EAを稼働しているのに動作しなくて困っている。
動作はしているが取引しない…
EAを使ってトレードをしていると、そんな場面によく遭遇しますね。
EAの稼働を開始し、ワクワクしながら結果を確認したら全く取引が無くて、がっかりしたという事象は誰でも一度は経験しているのではないでしょうか?
そんな時、どうやって解決すればいいのか分からない状態で色々弄り回して変な対処をしてしまうと、取り返しのつかない事態が起こることもありえます。
そんな事にならぬよう、EAが動作しなかった時のためのトラブルシューティングを分かりやすく解説しますので是非参考にして下さい。
フローチャート形式で確認項目を記載してきますので、順番に当てはまる項目を確認し、目次から当てはまる項目を確認するのオススメします。

① MT4に読み取り専用のパスワードでログインしている


MT4のログイン用パスワードには、正式なパスワードと読み取り専用のパスワードが存在します。
読み取り専用のパスワードは自分以外の誰かにパフォーマンスを公開したりする時にシェアするパスワードであり、操作に様々な制約がかけられています。
売買にも当然制約がかかっているため、読み取り専用でログインしていると取引されません。
どのパスワードでログインしているかを確かめてみましょう。
② EAをセットしたチャートの右上に顔が無い
チャートの右上に顔が無い場合は、EAがセットされていない状態となります。
再度EAをセットし、それでも顔が現れない場合については、EAのファイル側に何らかの不備がある可能性が高いです。
この場合は、EAの作製者に問い合わせをしてみて下さい。
③ EAチャート右上の顔がスマイルになっていない(EAが停止状態)
チャート右上の顔がスマイルになっていない場合は、EAの稼働が許可されていない状態となります。
MT4上部にある『自動売買』ボタンをクリックしてONにするか、またはチャート右上の顔をクリックしてExpertを開いて『自動売買を許可する』にチェックを入れて下さい。
顔がスマイルに変化したらEAの稼働が開始します。


スマイルになっていない


スマイルになっている


自動売買OFF状態


自動売買ON状態


④ MT4の回線が繋がっていない
MT4が取引サーバーと正常に接続できていない場合は取引が開始しません。
まずは回線の接続状況をチェックしてみましょう。
MT4の右下には、回線状況を示すステータスアイコンが表示されています。
当てはまる場合には以下について確認をしてみて下さい。


パソコンがインターネットに接続されていない状況です。この場合、表示は「回線不通」となります。パソコンがインターネットと正常に接続できているかをチェックしてみてください。


取引口座へ正常にログインできていない状況です。MT4のログインID、パスワードが間違っていたり、FX会社側が口座を凍結している場合は「無効な口座」という表示されます。


MT4のバージョンが古い場合、「旧バージョン」という表示となります。ご利用の証券会社のWebサイトから新しいバージョンのMT4をダウンロード、インストールして下さい。
⑤ EAをバックテストしても売買がない
バックテストでも売買が執行されない場合には以下の事が考えられます。
⑤-1 口座番号が限定されている、またはデモ口座専用のEAになっている
EAによってはロジック内で稼働を許可する口座番号が限定されていたり、デモ口座に限定されていたりする場合があります。
EA作製者に確認して、使いたい口座で動作させられるように調整してもらってください。
⑤-2 ストップレベルが大きくて取引が執行されない
ストップとは簡単にいうと損切りのことです。
損切りの予約注文が現在のレートに対して値幅が小さすぎる場合に注文が執行されない場合があります。
その場合、エキスパートタブにて 「OrderSend Error 130」という表示が出てきますので、損切りの幅が狭すぎないかチェックしてみて下さい。
損切り幅をエキスパート設定内の「パラメータの入力」から入力が可能な場合は自身での変更が可能ですが、入力ができない場合はEAのロジックによって決まっているので、EA作製者に問い合わせる必要があります。


⑤-3 EAの動作に必要なファイルが不足している
EAによっては「外部DLL」を使用する場合があります。
もしご利用のEAがそのようなEAだった場合、必ず説明書に「DLL」という文言と説明記載があるはずですので、説明書をよく読んで設定をして下さい。
⑤-4 通貨ペアや時間足(タイムフレーム)が限定されている
EAによっては通貨ペアや時間足が限定されている場合があります。
EAの説明書に通貨ペアと時間足の指定があるかどうかを確認し、指定がある場合で自身の設定に誤りがある場合には正しい通貨ペアと時間足で再度設定して下さい。
⑤-5 通貨ペアの名称(シンボル)にサフィックスがある
通常であれば通貨ペアのシンボルはドル円であれば『USDJPY』といったようなものになりますが、証券会社によっては『USDJPYxx』といったように、末尾に文字(サフィックス)が入るような場合があります。
EAの内部ロジックで指定したシンボルが、FX会社のシンボルと合致しない場合、取引が執行されない場合があります。
シンボル名にサフィックスがあるか否かを証券会社に確認をとり、サフィックスがあった場合にはEA作製者に問題がないか確認を取ってみて下さい。
⑥ その他確認すべき項目
①から⑤までに該当しなかった場合、以下をチェックする必要があります。
それぞれ対処法を示しますので、参考にして下さい。
⑥-1 ポジション数の上限に達している
証券会社によって口座ごとに取れるポジション数が決まっている場合があります。
ご利用の証券会社の最大ポジション数の上限に相当するポジションを保有していないか確認してみて下さい。
⑥-2 証拠金が足りていない
注文するロット数に対し、証拠金が足りていない場合に注文が執行されない場合があります。
その場合、エキスパート内に「OrderSend Error 134」というエラーログが返されますので、必要な証拠金を入金した上で再度EAを稼働させて下さい。


⑥-3 許容スプレッド設定が狭すぎる
ほとんどのEAにはエキスパート設定内の『パラメータの入力』で許容スプレッドを設定する事ができますが、その許容スプレッドが狭すぎると取引しない場合があります。
対象の通貨ペアのスプレッドを調べ、その値に対して小さすぎる値とならないようにスプレッドの値を設定してください。
なお、注意しなければならないのは、EAによってはスプレッドをpipsで指定する場合とpointで指定する場合があります。
例えば許容スプレッドが2.5 pipsであったとすると、2.5で指定する場合と25で指定する場合があります。
どっちで設定すれば良いか分からない場合は、バックテストしてみると良いでしょう。
MT4のストラテジーテスターを開き、スプレッドを10としておいて、まずは2.5で実施してみます。
これで取引されれば2.5のままで問題ありません。
取引されない場合は25としてみて下さい。これで取引されれば25で設定すればOKです。






⑥-4 許容スリッページ設定が狭すぎる
ほとんどのEAにはエキスパート設定内の『パラメータの入力』で許容スリッページを設定する事ができますが、その許容スリッページが狭すぎると取引されない場合があります。
スリッページとは、注文を出した時点の為替レートと実際に注文が執行される為替レートの差になります。
許容スリッページは小さければ小さい程パフォーマンスは良くなりますが、狭すぎると取引されないため注意が必要です。徐々に設定値を大きくして取引が執行されるポイントを探してみて下さい。


⑥-5 EAに動作期限が設定されている
EAによっては動作期限が設定されている場合があります。期限を過ぎてしまうとEAが動作しなくなるため、EAの作製者に動作期限が設定されていないか問い合わせてみて下さい。
まとめ


以上が、EAが動作しない時のトラブルシューティングになります。
動作しない場合の理由は他にもいくつかありますが、経験上この内容でほとんど解決ができるかと思いますので、落ち着いて対処して下さい。焦りは禁物です。
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