英国の大幅減税政策を受け、英国は株安・為替安・債権安のトリプル安となりました。
その対応として、英国政府は長期国債の無制限の買い入れを発表しています。
トラス首相は、大型減税策を発表してから初めてコメントを発表しました。
「我々は非常に厳しい経済環境に直面している」
「経済政策は適切な計画である」
また、英中銀金融政策委員会委員兼チーフエコノミストのピル氏は以下のように述べています。
「11月の定例会で重要かつ必要な行動を取らなければならない」
「緊急利上げを発表する可能性は小さい」
「今回の介入は長期金利の制限や制御を目的としたものではない」
減税政策には、エネルギー料金の凍結に約1530億ポンド、その他の減税に約450億ポンドという巨額の資金が必要となり、これは、GDPの8.5%に相当します。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京市場
ドル・円が買われ、欧州通貨、オセアニア通貨売られました。
英国の大型減税発表以降、ドルと円が強い相関関係で動いており、ドル円は方向感のない展開が続きます。
28日のドル円は144円を割り込む動きとなりました。それに対し、昨日の東京市場は反発上昇しており、144円後半の高値圏を意識した値動きを見せました。
ポンドドルは前日の急騰に対し、調整の値動きとなっており、上げ幅に対して3分の1程度の戻りを見せています。
欧州市場
ポンドは東京市場の調整を経て、上昇に転じています。
ドル円は高値圏でレンジを形成しており、方向感なく推移しました。
- 16時00分頃、トラス英首相がラジオインタビューに応じ、大型減税発表後、初めてのコメントを述べました。
「経済政策は適切な計画である」と述べており、減税政策の継続を示唆しました。
NY市場
ポンドの上昇が加速します。前日高値を超えると急騰し、減税政策発表後の下げ幅に対し、85%の戻しを見せています。
ドル円は、NY市場に入ってからは失速し、144.250円まで下落しました。
- 21時00分頃、鈴木財務相は介入に対し、
「今後も必要に応じて、必要な措置を講じる」
「安定性が重要。突発的で一方的なものは好ましくない」
と述べました。 - 21時30分、米4-6月期四半期実質国内総生産(GDP・確定値)は予想通りの数値となりました。
- 24時00分頃、英中銀金融政策委員会委員兼チーフエコノミストのピル氏は、大型減税発表後の今後の指針について述べました。
プーチン大統領が30日にウクライナの東部と南部の4つの州をロシアが併合する文書に調印すると発表しました。
本日21時から式典が行われ、プーチン大統領が演説する予定です。
本日は米国 8月個人消費支出(PCE)が発表されます。
パウエルFRB議長はPCEを重要視すると発言しており、市場の注目が集まります。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
---|---|
10:30 | 中国 9月製造業購買担当者景気指数(PMI) |
15:00 | 英国4-6月期四半期国内総生産(GDP・改定値) |
18:00 | 欧州 9月消費者物価指数(HICP・速報値) |
21:30 | 米国 8月個人消費支出(PCE) |
21:30 | 米国 8月個人消費支出(PCEデフレーター) |
22:00 | 米国 ブレイナードFRB副議長の発言 |
23:00 | 米国 9月ミシガン大学消費者態度指数・確報値 |
24:00 | 米国 ボウマンFRB理事の発言 |
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。
・ニュースと節目を使用した環境認識(ポンドドル日足)
・節目を使用した環境認識(ドル円1時間足)
ニュースと節目を使用した環境認識(ポンドドル日足)
各ニュースを書き込んであります。
1985年の安値に対してセリリング・クライマックスが発生し、その後大きくリバウンドしているという状況です。
昨日の記事で示したように、国債の買い支えのタイミングでは「フィボナッチ・リトレースメントの61.8%戻し」も発生しており、テクニカル的にも定形といってよい値動きとなっています。
節目を使用した環境認識(ドル円1時間足)
引き続き、同じラインを使用します。
昨日は赤四角、青四角で反応しましたので、通常であれば、これらのポイントを明確に抜けた方に仕掛けていっても良いと思います。
また、市場の注目はポンドに集まっていますので、ポンドドルの動向も常にチェックしましょう。
本日のトレード方針
本日はドル円で売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
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エントリー時刻 | 9時55分に成り行き売り |
決済時刻 | 15時に決済 |
利益確定ポイント | 40pips |
損切りポイント(S/L) | 50pips |
月末アノマリーに基づいて売買を行います。
時間特性を利用するので、指定時刻にエントリーし、指定時刻に決済するのが基本です。
15時にポジションが残って入れば、損益に関わらず決済します。
また、決済を時間のみに依存すると資金管理が難しくなるので、利益確定と損切りに固定値幅を併用しています。
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