この記事では、FX取引における運ゲーとは何か、その原因や損失例、運ゲーを脱却する方法などを解説します。
FXをまだ始めたばかりの方や、勝率を上げたい方はぜひ参考にしてください。
FXは基本的には、上がるか下がるかの2択だと思われがちです。
しかし実際には、各経済要素が重なり合うことで値動きが発生するので、2択で選ぶギャンブル的感覚でトレードしているうちは絶対に勝ち越すことはできません。
- FXは運ゲーなのか
- 運に頼らずにFXで勝ち続けるための方法
- 着実に勝ち続けるために参考になるFXの勉強本
FXの運ゲーとは何か?
FXの運ゲーとは、FX(外国為替取引)において、運や偶然に頼ってトレードを行うことを言います。
運ゲーは、根拠のない取引や感情に流される取引でも短期的には利益が出ることもあります。
しかし長期的には損失が大きくなる可能性が高いです。
FXが運ゲーと呼ばれてしまう理由を解説するよ!
FXが運ゲーと呼ばれる理由は何か
ビギナーズラックと呼ばれる言葉がある通り、たまたま勝ててしまうこともあります。
運ゲーで勝てると豪語している人がいるとすれば、最初の数回のトレードで偶然が重なったことで利益が出てしまった人でしょう。
実際にFXの知識が少なく、なんとなくトレードしている状態の人が、利益を得ることができたのであればFXが運ゲーと思い込んでもおかしくはありません。
私も初心者のころは、「FXは運で勝てるかどうかが決まる!」と思ったこともあります。
FXを運ゲーと言っている人は、下記2点が当てはまる人です。
- 初心者から成長が止まり挫折した人
- 中上級者だが、初心者時代に発言した内容
初心者から成長できていない人が言っています!
FXが運ゲーになる4つの原因
FXが運ゲーになってしまう原因は4つあります。
この4つに当てはまっている場合は、間違いなく初心者トレードから脱却できていないので、これからのトレードに向けて改善が必要です。
知識不足
FXに関する基本的な知識が不足しているため、適切な判断ができず、運に頼る取引が増えてしまいます。
具体的には、テクニカル分析やファンダメンタル分析の理解が不十分であったり、各通貨ペアの特性を把握していなかったりする場合が挙げられます。
FXでわからないことがないくらい完璧にしてからトレードを始めることが正しいわけではありませんが、必要最低限の基本知識や経済情報は知っておくべきです。
FXは感覚的にトレードを行い、経験から知識を身に付けていくこともできますが、それだと運ゲー取引から抜け出すのに相当な時間が掛かります。
感情に左右される取引
損失が続くと焦りや怒りなどの感情が、トレードに影響を与えることがあります。感情に左右されたトレードは、冷静な判断ができません。
初心者のトレードがもっとも運ゲーになりやすいのが、感情コントロールができていないことが原因です。
初心者の場合は、pipsではなく金額でトレードを行いがちです。
「もうマイナス1万円だぁ!どうしようぉ!」
と損益にしか目がいかないトレードは、その時点でただの運ゲーでしかありません。
FXで最初に身に付けるべきは、感情コントロールであることに気付かない限りは、FXは運ゲーだと思い続けてしまうでしょう。
無計画な取引
事前にトレードプランを立てず場当たり的な取引を行うことで、FXが運ゲーに陥りやすくなります。トレードプランには、エントリー・エグジットのポイントやリスク管理、資金管理などが含まれます。
ポジポジ病とも言われますが、「利益を1円でも逃したくない」「ポジションを持っていないと落ち着かない」といった状況が運ゲー取引を生み出しているといっても過言ではありません。
エントリー時から決済を想定したトレードができていない場合、すべてのトレードが運ゲーになる可能性があります。
また予期せぬ事態を想定していない場合も、損切りができずに運ゲー取引になってしまいます。
未来予知をするわけではありませんが、値動きを予測したトレードはFXの基本です。
リスク管理の不備
適切なリスク管理ができていないと、一度の損失で大きなダメージを受けることになります。
運ゲーになる原因の一つは、リスク管理の不備による取り返しのつかないマイナスポジションの保有があります。
ストップロス(損切り設定)を設定していないもしくは損切りタイミングを見逃してズルズルとマイナスを引きずっている場合は、今すぐにポジションを解消しない限り、運に身を任せるだけのトレードです。
そうなった時点で運ゲーになることは、容易に想定できます。
どんな優秀なトレーダーであろうと全戦全勝のトレードは不可能ですので、予測が外れた場合のリスク管理が絶対的に必要のなります。
- ストップロスを決めておく
- 損切りを実行できるメンタルを備える
上記2点は必須のリスク管理です!
FXの運ゲーによる損失例
実際にどのような場面で運ゲー取引になり、損失してしまうのかをいくつか事例を紹介します。
大口のポジションを持ちすぎる
運ゲーによるトレードでは、一度に大きなポジションを持ちすぎることがあります。
これにより、短期的な相場の変動で大きな損失を被る可能性が高まります。
初心者にありがちですが、たまたま最初に連勝したからといってポジション数を大きくしてトレードを行ってしまいます。
するともちろん損失額も大きくなるので、投げやりなトレードになることで運ゲー取引になりがちです。
連勝しても調子に乗らずにロット数は上げないのが鉄則です。
損切りが遅れる
運ゲーでは、損失を取り戻そうとして、損切りが遅れることがあります。その結果、損失がさらに拡大することがあります。
これは先ほどのリスク管理不足の部分と同じことですが、損切りが遅れれば遅れるほど損切りはできなくなります。
まずは最初に決めたストップロスラインを、守れるようなトレードをすることが先決です。
利益確定が早すぎる
運ゲーでトレードを行っていると、利益が出た瞬間にすぐに利益確定をしてしまうことがあります。
そのため、利益を十分に伸ばせず、長期的には損失が増える可能性があります。
こちらのパターンは、「損切りできない」とは真逆の現象です。
「コツコツドカン」と呼ばれたりしますが、コツコツ利益を積み重ねても1つのポジションで損切りが遅れてしまい、大きな損失を出してしまいます。そうなるとあとはロスカットを待つだけの運ゲーになってしまいます。
FXの運ゲーを脱却する3つの考え方
FXを運ゲーと捉えているうちは、現状トータルでプラスであろうと最終的にはマイナスを抱えてしまう可能性が高いです。
その状況を抜け出すために3つの考え方が重要になってきます。
今から紹介することを守ることができれば、最低限は運に頼らないトレードに近づくことができます。
トレードプランを守ることの重要性
まず初心者の方は、トレードプランって何?と思うかもしれませんが、トレードのスタートとゴールを想定しておくことです。つまりどこでエントリーを開始して、どこまで到達したら決済するかのシナリオを描くということです。
トレードプランの何が重要かと言うと、感情に左右されることなくトレードを実行できます。
例えば決済ポイントを決めていない場合、「利益が出てきたけど、どこで利確しよう」「マイナスが膨らんできてしまった!どうする⁉」と曖昧なトレードになってしまいます。
上記のようになってしまったトレードは、メンタルダメージも大きいし最終的には理想とは程遠いポイントでの決済となり運ゲーになることは免れません。
メンタルトレーニングの必要性
上記でトレードプランの重要性を紹介しましたが、確実に実行するためにはメンタル面が非常に大切になってきます。
すばらしいトレードプランを想定していても、それを実行できないことはFX取引を経験したことがある人ならわかるはずです。含み損を抱えている状態で「もう少し待てば戻ってくるだろう」と願ったことがあるはずです。
私も経験がありますが、そのポジションが戻ってくることは決してありません。
トレードプランを確実に実行できるメンタルを持ち合わせていなければ、どんなトレードプランもただの運ゲーにしかなりません。
トレードプランを実行できるメンタルを持っていなかったらすべて運ゲーになります!
データの記録と分析
運ゲーを脱却するためには分析も必要になります。
日々のトレードを記録して「どうして利確できたのか」「なぜ含み損を抱えてしまったのか」など1トレード毎に振り替えることが大切です。
記録と分析は思ったよりも難しく、初心者のうちからできている人はほぼいません。そのため初めのうちから習慣にしておくことで、FXが運ゲーではないことに早く気付くことができます。
- トレードプランを考える
- トレードプランを確実に実行する
- 利確でも損切りでも分析を行う
- そのときの状況を記録しておく
- 土日などの休場時に振り返り分析する
上記のことができれば1トレードの大切さを理解できるとともに、FXが運ゲーではないということが自然とわかるはずです。
FX初心者が運ゲーに頼らないための勝率アップ術
FX初心者が、いきなりトレードを始めると、おそらく運ゲー要素が大きいトレードをすることになります。ですので事前準備として何をしておけば、運ゲーに頼ることなくトレードを行っていけるのかを紹介していきます。
デモトレードで経験を積む
デモトレードなんて意味がないと言われがちですが、操作性を確認する以外にもできることはあります。むしろデモトレードでも利益を出すことができないのに、リアルトレードで利益を出すことなんて不可能です。
デモトレードでも1トレード毎にしっかりと信念をもって取引を行うことで、確実に経験値を上げることができます。
分析を行い、納得できるトレードや手法にたどり着くまでは、焦らずに練習することが1番の近道です。
デモトレードをバカにしてると勝つことは難しくなります!
資料や本を読み、過去トレードを検証
初心者のときによく考えてしまうのは、本など読んでも意味がないし、過去トレードを検証しても無駄だということです。
しかしこれからの値動き予想というのは、過去のデータからしか得ることができません。
私も本を読んでる時間があるならトレードしていたほうが良いと考えていましたが、過去の成功者が残してくれた言葉は私たちの成長を加速させてくれます。
確かに相場は時代によって流れがだいぶ変わりますが、それでも過去から得られる情報は貴重であり現在の相場に生かすこともできます。
参考にできる人や仲間を見つける
コミュニティに入ったりするのは費用が掛かったりしますので、SNSでフォローするのが手っ取り早いです。例えばTwitterで探せばエントリータイミングや決済について惜しみなく公開してる人もいます。
さらに分析を行っている人の情報や最新の経済情報も得ることができます。
そこでコメントなどで交流していくことで自然に仲間や参考にできる人物が見つかるはずです。同じ目標を持った仲間と交流することでメンタル面のサポートとしても役立ちます。
SNSでは初心者を狙った悪質な業者も多いので、甘い話には絶対に乗らないようにしましょう。
自分なりのトレードスタイルを見つける
自分に合ったトレードスタイルと言われても難しいかと思いますので、まずは「長期」「短期」などどのくらいのスパンで利益を狙っていくかを考えていきましょう。
生活リズムや体調などもあると思いますので、自分なりのトレードスタイルを見つけることは、運ゲー脱却にも大きく近づきます。
私も最初は副業で行っていたため、夜の21時以降がメイントレードになっており、日中のトレードはできていませんでした。
そんな私でも毎日トレードの時間を作ってトレードを行っていましたので、トレードできる時間帯を見つけてみてください。トレードできる時間帯によってもトレードスタイルを確立していくことができます。
FXは平日なら24時間トレードできるからね!
FXが運ゲーにならないための心構え
最後にFXが運ゲーにならないための心構えとして3つに分けて紹介します。必ず覚えて運ゲーでトレードを行わないように気を付けましょう。
市況チェック
毎日経済ニュースをチェックすることも大切ですが、もっとも大切なことは「予期せぬ相場変動のときに、なぜ値動きが発生したのかを理解すること」です。
日々のテクニカル分析、ファンダメンタルズ分析も大切ですが、予期せぬ値動きの原因を探ることで市場への理解が深まります。またこんな値動きをすることもあると経験値が上がり、実際のトレードでも冷静な判断をすることができます。
トレードを継続すること
この見出しを見て意味がわからないという方もいるかと思いますが、トレードを継続してできるということは、資金が底を尽きることなく取引を続けられているということです。
ロスカット(強制決済)になってしまった場合は、再度入金するか退場するしか道が残っていません。相場に生き残り続けているということは、それなりに利益を獲得して最低限間違っていないトレードを行えている可能性があります。
初心者が「トレードを続けていること」を1つの目標として掲げることも上達の手段であるといえます。
FXは9割の人が負けていると言われているので、相場に残っているだけで勝ち組です!
コミュニケーション
ここでいうコミュニケーションとは、同じ境遇の仲間を探すのではなく、YouTube動画などで最新情報を取得することです。
1人で過去トレードを分析することも大切ですが、今は有益な最新情報が無料で取得できる時代です。ですので時代の流れに沿って、最新情報と自分のトレードスタイルを掛け合わせることで、独自の手法を作ることもできます。
まとめ
FXを運ゲーと考えていているうちは、初心者の枠組みを出ることもできないし、トレードで勝ち続けることもできません。たとえ勝てたとしてもそれは一時のビギナーズラックに過ぎません。
FXが運ゲーという考えを抜け出すには、FXの基礎的な部分を理解して日々努力していく必要があります。
まだ不安のある方は、もう一度この記事を読み返してもらって、運ゲーを脱却するために何をすべきかを判断してください。
FXを運ゲーと考えるのは誰しもが通る道であり、乗り越えるべき壁です。ここを乗り越えることができれば、FXトレーダーとして一段と成長できることは間違いありません。
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