FXの相場分析レポート|2022年3月7日(月)

ムーディーズ・インベスターズ・サービスはロシア国債を「Ca」に格下げしました。
「Ca」は『非常に投機的であり、デフォルトに陥っているか、あるいはそれに近い状態にあるが、一定の元利の回収が見込める債務に対する格付』と記載があります。

それでは先週(2月28日~3月4日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。

目次

ドル円相場の振り返りと今週の展望−ファンダメンタルズ分析

先週のドル円は1円幅のレンジをいったりきたりする値動きとなっています。
現状リスクオフの流れとなった場合、ドルと円が連動して動きやすく、トレンドが発生しづらくなっています。
最も強いのが資源国通貨で、ウクライナ情勢の影響を受けにくいオセアニア通貨は上昇しやすいです。

欧州通貨は最も売られやすく、ユーロ、ポンドは下落しています。
また、現在のドル円は米10年積利回りと強い相関があるため、合わせて見ておくとよいでしょう。

28日1回目の停戦協定が開かれると、停戦への期待感から緊張が和らぎましたが、3月1日にはウクライナへの攻勢が強まり、再びリスクオフとなります。

3日にはパウエルFRB議長の発言があり「0.25%の利上げを支持するが、インフレ率が高ければ0.50%の利上げもあり得る」と述べました。
発言を受けてドル円は上昇に転じました。

また、OPECは産油国会議を開催し、4月の増産を小幅にとどめることを発表し、原油価格は大きく上昇しました。

4日にはロシア軍がウクライナ南東部にある原子力発電所を攻撃したことが報じられます。
リスクオフの流れとなりドル円も下げ幅を拡大しました。

ウクライナ情勢は緊迫しています。ロシアの言動、行動がエスカレートしており、第三回停戦協定も予定されていますが、合意の可能性は低いとみられています。引き続きエネルギー価格の高騰が続くようなら、オセアニア通貨が買われ、欧州通貨は売り込まれそうです。

今週の重要指標・発言

今週の注目は3月10日(木)の米国消費者物価指数です。
ドル円に関してはウクライナ情勢の影響が少なく、市場のテーマは物価上昇を対応する金融政策に注目が集まります。また、15日~16日にはFOMCが開催予定で、ブラックアウト期間(金融政策に関する発言は禁止)となっています。

日付イベント
3月9日豪州 RBA総裁発言
3月10日欧州連合 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
3月10日欧州連合 ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
3月10日米国 2月 消費者物価指数(CPI) [前月比]
3月11日豪州 RBA総裁発言
3月11日カナダ 2月 失業率

ドル円相場分析−テクニカル分析−

本日は下記の分析を中心にドル円を分析していきます。

・ダイバージェンスを使用した環境認識
・節目を使用した環境認識

ダイバージェンスを使用した環境認識

ドル円週足チャートで、サブウインドウに表示しているオシレーターはRSI期間14です。

まず赤ラインですが、高値が切り上がっているのに、オシレーターは切り下がっており、ダイバージェンスが発生しています。
これは相場の勢いが弱まっていることを示します。

そして橙色ラインですが、安値が切り上がっているのに、オシレーターの安値は切り下がっています。
これはヒドゥンダイバージェンスと呼ばれる状態で、トレンドの継続を示します。
また、ヒドゥンダイバージェンス発生後にトレンドが継続した場合、ある程度トレンドが長続きする傾向にあります。

現在はこのように、上値はダイバージェンス、下値はヒドゥンダイバージェンスが発生しています。
どちらもエネルギーが溜まっている状態になりますので、ブレイクアウトした方向にトレンドが発生しやすくなります。

節目を使用した環境認識

ウクライナ情勢の影響を最も受けている、ユーロオージーの値動きを確認しておきます。
チャートは月足です。


月足チャートで意識されそうなサポートラインは『1.36720』です。
この値は青矢印の安値ですが、2点でのサポートポイントとなっています。

現在、月足と週足でボリンジャーバンドの-2σを突き抜け、日足も強いバンドウォークとなっています。
勢いが増していますので、セリング・クライマックスが出現するまでトレンドが継続する可能性があります。

トレンドが非常に強いので、5分足、15分足のシグナルでエントリーし、利益が乗ったら建値にストップ移動し、大きく利益を狙うのも良いと思います。

本日のトレード方針 -EURAUD-

本日はユーロオージーで売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリーポイント1.48005
利益確定ポイント(T/P)ストップ切り下げで対応します
損切りポイント(S/L) 1.48359

チャートはユーロオージー15分足です。

週明けでタイミングが悪いですが、トレンドに乗れれば利幅が期待できますので、売っていきます。
エントリー前に価格が損切りポイントを超えてきた場合は、エントリーを中断します。

利益確定ポイントは設定せず、ストップ切り下げで対応します。
ストップ切り下げとは、赤四角のように目立った高値が出た場合、その1pips上にストップを移動させていきます。

直近の平均値変動幅

ADRとは、1日の平均的な価格変動幅のことです。
1日の高値から安値までの値幅は、この近辺に収まることが多いです。
材料が少ないときにより意識されやすくなります。

【ドル円】

ADR20=68
ADR10=70
ADR5=75

【ユーロオージー】

ADR20=129
ADR10=146
ADR5=179

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