキルを向上させるための機能が盛りだくさんです。 しっかりとツールを使いこなせば、トレードレベルがどんどん上がっていきそうですね! トレードアイランドの基本概要 トレードアイランドでの基本的な機能は、上記3つです。 それぞれどのような機能があるのか見ていきましょう。 トレード速報 口座連携をしているユーザーの決済情報が、リアルタイムから約10分後に表示されます。 確定損益額に応じた演出が用意されており、さまざまなアニメーションを見ることができます。 フォローしているトレーダーの決済時に通知を受け取ることも可能なので、好みのトレーダーの動向を追うことも簡単です。 ほかのトレーダーのリアルな決済情報を見れることなんてほとんどないので、これは参考になりますね! リアルトレードではないので、コピートレードはできません。トレード成績が優秀なトレーダーのエントリーから決済までの分析に役立てることができます。 ランキング ランキングの参加方法は、口座連携するだけで自動的に参加可能です。 ランキングは1日1回、月曜日から金曜日および日曜日はお昼12時頃、土曜日は17時頃に更新されます。 ランキングを非公開にしたい場合は、マイページにある取引口座連携を解除するしかないようです! ランキングには、当初資産と収益額が表示されており、「収益額-当初資産」の合計値が高い人から上位になる仕組みです。 ランキング機能は、トレードのモチベーションを上げたり、他者との差を確認できたりとメリットもありますが、忘れてはいけないデメリットも存在します。 それはランキングの上位を狙うあまり余計なトレードを増加させてしまうことです。順位がある以上、上位を目指したい気持ちはわかりますが、自身のトレードスタイル・ルールを破ってまで行うことではありません。 あくまでも客観的に自分を見つめなおすためのツールとして利用することをおすすめします。 マイページ マイページでは、自分のトレード履歴を確認できるなど自己分析に最適な機能が用意されています。 トレードの損益額をチェックするのは、結構めんどくさいから可視化されてるのは助かりますね! 基本的には、トレードアイランドと口座連携を行うだけですべての機能が利用可能です。家計簿と同じで収支を記録していない人は多いはずなので、ズボラなな人ほど利用するべきサービスです。 トレードアイランドの利用方法と登録手順 トレードアイランドへ登録して利用する方法は非常に簡単です。 基本的には以下のステップで完結します。 STEPトレード口座開設 GMOクリック証券などのトレードアイランドと連携できる証券口座の口座開設を行います。 STEPトレードアイランドに新規登録 トレードアイランドのサイト右上にある新規登録ボタンから登録を行います。 STEPトレードアイランドで口座連携を行う トレードアイランドのマイページから取引口座連携を行います。 トレードアイランドで取引口座連携を行う際は、登録情報が必要になるようですので、口座開設時の情報などは必ずどこかに保管しておきましょう。 利用方法としては、口座連携をしてしまえば自動的に成績を反映してくれますし、トレードに集中するのみとなっています。 トレード成績を公開したくない場合は、マイページ内の設定にある取引口座連携から解約を行ってください! 他のトレードプラットフォームとの違い トレードアイランドがほかのプラットフォームと一線を画している点は、「取引の透明性」と「優れた自己分析が可能」の2点があります。 自身だけではなく、他人のトレード成績までこんなにもハッキリと公開されているプラットフォームはなかなかありません。さらにお気に入りのトレーダーはフォローできたり、SNSみたいな機能も備わることにより、トレード技術の向上に役立てられます。 次に自己分析も可能になります。意外に自己分析というのは、自ら行うとするとなかなかできないものです。しかしトレードアイランドなら自動的にトレード履歴を残してくれますので、トレードの可視化が簡単にできます。 トレード記録ってやらないといけないのはわかるんですけど、なぜかできないんですよね! トレード履歴の確認を習慣化すれば、無駄なトレードの多さやトレードを行った理由なども振り替えることができるので、ポジポジ病などの初心者がつまづくポイントをいち早く改善できるきっかけにもなります。 トレードアイランドを使うメリットとデメリット トレードアイランドは一見良いところばかりに目がいきがちですが、もちろんデメリットな部分もあります。 トレードアイランドを利用する前に、要点をしっかりと押さえてから利用してみましょう。 トレードアイランドを使うメリット トレードアイランドを使うメリット ランキング機能によるモチベーションアップ 他者のトレードを参考に市場の動向チェック可能 自身のトレードを可視化することでの自動的な自己分析 トレードアイランドを利用する大きなメリットとしては、上記3点があげられます。 1つ目はランキング機能で他者との差を確認してモチベーションアップにつなげられます。しかし注意しなければいけない点として「自分ももっと勝たなければ!」と焦って無駄なトレードを行わないように注意しなければなりません。 2つ目に他人のトレードを見ることで買いが多いのか売りが多いのかを理解することができます。また自分が目指しているトレーダーをフォローすることで、エントリーやイグジットの分析が可能で、ほかのプラットフォームではできない成長ができます。 3つ目はトレード履歴が自動で残ることにより、ポジポジ病を防ぐことができるとともに、自身のトレード分析もできます。 自分のトレード履歴は人に見せれるくらいキレイにしたいですよね! トレードアイランドを使うデメリット トレードアイランドを使うデメリット トレード情報公開によるプライバシーの懸念 GMOグループでの口座開設が必要 ランキング機能へのプレッシャー まず自分のトレード情報が公開されることにより、プライバシーを尊重しているトレーダーにとっては、不快に感じデメリットとなり得る可能性があります。 次にGMOインターネットグループの口座開設の必要があることです。運営会社の口座を使うのは当たり前のことですが、常用している証券口座が別にある場合は、少し億劫になるかもしれません。 トレードアイランドを使いたいけど、いつもと違う証券口座を使うのはなぁ。。 最後にランキング機能ですが、これはメリットにもなりデメリットにもなります。モチベーションアップのきっかけにもなりますが、同時にプレッシャーを抱える可能性もあります。 特に一度ランキング上位に食い込んだり、調子が良い状態を体感してしまったりすると、1番調子の良かった順位に居続けなければいけないという心理状態になってしまいます。 ランキング機能はあくまでもおまけの機能と考えるくらいが良いかもしれません。 有名トレーダー紹介 常にランキング上位にいたり、フォロワーが多いトレードアイランドのトレーダーを紹介していきたいと思います。 どんなトレーダーがいるか楽しみですね! FXスパシーバ 毎日数百万円から数千万円の取引を行っている破格トレーダーです。 フォロワー数も多く、トレードアイランド内では注目されている人物の1人になります。もちろん大きく負けている時もありますが、トレードの額が大きいので、FXスパシーバ氏のトレード履歴は見ていてワクワクしてきます。 ジャリ暴威 ジャリ暴威氏も毎日トレードを行うスキャルビングからデイトレードを行うトレーダーです。 FXスパシーバ氏と同様にフォロワーも多く注目度が高いトレーダーになります。大胆な取引を行っているイメージで、ランキングでも上位にいるか最下位付近にいる感じです。 気持ちの良いトレードを見たい方は、必見の人物です。 JIN フォロワー数は上位陣よりも劣りますが、知名度ではおそらく1番高いでしょう。 XやYouTubeなどでも積極的に情報発信をしているJIN氏です。トップインフルエンサーでありながらトレード内容を公開しているのは、とても珍しく好感が持てますね。 トップFXインフルエンサーの隠れた努力が垣間見れましたね! akiFX Xでのフォロワーも10万人以上など、他SNSでも人気のトレーダーです。実力もしっかりと伴っていて、2023年3月にはマンスリーランキングで1位を獲得しています。 eスポーツ事業への投資も積極的に行っており、自身でもフォートナイトなどのゲームが好きなようです。 B・N・F 日本では言わずと知れた有名投資家です。FXというよりも株取引に重きを置いている人物ですが、トレードアイランドでも実績を残した時期があります。 孫正義氏と対談したときに資産運用を頼まれましたが、断ったそうです。他人の資産運用はまったく興味がなく、普段は自身のトレード部屋に引きこもって1日10時間程取引を行うほどのトレードオタクのようです。 常敗将軍 今はトレードアイランドからは姿を消してしまった超大物トレーダーです。 別名「最強の入金投資家」とも言われており、名前に恥じぬ負けっぷりを披露しています。2012年頃からトレードアイランドに現れて、2019年頃には累計損失30億円以上との噂もあります。 その豪快な負けっぷりに魅了されるファンも多く、引退を悲しむ声も多数ありました。 世の中にはすごい人がいるのですね! FXパンダ 愚者トレードというFX配信者が負けているときに逆張りする手法で有名なFXパンダ氏です。YouTuberとしても活躍していて、庶民的な一面もあるので、親密な雰囲気があります。 しかし一方でトレードアイランドで成績を操作しているなどの噂もあります。FXパンダ氏については下記記事でも詳しく解説していますので、さらに知りたい方は見てみてください。 トレードアイランドランキングの見方と活用法 トレードアイランドの1番の見どころとしては、やはりランキング機能でしょう。 メリット・デメリットの両方で登場したように、見方次第ではモチベーションが大きく左右されかねません。どちらにせよランキングの仕組みを知っておくことと活かす方法を学んでおいて損はありません。 トレードアイランドの最重要ポイントを確認しておきましょう! ランキングの仕組み ランキングに参加するのは非常に簡単で、GMOインターネットグループで開設した口座をトレードアイランドに連携するだけです。 以下にQ&A形式でよくある質問に対して回答します。 ランキングの更新頻度はいつ頃ですか? ランキングは1日1回、月曜日から金曜日および日曜日はお昼12時頃、土曜日は17時頃に更新されます。 自分のランキングを非表示にしたいのですが、、 口座連携を解除すれば、ランキングに表示されなくなります。しかしマイページ、トレード速報もデータの更新が行われなくなります。 ランキングの集計方法はどのようにやり方ですか? 「現在資産-当初資産=収益額」の高い順にランキングされます。 トレードアイランドのランキングは、毎日と毎月ごとに確認することができます。もちろんほかの人の情報も同じように確認することができます。 ランキングページにいき、気になるトレーダーの情報を確認したい場合は、下記画像のようにトレーダー名の部分をクリックします。 そうするとほかのトレーダーのマイページにたどり着きます。確認できる情報は以下になります。 他トレーダーの確認できる情報 ランキング(収益額/収益率) トレード履歴 資産推移 口座連携をしている以上、上記の情報が公開されますので、実績が丸わかりです。本当に実力があるトレーダーなのか判断する材料には最適な情報です。 好きなトレーダーを見つけて、トレード履歴を追えばトレード技術も上がりそうですね! 年間ランキングについて 年間ランキングは基本的には公開されておりません。 2022年分までは、GMOクリック証券ホームページの「お客様へのお知らせ」のカテゴリーで公開されておりましたが、現在は更新が止まっているようです。 ランキングについては、その年のデイリー・マンスリーのみの確認が可能です。 トレードアイランドでのトレード戦略 ただなんとなくトレードアイランドへ登録して、トレード履歴を残していくだけではもったいないです。せっかく口座連携をして自分のトレードを公開しているので、しっかりと戦略を立てて活用していきましょう。 登録だけで終わっている人はたくさんいると思うけど、そこから一歩抜け出してレベルアップしちゃいましょう! トレードアイランドを最大限に活用する方法 トレードアイランドを活かす方法はたくさんありますが、絶対的に抑えるポイントは下記2点です。 トレードアイランドを活かす方法 人に見られてるトレードを意識する 自己分析・他者分析の徹底 まず1点目に人に見られていることを意識してトレードができることは、とてもお得なことだと思ってください。基本的にポジポジ病や初心者が陥りやすいポイントは、独自でトレードを行ってしまうことが原因であることが多いです。 ですので、トレード履歴が残ることや他人にマイページ情報を常に見られていると意識することで、無意味なトレードを行わないように抑止力を働かせることができます。 無駄なトレードを行わないようにするのは、初心者が最初に習得するべきスキルだよね! 2つ目は、自己分析の容易さと他者分析までできることを十分に活かしてください。自己分析は、マメな人であればトレードアイランドの機能を使わなくても可能ですが、他者のトレードを見れる機会というのは、非常に少ないです。 まずはいろいろなをトレーダーを検索してみて、自身のトレードスタイルに合う人を探すことから始めてみましょう。 知っておくべきポイントと注意点 初心者が陥りやすいトレードアイランドの注意点について、解説していきます。トレードアイランドを始める前に見ておくと、トレードスキルの上達が早くなるだけでなく、損失も減らすことができます。 トレードアイランドの注意点 過信しない 実績にとらわれない ビギナーズラックという言葉がある通り、たまたま実力以上のランキングにランクインしてしまった場合、自分の実力を過信してしまいがちです。 確かにうれしい気持ちとまた同じくらいのランクかもしくはそれ以上を求めたくなります。そんなときにしっかりとリスク管理を行い、自分のトレード軸をブラさずに取引を行うことが重要です。 2つ目は実績にとらわれないことですが、「過去の自分の実績」「他者の実績」2つの部分で考えることが大切です。トレードアイランドでは、両者のトレード履歴から過去の実績を確認することが簡単にできます。 トレードアイランドの気になる点 トレードアイランドの気になる点やネットで噂になっていることについて、実際に本当のことなのかどうか調べていきます。 こちらもトレードアイランドを始める前に確認しておくと、役立つ情報になっていますのでぜひ見てみてください。 人気のプラットフォームだからこそいろいろな噂が飛び交うものですよね! トレードアイランドの開催イベント トレードアイランドでは常に〇〇カップといって大会のようなものが開催されています。 参加方法は簡単で、口座連携を行っていると自動でエントリーが完了します。 もちろん大会上位者には、商品が用意されており、デジタルトロフィーといったトレードアイランド上の称号みたいなものを獲得することができます。※下記画像参照 NFTと呼ばれるデジタルアイテムの所有権を証明する技術が使用されているので、唯一無二の自分だけの所有物になります。普通だとNFTには1つ1つに価値が付き、売買を行うことができますが、トレードアイランドでは「入賞の権利を他人に譲渡することはできません。」と記載がされてあります。ですので、資産価値としてはあまり期待できないでしょう。 保有していたら自慢できますね! トレードアイランドの嘘と真実 トレードアイランドでは「ランキング操作疑惑」というものが度々話題になりますが、そんなことは当然ありません。 トレードアイランドのランキングでは、口座連携者のトレードが順次反映されるシステムとなっており、透明性を高く保っています。ランキングは取引成績や利益率をもとに公平に計算されており、運営側が意図的に順位を操作することはありません。 短期間で多くの利益をあげたトレーダーがランクインすることがあり、それが不自然であると感じ取られる場合もあるようです。しかし実際には、急な相場変動や経済指標などの発表時には、大きい値動きが発生することもありますので、想定内の現象であるといえます。 ランキング操作してもトレードアイランドには、あまりメリットがなさそうですよね。。 トレードアイランドのアプリはある? トレードアイランド専用アプリはありません。現時点(2024/8)では、ウェブブラウザ上でしかアクセスすることができませんので、ブックマーク等を行っておくことがおすすめです。 情報を確認するだけなので、アプリはいらなそうですね! デモ口座での登録は可能? 本番口座のみ利用が可能です。 デモ口座で利用できてしまったら、メリットである透明性がなくなってしまいますよね! トレードアイランド学園とは GMOクリック証券が行っている配信サービスです。基本的にはラジオ放送で毎週火曜日21:00~21:30で放送しています。YouTube配信、Podcast配信も行っているようです。 投資の基本情報から最新トレンド情報まで幅広い内容を「レッド吉田」「大橋ひろこ」がパーソナリティを務めて配信しています。 【まとめ】 今回はGMOインターネットグループが提供するトレードアイランドというプラットフォームについて解説してきました。 GMOクリック証券などの口座をお持ちの方やこれから口座開設をしようとしている方は、口座連携をするだけでトレード履歴を残すことができて自己分析も行うことができるのでおすすめです。 さらにトレードスキルをあげたい方は、ランキング上位者のトレード履歴を追うことで学習効率をアップさせることもできます。 ただ見ているだけではなく、活かし方次第でさまざまな情報を見ることができるので、トレードのモチベーションなどにも役立てることができます。 興味がある方はぜひ利用してみてください。
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2024.10.10
Forexlandのコピートレードが怪しい!被害の実態を徹底調査
Forexland(フォレックスランド)という業者のコピートレードに勧誘された人は他にませんか? Forexlandは「優秀なトレーダーの取引をそのままコピーできる」という謳い文句でコピートレードを提供している海外業者です。 しかし、Forexlandのコピートレードには多くの悪評があります。 果たして、安全なのか?詐欺なのか? そこで、今回はForexlandの実態を徹底調査しました。 この記事でわかること Forexlandの会社概要、特徴、安全性 Forexlandのコピートレードの実態 Forexlandの出金拒否のリスク Forexlandの安全性 海外FX業者を検討する上で、一番気を付けなければならないのは安全性です。 なぜなら、規約違反で出金拒否になったり、詐欺業者に騙されるリスクが高いからです。 そこで、Forexlandの安全性をWikiFXで調べました。 WikiFXとは? WikiFX(ウィキエフエックス)は、FX会社の安全性・信頼性を評価している第三者機関です。全世界3万以上のFXブローカーの情報を収集し・格付けを行っています。FX会社の安全性スコアや詐欺被害のリアルな口コミは『wikifx.com』で確認できます。 WikiFXで以下の3点を調査しました。 安全性調査項目 1.会社概要と特徴2.取得ライセンス3.ユーザーの資産保護 会社概要と特徴 Forexlandの会社概要や特徴は、以下の通りです。 Forexlandは金融庁から、無登録で金融商品取引業を行う業者として警告を受けています。 特徴詳細取扱商品・外国為替・金属レバレッジ最大500倍口座タイプスタンダード取引プラットフォームMT4スプレッド・EURUSD 平均1.8pips・USDJPY 平均1.8pips・その他メジャー通貨ペア 平均1.9pips最低入金額500ドルロスカット 20%ゼロカットありスキャルピングあり(1分以内のトレードは禁止)両建てありボーナスなし Forexlandには以下の特徴があります。 Forexlandの特徴 住所が複数の怪しい業者と同じ コピートレードで大負けを繰り返す 1つ目の特徴は複数の住所が怪しい業者と同じという点です。 Forexlandの住所は、Trust Company Complex, Ajeltake Road, Ajeltake Island, Majuro, Marshall Islands MH 96960 です。 Forexland住所 この住所、2024年8月6日にコピートレード詐欺を起こした業者AmazingTickと同じです。 AmazingTickの住所 さらに、この住所はこの他の金融庁から警告を受けた多くの業者にも使われています。 LIRUNEX FXplayer HighLow、HIGHLOW.COM この住所を調べたところ、SPC(特別目的会社)の設立に使用される住所のようです。 SPC(特別目的会社)とは? SPCとは特定の目的のために設立される法人です。親会社から必要な資産を切り離し、特定の事業のために資金調達や運用を行うことが特徴です。 SPCは資産を保有するのが役割で、資産の倉庫みたいなもので、事業の実態はありません。そのため、SPCはペーパーカンパニーの一種とも言えます。 https://iritokyo.co.jp/establish/ 事業の実態のないSPCを使っている時点で、Forexlandは危険と言えます。 2つ目の特徴はコピートレードで大負けを繰り返すという点です。 Forexlandの口コミを調べると、最初は勝っていたけど後から大負けするコツコツドカンのパターンが多いようです。 https://note.com/vast_echium40/n/nb304ae657808 https://sorairo-blog.com/3949.html https://x.com/fxdeikuzou/status/1602858281663270912 https://x.com/ebihey41/status/1620434695824744450 https://x.com/azumawari/status/1666584896142450689 https://x.com/domuzouEA/status/1641186392628953090 なお、Forexlandのコピトレで勝った人もいるようです。 https://sorairo-blog.com/3949.html https://x.com/Messiah3rd/status/1654524379747979264 https://x.com/mishi_korori/status/1586016289268543488 一人目はドカンする前に上手くコピートレードを停止して切り抜けた人です。 他の人はまだドカンする前の利益が上がっている時の報告の可能性があります。 なお、WikiFXにもコピートレードで損したという被害報告が寄せられています。 https://www.wikifx.com/ja/comments/detail/COG20240912012153362210649.html WikiFXの以外報告は、4人のコピトレ主が(コピー元のトレーダー)が全く同じトレードをしたとのことです。しかも利用規約を無視したトレードをだったと言います。 コピートレードのメリットはコピトレ主とまったく同じトレードをするので、FX初心者でもプロのようなトレードが可能なことです。 しかし、コピトレ主のレベルが低かったり悪意を持っていると大損するリスクがあります。 なので、コピートレードが成功するかどうかは、コピトレ主選びにかかっていると言えます。 Forexlandのコピトレ主については、コツコツドカンのトレーダーが多いようです。Forexlandのコピートレードはコピトレ主の運用リスクが高いので、使用しない方が良いでしょう。 なお、Forexlandのコピートレードは、出金可能なようです。 https://x.com/fxdeikuzou/status/1602858281663270912 取得ライセンス Forexlandは金融ライセンスを取得していません。 金融ライセンスは法的に外国為替取引や関連する金融サービスを提供するための許可証であり、業者が規制当局によって定められた基準と規制に準拠していることを示す証明です。 金融ライセンスを持っていないということは、安全性や信頼性が低く、詐欺業者である可能性もあります。 ユーザーの資産保護 Forexlandは顧客資金の管理体制が公表されていません。 そのため、万が一破綻した場合、預け入れた資金が戻って来る保証はありません。 なお、海外FX業者の多くは資産が保護されていません。 WikiFXでは法律で資産がしっかりと保護されている国内業者をおすすめします。 Forexlandの評判 Forexlandの評判を調べると、「コピートレードで損した」というものが数多くあります。コピートレードに関する評判はすでに紹介しました。 コピートレードの他、どのような評判があるのか調べてみました。 ログイン出来ない Forexlandはたびたびログイン出来なくなるようです。 https://x.com/bon9625/status/1797774444393533754 https://x.com/tacotacotacoSAN/status/1654397315296399360 https://x.com/calmair6121/status/1788480762679066739 https://x.com/Saaa8110/status/1576524364165836800 https://x.com/ramentoshi2/status/1654409862749786112 アクセス出来なくなると、「飛んだかもしれない!!?」と不安になります… スプレッドが広がる Forexlandのスプレッドの広がり方が怪しいという評判が多いです。 https://x.com/ramentoshi2/status/1661001382403674113 特に、指標発表時が酷いようです。 https://tsukahikaku.com/forexland/ スプレッドが広がると、取引コストが増え、利益を上げるのが難しくなり、損切りにひっかかるリスクがあります。 なお、このスプレッドの広がりによって、コピートレードで損失を出すことがたびたびあるようです。 https://x.com/tacotacotacoSAN/status/1656402761670615040 https://x.com/ioqDWBbDA2wwSjU/status/1656454202829475840 サポートが悪い Forexlandのサポートはメールとチャットがあり、24時間、週5日、さらに日本語対応です。 Googleで検索すると、Forexlandのサポート対応は丁寧で良いという記事が多いです。 しかし、Xで調べると、メールをしても返信が来ないという口コミがありました。 https://x.com/otonafffx/status/1645804914797584387 https://x.com/onehittothebody/status/1601016864809037829 また、コピートレードの不具合についてメールをしたところ、身に覚えのない理由を指摘され、不誠実な対応を受けたという口コミもあります。 https://x.com/KYPsUDtjnVp6n1p/status/1787644210285625371 https://x.com/tsuyoponpon2023/status/1787466636901175662 インフルエンサーが過剰に勧誘する Forexlandに勧誘するインフルエンサーは少なくありません。 彼らに共通しているのが、まずはLINEに誘導し、それからLINEやDiscordでForexlandに勧誘していることです。 これは現在流行しているSNS型投資詐欺の典型的な集客方法です。LINEで勧誘される海外FX業者の多くが詐欺業者なので、絶対に勧誘に乗らないでください。 https://x.com/fxnari777/status/1620011128716935171 https://x.com/daaaaaruiyoo/status/1581963541967699970 https://x.com/tori_blockchain/status/1578296672874278914 Forexlandに口座開設するよう勧誘したインフルエンサーの中には、フォロワー数が1万人以上のインフルエンサーも少なくありません。 そのため、Forexlandのコピートレードに参加した人も少なくないでしょう。 実を言うと、Forexlandに誘導したとされるインフルエンサーの中に、WikiFXで拡散を何回かお願いしたことがあるインフルエンサーがいます。 しかし、ある日拡散を依頼したところ、「他の人にアカウントを譲渡したため、依頼を受けられません」と断られました。 しかも、依頼したポストはすべて削除されてしまいました。 その後、そのインフルエンサーは配信する情報が変わりました。 ある時期を境に、配信する情報が変わったインフルエンサーがいたら要注意です。中の人が詐欺師に入れ替わっているかもしれません。 Forexlandと同じようにインフルエンサーを利用して勧誘を行うFX業者の中には、詐欺業者や悪徳業者が少なくありません。 例えば、 AmazingTick Assassin FX FXFair ZAIX インフルエンサーの中には、フォロワー数の多いアカウントを購入したり、いいねやフォロワーを購入したり、サクラを使ってリプや拡散している人もいます。騙されないためにも、インフルエンサーの言葉を鵜呑みにしないでください。 WikiFXによる独自調査結果 WikiFXでは独自の基準でFX業者を評価し、スコアを付けています。また、実際に業者が存在するかを実際に現地に行って確かめる現地調査を行っています。 Forexlandのスコア評価 WikiFXでは、下記の5つの基準に基づき、10点満点でFX業者を評価しています。 WikiFXスコアの評価基準 ライセンス指数:取得ライセンスの信頼性・価値 事業指数:企業としての安定性・運営能力など リスク指数:倒産時の資産保証の度合い・詐欺業者の可能性の低さなど 規制指数:取得ライセンスの規制の強さ ソフトウェア指数:取引プラットフォームなどの利用環境 Forexlandのスコアは以下の通りです。 指数スコア規制指数0.00事業指数5.95リスク指数0.00ライセンス0.00ソフトウェア8.50総合点0.30 Forexlandのスコアは0.30(2024年9月時点)と非常に低いです。 Forexlandはノーライセンスであり、規制当局の規制を受けていないため、ライセンスと規制指数が共に0です。 事業指数は5.95で、平均的です。現在、運営中であるため、この点数が付けられていると考えられます。 リスク指数は0で、リスクが非常に高いです。そのため、Forexlandを使用することはおすすめできません。 ソフトウェアは8.50で、高い評価です。 現地調査 2024年9月時点では、WikiFXによるForexlandの現地調査は行われておりません。 注意喚起 「評価が低すぎるため、利用しないでください」という注意喚起がなされています。 Forexlandのコピートレードで出金停止になるルール Forexlandで出金停止になる原因は以下です。 これらの出金停止のルールは裁量取引はもちろん、EAを使った自動売買やコピートレードにも当てはまるので、注意しましょう。 Forexlandで出金拒否になるルール アービトラージ 複数口座の作成 本人以外からの口座への送金 スワップ狙いの取引の乱用 1分以内のスキャルピング IBからアドバイスを受けてのトレード アービトラージ 価格の遅延を利用したアービトラージを行った場合、該当する取引がキャンセルされ、さらに、入金総額の10%(最大200ドル)の罰金が管理手数料として徴収されます。 特に、指標発表後は市場が大きく動いて価格遅延が起こりやすいので、このルールに違反するリスクがあります。 複数口座の作成 Forexlandでは一人が複数の口座を持つことが禁止されています。 複数の口座を持っていることが発覚した場合、口座を統一するために、どれかの口座に資金を移されます。 この時、出金停止が起こるリスクがあります。 本人以外からの口座への送金 本人以外からの入金や本人以外の口座への出金が禁止されています。 これはマネーロンダリング対策の一環です。 スワップ狙いの取引の乱用 何度も何度もスワップ狙いの取引を行った場合、その取引は無効となります。 なお、乱用の基準は定められていません。 1分以内のスキャルピング Forexlandでは1分以内のスキャルピング(秒スキャ)は禁止されています。 秒スキャすると出金停止になる可能性があります。 スキャルピングをEAを使う場合、このルールに違反するリスクがあります。 IBからアドバイスを受けてのトレード ForexlandではIBからアドバイスを受けてトレードすることが禁止されています。 IBとはIntroducing Brokerの略で、いわゆる紹介者です。 そのため、Forexlandの紹介者のアドバイスを受けてトレードすると規約違反になるため、出金停止になるリスクがあります。 Forexlandに勧誘するインフルエンサーはIBです。なので、彼らからのアドバイスを元にトレードすると、出金停止になるリスクがあります。 なお、Forexlandの勧誘をしているインフルエンサーの多くはXやLINE・Discordで先出ししているので、すべて規約違反になります。これをネタに出金停止になるリスクも十分に考えられます。 https://x.com/tomoyakimoto/status/1796163608776229120 https://x.com/jinnot8/status/1831985220905828479 https://x.com/toshikingdum/status/1640999189843951616 まとめ Forexlandは問題のある非常に危険なFX業者であるため、利用はおすすめしません。 その理由としては、ノーライセンスで、SPCの住所であるため、安全性が低いです。 また、コピートレードでコツコツドカンで損したという口コミや被害報告が多数あります。 さらに、インフルエンサーを使った勧誘方法が、過去に飛んだ詐欺業者と同じやり方です。 今後、飛んだ詐欺業者のようにある日突然、一斉に不自然なトレードを始めて、全損して飛ぶリスクも十分にあり得ます。 WikiFXでは、資金の安全性やサービスクオリティの高さが証明されている国内FX業者の利用を推奨しています。
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2024.10.9
バルサラの破産確率で資金管理を鉄壁にしよう!使い方を解説
長期的に負けないトレード手法を組み立てたい... 短期的には勝てるけど、毎回数ヶ月で大損で資金を無くしてしまう... 手法を組み立てるためには、テクニカル分析の知識やプライスアクションなど様々な要素が必要ですが、資金管理も重要なのは見落としがちなポイントです。 使う手法の平均的な利益幅や損失幅、勝率などをしっかり検証しておかないと、一見有効な手法でも長期的には危険な手法になってしまうでしょう。 本記事では、FXトレードによって資金を失う可能性を示す「バルサラの破産確率」の概要や実践的な使い方、破産確率を下げられる手法の組み立て方を紹介していきます。 バルサラの破産確率に出会った経験のない初心者トレーダーも多いですが、本格的にトレードを始める前にこそ知っておきたい知識ですよ。 バルサラの破産確率とは バルサラの破産確率とは、投資で使われる資金管理(リスク管理)の考え方の一つで、ある一定条件のもとでトレードを続けた場合に資金を失ってしまう確率を示した表を指します。 縦軸と横軸の定義は以下の通りなので、必ず理解しておきましょう。 項目の位置項目内容横軸ペイオフレシオ計算期間内に行うトレードの平均利益額が損失額の何倍かを示す縦軸勝率計算期間内に行うトレードの平均勝率を表す また、一般的なバルサラの破産確率では許容損失額が2%であるという前提のもと算出されており、許容損失額を変えれば破産確率も大きく変わります。 では、バルサラの破産確率に則って表を確認していきましょう。 例えば、勝率50%と低めの手法を使っていても、毎回の利益額を損失額の2倍獲得できるのであれば、総合的には非常に優秀な手法といえます。 その証拠に、ペイオフレシオが2.0で勝率50%の手法は長期的な破産確率が0%となっているため、安心して使い続けられるでしょう。 一方で、勝率70%の手法を使っているとしても、1回の損失額が利益額の2.5倍である「ペイオフレシオ0.4」を示していたら、長期的な破産確率は100%となってしまいます。 勝率が高いためすぐに破産するわけではありませんが、数週間や数ヶ月かけてジリジリ資金がへってしまうんですね。 そのため、組み立てた手法を長期にわたって検証して、できるだけ破産確率を下げられるようにカスタマイズしていく必要があるのです。 「バルサラの破産確率の計算方法を解説」で説明している通り破産確率の手動計算は非常に難しいため、ひと目で確認できる表を用いるのがおすすめです。 バルサラの破産確率を開発した「ナウザー・バルサラ」とは バルサラの破産確率を開発したナウザー・バルサラに関する情報は少ないですが、彼はフランスの数学者・経済学者であるという記録が残っています。 ナウザー・バルサラが生きていた1980年代〜1990年代は、企業の連続倒産による景気後退が心配されていた時期でもあり、最悪の状況を危惧したバルサラが行動を起こしました。 彼は資産に対する損失の割合、利益額などの要素から破産確率を知るのが大切だと気づき、毎日にわたり計算や研究に明け暮れました。 そんな中、インテルによるコンピューターの大幅な性能向上が果たされ、高精度な破産予測計算が可能になったのです。 そこでバルサラは正確な破産確率を導き出し、1992年4月に「Money Management Strategies for Futures Traders」を出版し、その中で破産確率表を含む理論を発表しました。 企業に雇われた投資家や企業に対して発表された理論でしたが、今では多くの個人投資家にとって必要不可欠な理論となっています。 ただし、あくまでも人々の間で伝えられている話に過ぎないので、不確定な要素が多いという前提は理解しておきましょう。 バルサラの破産確率を構成する3つの要素 バルサラの破産確率を構成する重要な3つの要素について詳しく解説していくので、理解を深めるためにも確認していきましょう。 勝率 損益率(ペイオフレシオ) 損失許容率 勝率 勝率は、手法を組み立てるほとんどのトレーダーが意識している基本的な要素で、以下の計算式で求められます。 勝率=勝ちトレード数÷全トレード数 全トレード数が100で勝ちトレードが40であった場合、「40÷100=0.4」で勝率は4割と計算されます。 勝率は手法の性質によって大きく変わりますが、ナンピンマーチンという手法であれば90%以上の高い勝率を簡単に叩き出せます。 少額の利益が出た段階ですぐに利益確定を行い、含み損が出たら一定値幅で追加ポジションを発注していくという手法です。 比較的大きな逆行が発生しても少ない戻り幅で巻き返せる可能性が高いですが、耐え切れないほどの逆行が発生してしまうと短期間で一気に資金が破綻してしまうでしょう。 バルサラの破産確率表にも示されている通り、いくら勝率が高くても損切り金額が高すぎると破産確率は格段に上がってしまうので、勝率以外にもペイオフレシオにも注目しましょう。 損益率(ペイオフレシオ) ペイオフレシオとは、利益額が損失額の何倍になったかを示す数値で、以下の計算で導き出されます。 ペイオフレシオ=利益額÷損失額 1回のトレードだけでもペイオフレシオは求められますが、一般的には期間内に行われる複数のトレードの平均利益・損失額を用いて計算します。 仮に100回のトレードを行い、勝ちトレードで得た利益の平均が2万円、負けトレードの損失の平均が1万円だとします。 「2万円÷1万円=2」がペイオフレシオとなり、非常に優れたトレードができているという証拠になっているのがわかるでしょう。 ただし、いくらペイオフレシオが優れていても勝率があまりに低いと長期的には資金をすり減らす原因になってしまいます。 勝率とセットで考慮できてこそ、勝てる手法の組み立てに繋がるんですね。 損失許容率 バルサラの破産確率表の左上に示されているのが損失許容率で、破産確率を左右する非常に重要な項目です。 損失許容率とは、1回のトレードで総資金の何%までを想定損失として許容するかを示した数値で、以下の計算によって求められます。 損失許容率=想定損失額÷全資金×100 損失許容率が1%であれば、1回のトレードに負けると資金の1%が失われる計算になるため、100連敗すると資金の全てが失われます。 トレードにおいて100連敗する確率はそれほど高くないため、リスクを抑えてトレードできますね。 逆に、損失許容率を20%などの大きな数字にしてしまうと、5連敗すると全資金がなくなって破綻してしまうでしょう。 勝率50%の手法でも32分の1の確率で5連敗してしまうため、比較的破産のリスクが高く危険な賭けになってしまうのがわかりますね。 以下の通り、損失許容率によって破産確率は大きく異なるため、勝率やペイオフレシオも含めた慎重な手法確立が必要です。 バルサラの破産確率の計算方法を解説 バルサラの破産確率は一見すると非常にわかりやすい表ですが、内部では非常に複雑な計算が行われています。 まず、計算に必要な各項目をわかりやすく置き換えていきます。 置き換え前置き換え後破産確率破全資金全平均利益額利平均損失額損ペイオフレシオペ勝率勝 計算は複数回に分かれるため、それぞれ見ていきましょう。 何をしているのか全くわかりません… バルサラの破産確率を計算するには大学数学レベルの知識が必要なため、その知識がない我々が見ても全く理解できませんね。 手法を開発・改良するごとに計算していては途方もない時間と手間がかかってしまうため、こだわりがない人は破産確率表を参考にしましょう。 破産確率を自動で計算してくれるツールも存在する 現代はコンピューターが発展しており、破産確率を自動で計算してくれる無料サイトも多数公開されているため、いくつか紹介していきます。 FxLogBookは、資金や勝率などの必要情報を入力するだけで破産確率を計算してくれるシンプルなWebサイトです。 引用元:FxLogBook そのほかにも、Investment Tech Hackでは破産確率の計算が可能なうえ、自身で数値を入力してカスタマイズできるExcelもダウンロードできます。 引用元:Investment Tech Hack さらに、バルサラの破産確率を計算してくれるスマホアプリもリリースされているため、簡単に破産確率の計算を行えます。 ネット上には様々なバルサラの確率表が掲載されていますが、許容損失率を8%などキリの悪い数字に設定しているとなかなか表が見つかりません。 自分で破産確率表を作るのは至難の業なので、そんな時に計算サイトを活用したいですね。 バルサラの破産確率をFXトレードに活用する方法 バルサラの破産確率を活用して長期的に勝てるトレードを続けるため、以下のコツを意識しておくといいでしょう。 トレードを詳細に記録する 手法の利確・損切りポイントを改善する ルール内でのトレードを徹底する 勝率と損益率を改善する 全て試していけば損益が安定してくるので、それぞれチェックしていきましょう。 トレードを詳細に記録する 組み立てたトレードを実施する際、全てのトレードを詳細に記録するようにしてください。 一番の目的は、手法から外れたトレードをして、あらかじめ求めた破産確率が狂ってしまうのを予防するためです。 計算して導き出した破産確率に沿わないトレードを繰り返してしまうと、その中の1回のトレードで致命的な損失を負ってしまうかもしれません。 「毎回のトレードを記録しなければいけない」というプレッシャーを自分にかけておけば、勘や感情に任せたトレードを最小限に抑えられるでしょう。 また、行ったトレードを日次や週次で振り返るようにすれば、間違ったトレードを忘れずに反省できるため、失敗の頻度も減っていきます。 最低でも、毎回のトレードで以下の項目を記録するといいでしょう。 エントリー・決済日時 エントリー根拠 決済根拠 トレードの感想・反省 トレードにおいて最も大切なのは自制心なので、必ず実施しましょう。 手法の利確・損切りポイントを改善する 作った手法をルール通りに使い続けるのも大切ですが、相場の性格が変わるとフィットしなくなってしまう可能性も。 そのため、手法の細かい部分を常にアップグレードしながら運用すれば、長年にわたって生き残れる可能性が高くなります。 例えば、長期的にトレンドが続く相場であれば利益幅を伸ばしやすいですが、細かいレンジ相場が続く環境では利益を取りにくくなります。 そういった環境下では、利益幅を狭めてエントリーの場面を限定するなどのカスタマイズが必要になるでしょう。 ただし、相場の環境が変わって利益を取りにくくなったかの判断には、毎回のトレードで感じる違和感などを記憶しておく必要があります。 そのためにも、先述したようにトレード記録を取って見返すという行為は非常に大切なのがわかりますね。 ルール内でのトレードを徹底する ルール内でのトレードを徹底しなければ、せっかく計算した破産確率や期待値に沿わない結果が出てしまい、今後の改善が見込めなくなってしまいます。 そのため、以下のようにルール外のトレードをしやすい場面を理解しておき、事前に自身の中で対策を打てる状態にしておきましょう。 連勝が続いて気が緩んでいるタイミング 連敗が続いて資金が大きく減ったタイミング エントリーチャンスが全く訪れないタイミング 指標などで値動きが激しいタイミング どのタイミングも「今なら利益を取れるのではないか」「そろそろエントリーしてもいいのではないか」と思い込んでしまいやすい状況です。 手法通りのトレードをしていても、月次で負けてしまうのはプロトレーダーでもよくあるので、短期間~中期間のドローダウンは起こりうるものとして認識しておく必要があります。 それでも不安になってしまうなら、適切にエントリーできるように新たな手法を構築してみるなど、あえてトレードしない時間を作るのも大切です。 どうしてもチャートに食いついてしまうなら、本業に打ち込んだり旅行に行ってみたり、気分をリフレッシュさせるのもおすすめです。 また、以上で説明したような失敗はトレード初心者が陥りやすいものでもあるため、以下の記事も参考に対策方法を考えてみてください。 勝率と損益率を改善する 利確・損切りポイントの改善にも繋がりますが、一度構築した手法を試しながら勝率や損益率を改善する必要があります。 例えば、損切りポイントの改善をしたい場合は、実践トレードの記録を活用しましょう。 仮に、ラインブレイクを損切りポイントとしている場合、損切りしたタイミングの記録画像を参考にしてみてください。 ライン際のチャートパターンやローソク足の形で、事前にラインブレイクを予知できるサインがあったかもしれません。 損切り時の共通点としてブレイク前のサインを発見できれば、ブレイク前に損切りするのを常にして損失額を減らせますね。 過去チャート観察の積み重ねにより、常に手法の改善をできるように研究してみてください。 チャートが動いていない土日の時間を使えば、トレードの時間を避けてのびのびと検証できますよ。 バルサラの破産確率で勘違いしやすいポイント バルサラの破産確率は非常に有効な指標ですが、多くの人が勘違いしているポイントが2つあります。 複利で資金運用をする際は計算方法が変化する 間違ったバルサラの破産確率のに注意 勘違いしたままバルサラの破産確率表を使っても逆効果な可能性もあるため、注意してください。 複利で資金運用をする際は計算方法が変化する バルサラの破産確率には複利運用が適応されているため、単利運用で資金を増やしていきたい人は表と同じ数字を参考にできない点に注意しましょう。 例えば、以下3つの条件で資金を運用した場合に発生する資金の増減を見ていきましょう。 項目設定数値総資金100万円勝率50%ペイオフレシオ1.0許容損失率1% 条件通りであれば、50%の確率で1万円の増減が発生するだけなので、長期的に見れば破産もしなければ資金が増えもしないでしょう。 ただし、この100万円を複利での運用にすると話は変わります。 まず100万円でトレードに勝利すると資金が101万円になり、次にトレードに負けると1%である10,100円が失われます。 資金運用方法初期資金1回目のトレードで1%の利益を得た後の資金2回目のトレードで1%の損失を被った後の資金複利運用100万円101万円999,900円単利運用100万円101万円100万円 一連のトレードで100円の資金が失われているため、これでは小さな損が積み重なって最終的に破産してしまうでしょう。 このように、複利運用では利益を得た後の資金全体に損切りがかかってしまうので、同じ1%でも損失額の金額は変わってくるんですね。 そのため、実際にこの条件下ではほぼ破産するという確率がバルサラの確率表で示されているのです。 従って、バルサラの破産確率表が示す数字よりもさらに安全なトレードをしたい人は、単利での資金運用を行いましょう。 間違ったバルサラの破産確率に注意 バルサラの破産確率は縦軸が「ペイオフレシオ」、横軸が「勝率」となっていますが、許容損失率に関しても意識しておく必要があります。 「損失許容率」でも説明した通り、許容損失率によって破産確率が大きく変化するのは学びましたね。 巷では、さまざまなWebサイトにバルサラの破産確率が掲載されていますが、左上に許容損失率が記載されていない破産確率表も多く見られます。 バルサラの破産確率を初めて使い始める人は、左上に「許容損失率」が記載されていないバルサラの破産確率表を見ると、「確率表とはそういうものだ」と勘違いしてしまいます。 許容損失率こそが破産確率を大きく左右する要素なので、学習する際は必ず、本記事のように許容損失率にも触れたWebサイトを参考にしてください。 破産確率を下げられるトレード手法の構築方法 ここまででバルサラの破産確率について詳しく解説してきたので、実際に破産確率表を用いて勝てる手法を組み立てるための手順を解説していきます。 ①トレード手法を確立する ②過去検証ソフトで勝率や損益率を検証する ③実際のトレードで成績を記録する ④手法を改善して破産確率を低減する バルサラの破産確率を使いこなすために、ぜひ参考にしてください。 ①トレード手法を確立する まずは、破産せずに資金を増やしていける手法を作り上げるのが第一ステップです。 今回は、勝率が高くペイオフレシオも優れている手法である、トレンド相場発生中のロールリバーサルを選択します。 トレンド相場の押し戻りが前回の高安値に引いたラインで跳ね返され、トレンドが再開する瞬間を狙ったトレードを指します。 損切りの幅に対して取れる利益の幅が非常に広いため、まずは以下の設定でペイオフレシオが2.0になるように利益確定幅と損切り幅を設定できます。 利益確定幅トレンド相場でマークした直近の高安値損切り幅ロールリバーサルが完全に否定されたタイミング ある程度のトレード手法は決まったので、次に設定した条件で過去検証を進めていきます。 ②過去検証ソフトで勝率や損益率を検証する 次に、組み立てたチャートを過去検証ソフトで検証して、実際の勝率やペイオフレシオを確認していきます。 過去検証ソフトとしておすすめなのは、Forex Tester6という過去検証ツールです。 定価で購入すると3万円近くの高いソフトですが、過去数十年前のチャートまで細かく遡れるほか、勝率やペイオフレシオなどを細かく表示してくれます。 引用元:ForexTester 過去検証を行う前に、事前に許容損失率を決めておきましょう。 例えば、許容損失率を2%程度に抑えておけば、数十回以上連敗しても資金は尽きません。 その分ロットを抑える運用になるため、得られる利益も少なくなるでしょう。 実際の過去検証を行うと正確な勝率がわかるため、合わせてペイオフレシオも調整する必要があります。 例えば、損切りラインに到達してからトレンドが再開するケースが多ければ、損切りポイントを多少広げてでも勝率を上げるべきでしょう。 この調整によってペイオフレシオは下がりますが、勝率が大幅に上昇すれば効果があったということになりますね。 手法の検証は、最低でも半年~1年分程度は行いたいですね。 検証をしながらの手法の改善をしていき、最終的に抜き出した勝率・ペイオフレシオ・許容損失率を参考に、破産確率表を確認してください。 破産確率が0%の確率で収まっていれば安心してトレードできますが、ひとまずは数%以内に収まっていれば合格点です。 検証結果では利益が出ていても、破産確率が数十%以上になっていたら手法の練り直しが必要です。 破産確率が数%以内に落ち着いた段階で、実践トレードに移行します。 なお、便利なトレード検証ツールである「ForexTester」シリーズの詳しい使い方については、以下の記事を参考にしてください。 ③実際のトレードで成績を記録する 過去検証で破産確率が低い手法を確立できたら、実際に現金をかけたトレードを行っていきます。 この段階では、損切りなどが発生するとプレッシャーを感じてルール通りのトレードができなくなる可能性があります。 そのため、毎回のトレード履歴を取って自制心を保てるよう、工夫しながらトレードを行う必要があるでしょう。 また、本業に打ち込んでいる時間や寝ている時間はチャンスがあっても乗れないため、検証よりも資金が増えるペースは落ちてしまいます。 合わせて、取引に使う業者によってはスプレッドが広かったり約定が遅れたり、検証よりも悪い結果が出る可能性も。 あまりにも検証とは違う結果が出てしまうようであれば、利用するFX業者を変更してみてください。 ④手法を改善して破産確率を低減する 本番トレードは検証とは違う環境のため、トレードするうちにさらなる改善点に気が付くかもしれません。 そんな時は、不確定な改善アイデアをすぐに実行するのではなく、短い期間であっても検証してから実戦に当てはめてください。 どうしてもトレードごとに時間が空いてしまうため、「ここは直せるのでは?この根拠はいらないのでは?」と様々な考えが渦巻いてしまいます。 その考え全てを毎回検証していてはキリがないので、いくつかアイデアが貯まった段階で検証を再開しましょう。 また、組み立てた手法のエントリーチャンスがあまりにも少ない場合、安定して運用できる手法をもうひとつ開発するのもいいでしょう。 長期トレード手法と短期トレード手法などを1つずつ持っておき、資金運用の安定性を増やせるように工夫してみてください。 複数の手法を持っておけば、片方の手法でドローダウンが発生していても、もう1つの手法でカバーできる可能性も高まりますよ。 まとめ:バルサラの破産確率を利用して長期的な利益を積み上げよう バルサラの破産確率表は、手法を組み立てるうえで必ず参考にしておくべき概念ですが、存在すら知らずにトレードしている人も多くいます。 たとえ数ヶ月の検証やトレードの成績が良くても、長期的に見ると破産確率が高い手法を使用している可能性も。 そのため、使っている手法のスペックは細かく把握し、常に改善を繰り返していく必要があります。 本記事では、バルサラの破産確率に関する基礎知識だけでなく、注意点や手法の組み立て方まで詳しく解説しています。 解説している内容を参考に、長期間にわたって使い続けられる投資戦略を編み出しましょう!
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2024.10.8
TradingViewでウィジェットは絶対導入すべき!使い方を解説
TradingViewのウィジェットはどんな機能があるの? ウィジェットを導入する利点や利用方法を知りたい! TradingViewのウィジェットを利用すれば、FXや株式、暗号資産などの金融データを自身のWebサイトやブログに反映できます。 この記事では、人気ウィジェットの種類や設置手順などを詳しく解説します。 この記事でわかること TradingViewのウィジェットを導入する利点 TradingViewの人気ウィジェット一覧 ウィジェットの設置手順 ウィジェット設置の注意点 ウィジェットを使って複数のチャートを表示する方法 TradingViewのウィジェット利用方法は非常にシンプルです。 使いたいウィジェットの埋め込みコードを自身のWebサイトやブログに貼り付けるだけで完了します。 多様なマーケット情報をビジュアル的にわかりやすく提供できるので、サイトに訪問してくれたユーザーの満足度向上に役立ちますよ。 ウィジェットの種類は多岐にわたります。普段から発信しているジャンルに沿ったものを選ぶのがおすすめですよ。 これから金融ジャンルで発信力をつけたいと考えている人は、ぜひTradingViewのウィジェットを利用しましょう。 この記事ではウィジェットを利用した裏技情報も紹介しているので、ぜひ最後までご覧ください。 TradingViewのウィジェットとは? TradingViewは世界で最も勢いのあるチャート分析ツールです。FXのチャートはもちろん、株式(日本株/米国株)、暗号資産、商品先物に至るまで、様々な銘柄のチャートを表示することができます。 そしてTradingViewのウィジェットは、ブログなどのWebサイトに、TradingViewの金融データを表示できるツールです。 リアルタイムで市場データを確認できるだけでなく、描画ツールやインジケーターを使った分析もできます。 有益な機能が多数備えられており、多くの企業がTradingViewのウィジェットを導入しています。 TradingViewのウィジェットを導入する利点 TradingViewのウィジェットを導入する利点は非常に多いです。 TradingViewのウィジェットを導入する利点 ウィジェットは無料で利用可能 リアルタイムデータの提供 カスタマイズ可能 導入が簡単 ユーザーエンゲージメントの向上 無料版でも複数のチャートを表示可能 ウィジェットは無料で利用可能 ウィジェットは有料プランに入らなくても、すべての機能を利用できます。 有料プランが関係するのは、TradingViewのサイト内のみです。 コストをかけずにTradingViewが提供するデータを扱えるのが、ウィジェットを利用する大きな利点の一つです。 リアルタイムデータの提供 TradingViewのウィジェットは、リアルタイムで市場のデータを提供してくれます。 ユーザーは最新の価格動向や市場の変動を確認できるので、迅速に取引の意思決定を行えます。 導入後は、TradingViewの規約やウィジェットのシステムが変わらない限り、継続して利用可能です。 カスタマイズ可能 TradingViewのウィジェットはカスタマイズ性が高く、サイトの特徴やニーズに合わせて機能やデザインを設定できます。 カスタマイズ可能な範囲の一例 ウィジェット反映時のサイズ デフォルトで表示する時間足 タイムゾーン カラーテーマ デフォルトで表示するチャートの描画方法(ローソク足など) デフォルトで表示するツールバーやインジケーター チャートの背景 言語 初期状態でのタイムゾーンはUTC(協定世界時)になっているので、日本時間への設定変更がおすすめです。 また言語も初期状態では英語になっているので、海外向けに発信するサイトでない限り変更した方が良いでしょう。 導入が簡単 ウィジェットの導入は非常にシンプルです。 埋め込みコードをサイトに追加するだけで機能するので、特別な技術的知識がなくてもスムーズに設定が完了します。 ウィジェットの導入方法については後述しますね。 ユーザーエンゲージメントの向上 リアルタイムデータや使いやすいインターフェースを提供することで、訪問者のエンゲージメントが向上します。 ユーザーエンゲージメントはWebサイトやブログなどのコンテンツに対して、ユーザーがどれだけ積極的に関与しているかを示す指標です。 エンゲージメントの高いユーザーは記事を最後まで読んだり、SNSで共有したりと、コンテンツに対して何らかのフィードバックを行う可能性が高いです。 ユーザーが求めるウィジェットを導入すればユーザーエンゲージメントが向上し、サイトの利用頻度や滞在時間の増加など期待できます。 FXや仮想通貨などの情報を発信する際に、大きく役立ってくれますよ。 無料版でも複数のチャートを表示可能 TradingViewのウィジェットを使えば、複数のチャートの同時表示も可能です。 通常の場合、TradingViewで複数のチャートを開くには、有料プランを契約する必要があります。 ウィジェットを利用すれば無料でも複数のチャートを表示できるので、非常にお得ですよ。 複数のチャートを表示させる方法は記事の後半でお伝えします。 TradingViewの人気ウィジェット一覧 ここからはTradingViewの人気ウィジェットを紹介します。 すべてを利用するとサイトに負荷がかかるおそれがあるので、自分の好みやユーザーのニーズに沿ったものだけを取り入れるのがおすすめです。 高度なリアルタイムチャートウィジェット このウィジェットを利用すれば、リアルタイムで相場の状況を把握できます。 インジケーターや描画ツールも設定できるので、細かな分析が可能です。 豊富にカスタマイズが可能なので、他のサイトでは見られないようなチャート画面も作成できますよ。 シンボル概要ウィジェット シンボル概要ウィジェットは、特定の銘柄に関する価格や変動率などの情報を一目で確認できるツールです。 初期状態では株価チャートのみ設定されていますが、FXの通貨ペアも選択できます。 市場概要ウィジェット 株式市場ウィジェットは、日経平均株価やS&P 500指数など世界各国の株式市場のデータをリアルタイムで表示します。 株価だけでなく、FXの通貨ペアも表示可能です。 特定の市場にフォーカスし、マクロな視点でパフォーマンスを比較したいケースでおすすめです。 外国為替クロスレートウィジェット 通貨ペアのクロスレートを、リアルタイムで提供してくれるウィジェットです。 通貨間の相関性や為替変動を簡単に確認できるので、多くの通貨ペアで取引を検討するトレーダーにとって非常に便利です。 南アフリカランドやメキシコペソなど、マイナー通貨にも対応しています。 外国為替ヒートマップウィジェット 外国為替ヒートマップウィジェットは、レートパネルで通貨ペアを表示します。 通貨強弱を一目で確認できるため、さまざまな通貨ペアを使って取引を検討したい人に向いています。 カスタマイズすれば、最大で36種類の通貨ペアの動向も確認できますよ。 株式市場ウィジェット 市場概要ウィジェットは当日の上昇株や下落株、変動が大きい株のトップ5を表示してくれます。 世界で注目されている株の動向を一目で把握できるのが強みです。 株式市場の動向が与える影響を、FXのトレードに活かしたい人にも役立ちますよ。 テクニカル分析ウィジェット テクニカル分析ウィジェットは、特定の銘柄に対するテクニカル指標を視覚的に表示します。 移動平均線とオシレーター、2つの分析を統合して売買方向が決定されます。 設定を変えれば、平均線とオシレーターそれぞれが分析する売買方向を個別に見るのも可能です。 暗号通貨ヒートマップウィジェット 暗号通貨ヒートマップウィジェットでは暗号通貨の強弱を色分けで表示し、取引の判断に役立ってくれます。 暗号通貨市場全体の動きを視覚的に把握するのに役立ち、気になる銘柄があればマウスのスライドによって拡大・縮小ができます。 仮想通貨の情報を発信している人におすすめのウィジェットです。 経済カレンダーウィジェット 経済カレンダーウィジェットは、世界中の重要な経済イベントをリストアップし、リアルタイムで更新してくれます。 重要度の高い経済指標だけを見ることも可能なので、大きく相場が動く可能性のある時間帯を見逃しません。 有益なウィジェットの一つですが、日本語表記は不可なので利用の際は注意してください。 【使い方簡単】ウィジェットを設置する手順 ウィジェットを設置する手順は次のように進めます。 ウィジェットを設置する手順 まずは使いたいウィジェットを選択 各種設定を入力 埋め込みコードをコピー 自身のサイトに貼り付け 1.まずは使いたいウィジェットを選択 サイトの目的やユーザーのニーズに合わせて、利用するウィジェットを選択しましょう。 FXの情報を中心に提供するのか、それとも特定の分析ツールのみを提供するのか、サイトとの整合性も含めて検討するのがおすすめです。 2.各種設定を入力 ウィジェットを選んだら、必要な設定を入力します。 表示する銘柄や時間足、言語、テーマの色など細かいカスタマイズ設定が可能です。 設定が終わったら画面下の「適用する」をクリックしてください。 3.埋め込みコードをコピー 次に埋め込みコードをコピーしましょう。 「コードをコピー」をクリックすれば、簡単にすべてをコピーできます。 4.自身のサイトに貼り付け 最後に、コピーしたコードを自身のサイトの適切な場所に、カスタムHTMLコードで貼り付けます。 成功すれば下の画面のように、選んだウィジェットが反映されます。 TradingViewですべてのマーケットを追跡 { "interval": "1m", "width": "800", "isTransparent": false, "height": "450", "symbol": "OANDA:USDJPY", "showIntervalTabs": true, "displayMode": "single", "locale": "ja", "colorTheme": "light" } 一度設定すれば、リアルタイムで市場データや分析結果などを閲覧できますよ。 ウィジェット設置における注意点 ウィジェットを利用する際の注意点は次の2つです。 ウィジェットを利用する際の注意点 日本の株式市場のデータは提供されていない リアルタイムレートの提供はFXと暗号資産のみ 特定の取引所のデータは提供されない TradingViewでは株価指数(日経225)は表示されますが、個別株のデータは取り扱っていません。 株式市場に関するウィジェットを使用する際は、海外市場を中心にしたデータの提供が主になると理解しておきましょう。 TradingViewは世界中さまざまな取引所からデータを購入していますが、日本を含めた一部の取引所はまだ未公開です。 リアルタイムレートの提供はFXと暗号資産のみ リアルタイムでレートが提供されるのは、FXと暗号資産のデータのみです。 各取引所のレートをリアルタイムで反映するには、TradingViewに対して利用料金が課されるためです。 そのためFXと暗号資産以外では、遅延データが提供されます。 【裏技】ウィジェットで複数のチャートを表示する方法 ウィジェットを利用すれば、複数のチャートを開いての分析も可能です。 ウィジェットで複数のチャートを表示する手順 埋め込みコードをサイトに貼り付ける HTMLファイルを書き換える TradingViewで複数のチャートを利用するには、本来であれば有料のアップグレードが必須です。 しかしウィジェットを使えば無料で複数のチャートを表示できるので、ぜひ利用してくださいね。 埋め込みコードをサイトに貼り付ける まずはチャート機能を備えているウィジェットの埋め込みコードをサイトに貼り付けます。 高度なリアルタイムチャートウィジェットは、さまざまな描画ツールやインジケーターを利用できるのでおすすめです。 HTMLファイルを書き換える 次に複数のチャートを表示するように、HTMLファイルを書き換えます。 たとえば複数のチャートを表示させたい場合、そのまま埋め込みコードを貼り付けると下の画像のようになってしまいます。 そのまま複数の埋め込みコードを貼り付けるとチャートが縦に離れてしまうので、分析には向きません。 そこで下記のコードを使います。 HTMLファイルの書き換えで追加するコード <div style="display: flex; flex-wrap: wrap; gap: 10px;"> すると次のように、複数のチャートが見やすく表示されます。 追加するコードを貼り付ける箇所は、埋め込みコードの上から2行目です。 チャートのサイズについては幅が400、高さは380に設定しています。 コードの一番下の行に、次に表示させたいチャートの埋め込みコードを貼り付ければ、複数表示したチャート画面が完成します。 HTMLファイルを書き換える際の注意点 HTMLファイルを書き換えて利用する際は、「TradingViewですべてのマーケットを追跡」の表記は消さない方が良いでしょう。 TradingViewの埋め込みウィジェットでは著作権表示が含まれており、消した場合は利用規約に違反する可能性があるためです。 TradingViewの帰属表示を消すには、公式へ問い合わせをする必要があります。 まとめ 「TradingViewのウィジェットはどんな機能があるの?」「ウィジェットを導入する利点や利用方法を知りたい!」今回の記事では、TradingViewのウィジェットを導入する利点や人気ウィジェット一覧、設置する手順などを解説しました。 この記事のまとめ TradingViewのウィジェットは無料で利用できる ウィジェットのカスタマイズ性が高く、サイトのデザインや機能に合わせて自由に設定可能 ウィジェットを導入すると、サイト訪問者のエンゲージメントが向上に役立つ 多彩な種類のウィジェットがあるなかで、 自分のサイトに合ったものを選ぶのが大事 リアルタイムレートの提供はFXと仮想通貨のみ HTMLファイルを書き換えれば、複数チャートの同時表示も可能 TradingViewのウィジェットは、シンプルな設置方法と多機能性で、初心者からプロまで幅広いユーザーに対応できる便利なツールです。 ウィジェットをうまく利用すれば、サイトの利便性やユーザーエンゲージメントが向上します。 FXや仮想通貨など、これから金融ジャンルで発信力をつけていきたい人におすすめですよ。
WikiFX Japan独占配信「猪首秀明のFX講座」
- 1983~2012年 ひまわり証券株式会社 取締役営業本部長
- 2012~2016年 東岳証券株式会社 代表取締役社長
- 2022年5月~ WikiFX Japan 講師
ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、
その普及に貢献する。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、
個人向けの金融トレード運用アドバイザーとして活動中。
猪首秀明の監修記事
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IMアカデミーは違法?問題点はないのかプロが検証してみた
IMアカデミーは違法? IMアカデミーは、投資のオンラインスクールですが、MLMの企業なだけに極端に良い評判と悪い評判があります。 売りたい人は極端に良い評価を下し、押し売りされた方は悪評を行いがちです。 実際のIMアカデミーのコンテンツや営業、会社の実態は問題がないのか?専門家が検証していきます。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 結論から先に申し上げますと、IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。 WikiFXとしては絶対にお勧めできませんので、もし利用する場合は自己責任で行ってください。 IMアカデミーの会社概要 IMアカデミーの会社概要 会社名im mastery academy(アイム・マステリー・アカデミー)公式サイトIM Academy (imarketslive.com)本社アメリカ・ニューヨーク州設立2013年代表クリストファー・テリー事業内容FX・バイナリーオプション・仮想通貨等のeラーニング事業 IMアカデミーは正式名称をアイム・マステリー・アカデミーという、運営歴が長いマルチ企業(MLM)です。 コンテンツとしてはFX・バイナリーオプション・仮想通貨のオンラインスクールとなっており、勝率7割越えの講師によってリアルタイムでエントリーに対するアドバイスを貰えるというものです。 自動売買ではありませんが、ミラートレードに近い実態といえます。 会員数は10万人以上となっています。 IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーは詐欺業者なのかについて以下の10つの項目から解説していきます。 投資助言業の資格を有していない業者が国内で勧誘・営業を行うことは禁止されている IMアカデミーの問題点に対しての10の検証 MLMは日本では合法 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある キャッシュトラップには特商法の表記がない キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 講師の勝率に対する疑惑 BTHの5つ星評価に対する疑惑 MLMは日本では合法 MLMとは、マルチ商法を使って集客を行うことを指しますが、日本においてMLMは合法です。 IMアカデミーの場合は、リンクを渡され、自分のリンクからIMアカデミーに登録してもらえれば、報酬が発生するという仕組みです。 確かにMLMは無理やり勧誘されたりして、人間関係が壊れたりするので良いイメージはありませんが、IMアカデミーの行っているマルチ商法自体に問題はありません。 ねずみ講は違法だがIMアカデミーは実態のある商品を扱っている ねずみ講とマルチ商法との違いは、製品の売買がされているかどうかです。 IMアカデミーはスクールを運営しており、運営歴も長いです。 MLMの信頼性の目安として、運営歴が5年以上あれば優秀という考え方があり、IMアカデミーの運営歴は5年を優に超えているため、スクールの実態は十分機能していると考えられます。 例えば、FXの情報商材をマルチ商法で売ろうと考え、中身が誰でも知っているような内容である場合、MLMのために架空の商品をでっち上げたという評価という判断もできますが、IMアカデミーの場合はそういった違法性は今のところ少ないと言えるでしょう。 IMアカデミーを利用する違法者や団体は存在する IMアカデミーの信頼性はある程度高いと言えますが、IMアカデミーをビジネスに利用する個人アフェリエイターや集団、グループの中には悪質な違法者も存在します。 例えば、「一緒に食事をしよう」という口実で会って、初めてIMアカデミーの話をする場合違法となります。 MLMの勧誘をする場合は、「IMアカデミーの話をします」と宣言し、予め相手の了解を得る必要があるからです。 こういったことは、IMアカデミーの規約にも記載されています。 強引に勧誘を行い、IMアカデミーに登録するまで帰さないといったようなやり口の場合は監禁罪に当たります。 MLMの勧誘には上記のような違法行為を行う勧誘者が多発する傾向があるのです。 IMアカデミーは投資助言業の資格を有していない IMアカデミーは日本人向けに明らかに営業をしていますが、日本の金融庁に未登録であり、投資助言業の資格を有していません。 なので、日本の法律では守られません。 トラブルが発生したりお金を持ち逃げされても保証がないということです。 金融庁は投資助言業の資格を有していない業者を国内で勧誘・営業を行うことも禁止しています。 講師のエントリーポイントの指導は違法に当たる可能性がある IMアカデミーでは、講師がリアルタイムにエントリーポイントの解説などを行っていますが、有料で投資に関する助言を行う場合、金融庁の許可がないと違法になります。 講師は「投資助言業」の資格を持っていない場合、有料でエントリーポイントを教えるのは違法です。 金銭が発生しない場合は、エントリーポイントの配信などは違法ではありませんが、IMアカデミーは月額費が発生してるので違法です。 処罰の対象の範囲に関しては曖昧ですが、IMアカデミーに参加し、MLMを行っている場合も、違法と判断される可能性はあります。 違法という判決が下された場合、「5年以下の懲役若しくは5百万円以下の罰金」に課せられます。 今のところ問題ないからと言って将来も問題がないわけではないので、利用は自己責任で行ってください。 法律違反でヨーロッパ圏で警告を受け改名した過去がある IMアカデミーは2019年に改名しており、前身はiMarketslive(International Markets Live)というもので、法律違反でヨーロッパから警告を受けています。 ヨーロッパやアメリカが投資の本場であることを考えると、IMアカデミーのシステムはヨーロッパやアメリカで通じなかったので、投資に関する知識が低い日本にやってきたということも考えられ、コンテンツのクオリティに対する疑惑も浮かびます。 キャッシュトラップには特商法の表記がない IMアカデミーが販売しているバイナリオプションの投資ツール「キャッシュトラップ」についてですが、特商法の表記が現在見当たりません。 特商法の表記がない場合、金銭トラブルや個人情報の漏洩・悪用が行われた場合、自己責任となってしまうので、注意が必要です。 キャッシュトラップの勝率7割以上に対する疑惑 基本的に、システム的なトレードは、ある期間では勝率7割以上だが、別の期間では全く機能しないというものとなります。 なので、キャッシュトラップが謳っている勝率7割以上という表記に意味があるのが疑問です。 講師の勝率に対する疑惑 IMアカデミーでは勝率7割以下の講師は首になるから、勝率の高いトレードを学べると謳っておりますが、トレードにおいて勝率は重要ではありません。 7割勝ててもトータルで負けてしまうことは十分に考えられます。 重要なのはリスクリワードと資金管理です。 例えば、7割勝てても残りの3割で大きく負ける場合、7割勝てる意味がなくなります。 逆に3割しか勝てなくてもトータルで利益を残せることは十分現実的に考えられ、そういった手法を行うトレーダーも多いです。 なので、勝率が悪いからと言って投資のスキルがないとみなし、首にするという行いには疑問を感じます。 BTHの5つ星評価に対する疑惑 IMアカデミーは格付けサイトのBFH(Business for home)に5つ星の評価を受けております。 しかし、BTHの権威はかなり怪しいのではないか?という疑惑があります。 BTHの創業者が米国当局から閉鎖されたマルチ運営の1人であるし、過去にお金を受け取ってポジティブなレビューをしたという経歴も存在するのです。 BTHから五つ星満点を貰っているからと言ってIMアカデミーの権威性が高いかと言われると疑惑が生じます。 IMアカデミーは詐欺とは言い切れないが、違法行為を行っている 「IMアカデミー違法なのか知りたい!」「IMアカデミーの問題点は?」ご要望にお応えすべく、IMアカデミーの問題について調査と検証を行い、解説してきました。 この記事で分かること IMアカデミーの会社概要 MLMとねずみ講の違い IMアカデミーは詐欺業者なのか? IMアカデミーのMLMに対する疑惑 IMアカデミーのコンテンツに対する疑惑 IMアカデミーの商品に対する疑惑 IMアカデミーを評価している格付けサイトBTHに対する疑惑 IMアカデミーは実態としてスクールを営業しており、間違いはありません。 スクールのクオリティも顧客資金を奪うのが目的の「詐欺」とは言い切れないレベルではあります。 しかし、日本の金融庁に未登録であり、違法性が高いのは事実です。 MLMの会員も場合によっては罪に問われる可能性もある点があるため、WikiFXとしてはIMアカデミーをお勧めできません。 利用する場合は、自己責任で行ってください。 猪首顧問のFXコラム:IMアカデミーは 本稿記事の執筆者は、冒頭で… 「IMアカデミーは完全に黒とは言い切れないものの、かなり違法性の高い行為を行っている業者というのが本メディアの見解です。」 と結論付けています。 確かに「真っ黒な詐欺業者」では無いものの、IMアカデミーに対して、私の視点では3つの課題(問題点)があると思います。 MLM(特定商取引)なのか? 金融商品取引法からの観点 トレードの学校としての内容と質はどうなのか? 既に本稿記事にても、以上の3点について解説がされていますが、私からも監修させていただきます。 ①MLM(特定商取引)なのか? 日本に営業拠点が無い、マルチ(ネットワーク)形態は明らかです。 商品(サービス)の実態はありますから、ねずみ講ではありませんが、特定商取引法の対象になります。 特定商取引法では「集客・勧誘」の際には必ず事前に以下の点を明示することが義務付けられています。 統括者や勧誘者、または連鎖販売業を行う者の氏名 特定負担が発生するMLM(連鎖販売取引)への勧誘が目的であること 商品またはサービスの種類 私は全国各地にある、IMアカデミーの営業現場に潜入しているのですが、恐ろしいくらい、この事前告知義務がなされていないところばかりでした。 販売元からの、営業モラルやルールなどの徹底が全くされていない感じでした。 ②金融商品取引法からの観点 IMアカデミーが提供しているサービスは、トレードにおける技術の向上のための学校ということですが、同社が前面に出してる“売り”は、同社所属のプロトレーダーの生トレードが見れるというもの。 勝率が70%~80%が無ければ、同社の公認トレーダーにはなれず、この勝率を下回ればクビになるらしいです。会員(顧客)は、このプロトレーダーの通り真似てトレードすれば、同じように勝てるというものです。 しかしながら、実際にこれだけの勝率で勝てたという実績は聞いたことがありません。 このように具体定な売り買いの情報を、対価をもらって提供するには、金融庁に金融商品取引法における「投資助言業」の登録が義務付けられています。 しかしながら、同社は日本国内に活動拠点を持っておらず、無登録業者ということになります。 これは、もうグレーどころか、真っ黒です… このことを指摘すると、 アメリカの会社だから、日本の法律は適用されないんです これは弁護士にも確認済みですから、問題ありません。 との回答でした。 正直な話、弁護士がこのような回答をすることは考えられません。もう“嘘の説明”の部類です。 「海外(アメリカ)の会社だったら、日本でなんでもやっていい」なんてことあるわけないですし、明らかな違法行為です。 そして、投資助言業に関する登録が必要なのにもかかわらず、無登録で投資助言業を行った場合、「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金」に課される可能性があります。 重要な点として、この処罰の対象はグループリーダーだけではありません。 顧客を紹介することで紹介料がもらえる「IBO契約」に月々16.71ドルを払ってる人がいますが、これは代理店契約ですから立派なビジネス行為に該当します。。 「紹介するだけなら…」というような軽い気持ちでやってると、個人でも大きな代償を負うことになりますので注意が必要です。 ③トレードの学校としての内容と質はどうなのか? これについては下記の記事にて詳しく監修したいと思います。
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FXの押し目とは?押し目買い・戻り売りのオススメ手法を解説
FXの押し目買いと戻り売りで大きな値幅を取り切るトレードができるようになりたい! 押し目と戻り目は何となく分かるけど、さらに押したり戻されたりしそうで不安……。 FXチャートを前に、苦戦しながらテクニカル分析をしている方も多いのではないでしょうか。 ところで、FXの押し目買い・戻り売りで勝つために大切なポイントを押さえていますか? この記事でわかること FXの押し目買い・戻り売りの概要と勝てるトレードの条件 FXの押し目買い・戻り売りに必要な分析方法について 成功するFXの押し目買い・戻り売りの具体的なエントリー方法 FXの裁量トレードで押し目買いと戻り売りをするときの重要なポイントを分かりやすく解説します。 時間の経過とともに廃れることのない手法ですので、せひ実際のトレードに役立ててください。 FXの押し目・戻り目とは FXの押し目とは、通貨ペアの価格が上昇している中で一時的に下がった局面のことで、その後に再度上昇に向かったときのみに使われる言葉です。 押し目となる理由は、利益確定やリスクオフなど外的要因を背景にした売りによるものですが、上昇トレンド中の押し目は絶好の買い場となります。 また、FXの戻り目は押し目をひっくり返して考えるだけです。通貨ペアの価格が下落している中で一時的に上がった局面を指しています。 FXの押し目買い・戻り売りについて ここからはFXの押し目買い・戻り売りの概要を解説します。「押し目と思ったところが実は押し目じゃなかった......」なんて事態を避けるためにも、順々に読み進めてくださいね。 FXの押し目買い・戻り売りのエントリーや拾い方 FXの押し目買い・戻り売りは、トレンドに合わせることで通用するトレード手法です。 押し目買いであれば上昇トレンドにおける一時的な下落で買い、戻り売りであれば下降トレンドにおける一時的な上昇で売ることになります。 仮に下降トレンドにおける一時的な反発で拾ってしまうとどうなるでしょうか。 下降トレンドで戻り売りが優勢にも関わらず安値①で押し目買いをした場合、そのままズルズルと下落に巻き込まれ、損切りしなかったときには瞬時に大きな含み損を抱えてしまいます。 FXの押し目買い・戻り売りのメリット FXの押し目買い・戻り売りのメリットを2つにまとめました。 トレンドフォローの初動エントリーで利益が伸びる 1つ目のメリットは、トレンドフォローの初動エントリーで利益を伸ばせることです。 トレンドが継続する※限りポジションを取った方向に値が伸び続けます。つまり順張りFXトレーダーは、トレンド方向に再度値動きが生まれる初動を捉えることが収益率を最大化する最良の方法です。 トレンドが継続するとは: ダウ理論の6つの基本原則の一つ「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」が該当します。つまり、上昇トレンドであれば安値切上・高値更新、下降トレンドであれば高値切下・安値更新をしている間はトレンドが継続しています。 狙う利益幅に対する損失幅が狭くなる 2つ目のメリットは、狙う利益幅に対する損失幅が狭くなることです。 成功するFXトレーダーの大半はエントリー前から目安の利確値と損切値を定め、リスクリワードの良いトレードを積み重ねていきます。 例えば、上昇トレンドにおける押し目①で拾った場合と上昇途中②でロングしたときを比較すると、同じ安値に損切り設定した場合の損失幅の違いは一目瞭然ですね。 FXで値幅ある押し目買い・戻り売りを成功させるために、押し目と戻り目を見極めてエントリーすることが大切です。 FXの押し目買い・戻り売りのデメリット 続いてFXの押し目買い・戻り売りのデメリットを2つにまとめました。 エントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性 1つ目のデメリットは、損切り値が適切でないとエントリー直後の逆行で損切りが積み重なる可能性があります。 押し目買い・戻り売りを狙うトレーダーは利益幅を伸ばす目的の他に、損失幅を狭くすることがあげられます。 それゆえ、テクニカル分析が甘い状態で変に狭い逆指値を設定すると、エントリー直後の逆行ですぐに刈られて損切り貧乏になってしまいます。 マルチタイムフレーム分析が必要で初心者には難しい 2つ目のデメリットは、マルチタイムフレーム分析が必要で初心者の方には難しいことです。 マルチタイムフレーム分析とは:上位足と下位足を総合的に分析してトレードの精度を上げる分析方法です。トレードの優位性が高いエントリーポイントを絞り込むことができ、勝率アップが期待できます。 FX初心者の方には大変難しく、裁量トレードに挫折する大きな原因でもあります。しかし、トレンドに合わせる順張りトレードで稼ぐためには必須の技術であることを忘れないようにしましょう。 参考記事:マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ! FXの押し目買い・戻り売り成功の鍵はマルチタイムフレーム分析でトレンドを見極めることです。 FXの押し目買い・戻り売りの注意点 FXの押し目買い・戻り売りの注意点を3つご紹介します。 トレンドに沿った順張りで使う手法 1つ目の注意点は、トレンドに沿った順張りで使う手法であることです。 FXの押し目買いと戻り売りが機能するのは、トレンド方向に再度価格が継続して動き出すことが大前提です。 なぜならFXトレーダーの共通認識として、先述のダウ理論「トレンドは転換の明白なシグナルが発生するまで継続する」があります。それゆえ、上昇トレンドであれば安値切上げ高値更新することを想定し、その過程における一旦の押し目を拾っていくことになります。 高値掴みと底値売りによる含み損 2つ目の注意点は、高値掴みと底値売りによる含み損です。FXチャートは高値と安値を作りながら波打っています。 いくら上昇トレンドや下降トレンドが続いていても、必ず新たな安値や高値を作りにいくものです。 それゆえ順張りトレーダーはロング勢力の買い疲れやショート勢力の売り疲れが起きるポイントをテクニカル分析で見極めていく必要があります。たとえ損切りにならずとも、含み損は資金効率を悪くして心理面にも悪影響があるので避けたいものですね。 押し目待ちに押し目なし【相場格言】 3つ目の注意点は、相場格言「押し目待ちに押し目なし」です。 予測に反して対象通貨ペアの価格が上昇し続けてしまい、トレードや投資の好機を逃すことを指しています。 例えば2022年3月10日以降のドル円の急上昇、116円を上限とするレンジから解放された途端に130円まで駆け上りました。年に数回あるかも分からない本当に強い相場では、待ち姿勢でいては稼ぐ機会を丸ごと失う好例となりました。 猪首顧問からのアドバイス 強いトレンドが発生しているときほど、押し目や戻りを付けにくいのも事実です。 ひたすら押し目を待っていて、結果エントリーができないまま上げを眺めている…なんてことも 下げトレンドからの転換で上げトレンドに変化した後の第1エントリーは、下げ途上の高値切り下げ・安値更新から、直近高値を上抜いたタイミングが狙い目です。 一見高値掴みに見えるかもしれませんが、エントリーの機会を逃さないためには、このポイントで買いエントリーしてみるしかありません。 ここで、本来持とうと思っているポジション数を一度で全て買うのではなく、2分の1もしくは3分の1くらいの買いポジションを持ってみるというのが重要です。 その後上手く上げの流れに乗れたことを確認できたら、そこから押し目が発生したタイミングで、残りの2分の1、3分の2をエントリーするくらいの分割売買がオススメです。 これなら大きな上げ相場でエントリーの機会を失うことはありませんし、仮にそれが高値掴みになったとしても、損失は2分の1か、3分の1に抑えることができます。 FXの押し目買い・戻り売りで勝てないトレーダーの共通点 FXの押し目買いと戻り売りが「分からない」「待てない」「難しい」と悩んでいる方もいるでしょう。勝てないトレーダーの共通点は「マルチタイムフレーム分析ができていない」に尽きると言って過言ではありません。 FXの押し目買いと戻り売りはトレンドをフォローする順張りで使う手法だとお伝えしました。しかし、異なる時間足を分析して最適なエントリーポイントを見極めることは大変むずかしいことです。 ここからは実践できる押し目買い・戻り売りを解説するので、少しでも順張りトレードのパフォーマンス向上に役立ててください。よろしければ「マルチタイムフレーム分析ってなに?使いこなせれば勝率アップ!」も合わせて参考にしてください。 FX押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法 ここからはチャートを用いて実践的な内容を解説していきます。FXの押し目買い・戻り売りで勝てるポイントの判断方法は、マルチタイムフレーム分析で伸びやすい価格帯を明確にすることです。この価格帯には2つのポイントがあります。 長い時間足の押し目・戻り目である 長い時間足の反対勢力が存在しない FXの順張り裁量トレーダーは、この2つをハッキリさせるためにテクニカル分析をしています。 長い時間足の押し目・戻り目を見極める 1つ目のポイントは、長い時間足の押し目・戻り目を見極めることです。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 押し目買いをしてからレートが大きく伸びるためには、エントリー後により多くの買い注文を必要とします。注文には新規・追加・損切りしかないので、3つの注文が重なるポイントを分析すれば良いわけです。 どうやって3つの注文が重なるポイントが分かるの? これこそがマルチタイムフレーム分析です!15分足・1時間足・4時間足・日足と異なる時間足を分析する中で、エントリーに使用する時間足が異なるトレーダーが買いたいと思う価格が合致したら最高にレートが伸びるポイントになります。 もっと具体的に教えて! それこそが長い時間足の押し目・戻り目の見極めです。ドル円の日足を用いて解説しますね。 ドル円の日足は安値①をつける前に高値を更新しており、レートが安値①近辺にあるときは押し目を作って上昇トレンドへ転換することを考える場面です。 日足ベースで押し目から反転上昇したのを確認してロングをしても遅いですよね。なので、4時間足以下を分析することになります。 ドル円の4時間足を見ると随分景色が変わりますね。 日足よりも下げ止まる印象が強くなったのではないでしょうか。理由は日足が①を安値にして上昇トレンドに転じるかを見極めていく場面において、4時間足が安値②の前に高値を作っています。さらには②の安値を左に延長すると、過去の安値と直近の売買が交錯した価格帯(支持帯)を支えにして反転上昇に向かうことを想定しやすくなります。日足で押し目買いが入りやすい水準において、4時間足でも拾っていける価格帯であることが分かりますね。続いて1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は4時間足の安値②で明確なダブルボトムを作っています。日足や4時間足よりもさらに下げ止まる印象を強く受けるのではないでしょうか。 ここで各時間足をエントリーに使うトレーダーの心理を想像してみましょう。 日足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい4時間足トレーダー:今は上昇トレンドへ転換する目前、押し目になりそうだから買いたい1時間足トレーダー:今は…… 一番長い時間足の日足で上昇トレンドに転換しそうな局面だからこそ、みんな同じことを考えるのです。そして1時間足の高値③においては、次の3つの注文が集中することを想定できます。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 FXの押し目買い・戻り売りで実際に稼ぐためにも、3つの注文の重なりを意識すると良いですね。 これは4時間足以下までブレイクダウンしたときに見えてくるものなので、頭の片隅に置いておいていただけたらなと思います。 さらには長い時間足のトレンドは短い足のトレンドより優先するという市場参加者の共通認識があります。なぜなら、巨額の資金を動かす機関投資家やヘッジファンドは日足をメインに取引している場合が多いためです。 それゆえ個人のFXデイトレーダーは4時間足以下の分析に注力し、大きな流れに一歩早く乗れる押し目買いに注力します。つまり、FXの押し目買いの精度を高めるために異なる時間足の分析が必須になり、それこそがマルチタイムフレーム分析となります。 長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極める 2つ目のポイントは、長い時間足の反対勢力が存在しない価格帯を見極めることです。 押し目と思って拾ってみたけど、ちょっと逆行しただけで利確しちゃった...... 理想的な押し目買いであったにもかかわらず利確を急いだがために、その後想定方向に大きく値が伸びて悔しい思いをしたことはないですか? それは押し目買いからレートが伸びる価格帯の見極め(利確目安)が甘いことが原因です。FXの押し目買い・戻り売りからレートが伸びる価格帯には長い時間足の反対勢力が存在しません。 まずはドル円の1時間足を見てみましょう。 ドル円の1時間足は上昇トレンドからレンジに入り、高値①を抜けたくらいで再度上昇トレンドを作る流れに見えますね。高値①を抜けてロングしたらどうなったでしょうか? 押し目買いが少しだけ入ってすぐに売り込まれてしまいました。4時間足を見てみましょう。 ドル円の4時間足を見ると大きなレンジ内をレートが推移しており、少し前に売り込まれていたことから、押し目買いよりも戻り売りが優勢になりやすい環境であることが分かります。 1時間足の高値①をブレイクアウトで買うことや、その前に押し目買いをすることは難しいですね。 さらに日足を見てみましょう。 ドル円の日足をみると高値切下げ安値更新で下降トレンドだと分かります。ここで長い時間足の売り勢力の存在を青い四角で示しました。過去の安値で直近の2つの高値(①の左側)が上値を抑えられており、青い四角が日足の抵抗帯になっていることが分かります。 1時間足では買いで入っていけるように見えた局面が長い時間足にすることで反対勢力の存在を明確にすることができます。つまりドル円の1時間足では押し目買いに見えたポイントが、長い足を分析することで反対勢力の存在を確認することができます。 実際にFXトレードをする際には4時間足以下を多用してエントリーを探ることになるでしょう。しかし近視眼的なチャート分析だと、機関投資家やヘッジファンドなどの反対勢力の存在を忘れがちです。 このような反対勢力が存在しない価格帯を見極めることが伸びる価格帯の選別にそのままつながるので、マルチタイムフレーム分析は順張りに必須条件となります。 戻り売りで勝てるポイントの判断方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売りで勝率を高めるエントリー方法 ここからは勝率の高いFXの押し目買いと戻り売りを2つご紹介します。上記の伸びる価格帯でエントリーできたら一気に値幅を取れるので、なんとか習得していきましょう! 長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリー 1つ目のエントリー方法は、長い時間足の支持線・抵抗線反発でエントリーすることです。再び上述の上昇トレンドに入ったドル円の日足を見ていきます。 シンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 結果論ですが、安値①は上昇トレンドにおける絶好の押し目買いポイントでした。ただし実際にトレードをしていた場合、①で安値を作らずにさらに下落する不安にかられた方も多いでしょう。 では、安値①が押し目の候補になると判断するにはどうしたら良いのでしょうか?一つ短い4時間足で確認します。 なんか様子が変わったけど、どう考えたらいいのだろう? ドル円の日足を見ていたときよりも安値①が押し目になりそうに感じますよね。その理由は安値①の水平線を左に延長したところに、4時間足で認識できる売買が交錯した価格帯(支持帯)が存在するからです。 日足はすでに高値を更新しており、安値切上げを想定した押し目買いが意識されやすい環境です。そこに表れた水平線①ですから、資金管理をしつつも押し目買いで積極的に拾っていく局面となります。 それでは、さらに短い1時間足を見てみましょう。 ①で押し目買いしたいと思わない。なんでだろう…… FX初心者の方も感覚的に安値①で買いたい!とは感じないでしょう。なぜならドル円の1時間足では明確に高値切下げ安値更新がおきて下降トレンドに転換しているからです。 ところが、この流れこそがFXの押し目買いポイントの理想形です! 冒頭で長い時間足の支持線・抵抗線反発でのエントリーがポイントだとお伝えしましたが、1時間足だけの短期思考になっていると、4時間足で確認した長い時間足の支持帯の存在を見落としてしまいます。 ですので、1時間足以下の短い時間足で反転ポイントを細かく探りながら、4時間足以上の長い時間足の支持線近辺の反発を確認して、資金管理をして押し目買いで拾っていく手法になります。 なお、日足の通り強い支持帯が作られていないことや1時間足の下降トレンドが継続して、短い足のトレンドが長い時間足へ波及することも想定すべき場面です。 よって、一括で全て損切りするか、もう一段・二段と下で押し目買いするために資金を分散させて反転上昇想定で拾っていくことになります。 短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリー 2つ目のエントリー方法は、短い時間足の支持線・抵抗線ブレイクアウトでエントリーすることです。 上述の上昇トレンドに入ったドル円の1時間足で解説します。 早速ですが1時間足の高値③に注目してください。この水平線をブレイク・アウトして急伸した理由がわかるでしょうか? 1時間足だけみると下降トレンドだけど、今まで習ったマルチタイムレーム分析だと......考えが整理できない。 FXのマルチタイムフレーム分析では長い時間足を優先することをお伝えしました。先述のとおりドル円の日足は上昇トレンドへ転換する局面に入っており、4時間足は安値①で押し目買いされて新たな高値を作っていましたね。 そしてドル円の1時間足は、過去の支持帯に支えられた安値②でダブルボトムを形成してから高値③を新たに作りました。 高値③をブレイクアウトしそう! リアルチャートでも誰もがブレイクアウトまで想像できるでしょう。日足は高値更新しており長い時間足の強い反対勢力は存在しません。ここでのポイントは、高値③に上述の3つの注文が集中しているかの見極めです。 ・1時間足高値③ブレイクアウトによる新規の買い注文・安値①、②で押し目買いをした買い勢力による高値③ブレイクアウトでの追加注文・売り勢力の損切り注文 1時間足高値③はデイトレードで理想的な買いのポイントになっています。買いが買いを呼び込み、売り勢力が慌てて買戻しに迫られています。 FXの押し目買い・戻り売りのためにマルチタイムフレーム分析をする過程で、常にこの3点を意識することをおすすめします。デイトレードで多用する1時間足をメインにし、スイングトレードでは4時間足で同じようにチャート分析すると、伸びやすい価格帯を明確に判断できるでしょう。 戻り売りで勝率を高めるエントリー方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 FXの押し目買い・戻り売り手法の精度を高める方法 マルチタイムフレーム分析からFXの押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を定めたものの、これだけでは心もとなく感じることもあるでしょう。 その際にエントリーを後押しして精度を高める4つの方法をご紹介します。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 移動平均線でエントリータイミングを判断する フィボナッチで押し目・戻り目の深さを判断する オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 選定の基準は古くから使われ続けているテクニカル指標です。 FXでは大衆心理が相場に影響を与えるため、誰もが意識するものを基本とします。 引き続きシンプルに考えるため、押し目買いのみを例にします。 トレンドラインでエントリーポイントを見極める 1つ目は、トレンドラインです。ダウ理論でトレンド継続を確認したら、押し目買い・戻り売りの目安となる水平線にトレンドラインが重なるかを見ていきます。 ドル円の4時間足です。安値切上げから高値更新で上昇トレンドを形成しているので、安値①と安値②を結ぶことで上昇トレンドラインを引くことができます。そして前回高値の水平線③と重なることから、押し目買いが強く意識されるポイントになっています。 参考記事:プロがオススメの手法を解説 | トレンドラインについて 移動平均線でエントリータイミングを判断する 2つ目は、移動平均線です。トレンド継続中における押し目買い・戻り売りの目安となる水平線を移動平均線が支えるか・抑えるかで判断します。 また、トレンド形成が再加速する初動を捉えるために移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。 先述のドル円4時間足の時間軸を長くしました。 まず④について、上昇トレンドが継続しているので赤色の移動平均線が支えになることを想定します。そこに売買が交錯して作られた安値と重なることから、押し目買いのポイントになります。 また、トレンド形成が再加速するときの初動は、2つの移動平均線の収縮から拡散をイメージしていきます。赤色より一つ長期の青色の移動平均線を追加しました。 トレンドラインの項目で確認した水平線③の押し目買いが入るあたりで、二本の移動平均線が収縮しているのが分かります。リアルタイムでチャートを見ていると、まだドル円が買われていない状態ですから、もっとギュッと近寄った状態になっています。 すでにドル円は上昇トレンドに転換しているので、水平線③にレートが近づいている時点で、再度上昇トレンドの形成が加速するとともに、二本の移動平均線が拡散に入るイメージを持てるかがエントリー精度を高めるポイントになります。 なお移動平均線の使い方は十人十色なので、FX初心者の方は使い方に迷うでしょう。こちらの記事「移動平均線がパーフェクトオーダーになっているか」で種類や期間設定を解説しているので、参考にしてくださいね。 フィボナッチで押し目の深さを判断する 3つ目に紹介するフィボナッチにはいくつか種類がありますが、FXで広く使われるフィボナッチ・リトレースメントで押し目・戻り目の深さを判断します。 ダウ理論で相場が上昇トレンドまたは下降トレンドにあると認識できたときに使うツールで、一般的に用いられる水準は「23.6%、38.2%、50%、61.8%」です。 実際のチャートで押し目の深さを判断する方法を見ていきましょう。 先述のドル円の4時間足です。終点の高値を「0%」、上昇起点の安値を「100%」に指定して結びます。すると「23.6%、38.2%、50%、61.8%」の押し目水準が自動表示されます。 今回は高値から38.2%下落して押し目を作り、反転上昇に転じています。実際に強い支持線がないのでフィボナッチのみで押し目買いをするのは難しいですが、上述のトレンドラインや移動平均線と重ね合わせることで、押し目買いの目安になることが分かります。 戻り売り手法の精度を高める方法はチャートの見方を真逆にするのみです。 オシレーター系のインジケーターでエントリー精度を高める 4つ目に紹介するオシレーター系インジケーターの代表例は、ストキャスティクス・RSI・RCIなどが上げられます。利用者の多いMACDはオシレーター系に分類されることが多いですが、トレンド系の性質も合わせもっています。 オシレーター系インジケーターは移動平均線よりも百人百様の色合いが強いため、本記事ではオシレーター系インジケーターの共通の考え方のみ簡単にふれておきます。 オシレーター系のインジケーターはFXトレーダーの心理状態を数値化したものだと捉えてください。 押し目買い・戻り売りに対するトレーダーの強気・弱気度合いを客観的に判断できます。ただし単独で使うと非常に精度が悪く、通常はトレンド系の指標と合わせて使います。 例えばトレンド転換を示唆するサインにダイバージェンスがあります。トレンドの方向性とトレーダーの心理状態の不一致を表しますが、ダイバージェンスが起こってからもトレンドが継続することは多々あります。 FXの押し目買い・戻り売りの基本はダウ理論に基づいたトレンド判定、そして水平線によるエントリーポイントの明確化です。その上にトレンドライン等のトレンド系指標を重ね合わせ、その後にオシレーター系インジケーターで補足することが基本です。優先順位を間違えないようにしましょう。 確かなテクニカル分析のもとでオシレーター系インジケーターが効果を発揮します。 FXの押し目買い・戻り売りを極めて一歩先のトレードを実現 ここまでFXの押し目・戻り目から始まり、相場で勝つための押し目買い・戻り売りの考え方や実践的なトレード手法をお伝えしてきました。 この記事を2つにまとめると FXの押し目買い・戻り売りは長い時間足のトレンドフォローの順張りで使用する FXの押し目買い・戻り売りで勝つためにはマルチタイムフレーム分析が必須 FXの押し目買い・戻り売りで稼ぎ続けるには、この2点を徹底することが大切ですね。 マルチタイムフレーム分析は職人技です。真摯に日々FX相場に向き合い、異なる時間足を分析して総合的な判断を積み重ねる。その先には、大衆の一歩先をゆく理想的なトレードを実現できるようになっているでしょう。 猪首顧問のFXコラム:我々の目標は後講釈の評論家になることではない 今回の「押し目買い・戻り売りのテクニック」に限らず、相場の分析は過去のチャートに当てはめれば、いかようにも解釈することができます。 「この時の相場は、オシレーター系のこのインジケーターが機能していた」…だとか、「あの時の相場は、ボリンジャーバンドをトレンド系的に使えば大きな幅が取れた」…とか。 いずれの手法も、チャートを後から振り返れば、必ず何かの分析手法にあてはまるものなんです。 大事なことは、我々は後講釈の評論家になることが目的では無いということ。 記事の中で「職人技」と言う表現がありましたが、まさに職人芸が必要なのかもしれません。 職人と言うのは、あれもこれもと技術の目移りをするのではなく、一つの技術を繰り返し繰り返し追及して、“一つの完成された技を持っている人”のことだと言えます。 トレードの世界も同じです。手法や分析方法はそれこそ無限にあります。相場分析手法が「後から講釈」の道具にならないように、自身の得意な手法や分析方法を極めることを意識してください。
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FXのアノマリーとは?効果的な活用法も解説|検証結果アリ
FXやその他投資関連の書籍などを読んでいると「アノマリー」というものを目にすることもあると思います。 「FXのアノマリーってどんなものがあるの? FXのアノマリーは本当に信憑性があるの? この記事を読んでいる方はきっとこのように考えていることでしょう。 そこで今回はFXのアノマリーについて徹底解説していこうと思います。 アノマリーが本当に信憑性があるのか検証もしているので、ぜひ参考にしてくださいね。 FXのアノマリーとは アノマリーという言葉は、「一定の法則・理論に基づいても説明できない事象・物体」という意味を指します。 FXにおいてもアノマリーがあり、なぜそのように動くのかを論理的に解説することはできないが、過去の傾向からそのように動きやすいという法則が存在しているのです。 アノマリーを理解し、自分のトレード手法に組み込んでいくことなど、トレード判断の参考にしている方も多く存在します。 FXのアノマリー 一覧 今回ご紹介するアノマリーを一覧にしてまとめています。 気になるものだけでもいいので、ぜひ参考にしてみてくださいね。 年間でのアノマリー一覧 月アノマリーの内容1月1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場に2月ドル円が円高(下落)傾向になりやすい3月ドル円は下落傾向になりやすい4月円安方向になりやすい5月株が売られるのでドル円も影響して円高になる傾向がある6月夏休みに入るファンドが多くなり、市場参加者が減るので市場の動きが少なくなる7月夏のボーナスかつバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなる時期のため、株価が上昇しやすいドル円が上昇しやすい8月日本の夏休み・お盆・海外のバケーションが重なり、市場参加者が減り、値動きが鈍くなりやすいアメリカ国債の利払いが行われる時期でもあり、円高になりやすい9月9月は大相場を形成しやすい日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まり、ドル円は下落傾向となる10月相場は10月に底をつけやすい過去の歴史的な大暴落もこの月によく起こっている11月相場は月末にかけて反転する可能性が高い12月ドルが買われドル高になりやすいクリスマス自は各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなる1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもある 月次でのアノマリー一覧 アノマリー名称アノマリー内容ゴトー日(5の倍数の日付)ゴトー日(5の倍数の日付)に円安になる傾向がある米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30)米国雇用統計の結果が良いとドル高傾向になる米国雇用統計の結果が悪いとドル安傾向になるロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00)欧州時間で16:00〜のポンドドルやユーロドルの方向についていくと、夜中のロンドンフィキシングは同じ方向に動きやすい 曜日・時間でのアノマリー一覧 アノマリー名称アノマリー内容水曜日のスワップ金利水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなる月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め月曜日の朝に生まれたギャップが閉じられる傾向にある FXの年間での代表的なアノマリー それでは、FXの年間での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXでは月毎のアノマリーとして以下のようなものが存在します。 FXの年間での代表的なアノマリー 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト) 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底) 3月のアノマリー(日本企業の決算) 4月のアノマリー(新年度) 5月のアノマリー(セル・イン・メイ) 6月のアノマリー(ファンドの夏休み) 7月のアノマリー(サマーラリー) 8月のアノマリー(夏枯れ相場) 9月のアノマリー(彼岸底) 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン) 11月のアノマリー(休暇前調整) 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算) それぞれ順番に詳しく見ていきましょう。 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト) 1月のアノマリー(ジャニュアリーエフェクト)概要 1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に 1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場に 米ドル円において1月で出た方向感が1年の相場大きく影響していると言われています。 1月にドル円が下落(月足が陰線)したらその年は下降相場に、逆に1月にドル円が上昇(月足が陽線)したらその年は上昇相場になるということです。 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底) 2月のアノマリー(節分天井・彼岸底)概要 ドル円が円高(下落)傾向になりやすい 2月のアノマリーは、節分天井、彼岸底と言われています。 米国債の償還や利払いがあるため、ドルを円に帰る動きが活発化し円高傾向になりやすいのです。 また、ヘッジファンドの決算に関連した45日ルールなどにより、ポジション解消に向けた動きも影響しています。 2月は特に月初めから月末にかけての下落傾向が顕著に現れると言われています。 3月のアノマリー(日本企業の決算) 3月のアノマリー(日本企業の決算)概要 ドル円は下落傾向になりやすい 3月は日本の決算期にあたり、リパトリエーション(リパトリ)を行うため保有外貨を円に換える動きが多くみられます。 そのため、3月は円高傾向になりやすいと言われています。 4月のアノマリー(新年度) 4月のアノマリー(新年度)概要 円安方向になりやすい 3月の決算時に外貨を円に交換する動きが多くなったあと、新年度に変わり、新たな外貨の仕入れのために円を売りやすくなります。 資金流動が盛んになる時期であり、為替が大きく動く月ともいわれています。 5月のアノマリー(セル・イン・メイ) 5月のアノマリー(セル・イン・メイ)概要 株が売られるのでドル円も影響して円高になる傾向がある 5月の「SELL IN MAY」というアノマリーは世界的に有名なものです。 「SELL IN MAY」とは「Sell in May and go away; don't come back until St Leger day」を省略した名称です。 日本語に翻訳すると「5月には全てを売って、Leger day(9月第2土曜日)まで相場に戻って来るな」という意味になります。 5月は株が売られやすく、それい影響され円高傾向になりやすいと言われています。 6月のアノマリー(ファンドの夏休み) 6月のアノマリー(ファンドの夏休み)概要 夏休みに入るファンドが多くなり、市場参加者が減るので市場の動きが少なくなる 6月は夏休みに入るファンドが徐々に増え出し、市場の動きが落ち着いてきます。 7月のアノマリー(サマーラリー) 7月のアノマリー(サマーラリー)概要 夏のボーナスかつバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなる時期のため、株価が上昇しやすい ドル円が上昇しやすい 7月になると夏のボーナスでバカンス前でアメリカの人が株を買いやすくなります。 それに伴い、株価が上昇し、影響されたドル円相場も上昇しやすいといわれています。 8月のアノマリー(夏枯れ相場) 8月のアノマリー(夏枯れ相場)概要 日本の夏休み・お盆・海外のバケーションが重なり、市場参加者が減り、値動きが鈍くなりやすい アメリカ国債の利払いが行われる時期でもあり、円高になりやすい 8月になると、日本の夏休み・お盆と海外のバケーションが重なることで、市場参加者がかなり減ります。 特にお盆休みのある日本のマーケットは実需を中心に売り相場となり、アメリカ国債の利払いが行われる時期でもあることから、円高になりやすい傾向にあります。 9月のアノマリー(彼岸底) 9月のアノマリー(彼岸底)概要 9月は大相場を形成しやすい 日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まり、ドル円は下落傾向となる 9月は休み明けで市場参加者が帰ってくる月です。 セル・イン・メイの「9月まで戻ってくるな」という言葉からもみて取れるように、9月まで下落傾向にあると言われています。 日本企業の中間決算に向けたリパトリが始まることもドル円の下落傾向に影響を及ぼしています。 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン) 10月のアノマリー(10月効果・ハロウィン)概要 相場は10月に底をつけやすい 過去の歴史的な大暴落もこの月によく起こっている 10月は、アメリカで広まっている「10月効果」と呼ばれるアノマリーがあります。 株価が底を付けやすく、時に大暴落する可能性もあるのです。 ドル円も株価の影響を受け、10月には底をつけやすいとされています。 11月のアノマリー(休暇前調整) 11月のアノマリー(休暇前調整)概要 相場は月末にかけて反転する可能性が高い 11月は9月から続きたトレンドの調整局面とされています。 月の後半にあるアメリカの連休の影響もあって値動きが鈍くなるとも言われています。 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算) 12月のアノマリー(クリスマス・年末・欧米決算)概要 ドルが買われドル高になりやすい クリスマスは各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなる 1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもある 12月は欧米の決算時期です。 日本の決算時期には円が多く買われたのと同様に、アメリカの決算時期にはドルが多く買われドル高になりやすいとされています。 また、12月後半のクリスマスは各国の株式市場が休場なので動きが鈍くなります。 1月効果(その年一年の動きが決まる)を期待して、クリスマス後に買いを入れてくる動きもあるとも言われています。 FXの月次での代表的なアノマリー 次に、FXの月次での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXの月次での代表的なアノマリー ゴトー日(5の倍数の日付) 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30) ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00) こちらも順番に詳しく見ていきましょう。 ゴトー日(5の倍数の日付) ゴトー日(5の倍数の日付)概要 ゴトー日(5の倍数の日付)に円安になる傾向がある ゴトー日(5の倍数の日付)は日本特有のアノマリーで、5や10がつく日には円安になる傾向にあります。 日本の輸入企業では、取引先への支払いをドル建て決済する場合が多いのですが、その決済日がゴトー日となっているのです。 ドル建て決済が増えることで、金融機関のドルが少なくなり、ドル高円安傾向になりやすいと言われています。 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30) 米国雇用統計発表(毎月第一金曜日の22:30)の概要 米国雇用統計の結果が良いとドル高傾向になる 米国雇用統計の結果が悪いとドル安傾向になる 米国雇用統計とは、アメリカの雇用の情勢(失業している人数や就業している人数など)を調査した統計です。 最も重要な経済指標の一つとされており、毎月第一金曜日の22:30に発表されます。 発表される指標は10項目あるのですが、「失業率」「非農業部門雇用者数」「平均時給」の3つが特に注目されている指標です。 これらの指標がいいとドル高になり、逆にこれらの指標が悪いとドル安傾向になると言われています。 ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00) ロンドンフィキシング(月末の24:00〜25:00)の概要 欧州時間で16:00〜のポンドドルやユーロドルの方向についていくと、夜中のロンドンフィキシングは同じ方向に動きやすい ロンドンフィキシングとは、ロンドン市場の値決め(フィキシング)のことです。 ここでの値決め(フィキシング)とは金の取引価格決定のことをさしており、 ロンドン時間の午後4時(夏時間は午後3時)、日本時間の午前1時(夏時間は午前0時)に行われます。 この時間帯は注文が盛んに行われ、 金は主にドル建てで取引されることから、外国為替相場にも影響を与えるとされています。 FXの曜日・時間での代表的なアノマリー それでは次に、FXの曜日・時間での代表的なアノマリーを見ていきましょう。 FXの曜日・時間での代表的なアノマリー 水曜日のスワップ金利 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め こちらもそれぞれ順番に詳しく見ていきましょう。 水曜日のスワップ金利 水曜日のスワップ金利概要 水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなる FX特有のアノマリーになりますが、水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の低い日本円が売られ、金利の高い通貨(主に資源国通貨)が買われる傾向が強くなります。 FXでは土日に市場が開いていないため、土日分のスワップポイントが水曜日にまとめて付与されて仕組みになっています。 そのスワップ金利の付与される時間帯である水曜日の深夜から木曜日の早朝に向けて金利の高い通貨に買い注文が集まるというわけです。 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め 月曜日の早朝(7:00〜8:00)の窓埋め概要 月曜日の朝に生まれたギャップが閉じられる傾向にある こちらFXをやっていれば一度は耳にしたことがある「月曜日の窓埋め」です。 先述しましたが、FXでは土日が休場となっており、月曜日の朝にギャップができて始まることがあります。 このギャップを埋めることが「月曜日の窓埋め」です。 月曜日のこうした傾向もアノマリーとして広く知られています。 FXの代表的なアノマリー分析手法 それでは次に、FXの代表的なアノマリー分析手法について解説します。 FXの代表的なアノマリー分析手法 ウィンターブレイク スーパーボウル理論 花見ラリー それぞれ順番に解説していきます。 ウィンターブレイク ウィンターブレイクは1月の前半から中盤にかけて行うアノマリー手法です。 大口の投資家や機関投資家は、年末になると損失しているポジションを意図的に確定することで節税のための施策を行います。 そのため、「ポジションを年末に整理してから、新年になって新しくトレードをスタート」という流れ生じやすいのです。 毎年必ず起こる現象というわけではありませんが、相場は上昇しやすい傾向にあり、うまく相場間を捉えられれば利益を伸ばすことができるでしょう。 スーパーボウル理論 スーパーボウルとはアメリカで行われるスポーツの一大イベントのことで、スパーボールの勝敗を利用するアノマリー手法です。 ナショナルカンファレンスが勝利したときには米国株式が上昇し、アメリカンカンファレンスが勝利したときには米国株式が下落といった内容のアノマリーになります。 スポーツ好きでスーパーボールを毎年観戦しているという方は、一度取り入れてみたらおもしろい手法かと思います。 花見ラリー 花御ラリーは、3月中旬から4月上旬お花見シーズンのアノマリー手法になります。 日本特有のアノマリー手法で、お花見シーズンには「各企業の決算発表」や「配当確定の時期」と重なるということで、相場が上昇しやすい傾向にあります。 もちろん条件によっては必ずしも上昇するとは限りませんが、うまく上昇の気配を察知することができれば、いつもよりも大きな利幅が取れるかもしれません。 FXのアノマリーを実際に検証してみた ここまでFXのアノマリーについて見ていきましたが、果たしてどれほど信憑性のあるものなのでしょうか? 過去10年間のデータを下に、FXの年間での代表的なアノマリーを実際に検証してみました。 検証結果は以下の通りです。 月的中率1月10%2月50%3月10%4月20%5月60%6月30%7月30%8月40%9月20%10月50%11月40% 12月は複数の要素が絡んでいるため除外しましたが、1月〜11月までを検証してみると、ほとんど傾向が見られません。 有名である5月のセル・イン・メイは60%とその傾向が見られましたが、その他は50%以下のとなっています。 アノマリーは参考程度に考えておこう いかがだったでしょうか? 今回はFXのアノマリーについて徹底解説していきました。 検証結果からもわかるようにアノマリーだけでトレードをするというのは根拠が不十分なように思えます。 相場は様々な要素が絡んだ上で変動しているため、アノマリーは参考程度に考えておくのがいいでしょう。 猪首顧問のFXコラム:アノマリーを参考にしても勝ったり負けたりするのがFX いかがだったでしょうか。本記事では、FXのトレードに直結するアノマリーの数々を紹介していきました。 そもそもアノマリー(anomaly)って初耳の方も多いのではないかと思います。 恥ずかしながら、私も「?」って感じでしたので、さっそく英辞典で調べてみました。 せっかくなので、アノマリーという言葉の語源を調べながら、その意味を掘り下げてみたいと思います。 FXにおけるアノマリーとは先人たちの経験則であり、格言でもある アノマリー(anomaly)直訳すると…… アノマリー(anomaly):変則、例外、異例、変態、例外的な人引用元:Weblio辞書 anomalyとは という意味だそうです。 「えっ?これってトレードと関係あるの?」って思ってしまいましたが、金融(トレード)の世界においては以下のような意味もあるそうです。 アノマリー(anomaly):理論的根拠があるわけではないが、よく当たる相場での経験則のこと。相場格言として伝えられているものが数多くある。一般的には、いわゆる法則や理論から合理的な説明ができない現象。引用元:大和証券 金融・証券用語解説 [アノマリー] アノマリーとは、相場の世界で信じられている「根拠のない経験則」であると同時に、偉大な先人たちが経験則から言い伝えてる「相場格言」でもあるのです。 であれば、私のように長くにわたってトレードに携わってる者の頭の中には、格言の数々が記憶として蓄積されています! 世に数多く存在して語り継がれてるアノマリーの数々を紹介していくときりがありませんが、私が知ってるアノマリーの中から、少しの事例をお話しします。 アノマリーその1:「風が吹けば桶屋が儲かる」 まず一つ目。これは、トレードには直結しませんが、あまりにも有名な一つです。 ある事によって、まったく無関係と思われるところに影響が出る。また、とてもあてにできそうもないことに期待をかける例えです。 強い風によって砂ぼこりがたつと、砂ぼこりが目に入ったために盲人がふえ、その人たちが三味線で生計を立てようとするため、三味線が多く必要になり、三味線の胴に張る猫の皮の需要も増え、そのために猫がへり、その結果、増えた鼠が桶をかじるので桶屋がもうかって喜ぶ。 いかがでしょうか。これって立派なアノマリーの1つと思いませんか? アノマリーその2:「麦わら帽子は冬に買え」 麦わら帽子は夏場は欲しいけど、冬場に欲しいと思う人はいません。 なので、冬場の需要が無い時の安価で買っておけば、夏場の需要が高まったときの高値で売れば儲かる。 マーケットのファンダメンタルを考えれば、これほど的を得た説明って無いですよね。 日本の相場格言は、このようにまるで隠語のような面白いものが存在してます。一見すると意味不明なように見える暗号のようですが、実際にはその意味は深く頷けるものです。 FXのアノマリーは未来が不確定な相場に対する“期待感”から生まれたものかもしれない 私はFXが日本に初登場する1998年からさかのぼること15年前の1983年(昭和58年)から、相場(トレード)業界に身を置いており、商品相場、先物相場、株式相場にどっぷり浸ってきたことから、外国為替相場に限らず、あらゆるマーケットで語り継がれている「アノマリー」に接してきた一人だと思います。 その観点から、あくまでも私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。 世に出回っている、また昔から語り継がれてる、金融(トレード)の世界でのアノマリーを列挙すれば、それだけで1冊の(いや、それ以上)本が書けるくらいの量になると思います。 数多く存在するアノマリーの中には、ストーリー的に納得してしまうような奥深いものもあれば、「出かけるときは右足から」みたいな、単なるジンクスでしかないものまで。 未来の予測が困難な金融マーケットだからこそ、人々はわらをもすがる思いで、なんらかの法則、ルール、コツ、再現性…的なものを探し求めて来たのでしょう。 つまるところ、アノマリーと言うのは、未来が不確定なマーケットに関わってる人にとって、なんらかの期待とか可能性が欲しいという気持ちから生まれたものでは無いでしょうか? アノマリーを全否定するものでもありませんし、科学的な(統計的な)分析が万能なわけでもありません。 しかしながら、いずれの考え方によってアクションを起こしても、マーケットの世界ではいずれも、当たったりハズレたり…。 これが現実であり答えではないでしょうか。 結局、アノマリーも相場の未来を予測するツールにはなり切れません。 トレードの優位性にのみ固執せず、資金管理やメンタル管理など、総合的なトレードスキルを磨くことが勝ち組への近道と言えるでしょう。 ただ、アノマリーで語られている中には、トレードに携わるための「心得」や「戒め」として、大切なものは多いと思います。 心情的なものではありますが、これもトレードでは大事な要素だと思います
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FXはメンタルコントロールが全て!?鍛え方をプロが徹底解説
FXではメンタルに関して次のように意見が分かれます。 FXメンタル2つの意見 ✔「FXにメンタルなんかいらない。確かな手法があれば十分だ。」 ✔「FXではメンタルコントロールが何よりも重要だ。」 あなたはどちらが正しいと思いますか? 結論から先に申し上げますと、FXではメンタルを適切にコントロールできないと、長く勝ち続けることはできません。 確かにトレード手法も大事です。しかしどんなに優れたトレード手法であろうと、メンタルをコントロールできない限りは、その手法は意味をなしません。 ここではFXにおけるメンタルの重要性と、メンタルの鍛え方やメンタルダメージの軽減法についてプロが徹底解説していきます。ぜひ最後までお付き合いください。 動画での解説はコチラ https://youtu.be/K4eyC6pmupI FXではメンタルコントロールが手法よりも重要な理由 FXでメンタルが重要なのは、常に損失と隣合わせだからです。 FXの世界ではプロトレーダーでさえ、勝率は5割未満というケースが多いです。 つまり、プロといえど半分以上のトレードを損切りで終えることになります。 私に至っては勝率は40%くらいです。それでも、適切なリスク・リワード設定ができていれば、トータルではプラス(勝ち)になるんです。 FXで勝てないトレーダーの多くは、目の前で自分の大切なお金が失われていくことに耐えられません。 恐怖・不安・焦り・イライラ・後悔、といった負の感情が一気に押し寄せ、冷静さが奪われるのは典型的な例と言えます。 冷静さを欠いたトレーダーはどうなるかというと、トレードルールを破ったり、根拠のないトレードをしてみたり、損切りができなくなるというわけです。 このようなメンタルが崩壊寸前の状態では、感情が先行し、決められたルール通りに行動できなくなるためトレード手法は意味をなしません。 もちろん、トレード手法は大切です。FXはメンタルのみで勝てるものではありません。 しかし順番としましては、まずはメンタルありき。 FXでは損失や含み損に耐えうるメンタルを持ち合わせていないことには、トレード手法を使いこなすことはできないのです。 FXで勝つためのメンタルの鍛え方 FXでは「メンタルの強化」=「勝つ」ことに直接つながります。そしてメンタルは誰もが強化できるものです。 ここからはFXで勝つためのメンタルの鍛え方について詳しく解説していきます。 FXの最高のメンタルトレーニングはルールに従うこと トレードルールを作るのは、FXをやる上では当然のことです。 エントリーや損切り、ポジションサイズや資金管理等にルールがないと感覚のみのギャンブルトレードを繰り返すことになります。 まずはトレードルールを作りましょう。 そしてメンタルを鍛えるために重要なのが、自分が作ったルールを愚直に守り続けることです。 ルールに従って出た損失であれば自分でも納得ができ、次のトレードにフラットな気持ちで臨むことができます。 相場の値動きはコントロールできるものではありません。しかし、自分の行動はコントロールできるものです。 つまり、自分の作ったルールに従うことによって、損失や含み損にも動じないメンタルが自然と作られていくのです。 猪首顧問からのアドバイス 相場の値動きはコントロールできない…そんなこと言われなくてもわかってるよ! という声が聞こえて来そうですが、落ち着いて聞いてください。 例えばトレードにおいて… 「もうこれ以上は下がってくれるな!」「ここからは下がるはずだ、とか、これ以上上がるな!」 というような、感情が前面に出た「期待感」で無駄な神頼みをしていませんか? わかってる(知っている)ということと、できる(実行)ということは、別物だと理解する必要があるのです。 トレードルールに従うというのは、 相場がどのように動いても決められたルールに則り、粛々に淡々とトレードを行うという事です。 含み益になっても含み損になっても、感情を揺さぶられることなく、機械的にアクションを起こせるようにならなければいけません。 FXでは損切り慣れることがメンタル強化になる 損切りを躊躇なく行えることはFXではとても大切なことです。 前述したように、FXではプロのトレーダーでも4割のトレードが損失になります。 つまり、FXをやる上で損切りは必ずあるものなのです。 その必ず存在するものに対してネガティブな感情を抱いていてはいつまでもメンタルは強化されません。 たしかに損失を確定させる行為には痛みを伴います。 しかし、損切りしないことにはいつまで経っても新たなトレードに向かうことはできません。 損切りはいわば仕切り直しをするためのもの。 損切りという行為をポジティブに捉え、迷いなく行えるようになれば自ずとメンタルが強化されるのです。 猪首顧問からのアドバイス FXの初心者は、 利食ったトレード=良いトレード損切りのトレード=悪いトレード と考えがちですが…これは間違いです。 トレードと言うのは、勝ったり負けたりの繰り返しです。 プロであっても、その勝率はせいぜい50%程度のものです。 だから、利食ったトレードも、損切りしたトレードも、どちらも単なるトレードにおける結果でしかなく、トレード結果に対して、良いトレードも悪いトレードも無いのです。 悪いトレードがあるとしたら、「損小利大」ができていないトレードです。 まずはこの大前提になる考え方を、しっかり身に着けましょう。 FXのメンタル強化に知っておきたい「プロスペクト理論」 プロスペクト理論とは「人は得する喜びよりも、損する痛みを避ける」とした、人間の行動心理を表したものです。 このプロスペクト理論を知っているか知らないかで、メンタルコントロールに大きな影響が出てきます。 例えば次のような選択肢があった場合、あなたはどちらを選ぶでしょうか? 質問① どちらか選んでください。 A: 100万円が無条件でもらえる B: コインを投げ、表が出たら200万円がもらえるが、裏であったらもらえない。 質問② あなたに200万円の借金があったとします。そのとき、以下の二つの選択肢が与えられました。どちらか選んでください。 A: 無条件で借金100万円が減る B:コインを投げ、表が出たら借金が全額免除されるが、裏が出たら借金はそのままである。 この2つの質問で、多くの人は質問①ではAを選択し、質問②ではBを選択します。 実は2つの質問の「期待値」はともに100万円です。 それにも関わらず多くの人は目の前に利益が転がっていると、利益が手に入らないことを恐れてリスクを回避しようとし、損失が目の前にあると損失そのものを回避しようとします。 つまり、人は得をすることよりも、損をすることのほうに敏感に反応してしまうのです。 これをFXに置き換えると「損失を可能な限り先延ばしにして、利益を可能な限り速く確定する」という行動になります。 自分のトレードルールや損切りポイントがあるのにも関わらず、コツコツ確定してきた利益を先延ばしにして膨らんだ損失によって吹き飛ばしてしまう「コツコツドカン」がその典型的な例でしょう。 このようにプロスペクト理論は、人はお金が絡む意思決定の際には合理的な判断ができないということを示すものでもあります。 したがって、このプロスペクト理論の罠に陥らないためには、前述した「ルールに従う」「損切りに慣れる」ということを徹底して行う必要があるということです。 そこに余計な判断や感情は要りません。 そうすることによってプロスペクト理論に打ち勝ち、メンタルを自分でコントロールできるようになるのです。 FXでメンタルがやられるのを防ぐトレード日記の書き方 自身のトレードを記録しておくこと、つまりトレード日記を書くことはトレード技術の向上だけでなくメンタルの強化にもつながります。 一般的なトレード日記に必要な項目は以下のようなものです。 トレード日時 通貨ペア ロット(取引数量) トレード方向 エントリーポイント エントリーの根拠 利確と損切りの位置 トレードの反省 チャートの写真 トレード毎にこれらの項目を埋めていけば、後からデータとしてトレード技術の向上に役立たせることができます。 これにプラスして、メンタル強化のために自分の「感情」を記入するのがおすすめです。 「エントリーした時」「損切りになってしまった時」「利益を確定した時」、その時々の細かな感情を記入することによって、感情の起伏パターンの癖がわかるようになります。 パターンがわかればコントロールもしやすくなり、よっぽどのことがない限りメンタルをやられることはありません。 このように書き方次第でトレード日記はメンタル強化に役立つアイテムになります。 なお、詳しいトレード日記の書き方についてはこちらの記事でも解説しておりますので参考にしてみてください。 https://japan.wikifx.com/overseas-fx-trading-diary/ FXのメンタル管理におすすめの本 世の中にはFX関連の本が多数発行されており、メンタルを題材にしている本も非常に多くあります。 それだけFXにおけるメンタルの果たす役割は大きいということでしょう。 ちなみに、メンタルコントロールにおすすのFX関連の本は以下の5冊です。 「デイトレード」 「ゾーン 相場心理学入門」 「マーケットの魔術師」 「悩めるトレーダーのためのメンタルコーチ術」 「トレーダーの精神分析」 いずれもFXだけなく、投資全般について書かれた古典とも言うべき本で、FXトレーダーであれば一度は目を通しておきたい5冊です。 Amazonに飛べるようになってますのでよろしければチェックしてみてください。 中でも特におすすめなのは「デイトレード」です。 デイトレードの心構えを説いた本で、損切りの重要性についてあらためて学ぶことができます。 この5冊の他では、厳密にはFX以外のジャンルの本になるのですが、前述したプロスペクト理論の提唱者であるダニエル・カーネマンの本もおすすめです。 ダニエル・カーネマンはノーベル経済学賞を受賞した心理学者です。 「ファストアンドスロー」や「ダニエル・カーネマン 心理と経済を語る」からはプロスペクト理論のようなFXにも役立つ行動経済学を学ぶことができます。 こちらもチェックしてみてください。 【厳禁】FXでこれをやったらメンタル崩壊の始まり FXでは損失や含み損がメンタルに大きく影響を及ぼすことは前述したとおりです。 そこでここからは、そうした損失や含み損を拡大させてしまうような、決してやってはいけない行動について見ていきます。 これをやったらメンタル崩壊まっしぐらですので気をつけましょう。 感情にまかせたトレード FXではいくら損失が出たとしても感情的になってしまってはいけません。 冷静さを失った時にありがちなのが「損失を取り返そう」と感情の赴くままにトレードしてしまうことです。 そのようなリベンジトレードでは、買いでダメなら売りというような根拠のないドテンのエントリーや、ギャンブル性の高いエントリーをしてしまいがち。 しかし、当然ながら勝てるはずもなく、さらに深みにはまりメンタル崩壊を引き起こすのです。 したがって、損失が出たときこそ冷静になり、トレードの量ではなく質にこだわりましょう。 感情にまかせたポジポジ病はメンタルを崩壊させるだけです。 ロット上げる これもリベンジトレードの一種になりますが、損失を取り返そうとむやみにロットを上げてはいけません。 投資の世界では「2%ルール」というものがあります。これは1回のトレードにおける損失を口座資金の2%までに抑えるというもの。 つまり、もし損切りになった場合の金額から逆算してポジションサイズを決めなくてはいけないということです。 ロットを上げてトレードすることは、それだけ損失のリスクも増すことを意味します。 むやみやたらとロット上げるのは自らメンタルに負荷をかけているようなものです。 メンタルが崩壊する要因になりますので、適切なポジションサイズでトレードを行うようにしましょう。 猪首顧問からのアドバイス リベンジトレードは元の金額に戻したいという気持ちだけでなく、「早く戻したい」という気持ちが生じることが多いと思います。 トレードと言うのは時間給で稼ぐものではありません。 然るべくタイミングでポジションを持つことによって、収益の可能性が生じるのがトレードです。 そして、その然るべくタイミングと言うのは、のべつ幕なくやってくるものではありません。 「その時を待つ」というのもトレードだと認識してください。 間違っても「昨日の損を今日中に取り返そう」だなんて発想は絶対に持たないように。 リスクリワードを正しく設定して、優位性のあるトレードを繰り返せば、必ず挽回できますから。 ポジション塩漬け 損切りできずに含み損を抱え続ける「塩漬け」をすることは、損失を先送りするというプロスペクト理論に支配されている状態です。 それまでに重ねてきた利益を吹っ飛ばす、コツコツドカンが起きてしまうのも安易にポジションを塩漬けしてしまうから。 たしかに含み損に耐え続ければプラスに転ずることもあります。 しかし多くの場合、強制的に相場から退場させられるほどの損失を被るのが現実です。 問題を先送りしても損失が拡大しメンタルが崩壊に向かうだけ。 何度も言いますが、損切りはしっかりと行うようにしましょう。 聖杯探し FXにおける聖杯探しとは、必ず勝てる特別な手法を延々と探し続けることです。 もちろん、必ず勝てる手法などというのは存在しません。 そのような聖杯があるとしたら、このインターネット時代ではすぐに拡散されていることでしょう。 トレードというのはある意味ひとつのスキルです。 自ら考え、仮説・検証を繰り返さないことには磨かれるものではありません。 その過程を飛ばして必勝法を探すというのは、思考が停止し何かに依存しようとしている状態です。 そのような状態ではひとつの損切りや含み損ですぐにメンタルが崩壊してもおかしくはありません。 思考停止の依存状態では、メンタルももろいものになってしまうのです。 海外FXの高レバレッジトレード 日本のFX業者では法律によりレバレッジが25倍と定められていますが、国内の金融商品取引業の登録を受けていない海外のFX業者そうではありません。 海外FX業者の中には1,000倍を超えるレバレッジのところも見受けられます。 そのような高レバレッジは、一見魅力的に映りますが諸刃の剣です。 少ない資金で大きなサイズのトレードができるということは、その分損失額も大きくなるということ。 もちろん大きな利益を狙うこともできるでしょう。 しかしFXに損切りはつきものだということを忘れてはいけません。 海外FXの高レバレッジトレードでは、ひとつの損切りでメンタルが崩壊してしまうということが起こり得るのです。 また、SNS等で度々話題になりますが、海外FX業者には出金拒否などのネガティブな噂が常につきまといます。 もし本当にそのようなことがあれば、メンタル崩壊どころではないでしょう。 信頼性という意味でも、メンタルの安定という意味でも日本のFX会社で堅実にトレードすることをおすすめします。 https://japan.wikifx.com/overseas-forex-strike-it-rich/ FXで大負けした時のメンタルダメージ軽減法 FXでは連敗や大損してしまった際にメンタルがやられることが多々あります。 そんな場合のメンタルダメージ軽減法についてまとめてみました。 ロットを下げる 連敗や大負けの後は、いつもよりロットを下げてトレードすることをおすすめします。 ポジションサイズを下げるだけで、メンタルにかかる負荷は大幅に軽減されます。 あるいは一旦デモトレードに戻って練習するというのもいいでしょう。 要するに、資金を失うリスクを抑えればメンタルダメージも軽減されるということです。 トレード日記を見直す FXで大負けしてメンタルがやられている時というのは、自分ことが見えなくなっている状態です。 無意識のうちに自分の悪い癖が出ている場合がほとんどですので、そんな時はトレード日記を見直してみましょう。 自分の悪い癖や、負けパターンを確認することで、負けトレードを冷静に分析できるようになり、メンタルダメージが軽減されます。 FX仲間をつくる トレードは孤独との戦いでもあります。 たとえ家族がいたとしても、FXのことは話しづらいものです。ましてや損失に関してならなおさらでしょう。 そうした時に力になってくれるのがFX仲間です。 同じFXをやる者同士、損切りになったトレードや、利益確定に失敗してしまったトレードなど、失敗を共有することによってメンタルのダメージは大幅に軽減されます。 もし身近にFXをやっている人がいなければ、コミュニティに入るのもおすすめです。 SNS等でのつながりだけでも、メンタルダメージは大幅に軽減されます。 トレードの情報発信する ブログやTwitterなどのSNSで情報発信することもメンタルダメージ軽減にはおすすめの方法です。 どんなに大負けした場合でも、それを発信することによって辛い経験もひとつのネタになり、コンテンツになります。 負けトレードも、受け取る人にとっては格好の学習材料になるということです。 ネガティブな感情を溜め込んでおくより発信することによって気分が晴れるでしょうし、人の役に立てるということで一石二鳥の方法になります。 トレードから一旦離れる どうしてもメンタルダメージが回復しない場合は、思い切ってトレードから離れてみることをおすすめします。 チャートも一切見てはいけません。もちろんデモトレードもやらないようにしましょう。 完全にFXから離れ、トレードのことを一切考えないようにしてください。 相場の世界では「休むも相場」という格言があるように、無理にトレードしても良い結果は出ません。 休むことが結果として、勝ちにつながっていくのです。 まとめ ここまで見てきて、FXではメンタルが非常に重要な要素であることがおわかりいただけたかと思います。 FXで勝てるようになるにはまずはメンタルを鍛えましょう。 ただメンタルを鍛える上で難しいのが、デモトレードではなかなかメンタルは鍛えられないということです。 やはり実際のお金が動くリアルトレードでしかメンタルを鍛えることはできません。 こつこつ積み重ねていくしかないということです。 ぜひここでご紹介したメンタルの鍛え方を地道に実践してみてください。 もちろん、メンタル崩壊につながるような行動はしてはいけませんよ。 毎日の積み重ねが強いメンタルを生み、勝てるFXトレーダーを生みます。 勝ち組トレーダー目指して、まずはメンタルを鍛えていきましょう。 猪首顧問のFXコラム:勝ち組になるためには「負け慣れ」を身に付けよ トレードを続けてると、連敗という場面はときに発生するものです。 1年を通せば、3連敗とか、5連敗なんて、何回か遭遇するもの… 確率的には早々起こるものでは無いです。 例えば5連敗が起こる確率というのは… 50%×50%×50%×50%×50%=3.12% 100回トレードやって、3回あるか無いかくらいの小さなもんです。でも、起こるときは起るんですよね。 ただ、その滅多に来ない5連敗に遭遇したとき、平常心でトレードを続けられるか?そのためのメンタルコントロールなのです。 これができるようになるためには、理屈で分かってるだけではダメなんです。 とにかくトレード数をこなして、経験数を増やして、負け慣れ(損切り慣れ)をすることが重要です。 何の世界でも、練習をたくさんやった人の方が、たくさん経験した人の方が、上手になるのは当たり前ですよね。 例えば、100回トレードをやって、50勝50敗(勝率5割)だったとしても、リスクリワードの設定が間違っていなければ、そんなに大負けしません。それどころか勝率が50%未満でも、トータルでは勝っているはずです。 あと、金額慣れも必要です。 まだ経験が浅いからとか、練習中だからと言うことで、控えめすぎる金額やデモ取引だと、ゲーム(お遊び)の延長になってしまい、本当の技術「負け慣れ」が身につきません。 お遊びで養った感覚は、お遊び場でしか機能しないのです。 特定の金額を言うのは難しいのですが、やはり真剣になれる金額、例えば「このお金が無くなったら痛いな・・・・」なくらいの金額でやるのが、上達への早道かと思います。(だからと言って生活に必要な資金を使ってまではダメですよ) 上記を経て、損切り慣れの感覚が身についてきたころには、トレードの結果に一喜一憂しないメンタルが出来上がっています。 この領域まで来れれば、あなたは既に勝ち組に入っています!
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FXの名言を一挙紹介|伝説の投資家から学ぶトレードの極意
いまいちトレードが上手くなってない気がする 結局FXで何を意識すればいいのだろう? FXの学習に行き詰まっている方も多いのではないでしょうか。 そもそもFXの最適なトレード方法や勉強方法に関しても全く体系化されていないのが現状です。 しかし、これまでの歴史上でFXを始めとしたトレードで大成功を収めたトレーダーや投資家はたくさん存在しています。 したがって、このような成功した人が残した名言に触れておくことは、今後のトレードの考え方に大きな影響を与えることになります。 そこでこの記事では以下の2つについて解説していきます。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 2chに寄せられたFXの名言 それでは見ていきましょう。 FXの名言・格言を参考にすべき理由は? 最初に、なぜ過去の名言を今のトレーダーが教訓にすべきなのか、その理由について解説します。 金融マーケットの歴史は古く、株式においては世界最初の株式は1553年にイギリスで設立された合資会社「ロシア会社」のもとで発行されました。 株式という形で小口の資金を集約し、大きな投資を可能にするこの便利なシステム(市場)は1602年、オランダで設立されました。その後、東インド会社によって本格的に活用され、合理的な資金調達方法としてヨーロッパ、アメリカ、そして全世界に広まりました。 金融マーケットには、なんと500年近い歴史があります。この間、数多くの投資家(投機家)がマーケットに挑んできたわけです。 常に勝者と敗者が存在しうる金融マーケットですが、独自の感性、理論、哲学で継続的に勝者側になれた伝説のトレーダーが存在したことも事実です。 時代は変わっても、この事実は揺らぎません。 過去に相場で成功を収めた先人の知恵は、少なくとも現在の世に溢れる「小手先のトレードテクニック」より価値があることは確かと言えるでしょう。 FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集 ここでは以下の6人の伝説の投資家・投機家の名言を紹介していきます。 この記事では名言の中でもメンタル管理に関するものをピックアップしていきます。 ジェシー・リバモア エド・シコータ マイケル・スタインハルト ブレア・ハル マーティン・シュワルツ リチャード・デニス それでは見ていきましょう。 ジェシー・リバモア:ウォール街のグレートベア ジェシー・リバモア 初めて取引をしたのは14歳の時 世界恐慌に向けて大量の空売りを行ったことにより1億ドル以上の利益を稼いだ ここではジェシー・リバモアによる投資の名言を紹介していきます。 損失は、それを出してしまったあとは自分を苦しめたりしない。私は一晩寝たら忘れてしまう。しかし、過ちを犯し、損切りをしないというのは、財布と心身にとって実にダメージになる ジェシー・リバモア この名言では損切りがどれだけメンタル管理に影響をもたらすかを言い表しています。 FXで勝てない人は、自分が間違った側でポジションを持っていることを認めることができずに、なかなか損切りに踏み切れないという特徴があります。 トレード計画に反して逆指値をずらして損切りを回避してしまった場合は、後に大きな心理的かつ金銭的なダメージがあるだろうことを言い表しています。 FXには損失が付きものであり、FXで利益を挙げていくためにはいかに損失を抑えていくべきかに集中する必要があります。 FXにおいて損失は必ずしも失敗を意味するものではないことを覚えておきましょう。 猪首顧問からのアドバイス 「含み損になってるポジション=間違った側のポジション」と言う解釈は、私はあまり好きじゃありません。 ポジションを持ったことにより生じる結果は、含み益になるか含み損になるか、のどちらかでしかないのです。 そしてその確率は常に2分の1です。 ①含み益はしっかりと伸ばして利益を確定できたか②含み損はできるだけ傷が浅いうちに損切ができたか 利益ではなく、生じた結果(含み益or含み損)に対して、どういう処理を行ったかが重要です。 ①②のポイントを忠実に実行できたならそれは「良いトレード」。感情に流され実行できなかったのであればそれは「悪いトレード」と言えます。 ジェシー・リバモアによる名言をもう一つ紹介します。 市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる。忍耐強く市場がシグナルを出した時だけ反応するのなら、それは投資になる ジェシー・リバモア これはトレードにおいてルールを持つことがいかに大切かを説いた言葉です。 FXで勝てない人は市場を予想しようとします。 しかしFXの本質は、値動きを予測することではなく、検証済みのエッジに基づいてエントリーをすることです。 「エッジ」とは確率的に優位性があることを指します。 検証されたエッジに忠実なエントリーを行うことによって、感情に左右されないFXが可能になります。 「市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる」これって重い(深い)名言ですね。多くのトレーダーは「予想が当たることが成功への道」と勘違いしてると思います。しかしマーケットの明日は、神様でも予想できないものです。神様でも予想できないものを、人様が…おこがましいと思いませんか? エド・シコータ:システムトレードの先駆者 エド・シコータ 先物市場のためのコンピュータートレードシステムを開発 5000ドルで始めた顧客の口座を25万%の運用益にまで成長させた 希望や恐怖心、欲望と同じで、プライドというヤツは素敵なバナナの皮みたいなものだ。これまでで一番ハデにすっころんだのは、感情的にポジションを取ったすぐ後のことだったよ エド・シコータ エド・シコータが先駆けとなったシステムトレードとは、トレードの実行にトレーダーの主観を挟まないトレード手法のことを言います。 システムトレードの対義語にあたるのが、裁量トレードです。 裁量トレードでは最終的にポジションを取るかの決断をトレーダーの裁量に任せているので、システムトレードに比べて感情的なトレードにつながりやすいというリスクをはらんでいます。 エド・シコータは感情に任せてポジションを取ることの危険性を当時の誰よりも理解していたのではないでしょうか。 負けが続く期間に取引をしようとするのは感情面で破滅的だ。「追いつこう」と投資するのは致命傷になりうる。 エド・シコータ また、トレードで負けが込んでいる時に、損失分を取り戻そうと資金を投じてしまうことのリスクの高さについても主張しています。 損失分を取り返すためにさらに大きな資金率でポジションを取り続ける手法は「ピラミッティング」として知られています。 この名言からもわかるように、ピラミッティングは口座に取り返しのつかない致命傷を負わせることにつながることを覚えておく必要があります。 猪首顧問からのアドバイス 「感情に任せてポジションをとってしまう…」これは私の経験上、負けが続くときに起きやすい心理です。 人って地道に利益をつみあげていくことって、決して苦手じゃ無いのです。 それが日々わずかな金額でも、日々少しづつでも増えていく分には、心穏やかに眺められます。 ところが、ある日コツコツドカンで大きく負けると、損した分を早急に戻したくなる本能(本心)から、それまで地道に守ってきた売買ルールなんかすっとばして、無謀なトレードを躊躇なく始めることが多いです。 焦りから、一気に損失を取り戻したいという心理が働きます。そんな経験、あなたにもありませんか? 仮に大きな損失を出しても、本来やるべきトレードを冷静に繰り返せば、時間の経過とともに損失は取り返せます。 「大きく負けてしまっても、一気に損失を挽回しようとしない」これが重要です。 マイケル・スタインハルト:ヘッジファンドの帝王 マイケル・スタインハルト 子供の頃に父親から株式200株をプレゼントされたことがきっかけに株式市場に興味をもつ 自身が設立したヘッジファンドは年複利30%以上の成績を挙げていた 優れた投資というのは、自分のアイデアに断固従おうとする信念と、間違いを犯したときに率直に認める柔軟性の間の、特異なバランスの上に成り立っている マイケル・スタインハルト 優れた投資を行うためには、他人の相場観に振り回されることなく、自らの相場観に断固として従う姿勢をもつ必要があります。 しかし同時に自らの相場観に固執しすぎずに、素直に自分の間違いを認める柔軟性も必要であることを説いています。 この名言はFXなどのトレードが持つ特異な性質を言い表しているといえます。 ブレア・ハル:ギャンブラー出身のトレーダー ブレア・ハル カジノでブラックジャックのプレイヤーをしていた 投資会社を設立して、大口の取引を展開した 勝つために決定的に必要なのは数学的なスキルではない。システムにどこまで執着して行動できるかの規律である ブレア・ハル トレードで勝てていない人に限って、 全てのテクニカル分析やテクニカルツールを使いこなすことができれば、勝てるようになる 勝てる人には何か特別な数学的才能があるに違いない といった考え方をします。 しかしブレア・ハルは、トレードで勝つために必要なのは自らが作ったトレードルールにいかに執着することができるかだと主張しています。 ブレア・ハルがかつてプレイしていたブラックジャックも確率のゲームという点でトレードと同じ性質を持ち合わせています。 確率を味方につけるには、同じルールに則り十分な試行回数を重ねる必要があります。 ギャンブラーとして大金を手に入れた経験のあるブレア・ハルは、経験的に規律を守り続けることの大切さを理解していたと言えます。 猪首顧問からのアドバイス ギャンブルの世界でもトレードの世界でも、共通して言えることは、「勝ち組の人間は必ず自分なりのマイルールを持ってる」ということです。 そして、そのマイルールは、端から見ればまるで相反する真逆の発送にすら見えるようなルールなことが多々あります。 大事なことは、継続して行える、自分の信念が持てるルールかということ。 目先の表面的な結果ばかりを見て、常に後追いで流行の手法を探すのではなく、自分自身のマイルールを作り、忠実に実行することが何よりも大切です。 マーティン・シュワルツ:チャンピオントレーダー マーティン・シュワルツ スタンフォード大学主催のトレーディング・チャンピオンシップで優勝 1日で数百万ドルの利益を挙げた記録がある 私の投資キャリアのうちで最も重要な変化は、自分のエゴを投資から決別させることを学んだ時に生じた。投資は心理的なゲームだ。ほとんどの人々は自分が市場と対決していると考えているが、市場はそんなことは気にしていない。あなたは実はあなた自身と戦っているのだ。あなたは自分が正しいと証明されるために、こんなふうになってほしいと願うことを止めなくてはいけない。市場が今、あなたに何を語りかけているかだけに耳を澄ますのだ。何を語っているかと5分前に考えたことは忘れなさい。投資の唯一の目的は自分が正しいと証明することではない。レジに入金されるチャリンという音を聞くのが目的なのだ マーティン・シュワルツ マーティン・シュワルツは自分が正しいことを証明するためにトレードを行うことをやめるように警告しています。 FXで大金を稼いで、自分が優秀であることを友人にアピールしたい。 私の分析によれば、価格は間違いなくこの水平線で反転する。 以上のように、トレードで成功して他人からの評価を向上させることや、自分の相場観が正しいことを証明するためにトレードをしている人は多いのではないでしょうか。 トレードの目的は利益を得ること以外にありません。 トレードで利益を得るという目的を達成するには、正しくありたいというエゴを捨て去って相場の現状を素直に受け止めることが必要だということを主張しています。 あはは、この言葉、重いですね~。マーケットは貴方が思ってるほど貴方のことを意識もしてないし、気にもしてないし、いやいや、貴方のことなんか知りもしません。貴方が勝手にマーケットと戦っている気になってるだけです。マーケットにおいて正しさなんて証明する必要はありません。貴方はただただマーケットの動きを素直に受け止めて、ついて行くだけに徹しましょう。 リチャード・デニス:ピットの王子様 リチャード・デニス トレードをはじめた当初の元手は400ドルだったが、最終的に数十億ドルの利益を出した タートルズという名目で、トレーダーの育成を行い、優秀なトレーダーの輩出に成功する 鍵となるのは一貫性と規律だ。我々が人に教えているルールのうちの8割くらいはほとんど誰でもリストアップすることができる。彼らにできないのは、物事が暗転した場合でもそれらのルールにしっかりと従い続けられるような自信を持つことだ リチャード・デニス 勝ち続けているトレーダーが使っているトレードルールはかなりシンプルであり、誰にでも考え得るような手法であると述べています。 しかし、勝ち続けているトレーダーとそれ以外を決定的に分けるのは、その手法を信じて使い続けられるかどうかです。 トレードでは勝ち負けがランダムに訪れるので、勝ち続ける時期があれば負け続ける時期もあります。 負け続けの時期にはかなりの損失を被る上に、メンタル的にもダメージを受けることになります。 リチャード・デニスはこのような負け続けの時期にでも、自分のトレードルールを信じて使い続けられるような一貫性と規律が鍵であると主張しています。 2chに寄せられたFXの名言 ここまで伝説のトレーダーや投資家による名言を紹介してきました。 ここからは2chのスレッドに寄せられたFXの名言を紹介していきます。 5 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/08(木) 04:21:16.57 ID:7Tegy7KZ0 たしか昔にこの板のどこかのスレで見つけた金言「祈り始めたら損切りのタイミング」 14 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/11(日) 18:52:13.64 ID:LZJzFidS0 >>5希望を持ったら手仕舞いって本で読んだ 自分が抱えているポジションに対して「祈る」や「希望を持つ」などの感情を持ってしまった場合は、トレードのギャンブル性がかなり高まっていることを示唆していることになります。 この名言はトレードからギャンブル要素を排除することがいかに大切かを言い表しているのではないでしょうか。 「祈り始めたら損切りのタイミング」これって最高に通用するトレード(損切り)の本質だと思います(笑)人知が及ばないマーケットなのに、神頼みしちゃう人って本当に多いです。私も…笑マーケットは常に人がいない方に動きますから、これって究極のインジケーターかもしれません。 もう一件、2chから名言を紹介します。 17名無しさん@お金いっぱい。2019/08/14(水) 10:50:35.71ID:La3Fc9RC0 名無しさん@お金いっぱい。[sage] 投稿日:2019/08/14(水) 10:05:42.02 ID:4HMVsk0K0 [1/2] >>45チャート分析してもその通りに動くか分からないしどんなにチャート分析しても突然起こる要人の発言で全てブッ飛ぶ可能性も大いにある 資金力でカバーしていても急激なトレンド相場が起きて押し潰されることもある FXは実際ほとんどの要素が運 運以外のものがあるとすればそれは損切り行為だけ勝つも負けるも全て運が支配するゲームで生き残るには損切りする勇気を持つか逆指値をキチンと設定する冷静さが大事 この名言は大胆でありながらも、FXにおける本質をついた発言といえるでしょう。 どのトレーダーも相場の方向性を完全に予測することはできません。 どれだけ相場を分析していても、たった一つのファンダメンタルズ要因によって全ての分析が通用しないような値動きを見せることは多々あります。 したがって「FXはほとんどの要素が運」と割り切った上で、損切りを行なっていかに上手に負けるかが相場で生き残るための秘訣だと主張しています。 まとめ:先人の名言からFXにおけるメンタル管理を学ぼう ここまでFXの名言について解説してきました。 どの名言でも、感情的にポジションを持つことに対して警鐘を鳴らしつつ、規律を守ったトレードを強く推奨していることがわかります。 この記事で扱った名言から学べることは以下の3つです。 感情的なトレードでは必ず大きな痛手を食らうことになる 一貫性と規律を持ったトレードをしよう 必ず損切りを行う WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問からのアドバイス 「時代が変わっても、参加者が変わっても、科学がどれだけ発達しても…」 参加しているプレイヤーが人間である以上、そこで行われてるアクションは常に、その時々の欲望を持った“人間”のものです。 人間がマーケットを作ってる以上は、そこでは常に間違ったアクションが繰り返されます。 だからマーケットは存在しうるのです。そしてそこに勝ち組(チャンス)が存在する。 その道しるべが、先人の言葉に隠されていると思います。今一度、今だからこそ、先人の言葉に傾聴しましょう。
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FXは資金管理が超重要!基礎知識や具体的な管理手法を解説
FXの資金管理ってそんなに重要なの? オススメの資金管理法は? 「資金管理」と聞いて上記のようにお悩みの方も多いのではないでしょうか? 結論から言うと、資金管理はFXで継続的に利益を出す上で重要な要素になってきます。 しかし実際のところテクニカル分析ばかりを重視して、資金管理を疎かにしているトレーダーはかなり多いです。 資金管理に向き合わなければ、いつまで経ってもFXの収益をプラスにすることができません。 この記事では以下の6つについて解説していきます。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? FXの資金管理についてよくある質問 動画での解説はコチラ 猪首顧問からのアドバイス 「資金管理」と一言で言っても、その考え方や実践方法にはいろいろなものがあります。ただし共通して言えることは、トレード活動を続けていく上で、マーケットで生き残るために絶対に必要なことだということです。 初心者の方が最初に勘違いしてしまってるのが「トレードで成功するためには」が一番重要だと思ってることです。 「相場の行方(上げ?下げ?)を高い確率で予測できるようになること」が重要だと考えてしまう人は多いです。 もちろん自分が持ったポジションが思惑通り動いてくれなければ、利益にならないことは事実です。 しかし、エントリーしたポジションが思惑通り動くかどうかは、相場次第です。 大雑把に言えば、当たったりハズれたりを繰り返すのがトレードです。 そして、ポジションを持った後は、貴方がどんな努力をしても、神頼みをしても、思惑通りには動いてくれません。相場次第なんです。 しかし、貴方の思惑通りの結果に誘導(コントロール)できるのが「資金管理」なのです。 資金管理についての具体的な考え方や実践方法(検証)について、以下本文をお読みください。 FXは資金管理だけでも勝てるって本当? FXは資金管理が全て FXは資金管理さえ徹底していれば負けない FXにおける資金管理は以上のような表現がされるほど重要とされています。 資金管理だけということは、チャート分析を全く行わずにランダムなエントリーをしていても、資金管理さえ徹底していればFXでは利益をあげることができるということです。 果たしてこれは誇張された表現なのでしょうか。 資金管理のイントロダクションとして、ここではコイントスによるエントリーを想定して資金管理だけで利益を出していくことが理論上可能なのかを検討していきます。 そもそもコイントストレードとはベテラントレーダーであるトム・バッソがとある講演の質疑応答の中で述べたトレード手法のことをさします。 具体的には以下のような手法になっています。 トム・バッソのコイントストレード トレードの資金率は1%以下 ATR(期間10)3倍の位置にトレーリングストップを置く ロングかショートはコイントスの裏表で決定する 手法の内容をみてわかるように、テクニカル分析などによるチャート分析は全く行われておらず、エントリーの方向はその名の通りコイントスの結果のみに委ねられています。 ちなみにATRとはAverage True Rangeの略で、市場のボラティリティを表すオシレーターです。 ランダムなエントリーの後はボラティリティの変化と値動きに合わせて損切りの逆指値を狭くしていく(トレーリングストップ)手法です。 実際にこの手法をGBPUSDの1時間足で検証してみます。 ここでは「表」が出た場合はロング「裏」が出た場合はショートをし、トレーリングストップは1時間足の終値が更新されるたびに行うこととします。 試行回数コイントス損益口座資金0--$10,000.001裏-$100.08$9,899.922表$42.47$9,942.393裏$189.52$10,131.914表-$101.28$10,030.635表$49.25$10,079.886裏$231.00$10,310.887表-$103.20$10,207.688表-$102.03$10,105.659裏-$100.80$10,004.8510表-$99.96$9,904.8911裏$240.54$10,145.4312裏-$101.25$10,044.1813裏-$100.80$9,943.3814裏-$99.36$9,844.0215裏-$98.40$9,745.6216裏-$97.44$9,648.1817裏-$96.60$9,551.5818表-$95.55$9,456.0319裏-$94.38$9,361.6520裏$2,535.52$11,897.1721裏-$119.28$11,777.8922裏-$117.81$11,660.0823裏$196.56$11,856.6424裏$28.28$11,884.9225裏$297.18$12,182.10トレード記録 項目結果トレード数25勝ちトレード数9負けトレード数16総利益$2182.10平均利益$423.37平均損失-$101.76リスクリワード2.34最大利益$2535.52トレード結果 以上が25回のトレード結果です。 このようなランダムエントリーであっても、資金管理のルールさえ徹底していれば利益を残すことができています。 この結果を踏まえれば、資金管理だけで勝てるという話もあながち嘘ではないことをわかっていただけると思います。 しかし実際に自らの資金でトレードを行う際には、自分のトレード手法やメンタルに合った資金管理法を選択する必要があります。 ここからはみなさんが自分が採用するべき資金管理法を見つけることができるように、資金管理法を徹底解説していきます。 FXの資金管理で知っておくべき基礎知識を解説 FXでは少しでも相場で生き残るために資金管理を徹底しておく必要があります。 FXの資金管理を考える際に必ず知っておくべき要素が4つあります。 要素①:リスクリワード 要素②:期待値 要素③:複利 要素④:資金率 ここではこれら4つの要素について解説していきます。 要素①:リスクリワード リスクリワードとは、トレード全体の平均利益と平均損失を比率に直した数値のことです。 FXの資金管理を考える上で、トレード手法のリスクリワードを考えることは、リスク管理上最も重要になります。 リスクリワードの計算 例えば、25回のトレードを行ったとします。 勝ち数:15回 負け数:10回 トータル利益:30万円 トータル損失:-10万円 この時平均利益と平均損失は、 平均利益:30÷15=2万円 平均損失:10÷10=1万円 したがってこの25回のトレードのリスクリワードは2になります。 また、注意点としてリスクリワードは十分な試行回数を確保した上で計算するようにしましょう。 試行回数が少ない場合勝ち負けが偏ってしまうので、使用しているトレード手法の成績を正確に反映しているとは言えません。 正確なリスクリワードの数値を得るためには、なるべく多くのトレード回数をもとにリスクリワードを求めるようにしましょう。 要素②:期待値 先ほど解説したリスクリワードは勝率との関係が深く、トレード手法の良し悪しは勝率とリスクリワードの両方を考慮する必要があります。 その際出てくるのが「期待値」という考え方です。 期待値は、一回あたりのトレードで期待できる利益のことで、以下のような計算式で求めることができます。 期待値の計算方法 期待値=勝率×平均利益ー負率×平均損失 例えば、以下の成績を持つトレード手法の期待値を計算していきます。 期待値の計算 勝ち数:15回 負け数:10回 平均利益:2万円 平均損失:1万円 このトレード手法の勝率は 15÷25=0.6(60%) よってこのトレード手法の期待値は 0.6×2ー0.4×1=0.8(8,000円) 以上のように期待値を求めることで、使用しているトレード手法は使用し続ける価値があるものなのかを判断することができます。 期待値を求めたら、その数値が0を上回っているかを確認してください。 もし期待値が0を下回っている場合、理論上トレードをするごとに損をしている手法になってしまうので、今すぐにトレード手法を改めた方が良いということになります。 期待値はFXの資金管理を考える上で必ず考慮しなければならない要素なので、自分が現在使用しているトレード手法の期待値は常に気にしながらトレードを行うことをオススメします。 要素③:複利 FXの資金管理では複利を取り入れることが大切です。 複利とは、元本に利息を合わせた金額に金利が適用されることをさします。 例えば、FXの運用を単利2%で行うのと複利2%で行うのでは、運用額に差が生じます。 単利2%の場合 1ヶ月目:100万円+2万円=102万円 2ヶ月目:102万円+2万円=104万円 3ヶ月目:104万円+2万円=106万円 複利2%の場合 1ヶ月目:100万円×102%=102万円 2ヶ月目:102万円×102%=104万400円 3ヶ月目:104万400円×102%=106万1,280円 複利運用に関しては以下の記事で詳しく解説しています。 要素④:資金率 資金管理を行う際は、トレードごとの資金率を意識することが大切です。 資金率とは1回のトレードごとにリスクに晒す金額の割合のことです。 資金率の計算 例えば口座資金が100万円で、毎回のトレードで損切りの逆指値を最大損失額が2万円になるように設定していたとします。 この時、このトレードの資金率は 2÷100×100=2%です 資金率は使用しているトレード手法の破産確率を求めるために使用する「バルサラの破産確率」に必要な要素です。 バルサラの破産確率については以下の記事で詳しく解説しています。 FXの資金管理法にはどんなものがある?それぞれの良い点と悪い点を解説 まず、資金管理はマーチンゲール法と逆マーチンゲール法に大別することができます。 これら2つは具体的な資金管理法というよりは、資金管理の考え方を表す言葉として理解しておくことが正しいです。 FXに限らず、トレードの資金管理法では逆マーチンゲール法の考え方に沿っている方が好ましいとされています。 この点を踏まえて、ここではマーチンゲール法や逆マーチンゲール法を解説しつつ、実際の資金管理法をいくつか紹介していきます。 マーチンゲール法とは 逆マーチンゲール法とは 資金管理法①トレードリスクを固定する 資金管理法②階層的にロットを増やす 資金管理法③資金率を固定する マーチンゲール法とは? マーチンゲール法とはトレードで勝った場合にロットを減らし、トレードで負けた場合にロットを増やす資金管理法のことをいいます。 これは負けた場合に倍賭けを行うことで、負け分を取り戻すことを目的としたギャンブル要素の高い資金管理法になります。 トレードではいつか勝つことを考えれば、負けるたびに倍賭けをしておけば理論上いずれ利益を出すことができますが、軍資金の限界を考慮していない点に大きな落とし穴があります。 マーチンゲール法の落とし穴 例えば、最初のトレードで負けて1万円の損失が発生したとします。 マーチンゲール法に則れば、次のトレードでは倍のロット数でエントリーすることになるので、負けた場合の損失額は2倍の2万円になります。 もしマーチンゲール法で10回連続で負けてしまった場合、最大損失額は 1×2×2・・・×2=512万円になります。 FXでは10回連続で負けてしまうことも往往にしてあることを考えれば、マーチンゲール法はかなり危ない資金管理法であることがわかると思います。 また、資金率の面でもマーチンゲール法は破産確率を高める危険な資金管理法であることがわかります。 「資金率」「勝率」「リスクリワード」の3要素から破産確率を求める「バルサラの破産確率」では、同じ手法であっても資金率が高くなるほど破産確率が上がっていくと知られています。 マーチンゲール法では、トレードで負けるたびにさらに大きな金額を賭けていく方法なので、口座状況が悪くなるたびに資金率は上がっていきます。 これはバルサラの破産確率から考えれば好ましくない資金管理ということができます。 以上の点を踏まえて、FXの資金管理を考える際はマーチンゲール法に陥っていないかを確認することが大切になってきます。 逆マーチンゲール法とは? 先ほどまでマーチンゲール法について解説してきましたが、逆マーチンゲール法とはその名の通りマーチンゲール法とは逆の方法で資金管理を行います。 逆マーチンゲール法の場合トレードで勝った場合にロットを増やし、トレードで負けた場合にロットを減らしていきます。 これによって、負けた時にはよりリスクを抑えることができる上に、勝った時には大きく利益を伸ばすことができます。 バルサラの破産確率から考えれば逆マーチンゲール法は最も安全であり、逆マーチンゲール法に則った資金管理法を採用することが最も合理的であるとされています。 ただし、逆マーチンゲール法には損失分を取り返すためにより大きな利益率が必要になるという弱点が存在することも覚えておく必要があります。 これ以降で見ていく具体的な資金管理法では逆マーチンゲール法に則っているかが採用するための重要な判断基準になるので、ぜひ覚えておきましょう。 資金管理法①トレードリスクを固定する 1つ目はトレードリスクを固定する資金管理法です。 つまり、1トレードあたりのトレードリスク額を1万円に設定した場合は、口座資金の増減にかかわらず最大損失額が1万円になるということです。 この資金管理法のメリットは大きなドローダウンが発生しないことです。 しかし、この資金管理法は逆マーチンゲール法に則っていないためあまりオススメできません。 トレードリスクを固定する資金管理法では、連敗が続いている時は口座資金に対するリスク額の割合が常に高まり続けることになります。 トレードリスクを固定する 口座資金:100万円 固定リスク額:10万円 3回連続で負けた際の資金率の推移を見ていきます。 【1トレード目】 資金率は、10÷100×100=10% 【2トレード目】 1トレード目で負けた場合、口座資金は90万円になるので、 資金率は、10÷90×100=11.1% 【3トレード目】 2トレード目でも負けた場合、口座資金は80万円になるので、 資金率は、10÷80×100=12.5% このように連敗という最もリスクの高い状況下で、トレードリスクを固定することはさらに破産確率を高めてしまうことになります。 また、連勝が重なって口座資金を積極的に増やすべきタイミングでリスク額を増やすことができない点もあまりオススメできない理由の一つです。 このように固定リスク額の資金管理法は、「リスクを取るべき時に消極的になり、リスクを避けるべき時に限って積極的になる」という特徴を持っているため、オススメできません。 資金管理法②階層的にロットを増やす 2つ目は階層的にロットを増やす資金管理法です。 「階層的に」とは口座資金を額に応じて複数の階層に分け、その階層ごとに取引できるロット数を定めておくということです。 この時の階層の分け方には2種類あるので、それぞれのメリットやデメリットを解説していきます。 階層の幅が等間隔 階層の幅が等間隔でない ⑴階層の幅が等間隔 まずはロットを増やす基準となる階層が等間隔な資金管理法です。 口座資金ロット数〜¥1,000,0001ロット¥1,000,001〜¥2,000,000(100万円)1ロット¥2,000,001〜¥3,000,000(100万円)2ロット¥3,000,001〜¥4,000,000(100万円)3ロット階層ごとのロット この資金管理法では以上のように等間隔に階層を設けて、ロット数を増やしていく点が特徴的です。 ここでは100万円未満の階層に関しては0ロットとならないように、1ロットでの取引を認めています この資金管理法のメリットは2つあります。 逆マーチンゲールに則っている ロット数を上げやすい まず、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 したがって、資金管理法としての最低基準はクリアしているといえます。 また階層を上げるほど、ロット数が上がりやすくなっています。 100万円から200万円までは1ロットのみ100万円を稼ぐ必要がありますが、200万円から300万円までは2倍の2ロットで100万円を稼ぐことになるので、労力は半分になります。 したがって、トレードの調子が良い時はどんどんとロット数を増やして、大きな利益をあげることができます。 一方でデメリットとして、大きなドローダウンが発生しやすいことが挙げられます。 ドローダウンとは? ドローダウンとは口座資金が最大の時をベンチマークとし、そのあとにどれだけの額が減少したかを指しています。 一回の損失額ではなく、口座資金がどこまで下がり続けたかに着目します 例えば、一時的に口座資金が200万円に増加したが、そのあと複数の勝ち負けを繰り返して150万円にまで口座資金が落ち込み、再び180万円まで戻したとします。 この場合のドローダウンは200万円と150万円の差の50万円です。 資金増に合わせてロット数を増やすことになるので、リスクにさらされる金額が大きくなるのは仕方のないことですが、メンタル管理ができていないトレーダーにとっては苦痛が伴うでしょう。 つまり、「10万円から9万円になる10%減」と「500万円から450万円になる10%減」を同等に捉えられない場合は、かなり不安になる場面が多くなると考えられます。 ⑵階層の幅が等間隔でない 次にロットを増やす基準となる階層が等間隔でない資金管理法です。 口座資金ロット数¥500,001〜¥1,000,000(50万円)1¥1,000,001〜¥2,000,000(50万円×2=100万円)2¥2,000,001〜¥3,500,000(50万円×3=150万円)3階層ごとのロット この資金管理法では以上のように階層ごとに間隔が異なり、ロット数と比例する形で間隔が広がっています。 この資金管理法では「⑴階層の幅が等間隔」とは違って、各ロットで稼ぐべき利益がずっと一定であることに特徴があります。 つまりロット数が増えても、「1ロットあたり50万円を稼ぐという労力がかかる」という点は変わらないということです。 この資金管理法のメリットは2つです。 逆マーチンゲール法に則っている 大きなドローダウンを防ぐことができる この資金管理法も、口座資金が一定以上に増加すればロット数を増やし、口座資金が一定以下に減少すればロット数を抑えるという、逆マーチンゲール法に則っています。 また「⑴階層の幅が等間隔」に比べてロットを増やすまでに時間や労力がかかるというデメリットがありますが、そのおかげで大きなドローダウンの発生を防ぐことができるというメリットもあります。 資金管理法③資金率を固定する 3つ目は資金率を固定する資金管理法です。 この資金管理法は初心者トレーダーからプロトレーダーまで幅広く利用されており、あらかじめ資金率、つまり各トレードごとで許容する損失率を定めておく方法です。 この資金管理法を利用する場合、口座資金が増えるほど許容する損失額が増えていくことになるので、その分大きなトレードが可能になります。 資金管理法②では口座資金がどの階層にあるかによって保有できるロット数が決まっていましたが、この資金管理法では資金率の数値や損切りの逆指値の位置によって決まります。 資金率を固定する 口座資金:100万円 許容する損失率:2% 以上のような資金管理を行なっている場合、1回のトレードの損失額は最大で2万円になります。 ここでUSDJPYでエントリーを検討しているポイントがあり、テクニカル分析の結果20pips離れたところに逆指値を置くことにしました。 この際、エントリーするロット数(1ロット=100,000通貨)は、 5,000÷0.2/100,000=0.25ロット この資金管理法のメリットは3つあります。 逆マーチンゲール法に則っている ロット数や損切り幅が自由 破産確率をかなり下げることができる まず、この資金管理法は常に口座資金の2%を許容損失額として設定しているので、資金が増えればリスクを取り、資金が減ればリスクを減らすようにできているため、逆マーチンゲール法に則っているといえます。 また、資金管理法によってルール化されているのがトレードリスクだけなので、「ロット数」と「損切り幅」を自由に設定することができます。 テクニカル的に優位性のある場所に損切りの逆指値をして、それに合わせてロットを調節することで、相場観が外れていたとわかる前に損切りしてしまうのを防ぐことができます。 また、他の資金管理法に比べて破産確率をかなり下げることができます。 資金率破産までの連敗数1%528回2%263回5%104回連敗数 以上はそれぞれの資金率でトレードを行なった場合に、どれだけの連敗数に耐えられるかを示した表です。 資金率が少ないほど破産に至るまでの連敗数が多いということは、それだけ安全な運用ができることを示しています。 資金率を固定する方法でFXの資金管理を行う場合は、最大でも資金率を5%までにとどめておくことが相場で生き残り続けるためには必要です。 トレードスタイルごとにオススメの資金管理法は? ここまで具体的なFXの資金管理法について解説してきましたが、トレードスタイルごとにオススメの資金管理法はあるのでしょうか。 ここではトレードスタイルごとに適切な資金管理法を検討していきます。 スキャルピングにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 自動売買にオススメの資金管理法 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 スキャルピングにオススメの資金管理法 スキャルピングには「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 スキャルピングでは高頻度に高レバレッジのトレードを重ねることが特徴のトレードスタイルです。 少しでもシナリオと異なる値動きをした場合はすぐに損切りをし、利益が乗ったらすぐに利確することになるので、トレードごとのリスクリワードや勝率はあまり重視されません。 勝率の低いスキャルピングでは複利の悪影響を受けてしまう可能性が高いので、複利効果の高い資金管理法③はあまりオススメできません。 また「資金管理法①トレードリスクを固定する」でも問題はありませんが、ロットの変更ができるという点では資金管理法②の方が優れていると考えられます。 デイトレードやスイングトレードにオススメの資金管理法 デイトレードやスイングトレードには「資金管理法③資金率を固定する」がオススメです。 資金率を固定するという管理手法は最もトレーダーに支持されており、トレーダー人口の多いデイトレードやスイングトレードとの親和性は当然高いです。 デイトレードやスイングトレードではある程度の値幅を狙っていくことになるので、スキャルピングよりもトレード手法の期待値にもこだわる必要があります。 したがって、プラスの期待値を持っているトレード手法であれば複利の良い影響を受けることができます。 また、人によっては資金管理法②の「階層的にロットを増やす」という方法を選んでも良いでしょう。 項目資金管理法②:階層的にロットを増やす資金管理法③:資金率を固定するドローダウン大小損失からの立ち直り早い遅い資金管理法②と資金管理法③の違い 両社の違いは、主に「ドローダウンの大きさ」と「損失からの立ち直りの早さ」なので、どちらを重要視するかによって採用する資金管理法を変えてください。 自動売買にオススメの資金管理法 FXのEAを動かしている場合は、「資金管理法②階層的にロットを増やす」がオススメです。 EAは複利運用することが理想的ですが、その分ドローダウンが発生した時の目減りが激しく映り、人によっては運用し続けることに苦痛を感じてしまうかもしれません。 よって、階層的にロットを増やすことで、単利と複利の両方の性質を活かすことができます。 詳しくは以下の記事で解説しています。 海外FXでのハイレバトレードにオススメの資金管理法 海外FXのハイレバレッジを一番活かすのは「資金管理法③資金率を固定する」です。 海外FXは最大レバレッジがかなり大きいので、高い資金率での運用が可能です。 高い資金率で運用すればそれだけ破産リスクも高まりますが、資金率を固定すれば、少ないトレード回数を重ねただけでも大きな複利効果を得ることができます。 ただし、この手法は損失分を取り返すのに労力がかかるので、勝率に不安が残る場合は階層的にロットを増やす資金管理法②を利用しても良いでしょう。 階層的にロットを増やす手法であれ、階層を下回らない限り損失分を取り返すことは比較的容易なので、すぐに口座状況を立て直すことができます。 FXの資金管理についてよくある質問 ここではFXの資金管理に関してよくある質問に回答していきます。 FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? 資産管理やロット計算を行なってくれるツールや無料アプリはある? FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できるのか? 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? FXの資金管理のシミュレーションをエクセルで行う方法は? FXの資金管理法が定まったら、エクセルやスプレッドシートを用いてシミュレーションを行なってみましょう。 エクセルやスプレッドシートの作成方法や実際にシミュレーションを行う様子は以下の記事で詳しく解説しています。 資金管理シートは以下から無料でダウンロードできます。 同じファイル内で切り替えができるようになっているので、ぜひご活用ください。 資金管理シミュレーション(期待値、ロット計算)ダウンロード 資金管理やロット計算を行ってくれるツールや無料アプリはある? デベロッパー対応OSアプリ名kuraberu appsAndroid・iPhoneFXなびthibault zaniniAndroid・iPhoneForex 計算機FX CoreAndroidFore Calculatorsアプリ 先ほどは資金管理シートやロット計算シートを自作する方法を紹介しましたが、作成に手間を感じる場合は、無料アプリに頼るのも良いでしょう。 FX、CFD用資産シミュレーション(OANDA JAPAN) https://www.oanda.jp/lab-education/asset_simulation/ また、OANDA JAPANの公式サイトでは勝率やリスクリワードを入力することで口座資産の推移をシミュレーションしてくれます。 インジケーターリンク料金【MT4】ロット自動調整エントリーツールhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/26799有料ロット自動計算インジケーター for MT4&MT5【EasyOrder】https://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/32266無料Breakeven(損益分岐点)/Stopout(強制ロスカット)表示インジケータhttps://www.gogojungle.co.jp/tools/indicators/25172無料インジケーター MT4やMT5でトレードをしている場合、インジケーターとして資金管理を行なってくれるものもあるので、有効活用しましょう。 FXの資金管理を学ぶのにオススメの本は? 資金管理を学ぶのに一番オススメの本は「システムトレード基本と原則」です。 この記事で紹介した資金管理法は本書を大いに参考にしています。 ただし、FX初心者やFXや投資に触れたことのない人にとっては少々難解な部分があります。 また、筆者が先物トレードをメインとするトレーダーであることから、先物トレード独特の表現をすることがあります。 「ロット」ではなく「枚」と表現したりなど… したがってこの記事で書いた内容をしっかりと理解した上で本書を読んでみることをオススメします。 FXの資金管理に「出金」をどう組み込めばいいの? 資金管理の戦略の中には出金するタイミングも組み込んでおくことをオススメします。 口座資金が順調に増加していったとしても、現金として出金するまでは実際の利益とはなりません。 いくら資金管理を徹底していても、相場で急激な値動きが発生した際には逆指値注文やロスカットが間に合わず、想定以上の損失が発生してしまうことがあります。 このような事態が発生したことが原因で口座資金が大きく減少してしまうのを防ぐためにも、出金の計画を資金管理に含めておくべきです。 例えば、トレード頻度の高いスキャルパーやデイトレーダーであれば月末または週末に利益分のみを出金するなどの戦略が考えられます。 長期的にポジションを持つ必要があるスイングトレーダーであれば、半年に一度くらいのペースで出金する戦略が考えられます。 ゴールドのトレードでもFX資金管理法は利用できるのか? ゴールドのトレードでもFXの資金管理法は利用できます。 「勝率」「リスクリワード」「複利」「逆マーチンゲール」などのキーワードはFXの領域だけにとどまらず、カジノのギャンブルの世界でも使用される考え方です。 したがって、この記事で紹介した資金管理法はあらゆるトレードに対応していると言えます。 両建てやナンピンは資金管理的にアリ? 両建てとナンピンはFXにおける典型的なNG手法として説明されることが多いです。 実際に資金管理の観点から言っても両建てやナンピンはあまり推奨できる手法ではありません。 まずは両建てが資金管理の観点からオススメできない理由を解説していきます。 両建てとは保有ポジションと同量の反対のポジションを保有することで、損益の変動を抑える手法のことをさします。 両建ては実質的にポジションを決済している状態にはなりますが、ポジションを保有する際のスプレッドやスワップポイントを考慮すれば、損を被りやすい状態になっています。 またFX業者によっては反対ポジション分の証拠金も必要になるため、通常よりも強制ロスカットにかかりやすい状況になってしまいます。 このように資金管理上では想定していない損失が発生する可能性が高いので、両建てはあまりオススメできません。 そもそも両建てを禁止している業者も多いです 次にナンピンが資金管理の観点からオススメできない理由を検討していきます。 ナンピンとは最初にエントリーしたレートよりも低い価格で同じ方向のエントリーを繰り返すことによって、ポジションの平均取得価格を改善する手法のことをさします。 同じ方向へのポジションを積み重ねてしまうと、トレードごとの資金率が高まってしまうので、破産確率が格段に上昇します。 したがってナンピンも同様にオススメできません。 利益が出るまで損切りをしないのは資金管理的にアリ? 中にはポジションを持ったら損切りはせずに、利益が出るまでホールドするという戦略をとる人もいます。 しかし、資金管理の側面から考えればかなり危ない戦略です。 確かに勝率が100%であれば理論上破産することはありませんが、実際の相場では何が起こるかわかりません。 どれだけ小さなポジションしか持っていなくても、2015年に発生したスイスフランショックや2019年に発生したフラッシュクラッシュほどの大暴落には耐えられません。 したがって、相場に生き残り続けることが大切であるFXにおいては、好ましくない戦略と言えるでしょう。 まとめ:自分のトレード手法にあった資金管理法を選ぼう ここまでFXの資金管理について解説してきました。 この記事のポイントは以下の2つです。 「資金管理法だけで勝てる」はあながち嘘ではない FXの資金管理で大切なのは逆マーチンゲール法に則っていること この記事では資金管理の重要性を伝えてきましたが、テクニカル分析をおろそかにしてもいいということではありません。 コイントストレードはテクニカル分析は無意味であることを伝えているのではなく、シンプルなルールでも一貫した運用を続けていくことの大切さを伝えています。 テクニカル分析と資金管理は自分が定めたルールを辛抱強く守り続けることによって初めて効果を発揮するものであることを覚えておきましょう。 WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。 猪首顧問のFXコラム:マーケットから退場しない立ち回りを身に付けよ いかがでしたでしょうか? 一口に「資金管理」といっても、ずいぶん奥深いものかということを感じていただけたと思います。 日本の相場格言に「相場の金と凧(タコ)の糸は出し切るな」というのがあります。 凧の糸は出し過ぎると、突発的な強い風が吹いたりすると切れてしまいます。それと同じように「投資用のお金も出し切ってしまうと危険だ」という意味の格言です。 いかなる状況が起こっても、手元でコントロールできるように、余裕の糸を余らせておくことが必要なのです。 大事なことは、相場の動き(行方)はコントロールできなくても、資金管理はコントロールできるということです。そして、マーケットから退場させられないためには、元手である運用資金を無くしてしまわないこと。 手元に資金が残っていれば、必ず浮上の機会は生じてきます。 トレードごとの結果は勝っても負けても、その都度の結果でしかありません。そして、その結果は等分に生じます。 だから「勝ちトレードが良し」「負けトレードは悪し」という考えも良くありません。どちらも1トレードの結果なのです。 トレードごとに「当たった!」「負けた!」と一喜一憂するのではなく、継続してトレードした結果をちゃんと記録し(売買履歴)、それを振り返りながら、自分自身の資金管理のルールを確立していくことが成功への最重要課題となります。 これができれば、勝ち組への仲間入りは約束されたようなものです。