FXの阿鼻叫喚コピペまとめ|爆死するトレーダーの共通点は?

重要な経済指標発表時や突発的なニュースだけで数百万以上の利益を上げるトレーダーもいれば、たった数時間で資産を全て水の泡にしてしまうトレーダーもいるFX。

そんなタイミングでは必ずといっていいほど、ネット上では阿鼻叫喚の声が散見されます。

そこで今回は、阿鼻叫喚の相場で大きな損をしてしまった実例6選やその特徴、回避方法を解説していきます。

阿鼻叫喚の状況になりやすい相場の特徴も紹介していくので、トレードをするべきではないタイミングを学んでください。

この記事を参考に、阿鼻叫喚相場でも資金を守り抜ける術を身につけて長期的に勝てるトレーダーになりましょう。

目次

FXで阿鼻叫喚が起きたコピペ6選

ここではFXで阿鼻叫喚が起きたコピペ6選を紹介していきます。

これらのコピペでは、さまざまな状況下で大損をした人の歴史を振り返れるため、反面教師として同じ過ちを繰り返さないように心がけましょう。

1.長期投資で3,000万円を失った人

174 名前:Trader@Live![] 投稿日:2011/03/17(木) 13:43:38.33 ID:g/MGLdZ2
昨晩2998万くらいの残高が有ったが
朝起きたら12万になってた
今頃になって実感が…

20万位から何度も退場を乗り越え
3年かけて勝ち組になったと思っていたのに
もうトイレに行く事すら出来ないよ
どうやって立ち直ろうか
仕事も初めて無断欠勤したし
つらい

出典:5ちゃんねる

3年間かけて100倍以上に増やしてきた資金をたった一晩で失ってしまいましたが、これには以下のような原因が考えられます。

  • ロットの張りすぎ
  • ストップロスの未設定
  • 取引ルールの無視

ほとんどの勝ちトレーダーは自身のトレードには絶対のルールを課しており、必ずそれを守りながら資金を増やし続けています。

取引資金の全てである3,000万円を全額ベットするような手法は考えにくいため、投稿者は取引ルールを設定していないか守っていなかったのでしょう。

例えば2023年10月頭にはシルバー(XAGUSD)が一晩で約1,000pipsの下落を見せており、大きな額を失う可能性は十分あります。

1年に数回はこのような激しい値動きが起こるため、予防策として必ずストップロスを設定しておきましょう。

損切りを躊躇してしまう人は、資金が増えたらこまめに出金するのもおすすめです。

2.サブプライム問題でドル円取引での一攫千金を狙ったら…

■今日の取引
サブプライム問題の影響でドルが不安定。
でもここが狙い目ですね!
下がった所で100枚買いました!
115.37×100枚

残高100万円

今日は初だったので、朝からずっと様子伺ってました!
今が買いです!

2007年09月08日
さようなら

最初で最後ってこういう事を言うんですね・・。
昨日夜中に114.43で強制ロスカットされてしまいました。
現在残高6万円。

一回の取引で半年分の給与が飛びました。
すごくショックでこれからどうやって生きていけばいいか分かりません。

-94万円

出典:5ちゃんねる

投稿者はサブプライム問題で下がったドル円を115円でロングして大損してしまいました。

サブプライム問題の結果として、ドル円は120円台から一時80円台までの約4,000pipsという強い下落を見せました。

サブプライム問題とは

米国の低所得者向けの住宅ローンで多くの債務者がローン延滞を繰り返した結果、物件の差し押さえや買い漁りが発生した事件で、2007年〜2009年の相場に大きな影響を与えた。

米国株価の大幅下落を皮切りに日本でも40%近く株価が下落しドル安が進行、結果的にドル円は数年かけて50円近くの下落幅を見せた。

実際にサブプライム問題では、株価や通貨ペアを含む多くの商品で歴史的な値動きが観測されました。

しかしこのコピペでは115.37円でドル円をロングし114.43円で強制ロスカットが執行されているため、100万円の資金で10ロットほどのポジションを持っていた計算になります。

明らかにロットを上げすぎているトレードで、例え望んだ方向に動いてもその前の振り落としで損切りにかかってしまう可能性が高いでしょう。

何度も再チャレンジできるように投資資金を分割しているならハイレバトレードも作戦のうちですが、全資金を賭けたハイレバトレードはただのギャンブルです。

歴史的な相場の動きがあっても、資金を守れるように低レバレッジで損切りありきのトレードをすることの大切さがわかるコピペだと言えますね。

3.アベノミクスの大相場で全財産がなくなる

740 :Trader@Live! [] :2013/06/04(火) 01:45:00.25 ID:Y58E7cuH (1/3)
7億なんてうそなんだよ。今日オレは我が家のほとんど全てをうしなったんだよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

748+1 :Trader@Live! [] :2013/06/04(火) 01:46:22.63 ID:Y58E7cuH (2/3)
オヤジの退職金8000万から、先月で5億3000ぐらいまでいったのに。

今日、ほぼ全力LをLCで、

ああああ。。

753 :Trader@Live! [] :2013/06/04(火) 01:47:44.12 ID:Y58E7cuH (3/3)
231万。。。

出典:5ちゃんねる

アベノミクスの相場によって5億3千万円の資産を全て溶かしてしまったというコピペです。

アベノミクスとは

安倍元首相が2012年〜2020年の在任期間中に行った経済政策で、金融緩和や経済対策予算の創出、規制緩和によって富の拡大とデフレ脱却を狙ったもの。

特に前半となる2015年まで大きな結果を残しており、株価や通貨価値の最適化など、さまざまな経済回復効果が見られた。

以下のように2012年〜2015年までの間に株価は大きく上昇し、サブプライム問題により急降下したドル円も大きく上昇しました。

通貨ペア・商品価格変遷(2012年〜2015年)上昇率
ドル円(USDJPY)80円→120円約30%
日経平均株価(NI225)8,400→18,000約210%
TOPIX740→1,500約200%
マザーズ300→830約270%

このように各商品で大きな変動が見られ、資産の額を大きく上下させた人も多い歴史的な相場でした。

投稿者は5億円以上もの資産額まで上り詰めたにもかかわらず、その全てを失ってしまったのには以下のような原因が考えられます。

  • 分散投資を行わなかった
  • システム的に損切り水準を決定しておかなかった

これほど大きな金額をFXで運用すると、必然的に1トレードの損失額も数十万円〜数千万円規模になってしまいます。

一般的な感覚ではそれほど大きな金額の上下に耐えられる人は少なく、いつ暴発してもおかしくはありません。

そのため資金が増えれば安定的な運用も視野に入れなければならず、株や仮想通貨などFX以外の運用にも目を向ける必要があります。

お金持ちほど分散投資しているイメージがありますね。

また、それほどの額の損切りを受容してでも資金を早く増やしていきたい人は、ストップロスの設定によって損切り水準を決めておきましょう。

手動損切りをするのはすなわち「自身の手で数百万を手放す決定をする」という行動なので、中には損切りを避けて全損してしまう人もいます。

それを避けるためにはエントリーの作戦を練る際は利確ポイントと損切りポイントを決めておき、決済は全自動で行われるような仕組みづくりを心がけましょう。

損切りせずに助かるトレードが続くと、いざという時に損切りできずに全損してしまうというケースは非常に多く見られます。

4.アベノミクス効果で出た利益で人生が狂った人

452 名前:Trader@Live![sage] 投稿日:2013/06/04(火) 01:10:52.81 ID:BSpmrKG8 
はい、今までの人生で貯めた貯金がすべてロスカットでやられました
もう潔く死にます。

生まれ変わったらトレーダーには二度となりません
さよなら

522 名前:Trader@Live![sage] 投稿日:2013/06/04(火) 01:13:57.45 ID:BSpmrKG8 
>>465
一部だけ1週間無利息という言葉に引かれて消費者金融から出しました
1番の誤算はアベノミクス効果ですぐに利益が出たことで仕事を辞めてしまったこと

もう光熱費も払えん

出典:5ちゃんねる

この投稿では、アベノミクス相場で利益が出て仕事を辞めた後に貯金を全てロスカットしてしまったというものです。

FXは手法によって合う相場も合わない相場もあり、短期間で大きな利益を出せてもその後ずっと同じ性格の相場が続くとは限りません。

例え3年間勝てていたとしても、アベノミクス相場で生き残れたトレーダーがその後の性格の違う相場で生き残れるわけではないといえるでしょう。

全ての資金をFXに充ててしまうと大損した時に後がなくなってしまうため、株などへの分散投資や負けないための継続的な過去相場検証が必要です。

勝てるトレーダーは常に成長に向けて努力や分析を欠かしませんよ。

過去相場検証をしておけばアベノミクス相場やサブプライム問題時の相場、9.11同時多発テロなどの大きなニュースがあった時の相場など、あらゆる可能性を孕んだ相場を追体験できます。

しかし多くのトレーダーは手法構築時に過去相場検証をし、勝てるようになってからは検証をやめてしまいます。

定期的な過去相場検証や相場に合わせた手法の再構築を怠ると、数十年にわたるトレード人生を生き延びるのは不可能でしょう。

5.親のカードで600万円の借金

5 名前:名無しさん@お金いっぱい。 [sage] :2012/09/03(月) 02:52:39.38 ID:qrJ55gTS0
600万の借金だけ残った。 消費者金融、クレジットカード...
親のカード勝手に使った...軽い気持ちだった 50万がすぐに100万になった、
でも一瞬のうちにすべて消えて無くなった それを何度も繰り返した...

今日、両親にあらいざらし全ての事を話した。正直、自分自身耐えれなかったから...
母は大泣きしてたよ...父も激怒... 母が泣いてる姿を見てると、悔しさと情けささで
知らず知らずのうちに自分も大粒の涙を流してた...
FXを始めてから、1年ちょい まさか、自分がこんな事になるとは思ってもなかった....

今日、やっと目が覚めたよ。 何かに取り憑かれてたのかもしれない お金という魔物に....
この世界が1%の人によって支配されているという事が良くわかった。
正直まだ若くて良かったのかな、両親にはまだやり直せるって言われた。
母のあんな姿二度と見たくないし悲しませたくない。

皆も早く目が覚めるように祈っとくよ。 もう二度とFXには手を出さない。 このスレはちょくちょく見るかもしれんけど。

出典:5ちゃんねる

親のカードでキャッシングした資金を倍にしてから全損するというトレードを繰り返し、気が付けば借金が600万円になっていたという投稿です。

借金でのトレードは負ければかなり厳しい生活を強いられる背水の陣ですが、注目すべきは50万円を100万円にしてから全損という流れを繰り返していることです。

全損してしまうという文言から推測すると、ナンピンマーチン手法や損切りなしの運任せ手法だった可能性が非常に高いでしょう。

ナンピンマーチンは、資金を分割して少額を増やして出金を繰り返すような資金管理をすれば実用性がありますが、失ってはいけない資金を運用するには不確定要素の多い不安定な手法です。

そのような危険な手法で何度か成功体験を掴んでしまうと、その後に何度全損しても「次は勝てる」という思い込みで全損を繰り返してしまいます。

50万円を100万円にした経験があれば、なおさらその方法を過信してしまいそうですね。

このようなトレードはほとんどの場合検証されたものではないため、勝率やプロフィットファクターも不明確で運任せのギャンブルといっても過言ではありません。

確立されていない感覚だけのトレードで短期的な大勝ちをしても高確率で全てを失ってしまう確率が高いので、相場に参加する前は手法の構築と徹底的な過去検証をしておきましょう。

「トレードは準備の時点で勝敗が決まっている」とよくいわれる通り、事前準備なしのギャンブルトレードでは長期的な勝ちは見込めません。

6.幸せな生活を自らの手で壊してしまった人

68 Trader@Live! sage ▼ New!2011/04/29(金) 18:23:01.31 ID:NhGiaQ10 
飼ってる猫
もう餌代払えない
新しい飼い主も見つからないし
大声で餌ほしいって鳴くし(泣)
今、窓の外で大声で鳴いてる

120 Trader@Live! sage ▼ New!2011/04/29(金) 18:31:23.38 ID:NhGiaQ10 
猫がフーフー言って
ジャンプして窓ガラスに体当たりしてる
狂ってる

218 Trader@Live! sage ▼ New!2011/04/29(金) 18:51:00.27 ID:NhGiaQ10 [3回目]
炊飯器があったかくて好きだったんだ

251 Trader@Live! sage ▼ New!2011/04/29(金) 18:57:05.83 ID:NhGiaQ10 [4回目]
>>237
いいよどうせ
保健所しかないしな

326 Trader@Live! sage ▼ New!2011/04/29(金) 19:14:58.98 ID:NhGiaQ10 [5回目]
本日全て清算 結局 口座残金 800万⇒47万に
予断ですが自殺を考えたのはFXでの破産だけではありません
仕事が決まらないことにも有ります。おまけに
心身壊して働いて退職するまで貯めた財産が
2千万円以上も減少。
この損したお金で親孝行とかしておけば良かったかな…。
もう両親も生きてないけどな そう思う。
GWは猫のキョロを保健所に そして首釣って おわり
くだらねぇ人生だった GWは満喫し下さいね

出典:5ちゃんねる

ペットの餌代を支払えないほどの大損をしてしまい、ペットを保健所に預けて自身の命を絶ってしまおうとする人の投稿です。

FXは一攫千金の手段として考えられがちな投資手段ですが、実はそうではありません。

FXは正しく取り組めば月利20%以上も可能な極めて利率の高い投資手段で、勝っているトレーダーは約7割が月利5%程度の利益をキープしているという統計データもあります。

例えば米国株は年利5%前後なので、それに比べると圧倒的な利益を叩き出せるのがわかりますね。

投稿者が持っていた800万円の証拠金なら月利5%でも月に40万円の利益が出るので、飼い猫の餌代を加味しても十分生活していけるでしょう。

手法構築の最低ラインといわれているプロフィットファクター1:1を想定していたとしても、全ての資金を失うには20ヶ月が必要です。

収入がFXしかないという状況であれば一攫千金を狙いたい気持ちも生まれますが、月の生活資金は利益が出た時点で出金しておくなど、慎重な運用が必要です。

収入がFXしかない人はトレードを投資やギャンブルと捉えず、仕事と捉えて徹底的な研究や分析をしなければいけません。

ここまで紹介した阿鼻叫喚相場のほかにも、以下の記事で大損する人の特徴や回避策を解説しているので、合わせて参考にしてください。

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FXで阿鼻叫喚が起こりやすい相場の特徴

以下のようなタイミングには特に阿鼻叫喚が起こりやすいのは以下のような相場です。

上記のタイミングに当ては待った場合はトレードを一時休止したり徹底的な分析のうえ取引をしたり、いつも以上に慎重な行動が必要です。

重要な経済指標のタイミング

重要な経済指標のタイミングでは数分間で数100pipsの動きをする可能性があります。

例えば2023年10月6日に発表された米国雇用統計の発表ではドル円が急な下落を見せ、15分で約150pipsも下落しています。

損切りを設定していないポジションに対する逆行が起きていたら一瞬で損切りされてしまうほどの動きで、実際にネット上でも資産を失ったという投稿が数多く見られました。

このレベルの値動きが毎月発表される経済指標で起きているので、大きな値動きに対する対策は必須だといえるでしょう。

具体的には以下のような経済指標発表で大きな動きがある可能性が高いため注意が必要です。

経済指標発表されるタイミング内容
米ISM製造業指数毎月第1営業日製造業の在庫や価格推移、受注残などをもとに景気指数を判断
米ADP雇用統計毎月第1水曜日ADP社が50万人の顧客給与情報をもとに、非農業部門雇用社数と失業率を算出
米雇用統計毎月第1金曜日政府機関が4,700万人の顧客給与情報をもとに、非農業部門雇用社数と失業率を算出
米消費者物価指数(CPI)毎月15日前後生活必需品の物価を総合的に判断しインフレ率を判断
FRB政策金利発表3ヶ月に1回
日本時間で水曜日深夜
米国政策金利の引き上げか引き下げが発表される

上記の経済指標発表時には数時間で数100pipsの大きな値動きが頻発するため、ポジションをクローズしておくのが最善策でしょう。

経済指標は発表まで結果はわからないので、事前に発表後の値動きを予測するのは非常に困難でしょう。

経済的な変動が起こるタイミング

経済的な変動が起こるタイミングには、相場の値動きが一気に変わる場合もあり注意が必要です。

例えば2007年〜2009年にかけて起きたサブプライム問題ではドル円が数十円落ちる大下落相場でしたが、アベノミクスが始まってからは一変してその下落を帳消しにするような大幅な上昇を見せました。

ほかにも戦争や国の根幹を成す大企業の倒産、ウイルスによる経済活動の停止や災害など突発的な大規模事件や事故が起こると数日で歴史的な値動きをする可能性があります。

直近では、画像の通りコロナショックの影響でドル円は3ヶ月で10円程度下落しており、損切り設定なしのロングポジションを持っていたトレーダーにとっては致命傷を与えました。

ほとんどのケースではニュースの発表によって相場が大きく動くため、世界情勢には常に気を配っておくべきだといえますね。

数年に一度はビッグニュースが必ず舞い込んでいる歴史があるので、FXに長く触れたいと思っている人は避けて通れない道でしょう。

大きな値動きが起こるタイミング

急な値動きの際は必ずといっていいほどどこかで阿鼻叫喚の声が聞こえます。

経済指標やビッグニュースに限らず、単に週足のサポート下抜けや数ヶ月続いたレンジ相場をブレイクするタイミングなど、テクニカル的な要因でも大きな値動きは発生します。

ドル円やユーロドルなどの比較的値動きが安定している通貨なら損切りするまで考える時間は十分にありますが、ポンドやゴールドなどのハイボラティリティな通貨や商品は即断即決が求められるでしょう。

「目を離した数時間のうちに資金がなくなっていた…」という現象は特にニュースのない時期に起きやすいのが特徴です。

ニュースがある時は否が応でも相場に張り付いている人が多いですが、平常時はポジションを放置している人もいるでしょう。

油断すればいつ資金を失ってもおかしくないのがFXの現実です。

ルール外の取引はいつ破滅を招いてもおかしくないため、必ず余裕を持ったルール内でのトレードを徹底しましょう。

テクニカル的なイレギュラーが起きたタイミング

テクニカルとファンダメンタルズを加味したらここの週足サポートは抜けないだろう

このような共通の油断がある時に起こりがちなのがイレギュラーな値動きです。

支えられるはずの週足のサポートを下抜ければ多くの損切りを巻き込んで得をするトレーダーがいるとも言い換えられるので、それを狙った大口トレーダーが一気に売りを浴びせてくるケースも。

そうなると一気に価格は下がりますが、強いテクニカルであればヒゲで抜けた事実だけを作って再び上昇していくダマシの値動きである場合もあります。

しかし時間軸が大きくなるほどダマシの値幅も大きくなるので、後からチャートを見るとダマシのヒゲだけで100pipsを超えてしまう可能性があります。

画像のように、2011年9月のゴールドではロールリバーサルのダマシとなるヒゲだけで300pips以上もの値幅をつけています。

これだけ逆方向の値幅が出てしまうと、このロールリバーサルを狙ってエントリーしたポジションを損切りしなければ大惨事を招いてしまうでしょう。

テクニカル的なイレギュラーは頻繁に起こるため、エントリー時の損切りは必ず設定しておきましょう。

FXの阿鼻叫喚相場を生き残るために意識すべきこと

FXの阿鼻叫喚相場を生き残るには、以下のポイントを意識しましょう。

相場を生き残るにはどれが欠けても致命的な手法構築になってしまうため、全てを網羅する必要があります。

ロットサイズを調整する

この記事で紹介した阿鼻叫喚のコピペはほとんどが短期間で資金を失っており、明らかにロットサイズが高かったと推測できます。

中には100pips程度で全損してしまうようなロットサイズでトレードしているようなコピペもあり、ロットサイズの重要性を理解していないトレーダーが多いといわざるを得ません。

ロットサイズを下げると利益も減ってしまいますが、生き残れる確率は格段に上がります。

具体的には資金の20〜30%を失うと取り戻すのに数ヶ月かかる可能性があるため、連敗してもこの程度の損失に抑えられるようなロットサイズにしておきましょう。

連敗している間に相場分析やエントリーポイントの精度を上げる訓練をすれば、ハイレバトレードで負けた額と同じでも知識と経験を得られる分今後の生存率は上がります。

FXでは、なるべく長い時間をかけて相場に参加して勉強すれば自ずと取引精度は上がっていくでしょう。

証拠金に比例してロットを上げると含み損に対してメンタルが耐えられなくなるタイミングが必ず来るため、証拠金が増えてもロットは慎重に上げるようにしましょう。

1日に数万円が動くとメンタルが正常ではなくなる人が多いので、まずは1日数千円の上下に慣れたら次は1日1万円程度の上下…という風に金額ベースでロットを上げていくのがおすすめです。

自分がどの程度までの含み損に耐えられるのかは過去検証ではわからないので、実戦で推し量る必要があります。

ストップロスを設定する

荒れる相場を生き残るには、ストップロスを設定して予想外の動きに対応する準備をしておきましょう。

ストップロスを設定していないが故に助かったポジションがあるという体験を持つトレーダーも多いですが、例えば100回助かっても1回の一方通行で確実に大損してしまいます。

例えば画像のロールリバーサルのようにヒゲで下がりすぎてもその後上がれば成立するような場面であれば、ダマシで損切りされないようにダウ理論が崩壊する直近の押し安値にストップロスを設定してもいいでしょう。

一方、ダブルボトムのようにヒゲであっても下抜けが許されないようなエントリーなら、ストップロスは直近安値のすぐ下に置きましょう。

このように、エントリー根拠ごとにダマシまで考慮したストップロスを設定する必要があります。

ストップロスを決められないようなエントリーは根拠として破綻しているともいえますね。

ダマシに関する知識は以下の記事で解説しているので、ストップロスを決める参考にしてください。

イレギュラーな値動きを検証しておく

相場ではイレギュラーだと思われる値動きが散見されますが、検証や分析によって広い視野を持っておけば対応できるようになります。

例えば2023年9月末のゴールドでは、それまで短期的なジグザグを形成しながら500pips程度のレンジ相場が繰り返されており、間違ったポジションメイクをしても短期的な戻しや大きなレンジの戻して助かりやすい状況でした。

しかしその後、突如として戻しを全く付けない1,000pips級の大下落が発生し、多くのトレーダーが大損する阿鼻叫喚の相場となりました。

しかしこの動きを週足で見てみると、このレベルの値動きは何度も起こっているうえに「トリプルトップに加え上昇圧が弱まったことでいつか大きな下落は来る」という展開は予測できていました。

狭い視点でチャートを見てしまうと、他の時間足をベースにした値動きが全てイレギュラーに見えて対処できなくなってしまいます。

そのため、手法構築の段階からマルチタイムフレーム分析をマスターし、5分足を根拠としたトレードでも週足を警戒できるような広い視野を持ちましょう。

イレギュラーな値動きといっても過去にもっと大きな値動きをしているケースがほとんどなので、値動きの前兆や特性を繰り返し検証し、事前に回避するための研究が必要です。

過去検証の重要性については以下の記事でも解説しているので読んでみてください。

経済指標や経済の流れを把握しておく

経済や世界のイベントを把握しておくのは、テクニカル分析にも匹敵するほど重要です。

直近のチャートでは2023年10月上旬のゴールドが挙げられるでしょう。

イスラエルとパレスチナ間で紛争が勃発しており、ニュース報道を受けてゴールドは150pipsほどの大きな上窓を開けています。

ゴールドは安全資産といわれており、通貨の価値が落ちても価値が保全されるものとして戦争や災害時にはその価値が上がる商品として有名です。

今回もその例に倣って大きな上昇を見せているため、今後の情勢次第である程度の値動きを予測できるでしょう。

ほかにもウクライナ情勢が騒がれた際、欧州通貨は下落し、アジアや中南米、資源国通貨が高くなる現象が見られました。

欧州通貨はウクライナに近いため影響を受ける可能性があり、アジアや中南米は地理的に遠いため影響が少ないと考えられたからです。

一部通貨ではテクニカルを無視するような動きも見せていたため、ファンダメンタルズも重要である証拠となっています。

「Aが起きた→Bにはこんな影響がある→ではBの通貨はこうなるかな?」といったように理論立てて考える癖を付け、後からしっかり答え合わせをするとファンダメンタルズ分析の力が付きますよ。

理論的な思考ができるようになると、業績や会社の状況から今後を予測する株や仮想通貨の世界でも利益を得られるようになるでしょう。

阿鼻叫喚の相場で生き残れるトレーダーが真の実力者

この記事では阿鼻叫喚相場の体験談6選や特徴、回避策などを解説しました。

FXは長期的に勝てるスキルこそが本当の価値であり、ギャンブルによるトレードで得た利益は長期的に見れば負債ともいえるものです。

専業トレーダーを目指しているならなおさらルールは徹底する必要があります。

この記事で紹介した阿鼻叫喚相場の回避策は、どれが欠けても長期的な価値は見込めないのが現実です。

あらゆるイレギュラーを想定し再チャレンジの保険を持って堅実な取引をできるトレーダーこそが、度重なる歴史的な相場を生き残れる素質を持ったトレーダーといえるでしょう。

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