FXの三角持ち合いは、普段から頻繁に発生するチャートパターンです。
そのためFXをやられている方であれば、たとえ初心者の方であってもチャート上に三角持ち合いを確認したことがあるのではないでしょうか。
そんな三角持ち合いは、優位性の高いトレードを行うチャンスの場面でもあります。
そこで本記事ではFXの三角持ち合いについてプロが徹底解説していきます。
三角持ち合いの種類や、エントリー・利益確定ポイント、注意点について詳しく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。
FXでの三角持ち合いとは
まずはFXの三角持ち合いが、どのような形状のチャートパターンのことを指すのかあらためて確認していきましょう。
FX三角持ち合いの形状
三角持ち合いは、英語ではトライアングル・フォーメーションと呼ばれ、ラインを引くと下記のような三角形の形状をしているのが特徴です。
このようにFXの三角持ち合いというのは一種のレンジの状態で、相場の「売り」と「買い」の攻防が起きている時に現れるチャートパターンになります。
FX三角持ち合いのラインの引き方
FXの三角持ち合いのラインの引き方はいたってシンプル。
レンジ幅が狭くなっているところを探し、高値と安値をそれぞれ線で結ぶだけです。
上のチャートのように、いずれはどちらかの方向にブレイクするのが三角持ち合いの特徴になります。
FXの三角持ち合いはあらゆる時間足で現れる
相場では「レンジ7割・トレンド3割」と言われるくらい、そのほとんどがレンジ相場です。
そのためFXの三角持ち合いはあらゆる時間足に頻繁に現れるチャートパターンになります。
例えば、日足ではきれいなトレンドを描いていたとしても、4時間・1時間足では三角持ち合いということや、またその逆のパターンも頻繁に発生します。
このように、FXの三角持ち合いは様々な時間足で頻繁に現れるチャートパターンであるということを覚えておきましょう。
FXチャートパターン三角持ち合いの種類
三角持ち合いは大きく3つのパターンに分けられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
アセンディングトライアングル:上昇型
アセンディングトライアングルは「上昇型の三角持ち合い」とも呼ばれ、買いの勢いが増している状況で現れやすいパターンです。
レジスタンラインと、安値が徐々に切り上がる上昇トレンドラインによって形成されます。
安値が切り上がっていることからわかる通り、レジスタンスラインをブレイクして上昇トレンドが生まれる確率の高い三角持ち合いです。
ディセンディングトライアングル:下降型
ディセンディングトライアングルは先ほどの上昇型とは逆で「下降型の三角持ち合い」とも呼ばれる、売りの勢いが増している状況で現れやすいパターンです。
サポートラインと、高値が徐々に切り下がる下降トレンドラインによって形成されます。
高値が切り下がっていることから下降圧力が増しているのがわかり、サポートラインをブレイクして下降トレンドが生まれやすい三角持ち合いです。
シンメトリカルトライアングル:均衡型
シンメトリカルトライアングルは「均衡型の三角持ち合い」とも呼ばれる、売りと買いが均衡している状況で現れるパターンです。
下降のトレンドラインと上昇のトレンドラインによって形成されます。
売りと買いがほぼ同じバランスで均衡している状態のため、どちらにブレイクするかの判断が非常に難しい三角持ち合いです。
【FX実践編】三角持ち合いのエントリーポイント
結論から先に申し上げますと、三角持ち合いではブレイク時が一番優位性の高いエントリーポイントになります。
詳しく見ていきましょう。
FXの三角持ち合いはブレイクを狙う
3種類の三角持ち合いのうち、アセンディングトライアングル(上昇型)で上方向にブレイクした時と、ディセンディングトライアングル(下降型)で下方向にブレイクした場合は絶好のエントリーチャンスです。
どちらもそのままトレンドが継続する可能性が高く、非常に優位性の高いエントリーポイントになります。
特に狙いたいのが、もみ合い期間が長く、値幅が極端に収縮していく形状を見せている時です。
このような三角持ち合いのブレイクは、強く勢いのあるトレンドが生まれやすくなり絶好のエントリーポイントになります。
ブレイク後の押し目・戻りも絶好のエントリーポイント
三角持ち合いのブレイク後の戻りや押し目も絶好のエントリーポイントになります。
特に、アセンディングトライアングル(上昇型)で下方向にブレイクした場合や、ディセンディングトライアングル(下降型)で上方向にブレイクした場合など、トレンド継続が疑わしい場面には押し目・戻りを待つのが効果的です。
また、方向感が定まっていないシンメトリカルトライアングル(均衡型)のブレイクの際も、慎重に押し目・戻りを待つ方がエントリーの優位性は高まります。
売りと買いが均衡しており、三角持ち合いをブレイクしたとしても反対方向の勢力が残っているような場面では、押し目・戻りを待った方がより確実性が高まります。
FX三角持ち合い形成中にエントリーする場合はインジケーターを併用
三角持ち合い形成中というのは「売り」と「買い」が攻防を繰り広げている最中であり、方向性が定まっていない状態です。
そのため三角持ち合い形成中のエントリーには注意が必要で、あまりおすすめはしません。
しいてエントリーポイントをあげるとしたら、トレンドラインを背にした逆張りになります。
その際、逆張りと相性の良いインジケーターを活用すると幾分エントリーの精度も上がります。
中でもおすすめなのは「ボリンジャーバンド」と「RSI」です。
これら2つのインジケーターはどのチャートにも標準で備わっていますし、難しい設定をしなくてもデフォルトの状態でそのまま使用することができます。
まずはボリンジャーバンド表示させてみましょう。
この移動平均線を挟んで表示されている各バンド(+1σ~+3σ・-1σ~-3σ)は、相場のボラティリティをもとに計算されており、各バンド内に価格が収まる確率は以下の通りになります。
- ±1σの範囲に収まる確率約68.3%
- ±2σの範囲に収まる確率約95.4%
- ±3σの範囲に収まる確率約99.7%
つまり、ボリンジャーバンドの±2σ・±3σと三角持ち合いのトレンドラインが重なったところでエントリーすればいいということです。
また、RSIも逆張りに適しています。
RSIは相場が「買われすぎ」なのか「売られすぎ」なのかを示してくれるインジケーターです。
RSIでは上70%以上が「買われすぎ=売りシグナル」、下30%が「売られすぎ=買いシグナル」となっています。
RSIのシグナルと三角持ち合いのトレンドラインが重なったところでエントリーすることによって、トレードの精度を高めることができます。
FX三角持ち合いの利益確定ポイント
FXの三角持ち合い時のトレードで難しいのが利益確定のポイントです。
三角持ち合い形成中のエントリーであればトレンドラインやレジスタンス・サポートラインが利益確定の目安になりますが、問題はブレイク時のエントリー。
わかりやすい高値・安値があればそこが目安になりますが、そうでない場合はどこで利益を確定していいのか判断に迷います。
そこでここでは三角持ち合いブレイク時のエントリーにおける、利益確定ポイントの目安について見ていきましょう。
FX三角持ち合い利益確定ポイント①アセンディングトライアングル
FXのレンジブレイクでは、それまでのレンジ幅と同じ分だけ価格が伸びていく傾向があります。
これを三角持ち合いブレイク時にも応用し、利益確定ポイントの目安とするわけです。
そうした場合、アセンディングトライアングル(上昇型)の利益確定ポイントの目安は以下の通りになります。
三角持ち合いの最大幅を求め、レジスタンスラインからの同じ値幅を利益確定ポイントとします。
アセンディングトライアングルのブレイク時には最低でも上記の値幅は狙いたいところです。
もちろん相場の勢い次第ではさらに上昇していくこともありますし、逆に利益確定ポイントに達しないこともありますので、あくまでも目安として覚えておいてください。
FX三角持ち合い利益確定ポイント②ディセンディングトライアングル
ディセンディングトライアングルの場合も、アセンディングトライアングルの時と同様の方法で利益確定ポイントを定めます。
こちらもブレイク時には最低限上記の値幅は狙いたいところです。
利益確定の目安として覚えておきましょう。
FX三角持ち合い利益確定ポイント③シンメトリカルトライアングル
シンメトリカルトライアングルの場合も前述してきた方法で利益確定ポイントを定めます。
ただ、シンメトリカルトライアングルの場合は前述した2つの三角持ち合いと異なり、上下のトレンドラインによって持ち合いが形成されているため、以下のように利益確定ポイントを定めることもできます。
トレンドラインと平行のラインを引いて、それを利益確定ポイントの目安にするというやり方です。
相場の勢いによって臨機応変に対応しましょう。
FX三角持ち合いの注意点
ここからは三角持ち合いの注意点について見ていきます。
FXでの三角持ち合いは頻繁に現れるチャートパターンですので、注意点についてもしっかり確認していきましょう。
FX三角持ち合いではダマシに注意
FXにおける三角持ち合いのダマシというのは、三角持ち合いをブレイクしたかに見せ掛けて、また再び価格が三角持ち合い内に戻りレンジが継続したり、逆方向にブレイクすることを指します。
この三角持ち合いのダマシへの対処法は、判断を遅らせることです。
実際にチャートを見ながらトレードしていると、三角持ち合いを1分足や5分足がブレイクした瞬間に飛び乗りたくなる気持ちもわからなくはありません。
しかし、値動きが細かい短い時間足ほどダマシは頻繁に発生します。
5分足でブレイクしたとしても、後から1時間足で見てみるとただ単にヒゲをつけて終わっているだけというのはよくあることです。
したがって「長い時間足で判断する」こと、そして「押し目・戻りを待つ」ことによって判断を遅らせ、慎重にブレイクを確認することが必要になります。
FX三角持ち合い逆パターンには注意
三角持ち合いの逆のチャートパターンである「逆三角持ち合い」には注意が必要です。
高値が切り上がり、安値がきり下がっていく逆三角持ち合いの形ではブレイクを狙うにしろ、逆張りを行うにしろ明確にエントリーポイントを定めるのが非常に難しい状態です。
逆三角持ち合いは通常の三角持ち合いとは似て非なるものになりますので気をつけましょう。
三角持ち合いの類似型も覚えておこう
FXのチャートパターンには三角持ち合いと極めて類似したパターンも存在します。
代表的なのは以下の3つです。
- フラッグ
- ウェッジ
- レクタングル
いずれも基本的には三角持ち合いと同じく、売りと買いの攻防が行われている状態で発生するチャートパターンになります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
フラッグ
フラッグはその形状が「旗」のように見えるのが特徴です。
フラッグはトレンド方向へブレイクする可能性が高く、実際にブレイクした場合にはトレンドが継続していく傾向にありますので絶好のエントリーチャンスになります。
ウェッジ
「くさび」を意味するウェッジは、鋭角な三角形をしているのが特徴です。
このようにウェッジはトレンドとは逆方向に鋭角な三角形を描きます。
ウェッジもフラッグと同様、それぞれトレンド方向へブレイクする可能性が高く、実際にブレイクした場合は絶好のエントリーチャンスです。
またウェッジはトレンド転換の場面でも現れます。
それまでのトレンド勢いが弱まり、価格が収縮していくことによって上昇トレンドに下降ウェッジ、下降トレンドに上昇ウェッジが形成されます。
この形はトレンド転換によく現れるチャートパターンになりますので覚えておきましょう。
レクタングル
レクタングルとは長方形を意味し、その名の通り平行なラインの間で持ち合いが展開される形です。
それぞれトレンド方向へブレイクする可能性が高く、実際にブレイクした場合には絶好のエントリーチャンスになります。
まとめ
最後にFXの三角持ち合いの種類を振り返っておきます。
- アセンディングトライアングル(上昇型)
- ディセンディングトライアングル(下降型)
- シンメトリカルトライアングル(均衡型)
これら三角持ち合いのブレイクを狙ったトレードは、シンプルでありながら非常に優位性の高いトレード手法です。
チャートパターンをしっかり覚え、ダマシに気をつけつつトレードにチャレンジしてみましょう。
まずは過去のチャートやデモトレードで三角持ち合いを探し出し、検証してみることをおすすめします。
そうすることによってダマシへの対処法も身につき、トレードの精度が上がっていきますのでぜひ試してみてください。
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