FXをやっている人なら聞いたことのある人もいるかと思いますが、今回は投資セミナーやEAの販売をメインに行っている「クロスリテイリング株式会社」(※以下クロスリテイリングと省略)について解説していきます。
よく見かける広告バナーでは、誇大広告とも受け取れる信じられないような利回りや回収率を謳っている商材が目に入ってきます。
事実であれば本当にすごいですよね!
- クロスリテイリングとはどんな会社なのか
- クロスリテイリングのトレード商材・セミナーは本当に効果があるのか
- クロスリテイリングに関する事件や訴訟はどうなったのか
- クロスリテイリングが開発したリアル投資ゲームとは何なのか
それではクロスリテイリングの真実について確認していきましょう。
クロスリテイリングとはどんな会社なのか
クロスリテイリングは、自称日本最大の投資教材会社と名乗り、数多くのトレード商材を販売しています。
詳しく事業内容などに触れていく前に少し気になったので、下記画像を見てください。
これはクロスリテイリングが運営するメディアである「エフテン」に記載されていた現在売り出し中の商材です。
FX中上級者であればおかしな点にすぐに気付けるかと思いますが、勝率や獲得金額があり得ない数字になっています。
「チャンスを待たずに、517戦517勝」
「たった1万円の入金で、3億円を獲得!」
「投資王の勝率100%スキャル」
上記の文言をバナー内に記載していますが、これを誇大広告と言わずに何を誇大広告と呼ぶのでしょうか。
ホントにこんなに稼げるなら、逆に3億円払っても欲しいよ!
少し怪しげな感じもしますが、詳しい内容を見ていきましょう。
クロスリテイリングの概要と事業内容
まず金融庁に正式な登録をして運用しているようですので、違法行為にはなっていません。
下記画像を見てもらえればわかりますが、「投資助言・代理業(投資顧問業)関東財務局長(金商)第2267号」という許可を取得しています。これは顧客に対して投資判断に関する助言を行うことができるということです。
広告は少し怪しいですが、会社としてはしっかりと運営されていそうですね!
- 金融商品取引法(その後の改正・変更等を含む)に定める金融商品取引業
及び同法に規定するその他の業務 - 投資教育コンテンツ販売事業
- 投資教育事業
- インターネット事業
- 不動産の売買、賃貸、仲介、管理、保有、交換及び鑑定に関する業務
クロスリテイリング株式会社は、Cross Group内の法人で2009年に設立された会社です。
創業者は山口孝志氏で、代表取締役は金本浩氏になります。
上記を見ると幅広く事業を展開してリスク分散しているように見えますが、利益としては投資教育コンテンツの提供及び販売が大きな収益になっています。
FXの情報商材を販売する業界では一大勢力ともいえる派閥です。
クロスリテイリングの評判と口コミ
クロスリテイリングの評判や口コミについて見ていきましょう。
クロスリテイリングのトレード商材やセミナーは、どれも非現実的な数字や誇大広告で魅力を煽っていますが、実際には効果がないか、逆に損失を拡大させる危険性があります。
インターネット上でクロスリテイリングに関する口コミを調べてみると、良いものはほとんど見当たりません。むしろ、悪評や苦情が多く、詐欺や怪しいという声が目立ちます。以下にいくつかの口コミを紹介します 。
クロスリテイリングの公式サイトや所在地は信用できるのか
クロスリテイリング株式会社のホームページには、上記画像のように「東京都墨田区錦糸1-2-1」という住所が記載されています。
実際に検索してみた結果、「レンタルオフィス」と出てきましたので、所有している物件ではないようですね。
また本住所には「アルカセントラル」というビルが建っており、そこの12階に拠点を置いているようです。
下記画像のように別サイトに記載がありました。
クロスリテイリング株式会社のホームページには、ビル名や階数までは記載されていないので、不親切に感じます。
クロスリテイリングのアフィリエイトはどうなっているのか
「クロスアフィリエイトセンター」というクロスリテイリングの商品をアフィリエイトできるシステムもあるようです。
手法は「オプトインアフィリエイト」という方法で、従来の「この商品を売ってくれたら、そのうちの何%お支払いします!」という方法ではありません。
根本的に商品を紹介することは変わりませんが、無料で登録できる「メルマガ」や「LINE」へと誘導することが目的です。
要するに顧客となるリストを集めるのにアフィリエイターを使っているのですね!
しかしSNSなどで勧誘している人はほとんどいないので、クロスリテイリングのアフィリエイトを行っている人はほぼいないのでしょう。
さらにアフィリエイトというのは、商品を実際に利用してみて本当に良いものの場合に紹介するべきだと思います。ですので、クロスリテイリングの商材をメインにアフィリエイトを行っている人は、毎回30万円前後の商材を購入しているのか謎ですね。
クロスリテイリングのトレード商材は本当に効果があるのか
クロスリテイリングの商材には実際どんな物があり、どのような効果があるのか見ていきましょう。
クロスリテイリングが販売しているトレード商材の一覧
まずは、クロスリテイリングが販売しているトレード商材やセミナーの一覧を見ていきましょう。
クロスリテイリングが販売しているトレード商材やセミナーは数えきれないほどありますが、代表的なものを以下に挙げます。
クロスリテイリングの商材ページにある上位6つは、上記の画像になります。
- 「超」秒速スキャルFX・成功のイデア
- 奥谷式・最強スキャルトレードシステム「ORIGIN FX」
- ミダスタッチ波動FX・レジェンドアカデミーパッケージ
- モンスター・トレンドゾーンFX
- ドラゴン・ストラテジーFX
- フェニックス・トレンドFX
どれも中二病っぽいタイトルがついていますね。
「超・最強・ドラゴン・フェニックス」などFXとはまったく関係なさそうな名前が付いているので、怪しさが増していますね。
価格を見ると当初は30万円前後で販売されることが多いですが、時間経ったり売れ行きが怪しくなったりすると劇的に価格が下がりたたき売りされてるようです。
代表的な商材やランキングにあるものを見てみても、10万円以上で販売されているものはありませんでした。
クロスリテイリングのトレード商材の効果と評価
実際にクロスリテイリングの商材を購入したわけではありませんが、口コミや販売戦略を見る限り効果があるものはほとんどないようです。
気になったのは下記のXのポストです。
誇大広告や惹かれるコピーに騙されて、大金をつぎ込んでしまった方もいるようです。
200万円以上の商材を購入してもまったく稼げていないと思われます。この方の能力が低いと言いたいわけではありませんが、稼げていない人がいるのに1万円が1億円になるような文言を取り入れるのはどうかと思いますね。
1つの商材が末永く利用され、愛されているのであればわかりますが、クロスリテイリングは次から次に新しい商材がリリースされています。
おそらく内容は似たり寄ったりのもので、キャッチコピーや宣伝文句などの表面上だけに力を入れているのでしょう。しかし現状で何度も騙されている人もいるようですので、購入時には一度冷静になったほうが良さそうです。
クロスリテイリングの商品やサービスに関する口コミはどうなっているのか
この記事でもすでにいくつかSNS上の投稿を紹介していますが、良い口コミは1つも出てきませんでした。
本当に良いものであれば実践している人もいるでしょうし、結果報告している人がいてもおかしくありません。「クロスリテイリング」と検索するだけで、「メルマガがしつこい」「絶対に買わないほうがいい」などのネガティブな情報しかキャッチすることができませんでした。
商材に完璧を求めるのは酷ですが、ここまで悪評が多いということは、サポートもおろそかになっているように見受けられます。
クロスリテイリングに関する事件や訴訟はどうなったのか
クロスリテイリング株式会社について調べていると訴訟を起こされたり、事件になっているような情報がありましたので、真相を確かめていきたいと思います。
本当に事件になっていたリしたら、ビックリですね!
クロスリテイリングが起訴された法人税5000万円脱税事件とその結果
まずは、クロスリテイリングが起訴された法人税5000万円脱税事件とその結果について見ていきましょう。
この事件は、2016年に発覚したもので、クロスリテイリング株式会社とその代表取締役である山口孝志氏が、法人税約5000万円を脱税したとして在宅起訴されたものです 。
起訴状によると、クロスリテイリング株式会社は、売上高を過少申告したり、架空の経費を計上したりして、法人税を納めなかったとされています 。また、山口孝志氏は、個人事業主として収入を得ていたにもかかわらず、所得税を申告しなかったとされています 。
この事件の結果はどうなったのでしょうか?
残念ながら、インターネット上ではこの事件の最終的な判決や処分に関する情報は見つかりませんでした。しかし、一般的に言って、法人税5000万円を脱税した場合の刑罰は重いものです。
例えば、2019年に東京地裁で判決が下された別の法人税脱税事件では
・法人税約3000万円を脱税した会社役員に対して懲役2年6月(執行猶予4年)の判決
・法人税約2000万円を脱税した会社役員に対して懲役2年(執行猶予3年)の判決
というように、懲役刑が言い渡されています。このように、法人税脱税は重大な犯罪であり、厳しい刑罰が科される可能性が高いです。クロスリテイリング株式会社や山口孝志氏も、同様に刑事責任を問われたと考えられます。
クロスリテイリングのリアル投資ゲームとは何なのか
話題に上がっていたクロスリテイリングの「リアル投資ゲーム」とは一体どんな内容なのでしょうか。
早速見ていきましょう!
クロスリテイリングのリアル投資ゲームとは
調べてみるとクロスリテイリングが提供するリアル投資ゲームとは「一攫千金クエスト」という名の投資商材のことのようです。
関野典良氏のプロジェクトであり、2022年10月にリリースされています。初心者が下記のような実績をあげていけるそうです。
■手軽なゲーム感覚で211万円!
■仕事の息抜きに一撃125万円!
■さらに11連コンボで363万円!
もはや怪しさしかないですね!
初心者でも上記のような成績を残せる理由として、「具体的な通貨ペア・時間足・エントリー価格などプロが毎日ヒントをくれるから。」だそうです。
大金を払ってここまでの誇大表現をしているのであれば、ヒントではなく答えを教えてほしいものですね。。
ゲーム感覚で投資が学べると言えば聞こえは良いですが、そんなに都合よくいかないのが投資というものです。
プロジェクトの代表者の関野典良(せきの のりよし)氏について
怪物トレーダーと呼ばれている関野典良(せきの のりよし)氏ですが、今回のプロジェクトを公開するクロスリテイリング株式会社の会員だったようです。そこで徐々に頭角を現し、講師を行ったり、プロジェクトを実行したりしていったようです。
1年間で10万円を1,200万円にした実績も掲載されています。
2023年2月には、新たなプロジェクト「Hyper-Copy(ハイパーコピー)」という商材もリリースしています。
一攫千金クエストはやめちゃったんですかね?
クロスリテイリングのリアル投資ゲームについての口コミや評判はどうなっているのか
SNSでは口コミが1つも見つかりませんでした。
評判記事を書いている方はちらほらいらっしゃいましたが、どれも酷評ばかりです。
クロスリテイリングのリアル投資ゲームは本当に役に立つのか
ここまで読んでいる方はお分かりかもしれませんが、おそらくまったく役に立たないと予想できます。
理由としては、口コミが見当たらないことと次々に新しいプロジェクトがリリースされているからです。
おそらく一攫千金クエスト(リアル投資ゲーム)は、現在は運営されていない可能性が高いです。
甘い話には理由がありますので、投資するときは十分に注意しましょう。
【まとめ】
今回は「クロスリテイリング株式会社」について解説してきました。
誇大広告を誇大広告とわかっていれば騙されることもなくなりますが、何も理解していない初心者の方はついつい買ってしまう商売の上手さを感じました。
次から次にどんどん商材をリリースしていき、メルマガやLPを駆使してごり押しでマーケティングを進めていく会社のようです。
一度メルマガに登録すると毎日滝のようにメールが送られてきますので、夢のような言葉に騙されないように一呼吸置いてから行動するようにしましょう。
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