先日急騰したドルトルコリラ(USD/TRY)市場について、トルコ中銀が為替介入を行いましたが、今度はスイス中銀が為替介入を匂わせてきています。
なかなか目の離せない相場が続きますね。
それでは昨日(2021年12月2日)のドル円の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り -ファンダメンタルズ分析–
昨日、ドル円は堅調に推移しました。
取引時間外の米10年積利回りが高止まりしたことを受け、ロンドン市場オープンするまで順調に上値を伸ばし、113.32円をつけました。
ロンドン市場がオープンすると軟調地合いとなり、東京市場で上げた値動きを全て否定する動きを見せました。
終盤では112.70の値をつけ、東京オープン価格を下回ります。
ニューヨーク時間に入ると、『新規失業保険申請件数』が前回より強かったことの影響か、より大きく上値を伸ばしました。
米前週分の『新規失業保険申請件数(季節調整済)』は前週に比べて2万8,000件増加し、22万2,000件となり、2週間ぶりに増加しました。
件数は増加していますが、新型コロナウィルス感染拡大前に記録した25万6,000件は依然として下回っており、新型コロナウィルスからの雇用は改善の方向にあると見られます。
米財務長官イエレン氏は、
「米国経済がインフレしているかどうかを判断する重要なサインは賃金と物価の動きにある」としながらも、現在はそのサインは見られないと発言しました。
また、「賃上げサイクルが消費者物価の上昇を誘発し、雇用コストをさらに押し上げ、物価を上昇させているという兆候は見られない」とも述べました。
一方、スイス中銀理事のメックラー理事は、
スイスフランの為替レートを『非常に注意深く』モニターしていると明らかにし、必要であれば銀行は介入する用意があると語りました。
時間(日本時間) | 経済指標・イベント |
---|---|
22時30分 | アメリカ・11月 非農業部門雇用者数変化 [前月比] |
24時00分 | アメリカ・11月ISM非製造業景況指数 |
ドル円相場分析 -テクニカル分析-
本日(2021年12月3日)テクニカル分析の着眼点は
・MTF(マルチタイムフレーム)のライン分析
・セントラル・ピボット・レンジを使った環境認識
MTF(マルチタイムフレーム)のライン分析
ドル円のチャートから見ていきましょう。
日足のポイントは前回安値の112.718円(赤矢印部分)。
現在、この安値をわずかに更新した後に上がっており、騙しのブレイクアウトになった可能性があります。
その場合には、ここが当面の底になる可能性もあるので注視していきます。
4時間足で見ると、ウエッジ気味の三角持ち合いを形成中を観察できます。
各高値がフィボナッチリトレースメントと連動(橙色と緑色の四角)していますので、
この三角持ち合いは信頼度の高いパターンと言えます。
フィボナッチリトレースメントの基点は2つの青矢印部分です。
1時間足では、上下にラインを引くと、ライン上で綺麗な反発を見せているのが確認できます。
綺麗な反発を見せているほど注目度は上がりますので、このラインをブレイクアウトしたら追従していきたいです。
セントラル・ピボット・レンジ(CPR)を使った環境認識
セントラル・ピボット・レンジ(CPR)とはピボットを改良したもので、ピボットの上下に前日のボラティリティを考慮したレンジ帯を形成したものです。
前日と本日のCPRを比較してみると、前日のCPRの中に本日のCPRがすっぽり入っています。
これは『Inside Value』と呼ばれているパターンで、ブレイクアウトを狙うチャンスとなります。
原理としてはローソク足のはらみ足と同じですが、はらみ足のブレイクアウトよりも期待値は高くなります。
本日のトレード方針 -ドル円-
本日はドル円で売買方針を示していきます。
トレードの計画を立てるときの参考にしてください。
手法はCPRを使用したブレイクアウトです。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(買い逆指値) | 113.335円 |
利益確定ポイント(T/P) | 113.767円 |
損切りポイント(S/L) | 113.042円 |
セントラル・ピボット・レンジの分析で示した通り、ブレイクアウト狙いの相場なので、113.335円まで上昇したら買いです。
利益確定ポイント(T/P)と損切りポイント(S/L)は独自指標によるものです。
売りも狙いたい所ですが、112.462の辺りに強い節目があるので、そちらはスルーしたいと思いです。
ドル円の平均値変動幅
ドル円の1日の平均値変動幅を表すADRです。
ボラティリティが高いので、5分足クラスのスキャ~デイトレードには良い相場です。
ADR20=84
ADR10=99
ADR5=128
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