FXでは取引プラットフォーム選びがとても重要です。
やはり少しでも多くの利益を出そうとするなら、最適な環境でトレードしたいものですよね。
そんなFXのプラットフォームの中で世界的に有名なのがMT4ですね。
日本においても、MT4に対応しているかどうかで海外や国内のFX業者を選ぶトレーダーは多いものです。
では、そのMT4のバージョンアップ版であるMT5はどうなのでしょうか?
海外FXでMT5に対応している業者は多くあるのでしょうか?
本記事では海外FXのMT5への対応状況について、WikiFXがプロの立場から徹底的に解説していきます。
そもそもMT5がどういった特徴のプラットフォームなのかを解説するとともに、MT5に対応している海外FX業者の調査結果をご報告させていただきます。
MT5に対応している海外FX業者の安全性についても検証していますので、MT5でのトレードを考えている方はぜひ参考にしてみててください。
MT5とは?
MT5とはロシアのメタクォーツ社が開発したプラットフォームです。
正式名称は『Meta Trader5(メタトレーダーファイブ)』といいます。まずはMT5の特徴とメリット・デメリットについて見ていきましょう。
MT5の特徴
MT5の大きな特徴は、世界中のトレーダーが愛用するMT4の最新バージョンアップ版のプラットフォームであるという点です。
MT4と同様に無料で利用することができ、そのうえMT4よりも優れた機能性を有しています。
またメタクォーツ社の最新のプラットフォームだけあって、現在においてもアップデートが繰り返し行われているのも大きな特徴です。
MT5のメリット
MT5のメリットは以下の通りになります。
- 動作スピードが速い
- 時間足が豊富
- インジケータやEAが無制限で使える
- EAのバックテストができる
- チャート・通貨ペア・時間足など、画面のカスタマイズ性に優れている
この中で注目すべきは、動作スピードが速いという点です。
取引の処理速度はもちろん、プラットフォームの立ち上げからチャートのスクロール、インジケータの表示など、MT4よりも素速い動作が可能です。
実際にメタクォーツ社の公式発表では、MT5はMT4より最低で4倍、最大で20倍高速であるとされています。
そのうえMT5が使用するメモリは1GB未満です。一般的なスペックのパソコンでも問題なく利用できるのは大きなメリットと言えるでしょう。
もう一点注目すべきメリットをあげるとすると、EA(自動売買プログラム)のバックテストができるという点です。
MT4でもバックテストはできるのですが、複数の通貨ペアを同時にテストすることはでません。
しかしMT5ではそれが可能。EAのロジックがうまく当てはまる通貨ペアとそうでない通貨ペアを一気にテストできるので、より確率の高い自動売買を行うことが可能です。
MT5のデメリット
MT5のデメリット
MT5のデメリットは次の3点です。
- MT4と互換性が無い
- EAの種類が少ない
- MT5に対応しているFX会社がMT4と比べて少ない
一番のデメリットはMT4とMT5に互換性が無いことです。
そのためMT4からMT5に乗り換えようとした場合、MT4で設定していた自分仕様をMT5に引き継ぐことができず、MT5を利用する場合は全てイチから設定しなくてはいけません。
画面に表示させる通貨ペアの取捨選択、チャートやインジケータの設定などは意外と面倒なものです。
また、MT5はMT4と比べて使用できるEAの種類が少ないため、MT4で行っていた自動売買ができないというケースも考えられます。
MT4を経験すること無く、MT5から利用する場合にはこのデメリットを気にしなくてもいいです!
さらには、MT5に対応しているFX会社がMT4と比べて少ないのも大きなデメリットです。
詳しくは後述しますが、MT5に対応しているFX会社は海外・国内ともに限られたFX業者になります。
MT5とMT4、cTraderの違い
ここからはMT5とMT4、cTraderの違いを見ていきます。
cTraderとは、MT5とほぼ同時期に開発された取引プラットフォームのことです。
それぞれの違いを比較表で確認しつつ、MT4とcTraderの特徴についてまとめていきます。
MT5・MT4・cTrader比較表
評価項目 | MT5 | MT4 | cTrader |
---|---|---|---|
操作性 | 慣れるまで時間がかかる | 慣れるまで時間がかかる | わかりやすい |
動作スピード | 速い | やや遅い | 速い |
チャートタイプ | 少ない | 少ない | 多い |
時間足 | 多い | 少ない | 多い |
インジケータの種類 | 普通 | 多い | やや少ない |
EAの数 | やや少ない | 多い | 少ない |
板情報※ | 閲覧できない | 閲覧できない | 閲覧できる |
ワンクリックオーダー | 可能 | 可能 | 可能 |
利用者数 | 少ない | 多い | 少ない |
対応している業者 | 少ない | 多い | 少ない |
どの価格でどのくらいの売買注文があるのかを一目で把握できるチャートを指します。
株の取引などでは一般的なチャートです。
上記の3つのプラットフォームの中では唯一cTraderだけが板情報を閲覧することができ、スキャルピングを行う際には非常に便利と言えます。
MT4の特徴(メリット・デメリット)
MT4の大きな特徴は、利用している投資家の数が他と比べて多いことです。
カスタムインジケータが豊富なことや、使えるEAが多く自動売買に向いていることなどが利用者数が多い理由としてあげられるでしょう。
また、MT4に対応しているFX業者の数が多いのも特徴です。国内・海外ともに対応しているFX業者が多いので、利用するハードルが低くなっています。
ひとつデメリットをあげるとすると、MT4はMT5やcTraderに比べて古いプラットフォームだという点。
そのため、表示できる時間足が少なかったり、動作が少し重く感じてしまうのが最大のデメリットです。
近年ではアップデートがほぼなされていないので、今後改善される可能性が低いという点もデメリットと言えるでしょう。
cTraderの特徴(メリット・デメリット)
cTraderは操作性や動作スピードに優れており、スキャルピングをするのには適したプラットフォームです。
その反面、自動売買にはあまり向いていないと言えます。使えるEAが少なく、MT4での自動売買に慣れているトレーダーであれば自分の思い通りのトレードをするのは困難かもしれません。
また、cTraderは高機能なのは間違いないのですが、取り扱い業者が少ないというのが大きなデメリットです。
国内のFX業者でcTraderを扱っているところは無く、海外FX業者のみの扱いになります。
しかし海外FX業者でも扱っているところは少なく、中には日本語サポートが無い場合もありますので注意が必要です。
MT5に向いているトレーダー
ここまでMT5について見てきましたが、MT5が向いているのは以下のようなトレーダーです。
- 裁量トレードがメイン
- プラットフォームの機能性を重視
- いままでMT4を使ったことがない
MT4の大きなメリットは豊富なEAによる自動売買です。しかし、裁量トレードがメインであれば、機能性の高いMT5の方がプラットフォームとしては優れています。
特にこれまでMT4を利用したことがない方であれば、それほど抵抗感無くMT5でトレードを行うことができるでしょう。
また、MT5が定期的にアップデートが行われているのに対し、MT4はアップデートがされていません。自動売買にこだわらないのであれば、将来的な機能性も考慮してMT5の方が良いと言えます。
あとは扱っている業者次第です。MT5を扱っている業者はMT4よりも少ないので、業者選びがポイントになってきます。
MT5を取り扱っている海外FX業者一覧
MT5を取り扱っている海外FX業者をアルファベット順に並べたのが以下の表になります。
業者名 | MT4の取り扱い | cTraderの取り扱い |
---|---|---|
AXIORY | ○ | ○ |
EXNESS | ○ | ✗ |
FBS | ○ | ✗ |
FXGT | ✗ | ✗ |
FXDD | ○ | ✗ |
FXPRO | ○ | ✗ |
HotForex | ○ | ✗ |
IFC Markets | ○ | ✗ |
TitanFX | ○ | ✗ |
TradeView | ○ | ○ |
XM | ○ | ✗ |
MT5を取り扱っている業者のほとんどがMT4も取り扱っています。
例外なのはFXGT。こちらに関してはプラットフォームがMT5だけの取り扱いです。
MT5を扱っていてなおかつcTraderも扱っているのは、AXIORYとTradeViewだけになります。
MT5を取り扱っている海外FX業者の中で安全性が高いのは?
前提として…
海外FX業者は日本以外の国の金融ライセンスを取得したとしても、日本国内の金融商品取引業の登録を受けていません。
それが故に日本のFX業者の最大レバレッジ25倍をはるかに超えるレバレッジを提供することが可能なのですが、サービスクオリティや顧客資金の安全性の面で不安がつきまといます。
WikiFXでは、日本の金融ライセンスを取得していない海外無登録業者の利用は一切推奨していません。
この記事では、あくまでも情報提供という形で、FX業者の安全性を判断するポイントについて解説していきます。
運営歴
長くサービスを提供してきているという事実は、信頼性を担保するものと言えるでしょう。
安全性の面においても、運営歴が短い業者よりは長い業者の方が信頼できるものです。
先にあげたMT5を取り扱っている海外FX業者の中で、運営歴が長いのは以下の業者になります。
- Exness
- FBS
- FXPRO
- IFC Markets
- TradeView
- XM
いずれも2000年代に設立されたFX業者です。
その中でも一番設立年度が古いのはTradeViewの2004年。次いでFXPROとIFC Marketsの2006年になります。
金融ライセンス
保有している金融ライセンスによっても安全性を推し量ることが可能です。
金融ライセンスは取得した国によって厳格さが違いますので、どこの国のライセンスかによって信頼性が変わってきます。
日本の金融ライセンスは、世界で1,2を争うほど規制が厳しく、取得難易度の高いことで有名です。それゆえに、国内のFX会社は安全性が保障されていると言えるでしょう。
ちなみに、世界的に信頼できる金融ライセンスと言われているのが、取得難易度が高いイギリス・キプロス・ニュージランドのライセンスです。
しかし、残念ながら先にあげた海外FX業者の中にはこれらの金融ライセンスを取得してるところはありません。
先ほどあげた業者が保有している金融ライセンスで比較的厳格なものは、TitanFXのバヌアツとTradeViewが保有するケイマン諸島のものです。
どちらのライセンスもタックスヘイブンの国のものになりますが、取得には厳格なルールが定められています。
したがってTitanFXとTradeViewには、安全面において一定の信頼性があると言っていいでしょう。
安全性に関する口コミ
SNS上などにある口コミからも、FX業者の安全性を確認することができます。
MT5を取り扱っている海外FX業者にまつわる特徴的な声を、各業者ごとに集めてみましたので参考にしてみてください。
AXIORYの口コミ
海外FX業者といえば出金拒否の噂も多いですが、AXIORYにはその心配が無さそうです。
Exnessの口コミ
MT5の自動売買で利益が出ているようですね。MT5にも優秀なEAがあるということです。
FBSの口コミ
FBSの特徴が全てこのツイートに凝縮されているようですね。
FXGTの口コミ
FXGTはプラットフォームがMT5のみですから、その点も使いやすさにつながっているようです。
FXDDの口コミ
FXDDに関してはネガティブな意見が多かったです。注意が必要かもしれません。
FXPROの口コミ
FXPROの名が詐欺に使用されているとのこと。気をつけましょう。
HotForex
スプレッドが狭いと噂のTitanFXよりHotforexの方がスプレッドの条件が良いケースもあるようです。
≫WikiFXでHotForexの安全性スコアをチェックする
IFC Marketsの口コミ
IFC Marketsが日本以外にも力を入れている海外FX業者であることがわかります。
≫WikiFXでIFC Marketsの安全性スコアをチェックする
TitanFXの口コミ
MT5とスプレッドの狭さを求めてたどり着いたのがTitanFXとのこと。口座開設等のボーナスよりも、取引環境に魅力があるようです。
TradeViewの口コミ
Tradeviewでは日本語サポートを日本人以外のスタッフが行っているようですね。
≫WikiFXでTradeViewの安全性スコアをチェックする
XMの口コミ
MT5口座からの出金もスムーズなようです。XMには出金拒否はなさそうですね。
MT5を取り扱っている海外FX業者を総合的に判断
口コミ数が多いということはそれだけ利用している人が多いということであり、一定の信頼が置けるでしょう。
あとは前述した運営歴や金融ライセンスから判断すると、XMとTitanFXに加えてTradeviewあたりが比較的安全性が高いと言えます。
MT5を取り扱っている日本の業者は?
MT5は非常に優秀な取引プラットフォームなので、積極的に使いたいところ…
そんなときは、MT5を採用している国内FX業者を選ぶのがベストです。
日本にも数は少ないですが、MT5を取り扱っているFX業者があります。
日本でMT5を取り扱っているのは以下の業者です。
業者名 | MT4の取り扱い | 安全性スコア |
---|---|---|
AVATRADE(アヴァトレード) | ○ | ここをクリック |
OANDA(オアンダ) | ○ | ここをクリック |
外為ファイネスト | ○ | ここをクリック |
フィリップ証券 | ✗ | ここをクリック |
いずれも日本の金融商品取引業の登録を受けていますので、資産管理や入出金などの資金にまつわる安全性には問題がありません。
最大レバレッジは25倍になりますが、安全性と高いサービスクオリティが約束されているのは大きなメリットと言えるでしょう。
まとめ
ここまでMT5について詳しく見てきました。
MT5を取り扱っているFX業者は、数は多くないものの海外と国内にいくつかあることがおわかりいただけたかと思います。
われわれWikiFXとしましては、MT5を利用してトレードを行うなら海外よりも日本の業者を選ぶべきという結論です。
やはり、海外のFX業者にはサービスのクオリティと安全性の面で不安があることは否めません。
資金管理の不透明さや入出金の遅れ、日本語サポートの不十分さなどは、一定の資金を預けるのには大きなリスクです。
初めてMT5を利用する場合には、十分なサポートや入出金のスムーズさがないと、トレードに大きな支障をきたしてしまいます。
その点、日本の業者であればサービスのクオリティと安全性に関しては問題ありません。
日本では金融商品取引法によって資金管理方法や証拠金維持率などが厳格に定められており、顧客の資産は常に守られています。
日本人による日本語のサポートがあるのも大きなメリットです。
FXでは高レバレッジよりも重要視すべきことがあります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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