FXの相場分析レポート|2022年6月27日(月)

今週から通貨相関チャートはドル、ユーロ、円、オージーの4通貨表記に変えました。ドル、ユーロ、円の3すくみにリスクオン通貨のオージーを加えた形です。

それでは先週(6月20日~6月24日)のドル円相場の動きを振り返ってみます。

目次

相場の振り返りと今週の展望−ファンダメンタルズ分析

  1. 日銀・金融政策決定会合議事要旨では、
    「金融政策はあくまでも物価の安定という使命を果たすために運営しており、為替相場のコントロールを目的としているわけではない」と述べました。
    また、「指値オペ」は毎日実施することを決めました。
  2. パウエルFRB議長は、
    「利上げが米国経済を後退させる可能性がある」「ソフトランディングが非常に困難」とし、
    インフレ対策として継続的な利上げの必要性を主張しました。
  3. バイデン大統領はガソリン税を3ヶ月間停止するよう議会に要請しました。
  4. 中尾元財務官は「為替介入の可能性排除できない」と述べました。
    また、協調介入の可能性は否定しつつ「単独の介入でも、投機的な動きを抑えるためにある程度役に立つ」と述べています。
  5. フランス、ドイツ、欧州連合のPMIが発表され、軒並み低水準となりました。
    また、ドイツ政府は供給不足が懸念される天然ガスをめぐり、緊急調達計画の第2段階である「緊急警報」を発令しています。
  6. パウエルFRB議長は「インフレ抑制に向けたFRBのコミットメントは無条件である」「積極的な金融引き締めは失業率の上昇を招く可能性がある」「失業率が上昇してもインフレ抑制を優先する」との見解を述べました。
  7. 日本の全国消費者物価指数(CPI)は予想通りの結果となりました。
  8. 米ミシガン大学が24日発表した6月の消費者信頼感指数(確報値)は過去最低を記録しました。
  9. 各国株式市場急騰。リスクオンの展開となりました。

今週の展望

インフレとリセッションが市場のテーマとなっています。
特に経済状態が悪いのはポンドで、好調なのはカナダ、オーストラリアとなっています。

アメリカはインフレ抑制を最重要課題として挙げており、
5月PCE価格指数(6月30日)とISM製造業景気指数(7月1日)で利上げ幅を見極める展開となりそうです。
日本は量的緩和継続の姿勢を示していますので、引き続き日米の金利差拡大に伴うドル買い・円売りが基本路線です。

また、四半期末となりますので、月末のリバランス売りには注意が必要です。
年金基金や政府系ファンドがポートフォリオの見直しを行うため、大幅に下落した米株の買戻しに注目が集まります。
米国株が上昇するようであれば、オージーの買いを狙っていきます。

今週の重要指標・発言

※27日~29日 欧州連合 ECBフォーラム

27日 米国 5月耐久財受注

29日 豪洲 小売売上高

2 9日 ECBフォーラム発言(ベイリーBOE総裁、ラガルドECB総裁、パウエルFRB議長)

29日 米国 クリーブランド連銀総裁 メスタ―総裁の発言

29日 米国 セントルイス連銀総裁 ブラード総裁の発言

29日 米国 1-3月期四半期実質国内総生産(GDP、確定値)

29日 米国 パウエルFRB議長の発言

30日 英国 1-3月期四半期国内総生産(GDP、改定値)

30日 カナダ 4月月次国内総生産(GDP)

30日 米国 5月個人消費支出(PCEデフレーター)

30日 米国 5月個人消費支出(PCEコア・デフレーター、食品・エネルギー除く)

1日 日本 6月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く)

1日 日本 4-6月期日銀短観・四半期大企業製造業業況判断

1日 欧州連合 6月消費者物価指数(HICP、速報値)(前年同月比)

1日 米国 6月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)

1日 米国 6月ISM製造業景況指数

相場分析−テクニカル分析−

・ドルインデックスのチャート分析

・米10年積利回りのチャート分析

・ドル円の環境認識

ドルインデックスのチャート分析

▮ドルインデックス4時間足

ドルインデックス4時間足チャートです。

チャートの形状が現在のドル円月足チャートと似ていますので比較して見てみましょう。

同様のパターンになるのであれば、フィボナッチの50%を下回らずに高値を更新することになります。
50%に引き付けて拾うか、髭が少ない大陽線が出現したら、下位足に切り替えてトレンドフォローを狙います。

▮ドル円月足

フィボナッチ・リトレースメントの50%で反発後、高値更新の上昇となっています。

米10年積利回りのチャート分析

米10年積利回りの4時間足チャートです。

オレンジのラインでサポレジ転換ラインしており、ここで反転するようなら、ドル円のロングは一旦控えます。
また、米10年積利回りと株式市場が共に下落基調となった場合、リスクオフの流れになりやすいので注意していきます。

ドル円の環境認識

週明けはどっちつかずのポイントで始まることが多いです。
上値は2002年の高値、下値は38.2%戻しに挟まれていますので、どちらか抜けるまで静観しても良いと思います。

本日のトレード方針-EURAUD-

本日はポンドオージーで売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリーポイント1.76646
利益確定ポイント(T/P)1.72861
損切りポイント(S/L)1.7820

値幅が大きいので環境認識として使用するのが良いと思います。

  • 日足のサポレジ転換ラインで頭を抑えられ
  • 4時間足のサポレジ転換ライン下抜け

といった環境認識となっています。ファンダメンタルズもオージーは強く、ポンドが弱いので成り行きで売っていきます。

注意事項

本サイトのコンテンツは、あくまでも情報提供を目的としたものであり、トレードの判断を促すものではありません。これらのコンテンツから得られる情報によって生じた一切の損害について、弊社及び記事執筆者は責任を負いません。加えて、記事の修正・変更が生じた場合についても、弊社はこれを通知する義務を負いません。
また、本サイトに掲載されているコンテンツの著作権は全て『Wiki Co.、Limited』に帰属しており、著作権法、関連条約・法律で保護されています。当サイトのテキスト・画像の無断転載・複製は固くお断りいたします。

取引に役立つ情報をあなたの元に
WikiFXアプリはこちらから

アプリ画面
この記事をシェアする
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

WikiFXでは、テクニカル分析のやり方から、FX会社の安全性に関する情報まで『今日から役立つFXの情報』を幅広く発信しています。
そして私たちは、FX会社アフィリエイトを一切していません。
だからこそ、正しく・信頼性の高い情報を読者の皆様にお届けする自信があります。

コメント コメント 0

コメントする