海外FXと国内FXはどっちがオススメ?プロがズバリ答えます

結局国内FXと海外FXはどちらがいいの

FXは国内FX業者と海外FX業者の2つに大きく分けることができます。

国内FX業者と海外FX業者は比較されることが多いですが、結局どちらがオススメなのでしょうか?

ここでは国内FX業者と海外FX業者のそれぞれの特徴を見比べながら、最終的にどちらのFX業者を選んだ方が良いかの結論を出していきます。

  • 国内FXと海外FXを7つの項目で徹底比較
  • 国内FXと海外FXではどちらがオススメなのか

この記事の監修者

猪首 秀明(いくび ひであき)

1964年生。京都府京都市出身。

☑ 1983~2012年 ひまわり証券株式会社  取締役営業本部長
☑ 2012~2016年 東岳証券株式会社    代表取締役社長
☑ 2022年5月~  WikiFX Japan株式会社 顧問

1998年の外為法改正に伴い、ひまわり証券時代に日本初となる外国為替証拠金取引(FX)を商品化させ、その普及に貢献する。

現在は複数のFX関連企業の顧問を兼任。
延べ3000人を超える個人投資家と接した経験から、個人向けの金融トレード運用アドバイザーとしても活動中。

目次

国内FXと海外FXを7つの項目で徹底比較

国内FXと海外FXを7つの項目で比較していくイメージ

まずは国内FX業者と海外FX業者のそれぞれの特徴についてあらゆる項目において比較していきたいと思います。

ここでは以下の項目について比較していきます。

比較項目
  • レバレッジ
  • 追証・ゼロカット
  • ボーナス
  • 安全性
  • 税金
  • スプレッド
  • 取引プラットフォーム

レバレッジ

ここではレバレッジについて比較していきたいと思います。

国内FX業者と海外FX業者のレバレッジの違いは以下の通りです。

国内FX業者海外FX業者
25倍何百倍〜何千倍
FX業者レバレッジ

国内FX

国内FX業者では金融庁からの規制により最大レバレッジが25倍までに規制されています。

もともと国内FX業者のレバレッジはそれほど制限されておらず、何百倍ものレバレッジをかけてのトレードが可能な業者が多数存在していました。

しかし2010年になって国内FX業者に対して最初のレバレッジ規制が敷かれ、この規制により国内FX業者の最大レバレッジは50倍にまで規制されました。

さらに翌年の2011年には現行の最大レバレッジ25倍にまでレバレッジ規制が施されました。

金融庁は30日、少ない元手(証拠金)で多額の外貨が取引できる外国為替証拠金取引(FX)について、取引倍率(レバレッジ)を抑える規制の強化を見送る方針を明らかにした。取引可能額を元手の25倍から10倍まで引き下げる案を検討してきたが、FX業者や個人投資家らの反対が強かったという。

朝日新聞2018年5月31日

2017年には金融庁は最大レバレッジを10倍にまでに引き下げる方針を打ち出しましたが、投資家からの反感が多く2022年3月現在も国内FXの最大レバレッジは25倍のままです。

海外FX

海外FX最大レバレッジ
exness無制限
is6FX6,000倍
TradersTrust3,000倍
FBS3,000倍
fxgt1,000倍
HotForex1,000倍
Gemforex1,000倍
IronFX1,000倍
Instaforex1,000倍
AtlasForex1,000倍
BigBoss999倍
XM888倍
VirtueForex777倍
TitanFX500倍
Tradeview500倍
FXDD500倍
LandFX500倍
Axiory400倍
IFC400倍
iForex400倍
FXPro200倍
SvoFX100倍
海外FX業者の最大レバレッジ

海外FX業者は日本の金融庁からの規制を受けていないため、何百倍から何千倍のレバレッジをかけてのトレードが可能になります。

海外の金融規制当局は日本の金融規制当局よりもレバレッジ規制が弱く、何百倍ものレバレッジを許可している国もあれば、レバレッジに関する規制を一切設けていない金融規制当局も存在します。

アフリカ地域で金融規制当局が存在する国は2カ国しかなく、FXに関する規制は全く存在しません。

しかし金融規制は世界的に年々厳しくなっており、EU諸国やオーストラリアの金融規制当局はここ数年の間にFXの主要通貨ペアの最大レバレッジを30倍にまで引き下げました。

追証とゼロカット

ここでは追証とゼロカットについて解説していきます。

国内FX業者海外FX業者
追証ゼロカット
追証とゼロカット

国内FX

国内FXでは追証(追加証拠金)を請求されることがあります。

追証が請求された場合にはトレーダーはトレード口座に定められた金額を期限内に振り込むか、保有しているポジションを部分的に決済する必要があります。

もし決められた期日までに証拠金維持率を一定の水準まで回復させることができなかった場合、保有しているポジションが強制的に決済されてしまうことになります。

これ以外にも急激な値動きによって強制ロスカットが間に合わなくなった場合に、口座のマイナス分に関して追証が請求される場合があります。

過去にはファンダメンタルズ要因によるスイスフランの高騰が原因で、多くのトレーダーの強制ロスカットが間に合わず、多額の追証を請求されたという事件がありました。

FXで借金を背負ってしまう原因の多くは国内FXの追証によるものだと考えてよいでしょう。

海外FX

海外FXでは追証の代わりにゼロカット制度が採用されています。

ゼロカット制度とは急激な値動きによってロスカットが間に合わず口座にマイナスが生じた場合に、そのマイナス分に関してはFX業者が負担してくれるというシステムです。

ゼロカットの採用を義務化している金融ライセンス
  • FINMA
  • FCA
  • ASIC
  • CySEC(ESMAで統一規制)
  • MFSA(ESMAで統一規制)

多くの海外金融規制当局がゼロカット制度の採用を義務化しているので、ほとんどの海外FX業者はゼロカット制度を採用しています。

しかし日本の金融庁ではFX業者がトレーダーの損失補填することを禁止しているため、ゼロカット制度が採用されていません。

ゼロカット制度があることによってトレーダーは借金を背負うリスクがなくなるように思えますが、実際にはそうではありません。

過去にはスイスフランショックの際にゼロカット制度を採用していると思わせておきながら、実際には多くのトレーダーに対して追証請求をした海外FX業者も存在します。

海外FXではゼロカット制度に依存したギャンブルトレードが行われることがありますが、ゼロカット制度を反故する業者が存在する以上、大変危険な行為といえるでしょう。

ボーナス

ここではボーナスについて比較していきたいと思います。

国内FX業者海外FX業者
・新規口座開設+一定の取引数量でキャッシュバック・口座開設ボーナス
・入金ボーナス
・取引ボーナス
国内FX業者と海外FX業者のボーナス

国内FX

国内FX業者ボーナス
みんなのFX新規口座開設+口座開設の翌々月までに一定の取引数量に応じて最大50,000円キャッシュバック
5000Lot→50,000円
FXTF新規口座開設+対象通貨ペアで1取引で3,000円キャッシュバック
LINE FX新規口座開設+取引数量に応じて最大50,000円キャッシュバック
5,000万通貨以上で50,000円
DMM FX新規口座開設+口座開設日から3ヶ月以内に500Lot以上の新規取引完了で20,000円キャッシュバック
SBI FXトレード新規口座開設+200万通貨以上の取引で50,000円キャッシュバック
セントラル短資FX新規口座開設+取引数量に応じて最大500,000円キャッシュバック
5億通貨以上で500,000円
松井証券新規口座開設+取引数量に応じて最大20,000円キャッシュバック
2,000万通貨以上で20,000円
FXブロードネット新規口座開設+条件達成で20,000円キャッシュバック
条件①:20万円以上の入金
条件②:200万通貨以上の取引
条件③:トラッキングトレードの取引
条件④:友人紹介
LIGHT FX新規口座開設+取引で最大50,000円キャッシュバック
5,000ロット以上で50,000円
国内FX業者ボーナス

国内FX業者ではボーナスではなく、キャッシュバックキャンペーンが定期的に行われています。

海外FXのボーナスとは違って、キャッシュバックは言葉通り現金として受け取ることができます。

したがって国内FXで受け取れるキャッシュバックに関しては課税対象になることに注意する必要があります。

ボーナスを獲得するためには新規口座開設に加えて、ハードルの高い取引数量などの条件を達成する必要がありますが、キャッシュバックの額はかなり大きいです。

海外FX

海外FX業者ボーナス
XM¥3,000口座開設ボーナス
100%入金ボーナス
20%入金ボーナス
XMポイントプログラム
Axiory不定期ボーナス
fxgt新規登録ボーナス
100%入金ボーナス
HotForex50%ウェルカムボーナス
100%スーパーチャージボーナス
100%クレジットボーナス
TradersTrust¥10,000口座開設ボーナス
200%入金ボーナス
100%入金ボーナス
SvoFX100%+20%入金ボーナス
Twitterフォローボーナス
Svoポイントプログラム
Gemforex新規口座開設ボーナス
入金ボーナス
お友達紹介キャンペーン
他社からGEMFOREXへ乗り換えキャンペーン
BigBoss入金ボーナス(不定期)
取引ボーナス
is6FX新規口座開設ボーナス
入金100%ボーナス
IronFX100%無制限シェアリング・ボーナス
40%パワーボーナス
20%Ironボーナス
Instaforex入金ボーナス(100%・55%・30%)
抽選ボーナス$1,000
年利5%利息
iForex初回入金100%ボーナス
入金25%ボーナス
年利3%利息 
LandFXRestart LPボーナス口座限定100%入金ボーナス 
10%入金ボーナス
リカバリーボーナス
FBS$100クイックスタートボーナス
100%入金ボーナス
最大15ドルキャッシュバックボーナス
VirtueForex100%入金ボーナス  
AtlasForex¥5,000口座開設ボーナス
入金100%ボーナス
海外FX業者ボーナス

海外FXでは「口座開設ボーナス」「入金ボーナス」「取引ボーナス」など豊富なボーナスを提供していることがあります。

さらにクッション機能があるボーナスの場合、トレードの証拠金としてボーナスを使うことができます。

クッション機能の例

口座残高:10万円

ボーナス:5万円(クッション機能あり)

ボーナスにクッション機能があるので、

10万円+ 5万円=15万円

トレードの証拠金として使用できるのは15万円です。

ただしクッション機能のあるボーナスであっても、ボーナスより先に現金が減っていくということには注意する必要があります。

クッション機能のあるボーナスの場合は口座資金がゼロになってもトレード可能ですが、ボーナス分は出金することができないため、実質的には入金額を全て使い切ってしまったことになります。

海外FXのボーナスの裏側をプロが語る

口座開設をするだけで、いきなり○○円の入金サービスとか、入金金額の100%、200%のボーナス付与とか、常識で考えたら変だと気づきませんか?

FX会社の収益の源泉は、Abookであれば取引ごとに発生するスプレッド収益になります。
顧客の預かり高に対しての、スプレッド収益率の細かい計算は省かせていただきますが、実は大変薄利多売なのです。

にも関わらず、海外FX会社はこのような大盤振る舞いのボーナスサービスができるのでしょうか?
答えは記事の後半で詳しく解説しています。

猪首 秀明

海外FX会社が囁く「甘い誘惑」に注意してください。

安全性

国内FX業者海外FX業者
日本の金融ライセンスを取得している日本の金融ライセンスを取得していない
国内FX業者と海外FX業者の安全性

ここでは国内FX業者と海外FX業者がそれぞれ取得している金融ライセンスをもとに安全性について比較していきます。

金融ライセンスの難易度金融ライセンスの名称取得要件の目安
レベル1(レベルA)NFA、FINMA、FSA①資本金$2,000万〜
②厳格なレポーティング義務
③高品質なサービス提供
④現地事務所を持っている
⑤$12万5,000ドルの年会費
レベル2(レベルB)FCA、ASIC①STP方式の場合は資本金$10万〜②DD方式の場合は資本金$100万〜
③現地事務所を持っている
※金融ライセンスの取得に$3万5,000〜$5万
レベル3(レベルC)CySEC、MFSA、FMA①資本金$3万〜
②簡易的なレポーティングの義務
③現地事務所を持っている
④安価な納税義務
※金融ライセンスの取得に$3万5,000〜$5万
レベル4(レベルD)BVIFSC、IFSC、FSA、(SVGFSA)①資本金の要件なしの場合あり
※金融ライセンスの取得に$2万〜$3万、数千ドルしかかからない場合あり
「海外FXの金融ライセンスって何?国ごとの特徴や信頼性を解説」から抜粋

上図は金融ライセンスを規制のレベルごとに分けており、レベル1は取得の難易度が最も高く、規制レベルも最も高い金融ライセンスを指しており、レベル4は取得の難易度が低く、規制レベルも低い金融ライセンスを指しています。

国内FX

国内FX業者が日本の金融ライセンスを取得しているイメージ

国内FX業者は日本の金融ライセンスを取得しています。

日本の金融ライセンスは金融庁(FSA)が発行しており、日本でFX事業を行うためには必ず金融ライセンスを取得する必要があります。

日本の金融ライセンスを取得している国内FX業者は金融庁の規制下に置かれているため、トレーダーは安心してトレードすることができます。

金融庁の規制内容
  • 最大レバレッジ25倍
  • 信託保全義務
  • ロスカットルールの設定義務
  • 追証請求義務
  • 両建ての禁止

日本の金融ライセンスは世界的にも取得難易度と規制レベル高いことで知られており、金融ライセンスとしての信頼性がかなり高いです。

金融庁ではFX業者がトレーダーの資産を信託保全によって管理することを義務付けています。

信託保全ではFX業者の資産とは完全に分離する形でトレーダーから預かった資産を信託銀行に預け入れることによって、万が一FX業者が破綻することがあってもトレーダーの資産を保全することができます。

また、「レバレッジ制限」「ロスカットルールの設定義務」「両建ての禁止」などは国内の投資家保護の観点から定められた規制であり、この規制があることでギャンブルトレードによりトレーダーが破産することを未然に防いでいます。

海外FX

海外FX業者は日本の金融ライセンスを取得してしまうと、海外FX業者の特徴である「ハイレバレッジ」「豊富なボーナス」「ゼロカット」などを採用することができなくなってしまいます。

したがって海外FX業者は日本の金融ライセンスを取得しない代わりに、海外の金融ライセンスを取得しています。

海外の金融ライセンスの多くは信託保全の代わりに分別管理による資産管理を義務付けています。

分別管理を義務付けている金融ライセンス

NFA、FCA、ASIC、CySEC、FMA、IFSC

海外FXの安全性に関しては後ほど詳しく解説していきます。

税金

ここでは税金に関して解説していきます。

国内FX業者海外FX業者
申告分離課税(一律20.315%)総合課税(累進課税)
国内FXと海外FXの税率

国内FX

国内FXに対しては申告分離課税という課税方法が適用されるので、FXで得た利益に関しては一律で20.315%の税率が設定されています。

申告分離課税20.315%の内訳は以下のようになっています。

申告分離課税20.315%の内訳

申告分離課税(20.315%)=所得税(15%) +住民税(5%) +復興税(0.315%)

また、国内FX業者では損失が出ている場合でも確定申告をすることで、損失繰越が可能になります。

損失繰越とは国内FXでトータル収支がマイナスになっている時にその損失分を最大3年後まで繰り越して、損益通算を行うことをいいます。

損失繰越
国内FX業者の損失繰越

例えば1年目に国内FXで50万円の損失を出した場合、4年目の確定申告まで損失分を繰越すことができます。

2年目の利益が20万円だった場合、1年目の損失である50万円と損益通算することができるので課税対象額が0円になり、あまりの30万円分の損失を翌年に繰越せます。

3年目の利益が20万円だった場合、30万円の損失繰越分と損益通算することができるので課税対象額が0円になり、あまりの10万円分の損失を翌年に繰越せます。

4年目の利益が50万円だった場合、10万円の損失繰越分と損益通算することができるので課税対象額は40万円になります。

海外FX

所得額税率内訳所得控除
195万円以下15%所得税5%+住民税10%0円
195万円~330万円以下20%所得税10%+住民税10%9万7,500円
330万円~695万円以下30%所得税20%+住民税10%42万7,500円
695万円~900万円以下33%所得税23%+住民税10%63万6,000円
900万円~1,800万円以下43%所得税33%+住民税10%153万6,000円
1,800万円以上~50%所得税40%+住民税10%279万6,000円
総合課税

海外FXで得た利益に関しては雑所得という扱いになり、総合課税という課税方法が適用されます。

総合課税では海外FXで得た利益以外の所得も合算して税率が適用され、累進課税方式という稼げば稼ぐほど税率が高くなる税率を採用しています。

海外FXは損失繰越はできませんが、他の海外FX口座などと損益通算をすることは可能です。

スプレッド

ここではスプレッドに関して比較していきます。

国内FX業者海外FX業者
かなり狭い広い
国内FXと海外FXのスプレッド

国内FX

国内FX業者スプレッド(USD/JPY)
GMOクリック証券0.2pips(原則固定)
LINE FX0.2pips
SBI FXトレード0.09pips
セントラル短資FX0.2pips
松井証券0.2pips
LIGHT FX0.2pips
国内FX業者スプレッド

国内FX業者のスプレッドは大変狭く、どの業者もドル円にしては0.1pipsから0.2pipsほどの狭いスプレッドを提供しています。

GMOクリック証券のように原則固定のスプレッドを提供することでトレードがしやすい環境を整えるなどして、他社との差別化を図っている業者も存在します。

このように国内FXでは取引コストが著しく低いということができます。

海外FX

海外FX業者スプレッド(USD/JPY)
XM1.6pips(スタンダード口座)
0.1pips(ゼロ口座)*取引手数料10USD/Lot
Axiory1.2pips(スタンダード口座)
0.3pips(ナノ/テラ口座)*取引手数料6USD/Lot
TitanFX1.4pips(Zeroスタンダード口座)
0.2pips(Zeroブレード口座)*取引手数料3.5USD/Lot
exness0.3pips(スタンダード口座)
0.1pips(プロ口座)*取引手数料3.5USD/Lot
0.1pips(ロースプレッド口座)*取引手数料3.5USD/Lot
海外FX業者スプレッド

海外FX業者のスプレッドは使用している口座によって異なるという特徴があります。

XMの口座種別(実質)スプレッド
XMスタンダード口座のスプレッド(USD/JPY)1.6pips
XMナノ口座の実質スプレッド(USD/JPY)1.1pips(0.1pips+取引手数料1.0pips)
スプレッド比較

例えばXMのスタンダード口座においてはUSD/JPYのスプレッドは1.6pipsほどになっていますが、スプレッドの狭さが特徴のゼロ口座におけるUSD/JPYのスプレッドは0.1pipsほどになっています。

しかし狭いスプレッドを提供する代わりに取引手数料が課されることが多く、実質的なスプレッドを考慮すればスタンダード口座のスプレッドと大して違いはありません。

取引プラットフォーム

ここで取引プラットフォームについて比較していきます。

国内FX海外FX
自社開発プラットフォームがメイン(MT4/MT5)MT4/MT5、cTrader
国内FXと海外FXの取引プラットフォーム

国内FX

国内FX業者ではMT4/MT5が使用される事は比較的少なく、その代わりに各国内FX業者が自社開発している取引プラットフォームが使用されることが多いです。

しかし最近では国内FX業者でもMT4やMT5を採用するFX業者が増えてきています

以下は国内FX業者でMT4/MT5を導入しているFX業者です。

MT4を使用できる国内FX業者
  • 楽天証券
  • JFX
  • 外貨ex by GMO
  • FXTF
  • 外為ファイネスト(MT5も対応)
  • OANDA JAPAN(MT5も対応)

海外FX

ほとんどの海外FX業者がMT4に対応しているイメージ

海外FX業者ではほとんどの業者がMT4に対応しています。

MT4とは世界的に有名な取引プラットフォームで、初心者から上級者のトレーダーまでが全て使っている世界基準の取引プラットフォームです。

MT4には複数のFX業者の口座を一括で管理できる機能もあるため機能性に優れています。

その他にも、自動売買ツールやテクニカル分析ツールの開発や他のトレーダーが作成したツールの使用ができたりと、トレード戦略を多様化させることができるのも特徴です。

海外FX業者ではcTraderも有名であるイメージ

MT4以外では「cTrader」が視覚的で利便性が高い取引プラットフォームとして有名です。

国内FXと海外FXではどちらがオススメなのか

国内FXと海外FXではどちらがオススメなのかを解説していくイメージ
特徴国内FX海外FX
レバレッジ25倍数百倍〜
追証とゼロカット追証ゼロカット
ボーナス口座開設+取引数量
(キャッシュバック)
口座開設ボーナス
入金ボーナス
取引ボーナス
安全性日本の金融ライセンスを取得日本の金融ライセンスを取得してない
税金申告分離課税総合課税
スプレッドかなり狭い広い
取引プラットフォーム自社開発の取引プラットフォームMT4/MT5がメイン
国内FXと海外FXの比較

ここまで国内FX業者と海外FX業者の違いを項目に分けて解説してきました。

国内FXと海外FXの違いを理解することができたと思いますが、結局国内FXと海外FXではどちらがオススメなのでしょうか。

これまで取り扱ってきた項目の中でも以下の3つはFXのトレードにおいて特に重要な要素になってきます。

  • 安全性
  • 税金
  • レバレッジ

ここではこの3つの要素についてどちらが優れているのかの結論を出し、最終的に国内FX業者と海外FX業者のどちらが良いのかの結論を出していきます。

安全性が優れているのはどっち?

FX業者の安全性を図る指標としては、そのFX業者が取得している金融ライセンスが最適であると考えられます。

国内FX業者と海外FX業者を分ける大きな要素の1つが、日本の金融ライセンスを取得しているかどうかです。

結論として安全性に関しては、日本の金融ライセンスを取得している国内FX業者の方が断然優れていると言って良いでしょう。

そもそも日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者が日本のトレーダーに対してサービスを提供することは違法にあたります。

日本の金融ライセンスを取得している国内FX業者の方が安心であるイメージ

金融庁の公式HPでは金融ライセンスを取得していない海外FX業者が日本のトレーダーに対してサービスを提供していることに対して警告を行っています。

WikiFXなら、そのFX業者が日本の金融ライセンス取得しているかどうかを簡単に確認することができます。

日本の金融ライセンス取得情報をWiki FXで調べる手順1

WikiFXにアクセスして中央の検索ボックスに調べたいFX業者の名前を入力します。

入力が終わったら「検索」をクリックします。

日本の金融ライセンス取得情報をWiki FXで調べる手順2

検索結果が表示されるので該当するFX業者をクリックします。

日本の金融ライセンス取得情報をWiki FXで調べる手順3

検索したFX業者に関する情報が表示されます。

画面左側に検索したFX業者が取得している金融ライセンスが表示されています。

そのFX業者が日本の金融ライセンスを取得している場合は、日本のマークがついた金融ライセンスを確認することができます。

日本在住のトレーダーが日本の金融ライセンスを取得していない海外FX業者で口座開設をして、トレードをする事は違法にはなりません。

しかし海外FX業者でのトレードには出金拒否や詐欺被害に遭う可能性があるという点で高いリスクが存在しています。

当然日本の国内FX業者を使用していてもネズミ講などの詐欺被害に遭うリスクは依然として存在しますが、金融庁の規制下に置かれているFX業者であるかどうかで安全性にかなり大きな違いが生まれます。

金融庁の規制下にある国内FX業者でトレードして不当な出金拒否等にあった場合は、金融庁からの指導や監視によってトレーダーを救済することができます。

またトレーダーに被害が及ぶ前に、金融庁は国内FX業者に対しての規制や監視を強化することができます。

しかし海外FX業者の場合は日本の金融ライセンスを取得していないため、金融庁は海外FX業者の行なっている事業に対して口出しをすることができません。

つまり海外FX業者が原因で日本のトレーダーが不利益を被ったとしても、金融庁は海外FX業者を追及することができません。

したがって安全性の面では国内FX業者が圧倒的に優れていると言うことができます。

税金面で優れているのはどっち?

国内FX業者海外FX業者
申告分離課税(一律20.315%)総合課税(累進課税)
国内FXと海外FXの税率

結論からいって税金面で優れているのは国内FX業者といって良いでしょう。

前述のように国内FX業者で稼いだ利益に対して適用されるのは申告分離課税であり、税率は一律で20.315%になります。

一方で海外FXで得た利益は雑所得として扱われるので、稼げば稼ぐほど税率が高くなる累進課税が税率として採用されています。

FXで大きな利益を上げていきたいと考えるのであれば、税金に関する問題は無視することはできません。

短期的には海外FXのハイレバレッジで税金を気にせずに稼ぐことができるかもしれません。

しかし海外FX業者で大きなレバレッジをかけて大金を稼いだとしても、そこにかかるのは国内FXよりもはるかに多額の税金です。

たとえ海外FXのトレードで大勝ちしたとしても、その利益に対してかかる税金を払いきれず多額の借金を抱えてしまうトレーダーが実際に報告されています。

初めから国内FX業者で堅実にトレードしていれば高すぎる税金に悩まされることもないといえるでしょう。

レバレッジで優れているのはどっち?

国内FX会社では最大レバレッジが25倍に制限されている一方で、海外FX業者は最大レバレッジが何百倍から何千倍にまでかけることを踏まえれば、最大レバレッジの大きさでは海外FX業者の方が優っています。

しかしレバレッジが大きすぎることの弊害として、1回あたりのトレードの資金率が高くなってしまうことが挙げられます。

資金率とは口座資金全体に占めるリスク許容額の割合のことです。

FXにはバルサラの破産確率というトレード手法の破産確率を求める演算方法が存在し、「資金率」は「勝率」「損益比」に並んで必要になってくる変数です。

バルサラの破産確率の表は資金率ごとに異なっており、資金率が高いトレードほど破産確率0.0%のマス目が減少していきます。

【資金率5%】

資金率5%におけるバルサラの破産確率表
資金率5%のバルサラの破産確率

【資金率50%】

資金率50%におけるバルサラの破産確率表
資金率50%のバルサラの破産確率

上図は資金率5%と資金率50%のバルサラの破産確率の表ですが、資金率5%に比べて資金率50%の表は破産確率0.0%の範囲が極端に狭くなることがわかると思います。

このように資金率の高さはその手法の安全性の指標の一つになります。

また、破産確率を正確に求めるためには各トレードごとの資金率を一定に保つ必要があることも覚えておきましょう。

資金率を一定に保つ

口座残高:10万円

資金率:10%

1回のトレードでリスクにさらす額は

10万円×10%=1万円

もし今回のトレードで負けた場合

10万円−1万円=9万円

もし9万円に対して前回と同じリスク額である1万円を設定してしまうと、資金率は

1万円÷9万円×100 =11.1%

このようにリスク額の設定を誤ると、資金率がトレードごとに変わってしまいます。

資金率を一定にして、より正確に破産確率を求めるためには

9万円×10%=9,000円

リスク許容額を9,000円に設定し直す必要があります。

海外FXでは高い資金率でのトレードが実行可能であることから、ハイレバの誘惑に負けてしまい、トレードルールを無視した大きすぎるロットでトレードしてしまうトレーダーはたくさんいます。

また前回の負けを取り戻そうとして何百倍ものレバレッジをかけてトレードしてしまった結果、取り返しのつかない損失を被ってしまったというトレーダーは多く存在します。

このように最大レバレッジが高すぎることは破産確率を高める行動を取ってしまう原因にもなり得るので、必ずしも優れたトレード環境だということができません。

誰も言わない「海外FXの闇」をプロが暴露

頻繁に起こることではありませんが、2015年1月に起こったスイスフランショックの際には多くの投資家が、預けている証拠金以上の損失が発生する事態が生じました。

猪首 秀明

この時の変動幅は、わずか20分で3800pipsの下げという凄まじいものでした。

このことにより、世界では10本の指に入ると言われていたイギリスのFX大手ブローカーのAlpariグループ(日本現地法人のアルパリ・japannを含む)が一晩で破綻、同じくアメリカの大手FX会社のFXCMグループのFXCMジャパンが、楽天証券に事業譲渡を余儀なくされました。

いずれも急激な相場変動により発生した顧客の損失の回収ができなかったことによるものです。

いずれも10年、20年に一度あるか無いかの出来事(相場変動)でしたが、世界のトップクラスのFX会社が一晩で消滅したわけです。

にも関わらず多くの海外FX業者(日本における無登録業者)が、呑気にゼロカットシステムなどと称して、顧客の損失を補填するなどということが可能なのでしょうか?

答えは否です。

猪首 秀明

そもそも多くの海外FX業者はNDDとか、完全Abookとか、インターバンク直結とか・・・と称して、その実態はカバーディーリングは行わず、いわゆる「呑んでる」という実態がほとんどです。

お判りいただけますでしょうか?

顧客の損失を補填・・・などと称しておきながら、その実は顧客の損失はそのままFX会社の収益になっている事実。

ということは、逆のケースを想像してください。

多くの顧客がプラス勘定になった場合、FX会社(国内無登録業者)はマイナス勘定になる訳です。

このときに難癖をつけて出金拒否をしたり、会社の存在自体ある日突然消滅したりするのです。

ゼロカットシステムとか、インターバンク直結とか、、、
こんなアピールをしてるFX会社こそ、実は危険だということを知る必要があります。

まとめ:結局国内FXが安全でオススメ

ここまで国内FX業者と海外FX業者様々な項目ごとに比較してきました。

海外FX業者は国内FX業者と違った魅力を提供してはいますが、国内FX業者の安全性や税金面での有利を無視するわけにはいきません。

安全性の面では金融ライセンスを取得していない海外FX業者を利用することには大きなリスクが存在するため、国内FX業者の利用に軍配が上がります。

税金面では稼げば稼ぐほど税率が上がる海外FXよりも、どれだけ稼いでも税率が一律20.315%である国内FXの方が長期的に見ればお得であることは明らかです。

以上のことからWikiFXでは国内FX業者の利用をオススメします。

猪首顧問のFXコラム:海外FX会社の経営者、実は日本人が多いんです…

本稿記事では、国内FXと海外FXででの比較において、安全性、税金面での優劣、レバレッジの違いで比較をいたしました。

結論として、WikiFXは国内FX業者を強くお薦めします。

猪首 秀明

ここからは、私個人の意見として、もう少し補足させていただきます。


まずは海外FX業者の存在についてです。

日本で初めてFX取引が個人向けに提供されたのは、外為法の改正(自由化)により、ひまわり証券がサービスを開始した1998年10月になります。

その後、数年の黎明期を経て、この間に様々な法規制が整ってきたわけですが、当初は、監督官庁も無ければ、レバレッジ規制などもありませんでした。

猪首 秀明

正規の金融商品という扱いではなく、一般事業業者として誰でも自由にFXブローカー事業を営むことができたわけです。

業者数は一気に200社とも300社とも言われるくらいの乱立状態になり、そうしますと中にはいかがわしい悪質な業者も多々含まれていました。

2005年7月に金融先物取引法の改正により、一般顧客を対象とする店頭金融先物取引が金融先物取引業に追加され、外国為替証拠金取引(FX)もその対象となり、FX業界の健全さが一気に向上することとなります。

猪首 秀明

問題はここからです。

日本国内では、世界でもトップクラスと言われる厳しい金融庁管理監督の体制が整ったわけですが、その基準に満たない業者等が、その身分(実態)を隠して、活動場所を海外に移しだしたのが、海外FX会社の始まりです。

日本国以外に籍がある会社と言っても、その中身はこのような日本人がオーナーであったり、経営者であったりするわけです。

経営内容は、日本の一般的な金融機関と比べても、非常にお粗末で脆弱なところがほとんどです。

ただ単に資本要件が低いということだけでは無く、そもそもの営業姿勢・モラルが低いところが実に多いのです。

大事な資金を預ける先として、個人的にはいかがなものかと感じます。

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この記事を書いた人

早稲田大学法学部を卒業後、FXでトレードを続けながらFX専門のWebライターとして活動。
海外滞在を通して身につけた英語力を武器に、英文献を用いた多角的な記事の執筆が得意。

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