10月8日は雇用統計でした。
という結果になりました。
概ね、予想に近い数字となっています。
堅調な結果を受けて、金利上昇継続の思惑が強まり、ドル高・株安が進行しました。
現在時点で、次回FOMCの利上げ予想は75pbが81%まで上昇しています。
雇用統計の発表を受けて、SP500は主要なサポレジ転換ライン(赤)を大きく割り込みました。
- 上値はフィボナッチの138.2%で抑えられて下落
- サポレジ転換ラインを大陽線で下抜け
となっており、これは強い下落のパターンです。
米国株が下落基調の場合、オセアニア通貨の上値が重くなりますので、合わせて注視しましょう。
ドル円相場の振り返り−ファンダメンタルズ分析
9月26日週のポンドの動き
英国の大型減税発表以降、ドル・ポンドは逆相関、ドル・円は正相関で推移しています。
その後「英中銀の長期国債の一時購入実施」で逆流となり、ドル売り・ポンド買いとなっています。
それでは先週(10月3日~10月7日)の相場の動きを振り返ってみます。
注目は、原油価格と英国政府の動向です。
原油
- 4日、OPECプラス 200万バレルの減産検討
- 5日、OPECプラス 200万バレルの減産決定
- 6日、ロシアが価格上限導入国への石油供給を停止
OPECプラス参加国の財政収支が均衡する価格は80ドル前後であり、将来的には90ドル以上としています。
減産発表後、原油価格は6ドル上昇し、現在の原油価格は92ドル台で推移しています。
インフレで苦しむ米国からは、強い反発の声が上がっています。
ドル
- 6日、英国のクワーテング英財務相が、所得税最高税率引き下げ案(最高税率を45%から40%に引き下げ)を撤回しました。
税率を下げることで富裕層を取り込み、税収を増やす狙いがあったようですが、この政策は格差を拡大させるとして批判が集中しました。
この結果を受けて、ポンド買い・ドル売りとなっています。 - ISM製造業景況感は2年4か月振りの低水準となりました。
特に新規受注指数が悪化(47.1)しています。
利上げの影響による需要の冷え込みが主因と言われています。
- ISM非製造業景況感は、業況や新規受注が堅調に推移し、インフレ圧力も低下しており、良好な結果となりました。
市場はドル買いで反応しています。
- FRBメンバーはタカ派的な発言を続けています。
❼OPECプラスが日量200バレルの減産を決定しており、インフレ懸念が高まったのも要因として考えられます。
米国の多くの経済指標は、エネルギー価格の低下により改善しており、原油価格が上昇すれば大きな影響を受けることが予想されます。
➓雇用統計は堅調で、次回FOMCでの0.75%の利上げ期待が高まりました。
円
英国の大幅減税発表後以降、ドルと円は強い正の相関で動いています。
ドル円に関しては、為替介入が意識されており、上値の重い状況です。
欧州通貨
ウクライナ軍の攻勢が続いていますが、ザポリージャ原発の外部電源が喪失される等(後に安全が確認されたと報道あり)、引き続き緊張が続いています。
➊所得税最高税率引き下げ案撤回後は、ポンド、ユーロとも上昇基調となりましたが、ユーロドルがパリティ到達後に反転してからは、下降基調となっています。
ロシアの軍事侵攻の長期化、原油価格の上昇、英国の経済政策への懸念など、ネガティブニュースが多くなっています。
英国の長期国債買い入れは14日までとなっており、市場の注目が集まります。
オセアニア通貨
- オーストラリアは0.25%の利上げを決定しました。
大方の予想は0.5%であったため、サプライズとなりました。 - ニュージーランドは予想通り、0.5%の利上げを決定しました。
豪ドルが中期的なレンジで、方向感が出にくい状況でしたが、週半ばに各国の株式市場が下降に転じると、豪ドルも強い下落となりました。
今週の重要指標・発言
時間 | イベント |
---|---|
10/10(月)26:35 | 米国 ブレイナードFRB副議長の発言 |
10/11 (火) 8:30 | 豪 10月ウエストパック消費者信頼感指 |
8:50 | 日本 8月国際収支・経常収支 |
8:50 | 日本 8月国際収支・貿易収支 |
15:00 | 英国 失業率 |
25:00 | 米国 メスタ―米クリーブランド連銀総裁の発言 |
25:45 | スイス ジョーダンSNB総裁の発言 |
10/12(水)~14日(金) | 20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議 |
10/12(水) 20:35 | 英国 ピルBOEチーフエコノミストの発言 |
21:30 | 米国 9月卸売物価指数(PPI) |
22:30 | 欧州 ラガルドECB総裁の発言 |
23:00 | 米国 カシュカリ米メソポリス連銀総裁の発言 |
26:45 | 米国 バーFRB副議長の発言 |
27:00 | 米国 FOMC議事要旨 |
10/13(木) 7:30 | 米国 ボウマンFRB理事の発言 |
15:00 | ドイツ 9月消費者物価指数(CPI・改定値) |
21:30 | 米国 9月消費者物価指数(CPI) |
21:30 | 米国 新規失業保険申請件数 |
10/14(金) | イギリス 緊急国債買い入れ終了 |
時刻未定 | 中国 貿易収支 |
10:30 | 中国 9月消費者物価指数(CPI) |
10:30 | 中国 9月生産者物価指数(PPI) |
21:30 | 米国 9月小売売上高 |
23:00 | 米国 10月ミシガン大学消費者態度指数・速報値 |
23:30 | 米国 クックFRB理事の発言 |
相場分析−テクニカル分析−
本日は以下のテクニカルを中心に分析していきます。
・節目を使用した環境認識(WTI原油先物)
・節目を使用した環境認識(ドル円)
節目を使用した環境認識(WTI原油先物)
OPECプラス減産の発表以来、原油価格は上昇を続けています。
目標は1バレル90ドル超に設定されていましたが、すでに超えています。
原油は10ドル刻みの発言(目標)が多いため、80.90.100ドルの心理的節目は大局的にも意識しておく必要があると考えます。
節目を使用した環境認識(ドル円)
長らく意識されていた144.815ラインをしっかりと上抜けしました。
また、同ラインをサポートに変えて反転上昇中であるため、現在はこの値を背にロングをしても良いと思います。
このラインの反発、もしくは下抜けは注視しましょう。
チャートパターンとしては、エリオット波動の拡大フラットに近く、ターゲット候補は「149.476円」が挙げられます。
この場合、1998年の高値(147.670円)を超える値動きとなりますので、シナリオのひとつとして考慮してよいと思います。
本日のトレード方針
本日はポンドドルで売買方針を示していきます。
アクション | 価格 |
---|---|
エントリーポイント(買い逆指値) | 1.12253 |
利益確定ポイント(T/P) | 1.12643 |
損切りポイント(S/L) | 1.1184 |
エントリー取消ライン | 1.1051 |
エントリー期限 | 本日24時 |
ドル円の買いを狙いたいのですが、利益確定ポイントの設定が難しいので他手法で方針を示します。
エントリー取消ラインは近いですが、強い下値支持線の上にいますので、そこで反発する可能性もあります。
また、反発狙いのトレードも利益確定ポイントの設定が難しいので、本日もブレイクアウトを狙ったトレードを継続します。
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