ファンダメンタルズは勉強すればするほど面白いですね。
それでは先週(6月27日~7月1日)のドル円相場の動きを振り返ってみます。
相場の振り返りと今週の展望−ファンダメンタルズ分析
- 26日に上海当局が新型コロナウイルス対策の規制緩和を発表した事を受け、中国株式市場はオープンと同時に急上昇しました。
- 米5月耐久財受注速報値の結果を受けてドル買いとなりますが、安値から1円幅上昇した後、反落し50銭ほど下落しました。
- ラガルド総裁はECBフォーラムで「0.25ポイントの利上げの意向を再確認」「インフレ抑制のために、より踏み込んだ行動をとる用意がある」と述べました。
また、ユーロ圏の債券市場危機に対する防衛策として、7月1日に債券購入スキームを発動すると述べました。 - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は、「次回の会合については、50~75bpの利上げが議論されることは明らか」「利上げは迅速に行わなければならない」と述べました。
- オーストラリアの5月小売売上高は、予想を大きく上回る結果となりました。
インフレ率の上昇と金利の上昇にもかかわらず、需要の底堅さを示しています。 - 米クリーブランド連銀総裁のメスタ―総裁は「インフレ抑制のため断固として行動しなければならない」「来年の米国金利は4%超を希望」「次回のFOMCで75bpの利上げを支持する」と述べました。
- ドイツの6月消費者物価指数(CPI、速報値)は予想を下回る結果となりました。エネルギー価格の上昇に影響を受けています。
- 米国の第1·四半期の実質国内総生産(GDP)確定値は個人消費が予想を大きく下回りました。貿易赤字も過去最高となっています。
- パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長はECBフォーラムで、米国経済は力強い状態にあるとしながらも「利上げは経済を減速させるリスクはあるが、高インフレの方がよりリスクが高い」と述べました。
- 5月米個人消費支出(PCE)と5月個人消費支出(PCEデフレーター)は、予想を下回り、
米国経済の景気減速懸念が高まる結果となりました。この発表を受け、ドル売りとなりました。 - 22時以降はロンドンフィキシングのユーロ買いが強まり、ドル円は下落し、ユーロドルは急騰しています。
- 6月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が予想を上回ったことを受けて、欧州中央銀行(ECB)が金融引き締めを積極的に進めるとの見方が広がり、ユーロ圏景気の減速を警戒したユーロ売りが進みました。
- 6月米ISM製造業景気指数が53.0と予想の54.9を下回ったことが分かると、
米10年債利回りが一時2.7873%前後と5月27日以来約1カ月ぶりの低水準を記録。
今週の展望
先週のドルはパウエルFRB議長、FRBメンバーのタカ派的な発言が続きました。
また、個人消費支出(PCEデフレーター)やISM製造業景気指数が予想値を下回り、景気減速への懸念が高まっています。
今週のドル円は、引き続き米政策金利の上昇によるドル買いが主な流れです。
短期的には景気減速によるドル売りが中心となるため、雇用統計やISM製造業景況指数に注目していきます。
欧州連合ではスタグフレーションの懸念が高まっているため、
5月の欧州連合生産者物価指数、5月の小売売上高、ドイツの鉱工業生産に注目していきます。
予想を下回る数値となった場合、ユーロ売りが予想されます。
今週の重要指標·発言
4日 18:00 生産者物価指数
5日 13:30 豪洲 豪準備銀行(中央銀行)政策金利発表
5日 18:30 英国 英国中央銀行金融安定報告書公表
5日 18:30 英国 英国中央銀行 ベイリー総裁の発言
6日 18:00 欧州連合 5月小売売上高
6日 23:00 米国 6月ISM非製造業景況指数(総合)
6日 27:00 米国 米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨
7日 10:30 豪洲 貿易収支
7日 15:00 ドイツ 鉱工業生産
7日 20:30 欧州連合 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
7日 21:15 米国 6月ADP雇用統計
7日 26:00 セントルイス連銀総裁 ブラード総裁の発言
7日 26:00 FRBウォラー理事の発言
8日 21:30 カナダ 新規雇用者数&失業率
8日 21:30 米国 雇用統計
相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心に分析していきます。
·CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識(多通貨分析)
CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識
ドル円、ユーロドル、ユーロ円、原油の週足CPR分析です。
ドル円…『Overlapping Higher Value』
ユーロドル、ユーロ円、オージードルドル…『Lower Value』
ドル、ユーロドル、ユーロ円の3すくみで見ると、
最も強いのはドル、弱いのはユーロとなっており、ユーロ円の売りが正解であることが分かります。
今週のドル円は『Overlapping Higher Value』ということで、
方向が出づらい可能性があり、ユーロ円の戻り売りをメインシナリオとします。
反発上昇するようなら短期足でトレンドフォローを行います。
本日のトレード方針-NZDJPY-
本日はNZ円で売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 84.354 |
利益確定ポイント(T/P) | 83.212 |
損切りポイント(S/L) | 84.554 |
チャートはNZ円1時間足です。
主要な節目のリテストを狙いトレードして行きます。
利益確定は4時間足のローソク足実体下限付近に設定しました。
そのポイントを下抜けたら、日足ダブルボトムのネックラインを割り込むことになり、更に値が伸びる可能性が高まります。良いエントリーポイントなので、環境認識としてもご活用下さい。
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