FXは少額から始めるべきか論争について|プロの見解を解説

FXを少額から始めたい!

FXを少額から始めるならいくら必要?

疑問にお応えし、この記事ではFXは少額で始めるべきか否か解説していきます。

この記事で分かること
  • FXは少額から始めるべきか?
  • FXを少額から始めるならいくらから良いか?
  • Lotを増やすタイミング
  • 少額でスワップ投資をした場合の利回り
  • FXを少額で行う場合の危険性について
  • FXの少額運用の始め方

FXは投資の中でも少額で始められて、かつ成果を出しやすい夢のある投資です。

成果を出しやすいというと、ハイリスクなのではないかと思うかもしれませんが、やり方さえ知っていれば、非常に低リスクで始めることが可能です。

目次

FXは少額から始めるべきか?

FXは少額から始めるべきなのかを解説するイメージ

FXは少額で始めるべきなのか?あるいはある程度資金を用意したほうが良いのか?についてプロが徹底的に解説していきます。

FXは少額から始めるべきなのか?
  • FXを少額で始めるメリット
  • FXを少額で始めるデメリット
  • 少額で始めるならいくらから良いか?
  • Lotを増やすタイミング
  • 少額でスワップ投資をした場合の利回りは?
  • 少額で自動売買は可能?
  • 【結論】FXは少額から始めるべき

FXを少額で始めるメリット

FXを少額で始めるメリットは、レバレッジの恩恵を受けれる点です。

レバレッジとは「梃子」を意味し、少ない資金で大きな取引を行う事が可能です。

ただし、レバレッジを活かしたトレードは損切りラインが狭くなるので、スキャルピングやデイトレードがおすすめの手法となります。

ポジションの保有時間が短いと相場の変動リスクを回避しやすいです。

大金でFXを始めて少ないLotで始められる場合ならいいのですが、初めてFXを行う場合、下限が分からず大損してしまう可能性があります。

レバレッジは使いこなせば心強い味方となりますが、使いこなせないと大損の元になるということです。

FXの良いところは少ないお金ですぐに始められるという点もありますね!

FXを少額で始めるデメリット

FXを少額で始めるデメリットは、ロスカットの危険がある点です。

ロスカットとは、含み損が膨らみすぎるとFX業者側が強制的に決済してしまう仕組みのことを指します。

少ない資金で限界までLotを増やしてしまうと、すぐにロスカットされてしまう危険性があります。

特に、必要証拠金が低い以下のようなマイナー通貨ペアを取引する場合は注意が必要です。

くりっく365の必要証拠金(適用期間:2023/08/07~2023/08/11)
  • トルコリラ/円(TRY/JPY)【2,140円】
  • ポーランドズロチ/円 (PLN/JPY)【14,040円】
  • NZドル/米ドル (NZD/USD)【34,870円】

必要証拠金とは、取引するために必要なお金のことです。

例えば、トルコリラ/円(TRY/JPY)を1Lot(1万通貨)取引したい場合は、2,140円必要ということです。

必要証拠金は固定ではなく為替レートによって変動します。

例えば、日本人トレーダーになじみが深い米ドル/円 (USD/JPY)の場合、必要証拠金は56,270円必要です。

10万円の資金があったとしても1Lotしか取引できません。

一方で、トルコリラ/円(TRY/JPY)の場合の必要証拠金は2,140円なので、10万円の資金がある場合は、46Lotの取引が可能です。

1pips=100円と仮定して両者を損益を比較してみます。

10pips変動した場合、1Lotの損益は1,000円です。

一方で46Lotの損益は46,000円です。

そのため、トルコリラ/円(TRY/JPY)で限界の46Lotで取引した場合、20pips程度の変動でロスカットが発動します。

少額で始める場合はLotを抑えたほうが、トレードの幅が広がります。

少額で始めるならいくらから良いか?

少額で始めるならば、1万円から始めると良いでしょう。

1万円だと十分に取引が行えないと思うかもしれませんが、100円からでもリアルマネーで取引できる業者は存在するので、利用しましょう。

100円でも取引できるFX業者
  • MATUIFX(松井証券)
  • SBIFXトレード(SBIFXトレード)

基本的に国内のFX業者は裁量取引をするだけならば、劇的な違いはそれほどありません。

そのため、少額で取引したい場合は、上記2社の口座を利用すると良いでしょう。

上記2社は1通貨から取引が可能なので、ドル円であったとしても、必要証拠金は5円程度から取引が可能となります。

FX業者を選択し終えたら、運用を開始しましょう。

例えば、1万円からスタートする場合、2%ルールを駆使して半年間頑張ります。

2%ルールとは、損切りを証拠金の2%までに抑えるという手法です。

損切りができる、利益率に問題がないなど、いくつかのチェック項目をクリアできていれば軍資金を増やしていきましょう。

Lotを増やすタイミング

Lotを増やすタイミングについてですが、現在のLot数で取引を成功させ、資金を積み上げたのちに増やしましょう。

例えば、1Lotで400pips稼いだとします。

1pips=100円で計算すると、4万円です。

このタイミングで、Lot数を倍の2Lotにします。

2Lotで取引した場合、損失が発生しても4万の貯金で耐えることが可能です。

2Lotで取引した場合、4万円は200pipsでなくなります。

なくなった場合は、また1Lotに戻しましょう。

逆に400pips勝った場合は、Lot数を2倍にしていき、自分の良いと思うところまで伸ばし続けます。

きりが良いところまでLot数を上げられたら収入源として運用していきましょう。

少ないLotから始めれば始めるほど、負けた時の損失が少なくなります。

例えば、0.001Lot(1通貨)で始めた場合、損失は1pips=0.01円です。

少ないLotから始めても成績が良ければ、収入減として運用するのも早くなります。

成績が悪い場合は資産は増えず練習が続くことになります。
しかし、損が少なくコツコツと練習できるのでおすすめの方法です。

少額でスワップ投資をした場合の利回りは?

少額投資の場合、相場の変動に耐えにくいのでスワップ投資には向いておりません。

スワップ投資を行いたい場合は、Lot数を落として行う事になります。

必要証拠金の少ないトルコリラ/円(TRY/JPY)などの新興国通貨ペアを利用すれば、確かに大きなスワップポイントを得ることも可能なのですが、ロスカットも早くなってしまうので、意味がありません。

1万円の資金で現実的な長期運用を見据えたスワップ投資の利回りを見ていきましょう。

FXの場合、少額であればあるほど利回りは増大し、簡単にあらゆる投資商品の利回りを上回ってしまいます。

しかし、現実的に考えると相場の変動に耐えれない可能性が高いです。

仮に完全にテクニカル分析やファンダメンタルズ分析で読み切ったとしても、リスクは高いです。

スワップ投資による長期的なインカムゲインを狙う場合、狙う通貨ペアにもよりますが、5000pipsの変動は見ておきましょう。

何故5000pipsなのかというと、米ドル/円 (USD/JPY)の10年の変動pipsがその程度だというのと、リーマンショックの変動pipsが5000pips程度だからです。

米ドル/円 (USD/JPY)を選択している理由についてですが、安全に長期投資を考える場合、新興国通貨ペアよりも有利だからです。

新興国通貨ペアがスワップ投資に有利な理由は、必要証拠金が少なく、Lotを保有しやすいからという点が大きいですが、Lotを多く保有してもロスカットされてしまうのであまり意味がありません。

また、米ドル/円 (USD/JPY)は比較的相場の変動幅が狭いというところも利点です。

1Lotで取引した場合、5000pips変動すると50万の変動となるので、1万円では耐えられません。

0.05Lotならば、耐えることが可能です。

米ドル/円 (USD/JPY)のスワップポイントが1Lot(1万通貨)で200円だとすると、0.05Lot(500通貨)で10円です。

10円×365日=3,650円となるので、利回りは36%となります。

利回りが高すぎると思うかもしれませんが、ロスカットされる場合は、元金がなくなるので注意してください。

しかし、どのくらいの年数保有が可能なのか気になりますよね。

下記の表に米ドル/円 (USD/JPY)の平均レートを1980年から2023年まで載せているので参考にしてください。

1980198119821983198419851986198719881989
USドル226.7408220.5358249.0767237.5117237.5225238.5358168.5198144.6375128.1517137.9644
1990199119921993199419951996199719981999
USドル144.7925134.7067126.6513111.1978102.207894.0596108.7791120.9909130.9053113.9068
2000200120022003200420052006200720082009
USドル107.7655121.5289125.3880115.9335108.1926110.2182116.2993117.7535103.359593.5701
2010201120122013201420152016201720182019
USドル87.779979.807079.790597.5957105.9448121.0440108.7929112.1661110.4232109.0097
2020202120222023
USドル106.7746109.7543131.4981135.6156

2023年の現在値から5000pips変動した場合、85円~185円までは耐えれる計算になります。

2010年が87.7799円で、1986年が168.5198円なので、おおよそ10年~30年程度耐えられるという計算です。

少額で自動売買は可能?

少額で自動売買を行う事自体はできないことはないですが、リスクが高いです。

自動売買は複数のポジションを長期的に保有します。

少額で運用している場合、1度でも経済ショックが起きればロスカットされる可能性が高いです。

最低でも10万ほどの資金は用意する必要があるでしょう。

【結論】FXは少額から始めるべき

FXは少額から始めるべきというのが結論となります。

FXのことを何も知らずに初めて、大金で取引し全てを失ったという人が稀に居りますが、まず投資を大金で始めるということ自体が間違いです。

投資は、FXに限らず必ず少額から始めなければなりません。

理由としては、投資を成功させるコツの1つとして分散投資という考え方があるからです。

少額で運用し、成功したら徐々に金額を上げていくというのが、正しいFXのやり方です。

FXを少額で行う場合の危険性について

FXを少額で行う場合の危険性について解説するイメージ

FXを少額で行う場合、ロスカットに常に気を付けて取引する必要があります。

以下の項目からさらに詳しく解説していきます。

FXを少額で行う場合の危険性について
  • 少額で行うとロスカットされる可能性が高い
  • 長期運用になるほどロスカットの可能性が高くなる
  • リスクを限定したいなら短期取引もおすすめ
  • 少額で行う場合利益も小さくなる

少額で行うとロスカットされる可能性が高い

少額でFXを運用するとロスカットされる可能性が高くなります。

少額で運用した場合はLot数やポジション保有期間に注意を払いましょう。

長期運用になるほどロスカットの可能性が高くなる

長期運用になるほど、相場の変動リスクが高くなります。

少額でしか運用できていない場合、ロスカットになる可能性が高くなるので注意しましょう。

リスクを限定したいなら短期取引もおすすめ

少ない資金でレバレッジをかけた場合でも、ポジションの保有時間が短ければ、少ないリスクで取引が可能です。

少額で大きな取引を狙う場合は、スキャルピングかデイトレードがおすすめです。

少額で行う場合利益も小さくなる

少額でFXを運用する場合、Lot数に制限があるので、スキャルピングのような短期に利益を出せるトレードスタイルであったとしても、利益は小さくなります。

必要証拠金の少ない通貨ペアで取引するという方法もありますが、ボラティリティが小さいと思うように取引できないことも多いです。

FXの少額運用の始め方

FXの少額運用の始め方について解説するイメージ

FXはLotによってレバレッジもロスカットもコントロールできます。

FXを少額運用する際には、レバレッジと保有期間を意識して手法を組み立てましょう。

更に詳しく以下の項目から解説していきます。

FXの少額運用の始め方について
  • 少額運用したいならLotを少なくする
  • 1Lot辺りの通貨量の違いに注意しよう
  • 長期取引する場合は証拠金維持率にも注意する

少額運用したいならLotを少なくする

少額運用をする場合は、Lotの調整が最も重要です。

Lotさえ調整できれば、長期投資も十分に可能となります。

ただし、多くのFX業者は1万通貨か1,000通貨での取引が多いので、Lotを思うように下げられないかもしれません。

自分の資金を相談しつつ、100円からでもFXをやってみたいという場合は、1通貨から取引できるFX業者を利用しましょう。

1Lot辺りの通貨量の違いに注意しよう

1Lot=1万通貨であるとは限らないので注意しましょう。

1Lotの通貨量はFX業者のサイトに載っているので確認が必要です。

口座タイプの種類によっても1Lotの通貨量が異なる場合があるので注意しましょう。

長期取引する場合は証拠金維持率にも注意する

FXを少額で運用する場合の弱点はロスカットにあるので、長期取引する場合は、証拠金維持率の計算を行っておきましょう。

基本的に、証拠金維持率は扱うLot数に依存するので、長期で取引したい場合は、少ないLot数で取引をしましょう。

必要証拠金が少ない通貨ペアは、多くのLotを取引できてしまいますが、ロスカットされると意味がありません。

必要証拠金が少ない通貨ペアを扱う場合でも、Lotは抑えて運用しましょう。

【まとめ】FXは少額から始めて成功させよう!

記事をまとめるイメージ

「FXは少額から運用させたほうがいい?」「FXを少額運用したいけど注意点はある?」ご要望にお応えし、この記事ではFXを少額運用するべきか、少額運用する際の手順、注意点について解説してきました。

この記事のまとめ
  • FXは少額から始めるべき
  • FXを少額から始めるならFX業者を選び、応じた額で始める
  • Lotを増やすタイミングは安定して勝ち続けたタイミング
  • 少額でスワップ投資をした場合の利回りは高い
  • FXを少額で行う場合の危険性はロスカットが起こりやすい
  • FXの少額運用は少ないLotで始めよう

結論として、FXは少額運用すべきです。

少額運用は投資の前提であり、疑う余地がありません。

FXは少額から運用し、FXのテクニカル分析や資産運用の知識を身に付けたうえで、徐々に大きなお金で取引をすべきです。

いきなり大金で取引を行うと、損をした場合に取り返しがつかず、得をした場合でも一過性のものになりやすいです。

FXは少額から運用し、少ないLotで始めましょう。

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この記事を書いた人

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