FXの相場レポート分析|2022年9月5日(月)

中国はロックダウン継続決定、ノルドストリームはガスパイプライン無期限停止とリスクオフのニュースが続いています。

それでは先週(8月29日~9月2日)のドル円相場の動きを振り返ってみます。

目次

ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析

ドル(橙)、ユーロ(赤)、円(水色)、豪ドル(青)
中国ニュースは相関性の高い豪ドルに記載

ドル

8月26日のジャクソンホール会議で、パウエルFRBが「景気抑制の政策は一定期間必要になる可能性」(タカ派的)と述べたことで、今週はドル買いの流れでスタートしています。

住宅関連は軒並み悪化しており、景気減速の兆候が見られますが、❻8月消費者信頼感指数⓱ISM製造業景況指数は予想を上回る結果となっています。

また、今回より統計方法に変更があった⑫ADP雇用統計ですが、予想との乖離が大きく、市場の信頼を得ていない印象です。

❼⓫⓮とFRBメンバーの発言ですが、引き続きタカ派発言となっており、ドル買い材料として意識されています。

週末の⓱雇用統計はまちまちの結果となりましたが、ドル売りとなりました。

9月10日からブラックアウト期間に突入しますので、8日(木)のパルエルFRB議長の発言は要チェックです。

その他、米8月ISM非製造業景況指数、米国サービス業の景況感、ベージュブックの物価情勢に注目しましょう。

ジャクソンホール会議では、黒田日銀総裁は「金融緩和策を維持する必要がある」と発言し、❾中川日銀審議委員も金融緩和継続の必要性を表明しています。

引き続き金利差による円売りのスタンスに変更はありません。

140円前後から、関係者は円安牽制発言をするようになりました。

しかし、一時期に比べ、介入に対する文言は弱まっており、市場の反応は薄いです。

ユーロ

ジャクソンホール会議後はECBメンバーの発言が相次ぎました。

FRBのように一枚岩ではありませんが、❹❽⓭とタカ派発言が多く見られます。

また、欧州は米国と違い、エネルギー問題や原発問題も抱えていますので、あわせて見ていく必要があります。

経済指標は➓ユーロ圏8月の消費者物価指数(HICP・速報値)が過去最高の前年比+9.1%となり、0.75%の追加利上げ観測が高まっています。

しかし⓰ドイツ、欧州、英国PMIは予想値&50を下回っており、景気減速が懸念材料となっています。

エネルギー問題で、❷⓯「エネルギー価格の上限設定」など電力市場への介入発言に対し、ユーロは下落基調となります。
ロシア側の反発も強く、因果関係は不明ですが⓳ノルドストリームのガスパイプラインがストップする事態となっています
仮に、エネルギー価格の上限を定めた場合、原油価格は高騰する可能性が高いので注意しましょう。

合わせて、イラン核合意問題やOPEC減産の動向もチェックです。

市場に出回る原油の量が減れば、価格は上昇します。

8日(木)に欧州中央銀行(ECB)政策金利が発表され、続いてラガルドECB総裁の発言があります。

その25分後にはパウエルFRB議長の発言となっていますので、突発的な値動きに準備しておきましょう。

豪ドル

小売売上高は予想を上回る結果となりました。

好調な雇用によって労働所得が増加したのが主因とみられます。

相関の強い中国は、8月22日週にローンプライムレートの引き下げや追加の経済支援を実施しました。

しかし、中国人民銀行は今後、洪水のような大規模な刺激策は行わないと発表しています。

また、4日には成都市のロックダウンの延長が決まっていること、そして原油価格の急落も懸念材料です。

オセアニア経済は順調に推移していますが、中国株式市場と原油価格が下落基調となっていますので、それらが上向くまでは買いづらい状況です。

今週の重要指標·発言

時間イベント
9/5(月)10:45中国 財新サービス業PMI
9/6(火)13:30豪洲 豪準備銀行 政策金利発表
15:00ドイツ 7月製造業新規受注
23:00米国 8月ISM非製造業景況指数
9/7(水)10:30豪洲 4-6月期四半期国内総生産(GDP)
15:00ドイツ 7月鉱工業生産
18:00英国 ベイリーBOE総裁の発言
23:00ドイツ 7月鉱工業生産
23:00カナダ カナダ中銀 政策金利発表
23:00米国 メスタ―米クリーブランド連銀総裁の発言
25:35米国 ブレイナードFRB副議長の発言
27:00米国 地区連銀経済報告(ベージュブック)
27:00米国 バーFRB副議長の発言
9/8(木)8:50日本 4-6月期四半期実質国内総生産(GDP・改定値)
10:30豪洲 7月貿易収支
12:05欧州 中央銀行 政策金利発表
21:15欧州 ラガルドECB総裁の定例記者会見
21:15米国 パウエルFRB議長の発言
22:10カナダ 8月新規雇用者数者数
9/9(金)10:30中国 8月消費者物価指数(CPI)
21:30カナダ 8月新規雇用者数者数
25:00米国 ウォラーFRB理事の発言
25:00米国 ジョージ米カンザスシティ連銀総裁の発言

相場分析−テクニカル分析− 

本日は下記の分析を中心に分析していきます。

・節目を使用した環境認識(ドル円)

・相関関係を使用した環境認識
(ガス、中国株、豪ドル)

節目を使用した環境認識(ドル円)

ドル円1時間足

テクニカルの長期目線&ファンダメンタルズ分析では上目線ですが、短期のテクニカル的には下目線も考えています。

ピンク四角部分で値幅を到達、節目でピンポイントで反応しています。

仮に下落した場合、意識されるのは青ラインの『出来高の多いレンジ帯』の節目です。

レンジ帯同士が転換ラインを形成していることに注目です。

相関関係を使用した環境認識
(ガス、中国株、豪ドル)

上から香港ハンセン株価指数、天然ガス、豪ドル

豪ドルと相関の強い中国株式と天然ガスチャートを並べています。

香港ハンセン株価指数

下落トレンド継続中です。4日に中国四川省のロックダウン継続が決まりました。
リスクオフ材料なので、引き続き下目線です

天然ガス

ラスト押し目で上値を抑えられていますので、引き続き下目線です。

豪ドル

雇用統計の結果を受け、大きく上昇しましたが、その後転換ラインを下抜けています。

豪ドルと相関の高い中国株式とガス先物市場が下落基調となっていますので、豪ドルも上値の重い展開が予想されます。

本日のトレード方針

本日はドル円で売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリーポイント(逆指値)139.831
利益確定ポイント(T/P)139.035
損切りポイント(S/L)140.834
ドル円1時間足

値幅を到達しているので売りを狙います。

理想は、エントリーポイントを下回った後の、5分~15分足の3波狙いです。

利益確定ポイントは強い節目になっていますので、下位足の3波狙いの場合も、一旦は決済しても良いと思います。

また、本日はゴトー日なので9時55分辺りで節目に到達していれば、売りを狙っても良いと思います。

中長期トレンド、ファンダメンタルズ分析は上目線です。

現在の高値を上抜いた場合は、抜く時の勢い&高値をサポートに転換するのか?注目します。

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