FXで勝つためには勉強会に行くことも必要なのか?
FXの勉強会では特別なノウハウを教えてくれるのか?
「FXの勉強会」と聞いて上記のようにお悩みの方も多いのではないでしょうか?
結論から言うと、FXの勉強会では詐欺行為が横行しています。
有益な情報を得ることのできるFXの勉強会も一部存在します。
しかし、大部分のFXの勉強会ではFXで勝てる知識やノウハウを学ぶことはできません。
FXの勉強会で横行している詐欺の被害に遭わないためには、詐欺被害の実態、そして対策をしっかりと知っておく必要があります。
この記事では以下の5つについて解説していきます。
- FXの勉強会における詐欺手口
- FXの勉強会における詐欺被害の事例
- 役立つFXの勉強会を選ぶコツ
- FXの勉強会で詐欺被害に遭わないための対策
- FXの勉強会で詐欺被害に遭ってしまった際の対処法
この記事を読めば、FXの勉強会での詐欺について深く理解することができます。
FX勉強会における4つの詐欺手口

FX初心者でも勝率90%を実現!
誰でも簡単に不労所得を得ることが可能!
などと過度に甘い宣伝文句を謳ったFXの勉強会が様々な場所で開催されています。
しかし、そのようなFXの勉強会では、日々様々な手口による詐欺行為が横行しています。
詐欺手口は大きく以下の4つに分類することができます。
- FX詐欺業者に登録させる。
- 高額なFX情報商材を販売する。
- マルチビジネスに勧誘をする。
- 個人情報を悪用する。
ここでは4つの詐欺手口それぞれに関して詳しく解説します。

手口1: FX詐欺業者に登録させる
FXの勉強会参加者を悪質なFX詐欺業者や架空のFX業者に登録させる手口です。
FXの詐欺業者に登録を強要する目的は以下のようなものがあります。
- 多くの人を集めてFX詐欺業者に登録させると紹介報酬が入るため
- 多くの人からお金を集めて持ち逃げするため
そのためFXの詐欺業者に登録させることを目的とした勉強会がしばしば開催されます。

FX会社に送客することが目的のセミナーは意外と多いです。
また、そのほとんどが海外FX会社への誘導を目的としたものです。
日本人は銀行・証券会社というだけで信用してしまう人が多いですが、その常識が通用するのは日本国内と一部の地域(欧州・米国)だけです。


以下の記事でFX詐欺業者に関して詳しく解説してるので参考にしてみてください。


手口2: 高額なFXの情報商材を販売する
高額なFXの情報商材や自動売買システムを販売することを目的としたFXの勉強会が開催されることも度々あります。
商材販売を目的とした勉強会ではFXに関する詳しい知識やノウハウを教えてくれることはなく、情報商材や自動売買システムの宣伝やアピールが行われます。
非常に悪質な手口では、勉強会参加者に対して非常にしつこく営業をし、断れない雰囲気を作りだして、高額な商材をローンで無理やり購入させるケースも存在します。
どこにでもあるような内容の組み合わせで、せいぜい5千円とか1万円くらいの価値のものを、派手な宣伝文句や、誇張した内容表現で、数万円~数十万(中には100万円単位のものまで)といった高額の価格設定しているものもあります。
こういった常識とかけ離れた、商材やセミナーには注意が必要です。
そして、勉強会で執拗に購入を勧められる高額なFX情報商材の大部分は購入する価値のないものです。



高額な商材やセミナーは確かに存在しますが、高いからと言って内容が良いとは限りません。また、ローンなんてもってのほかです。「FXは余裕資金でするもの」というのをお忘れなく。
以下の記事で情報商材や自動売買による詐欺について詳しく解説しているので参考にしてみてください。




手口3: マルチビジネスに勧誘をする
FXの勉強会とは名ばかりのマルチビジネスの勧誘を目的としている手口です。
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などFXの初心者が惹かれるような宣伝文句を用いてFXの勉強会に多くの参加者を集めます。
しかし、そのような勉強会の実態は副業としてFX自動売買の販売に関するマルチビジネスを勧めたり、マルチビジネスで稼ぐ方法を情報商材という形で販売したりと、参加者をマルチビジネスへ勧誘するものとなっています。
FXに関するまともな指導を受けることもなく、勧誘を受けて始めたマルチビジネスの沼から抜け出すことができなくなってしまう人も多数存在しているのが実態です。
手口4: 個人情報を悪用される
FXの勉強会で何らかのサービスに登録させられて、その際の個人情報が悪用されるケースもあります。
特に参加費が無料で開催されているFXの勉強会に多い手口です。
無料であると聞くと、一見リスクがないように思えますが、そのような勉強会の後には何らかのサービスの登録を促されることが度々あります。
FX詐欺業者はそこで得られた連絡先などを利用して、のちに個人的な接触を図ってき、高額な情報商材や自動売買システムの勧誘を行うのです。
無料で開催されているFXの勉強会とはいえど、裏には運営側の様々な思惑がある可能性があるため、十分に注意してください。


FXの勉強会における詐欺被害の事例


FXの勉強会では様々な詐欺手口が横行していることが理解することができたと思います。
ここでは以下の3つの方法で実際に発生した詐欺被害を紹介します。
- 高額FX講座の販売による詐欺被害
- FXのセミナー講師による詐欺被害
- マルチビジネスの勧誘による詐欺被害
事例1: 高額FX講座の販売による詐欺被害
fxスクールの詐欺にあいました。
去年にSNSで知り合った人に月収が20~30万円上がるよと言われ、40万円を支払ってfxスクールに入会しました。
サポート期間は1年間だったのですが、10ヶ月たった今でも全く利益にならずむしろマイナスになっている状態です。
入会前には電子契約書を書いたのですが、そこには「こちらのサービスは利益を保証するものでは無い」、「クーリングオフ期間は8日間である。」との記載があり、返金は難しいものだと考えておりました。
しかし煮え切らない気持ちのため、動画配信者の方にお願いして顧客を装ってもらい、同じSNSのリンクから販売員(?)に対して電話をしてもらいました。
すると、販売員は学生であるにもかかわらず年齢を25.6歳ほどに偽っていることが発覚しました。
弁護士ドットコム
これはSNSで知り合った知人から紹介された詐欺FX講座に支払った額、40万円が返金されないという被害事例です。
この高額なFX講座はサポート期間が1年間であるにも関わらず、10か月経っても全く利益が出ず、むしろマイナスの状態だったため40万円の返金を求めようとしましたが、クーリングオフの期間外となってしまったため、返金は難しいものとなってしまいました。
この事例で違法性が高い点は、FXという不確定な要因に対して「月収が20万~30万円上がる」ことを約束して、40万円を支払わせている点です。
何人も、不特定且つ多数の者に対し、後日出資の払いもどしとして出資金の全額若しくはこれをこえる金額に相当する金銭を支払うべき旨を明示し、又は暗黙のうちに示して、出資金の受入をしてはならない。
このように確実に利益が出ると誤認させるようなことを言って、出資をさせることは出資法第1条で禁止されています。
またそのFX講座を提供している詐欺師は学生であるにも関わらず、25,6歳であると自称して年齢を偽っていることにも違法性があります。
事例2: FXのセミナー講師による詐欺被害
FXの有料投資セミナー(商品自体の勧誘はない)に参加後、セミナー講師にスカイプレミアムという投資会社にお金を預けないか勧誘されました。
絶対に損をしないと言われたため信用してお金を送金しました。
送金後にスカイプレミアムが金融庁と裁判所から金商法違反(無登録業者)の認定を受けたことを知りました。
弁護士ドットコム
これは有料のFXセミナーに参加後、セミナー講師から無登録の投資会社への入金を勧誘された事例です。
FX講師の立場であるにもかかわらず、「絶対に損をしない」というFXでは考えられないような言葉で消費者を騙している点はかなり悪質といえます。



FX取引というのは、プロがやっても都度の取引で「絶対に勝つ」なんてことはありません。勝ったり負けたりを繰り返しながら資産を増やすものです。「絶対に」という表現を使っている時点で、その講師は信用に値しません。
日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。
取引を行う前に取引の相手が登録を受けているかこちらで確認して、無登録の海外所在業者との取引は行わないよう、注意してください。
金融庁
また金融庁の公式HPにもあるように、無登録の業者が金融商品取引業を行うことは金融商品取引法違反になります。


事例3: マルチビジネスの勧誘による詐欺被害
友人に誘われて参加した投資セミナーで、投資会社の社員を名乗る男性から「入会金50万円を出せば儲けられる」「人を紹介すれば紹介料が入る」と、投資セミナーへの入会を勧誘されました。
お金がないと断りましたが、「借金すればよい」「すぐ返済できる」と言われ、貸金業者から50万円を借金して支払い、入会しました。
よく考えると怪しいのでやめたいのですが、キャンセルできますか。
国民生活センター
以上の事例のようなマルチビジネスでは、FXで稼ぐ方法を教えるつもりはなく、最初からマルチビジネスに勧誘する目的で入会金を支払わせようとしてきます。
借金をしてまでセミナーに通うことは資金管理が大切であるFXにおける大きな過ちということができます。



FXのセミナーは、友達や知り合いに誘われて参加する人がとても多いです。しかし、投資における主体者は常に自分であることを自覚すべきです。「誘われたから」とか「頼まれて断れなかったから」と言った理由で勉強会に参加するのはやめましょう。
役立つFXの勉強会を選ぶ2つのコツ


ここまでFXの勉強会で様々な詐欺が横行しているという実態を紹介してきました。
しかし、中にはFXを学ぼうと考えている人にとっては非常に有益な情報を得ることのできるような勉強会も存在しています。
以下の2つのコツを使うと役に立つFXの勉強会を選ぶ際の助けになります。
- 主催元が安全であるFXの勉強会を選ぶ
- FXの勉強会の体験談、評判を調べる
ここではそれぞれのコツに関して詳しく紹介します。
その1: 主催元が安全であるFXの勉強会を選ぶ
主催元が安全、そして信用があるFXの勉強会は比較的詐欺に遭う確率が低く、参加者に投資、金融知識を身に着けてもらうことを目的としたものも多いため、FXをする際に役に立つ情報を得ることができます。
安全である主催元とは、例を挙げると以下の2つの業者を指します。
- 国内FX業者
- 国内証券会社
上記のような業者は金融庁から営業許可をもらっており、FX業者としての信用度は非常に高いといえます。
また国内の安全な業者が主催するFXの勉強会は無料であることも多いため、誰でも比較的に参加がしやすいという点でオススメです。



ただし、FX業者も慈善事業で勉強会を開くわけではありません。
自社サービスの営業活動の一環として行われるものであり、目的は自社の顧客になってもらうことです。
100%鵜吞みにするのではなく、参考程度にとどめておくのがよいでしょう。
その2: FXの勉強会の体験談、評判を調べる
実際にFXの勉強会に参加した人からの評判や体験談を調べることは、役に立つFXの勉強会を探すことにおいて非常に有効な手段です。
なぜならFX業者からの宣伝などからでは分からない、実際に利用した人しか知らない体験談があるからです。
もし勉強会で詐欺行為に繋がりうるような怪しい行為がみられた場合、そのような行為をネット上で共有してくれる人がたくさん存在します。
SNS上などで情報を事前に手に入れておくことで、詐欺に遭う可能性をなくすことができます。
そのためSNS上等で、実際に参加した人の生の意見を参考にすることが大事なのです。
明らかに怪しい噂の多い勉強会には参加しないように注意しましょう。


FXの勉強会で詐欺被害に遭わないための3つの対策
さきほど紹介した役に立つFXの勉強会を選ぶコツを踏まえたうえで、FXの勉強会での詐欺に騙されないための以下の3つの対策を行うことでより詐欺被害に遭う可能性を低くすることができます。
- 主催元をしっかりと調べる
- 宣伝文句は安易に信用しない
- 高額な情報商材は購入しない
それではそれぞれの対策について詳しく紹介していきます。
対策1: 主催元をしっかりと調べる
FXの勉強会への参加を考える際には、FX勉強会の主催元が信用のできる業者かどうかしっかりと調べるようにしましょう。
さきほども紹介しましたが、証券会社や金融庁から営業許可をもらっている国内FX業者など、信用度の高い業者が運営する勉強会であれば比較的安全であるといえます。
その反面、海外FX業者や一度も耳にしたことのないような業者が主催する勉強会は安全性が保障されていません。
また、もしそのような信用度の低い運営元が開催する勉強会の参加を考える際には、金融庁の公式HPで登録の確認や運営元の住所や電話番号等の情報を調べておくようにしましょう。
以下は金融庁の公式HPで主催元の会社が金融庁に登録しているかを調べる手順です。


まず、以下のリンクから金融庁公式HPの「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」というページにアクセスします。


ページをスクロールして、「金融商品取引業者等」という欄にあるExcelまたはPDFをクリックします。
FX業者が主催している場合は、「金融商品取引業者」のリンクから調べることが可能です。


ExcelまたはPDFをクリックすると、金融庁に登録している会社の一覧が表示されます。
主催元の会社が表記されている場合は、安全性の高いセミナーであり、詐欺被害にあう確率が低いと考えてよいでしょう。
対策2: 宣伝文句を安易に信用しない
SNSなどで見かける甘い宣伝文句を安易に信用しないようにしましょう。
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手放しで月100万稼げる自動売買システム
などと甘い宣伝文句を用いて、FX詐欺業者はサービスの勧誘を行ってきます。
そのような宣伝文句の大部分は過剰で、虚偽であるため安易に信用しないようにしましょう。



為替差益を狙うFXトレードは、金利で運用するものではありません。
勝つ月もあれば、負ける月もあります。
そもそも「月利で何%」「月いくらの利益」という数字を出すことができない世界です。
FX投資詐欺については、以下の記事でも詳しく紹介しています。


対策3: 高額な情報商材は購入しない
先程も紹介してきましたが、FXの勉強会では度々高額な情報商材が販売されています。
しかし、高額で販売されている情報商材は価値のないものが大半です。
FXの詐欺業者は巧妙な言い回しで営業をかけてきて、断ることが難しい状況にさせられることもありますが、しっかりと怪しい勧誘は断って、騙されないようにしましょう。
以下の記事で、FX商材に関する詐欺について詳しく解説しています。


FXの勉強会で詐欺被害にあった際の対処法


FXの勉強会では様々な詐欺が横行しており、その対処法、そして安全なFXの勉強会を選ぶ際のコツを紹介してきました。
どんなに勉強会における詐欺について理解していてもうまく知識を利用することができずに詐欺被害にあってしまう可能性はもちろん存在しています。
もし詐欺被害に遭ってしまった際のために以下の2つのことを覚えておいてください
- クリーングオフ制度を利用する
- FXの詐欺被害を専門とする公的機関に相談する
ここでは上記の2つのことをなぜ覚えておくと良いか、どういう風に役にたつのかについて詳しく紹介していきます。


クーリングオフ制度を利用する
クーリングオフ制度とは売買契約をして8日以内であれば、契約を解除、つまり返品をすることができる制度を指します。
クーリングオフを利用することで高額な詐欺情報商材や自動売買システムを購入してしまった場合に返品を要求することができます。
購入してから8日以内に申し出をしないといけないため、迅速に手続きを行う必要があることを覚えておいてください。
さきほどのFXの勉強会における詐欺事例で紹介しましたが、中にはクーリングオフに応じない詐欺業者も存在しています。
クーリングオフに応じない詐欺業者からの被害に遭ってしまった場合は、次に紹介する対処法を取るようにしましょう。



セミナー会場等で高額商材等を性急に契約を求めて来るケースもよく見られます。「いま契約すれば割安になる」「特典がつく」などと言った誘い文句がよく使われます。セミナー会場で話を聞いた直後で、気持ちが高揚してるときなど、特に注意が必要です。
その場では契約せずに、いったん持ち帰って冷静な判断が大事です。
FXの詐欺被害を専門とする公的機関に相談する
詐欺被害にあった際は、FXの詐欺被害を専門とする公的機関に迅速に相談しましょう。
FXの詐欺被害の相談の受付をおこなっている公的機関は以下のようなものがあります。
- 警察
- 国民生活センター
- FX詐欺被害専門
このような機関に相談することで詐欺の被害に遭った際に冷静、そして迅速に解決することができます。
以下の記事に詳しく記載してあるので参考にしてみてください。


まとめ:FXのセミナーに参加するときは、本当に信頼できるか事前に調べておこう
ここまでFXの勉強会で発生する詐欺について解説してきました。
記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- FXの勉強会は詐欺まがいの行為をはたらく悪質なものが多い
- FXの勉強会は評判が良く、金融庁の登録を受けた業者が主催しているものを選ぶ
- FXの勉強会で詐欺にあった場合は、「クーリングオフ」または「公的機関への相談」を行う



セミナーでFXの勉強をすることは決して無駄ではありませんが、
勝つための方法を自分以外の誰かに求めるほど、FXでは勝ち組から遠くなります。自分なりのトレードメソッドを作った人が最終的には勝ち組になります。
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