10月5日、OPECプラスは閣僚級会合を開催し、2020年以降で最大となる日量200バレルの減産を決定しました。
(詳細は先日のディリーレポートをご覧ください)
原油価格が上昇すれば、インフレ圧力が再び高まります。
インフレ懸念も高まり、米国FRBメンバーのタカ派発言が続きます。
デイリー米サンフランシスコ総裁:
「利上げは継続する」、「2023年も利下げはない」、「雇用の減速とインフレの低下を期待する」
メスタ―米クリーブランド連銀総裁:
「米国は許容できないほどの高インフレ環境にある」
カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁:
「利上げの休止までは、かなりの時間がかかる」「インフレがピークに達したという証拠はほとんどない」
クックFRRB理事
「目標まで利上げを継続する」、「ロシアの原油供給はインフレ見通しに対する大きなリスク」、
「インフレを鈍化させるためには、追加利上げ、景気抑制が必要」、「実際のデータに基づいて判断することが重要」
これらの発言により、米10年積利回りは3.844%に上昇しました。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
東京市場
リスクオンでオセアニア通貨買い、対円でのドル売りの展開となっています。
豪ドルは株式市場と連動して上昇しますが、株式市場が下降に転じると下落しました。
ドルと円は正の相関で動いており、ドル円は小動きとなっています。
前日のNY市場の高値と安値のレンジ内で推移しています。
- 9時30分、オーストラリアの貿易収支は予想を下回る結果となりました。
発表後は下押ししますが、豪ドルの上昇圧力が強く、一時的な値動きとなっています。
欧州市場
株式市場の下落に合わせてオセアニア通貨が下落しました。
原油市場は底堅く推移しています。
ドル円は東京高値を上抜くと徐々に上値を広げ、前日の高値圏まで上昇しました。
NY市場
❸❹❻FRBメンバーのタカ派発言が続き、ドルが上昇します。
円も連動して上昇していますが、ドルの上昇が上回り、ドル円は上昇しました。
ポンドはドルと逆相関の動きを見せ、下落しています。
英国の大幅減税以降、ドルとポンドの逆相関の値動きが高まっています。
❹カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が発言すると、米10年積利回りは節目を超え、3.844%の値をつけました。
その後の❻クックFRB理事の発言付近で、上抜けた節目を支持線に変え、上昇しています。
ドル円は、9月27日以降、上値として意識されていた144.90円付近を超え、145.13円まで上昇しています。
145円より上は売りオーダーも多く、上値が重くなる可能性が考えられます。
- 21時30分、欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨は以下の通り。
「9月の会合で政策金利を0.75ポイント引き上げることを決定した」
「経済成長の鈍化を犠牲にしてでも金融引き締めが必要」
- 26時頃、ハスケル英中央銀行金融政策委員会(MPC)委員は「中期的にインフレ率を2%目標に戻す」と述べました。
・24時45分頃、マックレムカナダ中央銀行(BOC)総裁は以下のように述べています。
「利上げペースを緩めることはできない」
「住宅市場が冷え込み始めている」
次回会合でも追加利上げを決定するとみられています。
この発言に対して、市場の反応は限定的でした。
本日の重要指標·発言(21:39更新)
本日は雇用統計ですね。注目は『平均時給』です。
時給が下がれば金まわりが鈍くなり、インフレ圧力が低下することが予想されます。
時間 | イベント | 結果 |
---|---|---|
21:30 | 米国 9月雇用統計 | 26.3万人 |
23:00 | 米国 ウィリアムズNY連銀総裁の発言 |
(米国)9月 失業率 結果:3.5%(市場予想: 3.7%)
(米国) 9月 平均時給 [前月比] :0.3%(市場予想:0.3%)
(米国)9月 平均時給 [前年同月比]: 5.0(市場予想:5.1%)
米非農業部門雇用者数の発表を受け、非米国通貨は総じて下落、
ユーロドルEURUSDは短期的に50pips安で0.9765まで下落し、ポンドドルGBPUSDは短期的に80pips下落で、1.1149で推移しています。ドルインデックスDXYは一時40ポイント近く上昇し、現在は112.52で推移しています。
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。
・出来高の多いレンジ帯で見る環境認識(ポンドドル1時間足)
・フィボナッチを使用した環境認識(ポンドドル4時間足)
出来高の多いレンジ帯で見る環境認識(ポンドドル1時間足)
➊『オレンジの出来高の多いレンジ帯の下限』と『緑の出来高の多いレンジ帯の上限』の重複ポイントを下抜けました。
一旦トレンド転換したと判断し、下目線に変更します。
その場合、❷下値ターゲットは『緑の出来高の多いレンジ帯の下限』を候補として考えています。
また、❸『オレンジの出来高の多いレンジ帯』の上値が再度、上値抵抗線になりましたので、ボックスを延長しています。
今後は、更に強い抵抗線として意識されます。
フィボナッチを使用した環境認識(ポンドドル4時間足)
➊綺麗に支えられていたフィボナッチ・リトレースメントの23.6%を下抜けました。
これは、トレンド転換の合図となります。
(23.6%がサポレジ転換ラインにもなっていますので、強いシグナルです)
また、下抜ける時に大陰線が出ていますので、下落の圧力も強いと考えられます。
下値のターゲットは❷フィボナッチ・リトレースメントの38.2%と❸『出来高の多いレンジ帯』が重複する「1.102~1.106」付近が意識されそうです。
本日のトレード方針
本日はポンドドルで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(売り指値) | 1.12271 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.10646 |
損切りポイント(S/L) | 1.13246 |
分析で示したフィボナッチ・リトレースメントの23.6%に売りの指し値を仕掛けます。
リミットは38.2%に設定してあります。
この23.6%に対する誤差ですが、こちらは下位足のフィボナッチ・ターゲットを併用することである程度小さくする事可能です。
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