雇用統計は堅調 利上げの思惑から株価は急落|WikiFXニュース

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10月8日は雇用統計でした。

雇用者数は予想値より上  
米国経済が堅調に推移

失業率は予想値より下  
米国経済堅調

平均時給は予想値より下  
インフレの圧力低下
賃金の低下は、マネーフローの低下とインフレ率の鈍化を意味する

労働参加率は少し鈍化  
インフレ圧力低下
働く人が増え、賃金が下がり、インフレ率が下がる

という結果になりました。

概ね、予想に近い数字となっています。

堅調な結果を受けて、金利上昇継続の思惑が強まり、ドル高・株安が進行しました。

現在時点で、次回FOMCの利上げ予想は75pbが81%まで上昇しています。

SP5004時間足

雇用統計の発表を受けて、SP500は主要なサポレジ転換ライン(赤)を大きく割り込みました

  1. 上値はフィボナッチの138.2%で抑えられて下落
  2. サポレジ転換ラインを大陽線で下抜け

となっており、これは強い下落のパターンです。

米国株が下落基調の場合、オセアニア通貨の上値が重くなりますので、合わせて注視しましょう。

目次

ドル円相場の振り返りファンダメンタルズ分析

ドル(橙)、ユーロ(赤)、円(水色)
豪ドル(青)、ポンド(緑)

9月26日週のポンドの動き

英国の大型減税発表以降、ドル・ポンドは逆相関、ドル・円は正相関で推移しています。

その後「英中銀の長期国債の一時購入実施」で逆流となり、ドル売り・ポンド買いとなっています。

それでは先週(10月3日~10月7日)の相場の動きを振り返ってみます。

注目は、原油価格と英国政府の動向です。

原油

  1. 4日、OPECプラス 200万バレルの減産検討
  1. 5日、OPECプラス 200万バレルの減産決定
  2. 6日、ロシアが価格上限導入国への石油供給を停止

OPECプラス参加国の財政収支が均衡する価格は80ドル前後であり、将来的には90ドル以上としています。

減産発表後、原油価格は6ドル上昇し、現在の原油価格は92ドル台で推移しています。

インフレで苦しむ米国からは、強い反発の声が上がっています。

ドル

  1. 6日、英国のクワーテング英財務相が、所得税最高税率引き下げ案(最高税率を45%から40%に引き下げ)を撤回しました。

    税率を下げることで富裕層を取り込み、税収を増やす狙いがあったようですが、この政策は格差を拡大させるとして批判が集中しました。

    この結果を受けて、ポンド買い・ドル売りとなっています。
  2. ISM製造業景況感は2年4か月振りの低水準となりました。

    特に新規受注指数が悪化(47.1)しています。

    利上げの影響による需要の冷え込みが主因と言われています。
  1. ISM非製造業景況感は、業況や新規受注が堅調に推移し、インフレ圧力も低下しており、良好な結果となりました。

    市場はドル買いで反応しています。
  1. FRBメンバーはタカ派的な発言を続けています。

    ❼OPECプラスが日量200バレルの減産を決定しており、インフレ懸念が高まったのも要因として考えられます。

米国の多くの経済指標は、エネルギー価格の低下により改善しており、原油価格が上昇すれば大きな影響を受けることが予想されます。


➓雇用統計は堅調で、次回FOMCでの0.75%の利上げ期待が高まりました。

英国の大幅減税発表後以降、ドルと円は強い正の相関で動いています。

ドル円に関しては、為替介入が意識されており、上値の重い状況です。

欧州通貨

ウクライナ軍の攻勢が続いていますが、ザポリージャ原発の外部電源が喪失される等(後に安全が確認されたと報道あり)、引き続き緊張が続いています。

➊所得税最高税率引き下げ案撤回後は、ポンド、ユーロとも上昇基調となりましたが、ユーロドルがパリティ到達後に反転してからは、下降基調となっています。

ロシアの軍事侵攻の長期化、原油価格の上昇、英国の経済政策への懸念など、ネガティブニュースが多くなっています。

英国の長期国債買い入れは14日までとなっており、市場の注目が集まります。

オセアニア通貨

  1. オーストラリアは0.25%の利上げを決定しました。
    大方の予想は0.5%であったため、サプライズとなりました

  2. ニュージーランドは予想通り、0.5%の利上げを決定しました。

豪ドルが中期的なレンジで、方向感が出にくい状況でしたが、週半ばに各国の株式市場が下降に転じると、豪ドルも強い下落となりました。

オセアニア通貨と正の相関を持つ原油価格が上昇(豪ドル上昇要因)していますが、米国が原油価格上昇に呼応して一部ドル高を誘導しており(豪ドル下落要因)、豪ドルへの影響は小さくなっているようです。

今週の重要指標・発言

時間イベント
10/10(月)26:35米国 ブレイナードFRB副議長の発言
10/11 (火) 8:30豪 10月ウエストパック消費者信頼感指
8:50日本 8月国際収支・経常収支
8:50日本 8月国際収支・貿易収支
15:00英国 失業率
 25:00米国 メスタ―米クリーブランド連銀総裁の発言
25:45スイス ジョーダンSNB総裁の発言
10/12(水)~14日(金)20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議
10/12(水) 20:35英国 ピルBOEチーフエコノミストの発言
21:30米国 9月卸売物価指数(PPI)
22:30欧州 ラガルドECB総裁の発言
23:00米国 カシュカリ米メソポリス連銀総裁の発言
26:45米国  バーFRB副議長の発言
27:00米国  FOMC議事要旨
10/13(木) 7:30米国 ボウマンFRB理事の発言
15:00ドイツ 9月消費者物価指数(CPI・改定値)
21:30米国 9月消費者物価指数(CPI)
21:30米国 新規失業保険申請件数
10/14(金)   イギリス 緊急国債買い入れ終了
時刻未定中国 貿易収支
 10:30中国 9月消費者物価指数(CPI)
10:30中国 9月生産者物価指数(PPI)
21:30米国 9月小売売上高
23:00米国 10月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
23:30米国 クックFRB理事の発言

相場分析テクニカル分析− 

本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。

・節目を使用した環境認識(WTI原油先物)

・節目を使用した環境認識(ドル円)

節目を使用した環境認識(WTI原油先物)

WTI原油先物4時間足

OPECプラス減産の発表以来、原油価格は上昇を続けています。

目標は1バレル90ドル超に設定されていましたが、すでに超えています。

原油は10ドル刻みの発言(目標)が多いため、80.90.100ドルの心理的節目は大局的にも意識しておく必要があると考えます。

節目を使用した環境認識(ドル円)

ドル円4時間足

長らく意識されていた144.815ラインをしっかりと上抜けしました。

また、同ラインをサポートに変えて反転上昇中であるため、現在はこの値を背にロングをしても良いと思います。

このラインの反発、もしくは下抜けは注視しましょう。

チャートパターンとしては、エリオット波動の拡大フラットに近く、ターゲット候補は「149.476円」が挙げられます。

この場合、1998年の高値(147.670円)を超える値動きとなりますので、シナリオのひとつとして考慮してよいと思います。

本日のトレード方針

本日はポンドドルで売買方針を示していきます。

アクション価格
エントリーポイント(買い逆指値)1.12253
利益確定ポイント(T/P)1.12643
損切りポイント(S/L)1.1184
エントリー取消ライン1.1051
エントリー期限本日24時
ポンドドル30分足

ドル円の買いを狙いたいのですが、利益確定ポイントの設定が難しいので他手法で方針を示します。

エントリー取消ラインは近いですが、強い下値支持線の上にいますので、そこで反発する可能性もあります。

また、反発狙いのトレードも利益確定ポイントの設定が難しいので、本日もブレイクアウトを狙ったトレードを継続します。

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