ウクライナ情勢が目まぐるしく変化します。ニュースの量が多く、相場の雰囲気も二転三転しています。
突発的な値動きが多く注意が必要です。
ただ、非常に考察の鋭い方がいらっしゃり、各陣営で思惑があるため、各国の活動時間によってどちら側のニュースが出やすいのか予測がつくといった意見を拝見しました。
それでは昨日(2月17日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京時間のドル円はオープンと同時に上値を試す展開となり、ピボットのある115.54円まで上昇します。
その後、「ロシア軍がウクライナ国境に最大7000人の兵力を増強した」とニュースが流れると下落を開始します。
正午過ぎにロシア通信社が「ウクライナ東部の親ロシア勢力は、ウクライナ政府軍から砲撃を受けた」と報じると下げが加速し、115.12円まで下げました。
この報道を受け、強い円買い、ドル買い、ユーロ売り、強いオージー売りとなっています。
欧州時間はオープンと同時に米10年積利回りと欧州株式市場が下落したのを受け、ドル円も下落基調となります。最近は株式市場とドル円の相関は下がっていますが、欧州株式市場に関しては比較的相関が高いように見えます。
NY時間には「米製造業景況指数」や「新規失業保険申請件数」が発表され、予想値を下回る結果となりました。
ドル円は下落し、ピボットS3とADR5、ADR10の3つが重複する114.85円まで下落した後、急反発しました。
ロシア外務省は、安全保障問題に関する米国への回答文書を発表した。「米国とその同盟国が主張しているようなウクライナへの侵攻も計画もない」と述べています。また、安全保障に関するロシアの提案に圧力をかけようとしたことが、緊迫した状況を生んだと主張しています。
また、バイデン米大統領はロシアによるウクライナ侵攻の可能性は非常に高く、「数日以内に起こり得る」と述べています。
「本日の重要指標・発言」
時間 | イベント |
---|---|
8:30 | 日本 全国消費者物価指数(CPI) |
16:00 | 英国 小売売上高 |
27:30 | 米国 ブレイナード次期FRB副議長の発言 |
ドル円相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心にドル円を分析していきます。
・高値安値で見る環境認識
・セントラル・ピボット・レンジを使用した環境認識
高値安値で見る環境認識
チャートはドル円1時間足です。
突発的なニュースが多く、ファンダメンタルズに振り回されている印象もありますが、チャートを見ると綺麗な値動きをしています。
橙色四角のフィボナッチリトレースメントの61.8%まで上げた後反落しました。
その後は青ラインで示したように、直近安値をレジスタンスとして確認しながら、高値安値を切り下げていっています。
セントラル・ピボット・レンジ(CPR)を使用した環境認識
「セントラル・ピボット・レンジ(CPR)」とは、ピボットを中心とした「3つの水平ライン」で形成されるレンジ帯の事を指します。前日(前期間)と当日(当期間)の位置関係から相場のタイプを分類していきます。
チャートはドル円15分足です。
前日のCPRの下に当日のCPRがあり、CPR同士の重なりもないため『Lower Value』と呼ばれるパターンになります。
これはCPR分析の中で最も下げの勢いが強い形になります。
ただ、CPRが広がっていますので「Sideways」と呼ばれる状態に該当し、レンジになりやすい環境です。逆に収縮した状態は「Trending」と呼ばれ、トレンドが出やすい環境となります。
ただ、前日はピボットのS3に到達していますので、前日の安値をブレイクするようなら大きく下げていく可能性もあります。
本日のトレード方針 -AUDUSD-
本日はオージードルドル(AUDUSD)で売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 0.71478 |
利益確定ポイント(T/P) | 0.71069 |
建値にストップ移動ポイント | 0.71229 |
損切りポイント(S/L) | 0.71828 |
「セントラル・ピボット・レンジ(CPR)」で『Inside Value』が発生していますので、ブレイクアウトを狙っていきます。
『Inside Value』はローソク足のはらみ足と同じ原理で、前日のCPRの内側に当日のCPRがすっぽりと入る状態を指します。
この場合、当日CPRは自然と収縮した状態になりますので、セントラル・ピボット・レンジを使用した環境認識で解説したように、ブレイクアウトに適した『Trending』の状態となります。
直近の平均値変動幅
1日の平均値変動幅を表すADRです。
1日の高値~安値の幅がこの付近に収まることが多いです。
また、オージードルドルの値幅が収縮してきています。
【ドル円】
ADR20=66
ADR10=66
ADR5=73
【オージードルドル】
ADR20=72
ADR10=68
ADR5=65
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