FOMC議事録が公表されました。
主な内容は以下の通りです。
- インフレ目標達成のため、政策金利を短期的に引き上げ、その水準で維持する
⇒景気に対し抑制的な領域に入りつつあり、注意が必要といった意見がありました - 金融引き締めは、「やりすぎ」よりも「やらない時」の代償の方が大きい
- 追加引き締めのペースは、世界経済や金融環境を踏まえて調整する必要があるかもしれない
市場は❸のハト派的な発言に注目しました。
これらの発表を受け、ドルは下落しています。
米国の「金融引き締めによるドル高の影響」は、国際通貨基金(IMF)からも指摘がなされており、注意が必要です。
▮国際通貨基金(IMF)(10/12)
・金融引き締めによるドル高が、エネルギーや食料をドルで輸入している新興国・途上国に悪影 響を与えることが予想される。
・更なるドル高が進行した場合、これらの国々の債務履行が困難になることを指摘
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ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京市場
ドル高・円安が進行していますが、ドル・円の正の相関は持続しています。
ポンドは11日に「債券購入プログラムの終了」を決めた後に急落した為、その巻き戻しの動きで上昇しています。
ドル円は介入前の高値(145.89円)を更新しました。
更新後は、徐々に上値を広げる展開となっています。
➊鈴木財務相、松野官房長官の円安牽制発言もありましたが効果が薄く、146.38円まで上昇しました。
その後下押ししますが、買い圧力が強く、再度上昇に転じています。
欧州市場
ドル円は介入前高値を更新した勢いが持続しています。
欧州市場ではオープン後、時間足で一度も陰線をつけることなく引けており、力強い上昇となりました。
- ベイリーBOE総裁は、債券購入プログラムの終了を伝えました。
5時間程度前に❷英中銀は「債券購入プログラムを14日以降も延長する可能性がある」と伝えていた為、それに対する対応です。
これらの報道に対しポンドの反応は限定的となっています。
NY市場
ドル円は流れを引き継ぎ、上値を広げる展開となります。
❹9月の米卸売物価指数(PPI)が予想を上回ると、ドル買い・円売りの流れが持続します。
その後も、クノット・オランダ中銀総裁とカシュカリ米ミネアポリス連銀総裁のタカ派発言、❻黒田日銀総裁の金融緩和継続の表明が続き、底堅い展開が続きます。
その後は、❼FOMC議事要旨の『世界経済と金融環境に考慮し、追加引き締めのペースを調整することが重要である』といった内容が意識され、ドルは下落しました。
以降、もみ合い相場に移行しています。
- 米国の9月卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回る結果となりました。
サービスと財の価格が上昇しています。
- 黒田日銀総裁は国際金融協会の会合で、金融緩和継続の意思を述べました。
また、「為替の動向が経済に与える影響を注視する必要がある」と述べ、金融緩和のマイナス面に触れました。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
---|---|
7:30 | 米国 ボウマンFRB理事の発言 |
15:00 | ドイツ 9月消費者物価指数(CPI・改定値)(前月比) |
21:30 | 米国 9月消費者物価指数(CPI)(前月比) |
21:30 | 米国 新規失業保険申請件数 |
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。
・節目を使用した環境認識(ドル円日足)
・節目を使用した環境認識(ポンドドル1時間足)
節目を使用した環境認識(ドル円日足)
介入前の高値を上抜けました。
ブレイクと同時に大陽線となっていますので、今後の上昇圧力は強いと判断します。
今後の上値目標としては、1998年の高値(147.67円)が意識されそうです。
反発するのか、抜けるのかは相場次第ですが、反発する場合も、大きな節目となりますので、誤差も大きくなる可能性があります。
誤差は下位足の値幅観測で修正するのが良いと考えています
候補となるのは、❸フィボナッチ・ターゲットと❹エリオット波動の拡大フラットのターゲットが考えられます。
また、両者の値が近いので、この付近は強い節目である可能性が上がります。
但し、上昇圧力の強い時の節目は、相場が加速するポイント(ストップロスを巻き込んで上昇)になる事も多いので、見極めが大事です。
無難な戦略としては、❸❹の重複ポイントはリミットとして活用し、抜けた場合は、再度タイミングを取り、追従しけば良いと思います。
・節目を使用した環境認識(ポンドドル1時間足)
画像は2枚添付しています。
2枚目は1枚目を拡大したチャートです。
➊緑ボックス下限に対しては、一時的に下抜けた後上昇(赤矢印)しています。
➊を下抜けした後は、当初の予定通り、➊❷の隙間を一気に下落しました。
その後、❷で反発し➊を上抜け、そして➊を押し目に変えて上昇中です。
現在は、下値は❷青ボックスを意識して、上値は❸短期的な高値を意識していきます。
❸は大きな波で見ると『ラスト戻り高値』になっており、抜けるとトレンド転換の可能性が出てきます。
本日のトレード方針
本日はポンドドルで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(売り逆指値) | 1.09214 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.08728 |
損切りポイント(S/L) | 1.09729 |
エントリー取消ライン | 1.11327 |
エントリー期限 | 本日24時 |
節目で反発したポンドドルのブレイクアウトを狙います。
エントリーポイントに関してですが、取消ラインを超えた場合も、ブレイクポイントとしては有効なので、状況に応じて使って下さい。
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