FXのフィボナッチは意味がない?
FXのフィボナッチは勝てない!
疑問にお応えし、この記事では、FXのフィボナッチの真実と勝てない理由について解説しています。
フィボナッチ数列は自然界に現れる神秘的な現象とされておりますが、実際には例外が多いことも事実です。
FXにおいても非常に有名でよく使われる指標ですが、一方で根拠なしとして一切使わないトレーダーも多いです。
FXのフィボナッチは根拠がある事なのか、あるいは全くのでたらめなのか、そしてフィボナッチを使ってFXで勝つことができるのかどうかを記事で詳しく解説していきます。
フィボナッチへの疑問
フィボナッチはFXの代表的な指標でありながら、賛否両論別れる指標でもあります。プラットフォームに常備されている指標なのになぜこれほど賛否が分かれるのでしょうか?
大衆に浸透しているフィボナッチですが、調査したところ存在を疑問視する声も少なくありませんでした。
さらに詳しく以下の項目から解説していきます。
フィボナッチ数列と自然界に関連性はない
フィボナッチ数列は、イタリアの数学者レオナルド・フィボナッチ氏が発見しました。
フィボナッチ数列とは、「1、1、2、3、5、8、 13、21、34、 55、89・・・」という数値になり、連続した2つの数字を足すと次の数字になるというものです。
このフィボナッチ数列は自然界においても現れる神秘的な数字としています。
よく例として挙げられるのが花です。例えば桜の花びらは5枚、コスモスは8枚とフィボナッチ数列に沿って発生しています。
他にはひまわりの種の並びは「21、34、55、89」となっており、その他さまざまな自然界の現象にフィボナッチ数列を見て取れます。
人工物にも応用されており、絵画や写真、建築物など様座な分野でフィボナッチ数列は扱われているのです。
例えば、アブラナの花びらは4枚、サフランは6枚といったように例外は多いです。
ひまわりの種の例も実際には、フィボナッチ数列に従ってないことが殆どだといわれています。
つまり、フィボナッチ数列は預言のようなもので、何でも無理やりこじつけて当てはめているからそのように見られるだけという意見です。
FXのトレーダーの間でも、フィボナッチ数列を信じる人と信じない人は明確に分かれており、フィボナッチを使う人もいれば全く使わないという人も存在しています。
FXのチャートが完全な黄金比と合致するすることは稀
フィボナッチ比率の黄金比率と言われている「1対1.618」という数値ですが、実はチャート上で完全にこの黄金比率と合致することはほぼありません。
また、よく使われるフィボナッチ・リトレースメントですが、「31.2、50、61.8」という数値で実際に相場が反応することも稀です。
ある程度の誤差が生じるのは当たり前になっており、フィボナッチ肯定派もそれを織り込み積みで使用しています。
何よりも、フィボナッチという指標は正確性にかけます。なぜなら、水平性のように誰が引いても同じというラインにならないからです。
同じようにトレンドラインやチャネルラインといった斜めのラインも正確性が欠けますが、フィボナッチは引く人によって差が生じやすく自分にとって有利なラインを引きがちです。
フィボナッチがレジサポになるというよりもローソク足が基準になっていることが多い
実際の相場で反応しているのは明らかにローソク足の四本値であることが多いです。
つまり、前日あるいは前週の「高値、安値、始値、終値」です。前日あるいは前週の四本値は明確にレジサポとして意識されており、これらのラインを超えれば注文が入り、ラインがレジサポとして機能しても注文が入ります。
デイトレーダーの稼ぎ時はやはりローソク足の四本値付近だといえるのです。
確かに、このポイントにフィボナッチが当てはまることもあるでしょう。しかし、それはたまたま無理やり当てはめればそうなるといった、「ひまわりの種」の例と同じだということもできるのです。
フィボナッチ精度が低いことは証明されている
フィボナッチを利用しているトレーダーであっても、他の指標と組み合わせることを前提で利用しています。
投資の専門家の解説でも、フィボナッチ単独でエントリーすることはおすすめしていません。
フィボナッチはあくまでも補助的に使うものであって、他の指標をメインに使って手法を創る事が多いです。
それならそもそもなぜフィボナッチを使うのかと思われますが、フィボナッチを使う利点はトレンドの強さを分析できる点です。
押し目や戻り目が31.2ならばかなり強いトレンドで、61.8ならば弱いトレンドと認識することができます。
目視や他の指標でも十分分析できますが、フィボナッチを使うことで数値化できる点は利点です。
なので、よくフィボナッチの利点として紹介されるレジサポを割り出して押し目や戻り目を分析するという点は、他の指標に依存することが一般的と言えます。
プロの手法の中でも有名なのはディナポリ手法くらいしかない
フィボナッチ比率は世界中に浸透しているテクニカル分析の指標ですが、プロの投資家でも懐疑的な人が多いです。
唯一、フィボナッチを重宝し巨万の富を築いたトレーダーとして挙げられるのが、ジョー・ディナポリです。
ディナポリの手法はフィボナッチ比率を取り入れており、もっとも代表的な手法を「シングルペネトレーション」と言います。
シングルペネトレーションとはフィボナッチを利用したトレンドフォローです。
このように、フィボナッチを利用しているプロトレーダーは存在しますが、その知名度に反して取り入れているプロトレーダーの数は少ないといえます。
フィボナッチの誤った使い方とは?フィボナッチで勝てない理由を解説
フィボナッチ数列に根拠はないのは確かですが、実際にフィボナッチを利用して勝っているトレーダーがいることも事実です。
フィボナッチを使って勝てないという人の場合、フィボナッチを正しく使えていない可能性があります。また、フィボナッチだけを理解していてもそれだけでは勝てません。
なぜなら、フィボナッチはあくまでの補助の指標だからです。トレンドフォローを行う際にはエリオット波動などの他の手法と組み合わせて使う必要があります。
以下の項目からさらに詳しくフィボナッチを使って勝てない理由と誤ったフィボナッチの使い方、正しいフィボナッチの使い方の例を解説していきます。
時間足は4h足以上に限定する
フィボナッチはトレンドフォローの際に使うことが多いですが、その場合は4h足以上で利用することが推奨されます。
時間足が小さすぎると機能しなくなる可能性があるからです。これはフィボナッチだけではなく、大きな時間足での利用を前提としているインジケーター全てに言えることです。
デイトレードでいうならば、4h足で分析し15分足でエントリーするといった手法が一般的なものとなるでしょう。
小さな時間足でフィボナッチを利用して、勝てない場合は4h足以上の大きな時間足を使うことをおすすめします。
しかし、以上の話はフィボナッチ・リトレースメントに代表されるトレンドフォローの分析に使われているフィボナッチ系列の指標の話です。
N値を分析でき決済ポイントを割り出せるフィボナッチ・エクステンション系列の指標に関しては、何分足で使っても問題なく機能します。
フィボナッチはトレンドに描写する
フィボナッチは基本的にはトレンドフォローの際に使うものです。最も使われるポイントとしては、エリオット波動第三波と言えるでしょう。
レンジ状態の相場に使うものではないので、フィボナッチを使いこなすためにはまず相場の状態がトレンドの状態なのかレンジの状態なのかを見極めるスキルが必要です。
トレンドとは、価格が一方方向に上昇あるいは下降している状態で、レンジは価格がある価格帯から動かない状態を指します。
画像にしてみると分かりやすいので画像で解説します。
以下のチャート画像がトレンドの例です。
安値と高値が切りあがっていることが分かります。こういった相場の状態を上昇トレンドと言います。
以下のチャート画像がレンジの例です。
価格が赤枠内で一定であることが分かります。こういった相場でフィボナッチを使っても、効果がないのでまずは相場の状態をトレンドなのかレンジなのかを見極めるようにしましょう。
エリオット波動第三波を狙う
フィボナッチ・リトレースメントでトレンドフォローを狙う場合、やみくもに狙っても勝てません。
エリオット波動第三波を狙うといったような他の手法と組み合わせて勝率を高めましょう。
トレンドにおいて、エリオット波動第三波が最も勝率が高いといわれています。
エリオット波動第三波とは、トレンド転換後の2つ目の推進波のことです。エリオット波動を知るためにはトレンド転換を知らなければなりません。
トレンド転換とは、上昇トレンドが下降トレンドに切り替わったり、下降トレンドが上昇トレンドに切り替わったりするタイミングのことです。
以下のチャート画像が実際にトレンド転換が行われた例です。
下降トレンドが上昇トレンドに切り替わっていることが分かります。トレンド転換の具体的な基準ですが、上昇トレンドに切り替わる場合は、下降トレンドの最安値の戻り高値を超えた場合にトレンド転換が発生します。
以下のチャート画像で詳しく解説します。
トレンド転換が発生した第一波は様子を見ます。第二波が出てきたなというタイミングでフィボナッチ・リトレースメント系列の指標を使うのが最も良いタイミングです。
むしろこのタイミング以外では利用しないことをおすすめします。フィボナッチ・リトレースメントは多用する指標ではありません。
また、正しい箇所でラインを引かないと全く意味がないものになってしまいます。
元々、あやふやな指標なので、ラインの引き方はきちんと覚えて利用する必要があるということです。
フィボナッチ・リトレースメントの正しいラインの引き方
フィボナッチ・リトレースメントは、エリオット波動第一波に引くようにしましょう。
上昇トレンドの場合は、安値から高値まで。下降トレンドの場合は高値から安値までです。
複数の波を跨いで使用したりしないようにしましょう。
以下の例が間違ったフィボナッチ・リトレースメントの使用例です。
フィボナッチ系列の指標は、使い方を知っているからと言って利用できるものではありません。
トレンドフォローの他の手法を知ってからそれに応用する形で利用するようにしましょう。
以下の例が正しいフィボナッチ・リトレースメントの引き方です。
このように、トレンド転換が終わり、第二波が出ているところで利用するというのが、フィボナッチ・リトレースメントの利用のコツです。
フィボナッチ・リトレースメントの指標として挙げられる数値としては「31.2、50、61.8」がありますが、この数値はあまり当てにせず、他の指標と組み合わせて押し目や戻り目を探すようにしましょう。
ただ、トレンドの強さを分析するのには役に立ちます。31.2で反発した場合は強いトレンドなのでエントリータイミングがつかめないこともあります。
61.8は弱いトレンドなので、トレンド形成がゆっくりしておりエントリーする足でもチャートパターンも出やすくなるといった特徴を分析することは可能です。
フィボナッチで勝てないというより相場の理解度が低くて勝てない場合がある
確かに、フィボナッチは何の根拠もない指標かもしれません。黄金比率を胡散臭いと思う人も多いことは確かです。
しかし、実際にフィボナッチを利用して成果を出してる人がいることも確かです。
トレードは結果が全てなので、勝ちさえすれば過程などどうでもいいことは言うまでもありません。
フィボナッチが仮に理論的に間違っていたとしても、トレードで勝てれば何の問題もないのです。
しかし、フィボナッチは利用すれば勝てるようになる指標でないことも確かです。
相場を理解し、少なくても「ダウ理論」「エリオット波動」「トレンド転換」といったトレンドフォローに必要な理論は覚えないと、フィボナッチを使っても勝つことはできません。
フィボナッチに理論的な根拠がないのに勝てるトレーダーがいるのはなぜか?
実のところ、フィボナッチのみならず全てのテクニカル分析には科学的根拠はないといわれています。
科学的根拠がないというのは、仮にランダムでサイコロを振ってエントリーを決めても、テクニカル分析を使ってエントリーを決めても勝率に差異がないということです。
科学的にいうとこれもたまたまだということになるのでしょうが、相場に人の力が働ていることは間違いありません。
証拠としては、為替相場という世界では起こりにくいことではあるのですが、小型株の世界ならば大型の取引を行えるトレーダーが価格を操作することは比較的容易だということは1つの証拠になるでしょう。
このように相場には人の意思が介在し、トレードの本質とは大勢の味方を付けたものが勝つという性質な以上、フィボナッチやテクニカル分析が全く意味がないとは考えづらいのです。
多くの人が信じることによって何の根拠がないものでも根拠を持つようになるということです。科学的根拠のないテクニカル分析も大衆心理によって動く相場においても意味があると考えて良いでしょう。
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フィボナッチは補助的に使い他の指標を併用させよう!
「フィボナッチは意味がない?」「FXでフィボナッチを使っても勝てない!」ご要望にお応えし、記事では、フィボナッチ比率が科学的に根拠がないことやフィボナッチを使っても勝てない理由について詳しく解説してきました。
フィボナッチに科学的な根拠はありません。フィボナッチ数列も例外が多く、自然界の神秘的な現象とか黄金比といったものもでたらめと言ってしまっても良いでしょう。
少ししか例外がないのではなくて、例外が多すぎるからです。FXの指標として利用しても、ピンポイントに反応することは稀です。
どんな指標でもピンポイントには反応しないものではあるという反論はあるとしても、やはりフィボナッチは自然界の神秘的な現象であるとは言えません。
しかし、フィボナッチが科学的根拠がないのと同じように他のFXの指標や手法にも科学的根拠がないことも事実です。
実際にテクニカル分析を使って勝てるトレーダーがいる以上、科学的根拠があろうがなかろうがフィボナッチを使ってFXで勝つことはできるのです。
ただし、フィボナッチは補助的な指標なので、ダウ理論やトレンドフォローを理解したうえで使うようにしましょう。
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