10月5日、OPECプラスは閣僚級会合を開催し、2020年以降で最大となる日量200バレルの減産を決定しました。
世界経済の後退懸念から、原油需要の減少が見込まれており、産油国の財政を圧迫している原油相場の下落に歯止めをかける狙いです。
産油国の財政均衡価格は80ドル前後となります。
また、1バレル90ドル以上を維持する計画を述べました。
この結果を受け、ホワイトハウスは声明で、所得の低い国や中程度の国にも影響が及ぶ、と批判を述べました。
バイデン大統領も「近視眼的な判断に失望した」と発言しています。
原油価格が上昇すれば、再度インフレ圧力が高まる事となり、産油国のロシアにとっては追い風となります。
アメリカは、ガソリン価格の価格抑制の為、1000万バレルの石油備蓄の放出を発表しました。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京市場
4日から市場を牽引していたユーロがパリティ(1.0000)付近に到達し、反転したのをきっかけに、欧州通貨が下落します。
欧州通貨の下落と連動してドルと円が買われました。
ドルと円は引き続き正の相関で動いています。
ドル円は市場オープンと同時に下落しますが、ピボットS1を意識した値動きを見せると、反転します。
当日始値を上抜け、高値を更新しますが、ピボットに上値を抑えられると下押しします。
その後、高値を更新すると、徐々に上値を伸ばしました。
- 10時00分頃、ニュージーランド準備銀行は政策金利を発表し、予想通り50pbの利上げを決定しました。
消費者物価指数が目標範囲内に戻るまで、利上げを継続する方針です。
また、需給が均衡すれば、政策金利をより中立的な水準に戻すとしています。
この発表を受け、NZドルは上昇しています。
欧州市場
東京指示の流れを引き継ぎ、欧州通貨売り、ドル買い・円買いとなります。
❷トラス英首相が、減税政策の継続を発表すると、ポンド売りが加速しました。
ドル円は、午前に上値を抑えていたピボットをサポートに変えると上昇し、前日高値付近まで上昇しました。
- 19時00分頃、イギリスのトラス首相は与党保守党の会議で、
所得税の最高税率引き下げ政策は撤回したが、「その他の政策については最後までやり抜く」と決意を述べました。
この発言を受け、ポンド売り・ドル買いとなっています。
トラス英首相の発言時には、ポンドの下落に注意です。
NY市場
欧州通貨の続落を受け、ドル買い・円買いが進行します。
ドル円は❹9月米ISM非製造業指数の結果を受け、上昇が加速します。
その後、前日高値圏に到達しますが、❻OPECプラスの減産が報道されると、下降に転じました。
- 21時15分、9月ADP雇用統計は予想通りの結果となりました。
- 23時00分、9月米ISM非製造業指数は、前月よりも低下したものの、予想値を上回りました。
この結果を受け、ドルは買われました。 - 23時25分頃、デイリー米サンフランシスコ総裁は、以下のように述べています。
「利上げは継続する」
「2023年も利下げはない」
「雇用の減速とインフレの低下を期待する」 - 24時頃、OPECプラスは閣僚級会合で、日量200バレルの減産を決定しました。
この発表を受け、原油価格は上昇しました。
本日の重要指標·発言
時間 | イベント |
---|---|
未定 | 黒田日銀総裁の発言 |
9:30 | 豪洲 貿易収支 |
15:00 | ドイツ 8月製造業新規受注 |
20:30 | 欧州 ECB理事議事要旨発表 |
21:50 | 米 メスタ―米クリーブランド連銀総裁の発言 |
24:35 | カナダ マックレムBOC総裁の発言 |
26:00 | 米 クックFRB理事の発言 |
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。
・節目を使用した環境認識(ポンドドル4時間足)
・フィボナッチを使用した環境認識(ポンドドル日足)
節目を使用した環境認識(ポンドドル4時間足)
昨日は、トレンドの勢いも強く、❷ボックス上限を上抜け、❸日足のサポレジ転換ラインまで上昇する可能性があると述べました。
しかし、結果は❷を僅かに上抜けた後に下落しています。
今回は、❹4日の上昇がユーロ主導であったこともあり、ユーロドルの節目(パリティ)が優先された形になったと判断しています。
その後は反落し、➊ボックス上限に支えられています。
現在は、➊❷の節目が意識されていますので、抜けた方向に仕掛けていきたいと思っています。
フィボナッチを使用した環境認識(ポンドドル日足)
日足で確認すると、➊フィボナッチ・リトレースメントの23.6%でピンポイントに反応しています。
長く強い下落トレンドですが、直近では連続陽線で上昇していることもあり、❷を超えた場合、更に上昇圧力が高まりそうです。
200SMAとの乖離が大きなことにも注目しています。
本日のトレード方針
本日はポンドドルで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(買い逆指値) | 1.14332 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.14808 |
損切りポイント(S/L) | 1.13836 |
エントリー取消ライン | 1.12261 |
エントリー期限 | 本日24時 |
勢いの強いポンドドルの買いを狙います。
相場分析で示したポイントよりも、少し下の節目を逆指値で狙います。
利益確定ポイントに到達したら、ストップを建値に移動させ、大利を狙うのも良いと思います。
有効期限は 「本日24時まで 」です。
価格が「エントリー取消ライン」に到達した場合も、注文をキャンセルする必要があります。
エントリー後は、24時を過ぎても問題ありません。
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