FXの名言を一挙紹介|伝説の投資家から学ぶトレードの極意

いまいちトレードが上手くなってない気がする

結局FXで何を意識すればいいのだろう?

FXの学習に行き詰まっている方も多いのではないでしょうか。

そもそもFXの最適なトレード方法や勉強方法に関しても全く体系化されていないのが現状です。

しかし、これまでの歴史上でFXを始めとしたトレードで大成功を収めたトレーダーや投資家はたくさん存在しています。

したがって、このような成功した人が残した名言に触れておくことは、今後のトレードの考え方に大きな影響を与えることになります。

そこでこの記事では以下の2つについて解説していきます。

  • FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集
  • 2chに寄せられたFXの名言

それでは見ていきましょう。

この記事の監修者

猪首 秀明(いくび ひであき)

1964年生。京都府京都市出身。

☑ 1983~2012年 ひまわり証券株式会社  取締役営業本部長
☑ 2012~2016年 東岳証券株式会社    代表取締役社長
☑ 2022年5月~  WikiFX Japan株式会社 顧問

1998年の外為法改正に伴い、ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、その普及に貢献する。

現在は複数のFX関連企業の顧問を兼任。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、個人向けの金融トレード運用アドバイザーとしても活動中。

目次

FXの名言・格言を参考にすべき理由は?

最初に、なぜ過去の名言を今のトレーダーが教訓にすべきなのか、その理由について解説します。

金融マーケットの歴史は古く、株式においては世界最初の株式は1553年にイギリスで設立された合資会社「ロシア会社」のもとで発行されました。

株式という形で小口の資金を集約し、大きな投資を可能にするこの便利なシステム(市場)は1602年、オランダで設立されました。その後、東インド会社によって本格的に活用され、合理的な資金調達方法としてヨーロッパ、アメリカ、そして全世界に広まりました。

猪首 秀明

金融マーケットには、なんと500年近い歴史があります。
この間、数多くの投資家(投機家)がマーケットに挑んできたわけです。

常に勝者と敗者が存在しうる金融マーケットですが、
独自の感性、理論、哲学で継続的に勝者側になれた伝説のトレーダーが存在したことも事実です。

時代は変わっても、この事実は揺らぎません。

過去に相場で成功を収めた先人の知恵は、少なくとも現在の世に溢れる「小手先のトレードテクニック」より価値があることは確かと言えるでしょう。

FXで役立つ伝説の投資家やトレーダーによる名言集

ここでは以下の6人の伝説の投資家・投機家の名言を紹介していきます。

この記事では名言の中でもメンタル管理に関するものをピックアップしていきます。

  • ジェシー・リバモア
  • エド・シコータ
  • マイケル・スタインハルト
  • ブレア・ハル
  • マーティン・シュワルツ
  • リチャード・デニス

それでは見ていきましょう。

ジェシー・リバモア:ウォール街のグレートベア

ジェシー・リバモア
  • 初めて取引をしたのは14歳の時
  • 世界恐慌に向けて大量の空売りを行ったことにより1億ドル以上の利益を稼いだ

ここではジェシー・リバモアによる投資の名言を紹介していきます。

損失は、それを出してしまったあとは自分を苦しめたりしない。私は一晩寝たら忘れてしまう。しかし、過ちを犯し、損切りをしないというのは、財布と心身にとって実にダメージになる

ジェシー・リバモア

この名言では損切りがどれだけメンタル管理に影響をもたらすかを言い表しています。

FXで勝てない人は、自分が間違った側でポジションを持っていることを認めることができずに、なかなか損切りに踏み切れないという特徴があります。

トレード計画に反して逆指値をずらして損切りを回避してしまった場合は、後に大きな心理的かつ金銭的なダメージがあるだろうことを言い表しています。

FXには損失が付きものであり、FXで利益を挙げていくためにはいかに損失を抑えていくべきかに集中する必要があります。

FXにおいて損失は必ずしも失敗を意味するものではないことを覚えておきましょう。

猪首顧問からのアドバイス

「含み損になってるポジション=間違った側のポジション」と言う解釈は、私はあまり好きじゃありません。

ポジションを持ったことにより生じる結果は、
含み益になるか含み損になるか、のどちらかでしかないのです。

猪首 秀明

そしてその確率は常に2分の1です。

①含み益はしっかりと伸ばして利益を確定できたか
②含み損はできるだけ傷が浅いうちに損切ができたか

利益ではなく、生じた結果(含み益or含み損)に対して、どういう処理を行ったかが重要です。

①②のポイントを忠実に実行できたならそれは「良いトレード」。
感情に流され実行できなかったのであればそれは「悪いトレード」と言えます。

ジェシー・リバモアによる名言をもう一つ紹介します。

市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる。忍耐強く市場がシグナルを出した時だけ反応するのなら、それは投資になる

ジェシー・リバモア

これはトレードにおいてルールを持つことがいかに大切かを説いた言葉です。

FXで勝てない人は市場を予想しようとします。

しかしFXの本質は、値動きを予測することではなく、検証済みのエッジに基づいてエントリーをすることです。

「エッジ」とは確率的に優位性があることを指します。

検証されたエッジに忠実なエントリーを行うことによって、感情に左右されないFXが可能になります。

猪首 秀明

「市場を予想しようとしたら、それはギャンブルと同じことになる」
これって重い(深い)名言ですね。
多くのトレーダーは「予想が当たることが成功への道」と勘違いしてると思います。
しかしマーケットの明日は、神様でも予想できないものです。
神様でも予想できないものを、人様が…おこがましいと思いませんか?

エド・シコータ:システムトレードの先駆者

エド・シコータ
  • 先物市場のためのコンピュータートレードシステムを開発
  • 5000ドルで始めた顧客の口座を25万%の運用益にまで成長させた

希望や恐怖心、欲望と同じで、プライドというヤツは素敵なバナナの皮みたいなものだ。これまでで一番ハデにすっころんだのは、感情的にポジションを取ったすぐ後のことだったよ

エド・シコータ

エド・シコータが先駆けとなったシステムトレードとは、トレードの実行にトレーダーの主観を挟まないトレード手法のことを言います。

システムトレードの対義語にあたるのが、裁量トレードです。

裁量トレードでは最終的にポジションを取るかの決断をトレーダーの裁量に任せているので、システムトレードに比べて感情的なトレードにつながりやすいというリスクをはらんでいます。

エド・シコータは感情に任せてポジションを取ることの危険性を当時の誰よりも理解していたのではないでしょうか。

負けが続く期間に取引をしようとするのは感情面で破滅的だ。「追いつこう」と投資するのは致命傷になりうる。

エド・シコータ

また、トレードで負けが込んでいる時に、損失分を取り戻そうと資金を投じてしまうことのリスクの高さについても主張しています。

損失分を取り返すためにさらに大きな資金率でポジションを取り続ける手法は「ピラミッティング」として知られています。

この名言からもわかるように、ピラミッティングは口座に取り返しのつかない致命傷を負わせることにつながることを覚えておく必要があります。

猪首顧問からのアドバイス

「感情に任せてポジションをとってしまう…」これは私の経験上、負けが続くときに起きやすい心理です。

人って地道に利益をつみあげていくことって、決して苦手じゃ無いのです。

それが日々わずかな金額でも、日々少しづつでも増えていく分には、心穏やかに眺められます。

ところが、ある日コツコツドカンで大きく負けると、損した分を早急に戻したくなる本能(本心)から、
それまで地道に守ってきた売買ルールなんかすっとばして、無謀なトレードを躊躇なく始めることが多いです。

猪首 秀明

焦りから、一気に損失を取り戻したいという心理が働きます。
そんな経験、あなたにもありませんか?

仮に大きな損失を出しても、本来やるべきトレードを冷静に繰り返せば、時間の経過とともに損失は取り返せます。

「大きく負けてしまっても、一気に損失を挽回しようとしない」

これが重要です。

マイケル・スタインハルト:ヘッジファンドの帝王

マイケル・スタインハルト
  • 子供の頃に父親から株式200株をプレゼントされたことがきっかけに株式市場に興味をもつ
  • 自身が設立したヘッジファンドは年複利30%以上の成績を挙げていた

優れた投資というのは、自分のアイデアに断固従おうとする信念と、間違いを犯したときに率直に認める柔軟性の間の、特異なバランスの上に成り立っている

マイケル・スタインハルト

優れた投資を行うためには、他人の相場観に振り回されることなく、自らの相場観に断固として従う姿勢をもつ必要があります。

しかし同時に自らの相場観に固執しすぎずに、素直に自分の間違いを認める柔軟性も必要であることを説いています。

この名言はFXなどのトレードが持つ特異な性質を言い表しているといえます。

ブレア・ハル:ギャンブラー出身のトレーダー

ブレア・ハル
  • カジノでブラックジャックのプレイヤーをしていた
  • 投資会社を設立して、大口の取引を展開した

勝つために決定的に必要なのは数学的なスキルではない。システムにどこまで執着して行動できるかの規律である

ブレア・ハル

トレードで勝てていない人に限って、

全てのテクニカル分析やテクニカルツールを使いこなすことができれば、勝てるようになる

勝てる人には何か特別な数学的才能があるに違いない

といった考え方をします。

しかしブレア・ハルは、トレードで勝つために必要なのは自らが作ったトレードルールにいかに執着することができるかだと主張しています。

ブレア・ハルがかつてプレイしていたブラックジャックも確率のゲームという点でトレードと同じ性質を持ち合わせています。

確率を味方につけるには、同じルールに則り十分な試行回数を重ねる必要があります。

ギャンブラーとして大金を手に入れた経験のあるブレア・ハルは、経験的に規律を守り続けることの大切さを理解していたと言えます。

猪首顧問からのアドバイス

ギャンブルの世界でもトレードの世界でも、共通して言えることは、
「勝ち組の人間は必ず自分なりのマイルールを持ってる」ということです。

そして、そのマイルールは、端から見ればまるで相反する真逆の発送にすら見えるようなルールなことが多々あります。

猪首 秀明

大事なことは、継続して行える、自分の信念が持てるルールかということ。

目先の表面的な結果ばかりを見て、常に後追いで流行の手法を探すのではなく、
自分自身のマイルールを作り、忠実に実行することが何よりも大切です。

マーティン・シュワルツ:チャンピオントレーダー

マーティン・シュワルツ
  • スタンフォード大学主催のトレーディング・チャンピオンシップで優勝
  • 1日で数百万ドルの利益を挙げた記録がある

私の投資キャリアのうちで最も重要な変化は、自分のエゴを投資から決別させることを学んだ時に生じた。投資は心理的なゲームだ。ほとんどの人々は自分が市場と対決していると考えているが、市場はそんなことは気にしていない。あなたは実はあなた自身と戦っているのだ。あなたは自分が正しいと証明されるために、こんなふうになってほしいと願うことを止めなくてはいけない。市場が今、あなたに何を語りかけているかだけに耳を澄ますのだ。何を語っているかと5分前に考えたことは忘れなさい。投資の唯一の目的は自分が正しいと証明することではない。レジに入金されるチャリンという音を聞くのが目的なのだ

マーティン・シュワルツ

マーティン・シュワルツは自分が正しいことを証明するためにトレードを行うことをやめるように警告しています。

FXで大金を稼いで、自分が優秀であることを友人にアピールしたい。

私の分析によれば、価格は間違いなくこの水平線で反転する。

以上のように、トレードで成功して他人からの評価を向上させることや、自分の相場観が正しいことを証明するためにトレードをしている人は多いのではないでしょうか。

トレードの目的は利益を得ること以外にありません。

トレードで利益を得るという目的を達成するには、正しくありたいというエゴを捨て去って相場の現状を素直に受け止めることが必要だということを主張しています。

猪首 秀明

あはは、この言葉、重いですね~。
マーケットは貴方が思ってるほど貴方のことを意識もしてないし、気にもしてないし、いやいや、貴方のことなんか知りもしません。
貴方が勝手にマーケットと戦っている気になってるだけです。
マーケットにおいて正しさなんて証明する必要はありません。
貴方はただただマーケットの動きを素直に受け止めて、ついて行くだけに徹しましょう。

リチャード・デニス:ピットの王子様

リチャード・デニス
  • トレードをはじめた当初の元手は400ドルだったが、最終的に数十億ドルの利益を出した
  • タートルズという名目で、トレーダーの育成を行い、優秀なトレーダーの輩出に成功する

鍵となるのは一貫性と規律だ。我々が人に教えているルールのうちの8割くらいはほとんど誰でもリストアップすることができる。彼らにできないのは、物事が暗転した場合でもそれらのルールにしっかりと従い続けられるような自信を持つことだ

リチャード・デニス

勝ち続けているトレーダーが使っているトレードルールはかなりシンプルであり、誰にでも考え得るような手法であると述べています。

しかし、勝ち続けているトレーダーとそれ以外を決定的に分けるのは、その手法を信じて使い続けられるかどうかです。

トレードでは勝ち負けがランダムに訪れるので、勝ち続ける時期があれば負け続ける時期もあります。

負け続けの時期にはかなりの損失を被る上に、メンタル的にもダメージを受けることになります。

リチャード・デニスはこのような負け続けの時期にでも、自分のトレードルールを信じて使い続けられるような一貫性と規律が鍵であると主張しています。

2chに寄せられたFXの名言

ここまで伝説のトレーダーや投資家による名言を紹介してきました。

ここからは2chのスレッドに寄せられたFXの名言を紹介していきます。

5 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/08(木) 04:21:16.57 ID:7Tegy7KZ0

たしか昔にこの板のどこかのスレで見つけた金言「祈り始めたら損切りのタイミング」

14 名無しさん@お金いっぱい。2019/08/11(日) 18:52:13.64 ID:LZJzFidS0

>>5希望を持ったら手仕舞いって本で読んだ

自分が抱えているポジションに対して「祈る」や「希望を持つ」などの感情を持ってしまった場合は、トレードのギャンブル性がかなり高まっていることを示唆していることになります。

この名言はトレードからギャンブル要素を排除することがいかに大切かを言い表しているのではないでしょうか。

猪首 秀明

「祈り始めたら損切りのタイミング」
これって最高に通用するトレード(損切り)の本質だと思います(笑)
人知が及ばないマーケットなのに、神頼みしちゃう人って本当に多いです。私も…笑
マーケットは常に人がいない方に動きますから、これって究極のインジケーターかもしれません。

もう一件、2chから名言を紹介します。

17名無しさん@お金いっぱい。2019/08/14(水) 10:50:35.71ID:La3Fc9RC0

名無しさん@お金いっぱい。[sage] 投稿日:2019/08/14(水) 10:05:42.02 ID:4HMVsk0K0 [1/2]

>>45チャート分析してもその通りに動くか分からないしどんなにチャート分析しても突然起こる要人の発言で全てブッ飛ぶ可能性も大いにある

資金力でカバーしていても急激なトレンド相場が起きて押し潰されることもある

FXは実際ほとんどの要素が運

運以外のものがあるとすればそれは損切り行為だけ勝つも負けるも全て運が支配するゲームで生き残るには損切りする勇気を持つか逆指値をキチンと設定する冷静さが大事

この名言は大胆でありながらも、FXにおける本質をついた発言といえるでしょう。

どのトレーダーも相場の方向性を完全に予測することはできません。

どれだけ相場を分析していても、たった一つのファンダメンタルズ要因によって全ての分析が通用しないような値動きを見せることは多々あります。

したがって「FXはほとんどの要素が運」と割り切った上で、損切りを行なっていかに上手に負けるかが相場で生き残るための秘訣だと主張しています。

まとめ:先人の名言からFXにおけるメンタル管理を学ぼう

ここまでFXの名言について解説してきました。

どの名言でも、感情的にポジションを持つことに対して警鐘を鳴らしつつ、規律を守ったトレードを強く推奨していることがわかります。

この記事で扱った名言から学べることは以下の3つです。

  • 感情的なトレードでは必ず大きな痛手を食らうことになる
  • 一貫性と規律を持ったトレードをしよう
  • 必ず損切りを行う

WikiFXでは安全性に優れた国内FX業者の利用をオススメしています。

猪首顧問からのアドバイス

「時代が変わっても、参加者が変わっても、科学がどれだけ発達しても…」

参加しているプレイヤーが人間である以上、
そこで行われてるアクションは常に、その時々の欲望を持った“人間”のものです。

人間がマーケットを作ってる以上は、そこでは常に間違ったアクションが繰り返されます。

猪首 秀明

だからマーケットは存在しうるのです。
そしてそこに勝ち組(チャンス)が存在する。

その道しるべが、先人の言葉に隠されていると思います。
今一度、今だからこそ、先人の言葉に傾聴しましょう。

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この記事を書いた人

早稲田大学法学部を卒業後、FXでトレードを続けながらFX専門のWebライターとして活動。
海外滞在を通して身につけた英語力を武器に、英文献を用いた多角的な記事の執筆が得意。

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