MT5で市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを使いたい!
裁量取引に特に優れた性能を発揮するMT5ですが、裁量取引を行うトレーダーにとって、「現在自分が取引を行ってる市場はどの市場なのか?」という問題は重要です。
市場はそれぞれ競合状態にあり、市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを導入すれば、勢力が激しく争うポイント、値動きが一気に起こるポイントが直感的に捉えられるようになります。
市場ごとに値動きの特徴も異なるので、競合状態だけではなく、現在の自分がどの市場で取引しているか瞬時に把握できるという点も、市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターの良い点です。
- MT5の詳細
- 市場を色分けする理由
- 用途に応じた様々な市場を色分けするインジケーター
- インジケーターの導入方法
自分に合った市場を色分けするインジケーターを導入すれば、相場が分析しやすくなります。
特に市場ごとの競合する箇所を直感的に把握することは、分析にとても有利に働きます。
本記事より、MT5の市場を色分けするインジケーターを活用した勝率の高い手法を確立してください。
さっそくインジケーターについて知りたい方は「MT5で市場時間を色分けできるインジケーターを紹介」から読み進めてください。
MT5とは?
MT5とは世界中で使われているプラットフォームであるMT4の後継機であり、MT4よりも高性能です。
現在はMT4の方がまだ使われていますが、MT5を採用し始める業者も増えてきつつあります。
更新速度も速いので、いずれはMT4よりも普及していくことになるでしょう。
MT5についてさらに詳しく以下の2点について解説していきます。
- 裁量トレードに特化しているチャートツール
- MT5に追加された新機能もある
裁量トレードに特化しているチャートツール
MT5は特に裁量トレードを行うための性能がMT4よりも優れています。
具体的には以下の表のようになっています。
MT5 | MT4 | |
---|---|---|
対応業者の数 | 少ない | 多い |
カスタムインジケーター の種類 | 少ない | 多い |
時間足の数 | 21種類 | 9種類 |
動作スピード | 速い(64bit) | 普通(32bit) |
使用できるEAの数 | 少ない | 多い |
表を見てわかる通り、スペックはMT5の方が高いのですが、今はまだ古いプラットフォームであるMT4の方が、対応している業者・EA・カスタムインジケーターが多いので、よく使われているようです。
しかし、動作スピードの速さや軽さはMT5の方が勝っており、EAを使った自動売買をするにしても、優位性は高いです。
MT5に追加された新機能もある
MT4にはない機能で、MT5で追加機能も存在します。
具体的には以下の3つです。
- ミニチャート
- 経済カレンダー
- チャートのドッキング解除
それぞれ解説していきます。
ミニチャート
ミニチャートとはメインのチャート画面に別の時間軸のチャート画面を小さく表示させる機能です。
複数の時間足を同時に確認することで、マルチタイムフレーム分析の精度を上げることができます。
使い方は、以下の画像のように「挿入」→「オブジェクト」→「グラフィック」→「チャート」とクリックしていくことで適用されます。
すると、ポインターが出現するので、ミニマップを表示したい場所に設置します。
ミニマップを右クリックしプロパティから、詳細設定が可能です。
経済カレンダー
MT5には経済カレンダーが追加されているので、外部サイトで経済指標を確認する必要がなくなりました。
使い方は、以下の画像のように「表示」→「ツールボックス」→指標カレンダーのタブからツールダブルクリックで確認が可能です。
チャートのドッキング解除
MT5のチャート上で右クリック→「ドッキング」をクリックすることで、チャートをMT5から離すことができます。
分割表示と違って、大きな画面でチャートを分析できるので、優位性があります。
市場時間ごとに色分けする理由は?
市場時間ごとに色分けするインジケーターは、相場の分析に非常に優れた働きをします。
今回は「なぜ市場時間ごとに色分けしたほうが良いのか?」を以下の項目から徹底的に解説していきます。
- 市場時間の競合状態を確認するため
- 市場ごとの特徴を把握するため
市場時間の競合状態を確認するため
FXは24時間、トレーダーたちが競い合っているわけなのですが、同じ人がずっとトレードしているわけではありません。
市場には大きく分けて3つの大勢力があり、勢力同士で競合状態が存在しています。
3つの大勢力とは、東京・ロンドン・ニューヨークの3つで、三大市場と呼ばれています。
三大市場は、前の市場の最高値と再安値を意識しており、前時間の注文を刈り取って、値動きを伸ばすことを考えるのです。
市場ごとの特徴を把握するため
東京・ロンドン・ニューヨークの三大市場は競合状態であると同時に、値動きの特徴がかなり異なります。
色分けすることで、直感的に三大市場のどの時間帯でトレードしているのか分かりやすくなり、トレンドフォローなどの手法が行いやすいです。
実際に三大市場ごとにどういう特徴があるのか、以下の項目から解説していきます。
- 東京市場の特徴
- ロンドン市場の特徴
- ニューヨーク市場の特徴
東京時間の特徴
東京市場は、8時~16時頃までの時間帯を指し、特に円がらみの通貨ペアがよく動きます。
大きな時間足のレンジブレイクは発生しにくく、トレンドが発生するための溜めの時間によく使われます。
値動きがブレイクしにくい特徴を狙ったレンジ内逆張りなどの手法を使うトレーダーも多いです。
ロンドン時間の特徴
ロンドン市場は、16時~翌2時頃までの時間帯を指し、特にユーロ絡みの通貨ペアがよく動きます。
東京時間よりかなり値動きが出てきて、レンジをブレイクし、トレンドが発生する可能性が高い時間帯です。
ニューヨーク時間の特徴
ニューヨーク市場は、21時~翌6時頃までの時間帯を指し、全ての通貨ペアがよく動きますが、特にドル絡みの通貨ペアがよく動きます。
三大市場の中で最も値動きが激しく変動し、特に、ニューヨーク時間とロンドン時間が重なる21時~翌2時に大きな時間足のトレンドが発生する事がよくあります。
値動きに影響がある経済指標の発表もこの時間に集中しているので、値動きが乱高下することが多い時間帯です。
MT5で市場時間を色分けできるインジケーターを紹介
市場時間を色分けすることで得れるメリットについては、理解していただけたかと思います。
なので実際に、MT5で市場時間を色分けできる代表的な以下4つのインジケーターを紹介します。
- Trade Sessions
- ForexColoredSessions
- Forex_Market_Hours_GMT_v4.0
- Market_Sessions
各インジケーターごとに特徴があるので、自分に合ったものを使いましょう。
Trade Sessions
Trade Sessionsは以下の3つの市場を時間ごとにハイライト表示してくれます。
各市場の時間帯 | 夏時間 | 冬時間 |
東京市場 | 8時~17時 | 9時~19時 |
ロンドン市場 | 14時~23時 | 15時~24時 |
ニューヨーク市場 | 21時~6時 | 22時~7時 |
導入すると以下のようになります。
各市場ごとに高値と底値が一目でわかるので、各市場ごとの競合状態がすぐに把握できます。
ForexColoredSessions
ForexColoredSessionsでは、Trade Sessionsではできなかった各市場の時間帯を自由にカスタマイズすることが可能です。
実際に設定する画面は以下の画像の通りです。
open(市場名)とあるのが、市場の開始時間となります。
last(市場名)が市場の継続時間です。
導入すると以下の画像ような感じになります。
Forex_Market_Hours_GMT_v4.0
Forex_Market_Hours_GMT_v4.0は各市場のオープン時間をパネル表示してくれるので、現在どの市場で取引を行っているのかが明確になります。
導入すると以下のようになります。
注意点としては、MT5はダウンロード先によって時間設定が異なる点です。
赤い線が現在時刻となりますが、表示されている時間はロンドンのグリニッジ天文台の世界標準時間なので、日本時間の場合は+9時間しなければなりません。
表示されている市場は、シドニー・東京・フランクフルト・ロンドン・ニューヨークとなっていますが、三大市場である東京・ロンドン・ニューヨークを主体に分析するトレーダーが多いので参考にしてください。
設定によってパネルの大きさや位置の調整ができます。
Horizontal shit | パネルの左右の表示位置 |
Vertical shit | パネルの上下の表示位置 |
Panel zoom level | パネルの大きさを指定 |
Horizontal shitとVertical shitでパネルの表示位置を調整できます。
Panel zoom levelの数値を大きくすると、パネルが大きくなり、数値を小さくすると、パネルが小さくすることが可能です。
MT5にインジケーターをインストールする手順
MT5にインジケーターをインストールする手順としては以下の3つの手順が必要です。
- MQL5から無料ダウンロード
- インジケーターからインストール
- チャート上に適用させる
実際に、市場時間を色分けできるインジケーターであるTrade Sessionsを導入する手順を具体的に解説していきます。
MQL5から無料ダウンロード
Trade Sessionsを始めとするカスタムインジケーターは、MT4やMT5を提供しているメタクォーツ者が運営するサイトであるMQL5からダウンロードできます。
無料でダウンロードできますが、アカウントを作成しなければダウンロードできないので注意してください。
まずは、MQL5の公式サイトへ行き、アカウントを作成しましょう。
分かりやすいように下の画像のように日本語に表記を日本語に変えておきます。
アカウント作成画面に移動し、下記の画像のようにログインを作成に好きなアカウント名を入れて、メールアドレスを登録します。
アカウント名は重複不可なので、登録できるものを探しましょう。
メールアドレスを確認し、MQL5.communityから届いているメールを開き、ログイン名とパスワードを確認します。
パスワードは自動で設定されるので、コピーやメモに控えるなどしてアカウントをアクティブ化をクリックしてください。
するとMQL5へのサインインの画面に飛ぶので、下記の画像のようにアカウント名とパスワードを入力します。
アカウントを作成できたので、ログインし、Trade Sessionsをダウンロードしましょう。
以下のURLからアクセスしてください。
https://www.mql5.com/ja/code/86
アクセスしたら、画像の赤い枠の部分をクリックすると、インジケーターのダウンロードを行えます。
trading_sessions_open_close.mq5という部分を押してダウンロードします。
下にある「ZIPとしてダウンロード」ではないので注意してください。
ダウンロードしたファイルは後で、インストールの時に探すことになるので、どこにダウンロードしたのか把握しておきましょう。
インジケーターからインストール
カスタムインジケーターのファイルを手に入れたので、MT5を起動させて、インストールする手順に移ります。
下記の画像のように
- 上部メニューの「ファイル」タブをクリックし
- 「データフォルダを開く」をクリックします。
羅列されたフォルダの中から、下記の画像のように「MQL5」を選びクリックします。
indicatorsを選びクリックします。
ダウンロードした「trading_sessions_open_close」のファイルを貼り付けます。
Examplesの方に張り付けると、元々MT5に導入されているカスタムインジケーターの中にアルファベット順に配置され、上の画像のように外に張り付けると、元々MT5に導入されているカスタムインジケーターの下に、アルファベット順に羅列されます。
MT5を再起動させれば、インジケーターが反映されます。
チャート上に適用させる
MT5にカスタムインジケーターを反映された後は、チャート上に適用させてみましょう。
- 挿入タブをクリック
- インディケータ
- カスタム
- 下にスクロールしインストールしたカスタムインジケーターを探します。
インストールしたインジケーターは下の方にあります。
「Trade Sessions」を発見したので、適用させます。
インジケーター名は「Trading Sessions Indicator Free」です。
適用されました。
スマホで市場ごとの色分けを行う方法
スマホアプリではカスタムインジケーターがダウンロードできないため、基本的にはスマホで市場ごとに色分けすることはできません。
VPSの管理画面をスマホで見れば、パソコンの画面を見れるので、一応スマホでもカスタムインジケーターが使えるのですが、操作しずらないのでお勧めできません。
MT4やMT5は海外にサーバーが置いてあると、時間表記も日本時間とは異なるので、市場時間を把握しにくいです。
しかし、簡単な計算で市場時間を把握できるので以下の項目から詳しく紹介します。
- 利用業者のGMTを把握する
- 具体的な市場時間の計算
利用業者のGMTを把握する
XMなどの海外にサーバーがあるFX業者の場合、GMTが夏時間の場合は、「GMT+2」で冬時間の場合は「GMT+3」である場合がほとんどです。
日本時間の場合は「GMT+9」なので、時差は6時間と7時間となります。
MT5に表示されている時間を+6時間か+7時間すれば日本時間となるので、市場時間の把握も可能です。
具体的な市場時間の計算
具体的な市場時間の計算は以下の表のとおりです。
夏時間(日本時間) | 冬時間(日本時間) | 夏時間(GMT+2) | 冬時間(GMT+3) | |
東京時間 | 9:00~15:00 | 9:00~15:00 | 2:00~8:00 | 3:00~9:00 |
ロンドン時間 | 16:00~0:30 | 17:00~1:30 | 9:00~17:30 | 11:00~19:30 |
ニューヨーク時間 | 22:00~:5:15 | 23:00~6:15 | 15:00~22:15 | 17:00~0:15 |
市場ごとの競合関係や特徴を把握しトレードを成功させよう
「MT5の市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを知りたい!導入したい!」ご要望にお応えすべく、後半は、3種類の市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを画像付きで解説しました。
導入に関しても、画像付きで詳しく解説しました。
- MT5の詳細
- 市場を色分けする理由
- 用途に応じた様々な市場を色分けするインジケーター
- インジケーターの導入方法
MT5の市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターが、トレードの分析のおいてとても有利に働くことをお伝えしてきました。
市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを活用すれば、トレードの分析の精度が高くなります。
市場時間ごとに色分けしてくれるインジケーターを使いこなして、勝率の高いトレードを目指してくださいね。
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