本日からアメリカの量的引き締めが始まります。
利上げ+量的引き締めは前例のない事なので、どのように相場が動くのか、しっかりと観察していきます。
それでは昨日(5月31日)のドル円相場の動きを振り返っていきます。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析

東京市場はドル買い·円売りとなり、ドル円は上昇スタートとなりました。
米10年積利回りも上昇に転じており、大きく上値を広げています。
実需の買いも観測され、仲値に向けて70銭程上昇しました。
仲値後は反落し、東京市場オープン値付近まで値を戻しています。
10時半、中国の5月非製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表され、予想値を上回る結果となりましたが、景況感の分岐点となる50を3ヶ月連続で下回る結果となりました。
しかし、6月1日から上海のロックダウンが解除される為、中国株式市場は上昇、中国経済と結びつきの強いオージーも上昇しています。
欧州市場はドル買い、ユーロ売り·円売りとなりました。
ドル円は東京市場の始値でサポートされると上昇に転じ、東京市場高値まで値を戻します。
ユーロ圏消費者物価指数(HICP)が発表されるとドル買いが加速し、東京高値を超える動きを見せました。
18時、5月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)は8.1%と予想を上回る結果となりました。
過去最大の数値となっており、ウクライナ情勢のエネルギー価格の高騰が影響しています。
この結果を受け、欧州株式市場は下落し、ユーロ売りとなっています。
NY市場は強いカナダドル買い、ドル買い、強い円売りとなりました。
ドル円は市場オープン後から上げ幅を拡大し、5月19日の高値を意識した値動きを見せ、128.88円まで上昇しました。
その後も米10年積利回りがサポートに支えられると、ドル円も底堅く推移しています。
21時半、カナダの第1四半期国内総生産が発表されました。カナダ中央銀行の予想値と一致しています。3月月次国内総生産は前月比9%減となりました。これらの発表を受けて、カナダドルは大きく上昇しました。政策金利への影響も少ないと見られています。
午後2時15分頃、バイデン米大統領とパウエルFRB議長は会談し、バイデン大統領は「FRBの独立性を尊重している」と述べました。
ホワイトハウスはインフレの責任をFRBに転嫁したいとの思惑があり、政治的な発言が増えているとの声も聞かれます。
本日はオーストラリアの国際総生産が発表されます。
台風の影響で予想値がかなり低くなっており、注目が集まっています。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
---|---|
10:30 | 豪洲 1-3月期四半期国内総生産(GDP)(前期比/前年同月比) |
20:30 | 欧州連合 ラガルドECB総裁の発言 |
23:00 | カナダ 政策金利発表 米国 5月ISM製造業景況指数 |
26:00 | 米国 セントルイス連銀のブラード総裁の発言 |
相場分析−テクニカル分析−
本日は下記の分析を中心にドル円分析していきます。
·チャネルラインを使用した環境認識
·CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識
チャネルラインを使用した環境認識

赤ラインを基準にチャネルラインを引いています。
(以前アップしたチャネルラインとなります)
チャネルの引き方にはルールがあります。
今回は、ヘッド&ショルダーの肩同士(青矢印)の角度を基準にラインを引いています。
そして、そのラインを高値·安値·ラス押し·ラス戻り高値などに当てはめて使用します。
多くの場所で機能しているラインであれば、その後も機能する確率があがります。
角度が急なチャネルラインは機能しづらいですが、現在のドル円のように、
チャートが少しだけ傾いているような場合は、チャネルラインが良く効きます。
CPR(Central Pivot Range)を使用した環境認識

本日のCPRは、完全に前日のCPRの上に位置していますので、『Higher Value』と呼ばれるパターンとなります。
また、本日の始値もCPRの上からスタートしていますので、上昇圧力は強いと判断できます。
また、本日のCPRは前日のCPRよりも幅が広いので、「Sideways」=レンジになりやすい環境、に分類されます。
『Higher Value』と「Sideways」の組み合わせですので、本日のドル円は押し目買い戦略となります。
昨日と全く同じパターンですが、チャートが節目に到達しており、入るのであれば損切り注文が入るポイントでロングを狙います。
本日のトレード方針-USDCAD-
本日はドルカナダで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント | 1.2643 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.25671 |
損切りポイント(S/L) | 1.26881 |

ダブルトップ&サポレジ転換したドルカナダを成り行きで売っていきます。
環境としては下狙いですが、オシレーターを見るとダイバージェンスが発生しています。
ダイバージェンスはトレンド中のレンジ相場という認識ですので、
1時間足以下でブレイクアウトのポイントを探すのがベストな戦略だと思います。
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