FXのビギナーズラックで100万円勝った!
最初は勝てたのに今では借金だけが残ってしまった…
FXやギャンブルでよく使われる言葉であるビギナーズラック。
そんなもの本当にあるのかと思われがちですが、FXのビギナーズラックは確かに存在します。
そこでこの記事では、FXでビギナーズラックが起きる理由やビギナーズラックによる破滅の事例を紹介していきます。
また、FXの勝ちをビギナーズラックではなく長期的なものにする方法も解説していくので、ぜひ参考にしてください。
FXの勝ちを運だけで終わらせないよう、ぜひ参考にしてください。
FXのビギナーズラックとは
普段から投資やギャンブルに触れていない人はビギナーズラックという言葉に馴染みがないかもしれません。
ビギナーズラックとは・・・初心者が投資やギャンブルで幸運によって利益を得ること。
特に競馬やパチスロ、競艇など運要素の強いギャンブルではビギナーズラックが起こりやすい傾向にあります。
ビギナーズラックは金額によらず訪れるもので、初回登録ボーナスで数千円増えたというものから数百万円を一気に稼いだ
というものまでさまざまです。
そのなかでも、上下で勝率が2分の1と思われがちなFXのビギナーズラックは、以下のような間違った思考を芽生えさせます。
2分の1の確率で勝てるのだから、このまま賭け金を上げれば大金を手にできるのではないか
その結果、高頻度で無茶なトレードを繰り返し借金をしてしまう人まで見られます。
では、決してギャンブルではないFXでもなぜビギナーズラックが発生してしまうのでしょうか。
FXでビギナーズラックが起こる理由
FXでビギナーズラックが発生する理由は、主に以下の3つに大別されます。
それぞれ解説していきます。
レバレッジの加減を知らないから
FXに馴染みのない人はレバレッジやロットの概念を知らず、なんとなく設定したロットで大金を手にしてしまう場合もあります。
多くのFX業者ではロットを設定してポジションを発注するため、特に初心者は何倍のレバレッジでトレードをしているのか把握できていません。
たとえば10万円の資金で1ロットのポジションを持つと、10pipsという小さい値動きでも15,000円程度の損益が発生してしまいます。
経済指標発表の日なんかは数十分で100pips以上の値動きが起こるため、動く金額は非常に大きいですね。
その結果、運が良ければ10万円の資本金で数十万円を手にするというラッキーが起きるのです。
特にレバレッジを数百倍高く設定できる海外FXではその傾向が強く、逆に数十分で資金がなくなるリスクも孕んでいます。
そのため、2010年には金融庁により国内FX業者の最大レバレッジが25倍に規制されました。
大きな利益を得る人がいる裏には必ず大損している人がいるため、大損により再起不能な人が増えないための施策だといえるでしょう。
たまたま値動きの並に乗れただけだから
FXは一件上か下の二択なので、偶然でも値動きの波に乗れば誰でも利益を得られるのが特徴です。
ギャンブルトレードでも勝率50%あれば、かなり稼げる可能性がありますね。
FXの勝率は50%だと思われがちですが、このようなトレードを続けていると以下のふたつの理由から高確率で資金を全て失ってしまいます。
- 取引手数料により必ずマイナスからのスタートとなる
- 波に乗れたタイミングで利益確定しなければ損失になる
FXは基本的にすべての業者・通貨ペアでスプレッドや取引手数料が発生します。
そのため利益確定も損切りも同じ値幅で行うトレードをしても、以下のように勝率50%だと思われたトレードも手数料によって不利な賭けとなっています。
- スプレッドが5pipsの通貨ペアで利益確定・損切りともに10pipsに設定してエントリーする
- スプレッドの影響で-5pipsからのスタートになるため、利益確定までは15pips、損切りまでは5pipsの距離となる
これだけでも勝率50%と思われたトレードが常に不利な状況でスタートしているのがわかりますね。
さらに値動きの観点から見ても、FXは上下に動く勝率50%のゲームではありません。
上記のようにチャートは常に上下を繰り返しており、利益確定のタイミングを逃すと反転してしまう可能性も高いのです。
そのため、証拠金10万円で1ロットのポジションを持った際のトレード結果は以下のようになります。
チャートの動き | トレード結果 |
---|---|
100pips順行後に200pips逆行 | -10万円の損切り |
100pips逆行後に200pips順行 | -10万円の損切り |
200pipsにかけて一方通行で順行 | +30万円の利益確定 |
200pipsにかけて一方通行で逆行 | -10万円の損切り |
このように、特に1回のトレードで大きな額を狙うとずっと順行しない限りは損切りにかかってしまいます。
初心者は適切な損切りをするのも難しいため、イチかバチかのトレードでは勝率は50%を下回ってしまうでしょう。
そのため波に乗って勝てるトレードは50%で訪れるわけではなく、繰り返すほど期待値は少なくなってしまうのです。
値幅や金額に対する執着がないから
初めてトレードをする人はFXでいくら稼げるのか、どの程度の値幅を取るのが適切なのかを理解していません。
もちろんトレードをするべきではない時間帯も理解しておらず、それゆえに経済指標のような大きな値動きで資金を数倍にしたという事例も見られます。
画像のように、偶然にも大きな動きに乗ってポジションを放置すれば大きな利益を得られてしまいます。
またトレーダーには「月に100万円は稼ぎたい…」と考えている人も多く、数万円の勝ちでは満足できないケースもあるでしょう。
しかし初心者にとっては数万円でも非常に大きな勝ちだといえるので、時には反発ラインに到達しなくても利益額での判断で利益確定をしてしまいます。
値幅や価格に対する意識がトレーダーとは全く違うため、初心者は勝ちやすいんですね。
しかしそのようなトレードを続けると損切りに目が向かないので、逆行時には適切な損切りができずにゼロカットやナンピンを引き起こします。
その結果、その後に正しい勉強をしなければ長期的には資金をすり減らす人が大半を占めています。
FXでビギナーズラックを体験した人の末路4選
ここでは、FXのビギナーズラックを体験して信用しすぎた人の末路を4つ紹介していきます。
誰にでも起こり得る結末なので、これらのコピペを反面教師として参考にしてください。
1.ビギナーズラックに縛られてずっと負け続けている人
404 名前:Trader@Live![] 投稿日:2010/07/08(木) 22:17:35 ID:H+2VfRDR
7年前初めて、ビギナーズラックと怖さ知らずのハイレバで30万を2ヶ月で800万にした
思えばあれが人生狂うきっかけだったのかもしれない・・・・
423 名前:Trader@Live![] 投稿日:2010/07/08(木) 22:21:30 ID:H+2VfRDR
もう何もかも失った。。。。
金も女も。。。
FX以外のものに興味が何もなくなった。
給料入れば入金。ボーナスもらえば入金。入金してはハイレバでLC。何回繰り返しただろう・・・・
気がつけば齢36。 貯金は10万もない。。。。。
もう死んでしまいたい
引用元:5ちゃんねる
この体験談では、ビギナーズラックで30万円を2ヶ月で800万円にした経験が人生を狂わせたと語られています。
2ヶ月で770万円もの稼ぎを出せれば年間の稼ぎは数千万円にのぼり、普通の会社員ではまず不可能な金額を稼いでしまうと全能感に似た感覚が頭を支配するのです。
その結果、最初の入金額を失っても「もう一度稼ぎたい」「取り返したい」という感情が第一になってしまいます。
負けを取り返そうとする感情は最も危険ですよね。
数年にわたるギャンブルトレードに走っても、稼ぐためという大義名分のもと無茶な行動を繰り返してしまうでしょう。
それを繰り返すと、体験談投稿主のように一生ギャンブルから離れられない状況に陥ってしまいます。
このようなギャンブル中毒の治療は2020年4月から保険適用の対象となっており、立派な病気として認められているのです。
2.1,000万円をビギナーズラックで稼いだ人
774 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 17:43:14.63 ID:qKj6JbmSp
もうやめとけ
FXなんて絶対勝てないようにできてるんだから
このままFX続けたらガチで死ぬぞ
111 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:42:23.86 ID:qKj6JbmSp
為替で金だけじゃなく仕事、友達、全てを失って自殺したやつを知ってる
134 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:50:11.35 ID:qKj6JbmSp
ビギナーズラックで1000万円勝ったことがすべての元凶だった
144 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:53:42.63 ID:qKj6JbmSp
その後すべて溶かして、貯金400万円溶かして、キャッシングカードローン300万すべて溶かして、闇金に手を出して300万円溶かして、友人や会社まで取り立てが来るようなって会社を辞めて友人も離れて鬱になって自殺
引用元:5ちゃんねる
この体験談では、投稿主の知り合いがビギナーズラックで1,000万円を稼いだ後に転落、自らの命を絶ってしまいました。
先ほど紹介した体験談と同じように、ビギナーズラックで大きな金額を稼ぐとFXへの執着がより大きくなっていきます。
さらにビギナーズラックが厄介なのは、多くの人が稼げた方法を再現しようとする部分にあります。
一度大きく勝てたのだから、また稼げるに違いない
このような自己正当化のもと、運頼みのトレードを手法だと錯覚して繰り返してしまいます。
このような人は小さい利益を積み上げていくというトレードの正しいプロセスを全く理解していないため、第三者の矯正なしでの軌道修正はほぼ不可能です。
一度大きなビギナーズラックを経験してしまうと、再起できなくなるまで損失を広げてしまう人は非常に多いのです。
「一度は成功したんだからまた稼げる」という根拠のない思い込みによって破滅してしまうんですね。
3.デモトレードのビギナーズラックを信じすぎた人
2007年09月06日
今日からFX!初めまして!
30歳のフリーターです!
100万円の全財産を使ってFXに挑戦!
三ヶ月程毎日デモトレードで練習したので、かなり詳しいです!
デモトレードでは資金100万円から始めて500万円まで増やしました!目指すはお金持ち!
タワーマンションに住み、高級車を乗り回したいです!
その前に車の免許を取らなくちゃ!がんばって更新するので、応援してくださいね!
■今日の取引
サブプライム問題の影響でドルが不安定。
でもここが狙い目ですね!
下がった所で100枚買いました!
115.37×100枚残高100万円
今日は初だったので、朝からずっと様子伺ってました!
今が買いです!2007年09月08日
さようなら最初で最後ってこういう事を言うんですね・・。
昨日夜中に114.43で強制ロスカットされてしまいました。
現在残高6万円。一回の取引で半年分の給与が飛びました。
すごくショックでこれからどうやって生きていけばいいか分かりません。-94万円
う・・。
引用元:5ちゃんねる
この体験談では、3ヶ月のデモトレードで100万円を500万円にした自信からリアルトレードを始め、一晩でゼロカットしています。
100pipsで100万円を失っていることから約1ロットでの取引をしていたと考えられますが、ロット自体はそれほど大きいとはいえないでしょう。
大損失の原因は損切りを設定していなかった部分にあり、デモトレードの段階でも損切りを設定せずに資金を5倍にしたと考えられます。
デモトレード時点で損切りの大切さに気づけていればこのような結末にはなりませんでしたが、ビギナーズラックによってトレードの本質に気づけなかったのはある意味不幸ともいえますね。
もしくは、過去検証で長い期間の相場を追体験しておけば損切りの必要性について気付ける場面は増えるので、ビギナーズラックは勉強不足によっても引き起こされてしまうのがわかるでしょう。
3ヶ月という期間でも、何となくのトレードがハマれば十分ビギナーズラックが起こり続ける可能性はあります。
長いと数ヶ月以上にわたり相場が一方通行を続けるタイミングもあるため、数ヶ月生き残っていても明確なルールがなければ全てビギナーズラックであるとシビアな理解が必要です。
ビギナーズラックを信用してFXを続けるとどうなる?
ビギナーズラックは運がいいというだけで起こる現象で、勝率は50%に達しません。
特にビギナーズラックが発生しやすいのは一方通行相場に乗れた時が大半で、以下のような相場では運だけでは利益を得にくいでしょう。
相場の状況 | 予測されるトレードの結果 |
---|---|
値幅の大きいレンジ相場 | レンジ内の逆行で損切りになる |
近くに強い反発ラインがある | 反発時の逆行で損切りになる |
トレンドの押し目や戻りが発生している | 押し目による逆行で損切りになる |
このように一方通行以外の相場では損切りになるパターンがあまりにも多く、一度ビギナーズラックが起きても二度目は起こりづらいでしょう。
相場の70%がレンジ相場といわれていますよね。
最初のビギナーズラックで利益確定した分を出金できていればいいですが、そうでなければ最終的には全額失ってしまう可能性が高いといえます。
またビギナーズラックで大金を得ると、より賭け金を上げて負けてしまい、取り戻すために再びギャンブルトレードに走ってしまうケースも。
そのような状況になると完全なギャンブル中毒で、WHOでも「ギャンブル障害」として正式な病気として認定されています。
ひどい患者は投薬や入院による治療も必要なほどで、誰の身にも降りかかる可能性がある病気です。
先ほど紹介した体験談でも、ビギナーズラックからの破滅で命を絶つ人が見られましたが、FXは正しく向き合わなければ文字通り命を奪うほどの依存性を持ちます。
FXはほかのギャンブルに比べて賭け金を手軽に上げやすいため、特に注意が必要な投資法だといえるでしょう。
FXの勝ちをビギナーズラックで終わらせないためには
ビギナーズラックでの利益に持続性はなく、以下のような概念を学び長期的に利益を得られる方法を見つけなければ意味がありません。
勝ちトレーダーになるためには全ての項目をマスターするのが必須要件なので、必ずチェックしてください。
ロットの調節を学ぶ
FXの価値をビギナーズラックで終わらせないためには、ロット調整を学び負けを小さく勝ちを大きく伸ばせるようになるのが必須要件です。
多くのFX業者はロットを設定して注文を行いますが、ロットによる損益の計算方法は以下の通りです。
損益=(決済価格-注文価格)×取引数量(1ロット=100,000通貨)×ドル円レート÷100
例えばドル円で120.00からロングエントリーして120.10まで10pipsの利益確定をすると、利益金額の計算結果は以下の通りです。
10pips変動時の損益 | 1pips変動時の損益 |
---|---|
(120.10-120.00)×100,000×120.00÷100=¥12,000 | ¥12,000÷10=¥1,200 |
ドル円レートが120.00の時に1ロットで取引をすると1pipsで1,200円の増減があるのがわかりました。
ドル円は比較的値動きが穏やかな通貨ペアですが1日に平均80pips程度は変動するため、1日の平均的な値幅に当てはめた最大損益は以下の数値となります。
¥1,200×80pips=¥96,000
1ロットという一見高くないロットでも1日に平均10万円の損益が発生する可能性があるため、ロット管理は慎重に行う必要があるのです。
特に海外FXでは数百倍〜数千倍のレバレッジが設定できるため、証拠金に対して大きなロットで取引できるのが特徴です。
レバレッジと通貨量(ロット)による必要証拠金の求め方は以下の通りです。
ドル円レート×通貨量÷レバレッジ=必要証拠金
実際に、ドル円が100.00の時に最大レバレッジ1,000倍のXMで1ロットのトレードをするには、以下の証拠金が必要になります。
100.00×100,000÷1,000=¥10,000
1万円の証拠金で1ロットのポジションが持てますが、これでは10pips程度でゼロカットになってしまいますね。
ビギナーズラックで利益を手にした多くの人はロットの加減を知らないため極端なハイレバレッジになっている場合も多く、その分ゼロカットも非常に近い距離にあります。
長期的な利益を得るためには、ロットを抑えて負けを小さく勝ちを大きく伸ばす必要があるので、必ず余裕のあるロット管理を心がけましょう。
連敗しても耐えられるよう、1ロットのトレードをするなら100万円〜200万円の証拠金は欲しいですね。
値動きを予測できるようにする
FXで継続的な勝ちを残せるようにするには、相場の行く末を予測しエントリーポイントとエグジットポイントを絞る必要があります。
たとえば以下のチャートでは、日足で大きな範囲でレンジ相場を形成しているのがわかります。
4時間足では下値を付けたあとに大きく上昇していますが、戻り高値を抜けておらず直近高値付近で跳ね返される可能性があります。
その反面、1時間足を見てみるとしっかりと波を形成しながら直近高値戻り高値を抜け、まだまだ上昇していく強いチャートに見えます。
これらの情報からでも、エントリーすべきポイントにあるのかが予測可能です。
時間足 | 今後の方向性 |
---|---|
日足 | レンジで下値を付けて上昇しており、レンジ上限までは上がる可能性がある 直近のレジスタンスには注意が必要 |
4時間足 | 上昇の勢いは強いが近くにレジスタンスがあり、大きく反発する可能性がある |
1時間足 | 強い上昇トレンドを形成しており、勢いは落ちていない |
日足と1時間足では上昇の予測が可能ですが、4時間足ではレジスタンスに当たれば下落の可能性があるという見方になります。
そのためこのチャートなら、以下のようなトレードが可能でしょう。
- 日足の上昇後押しがあるため、4時間足のレジスタンス付近での反発に注意しつつ1時間足レベルの上昇トレンドが終わるまでは追いかける
ここでは大雑把な予測しかしていませんが、大きな方向性を予測するだけでもある程度勝率を上げられます。
極端にいえば、方向性さえ合っていれば時間がかかってもプラスかイーブンで決済できるタイミングはあるのです。
逆に方向性が合っていても押し目のタイミングを間違えると、しばらくは含み損になってしまう可能性があります。
その際に根拠のない損切りをせず、理由のあるホールドを選択できるトレーダーが勝ち続けられるでしょう。
このように、大きな範囲で今後の動きを予測するプロセスは「環境認識」と呼ばれ、勝てるトレーダーは漏れなくこれを行っています。
さらに細かいエントリーポイントを探るためには、次項で説明する「初心者でも使いやすいFXで有効な手法」を参考にしてください。
資金管理をできるようにする
トレードは勝てる手法と適切な資金管理があって初めて継続的な利益をもたらしてくれるため、こまめな出金を心がけましょう。
この記事を読むトレーダーのなかにも、資金を増やしていく過程で以下のような失敗をした経験がある人もいるでしょう。
- 資金を複利で増やしていくうちに1トレードごとの損益金額が大きくなり、メンタルが耐えられなくなり無茶をしてゼロカット
10万円からスタートして1日数千円の損益で稼いでいても、それが増えてくると1日数万円の損益になり、本業よりも扱う金額が大きくなるケースも。
大きな金額の増減に耐えられず普段とは違う無茶な判断をしてしまうトレーダーも多いため、安定して資金を増やすにはこまめな出金が必要です。
出金をする目安は、証拠金に比例して増えたロットでのトレードが精神的に辛くなるタイミングがおすすめです。
ある体験談には以下のような内容があり、ひとつの参考になります。
2ロットの取引で1日の損益が5万円を超えると、月に動く金額は100万円に達する。
そのあたりが精神的に一旦の限界だった。
引用元:5ちゃんねる
本業の稼ぎよりも大きな金額の損益を扱うようになると、本業に集中できなくなったりトレードに依存したり、さまざまな悪影響が出はじめます。
その結果、ルール通りの連敗でも数十万円を失うとメンタルが崩壊し、以下のような無茶なトレードに走ってしまいます。
- 自身で決めた適正ロット以上のトレードを行う
- 損切りを無視したトレードを行う
- 理想のエントリーポイントに到達していないのにエントリーしてしまう
このようなトレードに手を染めて利益を出すと、時間をかけて利益を積み上げていくのを馬鹿らしく感じてしまう人もいるでしょう。
しかしここまでで紹介したように、ギャンブルトレードで得た勝利には中毒性があり、今後の思考に大きな悪影響をもたらします。
ビギナーズラックで資金が増えたという人も、必ず少額のトレードで正しいトレード手法を学びながら、長い時間をかけてでも思考を修正していきましょう。
特に初心者にとっては、大きな金額でトレードするのは非常に危険です。
初心者でも使いやすいFXで有効な手法
初心者でも使いやすいシンプルな手法には以下のようなものが挙げられます。
使い方さえ覚えれば今日から使えるシンプルなものばかりなので、必ずチェックしてください。
トレンドフォローを軸にした手法
全てのトレード手法の中で最も安定感があり扱いやすいのがトレンドフォローで、以下のようなステップによってトレードを進めていきます。
- 上位足のトレンドを確認し、直近のラインを確認する
- エントリーする時間足のトレンドを確認し、直近のラインを確認する
- 押し戻りを確認し、トレンド続伸の候補値を予測する
- 押し戻りの終わりを確認してエントリー
それぞれのステップについて見ていきましょう。
下位足は上位足のトレンドに従うため、まずは上位足のトレンドが発生していれば継続しそうか、それがどこまで継続しそうかを確認します。
上記の画像では上位足で強いトレンドが発生しており、目立つレジスタンスラインは近くにないため、トレンドの継続が予測できます。
逆にラインが近くにあると、いつ跳ね返ってもおかしくないのでトレンドフォローは使えない場面になります。
次にエントリーしたい時間足を確認し、上位足と同方向のトレンドが形成されているのを確認します。
上昇トレンドで強い値動きをしており、押し安値を割るまではトレンド継続中と判断できます。
押し安値を割っているとトレンドが優れているという意味になるため、再び条件が整うまで静観です。
ここで上昇が強く押し目が見られない時はいつ調整が発生して含み損になるかわからないため、押し目が発生するまでエントリーはしないのが正解です。
チャートが進み押し目が発生したら、どこからトレンドが再開するかを判断します。
押し目の判断にはロールリバーサルを利用するのがおすすめです。
- ロールリバーサルとは・・・それまでのレジスタンス/サポートがサポート/レジスタンスに転換する現象
押し目や戻しの終わりとしては有効な判断基準となるため、ロールリバーサルになりそうなラインを引いておきましょう。
ロールリバーサルライン到達時に押し目の勢いが弱まるか反発を見せればエントリーし、ロウソク足が短くなるなどトレンドが弱まるまでポジションを持つ流れとなります。
そのほかにも、フィボナッチリトレースメントでの押し目終了判断もおすすめです。
- フィボナッチリトレースメントとは・・・トレンドに対する押し目や戻りがどの程度の深さ発生するかを計るツール
押し目が発生し始めたらひとつ前の波の下限から上限までを結び、押し目がどこで止まりそうかを判断します。
特に50%~61.8%の値で止まりやすいといわれており、実際にそこで動きが弱まったり反発すればトレンドフォローのチャンスです。
このように、上位足のトレンドに合わせて下位足のトレンドを追いかけるトレンドフォローの手法が最もシンプルに稼げる手法です。
トレンド発生だけでなく、押し目や戻りが発生して初めてチャンスが到来する手法ですね!
エントリーまでの待ち時間は長いですが、1度のトレードで大きく稼げる可能性も秘めています。
インジケーターを利用した手法
MACDやRSIなどのオシレーターは反発や反転を示唆する有効なサインで、勝ちやすいタイミングを教えてくれます。
上記のように、オシレーターの2つのラインが重なる部分では値の反発が頻繁に起きているのがわかるでしょう。
上向きのクロスはゴールデンクロス、下向きのクロスはデッドクロスと呼ばれています。
クロスが起きるとその方向に値が動きやすい特性がありますが、もうひとつ追加で根拠があると強い手法となります。
それが環境認識によって予測した反発ラインです。
たとえばレンジ相場の場合、今はレンジの上限下限で反発していてもいつ抜けてしまうかわかりませんよね。
しかしレンジ端でオシレーターが反発方向のクロスを見せていれば、反発の期待値は大きく高まるでしょう。
この手法は常に有効なわけではないため、レンジを抜けて大損失になる前にシビアな基準での損切りが必要です。
またトレンド相場においても、押し目が終わりそうで動きが弱まってくるとオシレーターのクロスが現れるケースもあります。
オシレーターは反発に対してさらに強い根拠付けをしてくれるため、ラインとの組み合わせで有効な手法になります。
トレンドフォロー相場でもレンジ相場でも使えるため、高頻度で活躍しそうですね。
ほかにも、短期間で一方通行的な動きをするとオシレーターが極端に上下するケースがあります。
普段よりも大きく動いているといつ反発してもおかしくないため、反発目安の強いラインがあればスキャルピングも可能です。
上位足のラインを利用した逆張り手法
先ほど紹介したトレンドフォローとは真逆の手法ですが、上位足の強いラインを用いたスキャルピング~デイトレード手法も存在します。
まず上位足で目立つ高安値のラインを探し、全てをエントリー可能なポイントとして意識しておきます。
チャートを進めて価格がポイントに到達した際、下位足をチェックしてみてください。
下位足では以下の動きのどれかに当てはまっているでしょう。
- 大きな反発はなくラインを抜けようとしている
- ダブルトップや三尊を形成している
- 一気に反発している
この中でも、下位足が重要ラインに当たってダブルトップや三尊を形成しているとエントリーチャンスです。
特にダブルトップなら成立後にロールリバーサルが発生していると、下位足レベルでは強い反発基準となります。
また三尊であれば、3つ目の山が完全に1つ目の山を下回りトレンド崩壊を起こしていると、上位足の方向性を変える大きな値動きになる可能性があります。
この手法で反発のひと波を捉えられるため、短時間で効率的な利益を得られるのがメリットです。
しかしあくまでも上位足のライン反発を狙った短期トレードなので、長く持てるポジションにはなりにくいデメリットもあります。
上位足の勢いが下位足の勢いを押し潰して続伸してしまう可能性もあるため、値動きがグズつくようであればすぐに撤退するのをおすすめします。
損切りさえ機敏にできるようになれば強い武器になりますね。
FXでの勝ちを長期化できる方法は存在する
この記事ではFXでビギナーズラックが起こる理由やビギナーズラックに頼りすぎた人の末路について紹介しました。
加えて、ビギナーズラックに頼らない勝ち方や身に付けるべき立ち回り方についても解説しました。
ビギナーズラックは誰にでも起こり得るものですが、それだけで財産を築けるほどの運を持つ人はほとんどいません。
正しい勝ち方や負け方を学ばない限り、いつか破滅が訪れてしまいます。
長期的に勝てるトレーダーになるには長期的かつ濃い勉強と実践が必要で、自制も必要な非常に険しい道のりを歩む必要があります。
しかしFXには望んだ人生を掴み取れるほどの可能性があるのも事実です。
1から基礎を学び、着実に勝ちトレーダーに近づいていきましょう。
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