FXはやめとけと言われるのはナゼ?正しい稼ぎ方をプロが解説

FXはやめとけって言われるけど稼げないの?

知り合いがFXで稼いでいるけどやめておいた方がいいの?

ネット上にはFXで稼いでいる人やボロ負けしている人もおり、一般的にはギャンブルのように危険な印象を持たれています。

今回は、FXはやめとけといわれる理由やその真実、FXで稼げるようになる行動を紹介していきます。

ネットに転がる情報に惑わされずFXの本当の価値に気付き、正しく向き合いながら利益を上げていきましょう。

目次

FXはやめとけと言われる理由6選

FXはやめとけと言われる理由を解説するイメージ

FXはやめとけといわれる主な理由は、大きく以下の5つに絞られます。

それぞれ解説していきます。

損失によるストレスが大きいから

FXは損失のストレスが非常に大きく、時に平常心を失ってしまうほどの精神状態に陥ってしまいます。

2002年にノーベル賞を受賞した行動心理研究「お金に関する心理バイアス」には以下のような考えが記されています。

  • 利益と損失が同じ金額でも、損失に対する心理的ダメージの方がはるかに大きい

つまり、日頃から継続的に利益を出しているトレーダーでも1回ごとの損失は心に大きなダメージを与えているのです。

このダメージを乗り越える術を身に付けなければ、中長期的にはギャンブルトレードなどの好ましくない行動を引き起こす原因になります。

損失による心理的ダメージを抑えるためには、以下のような行動が必要だといえるでしょう。

  • ストップロスを設定し手動損切りを避ける
  • 余剰資金でのトレードを徹底する
  • トレードルールを厳密に決め、その期待値を知る

特に期待値を知れば、「〇回トレードすれば△回は損失になる」と事前に想定できます。

そのため、損失が出ても最終的にプラスになる期待値の一環と考えられるでしょう。

このような投資家的な考え方を身に付けられない人が多いのも事実で、「FXはやめとけ」という論を一般化させた原因のひとつになっています。

ギャンブルトレードが癖になるとやめられないから

FXは自身の判断でエントリーから決済までを行う必要があり、時には運の要素も絡んできます。

特に、初心者の時点で手法が固まっていないと以下のような現象が多々発生します。

  • なんとなくのエントリーで大金を稼げた
  • 損切り無しのスキャルピングトレードをしていたら数日間負け無しの状態になった
  • 損切りするのが怖くて放置していたら、相場が反転して利益になった

これらは完全に運による利益で、ギャンブルとなにも変わりません。

また、ギャンブルトレードはほとんどの場合損切りが設定されておらず、1回の損切り=全損になってしまいます。

たとえ勝率が99%あっても数年以上続くトレーダー人生を生き残ることはできないですね。

またギャンブルには依存性も認められており、以下のような快楽物質が過剰に分泌されてしまいます。

成分効果
ドーパミン高揚感が現れ、ギャンブルが刺激的なものになる
アドレナリン心拍数や血圧が上昇し、興奮状態になる

パチンコなどのギャンブル依存性患者は、薬の処方などでこれらの物質の分泌を抑えてやっとギャンブルの快感を忘れられるほどの依存性なのです。

一度ギャンブル感覚でFXをするとやめられない例も多いため、ギャンブルトレードは一度でもするべきではないでしょう。

そのためには、初心者時代からしっかり勉強して構築したルールで縛ったトレードを続けなければいけません。

レバレッジにより大きな損をする可能性があるから

レバレッジの上げすぎにより大きな損をするトレーダーが非常に多くいるのも、FXが嫌遠される理由のひとつです。

国内業者と海外業者では以下のように大きく違い、特に海外業者の最大レバレッジが高すぎるため危険視されています。

FX業者最大レバレッジ
SBI FX(国内)25倍
GMOクリック証券(国内)25倍
XM Trading(海外)1,000倍
TitanFX(海外)1,000倍
FXGT(海外)1,000倍

レバレッジが高いとそれだけ利益も大きくなりますが、損失を耐えられる幅も狭くなるため、これだけを見るとレバレッジが高いデメリットは大きく写ります。

しかし、海外業者はゼロカットシステムを採用してなるのに対し、国内業者は金融庁の規制がありゼロカットシステムを利用できません。

ゼロカットシステムとは・・・損失が証拠金を超えた場合、その分の損失を業者が補填して借金をさせない仕組み

ゼロカットシステムがない国内FXでは損失による借金が発生する可能性があり、レバレッジが低くてもリスクはあります。

また、多くの業者では任意で最大レバレッジの上限を設定可能で、最大500倍の業者でも最大25倍に制限できます。

このようにレバレッジを高くできないようにシステム面で制限をかければ、レバレッジによる大きな損失の可能性はかなり減らせるでしょう。

縛りをかけて身を守るというやり方もあるんですね。

1年以内に退場する確率が90%だから

FXは長期的に勝ち続けるのが非常に難しく、1年以内に退場してしまう可能性が高いのが事実です。

某FX業者のレポートによると、数年連続で口座の維持率は約10%を横ばいで推移しており、データとして生存率の低さが証明されています。

この体験談のように、ビギナーズラックで1,000万円もの利益を手にしても最終的には闇金に手を出してしまうほどの損失を被ってしまうの人のもいます。

774 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 17:43:14.63 ID:qKj6JbmSp
もうやめとけ
FXなんて絶対勝てないようにできてるんだから
このままFX続けたらガチで死ぬぞ

111 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:42:23.86 ID:qKj6JbmSp
為替で金だけじゃなく仕事、友達、全てを失って自殺したやつを知ってる

134 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:50:11.35 ID:qKj6JbmSp
ビギナーズラックで1000万円勝ったことがすべての元凶だった

144 :Trader@Live![sage]:2020/04/16(木) 18:53:42.63 ID:qKj6JbmSp
その後すべて溶かして、貯金400万円溶かして、キャッシングカードローン300万すべて溶かして、闇金に手を出して300万円溶かして、友人や会社まで取り立てが来るようなって会社を辞めて友人も離れて鬱になって自殺

引用:5ちゃんねる

1,000万円も買ったら一生稼いでいけると思ってしまうのも無理ないですよね。

生き残れない原因には以下のようなものが考えられます。

  • 損切りを設定せず1回のトレードで全損
  • レバレッジを上げすぎて1回のトレードで全損
  • ギャンブルトレードで全損

どの原因も適切な手法の構築と維持、ストップロスの設定や最大レバレッジの制限などシステム的な部分で防止が可能です。

勝ち続けられない原因と対処法に関しては本記事でも紹介していますが、以下の記事も参考にしてみてください。

勉強や検証の時間が膨大にかかるから

FXでしっかり勝てるようになるまでの実力を身に付けるには、相応の勉強と検証が必要です。

具体的には、以下のようなプロセスをこなす必要があります。

やるべきこと習得までにかかる目安期間
インジケーターや経済イベントなどトレードの基本を勉強をする1週間~3ヶ月
信頼できそうな手法を探し、機能する根拠やルールを理解する1週間程度
過去検証ツールで手法を数ヶ月分以上検証する数ヶ月以上
手法をデモトレードや低資金トレードで試してみる数週間~数ヶ月

このようにトレードで勝てるようになるまでは数ヶ月以上かかり、数年かけても信頼できる手法を見つけられないトレーダーもいます。

またネット上にある手法は単体だと機能しないものも多く、自身が相場で見つけ出した法則を練り合わせてオリジナリティを加える必要があります。

手法を自身で作り出すトレーダーも多いですが、膨大な学習と検証が必要なため、簡単な道のりではないでしょう。

かなりの集中力と考察が必要なので、時間と思考のリソースがある人でないと結果は出にくいでしょう。

通常の職業であればこのような期間までを研修として給料が発生していますが、トレーダーは勉強・検証期間の報酬は発生しません。

多くの人はその手間と結果の不確実性を疑っているため、FXはやめとけといわれてしまいます。

借金を負う可能性があるから

FXだけでなく、全ての投資は借金を負うリスクも孕んでいます。

FXで負う可能性のある借金は大きく以下の2種類に大別されます。

  • 国内FXの損失による追証
  • 消費者金融等で調達した資金での損失

一般的にFXで借金の原因として言及されるのは追証です。

追証は証拠金維持率が20%を下回った時に発生し、ポジションを維持するために入金が必要となります。

追証を入金してもポジションが逆行し続ければ再び追加入金の必要があり、損切りの決断ができない人にとってはかなりリスクのある制度です。

追証を入金できなければポジションは指定の時間に強制決済されますが、請求された追証は給料から差し押さえられるなど免除はされません。

特に、大きな資金で株を運用している人が多額の追証で借金を負う話は聞きますね。

加えて、そもそも資金の調達方法が借金だとスタート時からマイナスの状態です。

その状態で正常な判断をするのは難しく、ルール外の取引により自己破産まで追い込まれるケースも多くあります。

自己資金を超えた範囲でのトレードはプレッシャーも大きいですよね。

トレード関連で発生した借金は本業による稼ぎを大きく超える事例も多いため、自己解決できる範囲での資金繰りは大前提といえるでしょう。

以下の記事では借金するトレーダーの特徴を詳しく解説しているので、参考にしてください。

FXはやってはいけない投資法なの?

FXはやってはいけない投資法なのか解説するイメージ

ここではFXに向いている人と向いていない人の特徴をそれぞれ解説していきます。

FXが向いていない人でも、改善すれば勝てるようになる要素も多くあります。

自身がどちらに当てはまるか考えてみてください。

FXをやって成功する人の特徴

FXに向いている人は、主に以下のような特徴を持っています。

  • 数ヶ月におよぶ勉強や検証を欠かさず行える
  • 自身で決めたルールをしっかり守れる
  • お金に執着しすぎていない
  • ほかの収入源がある

全ての勝ちトレーダーは勉強や検証を常に絶やさず、長い人なら数年単位で勉強を続けています。

一度勝ちパターンを見つけてもそれだけでずっと稼ぎ続けられるわけではなく、慢心せずに新たな勝ちパターンを構築し続けていく必要があります。

絶え間ない孤独な作業を継続できる人でないと、FXで勝てるようになるのは難しいでしょう。

また一度のルール外トレードで破滅を呼んでしまう可能性もあるため、構築したルールを守りきれるトレーダーだけが生き残れるといえます。

自制心と呼ばれるものですね。

投資ではお金を数字として見れる人が成功するといわれており、大きな額を失うと心理的ダメージも大きいですが、それを以下のような視点で考えられる人こそが勝ちトレーダーの素質を持ちます。

  • この負けは期待値の下振れだ
  • ルール通りのトレードで取り返していこう

そのような余裕のある思考をできる人は、余剰資金でトレードしている場合がほとんどです。

「負けても生活に支障をきたさずに再チャレンジできる」という前提があれば、負けを成功までの過程として捉えられるでしょう。

FXをやってはいけない人の特徴

FXに向いていない人は以下のような特徴を持ちます。

  • 楽して稼ぎたい
  • カッとなって重大な決断をしてしまう
  • お金に執着しすぎている
  • FXに全てを賭けようとしている

FXは労働とは性格の違う稼ぎ方なので、楽な稼ぎ方だと思われがちです。

「大学生でも月100万!」など魅力的な文言に惹かれてFXを始めたという人も多いですよね。

しかし先述の通り、FXは継続的な検証や重大な損切りの判断など肉体よりも精神的な負担が非常に大きいものです。

将来への不安も常に付きまとうため、精神的には一般的な職業より何倍も辛いと理解しておきましょう。

そのため、日常生活でカッとなりやすい人は少しの損失でルール外のトレードに走ってしまいます。

この傾向がある人はいくら損をしても治らないケースも多く、トレーダーとしての活動はおすすめできません。

また多くの初心者トレーダーは「FXで人生を変える」という心意気がありますが、それがお金への執着にも繋がります。

その結果として損切りができなくなってしまったり、一発逆転を狙ったハイレバトレードを引き起こします。

常に冷静で自制心を保てる人でないと継続的に勝つのは難しそうですね。

本当に知っておくべきFXのメリット

本当に知っておくべきFXのメリットについて解説するイメージ

ここまではFXのデメリットや注意点を主に説明してきましたが、FXにはそれを上回るような多大なメリットがあるのも事実です。

通常の働き方では享受できないようなメリットもあるので、ぜひ参考にしてください。

複利で莫大な利益を稼げる

投資の筆頭格である株の長期投資や積立、現金預金よりも大きいFXのメリットが複利です。

複利を活用すれば資金が雪だるま式に増えていくのは有名ですが、その増え方は想像を絶するもので、例えば10万円を月利10%で運用し続けた際の複利表は以下の通りです。

経過年月資金
1ヶ月目100,000円
2ヶ月目110,000円
3ヶ月目133,100円
4ヶ月目146,410円
5ヶ月目161,051円
6ヶ月目177,156円
7ヶ月目194,871円
8ヶ月目214,358円
9ヶ月目235,794円
10ヶ月目259,374円
11ヶ月目285,311円
12ヶ月目313,842円
13ヶ月目(1年経過)345,226円
25ヶ月目(2年経過)1,083,467円

このように10万円を月利10%で運用し続ければ1年で約3.4倍、2年で約11倍の金額に膨れ上がります。

10万円の資金であれば大学生でも用意しやすいうえ、社会人であれば初期資金として100万円を用意するのも可能でしょう。

2年間運用すればそれが2,000万円という金額になり、リスクを抑えれば専業として生活するのも夢ではない金額になります。

銀行に預金を預けているだけでは年に1%の利息も付かず、積立であっても平均すると年に数%の利益が出る程度に収まってしまいます。

それに対してFXは、複利を活用し投資の常識を大きく超えて一発逆転を果たしているという事例も非常に多い期待値の高い投資法です。

「大学生は資金もないからFXはやめとけ」とよくいわれますが、勉強や検証の時間を長く取れる大学生こそチャンスがありますね。

複利運用に関しては以下の記事でも解説しているので、詳しく学びたい人はぜひ参考にしてください。

経済状況が悪化しても稼げるチャンスがある

FXがほかの投資と大きく違う点は、経済状況が悪化しても稼げるチャンスがあるという部分にもあります。

例えば株は世界の経済に変動している銘柄が多く、金融恐慌が起こると下落基調になる傾向があり、仮想通貨に関しても経済情勢に大きく左右されますが、FXは違います。

例えばA国とB国間で戦争が起きて大きな動きがあってもC国を基軸とした通貨ペアを選択すれば、それほど影響を受けずにトレードできるでしょう。

また、会社員として働いていても経済状況の悪化が会社に直接打撃を与えるようなものであれば、よほどの大企業でなければ業績の悪化などで最悪リストラの可能性もあります。

終身雇用は将来的になくなっていくという風潮もありますよね。

そのような状況でも、FXであれば手法通りのトレードで稼げる可能性はかなり高いでしょう。

特に、長期足のトレードであれば経済的なビッグニュースでも想定外の動きをする可能性は少ないといえます。

例えば、2023年のドル円は異次元の円安によって驚異的な上昇を見せており、多くの短期トレーダーは逆張りで大きな損失を被っています。

しかし2023年の上昇は、2022年に記録した上昇で週足レベルのレジスタンスを上に突破しているためテクニカル的には十分予想できた動きです。

このように経済情勢とテクニカルの両方で動くチャートを攻略できれば、経済の変動があっても稼げるのがFXだといえます。

直近だとコロナ禍で景気が悪くなったタイミングでFXに目を付けた人も多くいるでしょうが、FXはまさにそのような場面で独自の優位性を発揮します。

好きな時に稼げる

FXは、手法によっては好きな時に稼げる優れた収入源になり得ます。

平日なら好きなタイミングでエントリーして決済するだけなので、1日中ゲームをする生活も世界旅行をしながら稼ぐ生活も思い通りです。

理想の生活に必要な手法を確立し継続する努力さえ怠らなければ誰にでも可能性はあります。

例えば、世界旅行をしながら稼ぐならチャートを見る時間は必然的に減るはずです。

そのため、エントリーが多少遅れても成立するようなスイングトレードで稼ぐ手段を探すべきでしょう。

ただし、適切な手法の確率によって「好きな時に稼ぐ」は成立するのであって、適当なエントリーを自由にして稼げるわけではありません。

特にFX初心者は「好きな時に稼げる」の意味を勘違いしがちなので注意しましょう。

タイミングによっては、サラリーマンよりも何倍も集中してトレードをしなければいけない時もありますよ。

FXで失敗を避けるコツ

FXで失敗を避けるコツについて解説するイメージ

FXで失敗を避けるには、以下の行動やマインドセットを意識しましょう。

勉強や検証を欠かさずに行う

FXで継続的な勝ちトレーダーになるためには、長期的な勉強と検証の継続が必要です。

初心者トレーダーなら、まずは以下のような内容を勉強しましょう。

勉強内容勉強の狙い
レバレッジやロスカットなど基本用語の習得FXを始めるための基礎知識を身に付ける
トレンドやサポート・レジスタンスの概念を学ぶ大きな値動きの理由や注文の受給の概念を知る
三尊天井やダブルトップなどプライスアクションの根拠を知る細かい値動きの理由や相場の見方を学ぶ
各通貨ペア・商品の値幅や値動きの特徴を学ぶ自身に合った値動きの通貨ペアを見つける
雇用統計などの重要経済指標を知る経済とチャートの繋がりや、値動きの激しさを体感する

これらは全てトレードを始めるなら最低限必要な知識で、どれが欠けても勝ちの可能性は大きく減ります。

これだけだと知識があるだけで勝てない状態なので、次に手法の構築に移ります。

手法の構築は以下のような手順で行いましょう。

エントリーまでの根拠
第1ステップ:大きな流れに対する動きを決める4時間足や1時間足で上昇トレンドか下降トレンドがはっきりしている時だけエントリーの準備
第2ステップ:チャートパターン成立でのエントリー可能状況を作る15分足や5分足でのダブルトップや三尊成立でエントリーの準備
第3ステップ:プライスアクションでエントリータイミングを測る1分足でロウソク足の形や組み合わせを見てエントリー
第4ステップ:損切りや利確のラインを決めるダブルトップの否定で損切り、重要ラインへの到達で利確

上記のように、大きなトレンドを把握してからチャートパターンを確認、その中でも細かいプライスアクションを測りエントリーするマルチタイムフレーム分析をもとに手法構築を進めていきます。

  • マルチタイムフレーム分析・・・日足、1時間足、5分足など複数の時間足を見て複合的なチャート分析をする方法

最も勝率が高く安定しやすいのはトレンドフォローだといわれているので、以下のように必ず大きなチャートの流れを意識しましょう。

トレンドフォローについて解説するイメージ

このように環境認識からエントリーまでの一連の流れを作り上げたら、その手法が長期的に機能するかを検証します。

TradingViewやFT5などの過去検証ツールを使ってルール通りのトレードを数ヶ月分以上は行い、以下のような情報を記録しておきましょう。

  • 勝率や平均リスクリワード
  • 1日あたりのエントリー回数とポジション保有時間
  • 根拠のわかりやすさ

例えば1日あたりのエントリー回数やポジション保有時間に関しては、日常生活を送るうえでストレスのない取引が可能かを判断するうえで非常に重要な指標なので、絶対に把握しておく必要があります。

手法のスペックに問題がなさそうであれば低資金やデモトレードで試験運用し、そのうえで実戦に移りましょう。

その後も連敗が続けば手法の改善点を探して改良していくなど継続的な見直しは必要なため、一度勝てる手法を編み出しても勉強と検証は継続する必要があります。

手法がひとつだけでは心許ないというのもありますよね。

余剰資金でトレードする

「FXは余剰資金でトレードしろ」とよくいわれますが、その理由には以下のようなものが挙げられます。

  • 生活資金で大損すると借金の可能性があるから
  • 借金で投資資金を作ると負けた時に後戻りできなくなるから
  • 必要な資金でトレードをすると焦燥感が生まれるから

生活資金や借金によるトレードならそのお金を失った時のリスクが簡単に想像できますが、特に注意するべき点は焦燥感によるルール外トレードの連発です。

例えば来月のクレジットカードの支払いに充てなければならない資金を「今月だけ」と思いトレード資金に回すと、含み損が発生した時にルール通りの損切りを執行できない可能性があります。

多くの人は「このままポジションを放置すると10%の確率で10万円全損してしまうが、今損切りすれば1万円を失うだけで済む」ではなく「1万円を失ってしまう」という目先の金額に焦点を充ててしまいます。

プロスペクト理論による自然な人間の心理作用ですね。

その1万円が来月の支払いに必要であればなおさら「損益がイーブンに戻るまで待とう」と感じてしまい、さらなる逆行で損を膨らましてしまうのです。

これが余剰資金によるトレードであれば、「期待値に沿って今1万円を損切りし、日数をかけて取り戻そう」という冷静な判断をしやすくなります。

特にお金が絡むと人は冷静な判断を失いがちなので、入金額を絞ったり自由に使ってもいいお金だけを入金したり、心に余裕を持てるような状況を維持しましょう。

トレードルールを決めて厳守する

勝てるトレードルールを構築できても守れずに破綻してしまう人も多くいますが、その原因としては以下のようなものが挙げられます。

  • トレードルールが複雑すぎる(時間的なプレッシャー)
  • 感情的になってしまう外部的な要因がある(複合的なプレッシャー)
  • トレードで失うお金に対する執着心が強い(金額的なプレッシャー)

トレードルールが複雑すぎるとエントリータイミングがかなり絞られてしまいます。

FXを始める多くの人はアルバイトや会社員などで毎日の労働に対して報酬が与えられているため、ずっとエントリーを待ち続けてもチャンスがなく稼げない状態が続くのに耐えられないのです。

ここで時間的なプレッシャーが発生してしまい、トレードチャンスを待つ忍耐力が削れてしまいます。

シンプルなエントリー根拠であれば毎日1回以上はトレードできるケースも多く、焦燥感から適当なエントリーをする確率は下がるため、トレードルールは複雑にしすぎないほうがいいでしょう。

必要資金をトレードに充てると焦りにつながるというのは前項にて説明しましたが、「来週までに何円稼がなければ」という思考をトレードに持ち込むのも危険ですね。

加えてトレードで動くお金に対する執着が大きいと適切な決済ができないため、自身の収入と比べて負担のない金額でトレードをしましょう。

例えば月収30万円の人が1回のトレードで動く金額ごとに、どのようなメンタル状態になるかを簡単に表した表が以下になります。

1回のトレードで動く金額損切りによる資金の減り方トレーダーのメンタル
1回のトレードで50,000円が動く損切りをすると資金の10%以上が減る失う額が大きく損切りできなくなる
1回のトレードで15,000円が動く損切りをしても資金の5%が減るだけ比較的楽に損切りできるが、連敗が続くと不安になって損切りをためらう
1回のトレードで6,000円が動く損切りをしても資金の2%が減るだけある程度の連敗が続いても生活に支障は無く、次の作戦を冷静に立てられる

1回のトレードによって動く金額が小さければ損切り後も冷静な判断をしやすく、長期的に生き残れる可能性はかなり上がります。

逆に1回のトレードで資金の10%以上を失うような手法では、連敗が許されないというプレッシャーからトレードルールを守れなくなってしまうトレーダーも多いでしょう。

このように、人間が感じる時間と金額のプレッシャーをいかにコントロールするかが、ルール通りのトレードを継続できる鍵となります。

別の収入源も確保しておく

勝てるトレーダーになるためには別の収入源の確保は必須でしょう。

これまでに何度か説明してきた通り、生活に必要な資金をトレード資金に充てたり必要な支払いをトレード利益で確保したりするのはメンタル的には非常に危険です。

専業トレーダーと謳いつつもSNSでアフィリエイトや商材販売などをして叩かれるような光景も目にしますが、これは至極当然のことなのです。

今トレードで月収200万円を稼げていても来年にはその収入がなくなってしまう可能性もあり、そのリスクを低減させるために保険となる収入源を確保しようとしているだけで、全てが詐欺師というわけではありません。

投資で年間数億円を稼いでいる人でも、メディアへの登場で報酬を受け取っている人はいますよね。

特に月間で数万円〜数十万円を稼ぐのもままならない初級〜中級トレーダーならその必要性はさらに大きく、収入源の多角化は必要です。

社会人なら会社への所属、大学生ならアルバイトといったように、FXの利益がなくても確実に生きていけるような収入源は確保しておきましょう。

FXは正しい努力の継続でこそ成功の可能性がある

今回は「FXはやめとけ」といわれる理由やそれを上回るFXのメリット、FXで勝てるようになる方法を解説しました。

FXは確かに株や積立に比べてリスクが圧倒的に多い「投機」に分類されるものですが、その分正しく攻略できれば速いスピードで資金を増やる可能性が上がります。

FXを職業として生きていくのであれば、一般の会社でするような厳密なPDCAサイクルを継続的に行う経営者のような努力が必要です。

正しい努力の方法を理解して継続し、FXで大きな資産を築ける実力を身につけましょう。

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この記事を書いた人

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