昨日は円が大きく買われました。
125円(黒田シーリング)到達後に年度末レパトリの円買いとなっており、面白いタイミングで売り買いが被るものだなと興味深く見ていました。
それでは昨日(3月30日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析

早朝に日銀が国債買い入れの増額を発表すると、ドル円は123.20円まで上昇しました。
東京市場は円が大きく買われ、ドル円は急落しました。
米10年積利回りと日経平均株価も合わせて下落しています。
ドル円は朝方上昇したものの、レパトリ関連の売りに押され急落しました。
更に、昼過ぎに岸田総理と黒田総裁の会談が発表されると、円安対策への思惑から121.30円まで急落しました。
この下落でADR5(過去5日の平均値幅)に到達しています。
しかし、午後1時に岸田総理と黒田総裁が会談し、為替相場は特に議論されなかったと報道されると、ドル円は下げ止まります。
また、同時刻に日銀が国債買い入れオペの臨時追加を発表したことも下げ止まりの要因になっています。
欧州市場のドル円は、東京市場で値幅が出ていることから小動きとなりました。
また、欧州中央銀行(ECB)理事が相次いで今年後半の利上げ予想を発言しており、ユーロ買いが進行しています。
ドイツの3月の消費者物価指数(速報値)は予想を大きく上回り、統計を開始した1992年以降で最大の上昇率となりました。
ロシア·ルーブルでの支払いをめぐる燃料価格のインフレが懸念されています。
しかし、指標発表後にロシアのプーチン大統領は、天然ガス購入のユーロ決済を引き続き認めると述べました。
NY市場のドル円は欧州市場の流れを引き継ぎ小動きとなりました。
一時、上昇したものの、東京市場の半値で抑えられると反落し、元の水準で推移しています。
3月の米ADP雇用統計は、前月比+45.5万人。伸び率は鈍化したものの、予想をやや上回りました。
しかし、10-12月期米国国内総生産(GDP、年率換算前年比)と共に予想の範囲内であったため、市場への影響は限定的でした。
本日も年度末のレパトリエーション(円買い)が予想されますので、注意していきましょう。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
---|---|
15:00 | 英国 10-12月期四半期国内総生産(GDP、改定値) [前期比] [前年同期比] |
21:30 | カナダ 1月月次国内総生産(GDP) [前月比] [前年同月比] |
21:30 | 米国 2月個人消費支出(PCEデフレーター) [前年同月比] |
21:30 | 米国 2月個人消費支出(PCEコア·デフレーター、食品·エネルギー除く) [前月比] [前年同月比] |
ドル円相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心にドル円を分析していきます。
·節目を使用した環境認識
·CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識
節目を使用した環境認識
チャートはドル円月足です。

現在は緑の四角の高値ゾーンに反応して下落中です。
ピンポイントで反発を狙う場合は、主要な高値(青ライン)、もしくは主要な高値の実体上限(赤ライン)を狙うと良いです。
しかし、一時的な反発や超損小利大を狙うのではなく、しっかりと反転した後の値動きを狙うのであれば、高値からローソク足の実体(緑の四角)のあたりをゾーンとし、そのあたりでトレンド転換してからトレードするとよいでしょう。
CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識
本日のCPRは、完全に前日のCPRの下に位置していますので、『Lower Value』と呼ばれるパターンとなります。
また、本日の始値もCPRの下からスタートしていますので、下降圧力は強いと判断できます。
また、前日も前々日の『Lower Value』となっており、良い戻り売りポイントであったことが確認できます。
『Lower Value』発生後、2点形成のレジスタンスに接触して反発しており、良い戻り売りの場面となったようです。

本日のトレード方針
本日はポンドオージーで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 1.73961 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.73113 |
損切りポイント(S/L) | 1.747639 |
建値ストップ移動ポイント | 1.73275 |
チャートはポンドオージー15分足です。

CPR(Central Pivot Range)で『Inside Value』が出現していますのでブレイクアウトを狙っていきます。
現在、月足の2点形成のサポートに接触しており、上に跳ねるか下に抜けるか注目しています。
前日の高値ブレイクアウトで仕掛けても良いのですが、抜けた後の管理が楽なのでショートブレイクを狙います。
利益確定ポイントに到達した時点で、バンドウォークしていれば、ポジションの半分を決済し、残りのポジションで大きな利益を狙います。
直近の平均値変動幅
ADRとは、1日の平均的な価格変動幅のことです。
1日の高値から安値までの値幅は、この近辺に収まることが多いです。
材料が少ないときにより意識されやすくなります。
【ドル円】
ADR20=104
ADR10=144
ADR5=201
【ポンドオージー】
ADR20=175
ADR10=144
ADR5=136
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