TradingViewでZigZagを使いこなしたい!
本記事ではこのような要望に応えます。
チャート上にジグザグのラインが描かれる「ZigZag」は、シンプルながらトレンドを視覚的に把握しやすく、FX初心者から中上級者までの幅広い層のトレーダーから支持されているインジケーターです。
TradingViewでは、ZigZagがデフォルトで搭載されており、誰もが簡単に表示させられます。
ZigZagを使いたいけど、TradingViewに慣れていないせいか、いまいち使いこなせていない気がするんですよね…
そこでこの記事では、TradingViewでのZigZagの使い方を解説していきます。
チャートへの追加方法や設定方法、見方などをFX初心者の方にもわかるよう画像を交えて詳しく解説していきます。
TradingViewのコミュニティスクリプト内にある、ZigZag関連のおすすめのインジケーターもご紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください。
- TradingViewでZigZagをチャートに追加する方法
- TradingViewのZigZagの見方・使い方
- TradingViewのZigZag関連のおすすめのインジケーター
TradingViewでZigZagをチャートに追加する方法
それでは早速、TradingViewでZigZagをチャートに追加する方法について、スマートフォンアプリの場合も含めて解説していきます。
まずはZigZagを知らない方のために、ZigZagがどのような特徴を持つインジケーターなのかから確認していきましょう。
TradingViewのZigZagとは
ZigZagは、チャートの高値・安値に合わせて自動でラインを引いてくれるインジケーターになります。
TradingViewでZigZagを表示させたのが以下のチャートです。
このようにZigZagは、上昇・下降の波形を視覚的にわかりやすく示してくれるので、相場のトレンドがひと目でわかるようになります。
ZigZagはトレンドラインを引く際に役立つほか、抵抗線・支持線を引く際にも役立ちます。
トレンドラインは引く人によって微妙に違ってきますが、ZigZagを使えば皆同じようにトレンドラインが引けるので、初心者の方におすすめですね。
TradingViewでZigZagを表示させる手順
TradingViewでZigZagを表示させるには、まずはチャート上部の「インジケーター」をクリックしましょう。
検索窓に「ZigZag」、もしくはカタカナで「ジグザグ」と打ち込むと、ZigZag(ジグザグ)が出てくるのでクリックしてください。
ZigZagがチャートに表示されました。
ZigZagに限らず、他のインジケーターを表示させる場合も全てこの手順になるので覚えておきましょう。
TradingViewのZigZagの各パラメータの意味と設定方法
ZigZagの設定をカスタマイズする場合は、左上の歯車マークから行います。
設定内容は「パラメーター」「スタイル」「可視性」にわかれており、「パラメーター」のそれぞれの項目の意味は以下の通りです。
番号 | 項目 | 設定内容 |
---|---|---|
① | Price deviation for reversals(%) | 価格が転換する際の乖離率。値を大きくすればより大きい「山」と「谷」を捉え、小さくすれば狭い値幅でZigZagのラインが描画される。 |
② | Pivot legs | 新しい高値と安値を判定する期間。数値が大きいとより長い期間で判定され、数値が小さいと短い期間で判定される。 |
③ | Line color | ラインの色と透明度。 |
④ | 最後のバーまで延長 | 計算途中のバーまでZigZagのラインを延長するかどうか。 |
⑤ | Display reversal price | 高値(山)と安値(谷)の価格を表示するかどうか。 |
⑥ | Display cumulative volume | 出来高を表示するかどうか。 |
⑦ | Display reversal price change | 価格変動幅を表示するかどうか。Absolute→変動価格を表示・パーセント→価格変動率を表示。 |
ちなみに、デフォルトの値は①のPrice deviation for reversals(%)が「5」で、②のPivot legsが「10」となっています。
なお、通貨ペアや時間足によっては、ZigZagのラインが的確に「山」と「谷」を捉えない場合もあります。
そのような場合は①のPrice deviation for reversals(%)の数値を「5〜0.1」の間で微調整してみてください。
②のPivot legsの数値はデフォルトの「10」のままで概ね大丈夫です。
ZigZagをTradingViewのスマホアプリで表示させる手順
TradingViewのアプリでZigZagを表示させる手順は、AndroidとiPhoneでほぼ同じです。
ここではiPhoneの場合を例に、ZigZagを表示させる手順を見ていきましょう。
まずは、アプリを立ち上げチャートを開き、下にある「+」をタップします。
続いて「インジケーター」をタップします。
検索窓に「ZigZag」もしくはカタカナで「ジグザグ」と打ち込むと、ZigZag(ジグザグ)が出てくるのでタップしてください。
ZigZagが表示されました。
なお、各種パラメーターをカスタマイズする場合は、インジケーター名をタップすると表示される「歯車」マークから設定できます。
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TradingViewのZigZagの見方・使い方
ZigZagはトレンドを分析するのに長けたインジケーターです。
ここからはそんなZigZagの具体的な見方や使い方を解説していきます。
ZigZagで押し目・戻りを判別
ZigZagの最も一般的な見方・使い方が、トレンドにおける押し目と戻りの判別です。
以下のようにZigZagを表示させることで、上昇トレンドの押し目が一目瞭然となります。
下落トレンドの戻りも以下の通りすぐに確認可能です。
このように、ZigZagを表示していれば押し目・戻りが一目瞭然で、環境認識に役立つのはもちろん、エントリーポイントの特定にも役立ちます。
ZigZagは、トレンドフォローをしたいけどなかなかうまくいっていない方におすすめですね。
また、ZigZagを表示させていることによって、トレンドが継続しているのか、終了に向かっているのか、はたまたトレンドが転換するのかといった判断もしやすくなります。
なお、そのようなトレンドの考え方については、ダウ理論が非常に参考になります。
ダウ理論に関しては下記の記事で詳しく解説してるので参考にしてみてください。
ダウ理論を理解しているかどうかで、チャートの見方がまるっきり変わるものです。
その点、ZigZagを表示させているとダウ理論を格段に認識しやすくなります。
ZigZagでチャートパターンを判別
ZigZagは、ヘッドアンドショルダーやダブルトップなどのチャートパターンを判別するのにも役立ちます。
上のチャートでは、ZigZagを表示させていることによって、ダブルトップが形成されているのがはっきりとわかります。
また下のチャートでは、ヘッドアンドショルダーが形成され、そこから定石通りチャートが下落しているのがわかります。
これはわかりやすい!
FX初心者の方でもすぐにわかりますね。
このように、ZigZagのおかけでチャートパターンを把握しやすくなり、トレードに役立てられます。
【中上級者向け】ZigZagでエリオット波動を分析
エリオット波動とは、相場の動きにはある一定のパターンがあり、そのパターンが繰り返されるとする理論のことです。
このようにエリオット波動は「推進5波」と「修正3波」から成り立っており、この波動が繰り返し表れるとされています。
しかしながら、実際のチャートでは複雑に価格が推移するため、エリオット波動を見つけるのは容易ではありません。
チャートパターンやダウ理論を認識するよりも、エリオット波動を見つける方が難しいかもしれません。
ただ、ここでもZigZagを使えば、エリオットの波動を見つける難易度は格段に下がります。
エリオット波動を理解していると、相場の動きを予測しやすくなり、トレードに活かすことができます。
詳しくは下記の記事で解説してるので参考にしてみてください。
【TradingViewのZigZagインジケーター】コミュニティスクリプト(community script)内のおすすめをピックアップ
TradigViewの優れた機能のひとつに「Pineスクリプト」という簡易言語を使って、カスタムインジケータを自由自在に開発できることがあげられます。
TradingViewが開発したプログラミング言語のこと。
テクニカル分析を行う為の独自のインジケーターやストラテジーの作成に用いられる。
ZigZagの関連のインジケーターも、「コニュニティスクリプト」からZigZagと検索すると複数表示されます。
その中から、ユーザーの評価も高くおすすめなZigZag関連のインジケーターは以下の通りです。
- 「ZigZag++」:デフォルトのZigZagをよりシンプルにしたインジケーター。MT4/MT5のZigZagとパラメーターが同じ。
- 「ZigZag Multi Time Frame with Fibonacci Retracemen」:マルチタイムフレーム機能を搭載し、なおかつZigZagを起点とするフィボナッチリトレースメントも表示できる。
- 「Double Zig Zag with HHLL」:2つのZigZagを表示。
- 「Auto Pitchfork, Fib Retracement and Zig Zag」:ZigZagを起点にピッチフォークとフィボナッチエクスパンションを表示。
- 「Zigzag Trend/Divergence Detector」:ZigZag+オシレーター系インジケーター+PIVOTでトレンドとダイバージェンスを検出し、チャートが転換・反転する高値・安値にラベリングする。
いずれも、ZigZagにプラスアルファで便利な機能が追加されているといった感じです。
気になるものがあれば、インジケーター名をコピペして表示させてみてください。
MT4・MT5でZigZagを使ってきた方であれば、パラメーターの設定が同じ「ZigZag++」がおすすめです。
TradingViewのZigZagに関するよくある質問
ここからは、TradingViewのZigZagに関するよくある質問に答えていきます。
まだTradingViewに慣れていないという方は、ぜひ参考にしてくみてください。
TradingViewでZigZagがきちんと表示されないのですが…
ZigZagには、下記のチャートのように高値と安値を拾ってくれずに一直線になってしまう場合もあります。
このような場合、パラメーターの設定で「Price deviation for reversals(%)」の部分の数字を小さくしてみましょう。
デフォルトは「5」ですので、試しに「1」にしてみます。
高値と安値を細かく拾うようになったのがわかります。
このように、ZigZagが上手く表示されない場合は、まずは「Price deviation for reversals(%)」の値を調整してみてください。
TradingViewではZigZagを使用したストラテジー(strategy)を作成することはできますか?
作成できます。
ZigZagを表示させた状態でチャート下部の「Pineスクリプト」へ進むと、ZigZagのPineスクリプトが表示されるので、そこからストラテジーを作成可能です。
インジケーターに売買サインを出すプログラムのこと。
TradingVieでは、他のユーザーが作成し、公開しているストラテジーを使用することも可能。
なお、ストラテジーテスターからはバックテストもできるようになっています。
ZigZagに関するインジケーターで、リペイントしない(no repaint)タイプのものはTradingViewにはありますか?
あります。
コミュニティスクリプト内の「Momentum-based ZigZag (incl. QQE) NON-REPAINTING」がリペイントしないタイプのZigZag関連のインジケーターになります。
ZigZagが価格の変動に応じて過去のラインを書き換えること。
ZigZagは特定のパーセンテージ以上の価格変化があった時に高値と安値を直線で結ぶインジケーターのため、最新の価格がそのパーセンテージを超えたり下回ったりすると直線の終点が変わってしまう。
TradingViewのPineスクリプト(Script)を利用すれば、オリジナルのZigZagのインジケーターを作成できますか?
作成できます。
「Pineスクリプト」を利用すれば、ZigZagだけにとどまらず、あらゆるオリジナルのインジケーターの作成が可能です。
TradingViewのZigZag関連のインジケーターでおすすめのものはありますか?
おすすめのインジケーターは、「【TradingViewのZigZagインジケーター】コミュニティスクリプト(community script)内のおすすめをピックアップ」のパートでも触れていますが、以下の通りになります。
- ZigZag++
- ZigZag Multi Time Frame with Fibonacci Retracemen
- Double Zig Zag with HHLL:
- Auto Pitchfork, Fib Retracement and Zig Zag
- Zigzag Trend/Divergence Detector
また、Google等の検索エンジンからも「zig zag indicator tradingview」「tradingview zig zag indicator」「indicador zig zag tradingview」あたりで検索するといくつかヒットするので、あわせてチェックしてみてください。
TradingViewのZigZagまとめ
ZigZagは環境認識に使えるのはもちろん、実際のトレードにも有効活用できる優れたインジケーターです。
多くのチャートツールにデフォルトで搭載されており、人気のインジケーターのひとつと言えるでしょう。
特にTradingViewの場合、コミュニティスクリプト内で公開されているZigZag関連インジケーターは100を超え、ユーザーからの支持の高さがうかがえます。
ぜひ、TradingViewのZigZagを使いこなし、トレードに活かしていきましょう。
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