海外FXはギャンブル?多くの人が陥るハイレバの闇について解説

海外FXの最も特徴的な点は「ハイレバレッジ」です。

国内FX業者では金融庁の規制のもと最大レバレッジが25倍までに制限されていますが、海外FXの最大レバレッジは何百倍から何千倍にものぼります。

海外FXのハイレバレッジを利用することで少額の資金からでも大きな利益を出すことが理論上可能なので、海外FXはオススメされることが多いです。

しかし、海外FXのハイレバレッジがもつギャンブル性についても目を向ける必要があります。

この記事では以下の3つについて解説していきます。

  1. 海外FXにおける期待値
  2. 海外FXのハイレバレッジがギャンブルになりやすい理由
  3. 海外FXでギャンブルに陥らない方法

この記事の監修者

猪首 秀明(いくび ひであき)

1964年生。京都府京都市出身。

☑ 1983~2012年 ひまわり証券株式会社  取締役営業本部長
☑ 2012~2016年 東岳証券株式会社    代表取締役社長
☑ 2022年5月~  WikiFX Japan株式会社 顧問

1998年の外為法改正に伴い、ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、その普及に貢献する。

現在は複数のFX関連企業の顧問を兼任。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、個人向けの金融トレード運用アドバイザーとしても活動中。

国内FXでもハイレバトレードができる時代があった

今でこそ国内FXのレバレッジは一律25倍(個人口座)に規制されていますが、以前はレバレッジに特に制限が無かった時代もありました。

猪首 秀明

制限が無かったのは、日本で初めてFXが個人向けに商品化された1998年~2010年までです。

この時はFX会社によってレバレッジは自由に設定されており、100~200倍は当たり前、中には400倍とか500倍で提供いている業者もありました。

目次

海外FXにおける期待値

期待値とは確率が絡む出来事で一回あたりに期待できる平均値のことをいいます。

期待値は以下のような式で求めることができます。

期待値の求め方

期待値=(ある事象が起こる確率)×(その事象でとる値)

例えば、以下のようなギャンブルがあるとします。

ギャンブルの例

以下のようなギャンブルがあるとします。

ギャンブルの参加費用は1万円です。

20%の確率で10万円の利益

30%の確率で5万円の利益

50%の確率で3万円の損失

期待値の計算式に当てはめると

10万円×0.2+5万円×0.3+3万円×0.5=2万円

このギャンブルで得られる利益の期待値は2万円になります。

つまり、このギャンブルには1万円を払ってでも参加する意義があるということになります。

確率のゲームという点において、上記であげたギャンブルとFXは同じ性質を持っています。

つまり、FXで利益を積み上げていくには期待値に関する正しい知識を持っている必要があります。

そこでここでは以下の2つについて解説します。

  1. FXにおける期待値とは
  2. バルサラの破産確率

FXにおける期待値とは

FXにおける期待値とは一回のトレードで期待できる利益のことをさします。

FXにおける期待値は以下の計算式によって求めることができます。

FXにおける期待値の求め方

期待値=勝率/100×平均利益額−負率/100×平均損失額

この計算方法を踏まえると、FXの期待値計算は以下のように行うことができます。

FXの期待値計算

勝率:55%

平均利益額:20pips

平均損失額:15pips

使用している手法が上記のような成績を出したとします。

期待値=勝率/100×平均利益額−負率/100×平均損失額

以上の期待値の公式に当てはめると

期待値=4.25

つまりこのトレードでは1回につき4.25pipsの利益を期待することができます。

したがって、このトレード手法は採用するに値すると判断することができます。

ではもう一つの例を出します。

先ほどの例の勝率が55%から40%に下がった場合の期待値を求めます。

FXの期待値計算

勝率:40%

平均利益額:20pips

平均損失額:15pips

使用している手法が上記のような成績を出したとします。

期待値=勝率/100×平均利益額−負率×平均損失額

以上の期待値の公式に当てはめると

期待値=−1

つまりこのトレードでは1回につき−1pipsの利益が期待できます。

−1pipsの利益とは1pipsの損失を意味するので、このトレード手法は使えば使うほど損をしてしまう手法になります。

このように期待値はFXの手法の有用性を測るために活用することができます。

トレード手法の期待値が0より大きければ利益を出すことが期待できる手法、0より小さければ損失を出すことが期待できる手法ということになります。

バルサラの破産確率

期待値よりもさらに具体的にトレード手法の有効性を測る方法として挙げられるのがバルサラの破産確率です。

バルサラの破産確率とはフランスの数学者バルサラが生み出した数学理論のことで、FXで破産してしまう確率を求めることができます。

バルサラの破産確率は計算式で求める必要はなく、上記のような一覧表を参照することで確認することができます。

バルサラの破産確率の計算式は非常に難解で覚える必要がないので割愛します。

ここでは以下の2つについて解説していきます。

  1. バルサラの破産確率で必要な3つの変数
  2. バルサラの破産確率の一覧表の見方

バルサラの破産確率で必要な3つの変数

破産確率を求めるためには以下の3つの変数を知っておく必要があります。

  1. 手法の勝率
  2. リスクリワード比率
  3. 資金率

1つ目の変数である手法の勝率とは、利用している手法が総トレード数に対して何回の勝ちトレードを収めたかを表します。

100回のトレードで57回勝ったとすると、勝率は57%になります。

2つ目の変数であるリスクリワード比率とは、平均利益額と平均損失額の比率のことをさします。

まず、平均利益額と平均損失額の求め方から説明します。

平均利益額とはトレード全体で得た総利益を勝ちトレード数で割ったものです。

また、平均損失額とはトレード全体で失った総損失を負けトレード数で割ったものです。

そこで求めた平均利益額を平均損失額で割ることによってリスクリワード比率を求めることができます。

リスクリワードの求め方の例

100回のトレードを行い、勝率が60%だったとします。

得た総利益が20万円で、総損失が10万円だとします。

勝率が60%なので勝ちトレード数は60回、負けトレード数は40回になります。

この時、平均利益額は

20万円÷60(回)≒3,333円

この時、平均損失額は

10万円÷40(回)=2,500円

よってこの時のリスクリワード比率は

リスクリワード比率=3333÷2500≒1.3

3つ目の変数である資金率とは、一度のトレードの許容損失額が資金全体に占める割合をさします。

許容損失額を口座残高で割ることで求めることができます。

資金率の求め方

資金100万円の口座でトレードを行う場合、1回のトレードで2万円以上の損失が出ないように逆指値を置いていたとします。

この時の資金率は

2万円÷100万円=0.02

つまりこの手法の資金率は2%になります。

以上がバルサラの破産確率で必要な3つの変数です。

バルサラの破産確率一覧表の見方

バルサラの破産確率は以上の3つの変数を用いて計算を行います。

しかし、バルサラの破産確率の計算結果は一覧表にまとめられているので、わざわざ計算する必要はありません。

ここではバルサラの破産確率一覧表の見方について解説していきます。

【資金率5%】

【資金率10%】

【資金率20%】

以上は資金率5%、10%、20%の際のバルサラの破産確率の一覧表です。

横列は手法の勝率の変数、縦列はリスクリワード比率の変数、表の左上には資金率を表示させています。

この表では破産確率の高さに応じて配色されており、緑→黄色→赤の順番で破産確率が高くなっていきます。

FXの手法における破産確率は1%未満であることが理想とされます。

バルサラの破産確率一覧表の見方

もし、自分のトレード手法の資金率が5%で、勝率60%、リスクリワード比率が2だったとします。

その際は、資金率5%の表を参照します。

勝率60%とリスクリワード比率2の交わる数値を見てみると、0.0%と表記されていることがわかります。

よって自分のトレード手法の資金率が5%で、勝率60%、リスクリワード比率が2のとき、破産確率は0.0%だということができます。

バルサラの破産確率一覧表の注意点

バルサラの破産確率を考える際に注意しなければならない点が2つあります。

  1. 資金率は複利的に考える
  2. 十分なトレード数をもとに破産確率を求める

まず、1つ目の注意点は資金率を複利的に考える点です。

トレードを行うごとに自分の口座残高は推移していきます。

その度に口座残高にあった許容損失額を設定しなければ、資金率がバラバラになってしまい正確な破産確率を求めることができません。

資金率は複利的に考える

10万円を資金率10%で運用するとします。

最初のトレードの許容損失額は1万円になります。

もし、このトレードで負けた場合口座残高は9万円になります。

次に再びトレードをする場合の許容損失は、

9万円×10%=9,000円

よって9,000円になります。

もし口座残高9万円の時に許容損失額を1万円のままにしてしまうと

1万円÷9万円×100≒11%

資金率が11%になってしまい、正確な破産確率を求めることができなくなってしまいます。

2つ目の注意点は十分なトレード数をもとに破産確率を求めることです。

トレード手法の勝率はサイコロの出目のようにあらかじめ確率が固定されている訳ではないので、実際のトレードデータをもとに統計的な確率を求める必要があります。

「サイコロの出目」や「コインの表裏」などを取り扱う確率のことを数学的確率と言います。

トレードの勝率についてはトレードの試行回数が多ければ多いほど、その手法が本来持つ勝率に収束していく性質を持ちます。

十分なトレードサンプルが無い場合

現在合計で10回のトレードを行い、7勝3敗でリスクリワード比率は全て2で固定していたとします。

この時点でのトレード成績は

勝率:70%

リスクリワード比率:2

になります。

では次のトレードで負けたとします。

この時トレード成績は7勝4敗となり、勝率は63%へと大きな下方修正をすることになります。

このようにトレードサンプルが少ないうちは1回のトレードごとに勝率が大きく変化します。

このようにトレードサンプルが少ないうちにバルサラの破産確率一覧表に当てはめても、正確な破産確率を求めることはできません。

海外FXのハイレバレッジがギャンブルになりやすい理由

ここまでFXにおける期待値やバルサラの破産確率について解説してきました。

そもそも期待値やバルサラの破産確率などはギャンブルなどの場面でよく利用される考え方です。

FXはあらゆる値動きにチャンスを見出し資金を投じることを目的とする「投機」です。

投機の性質上、時にはファンダメンタルズとは反対の方向にエントリーするという「賭けの行為」をすることもあります。

このように不確実性に挑む行為であるという点でそもそもFXにはギャンブル性があり、ハイレバレッジトレードが可能な海外FXはギャンブル性をさらに助長しているといえます。

ここでは海外FXのハイレバレッジがギャンブルになりやすい理由を3つ説明します。

  1. 資金率の高いトレードになる
  2. 冷静さを失いやすい
  3. 初心者が大勝ちすることがある

理由1:資金率の高いトレードになる

海外FXのハイレバレッジにより多くのロットを保有できるようになりますが、その分1回のトレードあたりの資金率が高くなりやすいです。

ハイレバレッジなトレードの場合、損切りまでの値幅が短くても資金率が高いトレードが可能です。

資金率20%のトレードをする際の損切り幅

国内FX:最大レバレッジ25倍

海外FX:最大レバレッジ1,000倍

口座残高:10万円

資金率:20%

1ドル=100円

この条件のもと、両方の業者で最大のポジションを持ってトレードをするとします。

【国内FXの場合】

10万円で持つことのできるドル円の最大ポジションは

2万5,000通貨

資金率20%のトレードをするとき、

損切りまでの値幅は80pips

【海外FXの場合】

10万円で持つことのできるドル円の最大ポジションは

100万通貨

資金率20%のトレードをするとき、

損切りまでの値幅は2pips

このように、海外FXでは高い資金率のトレードも容易に実現できてしまいます。

では資金率の高いトレードを行うことは悪いことなのでしょうか?

ここでは、資金率5%と資金率20%のバルサラの破産確率を見比べながら、資金率が高いトレードの危険性について解説します。

【資金率5%】

【資金率20%】

上2枚の一覧表では破産確率0%の範囲を赤枠で囲っています。

資金率20%のバルサラの破産確率と資金率5%のバルサラの破産確率を比べてみると、資金率の高さがどれほど破産確率に影響するかを理解していただけると思います。

例えば「勝率が50%」「リスクリワード比率が2」のトレードをするとします。

資金率20%のトレードの場合、破産確率は9%です。

資金率5%のトレードの場合、破産確率は0%です。

海外FXでは資金効率の良さなどが取り上げられがちですが、破産確率がその分上がっていることに目を向ける必要があります。

理由2:冷静さを失いやすい

海外FXの大きなレバレッジでトレードをしている時は、短時間で大きな資金が動くため冷静さを失いやすいです。

これはトレードで勝ち続けている時と負け続けている時の両方に当てはまります。

勝ち続けている時は気が大きくなり、資金管理を無視した大きすぎるロットを抱えてトレードしてしまう可能性があります。

そのようなメンタル状態でトレードを続けてしまうと、今までの収益を一回のトレードで吹き飛ばしてしまう「コツコツドカン」をいずれ引き起こしてしまいます。

また、トレードで負け続けている時も自暴自棄なトレードを行なってしまう可能性があります。

今までの負け分を一回のトレードで取り返そうという気持ちが働き、ハイレバレッジトレードの末により大きな損失を抱えてしまいかねません。

この行動を「負け追い」と言い、ギャンブル依存症の中核症状だと言われています。

トレードの際には冷静で客観的な判断をする必要があります。

海外FXでエントリーのたびに緊張感がある場合や、値動きの行方が不安でチャートから目を離せなくなっている場合は、ギャンブル性の高いトレードをしている証拠です。

理由3:初心者が大勝ちすることもある

FXではテクニカル分析を理解していない初心者でも相場状況によっては大勝ちしてしまう時があります。

ギャンブルでも同様のケースが起こることがあり、このことをビギナーズラックと呼んだりします。

しかしこのビギナーズラックの体験が、ギャンブルトレードという泥舟に身を委ねてしまう原因になります。

競馬やパチンコなどのギャンブルでは始めたての頃に大きな勝ち方をしてしまうと、

自分には才能がある!

このままさらに知識を深めれば、もっと勝てるようになる

と思い込んでしまい、どんどんのめり込んでしまいます。

FXにしても、テクニカル分析やファンダメンタルズ分析についての完璧な知識を身に着けることによって、全ての値動きを正確に予測できるようになると思い込むようになります。

この考え方は決定論(ラプラスの悪魔)と呼ばれており、現在は量子力学の観点から否定されている考え方です。

しかし実際はどの値動きも唯一のものであり、完璧な予測をすることは不可能です。

勝ち続ける経験をしたとしても、トレード回数を重ねていけば本来の勝率に収束していくという統計的確率の本質を忘れないようにしましょう。

猪首顧問のFXコラム:日本でレバレッジが規制された背景とは?

ハイレバレッジがギャンブルトレードになりやすいことはご理解いただけたと思います。

猪首 秀明

しかしながら2000年代前半の第一次FXブームにおいて、そのけん引役になったのは、ハイレバレッジだったことも否めません。

ドル円で言えば、10,000ドル分の取引(130万円相当)が、レバレッジ500倍であれば2,600円くらいの最低必要証拠金でポジションが持てるわけですから、少額の資金しか用意できない主婦層やサラリーマン、若年世代でも参加することができ、爆発的に取引参加者が増えました。

一方で、日本では金融リテラシーやトレードにおけるスキルや知識が欧米レベルに追いついていない参加者が多かったのも事実です。これにより、資金管理の意識が乏しい無謀な取引も多く、想像を超える損失を被る参加者の増加が社会問題にもなりました。

こうした状況を踏まえ、「投資家保護」を理由(目的)に、2009年8月に「金融商品取引業等に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」が公布され、2010年8月までにレバレッジを50倍に、2011年には25倍に規制されることとなりました。

猪首 秀明

この発表はFX業界に激震を与えたニュースだったことは今でも鮮明に覚えています。

10,000ドル相当の取引において、それまでレバレッジ500倍であれば2,600円の証拠金でよかったものが、25倍だと52,000円になる訳ですからね。

取引量が激減するすることは必至ですから、FX業界の勇士を何人も集めて、当局に苦情、意見、陳情に通ったことが懐かしく思います。

海外FXでギャンブルに陥らない方法

ここまで海外FXはギャンブル要素が強いことを理解していただけだと思います。

では海外FXにおいてギャンブル性を排除するためにはどのような対策をすればよいでしょうか。

そこでここでは以下の3つについて解説します。

  1. こまめに出金する
  2. トレード日記を書く
  3. 国内FX業者を利用する

こまめに出金する

海外FXでギャンブルに陥らないためには、こまめに出金することが重要です。

FXの口座残高に多くの資金がある場合は、誘惑に負けてその資金を使った大きなトレードをしたくなります。

そこでこまめな出金をすることでトレードで得た利益を確保し、気持ちを落ち着かせることでギャンブルトレードを未然に防ぐことができます。

また、確定申告の後には必ず出金しておくことをオススメします。

確定申告ではその年のトレードで得た利益を申告する必要があります。

所得額税率内訳所得控除
195万円以下15%所得税5%+住民税10%0円
195万円~330万円以下20%所得税10%+住民税10%9万7,500円
330万円~695万円以下30%所得税20%+住民税10%42万7,500円
695万円~900万円以下33%所得税23%+住民税10%63万6,000円
900万円~1,800万円以下43%所得税33%+住民税10%153万6,000円
1,800万円以上~50%所得税40%+住民税10%279万6,000円
海外FXの課税

海外FXによる利益などの雑所得には総合課税が採用されるので、利益の大きさに応じて税率も大きくなります。

年末の確定申告の後にトレードをして大きな損失を出してしまった場合、税金の支払いに苦しむことになります。

したがって確定申告の後は納税分だけでも出金しておくことをオススメします。

トレード日記を書く

トレード日記を書くことを習慣化することによってギャンブル性を排除することができます。

トレード日記は自分のトレード内容を詳しく記録として残し、今後のトレードを改善していくために用います。

トレード日記には以下の要素を含めるようにしましょう。

トレード日記に含める要素
  • トレード日時
  • 通貨ペア
  • ロット(取引数量)
  • トレード方向
  • エントリーポイント
  • エントリー根拠と心情
  • 利確と損切りの位置
  • トレードの反省
  • チャートの写真

トレード日記の書き方は人それぞれです。自分が一番継続しやすい形で日記を書きましょう。

トレード日記を書くことによって自分のトレード中の行動を客観的に観察できるようになるため、ギャンブル性の高いトレードの要因を可視化することができます。

トレード日記を通して可視化されたギャンブル性の要因を改善していくことによって、健全なトレードスタイルを身につけることができます。

国内FX業者を利用する

海外FXでギャンブルに陥らないためにはそもそも国内FX業者を使うことが1番の対策になります。

金融庁は日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者を違法の業態とみなしています。

海外FX業者とトレードをすること自体は違法ではありませんが、詐欺などの被害にあった場合は救済措置が難しいという特徴があります。

したがってFXをする際は金融ライセンスを取得していて安全性の高い国内FX業者を利用することをオススメします。

WikiFXではその業者が日本の金融ライセンスを取得しているかを簡単に確認することができます。

WikiFXにアクセスして中央の検索バーに検索したいFX業者の名前を入力します。入力が終わったら検索ボタンをクリックします。

検索結果が表示されるので、該当するFX業者をクリックします。

表示された画面の左側でそのFX業者がどの金融ライセンスを取得しているかを確認することができます。

日本のマークが表示されていれば、その業者は日本の金融ライセンスを取得した安全性の高い業者であることが分かります。

国内FXは海外FXに比べて「レバレッジが低い」「ボーナスやキャンペーンが少ない」「追証が請求される」などとデメリットばかりが強調されがちです。

しかし海外FXには出金拒否などの詐欺被害に遭う潜在的なリスクが存在することを踏まえると、国内FX業者の利用をオススメします。

まとめ:国内FXで安全性の高いトレードを目指そう

ここまで海外FXのギャンブル性について解説しました。

確かに海外FXを利用していてもギャンブルにならないような資金管理を行う事は可能です。

しかしギャンブルにならないような資金管理を行うのであれば、業者の安全性が保障された国内FX業者を利用する方が妥当だと考えます。

また海外FX業者を利用していると、つい自分のトレード能力や資金に見合わない大きなロットを保有してしまうという心理的なリスクもあります。

国内FXを利用し冷静なトレードと安全性の高い資金管理を徹底することこそが、FXで利益を得るための1番の近道です。

WikiFXでは海外FX業者よりも国内FX業者の利用をオススメします。

猪首顧問のFXコラム:「ハイレバレッジの方が資金効率がいい」は錯覚である

投資家保護を目的に規制されたレバレッジ規制ですが、これにはFX業界全体には取引量激減は必至で衝撃的でしたが、実は取引参加者の個人投資家にも大きな影響を及ぼしました。

従来通りのハイレバレッジを提供している海外FX会社への流出が始まったのです。

猪首 秀明

実は、これ以前は海外FX会社の存在は日本居住者には、ほとんど意識されていませんでしたし、認知もされていなかったのです。

投資家保護のために実施したレバレッジ規制ですが、結果的にはよりリスクが高い海外FX会社に投資家の関心が行ってしまったことは本末転倒であり、大変残念に感じます。

しかしながら、私は現在の日本の低レバ規制に反対ではなく、むしろ賛成です。

金融機関等に所属しているプロの為替ディーラーたちとは違い、個人投資家はそのスキルや知識、経験等に大きくばらつきがあります。当然、新しくFXに参入する初心者の存在も多いわけです。
その方たちの不慮の大きな損失等から守るためにも、一定の規制は必要だと考えます。

また海外を見ても、金融先進国である欧州やアメリカでも、レバレッジ規制は20~30倍くらいが普通です。

金融レギュレーションが低い(緩い)国ほど、レバレッジが高いという事実もお気づきください。

猪首 秀明

そもそも、ベテランのFXトレーダーでも、実際の取引ではレバレッジ5~10倍くらいでやっている人が多いです。
結局は低レバレッジでトレードしている人の方が、余裕を持って継続的にいい成績をあげているものです。

「ハイレバレッジの方が資金効率がいい」という錯覚から目を覚まして、安全な国内FX会社を使うことをお薦めします。

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この記事を書いた人

早稲田大学法学部を卒業後、FXでトレードを続けながらFX専門のWebライターとして活動。
海外滞在を通して身につけた英語力を武器に、英文献を用いた多角的な記事の執筆が得意。

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