米雇用統計の結果を受け利下げ観測浮上

ニューヨークの為替市場では、ドル円の取引が153円台半ばで始まりました。5月3日に発表された米雇用統計は市場予想を下回る結果でした。そのため、利上げ観測が強まり、ドル売りが加速しました。週の明けた現在、一部のトレーダーはドル売りを一服させていますが、前週の急落からの買い戻しの動きが見られます。

ドル円のチャートを見ると、日足や週足では152円でサポートラインが引かれています。151.90あたりでの反発後、ドル円の買いが売りに転じましたが、再度152円を目指す可能性があります。しかし、日米の金利差を考慮すると、円安の流れは変わらないと見られています。それでも、今週のアメリカの各指標発表には注目が集まります。

米雇用統計は、非農業部門雇用者数(NFP)が予想を下回り、特に賃金の伸びが鈍化していることを示唆しています。また、米雇用統計発表後にはISM非製造業景気指数が50を下回り、2022年以来の縮小圏に低下しました。これは、サービス業の減速が示唆されており、特にレジャー・接客部門の就業者数が増加にとどまっています。一部の大手企業は、春以降、米消費者の支出が抑制されていることを指摘しています。

FRBは、特に懸念していたサービス業のインフレが落ち着く可能性があり、短期金融市場ではFRBが秋以降に利上げを開始し、年内に2回の利下げを行うことが予想されています。一部の米国の主要証券会社は、環境が整えば、7月に利下げが開始される可能性もあると指摘しています。

これに加えて、来週の米国のインフレ指標は非常に重要なポイントとなるでしょう。また、日本時間の23時のニューヨークカットにおけるオプションの期日到来は、154円に期待されています。

6日のニューヨーク外国為替市場では、ドル円が4営業日ぶりに反発し、終値は153.92円となりました。イエレン米財務長官は、日本の通貨当局が円買い介入を行ったかどうかについては言及を避けつつも、市場の動きが急激であったことを指摘しました。市場では、政府・日銀が断続的に為替介入を行うことが困難になったとの観測があり、日米金利差を意識した円売り・ドル買いの動きが見られました。

本日の経済指標発表

【海外】

  • ドイツ3月製造業新規受注(15:00)
  • ドイツ3月貿易収支(15:00)
  • ユーロ圏3月小売売上高(18:00)
  • 米国3月消費者信用残高(8日4:00)
  • 米アップルが製品発表イベント
  • オーストラリア中銀が政策金利を発表
  • 米国3年国債入札

現在ドル円相場は1ドル154円前後で推移しています。

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