海外FXのアフィリエイトは違法?専門家が違法性について解説

海外FXのアフィリエイトは報酬額が高いことから、ブロガーやアフィリエイターからの人気が高いです。

しかし実は海外FXのアフィリエイトは違法になりかねない行為であり、そのことを知らずに海外FXのアフィリエイトを行なっている人は多いと思います。

そこでこの記事では

  • 海外FX業者のアフィリエイトの概要
  • アフィリエイトは法的にグレーゾーン
  • 海外FXのアフィリエイトでの違法行為に対する罰則
  • 国内FXのアフィリエイトは合法なのか

について解説していきます。

この記事を読めば、海外FXのアフィリエイトの違法性を法的な根拠に基づいて理解することができます。

目次

海外FX業者のアフィリエイトの概要

海外FX業者のアフィリエイトの概要 を解説するイメージ

国内のアフィリエイトでは、広告のクリックから成約に至った時に売上の数%の単価をもらえるといった成果報酬型のアフィリエイト報酬がメジャーです。

一方で海外FXのアフィリエイト報酬は基本的にIB報酬とCPA報酬の2種類で、FX業者によってはサブアフィリエイト報酬というアフィリエイト報酬を提供している業者もあります。

以下では、IB報酬とCPA報酬、サブアフィリエイト報酬についてそれぞれ違いを述べながら解説していきます。

IB報酬 

IBとはイントロデューシングブローカーの略で、一般的にFX業者の代わりにプロモーションを国内向けに行ったり、口座開設などに係る問い合わせに対してもFX業者の代わりとなって行う存在のことをいいます。

IBとアフィリエイトの意味は厳密には異なりますが、海外FXではIBがアフィリエイトとほぼ同じ意味として扱われます。

海外FX業者のIB報酬では、紹介したトレーダーがトレードをするたびに取引数量に応じた報酬を獲得することができるので、ライフタイムコミッション型のアフィリエイトと言うことができます。

例えばIB報酬が1ロットにつき$10だった場合、あなたが紹介したトレーダーが毎月1000ロットのトレードを行った際には、IB報酬として毎月$1万を獲得できることになります。

このように一度の紹介だけで継続的な報酬を期待できますが、収益が紹介したトレーダーのトレード量に完全に依存します。

CPA報酬

CPA報酬では国内の一般的な成果報酬型のアフィリエイトと同様に、海外FX業者に新たなトレーダーを紹介するたびに固定の報酬が支払われます。

IB報酬とは違って、紹介したトレーダーが口座開設後にトレードを行ったとしても報酬を受け取ることはできず、単発的な報酬しか期待できませんが、その分IB報酬より単価が高くなる傾向があるのが特徴です。

例えばCPA報酬が$500だった場合、あなたが紹介したトレーダーがトレードを行った時点で$500が一度だけ支払われ、それ以降は報酬が発生しません。

アフィリエイトの利益はスケールしにくいですが、安定的に稼ぐことができます。

サブアフィリエイト報酬

一部の海外FX業者ではサブアフィリエイト報酬を設けています。

サブアフィリエイト報酬では、紹介したアフィリエイターが獲得したアフィリエイト報酬の数%を報酬として獲得することができます。

サブアフィリエイト報酬で特徴的なのが、紹介するのがトレーダーではなくアフィリエイターであることです。

例えば、10%のサブアフィリエイト報酬が獲得できるとします。

あなたが紹介したアフィリエイターであるAさんが、毎月1000ロットのトレードを行うBさんを紹介したとします。

この時AさんはIB報酬として毎月$1万、あなたはサブアフィリエイト報酬として$1万の10%にあたる$1,000を毎月獲得できます。

この報酬により、海外FXのアフィリエイターはねずみ算的に増えていっています。

海外FXのアフィリエイトの実例

ブロンズシルバーゴールドプラチナVIP
報酬$3$5$7$9$10
XMの1ロットあたりのアフィリエイト報酬
ティア1ティア2ティア3
ブレード口座$1$1.25$1.50
スタンダード口座0.42pips0.45pips0.5pips
TitanFXの各口座の1ロットあたりのアフィリエイト報酬
スタンダード口座ナノスプレッド口座テラ口座
cTrader$2.50$1
MT4$5$2
MT5$2
Axioryの各口座の1ロットあたりのアフィリエイト報酬

以上が海外FX業者の中でも有名な、XM、TitanFX、Axioryが提供しているアフィリエイト報酬の中でもIB報酬の実例になります。

アフィリエイト報酬の仕組みは各FX業者によって異なりますが、いずれのFX業者もアフィリエイター自身のランクや、アフィリエイトする口座によってもらえる報酬額が変わるような仕組みになっています。

海外FXアフィリエイトは法的にグレーゾーン

海外FXアフィリエイトは法的にグレーゾーンであることを解説するイメージ

海外FX業者のアフィリエイトは報酬面でかなり魅力的ではありますが、法的にグレーゾーンであることに注意する必要があります。

法的にグレーゾーンとは、違法とは言い切れないが違法性が限りなく高い状態のことを言います。

ここではアフィリエイトが法的にグレーゾーンであることを以下の順番で解説していきます。

  1. 前提として海外FX業者が違法であること
  2. アフィリエイトが違法である根拠①
  3. アフィリエイトが違法である根拠②

前提:海外FX業者自体が違法

海外FXのアフィリエイトが合法か違法か以前に、日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者が国内のトレーダーに対してサービスを行うことは違法であることを前提として理解しておく必要があります。

日本の金融ライセンスを取得すると、海外FX業者の魅力であるハイレバレッジやゼロカット制度などを規制しなくてはならないという事情から、多くの海外FX業者はあえて日本の金融ライセンスを取得していません。

金融庁の公式HPでは、日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者の利用に注意を呼びかけています。

金融商品取引法に基づく登録を受けていない海外所在業者が、インターネットに日本語ホームページを開設する等により、外国為替証拠金取引(FX取引)や有価証券投資等の勧誘を行っている例が見受けられます。

また最近、海外所在の無登録業者とバイナリーオプション取引を行い、出金に応じてもらえないなどのトラブルになっている例も見られます。

日本で登録を受けずに金融商品取引業を行うことは違法です。取引を行う前に取引の相手が登録を受けているかこちらで確認して、無登録の海外所在業者との取引は行わないよう、注意してください。

金融庁

日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者が日本国内でサービスの提供を行うことは金融商品取引業の無登録営業にあたり、金融商品取引法に違反します。

これを踏まえた上で海外FXのアフィリエイトが違法である根拠を2つ説明します。

→海外FXの違法性に関してはコチラの記事で詳しく解説しています!

違法である根拠① アフィリエイトが「勧誘」と解釈される 

第31条の3の2 

金融商品取引業者等、金融商品仲介業者その他の法令の規定により金融商品取引業を行うことができる者以外の者は、次に掲げる行為をしてはならない。

二 金融商品取引業を行うことを目的として、金融商品取引契約の締結について勧誘をすること。

金融商品取引法31条3の2第2号

アフィリエイトが海外FXへの勧誘として解釈されてしまった場合には、金融商品取引業の無登録営業をしている者として警告や処罰の対象になることがあります。

アフィリエイトの過程でSNSやメールを駆使して勧誘行為をする場合は、金融商品取引法31条3の2第2号で定めるように金融商品取引業者としての登録が必要になります。

一方で海外FXのアフィリエイトが現状取り締まられていないのは、アフィリエイトでブログ内に海外FX業者に関する記事やバナー広告の掲載を行うことは「勧誘」ではなく、あくまでも海外FX業者の紹介であり、「情報提供」にすぎないという解釈をされているからです。

海外FXのアフィリエイトは違法である「勧誘」と合法である「情報提供」の中間に位置する、大変危険な行為だということができます。

違法である根拠② アフィリエイトが違法行為の幇助と解釈される

金融商品取引法により、無登録の海外FX業者が日本国内のトレーダーに対してサービスを提供することは違法です。

したがって違法性の高い海外FXのアフィリエイトを行うことは、金融商品取引法違反を後押ししかねない行為なので、違法性が高いとされています。

刑法の世界ではこのような犯罪を後押しする行為のことを「幇助行為(ほうじょこうい)」と呼びます。

第62条

1.正犯を幇助した者は、従犯とする。

2.従犯を教唆した者には、従犯の刑を科する。

刑法第62条

実際に海外FX業者のアフィリエイトが違反行為だとされた事例はまだありませんが、アフィリエイトが金融商品取引法違反の幇助行為として認められてしまった場合は、罪に問われてしまいます。

違法アフィリエイトの刑罰は重い

違法アフィリエイトの刑罰は重いことを解説するイメージ

海外FXのアフィリエイトは法的にはグレーゾーンであることを解説しましたが、もしアフィリエイトが無登録営業と認定されてしまった場合はどのようなペナルティが与えられるのでしょうか。

ここでは違法アフィリエイトで想定される以下の2つのペナルティについて解説します。

  1. 金融商品取引法違反で刑事罰を受ける
  2. 社会的な制裁を受ける

金融商品取引法違反で刑事罰を受ける

アフィリエイトが金融商品取扱業の無登録営業とされてしまった場合は、金融商品取引法違反として刑事罰を受けることになります。

第百九十七条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

十の四 第29条の規定に違反して内閣総理大臣の登録を受けないで金融商品取引業を行つた者

金融商品取引法197条の2

金融商品取引法197条の2によれば無登録営業を行った者は、5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金、またはその両方に処されるとされています。

社会的な制裁を受ける

無登録営業で刑事罰を受けてしまった場合、それ以外の弊害も生じる可能性があります。

違法アフィリエイトの刑罰として社会的制裁を受けるイメージ

金融庁の公式HPの無登録で金融商品取引業を行う者のリストに、自分の名前がリストアップされることになります。

金融庁からリストアップされてしまうと個人の社会的信用はなくなり、銀行口座や証券口座の開設ができなくなったり、賃貸や住宅ローンなどの審査に通らなくなるなど、身の回りの経済活動に対して大幅な制限を受けることになります。

国内FX業者のアフィリエイトは合法なの?

国内FX業者のアフィリエイトは合法なのか解説するイメージ

国内FX業者の多くは日本の金融ライセンスを取得していることから、金融商品取引業者として正式に認められています。

金融商品取引業者は金融商品取引法31条3の2第2号により、勧誘行為が法的に認められているので、国内FX業者のアフィリエイトを行うことは完全に合法です。

WikiFXではFX業者が日本の金融ライセンスを取得しているかを調べることができます。

WikiFXでFX業者が日本の金融ライセンスを取得しているかを調べる手順1

WikiFXにアクセスして、調べたいFX業者の名前を入力します。入力が終わったら、検索アイコンをクリックします。

WikiFXでFX業者が日本の金融ライセンスを取得しているかを調べる手順2

検索結果が表示されるので、調べたいFX業者をクリックします。

WikiFXでFX業者が日本の金融ライセンスを取得しているかを調べる手順3

日本の金融ライセンスを取得しているかどうかは画面左側から確認することができます。

アフィリエイトが可能な国内FX業者一覧

FX業者最大報酬額(ASP)
DMM FX30,000円(A8.net)
外為オンライン15,500円(TCS Affiliate)
外為ジャパンFX15,000円(A8.net,AccessTrade,TCS Affiliate)
LIGHT FX11,860円(afb)
FXネオ11,500円(afb)
外為オプション11,500円(afb)
FXダイレクトプラス11,000円(afb)
みんなのFX11,000円(afb)
ちょいトレFX10,000円(TCS Affiliate)
外為オンライン・くりっく36510,000円(TCS Affiliate)
みんなのシストレ10,000円(afb,JANet,TCS Affiliate)
アフィリエイトが可能な国内FX業者

以上が1万円以上のアフィリエイト報酬を期待できる国内FX業者です。

アフィリエイト報酬は各ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)によって異なり、最大報酬額のカッコ内は2021年12月現在で報酬額が一番大きいASPを記載しています。

まとめ:海外FX業者のアフィリエイトはやめておこう

ここまで海外FXのアフィリエイトについて解説してきました。

WikiFXの結論としては、海外FXのアフィリエイトは全くオススメできません。

海外FXのアフィリエイトは法的にグレーゾーンではあり、違法と認定された場合にはかなり重いペナルティを受けることになります。

そもそも日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者を使うことも安全性の面から全くオススメできません。

→海外FX業者の危険性に関する記事はコチ

一方で国内FX業者ならトレードもアフィリエイトも安全に行うことができます。

WikiFXでは海外FX業者よりも国内FX業者の利用をオススメします。

WikiFXとは?

WikiFX(ウィキエフエックス)は、FX会社の安全性・信頼性を評価している第三者機関です。
全世界3万以上のFXブローカーの情報を収集し・格付けを行っています。
FX会社の安全性スコアや詐欺被害のリアルな口コミは『wikifx.com』で確認できます。

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この記事を書いた人

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