ANZO CAPITALが日本市場から撤退した理由は?真相を検証

ANZO CAPITALは、すでに日本市場から撤退した海外FX業者です。

最大手とまでは言えませんでしたが、ボーナスもレバレッジやスプレッド、取引スペックなどかなり高水準の業者でした。

高水準の海外FX業者であるANZO CAPITALがなぜ日本を撤退することになってしまったのか?

プロが真相を徹底検証していきます。

この記事では、FX会社の格付けサービスを提供しているWikiFXが、ANZO CAPITALの安全性について事実ベースで客観的に解説しています。

WikiFXとは?

WikiFX(ウィキエフエックス)は、FX会社の安全性・信頼性を評価している第三者機関です。
全世界3万以上のFXブローカーの情報を収集し・格付けを行っています。
FX会社の安全性スコアや詐欺被害のリアルな口コミは『wikifx.com』で確認できます。

ANZO CAPITALの安全性を取得ライセンスや規則、Twitterの口コミなど様々な視点から徹底的に調査しましたので、ぜひ参考にしてください。

目次

ANZO CAPITALは2021年6月30日時点で日本市場から完全撤退

ANZO CAPITALは2021年6月30日時点で日本市場から完全撤退してます。

以下ANZO CAPITALからの日本マーケット撤退のお知らせとなります。

このたび規制要件と要求により、アンゾーキャピタルは日本マーケットを永久に撤退することを決定致しました。 日本マーケット事業は弊社にとってすばらしい旅であり、お客様にサービスを提供できたことを深く感謝申し上げる次第であります。

これより、アンゾーキャピタルはすべての入金手続きを停止し、最後の取引を行うことができるのは、2021年5月31日のサーバーの終了時間までになります。 続いて、 既存のすべてのオープンポジションは、2021年6月21日までに、クローズする必要がございます。 2021年6月21日のサーバーの停止後、アンゾーキャピタルはすべてのMT4の口座を無効にします。

出金手続きはをできるだけ早く処理いたします。 出金依頼とすべての有効なクライアントポータルは、2021年6月30日まで有効です。その後、プラットフォーム上のすべてのクライアントポータルアカウントが無効化されることをお知らせします。

なので、現在日本人トレーダーの口座の新規開設は行えません。

ANZO CAPITALはなぜ撤退してしまったのか?撤退に伴う出金対応はきちんと行ったのか?など気になることも多いと思うので、以下の項目から詳しく解説していきます。

ANZO CAPITAL撤退について
  • 撤退の理由は金融庁からの規制によるもの
  • 出金依頼・出金対応は?
  • 現在日本人トレーダーの口座開設は不可能

撤退の理由は金融庁からの圧力か

ANZO CAPITALの日本市場撤退の理由は、倒産のためではなく、日本の金融庁に圧力により、ベリーズライセンスの規制が厳しくなり、必要な経費や運営コストが釣り合わないと考えたためです。

金融ライセンスの保有の維持にはコストがかかり、金融監督庁からの要求対応もあるため、一定の顧客を保有していないと利益を出すことができません。

ANZO CAPITALのスペック自体は中堅どころといったところだったので、日本市場で思うように顧客を確保できず撤退という決断に至ったのだと思われます。

出金依頼・出金対応は?

ANZO CAPITALの撤退発表は2021年5月27日に行われました。

取引可能な期限は、2021年5月31日のサーバー終了時間までです。

2021年6月15日までにポジションをクローズする必要があり、6月30日までに出金を行う必要があります。

猶予が1ヶ月しかありませんが、出金自体は行われたようです。

現在日本人トレーダーの口座開設は不可能

ANZO CAPITALは完全に日本市場から撤退しているので、日本に居住しているトレーダーが口座開設を行うことはできません。

ANZO CAPITALの安全性を基本情報や取得ライセンスから調査

既に日本市場から撤退しているANZO CAPITALですが、かつては日本市場でどのような経営をしていたのでしょうか?

ANZO CALPITALのかつての営業を知ることで、海外FX業者の日本撤退のリスクを知ることができます。

ANZO CAPITALの安全性を確かめるために、 公式サイトやWikiFXで下記3点を調査しました。

安全性調査項目

1.企業情報と特徴
2.取得ライセンス
3.ユーザーの資産保護

基本情報1. 企業情報と特徴

ANZO CAPITALの企業情報や特徴は、以下の通りです。

現在はアクセス不可能となっております。

日本語によるサポートも現在は完全に終了しています。

特徴詳細
取扱商品・外国為替
・貴金属
・エネルギー
・株価指数
レバレッジ500倍
口座タイプ・スタンダード口座
・RAW口座
取引プラットフォーム・MT4
・MT5
スプレッド1.3~
最低入金額1万円
入出金方法・オンラインウォレット
・国内銀行送金
・海外銀行送金
ロスカット50%
ゼロカットあり
スキャルピング可能
両建て可能
ボーナス・口座開設入金50%ボーナス
・LINE登録者限定キャッシュバック5千円
・お友達紹介キャンペーン5千円

ANZO CAPITALの特徴として、下記3つが挙げられます。

ANZO CAPITALの特徴
  1. スペックはある程度あるが大手には及ばない
  2. 信託保全だったが分別管理に変わった
  3. 手数料が高い

1つ目の特徴は「スペックはある程度あるが大手には及ばない」点です。

NDD方式でレバレッジもそこそこ高く、ボーナスが出るという点でかなり万能型の海外FX業者であったことが分かるのですが、レバレッジで勝負するならば1000倍2000倍という業者が存在しますし、ボーナスで勝負するならば、1万、2万は当たり前に出してくるところもあります。

VPSの無料サービスも行っていたようですが、VPSの無料サービスも他のANZO CAPITALより大手の業者で行っていることです。

生き残っている海外FX業者は特化タイプかあらゆる点が高水準の万能タイプしかありません。

ANZO CAPITALはそのどちらでもないので、日本での営業は厳しかったと思われます。

2つ目の特徴は「信託保全だったが分別管理に変わった」点です。

信託保全と分別管理とは?

信託保全とは業者の経営が破綻しても、信託銀行が顧客資金を保証してくれる制度のことです。

分別管理の場合、保証は業者に委ねられます。

国内のFX業者は殆んど信託保全で、海外のFX業者は分別管理であることが多いです。

なので、信託保全であれば、ANZO CAPITALは安全面に強い海外FX業者と言えました。

しかし、以前はサイトに信託保全という記載がありましたが、消えてしまったようです。

3つ目の特徴は「手数料が高い」点です。

ANZO CAPITALは初回入金時に6%というかなり高い手数料を取られます。

大手の海外FX業者ならばどこも手数料は無料なので、かなり大きなデメリットと言えます。

口座開設時に入金ボーナスは存在しますが、手数料を考えると初回に大きな額を入金するか悩むところと言えますね。

基本情報2. 取得ライセンス

ANZO CAPITALが取得している金融ライセンスを、WikiFXで調査しました。

金融ライセンスとは?

金融ライセンスとは、各国の金融監督機関が発行している『金融業の営業許可証』のことです。
取得をするためには、監督機関からの審査や、資金の預託が必要になる場合があるため、FX会社の信頼性を見極める上で重要な指標の一つと言えます。
取得難易度や規制の内容は、ライセンスを発行する国や機関によって異なります。

No.ライセンス名現在の状態ライセンスタイプ取得難易度
1ベリーズ金融サービス委員会(FSC)オフショア規制外為取扱ライセンス
2オーストラリアASICオフショア規制外為取扱ライセンス

取得ライセンス1.ベリーズ金融サービス委員会(FSC)

ベリーズ金融サービス委員会(FSC)のライセンス情報は、以下の通り。

正式名称Belize Financial Services Commission
日本語名(略称)ベリーズ金融サービス委員会(FSC)
設立1999年
取得難易度
信頼性
公式サイトhttps://www.belizefsc.org.bz/
FSCライセンス情報

ベリーズ金融サービス委員会(FSC)を取得するには、「最低資本金が50万ドル(約5,500万円)」や「ユーザー資産の分別管理」などが必要とされています。

しかし他のライセンスと比較して規制項目が緩いため、取得難易度や信頼性は低いようです。

ベリーズ金融サービス委員会(FSC)の規制内容

・最低資本金が50万ドル(約5,500万円)以上
・ライセンス申請で$1,000、ライセンス更新で年間$2万5,000が必要
・ユーザー資産と業者の資本金を分別管理
・毎月IFSCへトレード収支と資本金の推移などの詳細を報告する
・顧客からの苦情対応ができることを示す

取得状況はWikiFXにより、FSCの公式サイトにて「ANZO CAPITAL LIMITED」が確認されています。

WikiFXによりFSC公式サイトで確認された取得状況
FX業者名ライセンスNo.
AxioryIFSC/60/255/TS/15
FXChoiceIFSC/60/191/TS/18
FBSIFSC/60/230/TS/17
同じライセンスを取得しているFX業者

取得ライセンス2.オーストラリアASIC

オーストラリアASICのライセンス情報は以下の通り。

正式名称Belize Financial Services Commission
日本語名(略称)ベリーズ金融サービス委員会(FSC)
設立1999年
取得難易度
信頼性
公式サイトhttps://www.belizefsc.org.bz/
FSCライセンス情報

オーストラリアASICは、オーストラリアで金融サービスを提供するならば取得しなければならないライセンスです。

入手のためには数十ドル支払う必要があり、オンラインで誰でも取得できます。

しかし、2014年に日本の金融庁に要請により、多くのASICライセンスを取得していたFX業者が日本から撤退しています。

ANZO CAPITALもオーストラリアASICライセンスを所持していたため、日本から撤退したという理由も大きそうです。

取得状況はWikiFXにより、FSCの公式サイトにて「ANZO CAPITAL LIMITED」が確認されています。

基本情報3. ユーザーの資産保護

ANZO CAPITALがユーザーの資産保護をするために、「分別管理」や「信託保全」などを公式サイトで明言しているか調査しました。

分別管理・信託保全とは?

分別管理・信託保全というのは、FX会社が顧客から預かった資金を管理する方式のことです。
分別管理は、FX会社の運営資金と顧客の預入資金を分別して管理していることを表します。
しかし、本当に顧客資金に手が付けられないのかはトレードにはわかりませんし、会社が倒産した場合に返金される保証もありません。
一方の信託保全というのは、顧客資金と同額の資金を信託銀行などの預ける資金管理方式です。
この場合、会社が簡単に顧客資金に手を付けることはできないですし、倒産しても銀行からトレーダーへ資金が返金されます。

その結果、下記のような明言が確認できました。

1. How can I be sure that my funds are safe?

Our client funds are wholly segregated from the company funds, and are held in separate bank accounts. This is in accordance with industry regulations and ensure that all client funds are protected.

出典: ANZO CAPITAL

意訳すると以下の通りです。

ANZO CAPITALの顧客資金は、会社の運営資金とは別に預け入れられます。
顧客の資金は業界の規制に準拠し、保護されることを保証します。

よってANZO CAPITALでは、「分別管理」が実施されているようです。

WikiFX「真相公開」から口コミを調査

WikiFXでは、ユーザーから寄せられる口コミとして「真相公開」が掲載されています。

2023年2月11日時点でANZO CAPITALの「真相公開」は4件あり、そのうちの1件をご紹介します。

真相公開1.サポートに連絡がつかない

分類サポート
日時2022年12月19日
投稿国タイ

もし私が星をゼロと評価できるなら、私はそうするでしょう、Anzo Capitalはただ最悪です!引きこもりで断り、その後完全に姿を消しました。そのメールアドレス: support@anzocapital.com はまったく存在しません…

日本市場撤退時が2021年6月30日時点なので、その後のコメントとなります。

サポートによる連絡ができないと語っています。

WikiFXによる独自調査結果

WikiFXでは、FX業者を数値で判定する『スコア評価』や、ペーパーカンパニーでないかを調査する『現地調査』などを行っています。

またそれらの結果を基に『注意喚起』も行っています。

ANZO CAPITALの結果は、以下の通りです。

独自調査1. スコア評価

ikiFXでは、下記の5つの指標から10点満点でFX業者を評価しています。

WikiFXスコアの評価基準
  1. ライセンス指数:取得ライセンスの信頼性・価値
  2. 事業指数:企業としての安定性・運営能力など
  3. リスク指数:倒産時の資産保証の度合い・詐欺業者の可能性の低さなど
  4. 規制指数:取得ライセンスの規制の強さ
  5. ソフトウェア指数:取引プラットフォームなどの利用環境

ANZO CAPITALのスコア評価結果は、以下の通り。

WikiFX評価の詳細は「WikiFX ANZO CAPITAL」ページでもご確認頂けます。

指数スコア
ライセンス指数5.50
事業指数6.92
リスク指数8.22
規制指数5.47
ソフトウェア指数6.91
総合点5.04

総合スコアが「5.04」なので、FX業者としては普通の部類に属します。

「ライセンス指数」「5.50」と平均点で、取得ライセンスとして、

・ベリーズ金融サービス委員会(FSC)
・オーストラリアASIC

の二つを取得していることが評価されているようです。

また同じ理由から「規制指数」「5.47」と、こちらも平均点です。

「事業指数」「6.92」であり、資本金や運営能力はやや高めと判断されています。

「リスク指数」「8.22」と、かなり高めです。
基本情報3.ユーザー資産の保護 」において「分別管理」が確認されており、WikiFXではその保証の実効性が高いと判断されていることが要因のようです。

「ソフトウェア指数」「6.91」と、やや高めのスコアを出しています。
取引プラットフォームではMT4に加えてMT5を採用していることが要因でしょう。

独自調査2. 現地調査結果

WikiFXの『現地調査』のコラムでは、現地オフィスへ実際に訪問し、ペーパーカンパニーであるかどうかを調査しています。

2023年2月11日時点でのWikiFXによるGQFXへの現地調査結果は、ありません。

調査結果:ANZO CAPITALは規制に対応するコストを考え日本市場を完全撤退

ここまでANZO CAPITALがなぜ日本市場を撤退してしまったのか?プロが徹底的に検証し解説してきました。

結論として、海外FX業者には規制の都合で日本市場を撤退するリスクが存在するということを覚えておく必要があります。

今回のANZO CAPITALが撤退したときも、ポジションの整理に1ヶ月の猶予がありましたが、たまたま対応できない状態である場合、大切な資産がなくなる可能性もあるのです。

したがって海外FX業者は、大手であっても日本市場撤退のリスクを抱えていると考えて利用しない方が良いでしょう。

WikiFXでは、資金の安全性やサービスクオリティの高さが証明されている国内FX業者の利用を推奨しています。

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この記事を書いた人

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