プーチン大統領とマクロン仏大統領は電話会談を行いました。
「会談後、マクロン仏大統領は記者団に対し「最悪の状況が訪れると予想している」と述べました」とニュースになっていますが、どうやらこれは誤訳のようで、
本来は『最悪の事態はまだ来ていない』が正解の様です。原文はLe pire est à venirです。
それでは昨日(3月3日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京市場のドル円は堅調に推移しました。
朝方は実需の買いが入り、徐々に上値を拡大しました。
日経平均株価が一進一退の動きを見せたものの、米10年積利回りが底固さを見せ、ドル円も下値を切り上げる展開となりました。
午後にはユーロが売られ、オージーが買われました。
オーストラリア統計局が発表した貿易収支は、128億9100万豪ドル(約1兆円)となりました。
鉄鉱石や石炭の輸出が好調で、前月から40億豪ドル以上増加し、市場予想の91億豪ドルを大幅に上回っています。
欧州時間に入ると、ドル円は2月28日の高値を上回ったが、その後反落しました。
その後、欧州株式市場が下落し、米10年積利回りが高値更新に失敗すると、ドル円も下落に転じました。
また、引き続きユーロが売られ、オージーが買われ続け、リスクオフの流れとなっています。
リスクオフの流れになった場合、ドル、円ともに買われ、連動して動きやすくなるため、大きな動きには繋がりづらいです。
NY市場では、欧州市場の流れを引き継ぎ、ドル円は下落基調となりました。
プーチン大統領とマクロン仏大統領は電話会談を行いました。
プーチン大統領は強硬な姿勢を崩していません。会談後、欧州株式市場、NY株式市場は大きく下落しています。
また、ロシアとウクライナの停戦協定が開かれましたが進展はありませんでした。
次回会合で3回目の停戦合意が予定されています。
ISM非製造業景況指数は前回を上回る結果が期待されましたが、結果は前月から3.4ポイント減となりました。
これで3か月連続の低下となります。
供給制約、インフレ、労働力不足が引き続き問題となっています。
結果を受けてドル売りとなりました。
パウエルFRB議長の議会証言がありましたが、新しい内容はなく、市場への影響も限定的となっています。
本日は雇用統計です。ADP雇用統計が高い数字を示しているため、良い結果が期待されます。
その場合、政策金利引き上げのサポートとなるため、ドルが買われることが予想されます。
「本日の重要指標・発言」
時間 | イベント | 予想値 | 結果 |
---|---|---|---|
22:30 | 米国 2月 非農業部門雇用者数変化 [前月比] | 40.0万人 | 67.8万人 |
ドル円相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心にドル円を分析していきます。
・MTF移動平均線を使用した環境認識
・節目を使用した環境認識
MTF移動平均線を使用した環境認識
ドル円4時間足チャートです。
表示している移動平均線は、4時間足20SMA(青)、日足の20SMA(赤)、週足の20SMA(緑)となっています。
現在は4時間足と日足のSMAを価格にまたがって推移している為、両時間軸でレンジ相場であると判断できます。
現在は有事のため、リスクオフの局面でドル、円、フランが買われています。
従って、この3通貨の組み合わせ(ドル円、スイス円、ドルスイス)はレンジ相場になる可能性が高いので注意してください。
そしてレンジの上限は橙色四角、下限は青四角となっており、この間で動いている間は方向感をつかむのは難しいと思います。
節目を使用した環境認識
先程のチャートに水平線を追加しています。
紫ラインが日足の節目、青ラインが週足の節目です。
現在は日足の節目より、週足の節目の方が分かりやすいので、そちらをメインにして見る方が良いかもしれません。
ただ、週足の節目を使うと、誤差(オーバーシュートする値幅)も大きくなるので、日足の節目で誤差を調整するイメージです。
本日のトレード方針-GBPUSD-
本日はポンドドルで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 1.33154 |
利益確定ポイント(T/P)① | 1.32779 |
利益確定ポイント(T/P)② | 1.32551 |
損切りポイント(S/L) | 1.33678 |
ポンドドルのCPR(Central Pivot Range)で『Inside Value』が発生していますので、ブレイクアウトを狙います。
高値を更新せずにブレイクアウトした場合、利益確定ポイント②を採用します。
理由は、その場合ADR20とフィボナッチターゲットが重複するからです。
そうではなく、本日の始値より価格が30pips以上上がった場合、利益確定ポイント(T/P)①を採用します。
直近の平均値変動幅
ADRは高値と安値の幅なので、高値が更新すると、下値のADRは切り上がることになります。
ADRとは、1日の平均的な価格変動幅のことです。
1日の高値から安値までの値幅は、この近辺に収まることが多いです。
材料が少ないときにより意識されやすくなります。
【ドル円】
ADR20=66
ADR10=66
ADR5=69
【ポンドドル】
ADR20=97
ADR10=112
ADR5=113
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