- MT4とMT5どちらを使えばいいの?
- MT5に移行するべきなの?
上記のような質問をよく目にします。
本記事ではMT4とMT5の違いをわかりやすく解説し、どちらを利用するべきか、我々の意見を纏めました。
先に結論を述べておくと、
裁量トレーダー:MT5に移行すべき
自動売買トレーダー(EA開発者):MT5に移行すべき
自動売買トレーダー(EA利用者):今はまだMT4でOK
上記のようになります。
特に裁量トレーダーの方はMT5にすることを強くおすすめします。
本記事ではMT5具体的な便利機能もお伝えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
MT4とMT5の違い比較
MT4とMT5の違いは以下の通りです。
比較ポイント | MT4 | MT5 |
---|---|---|
対応国内FX業者 | 10社 | 4社 |
対応海外FX業者 | ほぼ対応 | 一部対応 |
動作スピード | 遅い(32bit) | 早い(64bit) |
時間足 | 9種類 | 21種類 |
標準搭載のインジケータ | 51種類 | 97種類 |
カスタムインジケータ | 多い | 少ない |
EAの数 | 多い | 少ない |
チャートの枠外表示 | できない | できる |
プログラム言語 | MQL4 | MQL5 |
経済指標カレンダー | なし | あり |
スマホアプリの機能 | 少ない | 多い |
アップデート | 少ない | 多い |
上記の条件を踏まえて私の結論は以下の通りです。
MT4とMT5の違いまとめ
具体的なMT4とMT5の違いを10項目でまとめてみました。
MT5に対応している国内FX業者が少ない
2022/05/01現在、MT5に対応している国内FX業者は
- OANDA fx Trade
- 外為ファイネスト
- AVA Trade
- フィリップ証券
の4社のみです。
これからMT5に対応する業者は増えていきますが、かなりスローペースと言えるでしょう。
海外FX業者はMT5に対応してきている
海外FX業者は近年MT5の導入が増えてきました。
- Gemforex
- TITANFX
- XM
- EXNESS
- FXDD
- AXIORY
- TradeView
- FXGT
- HotForex
- FBS
- LAND FX
- IFC Market
- FXPRO
海外FX利用者の聞き馴染みのある業者が並んでいます。
MT5の動作スピードは圧倒的
メタトレーダーでは重い動作処理を行う機会が多くなりがちです。
MT4の扱えるデータ量が32bitなのに対し、MT5では64bitまで対応しています。
処理の負荷が重くなるほど、MT5の動作スピードを実感できます。
チャート表示数:MT4より多く表示しても遅くなりにくいです。
インジケーター表示数:MT4より多く表示しても遅くなりにくいです。
バックテスト:コードが複雑であればあるほど早さを実感できます。
最適化:バックテスト同様コードが複雑なほど早さを実感できます。
MT5は時間足の種類が豊富
時間足種類 | MT4 | MT5 |
---|---|---|
1分足 | ○ | ○ |
2分足 | × | ○ |
3分足 | × | ○ |
4分足 | × | ○ |
5分足 | ○ | ○ |
6分足 | × | ○ |
10分足 | × | ○ |
12分足 | × | ○ |
15分足 | ○ | ○ |
20分足 | × | ○ |
30分足 | ○ | ○ |
1時間足 | ○ | ○ |
2時間足 | × | ○ |
3時間足 | × | ○ |
4時間足 | ○ | ○ |
6時間足 | × | ○ |
8時間足 | × | ○ |
12時間足 | × | ○ |
日足 | ○ | ○ |
週足 | ○ | ○ |
月足 | ○ | ○ |
MT5では時間足をより細かく設定することが可能です。
とくに分単位の足では、60分の約数が表示できるのは非常に便利な機能です。
6分足:足10本→1時間
12分足:足5本→1時間
20分足:足3本→1時間
8時間足:足3本→1日
12時間足:足2本→1日
計算しやすくなり、検証の幅が広がることなどが想定できます。
MT5では標準搭載のインジケータが豊富
MT4 | MT5 | |
---|---|---|
インジケータ | 51種類 | 97種類 |
オブジェクト | 27種類 | 44種類 |
MT5に標準搭載されているインジケータは97種類と豊富です。
また、オブジェクトもMT4より多いため、カスタマイズ性が高いと言えます。
カスタムインジケータやEAはMT4に軍配
MT5対応のカスタムインジケータやEAはまだまだ少ないです。
世に出回るカスタムインジケータやEAは、未だにほとんどがMT4対応となっています。
MT5の枠外表示機能が便利
MT5では枠外表示機能が搭載されています。
モニターをたくさん使う方は1台のMT4でいくつものチャートを表示できるので非常に重宝される機能です。
MT4とMT5のプログラム言語が違う
メタトレーダーでは「MQL言語」が用いられます。
それぞれの特性は下記の通り。
MQL4 | MQL5 |
---|---|
MT4に対応 | MT5に対応 |
C言語に似ている | C++言語に似ている |
日本語の情報が多い | 日本語の情報が少ない |
コードが短い傾向 | コードが長い傾向 |
バッファが最大8 | バッファが最大500 |
バックテストが遅い | バックテストが早い |
最適化が遅い | 最適化が早い |
MQL5の方が圧倒的に性能に優れていますが、日本ではまだまだMQL4がが主軸です。
すでにMQL4コードが書ける開発者:MQL5に移行
これから開発を目指す方:MQL4から始める
MQL4で基礎を学び、MQL5に移行することをおすすめします。
ちなみにMQL4で書いたソースコードはMQL5へ変換することができます。
MT5では経済指標カレンダーが標準装備
MT4では用意されていなかった経済指標カレンダーが標準装備されています。
22の世界主要国で発表される経済指標やイベントを確認することができます。
期間別、重要度別、通貨別、国別などの抽出表示をすることが可能です。
MT5の方がアップデートが多い
MT4 | MT5 | |
---|---|---|
2021年アップデート回数 | 4回 | 9回 |
世界基準ではMT5を標準にしていきたい背景もあり、MT5では機能強化や新機能を日々アップロードしています。
また、MT4のアップデート状況をみると、システムの安定性に関するものばかりが挙げられているため、これ以上の性能に関するアップデートはされないと思って良いでしょう。
MT4派とMT5派の口コミ
MT4派とMT5派の口コミをまとめてみました。
MT4派の主張
MT4派の口コミです。
MT4からMT5への移行がかなり大変で諦めてしまうパターンをいくつか見受けられました。
MT5になれない方もいるようです。
自身のトレードスタイルに合わないため、思い切ってMT5からMT4へ戻された方もいるようです。
MT5派の主張
MT5派の口コミです。
Google翻訳などを駆使すれば英語の情報も収集できることが考えられます。
海外FXユーザーが増えるにつれてMT5移行に拍車がかかると予想している方もおられます。
まとめ:自身の用途によって使い分けよう
ここまでMT4とMT5の違いを解説しました。
それぞれ推奨する方は以下の通り。
【MT4を推奨する方】
- EAやインジケータを自作せず使っている方
- 使いたい証券会社がMT4にしか対応していない方
- EAやインジケータ開発を始めようとしている方
【MT5を推奨する方】
- これからFXを始める方
- 裁量トレードをしている方
- EAやインジケータ開発者
MT4とMT5は、あなた自身のスタイルによって使い分けることをおすすめします。
また、メタクォーツ社は徐々にMT5に移行を始めている傾向にあります。
トレーダーは移行することを準備しておく必要はあるでしょう。
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