FXでよくある失敗10選!相場から退場しないための鉄則とは?

FXで勝てるようになるには何年かかるんだろう…

何ヶ月経っても勝てるようにならない…

FX初心者が犯す失敗は共通している傾向があり、その失敗を矯正せずに数ヶ月~数年経過してしまうと、失敗が癖になり泥沼にハマってしまうでしょう。

その反面、一度犯した失敗はしっかり矯正すればその時点で勝ちトレーダーにかなり近い位置に立っているといえます。

そのため、初心者のうちに考えられる失敗は全て学び対策する必要があります。

そこでこの記事では、FX初心者によく見られる失敗談まとめや失敗する理由、対策方法について詳しく解説していきます。

もし「自分にも当てはまっている」と感じる項目があれば、対策を参考に致命的な損失をなくしていきましょう。

目次

FX初心者が相場で生き残れる確率は?

FX初心者が相場で生き残れる確率を解説するイメージ

FXは「9割が1年以内に退場する」といわれており、非常にリスクの高い投資法として知られています。

金融先物取引協会から毎年公表されているデータによると、毎年半数以上のトレーダーが口座残高をすり減らしているデータが公表されています。

期間口座残高現象割合
2022年第3期52.95%
2022年第4期53.24%
2023年第1期51.23%
2023年第2期69.71%
参考:預託金増減口座数割合情報

実際には約5~6割のトレーダーが負けていますが、その中には1年以内に証拠金の全てを失うトレーダーもいるでしょう。

9割が1年以内に退場するというのは少し大げさかもしれませんが、なにも考えずにトレードして勝てるほど甘くはないのがわかりますね。

では、上記の表に記載されている5割の「負けトレーダー」はどんな失敗で負けてしまったのでしょうか。

よく見られる失敗例について解説していきます。

FX初心者がよくやる失敗10選

FX初心者がよくやる失敗を解説するイメージ

FX初心者がよくやる失敗には、以下のようなものが挙げられます。

なかには長くトレードを続けている人でも犯してしまう失敗もあるので、初心者以外のトレーダーにも参考になるでしょう。

損切りをせずに資金を全て失ってしまう

いやーやらかしましたー!

今月資金全損しました😅

損切り止めれなかったなぁ。

久々に来た損切りを受け入れることができませんでしたね…。

全て失ってから気づきますね。2万の損切りで済んだのに14万全損😭

いかに損切りが大切か再認識しました。

12/1〜またリスタートです!

引用元:X

この投稿ではリスタートできる余力を残していましたが、2万円の損切りで済むところを14万円分のゼロカットという苦い結果に終わりました。

トレーダーが損切りできない理由はプロスペクト理論という行動心理によるもので、対策なしでは克服できない人間の特性です。

  • プロスペクト理論・・・利益を得る喜びよりも損失を被る恐怖を大きく感じてしまう心理

例えば10万円の利益確定をした時の喜びが1とすると、10万円の損失を確定させた時の恐怖や悲しいは2にも3にも膨れ上がってしまうのです。

そのため「損切りしなければ戻ってきて損益0で決済できるかも…」という心理から、適切な位置で損切りできなくなってしまいます。

特に損切りせずに助かった経験があると、再現性のない低確率な逃げ道でも助かる可能性を求めて損切りしない習慣ができてしまいます。

損切りなくして再現性のある長期的な利益はありえないため、必ず対策する必要があります。

ほかにも、損切りできずに痛い目を見たトレーダーの体験談は以下の記事でもまとめているので見てみてください。

高いレバレッジにより一瞬で大金を失ってしまう

しごおわ〜🍻( ´∀`)

明日給料日と言う安心感が僕をハイレバの誘惑に!
もちろんゼロカですが…

はい残念😢
ハイレバあかんて(笑
 
お疲れっした〜😊

引用元:X

レバレッジ調整の感覚が掴めていない初心者もやりがちな失敗ですが、中級トレーダーでもハイレバレッジの罠にハマっている人も多いのが現実です。

特に海外FXはゼロカットを背にしたハイレバレッジ戦法が有効だと考えられがちです。

たとえば、10万円の資金で損切りはゼロカット、利益確定は20万円まで伸ばす手法を勝率50%で継続できれば勝ち続けられます。

トレンドをしっかり捉える技術を養えば、このような戦法も取りやすいですね。

しかし、多くのトレーダーはリスクの高いハイレバレッジで利益が積み上がると、以下のような恐怖心が湧き上がってきます。

利益がなくなるのが怖い…

このまま相場が反転してゼロカットになったらどうしよう…

このようなメンタルから、目標利幅までポジションをホールドできない「チキン利食い」をしてしまい、手法が持つ期待値通りの利益を出せず資金をすり減らしていくトレーダーが多いのです。

「利益がなくなるのが怖い」という思いは「損失が怖い」と同じくプロスペクト理論に当てはまるため、相当の忍耐力かないとチキン利食いに走ってしまうでしょう。

行動心理的にハイレバレッジはうまくいかないケースが多いため、あまりおすすめできません。

感情的になりルール無視の取引をしてしまう

36000入金→70000→99000→あと1000円稼ぐ、そして50000円出金すっぞ→ルール無視で高ロット→50000負け→意地の高ロット→ゼロカ

いつものパターン

ツイートする事で戒めにしたい

引用元:X

初心者ながらに取引ルールを確立していれば他トレーダーよりも優秀といえますが、感情的になってルール無視をしてしまっては意味がありません。

主なルール無視の要因には以下のようなものが挙げられます。

  • 「あと○○円だけ稼ぎたい」という願望
  • 手法通りのトレードで損切りを連発してしまう
  • 「もっと短期間で稼ぎたい」という願望

利益額に対する願望はプロスペクト理論に直結しており、チキン利食いや塩漬け、ハイレバトレードなどNGトレードを誘発してしまいます。

また、手法通りでも損切りが連発してしまうと「この手法で勝てるのか…?」という疑いや焦りから、損失を取り戻すためのハイレバトレードに繋がってしまうでしょう。

そのため、人によっては手法構築の際は勝率40%でリスクリワード1:3の手法より、勝率70%でリスクリワード1:2の手法が合っています。

自身が何連敗まで耐えられるのか、何円までの損失なら耐えられるのかを事前に把握しておく必要があります。

常にポジションを持たないと気が済まない「ポジポジ病」になってしまう

何回同じ事を繰り返せば覚えるのだろうか分からないよ
昼から上がってくれー
ポジポジ病発病
無駄な時間を過ごしている

引用元:X

ポジポジ病は自身の感覚や願望に基づいてのルール無視のトレードになってしまっており、長期的な利益を得られないのは火を見るよりも明らかです。

  • ポジポジ病とは・・・常にポジションを持っていないと不安になり、無駄なエントリーを繰り返してしまうこと

ポジポジ病によって持ってしまったポジションは利確や損切りの位置も明確に決まっていない場合が多く、決済の基準はなんとなくの値頃感です。

それで稼げるうちは問題ないように見えますが、数週間以内に訪れる大きな逆行に対する適切な損切りができずに破綻してしまいます。

「ここも取れるし、あそこも取れる」と常に勝てるトレードができる人などどこを探してもおらず、再現性を持って勝てる部分だけをエントリーしなければいけません。

優秀なトレーダーは「取れるところだけ取る」という期待値を追った淡々としたトレードができる人であり、むしろ待機時間のが長いケースが多いのです。

ナンピンや両建てで状況を悪化させてしまう

ナンピンをしていると、命がいくつあっても足りない。

昨日の利益全て吹っ飛ばしかけた。

マイナス13万強。

生きてただけ儲けもん。
最近ナンピン癖がついててやばい。

割とナンピンは成功するんだけど、失敗したら地獄だから、本当にやめたほうがいい。

しかもハイレバで。

引用元:X

損切りポイントが決まっていない初心者トレーダーは、ナンピンや両建てで損失を乗り切ろうと四苦八苦しているケースも多いでしょう。

  • ナンピンとは・・・損失が出ているポジションと同方向のポジションを注文し、平均注文価格を有利にする手法
FX初心者が何ピンや両建てで失敗するイメージ
  • 両建てとは・・・既に持っているポジションと逆方向にポジションを持ち、リスクヘッジや損失の回復をはかる手法
ナンピンのイメージ

両建ては「ある理由からここなら反発するはず、ラインを割ったら損切りする」などの明確な理論があれば有効な手法となります。

しかし、多くのトレーダーは損失への恐怖から「損切りせずともポジションの合計で少しでもプラスにしたい」という思惑を持ってナンピンや両建てに走ります。

これまでの失敗例でも説明したように、無計画な両建ては感情からくるNGトレードなので絶対にやってはいけない行為です。

偶然うまくいってしまった経験が何度かあると、「損切りしなくても勝てるのでは?」と高を括って無茶なトレードを連発してしまうので、癖になる前に矯正が必要です。

ナンピンを正しく使う方法は以下でもまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

スワップ狙いで勝率の低いポジションを持つ

573 名前:名無しさん@毎日が日曜日 投稿日:2011/04/02(土) 14:08:00.22 ID:+iw+MXKG
2年前から無職です
無駄遣いをする性格でもないので今まで貯めた1200万の貯金を
年間150万(1ヶ月10万+予備30万)で10年弱無職出来ると考えてました
しかし無職では心細いので昨年末FXでスワップ生活というのをやろうと
オーストラリアドル100枚、南アフリカランドを500枚買って
1日20000円近くのスワップを得ていました
電卓で20000×365=を叩いて、俺年収730万だよ!とかニヤニヤしてたのが懐かしいです
2週間前に暴落したドルにつられるように、持っている全てがロスカットされて
追証まで発生するという信じられない事態が発生しました
-1340万です。どうしようもありません。親には家でもできるネットの仕事をしていると嘘を言っていますので
金を貸してくれなどと絶対言えません
今日までの2週間これからどうやって生きていくのか真剣に悩みました
追い込まれすぎて思考回路も働かず、2chの書込みなど絶対できない状況でしたが
ようやくこんな事態にも慣れてきたようで報告する事ができました

引用元:5ちゃんねる

5ちゃんねるの「なんj」で投稿されたこの体験談のように、スワップ金利差によって得られる通貨は確かに大きいもので、AUDJPY(豪ドル/円)では1ロットあたり1日100円以上と積み上げれば大きな金額になります。

ただし、適切な価格でエントリーしないと逆行による含み損のが遥かに大きくなるケースが多く、それに耐えられる証拠金と忍耐力が必要です。

例えばプラススワップが多いといわれるトルコリラ円は数十年単位で長期的な下落を記録しており、スワップポイントでは賄えないほどのマイナスが発生しています。

トルコリラ・円のチャート

ほかにもショートでプラススワップを得られるXAUUSD(ゴールド/ドル)は2023年12月には史上最高値を記録し、スワップポイント狙いでエントリーしたショーターを苦しめています。

ゴールド・ドルのチャート

このようにスワップポイントを狙ったエントリーは失敗する可能性も高く、年単位での見通しを立てなければいけない高等技術です。

毎日得られるスワップポイントは確かに魅力的ですが、安易な考えで手を出さないようにしましょう。

いくつかのFX会社では積立FXという定期的にポジションを積み増していくプランも用意されていますが、スワップ狙いのポジションと同じく長期的な損失が発生する失敗の可能性もあります。

自身で相場方向性の見立てをして、長期的に問題がないと思った銘柄に投資する力が必要でしょう。

複数の通貨ペアに手を出してポジション管理がしきれなくなる

特に初心者は銘柄ごとの値動きの特徴も詳細に把握していないため、複数銘柄に手を出してみてポジション管理がしきれなくなってしまいます。

以下のように銘柄ごとに値動きの性格は全く違うため、しっかり把握しておく必要があります。

銘柄特徴
USDJPY(ドル/円)・比較的値動きが落ち着いている
・1日に70~100pipsほどの動き
EURUSD(ユーロ/ドル)・ドル円と逆相関傾向がある
・1日に70~150pipsほどの動き
GBPUSD(ポンド/円)・値幅が大きく「殺人通貨」とも呼ばれる
・ロンドン時間に最も大きな動きを見せる
AUDJPY(豪ドル/円)・リスクオンやリスクオフに反応しやすい
・繋がりの強い中国経済の影響を受けやすい

このように、取り扱う銘柄の特徴や相関性などさまざまな知識があってはじめて複数銘柄の取引が満足にできるようになります。

銘柄が多いとその分チャート分析も複雑になり高い分析力が求められるほか、取引タイミングも違いチャートに張り付く時間も長くなります。

結果的に各銘柄の分析や取引が雑になってしまうケースもあるため、まずは1つの銘柄を極めるような勢いで取り組むべきでしょう。

専業トレーダーの中にも、1銘柄だけで十分生活できる利益を稼いでいる人は多くいますよ。

生活資金でFXをしてしまう

637 名前:Trader@Live![] 投稿日:2010/07/08(木) 23:03:39 ID:H+2VfRDR
もう自殺したい マジで毎日考えてる
金がすべてと思って、リーマンで掴める小銭なんかじゃ人生買えない
金こそすべて、金もってる奴が偉い。金の無い奴なんて生きてるだけ無駄。 そう思ってFX続けてた。

そして結果、俺が一番軽蔑する無一文野郎に自分自身がなっていた。
無一文どころか、少し借金もある。人生もう終わった。 やり直すには年食い過ぎる

引用元:5ちゃんねる

初心者がやってしまいがちな失敗の中でも危険なのが、生活資金を投入してのトレードです。

生活資金を入金して失敗してしまうと、最悪の場合必要な貯金や借金に手を出してしまうケースも。

FXで破滅した体験談の多くは子供の教育費や結婚資金、全ての貯金を失って大変な目に遭ったというものです。

もともとは余剰資金があって負け込んでしまったために生活資金に手を出す人もいますが、デモトレードで大勝して自信を付けた人も危険です。

実際の資金を賭けたトレードはデモトレードの何倍ものプレッシャーが発生するほか、勝敗による気分の上下も大きくなります。

体験談の中には、デモトレードで数百万円の利益を出したためリアルトレードに大金を入金したものの、数日で全てを失った恐ろしい例もあります。

たとえデモトレードで大きく勝った実績があっても、現金の重みを実感するためにも必ず少ない資金で取引を始めましょう。

ブログやX(Twitter)の情報を鵜呑みして取引してしまう

ブログやSNS、特にX(旧Twitter)では「億トレ」や「プロトレーダー育成」を掲げてサロン生を募集していたり、「先出し」として爆益を掲げているアカウントがあります。

初心者は勉強するうちにそのような情報を目にすることもありますが、あまりおすすめはできません。

情報を提供する多くのアカウントは以下のような流れでマネタイズを目的としているからです。

  1. 「一撃100万円!」などの実績を掲げてすごいと思わせる
  2. サロンを開講し生徒を募集するor必勝手法を記載したドキュメントやノートを販売する
  3. 月額数千円~数万円のサロン入会orノートは数万円以上のノート販売でマネタイズ

悪質なケースだと、サロンに入会したもののほとんど教えてもらえずにお金だけを失い泣く泣く退会するといった事例も見られます。

また、エントリーポイントを示唆して閲覧者の利益になるような発信をするアカウントもありますが、マネタイズのためにそれらしい内容を述べている人も多いのが事実です。

中には本当に勝っているトレーダーもいますが、それを見分けるのはなかなか難しい側面もあります。

それだけでなく、他人の意見を鵜呑みにトレードしていても実力は全く付きません。

情報は参考程度に「なぜそのようなエントリーになるのか?」という勉強材料にするなど、ブログやSNSなどネットの情報をうまく味方にして実力アップに繋げましょう。

実際に参考になるFXブログをアップしているトレーダーは以下の記事でまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。

怪しいEAに高額な出費をしてしまう

月利100%?1カ月に2回破綻したらもう挽回不能です。
月利20%?5ヶ月もたず破綻します。
奇跡的にプラスになっても来週には破綻してマイナスに逆戻りです。
マジでゴールドナンピンEAは勝てないから使ってはいけない。
色々と検証しまくったが全て無駄でした。

引用元:X

初心者は「勉強せずにすぐ稼ぎたい!」という思いが強いため、高額な自動売買ツール(EA)を購入して失敗した人が後を絶ちません。

巷で販売・配布されているEAの多くは数ヶ月以内に破綻してしまうため、長期的に勝てるEAを選定する必要があります。

バックテストやフォワードテストの結果、プロフィットファクターなど各スペックの妥当性や真実性など、勝てるEAにはさまざまな条件があります。

それら項目を網羅したEAを見分けるには相応の経験が必要なので、初心者はまず相場知識の勉強が優先です。

なかでも、ナンピンマーチン系EAは相場状況によっては導入後数日以内に破綻してしまうので注意しましょう。

  • ナンピンマーチン系EAとは・・・特定条件で含み損を抱えるポジションと同方向にロットを倍にしながら複数回エントリーするEA

利益は数pipsで行い損切りはほぼ無しの設定となっているため、一方的な逆行ですぐに含み損が膨らんでしまいます。

多くのトレーダーが痛い目を見ているので、かなり慎重に選ぶ必要がありますね。

FXで失敗しやすい初心者トレーダーの特徴

FXで失敗しやすい初心者トレーダーの特徴を解説するイメージ

初心者の中でもFXで失敗して痛い目を見る傾向があるのは、以下のようなトレーダーです。

勝ちトレーダーになるためには、これらの思いを押し殺して機械的なトレードをする必要があります。

損切りするのが怖く大きな利益だけを得たい

プロトレーダーでも損切りせずに利益だけを得たいと考えていますが、特に初心者はその思いに従ってチキン利食いや塩漬けに陥ってしまうため矯正が必要です。

  • チキン利食いとは・・・目標利幅までポジションを持ちきれず、途中で利益確定してしまうこと
  • 塩漬けとは・・・損失を抱えたポジションを決済せず、価格が戻ってくるまでホールドすること

このようなトレードは、まさに「利益確定はすぐして現実のものにしたいが、損失は確定せずノーリスクで決済したい」というお金を第一優先に考える心理から生まれます。

願望や感情に支配されたトレードは、ほぼ100%が短期的な利益と長期的な破滅をもたらす危険な行為です。

いくら強い手法を確立しても守れなければ意味がなく、損切りも手法の一部として継続する必要があります。

勝てる手法から損切りの概念を取り去れば、9割以上の手法は破綻してしまうほどでしょう。

トレードには感情を持ち込まず、チャート分析から利益確定、損切りまでを機械的に行わなければいけません。

大きな金額を短時間で稼ごうとしている

FXをはじめて数ヶ月で「月に100万円の利益!」という高水準な収益を稼ごうとしている人は、焦りから危険なトレードをしてしまいます。

例えば50万円の余剰資金で現実的に月いくら稼げるかを考えてみましょう。

あるFX関連会社が行った調査によると、勝っているトレーダーの平均月利は6%未満との結果が出ています。

それを50万円の資金に当てはめると…

500,000円×0.06=30,000円/月

平均値になぞらえると、50万円の元手では月に3万円しか稼げないんですね。

そのため月に100万円を稼ぎたいなら1,000万円以上の証拠金が必要で、初心者トレーダーにはかなりハードルが高いのがわかりますね。

半数以上が負けているなかでの勝ちトレーダーでも平均月利5%程度と考えると、初心者では月に1~2%の資金増加でも優秀です。

まずは数千円~数万円の利益を数ヶ月連続で出すのを直近の目標として、月利10~20%などの高い月利はトレード技術を身に付けてから挑戦しましょう。

手法が確立できていない

初心者はそもそも勝てる手法を確立できておらず、「なんとなく」のトレードをしてしまいがちです。

しかし、手法が定まっていないと決済の基準も明確ではなく、ストップロスのも設定されていないケースがほとんどです。

FXの手法を確立していないイメージ

例えば画像のように経済指標で大きな値動きが発生したら、短時間で口座の全てを失うほどの損失が発生する可能性も。

手法が確立されていれば損切り位置は基本的に定まっており、このような事故の確率はかなり減るといえます。

また手法が定まっていないままの取引はチキン利食いや塩漬け、感情任せのトレードの引き金にもなります。

このようなトレードを続けていると悪い癖が付いてしまい、たとえ手法を確立していても損切りが続くとルールを無視してしまうでしょう。

手法のないトレードは圧倒的に悪い結果を生みやすいので、手法確立まではリアルトレードをしないのが望ましいですね。

FX初心者でも失敗しないコツとは?

FX初心者でも失敗しないコツを解説するイメージ

FX初心者でも、以下のようなポイントに意識を向けて実践すれば破綻の確率は一気に減ります。

それぞれ見ていきましょう。

損切りは必要不可欠だと理解する

初心者のうちから損切りの必要性を理解し実践するのは、100%必要だと断言できます。

FXでの損切りは全トレーダーが避けては通れない道で、株とは違い「いつかは上がる」は通用しません。

例えば、損切りできない人が損切り不要といわれるプラススワップ狙いスイスフラン円を2019年に〇円でロングしたらどうなってしまうでしょうか。

2023年の下落トレンド

その後数年間はエントリーした価格まで戻らず一方的な上昇を見せているため、どれだけ低ロットでも1回のトレードで資金を失ってしまうでしょう。

また比較的値動きが穏やかだといわれているドル円ですら、2020年中旬からは一方的な上昇を見せています。

2022年~2024年のチャート

そのため、110円台で売って損切りできないトレーダーはほぼ全滅だといえます。

どんな銘柄でも、損切りしなければ破滅はすぐに訪れてしまうんですね。

しかし、初心者のうちは手法も安定せず損切りをどこに置くべきかわからないものです。

そのため、まずは「20pips逆行したら損切りする」などの基準を決めておき、「損切りする苦しみ」に耐性を付けるだけでも大違いです。

そのほかにも、エントリーした基準が否定されてしまったら損切りするのもおすすめです。

ダブルトップで損切するタイミングを解説するイメージ

例えばダブルトップの成立を予測してエントリーするなら、一度目に付けた高値は絶対に上抜かないのが前提になります。

そのため、前回高値+1pipsの位置にS/Lをセットしておき、予測が破綻した時点で迷わず損切りできる体制を整えておくといいですよ。

まずは損切りできるメンタルを育成し、今後の長いトレーダー人生の障害を発生させないことを意識しましょう。

勝てる手法を確立する

勝てる手法さえ確立して遵守できれば初心者でも安定して勝ち続けられるので、全ての初心者はここを目指して勉強していきましょう。

手法にはさまざまなものがありますが、初心者なら目に見えるサインがあるとわかりやすいといえるでしょう。

いくつか手法構築のヒントになるサインを紹介していきます。

トレンド発生中の移動平均線タッチ

トレンド発生中に移動平均線にローソク足がタッチするイメージ

移動平均線は直近のロウソク足の値動きに追従して形成される曲線で、「ロウソク足が移動平均線より上か下か」で相場の勢いを測るトレーダーもいます。

画像のように、トレンドの調整でロウソク足が移動平均線にタッチして跳ね返ってトレンドが再開するタイミングもあります。

ローソク足が移動平均線にタッチして反発している様子

そのタイミングでエントリーするとトレンド再開に取れるという仕組みです。

非常にシンプルな手法ですね。

利益確定は直近高安値、損切りは移動平均線を下回ったらというように決済基準も決めやすいため初心者にはおすすめです。

ここに自分なりのメソッドを当てはめて、さらに精度を上げていく作業も必ず行いましょう。

ボリンジャーバンドの反発

ボリンジャーバンドの反発の様子

ボリンジャーバンドとは移動平均(上下)と標準偏差(真ん中)のラインからなるインジケーターで、価格の大半はその内側に収まるといわれています。

それを応用して、ボリンジャーバンドの上下に価格がタッチしたら逆張りエントリーという立ち回りが可能です。

トレンド方向のみのエントリーに絞ったりボリンジャーバンドの幅を広く設定して精度を高めたり、より勝率を上げるための作戦も反映させやすいですよ。

価格とインジケーターのタッチは目で見てすぐにわかるので、初心者でも扱いやすい手法ですね。

利益確定は標準偏差ラインタッチ、損切りは上下の移動平均を突き抜けたら、といったように決済ルール作りがしやすいのも使いやすいポイントです。

RCIやRSIなどのオシレーターを使う

RCIやRSIなどのオシレーターは、価格の行き過ぎを捉えるのに適した指標です。

RCIやRSIなどのオシレーターを使うイメージ

これを利用して、行き過ぎた値動きに対する逆張りエントリーもある程度の勝率が期待できるでしょう。

ボリンジャーバンドと同じく、行き過ぎたトレンド調整終了時に合わせたトレンドフォローなら、より期待値の高いエントリーが可能です。

ただし、オシレーター単体では反発の確実性は高くないため、トレンドフォローなどほかの手法と組み合わせた運用をおすすめします。

複数のツールを使ってチャートを分析するイメージ

このように値動きが強いと、オシレーターが基準値を突き抜けても戻ってこないタイミングもあります。

ここで紹介したエントリーポイントはあくまでも一例にすぎないほか、以下のように利確や損切りポイントもさまざまなパターンを試す必要があります。

項目利確基準損切り基準
パターン1直近上位足ライン基準にした移動平均線の突き抜け
パターン220pipsの巡行思ったように伸びない
パターン3逆行サインのチャートパターン出現20pipsの逆行
パターン3トレンドの崩壊トレンドが継続ぜずに崩壊

このように、FT5などの検証ソフトを用いてさまざまなパターンを数ヶ月以上検証し、最も利益が残る方法を見つけ出しましょう。

自動売買ソフトは自身で必ず検証する

自動売買ソフト(EA)のなかには実際に動かしてみると思ったような利益が出ず、損失だけが積み上がっていくような実戦に耐えないもあります。

多額の資金を入金してから気付いても手遅れの状態になってしまうため、必ず自身の手で検証しましょう。

EAを動かすのは大半がMT4かMT5で、購入したEAであっても非常に短時間で過去検証が可能です。

それぞれの操作方法は以下の通りです。

MT5の過去検証方法

  1. 画面上部ツールバーの「表示」をクリックし「ストラテジーテスター」を選択します。
  2. 画面下部に開いたストラテジーテスターで「単一」を選択します。
  3. 検証するツールや期間、検証する銘柄を選択し右下の「スタート」をクリックします。

MT4の過去検証方法

  • 画面上部ツールバーの「表示」をクリックし「ストラテジーテスター」を選択します。
  • 画面下部に開いたストラテジーテスターで検証するツールや期間、検証する銘柄を選択し右下の「スタート」をクリックします。

検証が済むと、指定した期間内の損益グラフやプロフィットファクター、勝率など詳細な情報を取得できます。

MT4の過去検証方法のイメージ

販売ページで公表されているスペックと大きく違うようであれば、実戦で使用してもうまくいかない可能性が高いでしょう。

実際の資金を動かす前に、必ず確認しておきたいですね。

またHotForexなどコピートレードプログラムが利用できるサイトもありますが、多くはコピー元トレーダーの実績や安全性などが数値やグラフで表現されています。

逆にサイトによってはトレーダーの実績を表記していなかったり広告のように誇大表示されていたり、信用に足りないものも見られるケースも。

そのようなプログラムへの参加は避け、詳細なデータが表記されているコピートレードのみ利用しましょう。

また、以下の記事でも自動売買の選び方や注意点について詳しく解説しているので、参考にしてください。

経験を積むまでは少額でトレードを行う

FXは、以下の理由から初心者は必ず少額でトレードしましょう。

  • 勝ち方がわかっていないため大きな損する
  • ロットの加減がわからずハイレバトレードをしてしまう
  • 値動きへの認識が甘く、目を離したうちに大損になってしまう
  • 手法構築にリアルトレードを使い、知らないうちに損が大きくなってしまう

このように初心者が大きな資金でトレードしてしまうと、勝てる手法を構築する前に資金がなくなってしまいます。

そのため、値動きの速さや幅といった感覚を理解できるようになるまでは低ロットでの取引がおすすめです。

FXで勝てるようになるまでには短くても数ヶ月~半年かかるといわれており、それまでに経験を積んで生き残れる確率を最大限確保するべきでしょう。

特に初心者が大きな金額を動かしすぎると精神的負荷も大きく、本業に支障をきたしてしまうケースも。

SNS上には「FXで楽して脱サラ!」など甘い文言がよく見られますが、それに踊らされて焦燥感を抱いてしまうのも初心者に多いでしょう。

そのため、人によっては投資関連のSNSは遠ざけるのをおすすめします。

初心者の第一目標は勝てる手法やマインドセットを構築することで、初めから大きく稼げるようになるのが目標ではないと心得ておくべきです。

FXの失敗は誰しもが通る道である

この記事では初心者が犯しがちなFXでの失敗談やその理由、対処法について解説しました。

FXは勝てる技術やマインドを身に付けられれば長期的に大きな収入源になり得ますが、数ヶ月努力しただけではプロトレーダーに足を掬われて大損してしまいます。

最初の数ヶ月間はFXの知識や値動、チャートパターンの勉強などを徹底的に行い、その後学んだ知識をもとに手法の構築と検証、デモトレードを行いましょう。

そのため、丁寧にプロセスをこなすのであれば現金でのトレードを始められるのに1年以上かかる可能性もあります。

しかし、今後の人生を左右するような大きなプロジェクトを成功させるのに十分な準備をするのは、一般的な会社でも同じです。

「お金を稼ぐ」という目標への道は決して甘くはないため、必ず準備は万全に行ってからトレードをしましょう。

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この記事を書いた人

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