FXの相場分析レポート|2022年6月20日(月)

黒田日銀総裁は記者会見で、イールドカーブコントロールの限界を聞かれると、楽しそうに笑っていました。
私には余裕の笑顔に見えたのですが、さてどうでしょうか。

それでは先週(6月13日~6月17日)のドル円相場の動きを振り返ってみます。

目次

相場の振り返りと今週の展望ファンダメンタルズ分析

前週明けの状況

前週発表された5月消費者物価指数(CPI)が予想を上回り、インフレ懸念が再燃しました。
結果、FOMCでFF金利誘導目標が0.75%引き上げられるとの期待からドル買いが加速していきます。

  1. 黒田日銀総裁は参院決算委員会で、円安に対し「先行きの不確実性を高め、企業による事業計画の策定を困難にするなど経済にマイナスで望ましくない」と述べ、「円安容認姿勢に変化」が見られました。
  2. 英国4月月次国内総生産(GDP)が発表され、前月比0.3%減と予想外の減少となりました。
  3. FOMCが開催され、FFレートの誘導目標を0.75ポイント引き上げ、1.50-1.75%とすることを決定しました。
    パウエルFRB議長は、予想外の激しいインフレを抑制するため、強力な対策を講じることを明らかにしました。
    しかし、その後の会見では、「0.75%の利上げは頻繁に行われない」と発言したため、ドル売りが強まりました。
    会見後、ドットチャートは上方修正されています。
  4. スイス国立銀行は、政策金利を0.5%ポイント引き上げ、マイナス0.25%としました。
    利上げは15年ぶりとなります。市場は利上げを想定しておらず、スイスフランは急騰しました。
    また、金融政策決定書では、「さらなる利上げが必要であることは否定できない」として、追加利上げを示唆しています。
  5. 英中央銀行は予想通り0.25pbの利上げを発表しました。
    5会合連続の利上げとなっています。インフレが加速し続ければ、0.25ポイントより大幅な利上げを行う用意があることを示唆し、必要があれば強力な対応を取ると述べています。
    この発表受け、ポンドは一時100ポイント下落しました。
  6. 日銀金融政策決定会合は現状の金融緩和策維持が決定されました。
    また、午後からの黒田総裁の発言は、イールドカーブコントロールに限界は感じていないと発言がありました。

今週も引き続き、日米金融政策の違いからドル買い、円売りの流れが継続となります。

パウエルFRB議長、FRBメンバー、黒田日銀総裁の発言に注目してきましょう。
経済指標では各国のPMIが発表されますので、予想値を下回るようなら売りを狙います。

月曜日現在はリスクオフの流れとなっており、米国株、仮想通貨は下落中となっています。
反転してリスクオンに転じれば、オセアニア通貨の買いを狙っていきます。

今週の重要指標·発言

20日 米国 ブラード:セントルイス連銀総裁の発言

21日 豪洲 オーストラリア準備銀行(RBA)ロウ総裁の発言

21日 豪洲 RBA議事録公表(6月7日開催分)

21日 米国 クリーブランド連銀 メスタ―総裁の発言

22日 日本 金融政策決定会合議事要旨

22日 英国 5月消費者物価指数(CPI)(前月比/前年同月比)

22日 英国 5月消費者物価指数(CPIコア指数)(前年同月比)

22日 スイス 消費者物価指数(前月比/前年比)

22日 スイス スイス中央銀行(SNB) ジョーダン総裁の発言

22日 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言

22日 米国 フィラデルフィア連銀 ハーカー総裁の発言

23日 ドイツ 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 ドイツ 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 欧州連合 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 欧州連合 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 英国 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 英国 6月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、速報値)

23日 米国 セントルイス連銀 ブラード総裁の発言

23日 米国 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の発言

24日 日本 5月全国消費者物価指数(CPI)(前年同月比)

24日 米国 6月ミシガン大学消費者態度指数·確報値

24日 米国 5月新築住宅販売件数(年率換算件数)

24日 米国 5月新築住宅販売件数(前月比)

相場分析テクニカル分析

大きく動きそうな通貨をピックアップしてお届けします。

ユーロオージー

チャートはユーロオージーの週足です。

主要な節目に対し戻りを見せています。
高値更新に失敗すれば戻り売りを狙う予定です。

ドルカナダ

チャートはドルカナダの週足です。

ユーロオージーと同じく、節目に接触しているのですが、こちらはローソク足の実体で上抜けています。
このままストップロスを巻き込んだ上昇がメインシナリオです。節目なので損切は小さく設定しましょう。

本日のトレード方針-NZDUSD-

本日はキウイドルドルで売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリーポイント0.63952
利益確定ポイント(T/P)①0.64703
利益確定ポイント(T/P)0.65471
損切りポイント(S/L)0.62669

チャートはキウイドルドル(NZDUSD)1時間足です。

チャートから見ると、

  1. 4時間足でダブルボトムを形成中(仮)
  2. ブレイクアウトでエッジのあるパターンが出現
  3. 日足の節目(サポレジ転換ライン)でサポートされている

以上、3つの理由から買いのブレイクアウトを狙っていきます。

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