米国消費者物価指数(CPI)は予想を下回る結果となり、ようやくインフレ鈍化の兆しが見えました。
このままピークアウトしてくれれば良いのですが。
それでは昨日(8月10日)のドル円相場の動きを振り返ってみましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析

先週のドル円は、「雇用統計」が予想値を大きく上回り、金利上昇継続との見方からドルが急騰しました。
その後(8、9日)、高値圏で膠着しており、10日の米国消費者物価指数に向けて様子見ムードとなっています。
東京市場は小動きとなりました。
ゴトー日ということもあり、仲値に向けて上昇します。
前日高値を上回る135.29円まで上昇しますが、仲値を待たずに下落に転じました。
その後、前日NY市場のレンジ下限まで下落し、膠着状態に移行します。
米国消費者物価指数を控え、様子見ムードとなりました。
欧州市場も東京市場の流れを引き継ぎ膠着状態です。
15時、ドイツ消費者物価指数(CPI、改定値)は前月比、前年同月比とも、予想通りの数値となりました。
NY市場は米消費者物価指数(CPI)が発表されました。
予想を下回る結果となり、リスクオンの展開となり、オセアニア通貨、円が買われ、ドルが売られました。
- 米消費者物価指数(CPI)は予想値を下回る結果となりました。
インフレ率がピークに達したとの思惑から、ドル円は急落し、米国株、米長金利は急騰しています。
今後、米国政策金利は、小幅な利上げに移行するとの見方も強まっています。 - 0時20分頃、米シカゴ地区連銀のエバンス総裁はCPIの結果を受け「FRBが金融引き締めに取り組み、初めてポジティブな数値となった」と述べました。
また、「インフレは依然高水準」「政策金利を年内に3.25%~3.5%、来年末までに3.75%~4%に引き上げる可能性がある」と語りました。
・25時30分頃、イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、「量的緩和が復活するのは少なくとも数年後」「賃金の伸びが速すぎる」「企業からの価格転嫁が高すぎる」と述べました。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
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21:30 | 米国 7月卸売物価指数(PPI) |
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます
- 節目で見る環境認識(ドル円日足)
- 「出来高の多いレンジ帯」を使用した環境認識(ユーロドル4時間足)
節目で見る環境認識(ドル円日足)

- ドル円はフィボナッチ・ターゲット123.6%に接触して下落中です。
ここは月足天井の目安となる値です。 - 年足高値をレジスタンスにして下落中となります。
日足のサポレジ転換ラインにもなりました。 - 下落した場合の下値目安は年足実体上限付近となります。
細かく見るのであれば、ピンクの帯がサポレジ転換した価格帯となります。
年足の節目は時間軸が大きいので、誤差も大きくなります。
そのため、下位足で微調整をすることが重要です。
また、三度目のチャレンジになりますので抜ける可能性が高くなることを留意しておきましょう。 - 更に下落した場合、次の下値ターゲットは「125.847」付近です。
ここはフィボナッチ・ターゲットの基点となった高値です。
このポイントに到達すれば、下落トレンドが明確となりますので、ショートポジションを保有中の場合は大利を目指しても良いと思います。
「出来高の多いレンジ帯」を使用した環境認識(ユーロドル4時間足)

昨日の分析で示したユーロドルの「出来高の多いレンジ帯」です。
CPIの結果を受け、緑四角とオレンジ四角の隙間(真空地帯)を一気に上げ切っています。
現在は、上下が節目に挟まれていますので、方向が出てからトレードしたいと思います。
本日のトレード方針
本日はドル円で売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(指値) | 134.346 |
利益確定ポイント(T/P) | 132.534 |
損切りポイント(S/L) | 135.590 |

ドル円のサポレジ転換ラインへの戻りを狙います。
このポイントは昨日示した「出来高の多いレンジ帯」の節目とも重複しています。
損切りは直近高値の少し上で、利益確定ポイント4時間足のローソク足実体下限に設定しています。
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