ドル円相場遂に155円を突破!

4月24日、ドル円相場が遂に155円を突破しました。155円台付けたのは一時1ドル=155円台前半まで上昇し、1990年6月以来の約34年ぶりです。市場関係者の間では、さらなる円安の加速が懸念されています。

急激な円安が進んだ背景には、米国の利下げ観測後退があります。以下の要因が複合的に作用したと考えられます。2024年年初は米連邦公開市場委員会(FOMC)による利下げが3月に開始されるという市場の予想でした。しかし、CPIなどの指標より今年に入ってもインフレが鈍化していないことから、利下げが延期されています。最近の円安は特に、4月10日に発表された3月CPIが予想以上に上昇していたことにより、6月利下げ開始の観測が消えたことが拍車をかけています。さらに、中東情勢の悪化によって地政学リスクが高まり、原油価格が上昇したことも利下げ開始時期を遅らせる要因となります。

155円という心理的節目を遂に超えましたが、市場は為替介入を警戒しているため、大きくは動いていません。鈴木俊一財務相は4月23日の参院財政金融委員会で、円安による輸入物価の上昇への懸念を表明しました。また、4月15日から20日までワシントンで開催された国際通貨基金(IMF)と世界銀行の春季会合では、ドル高の優勢に対して、日米韓が為替市場の動向に関する緊密な協議を盛り込んだ共同声明を発表しました。

元財務官の古沢満宏氏は、「為替介入は相当近い」と見ており、少なくとも160円になるまでには介入が行われると予想しています。

そのため、為替介入を警戒した重い動きとなっています。また、明日26日には、日銀金融政策決定会合の発表、米個人消費支出(PCE)価格指数の発表があります。そのため、本日は為替介入の警戒と発表待ちから慎重な展開になると予想されます。現在、ドル円相場は155円中盤で推移しています。

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