あなたはゲームを好きだろうか?
ファミ通ゲーム白書2021によると、日本のゲーム人口は5,273万人である。
日本人の約半分がゲーマーと言える。
あなたはこんなことを思ったことはないだろうか?
働かずにゲームだけして生活できればなぁ
今、ゲームでお金を稼ぐことができる。
それはゲームファイ(GameFi)と呼ばれるものである。
この記事では、多くの人の夢であるお金を稼げるゲーム、ゲームファイについて解説する。
- ゲームファイについて
- なぜゲームをプレイするだけでお金を稼げるのか
- ゲームファイのおすすめ銘柄
- ゲームファイの始め方
ゲームファイ(GameFi)とは
GameFiとはゲーム(Game)とファイナンス(Finance)を組み合わせた造語で、読み方はゲームファイである。
要するに、お金を稼げるゲームがゲームファイである。
ゲームファイという概念は2019年に生まれた。
当時のゲームファイはGameFi 1.0と呼ばれる。
GameFi 1.0時代のブロックチェーンゲームのほとんどはゲームの体裁をとった金融商品であった。
投資を目的としたものであったため、ゲーム性は乏しかったのだ。
また、トークンの価格変動が激しくゲーム内の装備が高額になるなど、ゲームとしても問題を多々抱えていた。
結局、ゲームのリリース初期に参加したユーザーのみが利益を得られ、後から参加するユーザーほど損をするという構造になってしまった。
そのため、GameFi 1.0時代のゲームファイはこんな風に呼ばれることもあった。
新しいコンセプトのポンジースキーム
そんな悪名高いゲームファイは2021年2月以降に大きく変わった。
ブームになったNFTとDeFiがゲームファイに組み込まれたのだ。
そして、GameFiはGame + NFT(非代替性トークン) + DeFi(分散型金融)として定義し直され、GameFi 1.0はGameFi 2.0にアップグレードした。
GameFi 2.0となり、ゲーム性と不平等な利益構造が改善された。
また、「Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)」という概念が生まれ、ゲームファイは今、多くのプレイヤーを引き付けている。
ゲームファイの市場規模は約210億ドルに達し、暗号通貨の冬の時代でも成長を続けている。
ゲームファイは市場規模が今後10年間で毎年23.7%のペースで成長すると予想され、2031年には74億2,000万ドルに達する見込みである。
最近では「Move to Earn(動いて稼ぐ)」、「Sleep to Earn(寝て稼ぐ)」など、様々な概念のゲームファイが誕生している。
NFTとDeFiはゲーム以外の稼ぎ方も生み出している。
ゲームファイの仕組み
ゲームファイには、トークンやNFT、DeFiといった様々な技術が使われている。
ゲームファイをより楽しみ、安心して稼ぐためにも、これらの仕組みを知っておくことは大事である。
トークン
ゲーム内で流通するお金はトークンである。
トークンとは簡単に説明すると、暗号通貨のことである。
暗号通貨とトークンの違いは「独自のブロックチェーンを持っているかどうか」である。暗号通貨は独自のブロックチェーンを持っており、一方のトークンは他の暗号通貨のブロックチェーンを借りている。
トークンエコノミーとはトークンによって成り立つ経済圏のことである。
トークンエコノミーを形成するトークンのシステムには、シングルパスシステム(single-pass)とマルチパスシステム(multi-token)がある。
シングルパスシステムとはゲーム内トークンとして市場に流通する(暗号通貨取引所で取引する)トークンを使用するシステムである。
プレイヤーは暗号通貨取引所でトークンを購入してからゲーム参加する。
そして、ゲーム内で報酬としてそのトークンを受け取る。
マルチパスシステムとはゲーム内に複数のトークンが使われるシステムだ。
一般的に「ゲーム内トークン」と「ガバナンストークン」に分かれる。
ゲーム内トークンとはユーティリティトークンとも呼ばれ、ゲーム内でアイテムやキャラの購入に使用される。
また、デイリータスク、PvE(コンピュータとのプレイ)、PvP(プレイヤー同士の対戦)で獲得できる。
ガバナンストークンとはプロジェクトやゲームの開発方針や方向性の決定に対して投票権があるトークンだ。
ガバナンストークンはゲーム内で使うことはできないが、ゲーム内トークンよりも価値がある。
PvPや難易度の高いタスクの報酬としてガバナンストークンを獲得できる。
ゲーム内トークンを一定レートでガバナンストークンと交換でき、そのガバナンストークンを暗号通貨取引所で売却して換金できるゲームもある。
また、ゲーム内のインフレを防ぐために、NFTを導入するゲームもある。
NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)
NFTとはブロックチェーン上に記録された権利と利益が暗号化されたデジタル証明であり、コピー、改ざん、分割できないトークンである。
ゲームファイにおいて、NFTはゲーム内のアイテムやスキンなどを指す。
NFTの使用と譲渡に関する権利、NFTから得られる利益はプレイヤーに帰属する。
DeFi(分散型金融)
DeFiとは簡単に説明すると、中央の管理者がいない金融システムである。
DeFiは中央の管理者の承認を受けずにユーザー同士で金融サービスを利用でき、透明性、効率性、公平性が高い。
ゲームファイにおいて、DeFiの役割は全ての取引をブロックチェーン上に記録して、管理者を通さずにユーザー同士で自由に取引できる仕組みを提供することである。
ゲームファイでお金を稼げる仕組み
ゲームファイではどのようにお金を稼ぐのか?
稼ぎ方は2つある。
- プレイ報酬として暗号通貨やトークンを稼ぐ
- 獲得したアイテムをNFTマーケットプレイスで売却する
それぞれ解説していく。
プレイ報酬として暗号通貨やトークンを稼ぐ
ゲームをプレイすると報酬として、暗号通貨やトークンを獲得できる。
その暗号通貨やトークンを取引所で売却することで、お金に換えることができる。
ドラクエでいっぱいゴールドを貯めて、それを現実世界に持って行って、円やドルに換えるというイメージだ。
獲得したアイテムをNFTマーケットプレイスで売却する
ゲームファイではゲーム内のキャラや装備品や土地などがNFTとして発行される。
あなたが苦労して育てたキャラや頑張って手に入れた貴重なアイテムや広大な土地がNFTになる。
そして、NFTになったキャラやアイテムはNFTマーケットプレイスで売ることができる。
ドラクエでレベル99に育てたキャラや苦労して手に入れたアイテムを現実世界で売って、円やドルに換えるというイメージだ。
税金について
忘れてはいけないことに、ゲームファイで稼いだお金には税金がかかる。
ゲームファイの収入は所得税となり、確定申告しなければならない。
税率(住民税と復興特別所得税を含める)と控除は以下の通りである。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
195万円以下 | 5% | 0円 |
195万円から330万円以下 | 10% | 97,500円 |
330万円から695万円以下 | 20% | 427,500円 |
695万円から900万円以下 | 23% | 636,000円 |
900万円から1,800万円以下 | 33% | 1,536,000円 |
1,800万円から4,000万円以下 | 40% | 2,796,000円 |
4,000万円以上 | 55% | 4,796,000円 |
ゲームファイで稼いだら、忘れずに税金を払おう
ゲームファイのおすすめ関連銘柄3選
ゲームファイと一言で言っても、たくさんのゲームがある。
数あるゲームファイの中で、楽しくて稼げるおすすめの銘柄を紹介する。
1.ディセントラランド (Decentraland:MANA)
Decentraland:https://decentraland.org/
Decentralandは仮想空間でアバターを操作してプレイするゲームだ。
Decentraland内を探索したり他のプレイヤーとミニゲームで遊んだりするゲームだ。
あなたはメタバースという言葉を聞いたことがあると思う。
メタバースとは仮想空間のことである。
自分の分身となるアバターを通して、現実社会と同じようにコミュニケーションを取ったり遊んだりできる。
Decentralandはメタバースの先駆けと言えるゲームである。
DecentralandではLANDと呼ばれる土地を持つことができる。
LANDは動画、画像、音声、3Dモデルなどを使って、自分好みにカスタマイズできる。
カスタマイズしたLANDは賃貸したりDecentralandのマーケットプレイスで売却して、暗号通貨MANAを稼ぐことができる。
過去にはLANDが30億円以上で取引されたことがある。
LANDの他にも、自分で作成したアイテムもマーケットプレイスで販売して、MANAを稼げることができる。
Decentralandで作成した土地やアイテムはNFTになる。
作成した土地やアイテムのNFTはDecentraland内のマーケットプレイスだけではなく、OpenSeaなどの外部のNFTマーケットプレイスでも販売できる。
Decentralandにはカジノ産業やカナダの投資企業Tokens.comなど、企業の参入・投資が増えている。
また、MANAをラップしたラップドトークンであるwMANAを保有し、DAOにロックすれば、ガバナンスに参加できる。
サーバーの追加と置換、LANDのアップグレードと機能追加、LANDオークションの詳細と日程、新しいウェアラブルの追加などの決定に投票できる。
Decentralandで使用される暗号通貨MANAは時価総額ランキング36位である。
2.ザ・サンドボックス (The Sandbox:SAND)
The Sandbox:https://www.sandbox.game/jp/
The Sandboxはゲームファイの代表銘柄であり、メタバースとNFTを組み合わせたゲームである。
The Sandboxにはクエストやゴールが存在せず、遊び方や目的をプレイヤーが自由に決めることができる。
遊び方は主に、LANDと呼ばれるメタバース上の土地でゲームやジオラマを作成したり、キャラやアイテムを作成する。
自分が作成したゲームを他のプレイヤーに遊んでもらったりジオラマを探検してもらったりし、また、あなたも他のプレイヤーが作ったゲームやジオラマを楽しむことができる。
作成したゲーム、ジオラマ、アイテムから暗号通貨SANDを稼ぐことができる。
SANDはイーサリアム規格の暗号通貨であり、イーサリアム上の分散型取引所ユニスワップ(Uniswap)でイーサリアムと交換できる。
The Sandboxでは3つの方法でSANDを稼ぐことができる。
- 作成したゲームやジオラマを他のプレイヤーに有料で提供する
- 作成したアイテムをNFTマーケットプレイスで販売する
- LANDを貸し出したり売却する
The Sandboxは多くの企業から注目されており、有名企業が続々とLANDに参入している。
例えば、スクエアエニックス、エイベックス、SHIBUYA109など。
The Sandboxには日本の大手企業が続々参入している。
The SandboxとSANDは今後の成長が期待されている銘柄である。
The Sandboxは日本語対応しているので、日本人でも安心してプレイできる。
The Sandboxで使用される暗号通貨SANDは時価総額ランキング42位である。
3.アクシーインフィニティ(Axie Infinity:AXS)
Axie Infinity:https://axieinfinity.com/
Axie InfinityはNFTゲームの火付け役である。
NFTゲームとはゲーム内にNFTを使ったゲームのことである。
今回紹介した銘柄全てはNFTゲームである。
ゲームファイはお金を稼げるゲーム全般を指すので、NFTゲームはゲームファイの一部と言える。
Axie Infinityはゲーム内でAxieというモンスターを戦わせるゲームである。
Axieを集めて、育てて、戦わせて、繁殖させる。
ポケモンをイメージするとわかりやすい。
戦闘に勝利するとSLPというゲーム内トークンを手に入れることができる。
SLPはAxieの繁殖に使える他、換金することができる。
また、AxieはNFTであり、売却するとAXSという暗号通貨を稼ぐことができる。
AXSはガバナンストークンであり、発行上限があるため価値が高い。
AXSは約2ヶ月で15倍高騰した暗号通貨である。
Axieは、水生生物、獣、鳥、虫、植物、爬虫類など500種類以上のボディパーツがある。
それぞれのAxiesには、コモン→レア→ウルトラレア→レジェンドの4段階のレア度が設定されている。
レア度が高いほど、高値で取引される。
Axie Infinityにはスカラーシップ制度というものがある。
スカラーシップ制度とはAxieのレンタルのことだ。
他のプレイヤーにAxieを貸し出し、借り手が得た報酬の一部をレンタル代として受け取ることができる。
フィリピンではスカラーシップ制度で生計を立てている人もいる。
Axie Infinityはスマホでもプレイすることができる。
Axie InfinityのガバナンストークンであるAXSは時価総額ランキング44位である。
ゲームファイの始め方
ゲームファイの始め方は基本的に以下の流れである。
- ステップ1:暗号通貨取引所に登録する
- ステップ2:ウォレットを作成する
- ステップ3:ゲームのアカウントを作る
- ステップ4:暗号通貨を購入する
それぞれ詳しく解説する。
ステップ1:暗号通貨取引所に登録する
ゲームによって使える暗号通貨が異なる。
まだ暗号通貨取引所に登録していない、または登録している暗号通貨取引所でゲーム内で使用できる暗号通貨の取り扱いがない場合、ゲームで使用できるコインを扱っている取引所に登録する。
ステップ2:ウォレットを作成する
暗号通貨取引所の登録した次は、ゲームに対応するウォレットを作成する。
ゲームごとに対応するウォレットは異なる。
おすすめのウォレットはメタマスク(MetaMask)である。
MetaMaskは多くのゲームに対応しており、Decentraland、The Sandbox、Axie Infinityにも対応している。
MetaMask:https://metamask.io/
MetaMaskはPCの場合は公式サイトかChromeウェブストアでダウンロードできる。
スマホの場合はAndroidならGoogle Play、iPhoneならApp Storeからダウンロードできる。
なお、Axie InfinityはMetaMaskの他にRonin Walletをインストールする必要がある。
Ronin WalletはChromeウェブストアからダウンロードできる。
Ronin Wallet:https://chrome.google.com/webstore/detail/ronin-wallet/fnjhmkhhmkbjkkabndcnnogagogbneec
ウォレットを作成したら、登録した暗号通貨取引所と紐づけよう。
ステップ3:ゲームのアカウントを作る
プレイしたいゲームのアカウントを作成する。
アカウントは公式サイトにアクセスして作ることができる。
Decentralandの場合は公式サイトにログインし、左下の「GET STARTED」をクリックする。
The Sandboxの場合は公式サイトにログインし、右上の「サインイン」をクリックする。
Axie Infinityの場合は画面中央下の「Getting Started」をクリックする。
すると、Ronin Walletを作成→Axieを購入→アカウントを作成→ダウンロードしてプレイスタートするよう出てくるので、中央下の「Get Started」をクリックして、指示に従って順番に進めていく。
なお、Axieは3体購入しなければならない。
ステップ4:暗号通貨を購入する
アカウントを作成したら、暗号通貨を購入する。
なお、アカウントを作成する前に、先に暗号通貨を購入しても構わない。
特にAxie Infinityの場合はアカウントを作成する前にAxieは3体購入しなければならないので、その方が良いだろう。
ゲームファイの中には無料でスタートできるものもあるぞ。
まとめ
「ゲームをプレイしてお金を稼げる」
この夢のような話がゲームファイによって実現した。
初期の頃のゲームファイはゲームと言うよりも投資目的であったため、ゲーム性は低く、利益配分も不平等であった。
しかし、NFTとDeFiの登場により、ゲーム性が向上し不平等な利益構造が改善され、Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)が実現した。
具体的にゲームファイでどうやって稼げるのかというと、暗号通貨やトークンを稼ぐか、アイテムをNFTマーケットプレイスで売る。
現在は暗号通貨が弱気相場なので、獲得した暗号通貨やトークンを今売らずに、市場が回復し価格が上昇するのを待って売るのも良いだろう。
ゲームファイは数多くあるので、どの銘柄を選べば良いかわからないかもしれない。
そんな場合、この記事で紹介したDecentraland、The Sandbox、Axie Infinityから選ぶと良いだろう。
英語に自信が無いなら日本語対応のThe Sandbox、ポケモンなどRPGの戦闘が好きならAxie Infinityを選ぼう。
ゲームファイで忘れがちなのが税金である。
ゲームファイで稼いだら、ちゃんと税金を払おう。
「ゲームが好き」、「ゲームで稼ぎたい」なら、ゲームファイに挑戦しよう。
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